JPH09225592A - 角ビレット連続鋳造用チューブモールド - Google Patents
角ビレット連続鋳造用チューブモールドInfo
- Publication number
- JPH09225592A JPH09225592A JP3917396A JP3917396A JPH09225592A JP H09225592 A JPH09225592 A JP H09225592A JP 3917396 A JP3917396 A JP 3917396A JP 3917396 A JP3917396 A JP 3917396A JP H09225592 A JPH09225592 A JP H09225592A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- corner parts
- end part
- corner
- inside radius
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な加工法を採用することなくモールドの
製作を可能とし、且つ、鋳型壁温度を均一化することに
より角ビレット鋳片のコーナー部と辺部との初期凝固シ
ェルの厚み差を小さくし、それによって鋳片コーナー部
の表面割れを防止することのできる角ビレット連続鋳造
用チューブモールドを提供する。 【解決手段】 モールド上端部内壁面周長と下端部内壁
面周長との差を１％以下にして、上端のコーナー部内側
半径が下端のコーナー部内側半径の２倍から４倍になる
ように、下端から上端に向かって直線的にコーナー部内
側半径を大きくしたチューブモールド。
製作を可能とし、且つ、鋳型壁温度を均一化することに
より角ビレット鋳片のコーナー部と辺部との初期凝固シ
ェルの厚み差を小さくし、それによって鋳片コーナー部
の表面割れを防止することのできる角ビレット連続鋳造
用チューブモールドを提供する。 【解決手段】 モールド上端部内壁面周長と下端部内壁
面周長との差を１％以下にして、上端のコーナー部内側
半径が下端のコーナー部内側半径の２倍から４倍になる
ように、下端から上端に向かって直線的にコーナー部内
側半径を大きくしたチューブモールド。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は鋼の連続鋳造設備に
用いる角ビレット用モールドに関する。
用いる角ビレット用モールドに関する。
【０００２】
【従来の技術】連続鋳造設備で鋼の角ビレットを鋳造す
るに際し、鋳片コーナー部に表面割れが生ずることは従
来からよく知られているが、これはコーナー部と辺部と
の抜熱量の不均一に起因するものである。すなわち、図
２に示すようにチューブモールド１とその外側に配置さ
れたインナーマンテル４間の隙間を通して流れる冷却水
５によってチューブモールドは抜熱され、モールド内溶
鋼６は初期凝固シェルを形成していくが、その際、鋳片
のコーナー近傍はそれを挟んだ両辺側から冷却されるの
で、コーナー部の凝固シェル厚さは辺部に比べて早期に
厚く形成される。
るに際し、鋳片コーナー部に表面割れが生ずることは従
来からよく知られているが、これはコーナー部と辺部と
の抜熱量の不均一に起因するものである。すなわち、図
２に示すようにチューブモールド１とその外側に配置さ
れたインナーマンテル４間の隙間を通して流れる冷却水
５によってチューブモールドは抜熱され、モールド内溶
鋼６は初期凝固シェルを形成していくが、その際、鋳片
のコーナー近傍はそれを挟んだ両辺側から冷却されるの
で、コーナー部の凝固シェル厚さは辺部に比べて早期に
厚く形成される。
【０００３】しかし、その後の冷却過程においては、コ
ーナー部の凝固シェルが内部の溶鋼からの熱伝導によっ
て熱膨張するのに対し、辺部では凝固シェルが徐徐に厚
く形成されて熱収縮するため、コーナー部に熱応力によ
る引張力が作用するようになり、鋳片コーナー部には表
面割れが発生し易い。
ーナー部の凝固シェルが内部の溶鋼からの熱伝導によっ
て熱膨張するのに対し、辺部では凝固シェルが徐徐に厚
く形成されて熱収縮するため、コーナー部に熱応力によ
る引張力が作用するようになり、鋳片コーナー部には表
面割れが発生し易い。
【０００４】従って、かかる鋳片の表面割れを防止する
ためには初期凝固シェル厚をできるだけ均一化すること
が望ましい。これに関して、特開平６−３１４０１号公
報にチューブモールドの鋳込み方向入側において辺部内
側壁を外方に拡げ、且つ、その拡げ量を出側端に向かっ
て徐徐に小さくし、出側端で角状にするモールド形状が
開示され、鋳型壁温度を均一化して抜熱量の不均一を緩
和できることが示されている。
ためには初期凝固シェル厚をできるだけ均一化すること
が望ましい。これに関して、特開平６−３１４０１号公
報にチューブモールドの鋳込み方向入側において辺部内
側壁を外方に拡げ、且つ、その拡げ量を出側端に向かっ
て徐徐に小さくし、出側端で角状にするモールド形状が
開示され、鋳型壁温度を均一化して抜熱量の不均一を緩
和できることが示されている。
【０００５】しかしながら、このモールド形状の場合、
その製作に当たってはマンドレル押し込み装置や引き抜
きダイス等を用いて複雑な成形加工をしなければなら
ず、又、鋳造後のモールド修復（メンテナンス）の際に
も同様な複雑な作業が必要になるという問題がある。
その製作に当たってはマンドレル押し込み装置や引き抜
きダイス等を用いて複雑な成形加工をしなければなら
ず、又、鋳造後のモールド修復（メンテナンス）の際に
も同様な複雑な作業が必要になるという問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで、前記従来技術
に見られるような複雑な加工法を採用することなくモー
ルドの製作を可能とし、且つ、鋳型壁温度を均一化する
ことにより角ビレット鋳片のコーナー部と辺部との初期
