JPH09227386A - ストレス蛋白質発現増強剤 - Google Patents

ストレス蛋白質発現増強剤

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JPH09227386A
JPH09227386A JP5264796A JP5264796A JPH09227386A JP H09227386 A JPH09227386 A JP H09227386A JP 5264796 A JP5264796 A JP 5264796A JP 5264796 A JP5264796 A JP 5264796A JP H09227386 A JPH09227386 A JP H09227386A
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stress protein
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晃 浅利
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ストレス蛋白質発現増強剤を提供する。さらに
詳しくは、生体に悪影響を与えることなくストレス蛋白
質の発現を増強することで、細胞障害や細胞死を抑制す
る薬剤を提供すること。 【解決手段】1)ヒアルロン酸を有効成分とするストレ
ス蛋白質発現増強剤、2)ヒアルロン酸を有効成分とす
る細胞障害抑制剤、および3)ヒアルロン酸を有効成分
とする細胞死抑制剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒアルロン酸を有
効成分とするストレス蛋白質発現増強剤に関する。さら
に本発明は、ヒアルロン酸によってストレス蛋白質の発
現を増強することに基づく、ヒアルロン酸を有効成分と
する細胞障害抑制剤および細胞死抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒアルロン酸は、D−グルクロン酸とN
−アセチル−D−グルコサミンとの2糖繰り返し単位か
ら構成されている長鎖の多糖であり、一方、オリゴ糖も
知られている。ヒアルロン酸は鶏冠、さい体、皮膚、関
節液などの生体組織からの抽出液、またはストレプトコ
ッカス属の細菌を用いる発酵法などにより製造され、毒
性学的および免疫学的作用が存在しないため、薬剤や化
粧品として利用されており、例えばヒアルロン酸の関節
内注射による関節炎の治療がよく知られている。
【0003】一方、種々のストレス反応によって生じる
障害を防御する蛋白質としてストレス蛋白質が知られて
いる。ストレス蛋白質はもともとは細胞に熱処理を加え
た時に誘導されることから認識された蛋白質であるが、
ストレスを受けない細胞にも存在している。ストレス蛋
白質としてはHSP70、HSP72、HSP73など
のHSP70ファミリー;HSP90ファミリー;HS
P20、HSP27、HSP28などのHSP20ファ
ミリー;HSP40、HSP47などのHSP40ファ
ミリー、ユビキチン、ヒストンH2Bなどの蛋白質が知
られている。このうちHSP70ファミリー蛋白質は分
子量7万程度の熱ショック蛋白質およびその相同体から
なり、大腸菌からヒトにいたるまで高度に保存された蛋
白質である。
【0004】これらのストレス蛋白質、とくにHSP7
0ファミリー蛋白質は、熱ショック、過酸化水素、重金
属、アミノ酸アナログ、グルコース飢餓などの環境スト
レスを生じさせる因子;発熱、炎症、虚血、ウイルス感
染、代謝疾患、心肥大症、酸化的ストレス、細胞および
組織障害、癌遺伝子や発癌物質などによる病的状態など
のストレス因子によって生じた蛋白質の変性や構造変
化、異常蛋白質の産生などを抑制したり、再度元の機能
をもった蛋白質に再生するなどの働きによって細胞障害
(細胞傷害や細胞変性など)や細胞死などを防止すると
考えられている。例えば、脳虚血によって神経細胞は代
謝ストレスをうけ、ストレス蛋白質を発現(合成)し、
