JPH09227175A - 複層ガラス及びその製造方法 - Google Patents
複層ガラス及びその製造方法Info
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- JPH09227175A JPH09227175A JP3021096A JP3021096A JPH09227175A JP H09227175 A JPH09227175 A JP H09227175A JP 3021096 A JP3021096 A JP 3021096A JP 3021096 A JP3021096 A JP 3021096A JP H09227175 A JPH09227175 A JP H09227175A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 密閉空間内の乾燥空気の膨張収縮に伴う応力
を分散させることができるとともに封止漏れが発生し難
く、また熱貫流抵抗が大きく、しかも断熱性を向上させ
た複層ガラス及びその製造方法を提供する。 【構成】 一対のガラス板がその周辺部にスペーサーを
介在させた状態で互いに厚み方向に離間するように配設
され、前記一対のガラス板と前記スペーサーが夫々接着
された複層ガラスであって、前記スペーサーに導電性材
料が内包されており、この導電性材料への高周波による
誘導加熱によって前記スペーサーと前記一対のガラス板
が接着されている複層ガラスである。
を分散させることができるとともに封止漏れが発生し難
く、また熱貫流抵抗が大きく、しかも断熱性を向上させ
た複層ガラス及びその製造方法を提供する。 【構成】 一対のガラス板がその周辺部にスペーサーを
介在させた状態で互いに厚み方向に離間するように配設
され、前記一対のガラス板と前記スペーサーが夫々接着
された複層ガラスであって、前記スペーサーに導電性材
料が内包されており、この導電性材料への高周波による
誘導加熱によって前記スペーサーと前記一対のガラス板
が接着されている複層ガラスである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のガラス板を
その周辺部にスペーサーを介在させた状態で互いに厚み
方向に離間するように配設してある複層ガラス及びその
製造方法に関する。
その周辺部にスペーサーを介在させた状態で互いに厚み
方向に離間するように配設してある複層ガラス及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の複層ガラスとしては、一
対のガラス板間の周辺部に乾燥剤を封入したアルミスペ
ーサーとブチルゴムからなる一次シーラントと、この一
次シーラントの外周にチオコール、シリコーンまたはホ
ットメルトブチルからなる二次シーラントを配設したデ
ュアルシールタイプのものが最も普及している。
対のガラス板間の周辺部に乾燥剤を封入したアルミスペ
ーサーとブチルゴムからなる一次シーラントと、この一
次シーラントの外周にチオコール、シリコーンまたはホ
ットメルトブチルからなる二次シーラントを配設したデ
ュアルシールタイプのものが最も普及している。
【0003】また、このような複層ガラスをサッシに取
り付けるタイプとしては、複層ガラスの外縁部に軟質塩
化ビニル製の枠体(一般にグレージングチャンネルまた
はグレチャンという)を一体的に接着し、この枠体をサ
ッシの嵌合用溝内に嵌入させて組み込む構造のものが知
られている。
り付けるタイプとしては、複層ガラスの外縁部に軟質塩
化ビニル製の枠体(一般にグレージングチャンネルまた
はグレチャンという)を一体的に接着し、この枠体をサ
ッシの嵌合用溝内に嵌入させて組み込む構造のものが知
られている。
【0004】また、特開平7−17748号公報には複
層ガラスを連続的に製造する方法について記載されてい
る。当該公報には、ダイ装置の押出し成形口の開口部に
一対のガラス単板の各外周縁部を略平行状態にて夫々差
し込み、当該ガラス単板の各外周縁部の間に予め吸湿剤
が練り込まれたスペーサーを押出し成形しつつ、ガラス
単板とダイ装置とをガラス外周縁部に沿った直線方向に
相対的に移動させることで、一対のガラス単板の外周縁
部の内側に吸湿剤入りのスペーサーを接着接合して一体
化し、スペーサーの組み込み作業を効率的に行うように
することが開示されている。
層ガラスを連続的に製造する方法について記載されてい
る。当該公報には、ダイ装置の押出し成形口の開口部に
一対のガラス単板の各外周縁部を略平行状態にて夫々差
し込み、当該ガラス単板の各外周縁部の間に予め吸湿剤
が練り込まれたスペーサーを押出し成形しつつ、ガラス
単板とダイ装置とをガラス外周縁部に沿った直線方向に
相対的に移動させることで、一対のガラス単板の外周縁
部の内側に吸湿剤入りのスペーサーを接着接合して一体
化し、スペーサーの組み込み作業を効率的に行うように
することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のデュアルシ
ールタイプの複層ガラスは、一般に受注生産されるため
ガラス板のサイズが種々雑多であり、このため部品点数
の減少による製造工程の簡略化が望まれていた。また、
サッシに組み込む場合には枠体を接着する等の別工程が
生じていた。さらに、二次シーラントは硬化反応が進む
に従って弾性やガラスとの接着強度が生じるから養生す
る時間が必要であり、このため製造後少なくとも数時間
出荷することができなかった。
ールタイプの複層ガラスは、一般に受注生産されるため
ガラス板のサイズが種々雑多であり、このため部品点数
の減少による製造工程の簡略化が望まれていた。また、
サッシに組み込む場合には枠体を接着する等の別工程が
生じていた。さらに、二次シーラントは硬化反応が進む
に従って弾性やガラスとの接着強度が生じるから養生す
る時間が必要であり、このため製造後少なくとも数時間
出荷することができなかった。
【0006】また、前記特開平7−17748号公報記
載の方法では、製造工程上ガラス板の角部における処理
が難しく封止状態が不十分なため、複層ガラスとしての
性能信頼性に乏しい。さらに、この方法では樹脂の押出
し成形とガラス板との一体化を同時に行うため、成形し
た樹脂を冷却する工程とガラス板との一体化を確実に行
うために濡れ性を良好にすべく樹脂を加熱する工程とい
う相反する製造工程を制御しなければならない。しかし
ながら、このような制御を行うことは複層ガラスの製造
工程上非常に困難であり現実性に欠ける。また、この方
法ではガラス板のサイズやスペース間隔に対応する自由
度に欠ける。従って、設備投資の大きさに対して製造可
能な複層ガラスの種類が少なく、設備償却等によるコス
ト高を招かざるを得ない。
載の方法では、製造工程上ガラス板の角部における処理
が難しく封止状態が不十分なため、複層ガラスとしての
性能信頼性に乏しい。さらに、この方法では樹脂の押出
し成形とガラス板との一体化を同時に行うため、成形し
た樹脂を冷却する工程とガラス板との一体化を確実に行
うために濡れ性を良好にすべく樹脂を加熱する工程とい
う相反する製造工程を制御しなければならない。しかし
ながら、このような制御を行うことは複層ガラスの製造
工程上非常に困難であり現実性に欠ける。また、この方