凝固シェルの厚み差を小さくし、それによって鋳片コー
ナー部の表面割れを防止することのできる角ビレット連
続鋳造設備用モールドを提供するものである。
に見られるような複雑な加工法を採用することなくモー
ルドの製作を可能とし、且つ、鋳型壁温度を均一化する
ことにより角ビレット鋳片のコーナー部と辺部との初期
凝固シェルの厚み差を小さくし、それによって鋳片コー
ナー部の表面割れを防止することのできる角ビレット連
続鋳造設備用モールドを提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、チ
ューブモールドのコーナー部内側半径を上端（入側）か
ら下端（出側）に向かって徐徐に小さくするようにすれ
ば鋳型壁温度を均一化することができるとの知見に基づ
きなされたもので、その骨子とするところは、角ビレッ
ト連続鋳造用チューブモールドにおいて、モールド上端
部内壁面周長と下端部内壁面周長との差を１％以下にし
て、上端のコーナー部内側半径が下端のコーナー部内側
半径の２倍から４倍になるように、下端から上端に向か
って直線的にコーナー部内側半径を大きくすることを特
徴とする角ビレット連続鋳造用チューブモールドであ
る。
ューブモールドのコーナー部内側半径を上端（入側）か
ら下端（出側）に向かって徐徐に小さくするようにすれ
ば鋳型壁温度を均一化することができるとの知見に基づ
きなされたもので、その骨子とするところは、角ビレッ
ト連続鋳造用チューブモールドにおいて、モールド上端
部内壁面周長と下端部内壁面周長との差を１％以下にし
て、上端のコーナー部内側半径が下端のコーナー部内側
半径の２倍から４倍になるように、下端から上端に向か
って直線的にコーナー部内側半径を大きくすることを特
徴とする角ビレット連続鋳造用チューブモールドであ
る。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明に用いるチューブモールド
の材質は銅もしくは銅合金であり、鋳片サイズは主に 6
0 mm角から300 mm角の角ビレットを製造するものであ
る。
の材質は銅もしくは銅合金であり、鋳片サイズは主に 6
0 mm角から300 mm角の角ビレットを製造するものであ
る。
【０００９】図１に本発明に係るチューブモールドの例
を示す。同図の上部が鋳込み方向の入側に、下部が出側
に相当する。モールド上部での初期凝固シェル形成に当
たって、溶鋼から鋳型冷却水への伝熱量、すなわち、抜
熱量Ｑ(kcal／ｍ2・ｈ)は概ね次式で表される。
を示す。同図の上部が鋳込み方向の入側に、下部が出側
に相当する。モールド上部での初期凝固シェル形成に当
たって、溶鋼から鋳型冷却水への伝熱量、すなわち、抜
熱量Ｑ(kcal／ｍ2・ｈ)は概ね次式で表される。
【００１０】Ｑ＝（Ｔm −Ｔw ）／Ｒt Ｒt ＝Ｒ1 ＋Ｒ2 ＋Ｒ3 ただし、Ｔm ：溶鋼温度(℃) Ｔw ：冷却水温度(℃) Ｒt ：総括伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kcal) Ｒ1 ：冷却水と銅間の境膜伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kca
l) Ｒ2 ：銅の伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kcal) Ｒ3 ：銅と溶鋼間の境膜伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kca
l)。
l) Ｒ2 ：銅の伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kcal) Ｒ3 ：銅と溶鋼間の境膜伝熱抵抗(ｍ2・ｈ・℃／kca
l)。
【００１１】ここで、Ｒ2 はモールドの肉厚に比例して
大きくなるので、モールド上部側のコーナー部内側半径
を大きくするとコーナー部の肉厚が厚くなり、その結果
Ｒtが増加して抜熱効果は小さくなる。
大きくなるので、モールド上部側のコーナー部内側半径
を大きくするとコーナー部の肉厚が厚くなり、その結果
Ｒtが増加して抜熱効果は小さくなる。
【００１２】次に本発明における数値限定理由について
述べる。モールド上端部内壁面周長と下端部内壁面周長
との差を１％以下とするのは、モールド下端での凝固収
縮量が高高１％程度であるためである。モールド上端で
のコーナー部内側半径の最大値を下端の内側半径の４倍
とするのは、それ以上に大きくすると下部で溶鋼内圧に
よるコーナーへのバレリングが十分進行しないため、角
ビレットの所定コーナー半径の形成が困難になること、
また、逆に辺部の方の凝固シェル厚が早期に厚く形成さ
れるようになるためである。
述べる。モールド上端部内壁面周長と下端部内壁面周長
との差を１％以下とするのは、モールド下端での凝固収
縮量が高高１％程度であるためである。モールド上端で
のコーナー部内側半径の最大値を下端の内側半径の４倍
とするのは、それ以上に大きくすると下部で溶鋼内圧に
よるコーナーへのバレリングが十分進行しないため、角
ビレットの所定コーナー半径の形成が困難になること、
また、逆に辺部の方の凝固シェル厚が早期に厚く形成さ
れるようになるためである。
【００１３】一方、モールド上端でのコーナー部内側半
径の最小値を下端の内側半径の２倍とするのは、コーナ
ー部の初期凝固シェル形成に当たって両辺側からの抜熱
による過冷却の影響は角ビレットコーナー半径の１．５
倍の位置付近までであることが経験的に分かっているの
で、その近傍までの抜熱量を緩和するには少なくとも２
倍程度にしておけばよいためである。
径の最小値を下端の内側半径の２倍とするのは、コーナ
ー部の初期凝固シェル形成に当たって両辺側からの抜熱
による過冷却の影響は角ビレットコーナー半径の１．５