神経細胞の壊死をふせぎ、また同一のストレスに対して
神経細胞に耐性を誘導することや、熱ショック蛋白質
(HSP)が細胞の癌化に伴って細胞表面に発現し、特
定のT細胞と反応して、腫瘍を免疫学的に拒絶に導く腫
瘍免疫を成立させることなどが知られている。ストレス
蛋白質は、ストレス蛋白質との関連が示唆されている多
くの病気、例えば自己免疫疾患、脳の変性疾患、虚血、
肥大症、炎症、細菌感染症、ウイルス感染症、アルツハ
イマー病、糖尿病、川崎病、精神分裂病などへの応用
や、癌細胞の細胞死を期待するような効果についても期
待されている(Cell.,17(1979)p241-254、Ann.Rev.Bioc
hem.,55(1986)p1151-1191 、J.Cell.Biol.,117(1992)p1
151-1159、Exp.Cell.Res.,195(1991)p338-344 、Exp.Ce
ll.Res.,217(1995)p15-21 、Acta. Neuropathol., 77(1
988)p128-135、Journal of Cerebra Blood Flow and Me
tabolism, 13(1993)p781-788、Clin.Invest., 93(1994)
p759-767 、ストレス蛋白質「基礎と臨床」1994年発
行、中外医学社)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ストレス蛋
白質発現増強剤を提供する。さらに詳しくは、生体に悪
影響を与えることなくストレス蛋白質の発現を増強する
ことで、細胞障害や細胞死を抑制する薬剤を提供する。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明は、 1)ヒアルロン酸を有効成分とするストレス蛋白質発現
増強剤、 2)ヒアルロン酸を有効成分とする細胞障害抑制剤、お
よび 3)ヒアルロン酸を有効成分とする細胞死抑制剤を提供
するものである。
【0007】本発明で使用するヒアルロン酸は、基本的
にはβ−D−グルクロン酸の1位とβ−D−N−アセチ
ルグルコサミンの3位とが結合した2糖単位を少なくと
も1個含む2糖以上のものでかつβ−D−グルクロン酸
とβ−D−N−アセチルグルコサミンとから基本的に構
成されるものであれば、2糖単位が1個または複数個結
合したものにそれらの要素が結合した糖であってもよ
く、またこれらの誘導体、例えば、アシル基等の加水分
解性保護基を有したもの等も使用し得る。該糖は不飽和
糖であってもよく、不飽和糖としては、非還元末端糖、
通常、グルクロン酸の4,5位炭素間が不飽和のもの等
が挙げられる。本発明で使用するヒアルロン酸として
は、具体的には動物等の天然物から抽出されたもの、微
生物を培養して得られたもの、化学的もしくは酵素的に
合成されたものなどいずれも使用することができる。例
えば鶏冠、さい体、皮膚、関節液などの生体組織から公
知の抽出法と精製法によって得ることができる。またス
トレプトコッカス属の細菌等を用いた発酵法によっても
製造できる。
【0008】本発明においては、ヒアルロン酸オリゴ糖
もヒアルロン酸に包含され、上記2糖単位1個からなる
2糖およびその誘導体のような低分子量のヒアルロン酸
から、重量平均分子量400万程度の高分子量のヒアル
ロン酸まで使用することができる。好ましくは組織にお
ける浸透性などの点で優れる重量平均分子量380程度
〜900,000程度のヒアルロン酸が挙げられ、より
好ましくは2〜20糖程度のヒアルロン酸を挙げること
ができる。
【0009】ヒアルロン酸のうち分子量の低いものは、
具体的には、酵素分解法、アルカリ分解法、加熱処理
法、超音波処理法(Biochem., 33(1994)p6503-6507)等の
公知の方法によってヒアルロン酸を低分子化する方法、
化学的もしくは酵素的に合成する方法(Glycoconjugate
J., (1993)p435-439、WO93/20827) などで製造すること
が好ましい。例えば酵素分解法としては、ヒアルロン酸
分解酵素(ヒアルロニダーゼ(睾丸由来)、ヒアルロニ
