JPH09227311A - 殺虫、殺ダニ剤組成物 - Google Patents

殺虫、殺ダニ剤組成物

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JPH09227311A
JPH09227311A JP3479196A JP3479196A JPH09227311A JP H09227311 A JPH09227311 A JP H09227311A JP 3479196 A JP3479196 A JP 3479196A JP 3479196 A JP3479196 A JP 3479196A JP H09227311 A JPH09227311 A JP H09227311A
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tebufenpyrad
mites
insecticidal
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resistance
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JP3479196A
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Toshiki Fukuchi
俊樹 福地
Keiko Yoshitani
圭子 葭谷
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−(4−tert−ブチルベンジル)−4
−クロロ−3−エチル−1−メチルピラゾール−5−カ
ルボキサミドに対するハダニ類の抵抗性獲得を遅延させ
る殺虫、殺ダニ剤組成物方法の提供。 【解決手段】 N−(4−tert−ブチルベンジル)
−4−クロロ−3−エチル−1−メチルピラゾール−5
−カルボキサミドおよびO,O−ジメチル−S〔5−メ
トキシ−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)オニ
ル−(3)−メチル〕ジチオホスフェートを有効成分と
して含有することを特徴とする殺虫、殺ダニ剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺虫、殺ダニ剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】N−(4−tert−ブチルベンジル)
−4−クロロ−3−エチル−1−メチルピラゾール−5
−カルボキサミド(以下、「テブフェンピラド」と称す
る)は、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ等
のダニ類およびワタアブラムシ、チャノミドリヒメヨコ
バイ等の昆虫類等の農園芸害虫ならびにカズキダニ、ミ
ナミツメダニ等の衛生害虫の殺虫、殺ダニ剤(特開昭6
4−25763号公報)として知られている。
【0003】また、O,O−ジメチル−S〔5−メトキ
シ−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)オニル−
(3)−メチル〕ジチオホスフェート(以下、「スプラ
サイド」と称する)は、アブラムシ類、カイガラムシ
類、コナジラミ類等の半翅目害虫、キンモンホソガ、モ
モシンクイガ等の鱗翅目害虫、ミナミキイロアザミウマ
等のアザミウマ目害虫等の昆虫類およびナミハダニ、ミ
カンハダニ等のダニ類等の農園芸害虫の殺虫、殺ダニ剤
(ザ ペステイサイド マニュアル 第9版,ブリテッ
シュ クロープ プロテクシュン カウンセル発行,5
67〜568(1991);The Pesticid
e Manual,9th ed.,British
Crop Protection Council,5
67〜568(1991))として知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、農園芸害虫また
は衛生害虫等の各種害虫の防除を目的とする殺虫、殺ダ
ニ剤の度重なる使用によりこれらの薬剤に抵抗性を獲得
した害虫が出現してきている。特にハダニ類は産卵数が
多いことや発育日数が短いため発生回数が多いことと同
時に、突然変異率が高いことや移動性が小さく近親交配
が行われやすいこと等の薬剤に対して抵抗性を発達させ
やすい性質を持っておりナミハダニ、カンザワハダニ、
ミカンハダニ等はほとんど全ての既存薬剤に程度の差こ
そあれ抵抗性を獲得している。従って、ハダニ類による