法ではガラス板のサイズやスペース間隔に対応する自由
度に欠ける。従って、設備投資の大きさに対して製造可
能な複層ガラスの種類が少なく、設備償却等によるコス
ト高を招かざるを得ない。
【0007】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みなされたものであって、密閉空間内の乾燥空気の膨張
収縮に伴う応力を分散させることができるとともに封止
漏れが発生し難く、また熱貫流抵抗が大きく、しかも断
熱性を向上させた複層ガラス、並びに煩雑な製造工程を
簡略化し、様々なサイズへの対応が可能な複層ガラスの
製造方法を提供することを目的とする。
みなされたものであって、密閉空間内の乾燥空気の膨張
収縮に伴う応力を分散させることができるとともに封止
漏れが発生し難く、また熱貫流抵抗が大きく、しかも断
熱性を向上させた複層ガラス、並びに煩雑な製造工程を
簡略化し、様々なサイズへの対応が可能な複層ガラスの
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、一対の
ガラス板がその周辺部にスペーサーを介在させた状態で
互いに厚み方向に離間するように配設され、前記一対の
ガラス板と前記スペーサーが夫々接着された複層ガラス
において、前記スペーサーに導電性材料が内包されてお
り、この導電性材料への高周波による誘導加熱によりス
ペーサーと一対のガラス板が接着されていることを特徴
とする複層ガラスである。
ガラス板がその周辺部にスペーサーを介在させた状態で
互いに厚み方向に離間するように配設され、前記一対の
ガラス板と前記スペーサーが夫々接着された複層ガラス
において、前記スペーサーに導電性材料が内包されてお
り、この導電性材料への高周波による誘導加熱によりス
ペーサーと一対のガラス板が接着されていることを特徴
とする複層ガラスである。
【0009】本発明の第2は、JIS Z208に基づ
いて測定される透湿度(0.1mm厚み)が100g/
m2・24時間以下の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラ
ストマーからなる材料とシート状または粉末状の導電性
材料を押出し成形法または射出成形法により所定の形状
に成形する第1工程と、前記第1工程により成形された
成形体を所定の形状に切断または切り欠けた後、これら
成形体の切断面または切り欠け面同士を熱融着または接
着してガラス板の外寸法に沿う形状に成形する第2工程
と、前記第2工程により成形された成形体をスペーサー
として一方のガラス板上に配設し、このスペーサーを他
方のガラス板との間で挟持させる第3工程と、前記ガラ
ス板の挟持体を高周波の電磁界中に保持して前記導電性
材料を選択的に加熱し、前記スペーサーを溶解してガラ
ス板と接着させる第4工程、を具備することを特徴とす
る複層ガラスの製造方法である。
いて測定される透湿度(0.1mm厚み)が100g/
m2・24時間以下の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラ
ストマーからなる材料とシート状または粉末状の導電性
材料を押出し成形法または射出成形法により所定の形状
に成形する第1工程と、前記第1工程により成形された
成形体を所定の形状に切断または切り欠けた後、これら
成形体の切断面または切り欠け面同士を熱融着または接
着してガラス板の外寸法に沿う形状に成形する第2工程
と、前記第2工程により成形された成形体をスペーサー
として一方のガラス板上に配設し、このスペーサーを他
方のガラス板との間で挟持させる第3工程と、前記ガラ
ス板の挟持体を高周波の電磁界中に保持して前記導電性
材料を選択的に加熱し、前記スペーサーを溶解してガラ
ス板と接着させる第4工程、を具備することを特徴とす
る複層ガラスの製造方法である。
【0010】ここで、本発明の第1において、前記スペ
ーサーはJIS Z208に基づいて測定される透湿度
(0.1mm厚み)が100g/m2・24時間以下の
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからなる材料
であることが好ましい。
ーサーはJIS Z208に基づいて測定される透湿度
(0.1mm厚み)が100g/m2・24時間以下の
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからなる材料
であることが好ましい。
【0011】また、本発明の第1及び第2において、前
記スペーサーはサッシに組み込まれる枠体部と一体化さ
れており、この枠体部が前記スペーサーと同一若しくは
異なる熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからな
る材料で形成されていることが好ましい。
記スペーサーはサッシに組み込まれる枠体部と一体化さ
れており、この枠体部が前記スペーサーと同一若しくは
異なる熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからな
る材料で形成されていることが好ましい。
【0012】また、前記ガラス板の前記スペーサーと対
向する箇所に予めプライマーが塗布されることが好まし
い。
向する箇所に予めプライマーが塗布されることが好まし
い。
【0013】また、前記導電性材料として、鉄、アル
ミ、銅またはそれらを含む合金若しくはカーボンブラッ
クを用いることが好ましい。
ミ、銅またはそれらを含む合金若しくはカーボンブラッ
クを用いることが好ましい。
【0014】また、前記スペーサーは予め乾燥剤が練り
込まれていることが好ましく、あるいは中空部を有して
おり、この中空部に乾燥剤が充填されていることが好ま
しい。
込まれていることが好ましく、あるいは中空部を有して
おり、この中空部に乾燥剤が充填されていることが好ま
しい。
【0015】さらに、前記熱可塑性エラストマーはポリ
プロピレンまたはポリエチレンを含むポリオレフィン
と、EPDMゴムまたはブチルゴムを含む合成ゴムの共
重合体であることが好ましい。
プロピレンまたはポリエチレンを含むポリオレフィン
と、EPDMゴムまたはブチルゴムを含む合成ゴムの共
重合体であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
施形態について説明する。
【0017】図1は本発明の一実施例に係る枠体付き複
層ガラスの要部を示す縦断面図、図2は別実施例に係る
複層ガラスの要部を示す縦断面図である。
層ガラスの要部を示す縦断面図、図2は別実施例に係る
複層ガラスの要部を示す縦断面図である。
【0018】図1において、複層ガラス(9)はスペー
サー(1)がプライマー(4)を介して2枚のガラス板
(3)、(3)間に接着されることにより構成されてい
る。(2)はスペーサー(1)の中空部(8)に封入さ
れた乾燥剤、(5)は密閉層である。(6)はスペーサ
ー(1)に内包された導電性フィルムである。また、ス
ペーサー(1)を挟持したガラス板(3)、(3)の外
縁部には、スペーサー(1)と異なる材料でスペーサー
(1)と一体的に成形された枠体部(7)が配置されて
いる。また、図2においては乾燥剤(2)が予めスペー
サー(1)に練り込まれたものである。スペーサー