ダーゼ(Streptomyces由来)、ヒアルロニダーゼSDな
ど)、コンドロイチナーゼAC、コンドロイチナーゼA
CII、コンドロイチナーゼACIII 、コンドロイチナー
ゼABCなどのヒアルロン酸を分解する酵素をヒアルロ
ン酸に作用させてヒアルロン酸オリゴ糖を生成する方法
(新生化学実験講座「糖質II−プロテオグリカンとグリ
コサミノグリカン−」p244-248、1991年発行、東京化学
同人 参照)などが挙げられる。
【0010】また、アルカリ分解法としては、例えばヒ
アルロン酸の溶液に1N程度の水酸化ナトリウム等の塩
基を加え、数時間加温して、低分子化させた後、塩酸等
の酸を加えて中和して、低分子量のヒアルロン酸を得る
方法などが挙げられる。本発明で用いるヒアルロン酸
は、塩の形態を包含し、製剤上の必要に応じて、その薬
学上許容できる塩を用いることができる。例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、トリ
(n−ブチル)アミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジ
ン塩、アミノ酸塩等のアミン塩などであることができ
る。
【0011】本発明の薬剤は、ある分子量のヒアルロン
酸単独又は種々の分子量のヒアルロン酸を組み合わせた
ものなど特に限定することなく使用できる。本発明の薬
剤は、ヒアルロン酸を有効成分とするものであり、その
有効量をヒトを含む哺乳動物に投与することによって生
体に悪影響を与えることなくストレス蛋白質の発現を増
強するか発現を誘導することができる薬剤である。この
薬剤は、たとえばストレスあるいはその他の理由で生じ
た細胞の障害(例えば細胞傷害、細胞変性など)又は細
胞死などに起因する疾患に羅患したヒトを含む哺乳動物
に投与することによって、ストレス蛋白質の発現を増強
するか発現を誘導することで、細胞障害や細胞死などを
抑制して、該動物を治療することができる。なお、本発
明のストレス蛋白質発現増強剤はストレス蛋白質発現誘
導剤も包含する。
【0012】本発明の薬剤は、細胞の障害又は細胞死な
どに起因する疾患において、ストレス蛋白質による防御
作用が示唆される多くの疾患、例えば心臓疾患(心筋梗
塞など),尿細管障害,循環器疾患,脳疾患(脳卒中な
ど)、神経疾患などの血管狭搾や虚血による虚血性疾
患;エイズ(AIDS),免疫抑制剤や抗ガン剤の投与
による胸腺細胞の障害,末梢T細胞の減少,免疫不全症
等の免疫関連疾患;肝炎,潰瘍性大腸炎などの炎症;外
傷;細菌感染症;ウイルス感染症;アルツハイマー病;
糖尿病;肥大症;川崎病;精神分裂病;発熱;代謝疾
患;癌などへの効果が期待される。
【0013】本発明の薬剤は、ヒアルロン酸又はその塩
を、そのまままたは必要に応じて担体、賦形剤、その他
の添加物と共に、経口的あるいは非経口的に投与(関節
内投与、静脈内、筋肉内、皮下などの組織内投与(注
射)、経腸投与、経皮投与など)するための医薬品とし
て、任意の剤形に製剤化することが可能であり、任意の
投与方法で患者に投与される。
【0014】経口製剤としては、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、錠剤等の固形製剤;シロップ剤、エリキシル剤、
乳剤等の液状製剤を挙げることができる。散剤は、例え
ば、乳糖、デンプン、結晶セルロース、乳酸カルシウ
ム、リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、無水ケイ酸等の賦形剤と混合して得ることが
できる。顆粒剤は、上記賦形剤のほか、必要に応じ、例
えば白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
ピロリドン等の結合剤や、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の結合剤
や、カルボキシメチルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤をさらに加え、湿式又は乾式