被害が重要である場面では、従来の殺ダニ剤に抵抗性を
獲得したハダニ類に対しても高い効果を示す新規薬剤の
開発が常に切望されている。
【0005】殺ダニ剤に対するハダニ類の抵抗性獲得の
防御の方法として、実際の防除場面では作用機構が異な
るとされている薬剤のローテーション使用という方法が
採用されている。このローテーション使用の有効な策と
しては、一般的に負相関交差抵抗性を示すような薬剤同
士の利用が有効であると考えられているが、これまでハ
ダニ類において負相関交差抵抗性を示すような薬剤の存
在は見いだされておらず十分な成果を上げるには至って
はいない。
【0006】一般に、ハダニ類が1mm以下の微細な害
生物で取り扱い難いことから、多くの場合において哺乳
動物や大型昆虫などを用いた作用機構の研究から、殺ダ
ニ剤のハダニ類に対する作用の発現機構を予測している
が、真の作用機構については不明瞭である場合が多い。
従って実際に、新規な作用機構を有すると予測された殺
ダニ剤が実用化された後、短期間に抵抗性を獲得したハ
ダニ類が出現し、そのハダニ類を供試した研究成果から
作用機構は異なっていたが抵抗性発現のメカニズムは同
一であり、すなわち既存薬剤との交差抵抗性の関係にあ
ったことが判明することも少なくない。
【0007】従って、単純な薬剤のローテーション使用
という方法は殺ダニ剤の抵抗性獲得を遅延、抑制させる
方法としては、また薬剤の延命策としては不十分であ
る。一方、テブフェンピラドは、最近上市された薬剤で
高い殺ダニ効果を示しているが、上記に記載したように
ハダニ類による抵抗性の獲得が予測される。また殺ダニ
剤であるスプラサイドは、ほとんどのハダニ類が既に抵
抗性を獲得し、殺ダニ剤として効果がはほとんど期待で
きないのが現状である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、テブフェ
ンピラドに対するハダニ類の抵抗性獲得を遅延させる、
ないしは抑制させ、寿命の長い殺ダニ剤を提供するため
に、抵抗性化の発達速度および感受性の低下したハダニ
を用いた既存薬剤との共力作用等について鋭意検討した
結果、テブフェンピラドおよびスプラサイドの混合組成
物が、テブフェンピラド単独でのハダニ類の抵抗性の発
達速度からは予想しえないような抵抗性の発達速度を遅
延させることを見出した。
【0009】また、テブフェンピラドとスプラサイドの
単独での人工淘汰されたハダニ個体群と人工淘汰前の親
個体群の両化合物に対する感受性検定の結果から、テブ
フェンピラドとスプラサイドとは負相関交差抵抗性を示
すことを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の要
旨は、N−(4−tert−ブチルベンジル)−4−ク
ロロ−3−エチル−1−メチルピラゾール−5−カルボ
キサミドおよびO,O−ジメチル−S〔5−メトキシ−
1,3,4−チアジアゾール−2(3H)オニル−
(3)−メチル〕ジチオホスフェートを有効成分として
含有することを特徴とする殺虫、殺ダニ剤組成物に存す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において対象となるハダニ類としては、ナミハダ
ニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、オウトウハダニ
等のテトラニカス属のハダニ、ミカンハダニ、クワオオ
ハダニ、リンゴハダニ等のパノニカス属のハダニ等が挙
げられる。
【0011】本発明の殺虫・殺ダニ剤組成物を製造する
には、公知の方法により製造できるまたは市販されてい
るテブフェンピラドおよびスプラサイドからなる活性成
分と適当な担体および補助剤、たとえば乳化剤、分散
剤、安定剤、懸濁剤、浸透剤等を配合し、常法によって
水和剤、水溶剤、乳剤、液剤、ゾル剤(フロアブル
剤)、粉剤、エアゾール剤等に製剤化すればよい。これ
らの製剤中の本発明の活性成分含有率(%)は、水和
剤、水溶剤、乳剤、液剤、ゾル剤の場合は1〜90重量
%の範囲、粉剤の場合は0.5〜10重量%の範囲、エ
アゾール剤の場合は0.01〜2重量%の範囲とするこ
とができる。
【0012】本発明の殺虫・殺ダニ剤組成物において使
用できる担体としては、農園芸用薬剤に常用されるもの
であれば固体または液体のいずれでも使用でき、特定の
ものに限定されるものではない。固体担体としては、鉱
物質粉末(カオリン、クレー、タルク、モンモリロナイ
ト、チョーク、ベントナイト、珪澡土、雲母、尿素、硫