(1)はプライマー(4)を介して2枚のガラス板
(3)、(3)間に接着されている。
サー(1)がプライマー(4)を介して2枚のガラス板
(3)、(3)間に接着されることにより構成されてい
る。(2)はスペーサー(1)の中空部(8)に封入さ
れた乾燥剤、(5)は密閉層である。(6)はスペーサ
ー(1)に内包された導電性フィルムである。また、ス
ペーサー(1)を挟持したガラス板(3)、(3)の外
縁部には、スペーサー(1)と異なる材料でスペーサー
(1)と一体的に成形された枠体部(7)が配置されて
いる。また、図2においては乾燥剤(2)が予めスペー
サー(1)に練り込まれたものである。スペーサー
(1)はプライマー(4)を介して2枚のガラス板
(3)、(3)間に接着されている。
【0019】本発明において、高周波の周波数帯として
は100Hz以上1MHz以下の範囲が利用できる。
は100Hz以上1MHz以下の範囲が利用できる。
【0020】誘導加熱の原理は、ヒステリシス損とジュ
ール熱損による加熱である。磁性体の加熱であるヒステ
リシス損Pηは、次式〔1〕で表される。 Pη=η・f・Bm1.6・V(w) −〔1〕 ここで、Pηはヒステリシス損(w)、ηはヒステリシ
ス係数、fは周波数、Bmは最大磁束密度、Vは加熱物
の体積である。
ール熱損による加熱である。磁性体の加熱であるヒステ
リシス損Pηは、次式〔1〕で表される。 Pη=η・f・Bm1.6・V(w) −〔1〕 ここで、Pηはヒステリシス損(w)、ηはヒステリシ
ス係数、fは周波数、Bmは最大磁束密度、Vは加熱物
の体積である。
【0021】また、導電体の加熱であるうず電流損Pc
は、次式〔2〕で表される。 Pc=K・N2・I2・a・(ρ・μ・f)0.5 −〔2〕 ここで、Pcはうず電流によるジュール熱、Kは比常
数、Nはコイル巻数、ρは固有抵抗、μは材料の実効透
磁率、aは材料が円筒形の場合の円筒の半径である。
は、次式〔2〕で表される。 Pc=K・N2・I2・a・(ρ・μ・f)0.5 −〔2〕 ここで、Pcはうず電流によるジュール熱、Kは比常
数、Nはコイル巻数、ρは固有抵抗、μは材料の実効透
磁率、aは材料が円筒形の場合の円筒の半径である。
【0022】周波数が数10kHz以上になれば、周波
数の2乗に比例して増加するうず電流損の方がはるかに
大きくなる。また、うず電流損による加熱は、導電性材
料の表面加熱であるから、導電性材料の表面に接した材
料を加熱することができる。
数の2乗に比例して増加するうず電流損の方がはるかに
大きくなる。また、うず電流損による加熱は、導電性材
料の表面加熱であるから、導電性材料の表面に接した材
料を加熱することができる。
【0023】前記導電性材料(6)としては、鉄、アル
ミ、銅等の金属の他、これらの金属を含む合金としてス
テンレスや真鍮等が好適に使用でき、これらの材料から
なるシート状または粉末状の導電性材料を、熱可塑性樹
脂または熱可塑性エラストマー中にインサート成形して
使用するものである。また、カーボンブラックのような
粉末状の導電性材料は、予め熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマー中に練り混んでおき、前記カーボンブラ
ックを練り混んだ熱可塑性樹脂または熱可塑性エラスト
マーと熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーとを同
時に押出し成形して使用することもできる。なお、前記
カーボンブラックを使用する場合には、数10MHzの
高周波電磁界またはマイクロ波で加熱するのがよい。
ミ、銅等の金属の他、これらの金属を含む合金としてス
テンレスや真鍮等が好適に使用でき、これらの材料から
なるシート状または粉末状の導電性材料を、熱可塑性樹
脂または熱可塑性エラストマー中にインサート成形して
使用するものである。また、カーボンブラックのような
粉末状の導電性材料は、予め熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマー中に練り混んでおき、前記カーボンブラ
ックを練り混んだ熱可塑性樹脂または熱可塑性エラスト
マーと熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーとを同
時に押出し成形して使用することもできる。なお、前記
カーボンブラックを使用する場合には、数10MHzの
高周波電磁界またはマイクロ波で加熱するのがよい。
【0024】また、導電性材料(6)はスペーサー
(1)中のガラス板(3)と接着する面の近傍に配置す
るように内包させることが好ましく、その位置はスペー
サー(1)の厚み方向で、ガラス板(3)と接着する面
から1mm以下、より好ましくは0.5mm以下であ
る。
(1)中のガラス板(3)と接着する面の近傍に配置す
るように内包させることが好ましく、その位置はスペー
サー(1)の厚み方向で、ガラス板(3)と接着する面
から1mm以下、より好ましくは0.5mm以下であ
る。
【0025】前記乾燥剤(2)としては、水分を吸着で
きる材料であればいずれも適用可能であるが、中でも合
成結晶質ゼオライト(商品名:モレキュラーシーブ、ユ
ニオンカーバイド社製)や、シリカゲル、活性アルミ
ナ、無水硫酸カルシウムまたは無水塩化カルシウム等が
好適である。
きる材料であればいずれも適用可能であるが、中でも合
成結晶質ゼオライト(商品名:モレキュラーシーブ、ユ
ニオンカーバイド社製)や、シリカゲル、活性アルミ
ナ、無水硫酸カルシウムまたは無水塩化カルシウム等が
好適である。
【0026】前記乾燥剤(2)はスペーサー(1)の中
空部(8)に封入して使用してもよいが、後述のごとく
スペーサー(1)が材料の段階で混練したものであって
もよい。使用する量は、スペーサー(1)の周囲長さと
2枚のガラス板(3)、(3)間の距離(スペーサー厚
み)に対応して決定されるが、例えばモレキュラーシー
ブ(3A)(商品名)を使用する場合は、スペーサー厚
みが6mmの複層ガラス1m2中に10g以上500g
以下、好ましくは30g以上300g以下、さらに好ま
しくは50g以上200g以下の範囲で使用する。
空部(8)に封入して使用してもよいが、後述のごとく
スペーサー(1)が材料の段階で混練したものであって
もよい。使用する量は、スペーサー(1)の周囲長さと
2枚のガラス板(3)、(3)間の距離(スペーサー厚
み)に対応して決定されるが、例えばモレキュラーシー
ブ(3A)(商品名)を使用する場合は、スペーサー厚
みが6mmの複層ガラス1m2中に10g以上500g
以下、好ましくは30g以上300g以下、さらに好ま
しくは50g以上200g以下の範囲で使用する。
【0027】前記材料中に乾燥剤(2)を混練させる方
法としては、例えば予め乾燥剤(2)をその粒径が0.
1mm以下となるように粉砕しておき、ニーダーまたは
バンバリーミキサーのような混練装置を用いて、熱可塑
性エラストマーまたは熱可塑性樹脂と共に加熱溶融しな
がら原料の段階で機械的に混合する方法や、スペーサー
(1)となる成形体を押出し成形または射出成形する際
に乾燥剤を金型に供給する混合方法(スクリュー法)等
が挙げられる。
法としては、例えば予め乾燥剤(2)をその粒径が0.