で造粒して得ることができる。錠剤は、上記散剤又は顆
粒剤をそのまま、或いはステアリン酸マグネシウム、タ
ルク等の滑沢剤を加えて打錠して得ることができる。ま
た、上記錠剤又は顆粒剤は、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースフタレート、メタアクリル酸メチルコポリマ
ー等の腸溶性基剤で被覆し、或いはエチルセルロース、
カルナウバロウ、硬化油等で被覆し、これらを腸溶性或
いは持続性製剤にすることができる。硬カプセル剤は、
上記散剤又は顆粒剤を硬カプセルに充填して得ることが
できる。また軟カプセル剤は、ヒアルロン酸又はその塩
を、グリセリン、ポリエチレングリコール、ゴマ油、オ
リーブ油等に混合し、これをゼラチン膜で被覆して得る
ことができる。シロップ剤は、白糖、ソルビトール、グ
ルセリン等の甘味剤とヒアルロン酸又はその塩とを、水
に溶解して得ることができる。また、甘味剤及び水のほ
かに、精油、エタノール等を加えてエリキシル剤とする
か、或いはアラビアゴム、トラガカント、ポリソルベー
ト80、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を加
えて乳剤又は懸濁剤にすることができる。またこれらの
液状製剤には必要に応じ、矯味剤、着色剤、保存剤等を
加えることができる。
【0015】非経口製剤としては、注射剤、直腸投与
剤、ペッサリー、皮膚外用剤、吸入剤、エアゾール剤、
点眼剤等を挙げることができる。注射剤は、ヒアルロン
酸又はその塩に塩酸、水酸化ナトリウム、乳酸、乳酸ナ
トリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナト
リウム等のpH調節剤;塩化ナトリウムウム、ブドウ糖
等の等張化剤;及び注射用蒸留水を加え、滅菌濾過した
後、アンプルに充填して得ることができる。また、更に
マンニトール、デキストリン、シクロデキストリン、ゼ
ラチン等を加えて真空凍結乾燥し、用時溶解型の注射剤
とすることができる。またヒアルロン酸又はその塩にレ
シチン、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油等の乳化剤を加えた後、水中で乳化された注射
用乳剤とすることもできる。
【0016】直腸投与剤は、ヒアルロン酸又はその塩に
カカオ脂肪酸のモノ、ジ又はトリグリセリド、ポリエチ
レングリコール等の坐剤用基剤を加えた後、加温して溶
解し、これを型に流し込んで冷却するか、或いはヒアル
ロン酸又はその塩をポリエチレングリコール、大豆油等
に混合した後、ゼラチン膜で被覆して得ることができ
る。皮膚外用剤は、ヒアルロン酸又はその塩に、白色ワ
セリン、ミツロウ、流動パラフィン、ポリエチレングリ
コール等を加え、必要に応じて加温し、混練して得るこ
とができる。テープ剤は、ヒアルロン酸又はその塩を、
ロジン、アクリル酸アルキルエステル重合体等の粘着剤
と混練し、これを不織布等に展延して得ることができ
る。吸入剤は、例えば薬学的に許容される不活性ガス等
の噴射剤に、ヒアルロン酸又はその塩を溶解又は分散
し、これを耐圧容器に充填して得ることができる。 (投与方法)本発明のヒアルロン酸を有効成分とする薬
剤の投与方法は、特に限定されないが、虚血性疾患にお
いて心臓疾患の治療に使用する場合、静脈内注射が好ま
しく、また神経疾患の治療に使用する場合、筋肉内注
射、静脈内注射、皮下注射又は腹腔内注射が好ましい。 (投与量)投与量は、対象とする疾患、患者の年令、健
康状態、体重等に応じ適宜決定するが、一般には0.0
5〜50mg/kg を1日1回あるはそれ以上に分けて投与
する。 (毒性)本発明で使用するヒアルロン酸は、医薬として
の生物活性を示す投与量において細胞毒性はほとんども
しくは全く認められなかった。
【0017】
【実施例】
参考例1 フルオレセイン標識ヒアルロン酸の調製 ヒアルロン酸ナトリウム塩(重量平均分子量84万およ
び230万の各分子量)とフルオレセインアミンとを文