安、石英等)、植物質粉末(でんぷん、結晶セルロー
ス、小麦粉等)、珪酸塩、糖重合体、アルミナ、高分散
珪酸、ワックス類等が挙げられる。
【0013】また、液体担体としては、アルコール類
(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、ベンジルアルコール等)、芳香族炭化水素類
(ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルナフタレ
ン、クロルベンゼン、クメン等)、ハロゲン化炭化水素
類(塩化エチレン類、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素等)、エーテル類(エチルエーテル、エチレン
オキシド、ジオキサン等)、ケトン類(アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチル
ケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸アミル、エ
チレングリコールアセテート等)、ニトリル類(アセト
ニトリル、アクリロニトリル等)、スルホキシド類(ジ
メチルスルホキシド等)、アルコールエーテル類(エチ
レングリコールモノメチルエーテル等)、脂肪族または
脂環族炭化水素類(n−ヘキサン、シクロヘキサン
等)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベントナフ
サ等)、石油留分(パラフィン類、灯油、軽油等)そし
て水等が挙げられる。
【0014】また、製剤化に際しては、必要に応じて乳
化、分散、可溶化、湿潤、発泡、潤滑、拡展などの目的
で各種界面活性剤、安定剤、その他の補助成分を使用す
ることができる。このような界面活性剤としては、非イ
オン型界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン
キャスターオイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビ
タンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル
等)、陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホ
ネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフ
ェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート、ア
リールスルホネート等)、陽イオン型界面活性剤(ラウ
リルアミン、アルキルジメチルベンジルアンモニウムク
ロリド等のアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン類等)、両性型界面活性剤(カルボン酸、硫
酸エステル等)が挙げられる。
【0015】また、これらのほかに、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、ゼラチ
ン、カゼイン、アルギン酸ソーダトラガカントガム等の
各種補助剤、さらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等の安定化剤、および着色剤を使用することもで
きる。
【0016】本発明の殺虫・殺ダニ剤組成物は、商業上
有用な製剤、およびそれらの製剤によって調製された使
用形態で、他の活性化合物、例えば各種の殺虫剤、殺ダ
ニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調製剤、忌避剤、誘引
剤、共力剤、肥料、香料などとの混合剤として存在する
こともでき、かかる混用により適用性の拡大を計ること
ができる。
【0017】本発明の殺虫・殺ダニ剤組成物におけるテ
ブフェンピラドとスプラサイドとの混合割合は前者が1
重量部に対して、一般的には後者が0.01〜100重
量部であることが好ましく、更に好ましくは1〜30重
量部がよい。本発明の殺虫・殺ダニ剤組成物の使用方法
は、施用量としては害虫類またはダニ類の発生量および
対象とする作物の種類や栽培形態により異なるが、一般
に10アール当たり有効成分量でテブフェンピラドとス
プラサイドの合計量が0.1〜1000gであり、好ま
しくは10〜500gである。これを処理するには、水
和剤、水溶剤、乳剤、液剤、ゾル剤では水で希釈し、作
物などに10アール当たり100〜700リットルの施