1mm以下となるように粉砕しておき、ニーダーまたは
バンバリーミキサーのような混練装置を用いて、熱可塑
性エラストマーまたは熱可塑性樹脂と共に加熱溶融しな
がら原料の段階で機械的に混合する方法や、スペーサー
(1)となる成形体を押出し成形または射出成形する際
に乾燥剤を金型に供給する混合方法(スクリュー法)等
が挙げられる。
【0028】また、乾燥剤(2)をスペーサー(1)中
に封入させる場合は、例えば6mm厚みのスペーサー
(1)内部に4mm径の中空部(8)を形成し、この中
空部(8)に粒状または粉末状の乾燥剤(2)を封入す
ればよい。なお、前記中空部(8)は複層ガラス(9)
内に形成された密閉層(5)中の水分を吸収する乾燥剤
(2)を収納するための空間であるから、スペーサー
(1)の密閉層(5)寄りに形成されることが好まし
い。
に封入させる場合は、例えば6mm厚みのスペーサー
(1)内部に4mm径の中空部(8)を形成し、この中
空部(8)に粒状または粉末状の乾燥剤(2)を封入す
ればよい。なお、前記中空部(8)は複層ガラス(9)
内に形成された密閉層(5)中の水分を吸収する乾燥剤
(2)を収納するための空間であるから、スペーサー
(1)の密閉層(5)寄りに形成されることが好まし
い。
【0029】密閉層(5)中の水分を速やかに乾燥剤
(2)に吸収させるため、スペーサー(1)の中空部
(8)と密閉層(5)の境界部分に1個ないし複数個の
微小径孔(不図示)を孔設するのが好ましい。なお、前
記微小径孔はスペーサー(1)の成形時に孔設してもよ
いが、成形後の別工程で行うこともできる。また、図1
においては中空部(8)の断面形状を円形としたが、こ
れに限定されるものではなく、要するに乾燥剤(2)を
封入できればどのような形状であってもよい。
(2)に吸収させるため、スペーサー(1)の中空部
(8)と密閉層(5)の境界部分に1個ないし複数個の
微小径孔(不図示)を孔設するのが好ましい。なお、前
記微小径孔はスペーサー(1)の成形時に孔設してもよ
いが、成形後の別工程で行うこともできる。また、図1
においては中空部(8)の断面形状を円形としたが、こ
れに限定されるものではなく、要するに乾燥剤(2)を
封入できればどのような形状であってもよい。
【0030】前記熱可塑性エラストマー(TPE)とし
ては、ポリスチレンの硬質相とブタジエンゴムまたはイ
ソプレンゴムの軟質相からなるスチレン系(SBC)、
ポリエチレンまたはポリプロピレンの硬質相とブチルゴ
ムまたはエチレン−プロピレンゴムの軟質相からなるオ
レフィン系(TPO)、結晶ポリ塩化ビニルの硬質相と
非結晶ポリ塩化ビニルの軟質相からなる塩ビ系(TPV
C)、ウレタンの硬質相とポリエステルまたはポリエー
テルの軟質相からなるウレタン系(TPU)、ポリエス
テルの軟質相とポリエーテルまたはポリエステル硬質相
からなるエステル系(TPEE)、ポリアミドの硬質相
とポリエーテルまたはポリエステルの軟質相からなるア
ミド系(TPAE)、シンジオクタック1、2ポリブタ
ジエンゴムの硬質相と非結晶ブタジエンゴムの軟質相か
らなるTPE、トランス−1.4−ポリイソプレン(P
IP)の軟質相と結晶PIPの硬質相からなるTPE、
金属カルボキシレートイオンクラスターの硬質相と非結
晶ポリエチレンの硬質相からなるTPE、結晶ポリエチ
レンの硬質相とエチレン−酢酸ビニル共重合体またはエ
チレン−エチルアクリレート共重合体の軟質相からなる
TPE、結晶ポリエチレンの硬質相と塩素化ポリエチレ
ンの軟質相からなるTPE、またはフッ素化樹脂の硬質
相とフッ素ゴムの軟質相からなるTPE等が適用可能で
ある。
ては、ポリスチレンの硬質相とブタジエンゴムまたはイ
ソプレンゴムの軟質相からなるスチレン系(SBC)、
ポリエチレンまたはポリプロピレンの硬質相とブチルゴ
ムまたはエチレン−プロピレンゴムの軟質相からなるオ
レフィン系(TPO)、結晶ポリ塩化ビニルの硬質相と
非結晶ポリ塩化ビニルの軟質相からなる塩ビ系(TPV
C)、ウレタンの硬質相とポリエステルまたはポリエー
テルの軟質相からなるウレタン系(TPU)、ポリエス
テルの軟質相とポリエーテルまたはポリエステル硬質相
からなるエステル系(TPEE)、ポリアミドの硬質相
とポリエーテルまたはポリエステルの軟質相からなるア
ミド系(TPAE)、シンジオクタック1、2ポリブタ
ジエンゴムの硬質相と非結晶ブタジエンゴムの軟質相か
らなるTPE、トランス−1.4−ポリイソプレン(P
IP)の軟質相と結晶PIPの硬質相からなるTPE、
金属カルボキシレートイオンクラスターの硬質相と非結
晶ポリエチレンの硬質相からなるTPE、結晶ポリエチ
レンの硬質相とエチレン−酢酸ビニル共重合体またはエ
チレン−エチルアクリレート共重合体の軟質相からなる
TPE、結晶ポリエチレンの硬質相と塩素化ポリエチレ
ンの軟質相からなるTPE、またはフッ素化樹脂の硬質
相とフッ素ゴムの軟質相からなるTPE等が適用可能で
ある。
【0031】前記熱可塑性エラストマーのうち、スチレ
ン系としてはクラトン(シェルケミカル社製)、オレフ
ィン系としてはトレフシンやサントプレーン(いずれも
AES社製)、塩ビ系としてはアルクリン(デュポン社
製)等が挙げられる。
ン系としてはクラトン(シェルケミカル社製)、オレフ
ィン系としてはトレフシンやサントプレーン(いずれも
AES社製)、塩ビ系としてはアルクリン(デュポン社
製)等が挙げられる。
【0032】前記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PET樹脂、ナイロン等が挙げられる。
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PET樹脂、ナイロン等が挙げられる。
【0033】また、上記した熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマーは、従来より公知の種々の着色剤を加え
ることにより、着色されたスペーサーとすることが可能
である。
性エラストマーは、従来より公知の種々の着色剤を加え
ることにより、着色されたスペーサーとすることが可能
である。
【0034】前記スペーサー(1)は、複層ガラス
(9)の密閉層(5)中に水分が浸入して結露が発生す
るのを防止するため透湿度は小さいほど好ましく、JI
S Z208に基づいて測定される透湿度(0.1mm
厚み)は100g/m2・24時間以下である。なお、
好ましくは50g/m2・24時間以下であり、特に2
0g/m2・24時間以下が望ましい。
(9)の密閉層(5)中に水分が浸入して結露が発生す
るのを防止するため透湿度は小さいほど好ましく、JI
S Z208に基づいて測定される透湿度(0.1mm
厚み)は100g/m2・24時間以下である。なお、
好ましくは50g/m2・24時間以下であり、特に2
0g/m2・24時間以下が望ましい。
【0035】ここで、JIS Z208による透湿度と
は、一定時間に単位面積のスペーサーを通過する水蒸気
の量をいい、温度40℃(条件B)において測定される
スペーサーを境界面とし、一方側の空気を相対湿度90
%、他方側の空気を吸湿剤によって乾燥状態に保ったと
き、24時間にこの境界面を通過する水蒸気の質量
(g)を、その材料の面積を1m2当たり及びその材料
の厚みを0.1mm当たりに換算した値を示す。
は、一定時間に単位面積のスペーサーを通過する水蒸気
の量をいい、温度40℃(条件B)において測定される
スペーサーを境界面とし、一方側の空気を相対湿度90
%、他方側の空気を吸湿剤によって乾燥状態に保ったと
き、24時間にこの境界面を通過する水蒸気の質量
(g)を、その材料の面積を1m2当たり及びその材料
の厚みを0.1mm当たりに換算した値を示す。
【0036】複層ガラス(9)に介挿されるスペーサー
(1)の幅(図1における上下方向)は、小さいほど窓
としての開口部を大きくすることができるので望まし
い。しかし、幅が小さ過ぎると透湿量が大きくなるため
水蒸気が密閉層(5)に流入して結露が発生したり、2
枚のガラス板(3)、(3)を保持する接着面積が減少
するため、構造体としての信頼性が損なわれる。従っ
て、スペーサー(1)の幅はこれらの関係から決定され
るのが好ましく、3mm以上15mm以下、より好まし
くは5mm以上10mm以下である。
(1)の幅(図1における上下方向)は、小さいほど窓
としての開口部を大きくすることができるので望まし
い。しかし、幅が小さ過ぎると透湿量が大きくなるため
水蒸気が密閉層(5)に流入して結露が発生したり、2
枚のガラス板(3)、(3)を保持する接着面積が減少
するため、構造体としての信頼性が損なわれる。従っ
て、スペーサー(1)の幅はこれらの関係から決定され
るのが好ましく、3mm以上15mm以下、より好まし
くは5mm以上10mm以下である。
【0037】前記枠体部(7)に使用される材料の硬度
は、その作業性やサッシに嵌め込んだ際の気密性を考慮
して決定されるが、ショアーA硬度が90以下であるこ
とが好ましい。また、前記枠体部(7)はスペーサー
(1)と同一の材料で形成してもよいが、両者に必要な
材料特性を夫々考慮すれば、異なる材料または異なる硬