倍の位置付近までであることが経験的に分かっているの
で、その近傍までの抜熱量を緩和するには少なくとも２
倍程度にしておけばよいためである。
【００１４】なお、モールド上端でのコーナー部内側半
径を下端の内側半径の２倍から４倍と幅をもたせたのは
鋳造速度によってコーナー部と辺部の抜熱効果が若干異
なるためで、鋳造速度が一定であれば上端のコーナー部
内側半径の適正値はほぼ決まる。
径を下端の内側半径の２倍から４倍と幅をもたせたのは
鋳造速度によってコーナー部と辺部の抜熱効果が若干異
なるためで、鋳造速度が一定であれば上端のコーナー部
内側半径の適正値はほぼ決まる。
【００１５】
【発明の効果】本発明のモールドを用いることにより、
コーナー部が緩冷却となり、コーナー部と辺部との初期
凝固シェル厚が均一となり、その結果鋳片コーナー部の
縦割れが防止できる。又、簡便な研削加工でモ−ルドの
製作、補修ができる。
コーナー部が緩冷却となり、コーナー部と辺部との初期
凝固シェル厚が均一となり、その結果鋳片コーナー部の
縦割れが防止できる。又、簡便な研削加工でモ−ルドの
製作、補修ができる。
【図１】本発明に係るチューブモールドの例を示す図。
【図２】角ビレット用連続鋳造設備に用いる一般的なモ
ールドを示す図。
ールドを示す図。
１ チューブモールド ２ チューブモールド上端部形状 ３ チューブモールド下端部形状 ４ インナーマンテル ５ 冷却水 ６ 溶鋼 Ｒ チューブモールド上端コーナー部内側半径 ｒ チューブモールド下端コーナー部内側半径
Claims (1)
- 【請求項１】 角ビレット連続鋳造用チューブモールド
において、モールド上端部内壁面周長と下端部内壁面周
長との差を１％以下にして、上端のコーナー部内側半径
が下端のコーナー部内側半径の２倍から４倍になるよう
に、下端から上端に向かって直線的にコーナー部内側半
径を大きくすることを特徴とする角ビレット連続鋳造用
チューブモールド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3917396A JPH09225592A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 角ビレット連続鋳造用チューブモールド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3917396A JPH09225592A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 角ビレット連続鋳造用チューブモールド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09225592A true JPH09225592A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12545733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3917396A Withdrawn JPH09225592A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 角ビレット連続鋳造用チューブモールド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09225592A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TR199901216A3 (tr) * | 1999-06-01 | 2001-01-22 | Europa Metalli S.P.A | Erimis metalin sürekli dökümü için kütük kalip. |
| JP2002035896A (ja) * | 2000-07-24 | 2002-02-05 | Chuetsu Metal Works Co Ltd | 連続鋳造用鋳型 |
| JP2013136081A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Mishima Kosan Co Ltd | 連続鋳造鋳型 |
| CN113215656A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-08-06 | 弘元新材料(包头)有限公司 | 一种大尺寸硅单晶提渣装置 |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP3917396A patent/JPH09225592A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TR199901216A3 (tr) * | 1999-06-01 | 2001-01-22 | Europa Metalli S.P.A | Erimis metalin sürekli dökümü için kütük kalip. |
| JP2002035896A (ja) * | 2000-07-24 | 2002-02-05 | Chuetsu Metal Works Co Ltd | 連続鋳造用鋳型 |
| JP2013136081A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Mishima Kosan Co Ltd | 連続鋳造鋳型 |
| CN113215656A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-08-06 | 弘元新材料(包头)有限公司 | 一种大尺寸硅单晶提渣装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030506 |