用量で散布すればよい。また、粉剤またはエアゾール剤
では、その製剤の状態で作物等に処理すればよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例
に限定されるものではない。なお、実施例において部と
あるのは全て重量部を表す。 〈実施例1〉乳剤 テブフェンピラド10部、スプラサイド30部、キシレ
ン25部、ジメチルホルムアミド20部およびソルポー
ル3005X(ポリオキシエチレン系界面活性剤、東邦
化学工業社製、商標)15部を均一に混合溶解して、乳
剤を得た。 〈実施例2〉水和剤 テブフェンピラド10部、スプラサイド30部、カープ
レックス#80(ホワイトカーボン、塩野義製薬社製、
商標)10部、ジークライトSP(カオリンナイトとセ
リサイトの混合物、ジークライト工業社製、商標)42
部およびリグニンスルホン酸カルシウム(ポリオキシエ
チレン系界面活性剤、東邦化学工業社製、商標)8部を
ジェットエアーミルにて均一に混合して、水和剤を得
た。 〈実施例3〉ゾル剤 テブフェンピラド10部、スプラサイド20部ならびに
予め混合しておいたエチレングリコール8部、ソルポー
ルAC3020(東邦化学工業社製、商標)5部および
キサンタンガム0.1部を水56.9部によく混合分散
させた。次にこのスラリー状混合物を、ダイノミル(シ
ンマルエンタープライゼス社)で湿式粉砕して、フロア
ブル剤を得た。 〈実施例4〉粉剤 テブフェンピラド1部、スプラサイド3部、ホワイトカ
ーボン5部およびクレー(日本タルク社製、商標)91
部を均一に混合粉砕して、粉剤を得た。 〈実施例5〉エアゾール テブフェンピラド0.5部、スプラサイド1.5部、キ
シレン5部および無臭灯油93部を混合溶解し、エアゾ
ール容器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バル
ブ部分を通して噴射剤(LPG(液化石油ガス)および
DME(ジメチルエーテル)の混合ガス)60分を加圧
充填してエアゾールを得た。 〈試験例1〉テブフェンピラド対して抵抗性を獲得した
ナミハダニの雌成虫に対する殺ダニ効果試験 いんげんの初生葉をリーフパンチを用いて円形のリーフ
・ディスク(径2cm)を切り取り、径8cmの塩ビカ
ップ上の湿った脱脂綿上に4リーフ・ディスク置いた。
これにテブフェンピラドで淘汰して強い抵抗性を獲得さ
せたナミハダニ雌成虫を、1リーフ・ディスク当たり5
頭接種した。接種後にテブフェンピラドおよびスプラサ
イドを、展着剤(ソルポール3005X、東邦化学工業
社製)200ppmを含む水に分散させ、テブフェンピ
ラドおよびスプラサイドが所定濃度となるように希釈し
た。この薬液を塩ビカップ当たり3.5mlづつ回転式
散布塔(みずほ理化社製)を用いて散布し、25±1℃
の恒温室内に保存した(1濃度当たり32頭供試、1薬
剤当たり4〜5濃度検定、2反復実施)。処理2日間経
過後にリーフ・ディスク上のナミハダニ雌成虫の生死虫
数を調査し、下記の式にて殺ダニ率(%)を算出した。
この殺ダニ率のデータより、常法であるプロビット法を
用いてLC50値(50%致死濃度)を求めた。さら
に、共力作用の程度を判定する場合に通常用いられる下
記のサン&ジョンソンの式(J.Econ.Ent.,
53,887(1960))を利用して、共力作用係数
を算出した。共力作用係数およびLC50値を表1に示
す。
【0019】
【数1】
【0020】
【表1】 共力作用係数が100より大きいほど共力作用が強く
(相乗作用)、100に等しい場合は相加作用、100
より小さくなるほど拮抗作用があるとされている。テブ
フェンピラドおよびスプラサイド混合組成物の共力作用
係数は100に近い値を示したことから、テブフェンピ
ラドとスプラサイドとの間には相加作用があると考えら
れた。 〈試験例2〉ナミハダニを供試した室内人工淘汰試験 ナミハダニを鉢植えいんげんの葉に接種し増殖させた。
1葉当たりハダニが100頭以上となった時点で、本発
明のテブフェンピラドおよびスプラサイド混合組成物の
薬液をハダニが寄生したいんげん葉にスプレーガンを用
いて十分量散布した。薬液の調製には展着剤(ソルポー
ル3005X、東邦化学社製)200ppmを含む水を
用い、この水溶液に分散させてテブフェンピラドおよび
スプラサイドが所定濃度となるように希釈した。薬液が
十分乾燥させた後、25±1℃の恒温室内に置いたプラ
スチック製ケージの中に入れ、2〜3世代(20日前
後)増殖させた。この時点で、上記同様にハダニが寄生