度を有する材料で形成するのが好ましい。この点、スペ
ーサー(1)としては枠体部(7)に比較してより透湿
性の小さい材料を選択することが好ましい。また、スペ
ーサー(1)には乾燥剤(2)を練り混んだ材料を使用
し、枠体部(7)には乾燥剤(2)を練り混んでいない
材料を使用してもよい。
は、その作業性やサッシに嵌め込んだ際の気密性を考慮
して決定されるが、ショアーA硬度が90以下であるこ
とが好ましい。また、前記枠体部(7)はスペーサー
(1)と同一の材料で形成してもよいが、両者に必要な
材料特性を夫々考慮すれば、異なる材料または異なる硬
度を有する材料で形成するのが好ましい。この点、スペ
ーサー(1)としては枠体部(7)に比較してより透湿
性の小さい材料を選択することが好ましい。また、スペ
ーサー(1)には乾燥剤(2)を練り混んだ材料を使用
し、枠体部(7)には乾燥剤(2)を練り混んでいない
材料を使用してもよい。
【0038】また、前記枠体部(7)は、雨水や光等に
曝される環境下で使用されるため、スペーサー(1)に
比較して耐候性に優れた材料を用いることが好ましい。
具体的な組み合わせ(「スペーサー/枠体部」として表
示)として、両者を異なる材料で形成する場合は、例え
ばブチルゴムとポリプロピレンの共重合体(AES社製
のトレフシン)/EPDMとポリプロピレンの共重合体
(AES社製のサントプレーン)、アルクリン/塩ビ樹
脂、EPDMとポリプロピレンの共重合体(AES社製
のサントプレーン等)/塩ビ樹脂が挙げられ、また両者
を異なる硬度の材料で形成する場合は、例えばショアー
D硬度40のサントプレーン(AES社製)/ショアー
A硬度55のサントプレーン(AES社製)が挙げられ
る。なお、両者を異なる材料で、かつ、異なる硬度を有
する組み合わせとすることもできる。さらに、材料コス
トの観点から、スペーサー(1)を複数種の材料で作製
することもできる。
曝される環境下で使用されるため、スペーサー(1)に
比較して耐候性に優れた材料を用いることが好ましい。
具体的な組み合わせ(「スペーサー/枠体部」として表
示)として、両者を異なる材料で形成する場合は、例え
ばブチルゴムとポリプロピレンの共重合体(AES社製
のトレフシン)/EPDMとポリプロピレンの共重合体
(AES社製のサントプレーン)、アルクリン/塩ビ樹
脂、EPDMとポリプロピレンの共重合体(AES社製
のサントプレーン等)/塩ビ樹脂が挙げられ、また両者
を異なる硬度の材料で形成する場合は、例えばショアー
D硬度40のサントプレーン(AES社製)/ショアー
A硬度55のサントプレーン(AES社製)が挙げられ
る。なお、両者を異なる材料で、かつ、異なる硬度を有
する組み合わせとすることもできる。さらに、材料コス
トの観点から、スペーサー(1)を複数種の材料で作製
することもできる。
【0039】前記プライマー(4)は、ガラス板(3)
との親和性がよく、しかもガラス板(3)とスペーサー
(1)の接着性を向上させることができる材料であり、
ガラス板(3)とスペーサー(1)の引張り接着強度が
1kg/cm2以上、好ましくは3kg/cm2以上であ
れば適用可能である。
との親和性がよく、しかもガラス板(3)とスペーサー
(1)の接着性を向上させることができる材料であり、
ガラス板(3)とスペーサー(1)の引張り接着強度が
1kg/cm2以上、好ましくは3kg/cm2以上であ
れば適用可能である。
【0040】使用されるプライマー(4)の厚みは、
0.5mm以下、好ましくは0.3mm以下、さらに好
ましくは0.1mm以下の範囲であり、その厚みはプラ
イマー(4)の透湿度と複層ガラス(9)の耐久性を考
慮して決定される。また、プライマー(4)に予め乾燥
剤を練り混んだものを使用することもできる。
0.5mm以下、好ましくは0.3mm以下、さらに好
ましくは0.1mm以下の範囲であり、その厚みはプラ
イマー(4)の透湿度と複層ガラス(9)の耐久性を考
慮して決定される。また、プライマー(4)に予め乾燥
剤を練り混んだものを使用することもできる。
【0041】前記プライマー(4)として、具体的には
シランカップリング剤や塩素化ポリプロピレン、塩素化
エチレン等のハロゲン化ポリオレフィン類、アイオノマ
ー、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、ナイロン系、
エポキシ系、ポリアミド系、ホットメルトブチル系、ポ
リイソブチレンをベースとしたシーラント用ブチル、ゴ
ムのり、ポリエステル系、シリコーン系、ウレタン系、
チオコール等が挙げられ、これらの材料の混合物も使用
できる。また、前記プライマー(4)をガラス板(3)
上に複数層重ねて塗布することもできる。
シランカップリング剤や塩素化ポリプロピレン、塩素化
エチレン等のハロゲン化ポリオレフィン類、アイオノマ
ー、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、ナイロン系、
エポキシ系、ポリアミド系、ホットメルトブチル系、ポ
リイソブチレンをベースとしたシーラント用ブチル、ゴ
ムのり、ポリエステル系、シリコーン系、ウレタン系、
チオコール等が挙げられ、これらの材料の混合物も使用
できる。また、前記プライマー(4)をガラス板(3)
上に複数層重ねて塗布することもできる。
【0042】次に、本発明の一実施例に係る製造方法に
ついて説明する。上記熱可塑性樹脂または熱可塑性エラ
ストマーと導電性材料(6)は、押出し成形法または射
出成形法により図3のごとく導電性材料(6)が内包さ
れるように所定形状の成形体(10)に成形される。
ついて説明する。上記熱可塑性樹脂または熱可塑性エラ
ストマーと導電性材料(6)は、押出し成形法または射
出成形法により図3のごとく導電性材料(6)が内包さ
れるように所定形状の成形体(10)に成形される。
【0043】次に、製造する複層ガラスの大きさに応じ
て前記成形体(10)を図4のように所定箇所でその端
面が45度となるように切断するか、または切り欠けを
設ける。そして、切断または切り欠けを設けた成形体
(10)の切断面(11)または切り欠け面(12)を
流動可能な温度まで加熱し、切断面(11)または切り
欠け面(12)同士を突き合わせて熱融着し、成形体
(10)を図5に示すように枠形状に成形してスペーサ
ー(1)とする。なお、前記熱融着に代えて接着剤(不
図示)を用いて切断面(11)または切り欠け面(1
2)同士を接合することも可能である。
て前記成形体(10)を図4のように所定箇所でその端
面が45度となるように切断するか、または切り欠けを
設ける。そして、切断または切り欠けを設けた成形体
(10)の切断面(11)または切り欠け面(12)を
流動可能な温度まで加熱し、切断面(11)または切り
欠け面(12)同士を突き合わせて熱融着し、成形体
(10)を図5に示すように枠形状に成形してスペーサ
ー(1)とする。なお、前記熱融着に代えて接着剤(不
図示)を用いて切断面(11)または切り欠け面(1
2)同士を接合することも可能である。
【0044】次いで、一対のガラス板(3)、(3)の
夫々の外周縁にプライマー(4)を塗布しておき、一方
のガラス板(3)の前記プライマー(4)上に前記スペ
ーサー(1)を配置する。このとき、スペーサー(1)
の各外周縁がガラス板(3)のプライマー(4)を塗布
した各外周縁と略一致するように調整し、さらに他方の
ガラス板(3)を前記スペーサー(1)上に配設して、
両ガラス板(3)、(3)間でスペーサー(1)を圧着
挟持する。
夫々の外周縁にプライマー(4)を塗布しておき、一方
のガラス板(3)の前記プライマー(4)上に前記スペ
ーサー(1)を配置する。このとき、スペーサー(1)
の各外周縁がガラス板(3)のプライマー(4)を塗布
した各外周縁と略一致するように調整し、さらに他方の
ガラス板(3)を前記スペーサー(1)上に配設して、
両ガラス板(3)、(3)間でスペーサー(1)を圧着
挟持する。
【0045】さらに、スペーサー(1)を圧着挟持した
前記ガラス板(3)、(3)を高周波磁界中に入れ、前
記スペーサー(1)中の導電性材料(6)を選択的に加
熱して、その熱により前記スペーサー(1)を溶解させ
ることにより、前記ガラス板(3)とスペーサー(1)
をプライマー(4)を介して接着させる。
前記ガラス板(3)、(3)を高周波磁界中に入れ、前
記スペーサー(1)中の導電性材料(6)を選択的に加
熱して、その熱により前記スペーサー(1)を溶解させ
ることにより、前記ガラス板(3)とスペーサー(1)
をプライマー(4)を介して接着させる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。
【0047】(実施例1)合成結晶質ゼオライトとして
モレキュラーシーブ(3A)(商品名)が15WT%と
なるように、予めポリプロピレンとエチレン−プロピレ
ンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性エラスト
マー(商品名:サントプレーン、AES社製、ショアー
A硬度55)とモレキュラーシーブ(3A)(商品名)