献(Carbohydr. Res., 105(1982)p69-85)記載の方法で反
応させて、フルオレセイン標識ヒアルロン酸を各々調製
した。 参考例2 ビオチン化ヒアルロン酸結合性蛋白(以下、
ヒアルロン酸結合性蛋白をHABRと記す)の調製 ビオチン化HABRは、Tengbladの方法(Biochem. Bio
phys. Acta., 578(1979)p281-289)に従ってHABRを
牛鼻軟骨プロテオグリカンから分離して抽出し、固定化
ヒアルロン酸を用いるアフィニティークロマトグラフィ
ーによって精製後、これをビオチンで標識することで得
た。 実施例1 変形性関節症および外傷性関節炎のモデルであるイヌの
十字靱帯切除術(以下、ACLTと記す)モデルに対す
るヒアルロン酸の関節内投与による影響を調べた。
【0018】5〜8か月齢の雄性ビーグル犬(体重7〜
9kg)8頭を使用した。この8頭のイヌのうち6頭の
両足にACLTを施した。残りの2頭は手術を施さずに
正常コントロール(non-operated normal control )と
した。試験物質としては、ヒアルロン酸ナトリウム塩
(重量平均分子量84万)をリン酸緩衝化生理食塩水
(PBS)に溶解し10mg/mlとした液(以下、H
A84と記す)、および陰性対照としてPBSを用い
た。
【0019】ACLT後、5週間目から試験物質の投与
を開始し、1回/週で5週間(計5回)上記試験物質の
投与を表1の投与濃度、投与液量および投与量で行っ
た。なお、ACLTを施した6頭のイヌの前足右膝関節
にPBSを投与し、前足左膝関節にHA84を投与し
た。なお、HA84の5回目の投与は、ヒアルロン酸の
組織内分布を調べるために、ヒアルロン酸の代わりに参
考例1記載のフルオレセイン標識ヒアルロン酸を用い
た。
【0020】
【表1】
【0021】最終投与後の1週間目に剖検し、膝関節の
滑膜を採取した。滑膜を4%パラホルムアルデヒドで固
定した後、パラフィン包埋した標本および凍結包埋した
標本を作成した。このパラフィン包埋した標本から薄切
切片を作成し、ヘマトキシリン−エオシン(HE)染色
を施して、200個の滑膜細胞における空胞変性細胞を
カウントした。
【0022】また、上記凍結包埋した標本から薄切切片
を作製し、抗HSP72モノクローナル抗体(アマシャ
ム社製)と2次抗体としてFITCラベル抗マウスIg
G(ジャクソン社製)とを用いてHSP72の免疫染色
を行ったのち、共焦点レーザー顕微鏡で観察して、20
0個の滑膜細胞におけるHSP72陽性細胞をカウント
した。
【0023】さらに上記凍結包埋した標本から凍結切片
を作製し、上記フルオレセイン標識ヒアルロン酸に由来
するフルオレセインの蛍光と、同一切片について参考例
2記載のビオチン化HABRとストレプトアビジン結合
テキサスレッド(Texas red)(サザンバイオテクノロジー
社製)とを用いて染色されたヒアルロン酸に由来するテ
キサスレッドの蛍光とを、共焦点レーザー顕微鏡を用い
て観察し、両者の局在性を調べた。
【0024】これらの結果から、空胞変性細胞の出現率
およびHSP72陽性細胞の出現率を求め、Yukms
統計ライブラリー(ユックムス株式会社製)を用いて、
Bonferroniの統計解析を行った。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】本実施例において、PBS投与群において
空胞変性細胞が認められたが、HA84投与群では空胞
変性細胞の出現率に有意な明らかな低下が見られた。一
方、HSP72陽性細胞は、non-operated normal cont
rol 群に比べてPBS投与群において出現率の増加が認
められたが、HA84投与群では出現率がさらに有意に
増大していた。
【0027】また、HA84に代えて重量平均分子量2
30万のヒアルロン酸(以下、HA230と記す)を用
いて同様の試験を行った結果、HA84よりは弱いなが
ら空胞変性細胞の出現率を低下させ、HSP72陽性細
胞の出現率を増大させた。本実施例によって、ACLT