したいんげん葉に薬液を散布処理した。
【0021】上記処理方法を5回繰り返し、テブフェン
ピラドおよびスプラサイド混合組成物によって淘汰され
た個体群を作り上げた。5回の淘汰時毎のテブフェンピ
ラドおよびスプラサイド混合組成物の散布薬液の濃度
は、10+240ppm(テブフェンピラド+スプラサ
イド、以下同様)、15+240ppm、15+240
ppm、15+240ppm、20+240ppmとし
た。
【0022】同じナミハダニ個体群から分離し、増殖さ
せた個体群を供試して、前述した処理方法と同様にテブ
フェンピラド単独で5回淘汰された個体群を作り上げ
た。この5回の淘汰時毎のテブフェンピラドの散布薬液
の濃度は、10ppm、15ppm、15ppm、15
ppm、20ppmとした。また、同様な手順でスプラ
サイド単独で5回淘汰された個体群を作り上げた。この
5回の淘汰時毎のスプラサイドの散布薬液の濃度は、5
回ともに240ppmとした。
【0023】さらに、同様な手順で対照としてテブフェ
ンピラドおよびO,O−ジエチル−O−3,5,6−ト
リクロロ−2−ピリジルホスホロチオエートの混合組成
物(以下、「対照薬」と称する)で5回淘汰された個体
群を作り上げた。この5回の淘汰時毎の対照薬の散布薬
液の濃度は、10+250ppm(テブフェンピラド+
O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−
ピリジルホスホロチオエート、以下同様)、15+25
0ppm、15+250ppm、15+250ppm、
20+250ppmとした。
【0024】これらの淘汰は同時期に行ったが、お互い
の個体群が混じり合わないように、散布日は1〜3日ず
らすとともに、異なる恒温室内に置いたケージ内で増殖
させた。淘汰を開始する直前のナミハダニ個体群(以
下、「親個体群」と称する)、テブフェンピラドおよび
スプラサイド混合組成物、テブフェンピラドまたはスプ
ラサイドの各々で5回淘汰した個体群について、テブフ
ェンピラドとスプラサイドに対する感受性を、また対照
薬で5回淘汰した個体群について、テブフェンピラドに
対する感受性を検定した。検定方法は、前述の試験例1
に記載した方法で実施した。処理2日後の調査結果に基
づき殺ダニ率を求め、常法であるプロビット法を用いて
LC50値を算出した。
【0025】親個体群と淘汰された4個体群のテブフェ
ンピラドとスプラサイドに対する感受性検定の結果(L
C50値)を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2から明らかなように、テブフェンピラ
ド単独で5回淘汰された個体群は明らかな抵抗性の発達
を示したが、テブフェンピラドおよびスプラサイド混合
組成物で5回淘汰後の個体群のテブフェンピラドに対す
る感受性は淘汰前の感受性と変わらなかった。一方、対
照薬で5回淘汰した場合の個体群のテブフェンピラドに
対する感受性は、親個体群のそれと比較して著しく低下
しており、テブフェンピラド単独で淘汰された場合と同
程度の抵抗性の発達を示した。
【0028】従ってテブフェンピラドおよびスプラサイ
ド混合組成物は、ナミハダニのテブフェンピラドに対す
る抵抗性獲得を抑制する作用があると考えられた。テブ
フェンピラド単独で5回淘汰された個体群のスプラサイ
ドに対する感受性は親個体群のそれと比較して高まって
いたことから、テブフェンピラドとスプラサイドの両剤
は負相関交差抵抗性の関係にあると考えられた。
【0029】
【発明の効果】テブフェンピラドおよびスプラサイドを
含有する殺虫・殺ダニ剤組成物は、テブフェンピラドに
対するハダニ類の抵抗性獲得を遅延ないしは抑制するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−(4−tert−ブチルベンジル)
    −4−クロロ−3−エチル−1−メチルピラゾール−5
    −カルボキサミドおよびO,O−ジメチル−S〔5−メ
    トキシ−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)オニ
    ル−(3)−メチル〕ジチオホスフェートを有効成分と
    して含有することを特徴とする殺虫、殺ダニ剤組成物。
JP3479196A 1996-02-22 1996-02-22 殺虫、殺ダニ剤組成物 Pending JPH09227311A (ja)

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