を混練した。この混練物と0.1mm厚みのステンレス
のフィルム(6)を押出し成形法により成形して成形体
(10)を得た。この成形体(10)を、端面が45度
となるように必要な長さに切断し、所定の位置に切り欠
けを設けた後、切断面(11)及び切り欠け面(12)
同士を夫々熱融着して枠形状を有するスペーサー(1)
を得た。なお、前記スペーサー(1)の厚みは5.9m
mであった。
モレキュラーシーブ(3A)(商品名)が15WT%と
なるように、予めポリプロピレンとエチレン−プロピレ
ンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性エラスト
マー(商品名:サントプレーン、AES社製、ショアー
A硬度55)とモレキュラーシーブ(3A)(商品名)
を混練した。この混練物と0.1mm厚みのステンレス
のフィルム(6)を押出し成形法により成形して成形体
(10)を得た。この成形体(10)を、端面が45度
となるように必要な長さに切断し、所定の位置に切り欠
けを設けた後、切断面(11)及び切り欠け面(12)
同士を夫々熱融着して枠形状を有するスペーサー(1)
を得た。なお、前記スペーサー(1)の厚みは5.9m
mであった。
【0048】次いで、3mm厚みの一方のガラス板
(3)の外周部の1cm幅に、塩素化ポリプロピレンの
マレイン酸グラフト重合化物からなるプライマー(4)
(商品名:CY9020A、東洋化成工業社製)を厚み
30μmに塗布し、ガラス板(3)のプライマー(4)
上にスペーサー(1)を配置した。さらに、同様にして
他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上にプライマ
ー(4)を介して配設した。
(3)の外周部の1cm幅に、塩素化ポリプロピレンの
マレイン酸グラフト重合化物からなるプライマー(4)
(商品名:CY9020A、東洋化成工業社製)を厚み
30μmに塗布し、ガラス板(3)のプライマー(4)
上にスペーサー(1)を配置した。さらに、同様にして
他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上にプライマ
ー(4)を介して配設した。
【0049】次いで、スペーサー(1)を配置したガラ
ス板(3)、(3)を300kHzの高周波磁界に入
れ、高周波の出力を3KWとして、スペーサー(1)に
内包されたステンレスのフィルム(6)の誘導加熱を行
った。この誘導加熱によりガラス板(3)、(3)近傍
のスペーサー(1)が溶解し、スペーサー(1)とガラ
ス板(3)、(3)が夫々プライマー(4)を介して接
着され、複層ガラス(9)を得た(図6参照)。
ス板(3)、(3)を300kHzの高周波磁界に入
れ、高周波の出力を3KWとして、スペーサー(1)に
内包されたステンレスのフィルム(6)の誘導加熱を行
った。この誘導加熱によりガラス板(3)、(3)近傍
のスペーサー(1)が溶解し、スペーサー(1)とガラ
ス板(3)、(3)が夫々プライマー(4)を介して接
着され、複層ガラス(9)を得た(図6参照)。
【0050】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−50であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−50であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
【0051】(実施例2)実施例1で使用したモレキュ
ラーシーブ(3A)(商品名)の使用量を30WT%と
した以外は実施例1と同様に行い、複層ガラス(9)を
得た(図6参照)。
ラーシーブ(3A)(商品名)の使用量を30WT%と
した以外は実施例1と同様に行い、複層ガラス(9)を
得た(図6参照)。
【0052】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−55であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−55であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
【0053】(実施例3)スペーサー(1)の熱可塑性
エラストマーとして、ブチルゴムとポリプロピレンの共
重合体であるトレフシン(AES社製、硬度65)を用
いた以外は実施例1と同様に行い、複層ガラス(9)を
得た(図6参照)。
エラストマーとして、ブチルゴムとポリプロピレンの共
重合体であるトレフシン(AES社製、硬度65)を用
いた以外は実施例1と同様に行い、複層ガラス(9)を
得た(図6参照)。
【0054】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−35であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−35であった。熱貫流率は2.80であ
り、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サイ
クル後における露点温度は−65℃以下であり、良好な
耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、試
験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
【0055】(実施例4)ポリプロピレンとエチレン−
プロピレンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性
エラストマーとしてサントプレーン(商品名、ショアー
D硬度40)と0.2mm厚みのアルミのテープ(6)
を押出し成形法により同時に成形し、4mm径の中空部
(8)を有する成形体(10)を得た。この成形体(1
0)を、端面が45度となるように必要な長さに切断し
た後、密閉層(5)に封入される空気が中空部(8)と
通じるように、成形体(10)の密閉層(5)側となる
辺表面に約0.2mm径の孔を2cm間隔で孔設した。
そして、中空部(8)に乾燥剤(2)(商品名:モレキ
ュラーシーブ(3A))を封入した後、切断面(11)
及び切り欠け面(12)同士を夫々熱融着してスペーサ
ー(1)を得た。なお、前記スペーサー(1)の厚みは
5.9mmであった。
プロピレンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性
エラストマーとしてサントプレーン(商品名、ショアー
D硬度40)と0.2mm厚みのアルミのテープ(6)
を押出し成形法により同時に成形し、4mm径の中空部
(8)を有する成形体(10)を得た。この成形体(1
0)を、端面が45度となるように必要な長さに切断し
た後、密閉層(5)に封入される空気が中空部(8)と
通じるように、成形体(10)の密閉層(5)側となる
辺表面に約0.2mm径の孔を2cm間隔で孔設した。
そして、中空部(8)に乾燥剤(2)(商品名:モレキ
ュラーシーブ(3A))を封入した後、切断面(11)
及び切り欠け面(12)同士を夫々熱融着してスペーサ
ー(1)を得た。なお、前記スペーサー(1)の厚みは
5.9mmであった。
【0056】次いで、スペーサー(1)のガラス板
(3)と接着される面にケムロック481(商品名 Lo
rd Far East社製)とケムロック69S(商品
名 Lord Far East社製)の混合物(重量
比10:1)からなるプライマー(4)を30μmの厚
みで塗布し、このスペーサー(1)をプライマー(4)
を介してガラス板(3)上に配置した。さらに、同様に
して他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上にプラ
イマー(4)を介して配設した。
(3)と接着される面にケムロック481(商品名 Lo
rd Far East社製)とケムロック69S(商品
名 Lord Far East社製)の混合物(重量
比10:1)からなるプライマー(4)を30μmの厚
みで塗布し、このスペーサー(1)をプライマー(4)
を介してガラス板(3)上に配置した。さらに、同様に
して他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上にプラ
イマー(4)を介して配設した。
【0057】次いで、スペーサー(1)全体が高周波磁
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した(図7参
照)。なお、モレキュラーシーブ(3A)(商品名)の
使用量は30gであった。
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した(図7参
照)。なお、モレキュラーシーブ(3A)(商品名)の
使用量は30gであった。
【0058】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−65以下であった。熱貫流率は2.77
であり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72