による滑膜細胞の空胞変性は、ヒアルロン酸の投与によ
って抑制されることが示された。また、HSP72陽性
細胞の出現率はヒアルロン酸の投与により有意に増加し
た。HSP72はストレス下の細胞に発現して、細胞を
ストレスによる細胞障害から保護する機能を有すること
が知られている。以上により、ヒアルロン酸による細胞
の空胞変性の抑制は、ヒアルロン酸がストレス蛋白質
(本実施例の場合はHSP72)の発現を増強あるいは
誘導することによるものであることが示唆された。
【0028】また、フルオレセイン標識ヒアルロン酸
(原料のヒアルロン酸の重量平均分子量84万)に由来
する蛍光はおもに組織内の細胞内、細胞周辺に粒状に認
められた。一方、ビオチン化HABRを用いたヒアルロ
ン酸の組織染色部分はこの粒状部分と重なる部分とそれ
以外の部分とがあり一致していなかった。また、一方、
重量平均分子量230万のヒアルロン酸にフルオレセイ
ン標識したものは、わずかにしか検出できなかった。
【0029】これは、HABRは10糖以上のヒアルロ
ン酸を認識する(J.Biol.Chem.,254(1979)p4624-4630)
ことから、細胞内に取り込まれたヒアルロン酸は低分子
化を受けて少なくとも10糖以下のヒアルロン酸あるい
はそれ以外のオリゴ糖として存在することが考えられ
る。このことは、10糖以下のヒアルロン酸がストレス
蛋白質(本実施例の場合はHSP72)の発現の増強あ
るいは誘導に関与していることを示唆する。
【0030】また、HA84投与群がHA230投与群
に比べ、空胞変性抑制効果およびストレス蛋白質(本実
施例ではHSP72)の発現増強効果において優れてい
た。このことは、前述のフルオレセイン標識ヒアルロン
酸の組織内分布が示すように、HA84すなわち分子量
の低いヒアルロン酸の方が、組織における浸透性あるい
は保持性に優れているためと考えられた。
【0031】実施例2 熱ショックを与えたイヌ膝関節滑膜細胞の細胞障害およ
び細胞死に対するヒアルロン酸オリゴ糖による作用とH
SP72の発現との相関性をin vitroにおいて調べた。
試験物質として、ヒアルロン酸不飽和二糖(商品名 不
飽和コンドロ二糖キット(Cキット)の△Di−HA
(ナトリウム塩):2-acetamido-2-deoxy-3-O-(β-D-gl
uco-4-enopyranosyluronic acid)-D-glucose 、生化学
工業(株)製造、販売)添加群および陰性対照を2群設
けた。
【0032】イヌ膝関節滑膜細胞を採取し、藩種して、
ほぼ集密的(subconfluent)になるまで、ダルベッコ変
法イーグル培地(DMEM)に、血清、L−グルタミン
酸、ペニシリン、ストレプトマイシンを加えた培地で培
養したものに、上記試験物質を各々添加した。ヒアルロ
ン酸(オリゴ糖)添加群は培地中の該オリゴ糖濃度が
1.0mg/ml(第3群)および3.0mg/ml
(第4群)の各濃度になるように添加し、また陰性対照
は何も添加しなかった。陰性対照の1群は37℃で3時
間インキュベート(第1群)し、もう1群の陰性対照
(第2群)およびヒアルロン酸添加群は45℃で1時間
インキュベートして熱ストレスを与えた後、さらに37
℃で2時間インキュベートした。
【0033】この後、培地を採取して、細胞障害および
細胞死の指標である乳酸脱水素酵素(LDH)の酵素活
性をUnimate LDH(ロッシュ社製)および血
液生化学検査自動分析装置(商品名コバスミラ、ロッシ
ュ社製)を用いて測定した。LDHの酵素活性が上がる
ことは細胞障害および細胞死が生じたことを意味する。
【0034】また、培地を除いた後、細胞を4%パラホ
ルムアルデヒドで固定して、抗HSP72抗体(アマシ
ャム社製)を加えさらに、FITCラベル抗マウスIg
G(ジャクソン社製)を用いてFITC染色し、その染
色濃度および200個の滑膜細胞における核内にHSP
72が陽性である細胞を共焦点レーザー顕微鏡(型番TC
S4D 、ライカ社製)を用いて観察し、その細胞数を測定