サイクル後における露点温度は−65℃以下であり、良
好な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行
い、試験日数200日後でも露点性能は変化しなかっ
た。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−65以下であった。熱貫流率は2.77
であり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72
サイクル後における露点温度は−65℃以下であり、良
好な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行
い、試験日数200日後でも露点性能は変化しなかっ
た。
【0059】(実施例5)ポリプロピレンとエチレン−
プロピレンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性
エラストマーとしてサントプレーン(商品名、ショアー
D硬度40)と0.2mm厚みのアルミのテープ(6)
を押出し成形法により成形し、6mm径の中空部(8)
を有する成形体(10)を得た。この成形体(10)
を、端面が45度となるように必要な長さに切断し、所
定の位置に切り欠けを設けた後、この成形体(10)の
中空部(8)に乾燥剤(2)としてモレキュラーシーブ
(3A)(商品名)を封入した。そして、切断面(1
1)及び切り欠け面(12)同士を夫々熱融着して枠形
状のスペーサー(1)を得た。なお、前記スペーサー
(1)の厚みは11.9mmであった。
プロピレンゴム(EPDM)の共重合体である熱可塑性
エラストマーとしてサントプレーン(商品名、ショアー
D硬度40)と0.2mm厚みのアルミのテープ(6)
を押出し成形法により成形し、6mm径の中空部(8)
を有する成形体(10)を得た。この成形体(10)
を、端面が45度となるように必要な長さに切断し、所
定の位置に切り欠けを設けた後、この成形体(10)の
中空部(8)に乾燥剤(2)としてモレキュラーシーブ
(3A)(商品名)を封入した。そして、切断面(1
1)及び切り欠け面(12)同士を夫々熱融着して枠形
状のスペーサー(1)を得た。なお、前記スペーサー
(1)の厚みは11.9mmであった。
【0060】次いで、スペーサー(1)のガラス板
(3)と接着される面に、塩素化プロピレン(商品名:
13−LB、東洋化成工業製)と塩素化エチレン酢酸ビ
ニル(商品名:10SV、東洋化成工業製)の混合物
(重量比1:1)からなるプライマー(4)を50μm
の厚みで塗布し、このスペーサー(1)をプライマー
(4)を介してガラス板(3)上に配置した。さらに、
同様にして他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上
にプライマー(4)を介して配設した。
(3)と接着される面に、塩素化プロピレン(商品名:
13−LB、東洋化成工業製)と塩素化エチレン酢酸ビ
ニル(商品名:10SV、東洋化成工業製)の混合物
(重量比1:1)からなるプライマー(4)を50μm
の厚みで塗布し、このスペーサー(1)をプライマー
(4)を介してガラス板(3)上に配置した。さらに、
同様にして他方のガラス板(3)をスペーサー(1)上
にプライマー(4)を介して配設した。
【0061】次いで、スペーサー(1)全体が高周波電
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した(図8参
照)。なお、モレキュラーシーブ(3A)(商品名)の
使用量は45gであった。
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した(図8参
照)。なお、モレキュラーシーブ(3A)(商品名)の
使用量は45gであった。
【0062】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−65以下であった。熱貫流率は2.47
であり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72
サイクル後における露点温度は−65℃以下であり、良
好な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行
い、試験日数200日後でも露点性能は変化しなかっ
た。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−65以下であった。熱貫流率は2.47
であり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72
サイクル後における露点温度は−65℃以下であり、良
好な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行
い、試験日数200日後でも露点性能は変化しなかっ
た。
【0063】(実施例6)モレキュラーシーブ(3A)
(商品名)が25WT%となるように、予めアルクリン
2070NC(商品名、デュポン社製、ショアーA硬
度68)とモレキュラーシーブ(商品名)を混練した。
この混練物と、0.1mm厚みで5.4mm幅のアルミ
のテープ(6)を同時押出し成形法により、枠体部
(7)が付いたスペーサー(1)を成形した。この成形
体(10)を、端面が45度となるように必要な長さに
切断した後、切断面(11)及び切り欠け面(12)同
士を夫々熱融着してスペーサー(1)を得た。なお、前
記スペーサー(1)の厚みは5.8mmであった。
(商品名)が25WT%となるように、予めアルクリン
2070NC(商品名、デュポン社製、ショアーA硬
度68)とモレキュラーシーブ(商品名)を混練した。
この混練物と、0.1mm厚みで5.4mm幅のアルミ
のテープ(6)を同時押出し成形法により、枠体部
(7)が付いたスペーサー(1)を成形した。この成形
体(10)を、端面が45度となるように必要な長さに
切断した後、切断面(11)及び切り欠け面(12)同
士を夫々熱融着してスペーサー(1)を得た。なお、前
記スペーサー(1)の厚みは5.8mmであった。
【0064】スペーサー(1)のガラス板(3)と接着
される面に、プライマー(4)(商品名:A1669
B、グッドリッチ社製)を15μmの厚みで塗布し、こ
のスペーサ(1)をプライマー(4)を介してガラス板
(3)上に配置した。さらに、同様にして他方のガラス
板(3)をスペーサー(1)上にプライマー(4)を介
して配設した。
される面に、プライマー(4)(商品名:A1669
B、グッドリッチ社製)を15μmの厚みで塗布し、こ
のスペーサ(1)をプライマー(4)を介してガラス板
(3)上に配置した。さらに、同様にして他方のガラス
板(3)をスペーサー(1)上にプライマー(4)を介
して配設した。
【0065】次いで、スペーサー(1)全体が高周波電
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した。(図9参
照)
界の中に入るようにして、スペーサー(1)に内包され
たアルミのテープ(6)を誘導加熱し、縦500mm、
横350mmの複層ガラス(9)を作製した。(図9参
照)
【0066】この複層ガラス(9)について、JIS
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−45℃であった。熱貫流率は2.85で
あり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サ
イクル後における露点温度は−65℃以下であり、良好
な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、
試験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
R3209に従って性能試験を行った。複層ガラス
(9)を製作してから24時間後に露点性能を調べ、初
期露点性能は−45℃であった。熱貫流率は2.85で
あり、耐湿、耐光試験42日と冷熱繰り返し試験72サ
イクル後における露点温度は−65℃以下であり、良好
な耐久性を有していた。耐湿、耐光試験をさらに行い、
試験日数200日後でも露点性能は変化しなかった。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば従
来の複層ガラスと比べて部品数が少なく製造工程を簡略
することができるため、接着時間が短縮され、製造後直
ちに出荷することが可能であり、低コストの複層ガラス
を提供できる。
来の複層ガラスと比べて部品数が少なく製造工程を簡略
することができるため、接着時間が短縮され、製造後直
ちに出荷することが可能であり、低コストの複層ガラス
を提供できる。
【0068】また、熱伝導率の大きいアルミスペーサー
を使用した従来の複層ガラスに比べ、熱貫流率が向上す
る。
を使用した従来の複層ガラスに比べ、熱貫流率が向上す
る。