した。これらの結果から、LDHの酵素活性、HSP7
2の染色濃度およびHSP72核内陽性細胞の出現率を
求め、Yukms統計ライブラリー(ユックムス株式会
社製)を用い、Tukey の統計解析を行った。
【0035】結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】本実施例において、LDH活性はヒアルロ
ン酸オリゴ糖の添加によって濃度依存的に低下が認めら
れ、またHSP72の染色性および細胞核内にHSP7
2が陽性である細胞の出現率もヒアルロン酸オリゴ糖の
添加によって濃度依存的な増強が有意に認められた。ま
た、本実施例では熱ストレスがかかっている点が正常状
態と異なる系であり、酸素ラジカルやヒアルロン酸分解
酵素などがほとんど存在しないと考えられるのでヒアル
ロン酸オリゴ糖に代えてHA84を用いて上記と同様の
試験を行った場合では、HSP72の発現は増強されな
かった。これは、系に添加されたヒアルロン酸は低分子
化をほとんど受けず、低分子量のヒアルロン酸、例えば
オリゴ糖にはなっていないので、HSP72の発現は増
強されなかったものと考えられた。
【0038】本実施例によって、熱ショックによるイヌ
滑膜細胞の障害はヒアルロン酸オリゴ糖の添加により濃
度依存的に抑制されることが示された。また、細胞内に
おけるHSP72発現およびHSP72核内陽性細胞の
出現率は、ヒアルロン酸オリゴ糖の添加によって有意に
増強された。ストレス蛋白質であるHSP72はストレ
スにより発現し、細胞をストレスによる細胞障害や細胞
死から保護する機能を有することが知られ、その場合に
は核にHSP72が局在することが知られている(J.Bi
ol.Chem.259(1984)p4501-4513 )。以上により、ヒアル
ロン酸オリゴ糖による細胞障害および細胞死の抑制は、
ヒアルロン酸オリゴ糖がストレス蛋白質(本実施例にお
いてはHSP72)の発現を増強することによるもので
あることが示唆された。
【0039】
【発明の効果】本発明は、ヒアルロン酸を有効成分とす
るものであるから、比較的安価にかつ容易に大量生産で
きる利点がある。また、ヒアルロン酸は毒性や抗原性が
ほとんどないこと、生体が元来有している治療作用や疾
患の防止作用を増強することから副作用の極めて少ない
治療剤として各種疾患に適用が期待されると共にこれら
疾患の予防薬としても有用性が期待される。また、ヒア
ルロン酸のオリゴ糖などの低分子量のものについては、
従来の高分子量のヒアルロン酸(例えば、重量平均分子
量の範囲が80万〜230万程度)では、その物性のた
めに適用が不可能であった投与方法を採用することが可
能である。すなわち、ヒアルロン酸オリゴ糖などの低分
子量のものは、従来の高分子量のヒアルロン酸に比べ対
象となる治療領域が広いという利点を持っている。
【0040】さらには、ヒアルロン酸オリゴ糖などの低
分子量のものを、高分子量のヒアルロン酸と混合して使
用することにより、ヒアルロン酸オリゴ糖などの低分子
量のものの有する薬理作用(例えば、ストレス蛋白質発
現増強作用など)と高分子量のヒアルロン酸の有する作
用(たとえばヒアルロン酸レセプターを介した種々の細
胞のシグナル伝達など)や、物性による組織又は細胞の
保護効果の両方により、優れた治療効果を得ることが可
能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/725 ABE A61K 31/725 ABE ADP ADP ADU ADU ADX ADX C08B 37/08 C08B 37/08 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒアルロン酸を有効成分とするストレス
    蛋白質発現増強剤。
  2. 【請求項2】 ヒアルロン酸を有効成分とする細胞障害
    抑制剤。
  3. 【請求項3】 ヒアルロン酸を有効成分とする細胞死抑
    制剤。
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