【0069】さらに、スペーサー全体が弾性体であるか
ら、応力が分散されてシール漏れが発生し難くく、複層
ガラスの信頼性が向上する。なお、スペーサーを様々な
色に着色することができるため、消費者の多様なニーズ
に対応可能である。
ら、応力が分散されてシール漏れが発生し難くく、複層
ガラスの信頼性が向上する。なお、スペーサーを様々な
色に着色することができるため、消費者の多様なニーズ
に対応可能である。
【図1】本発明の一実施例に係る複層ガラスの要部を示
す縦断面図
す縦断面図
【図2】本発明の別実施例に係る複層ガラスの要部を示
す縦断面図
す縦断面図
【図3】成形体の形状を示す斜視図
【図4】成形体の切断方法を説明するための斜視図
【図5】切断した成形体を一体化してなるスペーサーを
示す平面図
示す平面図
【図6】実施例1、2及び3に係る複層ガラスの要部を
示す縦断面図
示す縦断面図
【図7】実施例4に係る複層ガラスの要部を示す縦断面
図
図
【図8】実施例5に係る複層ガラスの要部を示す縦断面
図
図
【図9】実施例6に係る複層ガラスの要部を示す縦断面
図
図
1 スペーサー 2 乾燥剤 3 ガラス板 4 プライマー 5 密閉層 6 導電性材料 7 枠体部 8 中空部 9 複層ガラス 10 成形体 11 切断面 12 切り欠け面
Claims (15)
- 【請求項1】 一対のガラス板がその周辺部にスペーサ
ーを介在させた状態で互いに厚み方向に離間するように
配設され、前記一対のガラス板と前記スペーサーが夫々
接着された複層ガラスにおいて、前記スペーサーに導電
性材料が内包されており、この導電性材料への高周波に
よる誘導加熱により前記スペーサーと前記一対のガラス
板が接着されていることを特徴とする複層ガラス。 - 【請求項2】 前記スペーサーは、JIS Z208に
基づいて測定される透湿度(0.1mm厚み)が100
g/m2・24時間以下の熱可塑性樹脂または熱可塑性
エラストマーからなる材料である請求項1に記載の複層
ガラス。 - 【請求項3】 前記導電性材料が、鉄、アルミ、銅また
はそれらを含む合金若しくはカーボンブラックである請
求項1に記載の複層ガラス。 - 【請求項4】 前記ガラス板の前記スペーサーと対向す
る箇所または/及び前記スペーサーの前記ガラス板と対
向する箇所に予めプライマーが塗布されてなる請求項1
に記載の複層ガラス。 - 【請求項5】 前記スペーサーは、サッシに組み込まれ
る枠体部と一体化されており、この枠体部が前記スペー
サーと同一若しくは異なる熱可塑性樹脂または熱可塑性
エラストマーからなる材料で形成されている請求項1ま
たは2に記載の複層ガラス。 - 【請求項6】 前記スペーサーは乾燥剤が練り込まれて
いる請求項1、2または5のいずれかに記載の複層ガラ
ス。 - 【請求項7】 前記スペーサーは中空部を有しており、
この中空部に乾燥剤が封入されている請求項1、2また
は5のいずれかに記載の複層ガラス。 - 【請求項8】 前記熱可塑性エラストマーが、ポリプロ
ピレンまたはポリエチレンを含むポリオレフィンと、E
PDMゴムまたはブチルゴムを含む合成ゴムの共重合体
である請求項2、5、6または7のいずれかに記載の複
層ガラス。 - 【請求項9】 JIS Z208に基づいて測定される
透湿度(0.1mm厚み)が100g/m2・24時間
以下の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからな
る材料とシート状または粉末状の導電性材料を押出し成
形法または射出成形法により所定の形状に成形する第1
工程と、 前記第1工程により成形された成形体を所定の形状に切
断または切り欠けた後、これら成形体の切断面または切
り欠け面同士を熱融着または接着してガラス板の外寸法
に沿う形状に成形する第2工程と、 前記第2工程により成形された成形体をスペーサーとし
て一方のガラス板上に配設し、前記スペーサーを他方の
ガラス板との間で挟持させる第3工程と、 前記ガラス板の挟持体を高周波の電磁界中に保持して前
記導電性材料を選択的に加熱し、前記スペーサーを溶解
してガラス板と接着させる第4工程、を具備することを
特徴とする複層ガラスの製造方法。 - 【請求項10】 前記ガラス板の前記スペーサーと対向
する箇所に予めプライマーが塗布される請求項9に記載
の複層ガラスの製造方法。 - 【請求項11】 前記導電性材料として、鉄、アルミ、
銅またはそれらを含む合金若しくはカーボンブラックを
用いる請求項9に記載の複層ガラスの製造方法。 - 【請求項12】 前記スペーサーはサッシに組み込まれ
る枠体部と一体化されており、この枠体部が前記スペー
サーと同一若しくは異なる熱可塑性樹脂または熱可塑性
エラストマーからなる材料で形成されている請求項9に
記載の複層ガラスの製造方法。 - 【請求項13】 前記スペーサーは予め乾燥剤が練り込
まれている請求項9または12に記載の複層ガラスの製
造方法。 - 【請求項14】 前記スペーサーは中空部を有してお
り、この中空部に乾燥剤が充填されている請求項9また
は12に記載の複層ガラスの製造方法。 - 【請求項15】 前記熱可塑性エラストマーが、ポリプ
ロピレンまたはポリエチレンを含むポリオレフィンと、
EPDMゴムまたはブチルゴムを含む合成ゴムの共重合
体である請求項9、12、13または14のいずれかに
記載の複層ガラスの製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3021096A JPH09227175A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 複層ガラス及びその製造方法 |
EP97900792A EP0878452A4 (en) | 1996-02-02 | 1997-01-27 | DOUBLE GLAZING UNIT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
CN97193611A CN1215383A (zh) | 1996-02-02 | 1997-01-27 | 夹层玻璃及其制造方法 |
KR1019980705913A KR19990082188A (ko) | 1996-02-02 | 1997-01-27 | 복층유리 및 그 제조방법 |
PCT/JP1997/000187 WO1997028096A1 (fr) | 1996-02-02 | 1997-01-27 | Unite a double vitrage et procede de fabrication |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3021096A JPH09227175A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 複層ガラス及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227175A true JPH09227175A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12297377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3021096A Pending JPH09227175A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-19 | 複層ガラス及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09227175A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023002623A (ja) * | 2019-06-17 | 2023-01-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ガラスパネルユニット、ガラスパネルユニットの製造方法 |
-
1996
- 1996-02-19 JP JP3021096A patent/JPH09227175A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023002623A (ja) * | 2019-06-17 | 2023-01-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ガラスパネルユニット、ガラスパネルユニットの製造方法 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20060227 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060919 |
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Effective date: 20070206 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |