JPH09225586A - 鋳物砂充填用振動装置 - Google Patents

鋳物砂充填用振動装置

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JPH09225586A
JPH09225586A JP6000496A JP6000496A JPH09225586A JP H09225586 A JPH09225586 A JP H09225586A JP 6000496 A JP6000496 A JP 6000496A JP 6000496 A JP6000496 A JP 6000496A JP H09225586 A JPH09225586 A JP H09225586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レイアウトや作業の邪魔にならないで、鋳枠
の重心の高さ位置の変化に対応できる円運動型振動テー
ブルを得ること。 【解決手段】 鋳枠4 をテーブル盤3 上に固定すること
ができるばね2 支持された鋳物砂充填用振動テーブル
と、前記テーブル盤の下部に設けられ平行2軸上の夫々
の回転不釣り合い重り6 が回転する不釣り合い重り式振
動装置とを有する鋳物砂充填用振動装置において、振動
装置に、平行2軸上の不釣り合い重りが所定の初期位相
差を維持しつつ等速度で同方向に回転するための同期回
転手段を設けた。初期位相差は30°〜150°。同期
手段は平行2軸間の歯付きベルト、チェーン、歯車装
置、又は2モータを電気的に同期制御するもの。振動装
置は2基の回転不釣り合い式振動モータでテーブル盤下
部に固定、又は平行2軸をテーブル盤下部に軸受支持し
てモータを振動系外の固定部に固定した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消失模型鋳造また
は自硬性鋳型の造型に用いられるテーブルに振動装置を
設けた鋳物砂充填用振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、乾燥砂を用いる消失模型鋳造法及
び自硬性鋳型における鋳物砂充填に振動テーブルを導入
することの有効性が認められ、その実績も徐々に上がり
つつある。特に、消失模型鋳造法における造型の場合、
模型が比較的破損しやすいが、模型の横穴内やオーバー
ハングした部分の下側部分等の鋳物砂を充填しにくい部
分にも充填可能であるという理由で、振動テーブルの適
用は不可欠なものとなっている。
【0003】従来使用されている基本的なものとして、
図12、図13に示すような振動テーブルがある。その
概略を説明すると、基礎1とばね2に支持された振動盤
(テーブル盤)3の下面に1対の加振器を取り付けた構
成である。図中4は鋳枠であり、振動盤3の上面に置か
れて取り外し可能に固定されている。前記加振器は電気
モータ5の回転軸に回転不釣り合い重り6を設けたもの
で、同等のものが振動モータとして市販されている。1
対の加振器は、図示のように振動盤3の下面に夫々の軸
が水平に且つ平行になるように取り付けられ、重り6、
6が等速度で互いに逆方向に回転するようになってい
る。その動作時の振動形態は、図12の鋳枠4内に4箇
所の夫々の位置の振動軌跡を示すリサージュ図形7に見
られるように、振動系全体がZ軸方向、すなわち垂直軸
方向の均一な1軸振動が得られることが分かる。この装
置は、古くから実績があり、比較的優れた制御性と振動
形態の安定性とを有するが、垂直1軸振動であるから、
当然水平方向の有孔部を有する模型の場合には砂の充填
性が好ましくない。
【0004】そのため、より優れた砂の充填能力と流動
化が要求される場合、図示していないが、図12、図1
3に示した振動テーブルに、更に振動盤3の横側に1対
もしくは2対の加振器を水平振動するように取り付けた
構成の振動テーブルが用いられている。この場合の振動
形態は、垂直振動(Z軸方向の振動)に、X軸又はY軸
方向(水平面内に互いに直交するX軸とY軸を対応させ
たとき)の水平振動成分が付加された、多軸同時振動で
ある。一般的にはインバータ制御によってZ軸とX軸方
向における振動周波数が用途に合わせて調節される。し
かし、振動周波数の差が僅かに変動するだけでも、振動
軌跡(リサージュ図形)は大きく複雑に変化する。さら
に、Z軸とX軸方向の振動を同期状態にして運転する場
合においても、一定の位相差を維持することは困難であ
り、リサージュ図形は刻々と変化する。このような同時
2軸振動を適用した振動テーブルは、振動特性が不安定
なこと、制御性が悪いこと、並びに大型化を回避できな
いこと等の問題がある。すなわち、振動特性が不安定で
制御性が悪いと、つまり振動軌跡が不安定で制御が困難
であると、砂の均一な充填作用もしくは意図した充填作
用が得られない点で好ましくなく、鋳型模型の変形や破
損を招く恐れがあり、大型になると作業の邪魔になる点
で好ましくないのである。
【0005】そして更に、この種の2軸振動方式の振動
テーブルは、一般的には振動の水平成分の加振源が振動
系の重心位置よりも下方に位置する構成になるため、振
動形態がオフセット駆動型となり、その結果ヨーイング
現象が起こる。この場合のヨーイング現象は、振動系の
重心部付近に現れる振動の支点もしくは節目のようなノ
ーダルポイントと称する点を中心とする揺れである。ノ
ーダルポイントではZ軸及びX軸方向の振動がない状態
であり、ノーダルポイントから離れるにしたがって振動
の振幅が増大するから、ノーダルポイントが重心付近に
現れるようなヨーイング現象が起こる振動テーブルは、
鋳枠内において位置が異なれば鋳物砂の振動状況が大き
く異なる。従って、鋳枠内の鋳物砂の均等な振動が得ら
れない。このことは前記の振動特性が不安定で制御性が
悪い点を含めて考えると実用性に乏しい。
【0006】そこで最近は、多軸振動の軌跡としては明
瞭で簡略なZ−X軸平面に沿った円振動の適用が注目さ
れ始めた。この場合の初期のものは、図14、図15に
示すように、従来の図12、図13に示した振動テーブ
ルが一対の重り6を有する構成と同じものを使用し、重
り6は等速度で同方向に回転させられるようになってい
る。このような構成のものは、常に一定したリサージュ
図形が得られる訳ではなく、後に判明したことである
が、重り位置の位相差δの違いで大きく変化し、またそ
の位相差δが動作中に変化するのである。図14のリサ
ージュ図形7の各々は位相差δがある値の時のものであ
るが、同リサージュ図形7から、振動盤の揺れ、すなわ
ちヨーイング現象が生じ、各部位の振動軌跡は真円では
なく楕円となり、その楕円の大きさ、形状及び向きが不
均等なものである。従って、このような振動状況が生じ
るものは、仮にある時点で好ましい円振動を呈しても、
実際の作業に使用する円振動適用型の振動テーブルとし
ては、十分な機能を有しているものとは考えられない。
【0007】そのため、改良型として図16、図17に
示すように、一対の重り6、6を振動系全体の重心近く
に位置するように振動モータを取付けることによって均
等な円振動を得ようとする試みがある。この場合は、図
16中のリサージュ図形7から明らかなように、各部位
で均等な円振動が得られ、砂の流動や充填状況も各部位
ともに良好であることが確認されてる。しかし、重り
6、6が重心位置近くに位置する必要性から、上部で大
きく横に張り出した構造であるため、段取り用コンベア
のレイアウトや段取り作業の邪魔になる問題がある。更
に鋳枠4の使用状態が変わった場合の重量バランスの変
動に対して構造上対応が不可能である問題もある。すな
わち、上下寸法の大きい模型では鋳枠の高さが高くな
り、振動系の重心位置も高くなり、このため加振形態が
オフセット型となり、前述のようなヨーイング現象を生
じるものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなことか
ら、本発明の目的は、周辺レイアウトや作業の邪魔にな
らないように、且つ鋳枠の使用状況の変化によって重量
バランスが変化することに、つまり重心の高さ位置の変
化に対応できる円運動型振動テーブルを得ることにあ
る。周辺レイアウトや作業の邪魔にならないようにする
には、従来知られているように回転不釣り合い式振動装
置をテーブル盤下部に設ければよいが、その構成におい
て重量バランスが変化することに対応できる円運動型振
動テーブルとするにはどうするか、ということが本発明
の課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、鋳枠を
テーブル盤上に固定することができるばね支持された鋳
物砂充填用振動テーブルと、前記テーブル盤の下部に設
けられ平行2軸上の夫々の回転不釣り合い重りが回転す
る不釣り合い重り式振動装置とを有する鋳物砂充填用振
動装置において、前記振動装置に、前記平行2軸上の不
釣り合い重りが所定の初期位相差を維持しつつ等速度で
同方向に回転するための同期回転手段を設けたことを特
徴とする。
【0010】本発明に関連した実験によれば、平行2軸
上の不釣り合い重りの位相差が鋳枠内の各部の振動状況
に大きく影響していることが分かった。また、従来の鋳
物砂充填用振動装置では、前記位相差が確実に一定した
状態では運転されていないものであることも判明した。
そこで、図10、図11に示すような、常に確実に一定
の位相差を保ち、等速度で同方向に回転する装置を用い
て、位相差を0°、30°、60°、90°、120
°、150°、180°に変化させて各部の振動状況を
実験で確認した。図10、図11において、8は歯付き
プーリ、9はタイミングベルト(歯付きベルト)でプー
リ8、8に掛けられたものであり、他の部分は図12、
図13で説明したものと同等部分に同一の符号を付して
ある。この装置はベルト8の掛け代えによって不釣り合
い重り6、6の位相差を任意に変更でき、確実に一定の
位相差で運転できる。前記確認実験の結果を図18に示
す。図18(a)は各振動測定位置P1、P2、P3、
P4の各位相差におけるリサージュ図形を示し、図18
(b)は鋳枠4及びテーブル盤3上の振動測定位置を示
す。
【0011】前記確認実験により、先ず、位相差が確実
に一定した運転では各部での振動状況が、すなわち振動
軌跡が安定していることが分かった。そして、振動系の
重心位置を上下に変化させても略同じリサージュ図形が
得られることも分かった。次に、確認実験の結果から、
図18(a)のリサージュ図形に見られるように、位相
差が90°であるときがどの振動測定位置P1、P2、
P3、P4においても最も好ましい真円に略近い同程度
の円振動となることが分かった。このことは、鋳枠4内
の鋳物砂全体に均等な円振動を与えることであり、鋳物
砂の充填に最適である。また、位相差が60°であると
きは測定点P3(鋳枠4の下部)、P2(鋳枠4の中間
部)、P1(鋳枠4の上部)の順にやや縦長の形状に変
化するがZ軸方向の振幅は略一定でX軸方向の振幅が減
少している傾向が見られる。また、この傾向は位相差が
30°、0°と少なくなると、X軸方向の振幅が減少し
ていく割合が大きくなっている。これらのことから、位
相差90°では前記ノーダルポイントが無限に遠い位置
にあり、0°に近付くに従って上方から鋳枠に近づいて
くると理解できる。また、位相差が120°、150
°、180°であるときは、その順に位相差90°に比
べて長形状に変化する傾向が大きくなり、一定の位相
差では測定点P4、P3、P2、P1の順により横長に
強く変化する。この場合は、前記ノーダルポイントは位
相差が90°から180°に近付くに従って前記とは逆
に下方から近づいてくると理解できる。
【0012】従って、前記手段の同期回転手段は、各部
の振動軌跡を夫々に略一定したものに安定させるから、
初期位相差を適切に決めておけば、位相差に対応した振
動軌跡が安定したものとして得られる。そして、特殊な
場合であるが、意図的に場所によって水平方向の振動を
軽減させた状態で振動させることが可能である。また、
前記本発明の手段における前記初期位相差は、一般的な
均等性を重視する鋳物砂の充填では、30°〜150°
とするのがよく、好ましくは60°〜120°、より好
ましくは90°近傍とするのがよい。
【0013】また、前記同期手段は、前記平行2軸間に
掛けられた歯付きベルト、チェーンまたは前記平行2軸
間に設けられた歯車装置とするのがよい。これによって
平行2軸が確実に同期回転する。
【0014】また、前記手段の同期回転手段は、前記平
行2軸を夫々に電気モータで回転駆動する構成とし、前
記同期回転手段が、前記平行な2軸上の双方の不釣り合
い重りの位相を検出し、双方の位相差が一定となるよう
に前記モータの各々を電気的に制御する構成とするのが
よい。このように電気的な同期回転手段を適用すると、
機械的な同期回転手段よりも嵩張らないものとなる。
【0015】前記振動装置は、前記平行2軸に夫々対応
する回転軸を有する2基の回転不釣り合い式振動モータ
であり前記テーブル盤下部に固定されているものとする
のがよい。これは市販の振動モータを使用できるので、
鋳物砂充填用振動装置を簡単に製作できる。
【0016】前記振動装置は、前記平行2軸を前記テー
ブル盤下部に夫々軸受支持し、前記回転同期手段を歯付
きベルトを用いた構成とし、前記同期回転手段に回転を
与えるモータを前記テーブル盤を含む振動系外の固定部
に固定したものとするのがよい。これは、振動系にモー
タを含めない構成であるから、振動系の重量をその分軽
くできるから、モータの出力も小さくてよく、大型の振
動テーブルの場合に効果が大きい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図
1、図2を用いて説明する。この実施の形態では、基礎
1とばね2に支持されたテーブル盤3の下面に1対の加
振器を取り付けた構成であり、図中4は鋳枠であり、振
動テーブル3の上面にクランプされるようになってい
る。前記加振器は電気モータ5の回転軸に回転不釣り合
い重り6を設けた市販の振動モータである。1対の加振
器は、図示のように振動テーブル3の下面に夫々の軸が
水平に且つ平行になるように取り付けられ、重り6、6
が等速度で同じ方向に回転するようになっている。そし
て双方の重り6、6が確実に初期の位相差を保って同期
して回転するように同期手段を設けてある。同期手段
は、モータ5、5の軸に歯付きプーリ8、8を取付け、
その歯付きプーリにタイミングベルト9を掛けたもので
ある。この実施の形態は図10、図11を用いて説明し
た確認実験用のものと同じ構成である。また、図1の鋳
枠4内に示したリサージュ図形7は重り6、6の位相差
が90°のときのものであり、夫々の位置の振動状況を
示す。図中の矢印はタイミングベルト9の進行方向を示
す。
【0018】その動作時の振動形態は、各リサージュ図
形7に見られるように、振動系全体がZ軸方向及びX軸
方向に略均一な円振動であることが認められる。この場
合の発振力の中心位置は2基の振動モータの中間点にあ
り、ばね支持された振動系全体の重心からは相当に離れ
ているが、位相差を90°に確実に維持したことによっ
て円振動を得ることができる。この円振動の運動方向は
リサージュ図形に示した矢印の方向であり、振動モータ
の回転方向とは逆方向である。このリサージュ図形は刻
々と変化するものではなく、一定した安定なものであ
る。そして、図1、図2に示した実施の形態のものの回
転方向を逆にした場合を図3、図4に示す。この場合も
図3に示すリサージュ図形7に見られるように、振動系
全体がZ軸方向及びX軸方向に略均一な円振動であるこ
とが認められ、同様に安定したものである。
【0019】本発明の第2の実施の形態を図5、図6を
用いて説明する。この実施の形態では、鋳枠の大型のも
の(振動形全体の重量が通常は大きくても5トン程度で
あるが、今回は18トン程度のもの)を対象に加振装置
を新たに設計したもので、図1、図2と同等部分は同一
図面符号を用いて示して説明を省略する。回転不釣り合
い重り6及び歯付きプーリ8を取り付けた軸を互いに平
行に且つ水平にテーブル盤3の下部に夫々軸受(図示せ
ず)によって支持し、同期回転手段としてのタイミング
ベルト9に回転を与えるモータ10をテーブル盤3を含
む振動系外の固定部、例えば基礎1に固定してある。モ
ータ10の回転軸11の先端に歯付プーリ8aを取り付
けてあり、これら歯付プーリ8、8、8aにタイミング
ベルト9が余裕を持って掛けられ、別に、テンションプ
ーリ8bを2個設けてあり、これはタイミングベルト9
が歯付プーリに掛けられた状態でテーブル盤3が変位し
てもタイミングベルト9と歯付プーリ8、8、8aの噛
み合い状態を維持できるように張力を与えているもので
ある。
【0020】この第2の実施の形態では、重り6、6の
初期位相差を90°としてあり、その運転による振動形
態は、図示していないが、第1の実施の形態と同様に鋳
枠の4箇所で円振動であり、実用試験でも極めて良好な
結果が得られた。また、モータ10を1個とすることが
でき、しかもテーブル盤3にモータを取り付けない構成
であるから、ばね支持した部分の重量、つまり振動系の
重量を軽くできるのでばね支持重量が軽減される。従っ
て、2個の振動モータを使用する構成に比べて、製作コ
スト面で有利であり、振動装置の大型化が可能であり、
コンパクトな形状にできる等の点で優れている。
【0021】本発明の第3の実施の形態を図7、図8を
用いて説明する。この実施の形態では、第1の実施の形
態における同期回転手段としての歯付きプーリ8、8及
びタイミングベルト9に代えて、歯車装置を設けたもの
である。その歯車装置は、夫々のモータ5の回転軸に取
り付けられている歯車8c、8cと、これに噛み合う歯
車8d、8dと、歯車8d、8dの双方に噛み合う1個
の歯車8eとで構成され、一方の歯車8cと他方の歯車
8cが確実に同期して同じ方向に回転するようになって
いる。なお、各歯車8d、8e、8dは、テーブル盤3
の下面に軸受支持されている。この外の構成は第1の実
施の形態と同様であるから、同等部分を同一図面符号で
示してその説明を省略する。
【0022】この実施の形態のものは、リサージュ図形
を示していないが、第1の実施の形態と同様に良好な円
振動をする。実用試験においても良好な結果が得られ
た。
【0023】本発明の第4の実施の形態を図9(a)、
第5の実施の形態を図9(b)を用いて説明する。これ
らの実施の形態では、図1、図2を用いて説明した第1
の実施の形態における同期回転手段としての歯付きプー
リ8、8及びタイミングベルト9に代えて、図9
(a)、又は(b)にブロック図で示すように、夫々が
電気的な同期回転手段を用いた構成である。同図におい
て、先の図1、図2では電気モータ5、5、回転不釣り
合い重り6、6として示したが、2つのモータ及び重り
を区別するためにモータ5a、5b、回転不釣り合い重
り6a、6bとしてある。図9(a)、(b)の同期回
転手段は、いずれもモータ5aによって回転駆動される
回転不釣り合い重り6aの位相をパルス検出器PGaに
よって検出し、モータ5bによって回転駆動される回転
不釣り合い重り6bの位相をパルス検出器PGbによっ
て検出し、双方の検出信号に基いて制御装置20、又は
30が不釣り合い重り6a、6bの位相差が一定になる
ようにモータ5a、5bを制御する。制御装置20と3
0は構成が異なるので、その点を次に説明する。
【0024】図9(a)に示す制御装置20は、調整部
21、駆動部22、位相比較部23、調整部24、駆動
部25を有している。モータ5aに対する速度指令は、
調整部21を介して駆動部22に与えられ、その指令に
従って駆動部22が電源からの電力をモータ5aに供給
して回転不釣り合い重り6aを回転させる。また、モー
タ5bに対する速度指令は、調整部24を介して駆動部
25に与えられ、その指令に従って駆動部25が電源か
らの電力をモータ5bに供給して回転不釣り合い重り6
bを回転させる。位相比較部23は、パルス検出器PG
a、PGbからの検出信号に基いて位相を比較しその結
果を調整部21、24に与える。調整部21、24は夫
々に位相比較結果から予め決められている不釣り合い重
り6a、6bの位相差(例えば90°)となるように速
度指令を調整して駆動部22、25に与えることによ
り、不釣り合い重り6a、6bの位相差があらかじめ決
められた位相差90°となるようにモータ5a、5bを
制御する。
【0025】図9(b)に示す制御装置30は、比較部
31、駆動部32、位相比較部33、調整部34、駆動
部35を有している。モータ5aに対する速度指令は、
比較部31を介して駆動部32に与えられ、その指令に
従って駆動部32が電源からの電力をモータ5aに供給
して回転不釣り合い重り6aを所定の回転数で回転させ
る。不釣り合い重り6aの位相を検出するパルス検出器
PGaからの信号が比較部31にフィードバックされる
ようになっており、その信号を比較部31は回転数とし
て受け取り、速度指令の回転数と比較してモータ5aの
回転数が所定の回転数に維持されるように速度指令を駆
動部32に与える。従って、モータ5aは常に所定の回
転数に維持される。モータ5bに対する速度指令は、調
整部34を介して駆動部35に与えられ、その指令に従
って駆動部35が電源からの電力を供給してモータ5b
を回転させる。位相比較部33はパルス検出器PGa、
PGbからの検出信号に基いて位相を比較しその結果を
調整部34に与える。調整部34は、位相比較結果から
予め決められている不釣り合い重り6a、6bの位相差
(例えば90°)となるように速度指令を調整して駆動
部35に与えることにより、不釣り合い重り6a、6b
の位相差が予め決められた位相差(90°)となるよう
にモータ5bを制御する。この場合、モータ5aは常に
所定の回転数に維持されるようになっているから、位相
の比較の結果は不釣り合い重り6aに対する不釣り合い
重り6bの位相のずれであり、そのずれがモータ5bの
側で修正されるようになっている。
【0026】第4、第5の実施の形態のものも、リサー
ジュ図形を示していないが、第1の実施の形態と同様に
良好な円振動をする。
【0027】前記第1〜第5の実施の形態は、いずれも
振動全体のどの位置においてもZ−X軸平面に沿った
略均等な円振動が得られるものであるが、鋳型模型は必
ずしもその横孔やオーバーハングした部分が一定の鉛直
面に沿う方向に向かっているとは限らない。例えば、一
つの鋳型模型にX軸方向とY軸方向の横穴がある場合に
は、同時の双方の横孔に鋳物砂を良好に充填することは
できない。このような場合には、実施の形態で示した振
動装置の外に同様な振動装置をZ−Y軸平面に沿って振
動させるように設けることによって対応できる。その2
組の振動装置の運転は順番に行ってもよいが、同時に行
ってもよい。同時に行うときは合成振動となるが、Z−
X軸平面に沿った円振動とZ−Y軸平面に沿った円振動
の合成であるから、X軸方向とY軸方向のいずれの方向
の振動成分をも略同程度に含むものであるから、各方向
の横孔への鋳物砂充填の均等性が損なわれるようなこと
はない。なお、場合によっては、前記第1〜第5の実施
の形態の振動テーブル盤を振動装置に対して上面部分の
みをZ軸回りに90°回転した位置に変更する構成が考
えられ、このようにするともう一組の振動装置を設けな
くてもよい。
【0028】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、平行2軸上の
不釣り合い重りが所定の初期位相差を確実に維持しつつ
等速度で同方向に回転して、平行2軸に直角な平面に沿
う方向の安定した振動形態が得られるから、初期位相差
を選択することにより、全体で均等な円振動や、下部が
円振動で上方に至るにしたがってリサージュ図形が円形
から縦長となる振動や、逆に上部が横長となる振動等を
意図的に生じさせることができ、鋳型模型の形状に応じ
て鋳物砂充填にもっとも効果的な形態の振動を行わせる
ことができ、消失模型を用いる鋳型製作において模型の
損傷なく鋳物砂を充填できる効果を奏する。また、振動
装置はテーブル盤の下部に設けるものであるから、振動
装置周辺のレイアウトや作業の邪魔にならない効果を奏
する。請求項2に記載の発明は、所定の初期位相差を3
0度〜150度の範囲内に設定して、振動系全体が略真
円に近い円振動をするようにしたから、充填する鋳物砂
が鋳枠内のどの位置においても縦及び横方向に均等な作
用力を受けて流動し、模型に横穴や縦孔があっても鋳物
砂が良好に充填される効果を奏する。請求項3に記載の
発明は、同期手段がタイミングベルトと歯付プーリであ
ることによって、簡単に製作でき、確実に初期位相差を
保った同期回転が得られるから、確実に目的の振動形態
が得られる効果を奏する。請求項4に記載の発明は、同
期手段が歯車装置であることによって、簡単に製作で
き、確実に初期位相差を保った同期回転が得られるか
ら、確実に目的の振動形態が得られる効果を奏する。請
求項5に記載の発明は、このように電気的な同期回転手
段を適用すると、機械的な同期回転手段よりも嵩張らな
いものとなる効果を奏する。請求項6に記載の発明は、
振動装置が、2基の回転不釣り合い式振動モータである
ことによって、市販の振動モータを使用して簡単に鋳物
砂充填用振動装置を提供できる効果を奏する。請求項7
に記載の発明は、振動装置が、平行2軸に振動系外の固
定部に設けた1基のモータで回転を与えるようにしたか
ら、振動系の重量がその分軽くなり、製作が容易とな
り、従来よりも大型の鋳型を作ることができる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態をリサージュ図形と
ともに模式的に示す正面図である。
【図2】同実施の形態を模式的に示す平面図である。
【図3】同実施の形態のモータを図1とは逆に回転させ
たときのリサージュ図形とともに模式的に示す正面図で
ある。
【図4】図3に対応する平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を模式的に示す正面
図である。
【図6】同実施の形態を模式的に示す平面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を模式的に示す正面
図である。
【図8】同実施の形態を模式的に示す平面図である。
【図9】(a)は本発明の第4の実施の形態における同
期回転手段の概略の構成を示すブロック図、(b)は本
発明の第5の実施の形態における同期回転手段の概略の
構成を示すブロック図である。
【図10】本発明関する実験に使用した鋳物砂充填用振
動装置を模式的に示す正面図である。
【図11】図10に対応する平面図である。
【図12】従来の鋳物砂充填用振動装置を模式的に示す
正面図である。
【図13】図12に対応する平面図である。
【図14】従来の鋳物砂充填用振動装置を模式的に示す
正面図である。
【図15】図14に対応する平面図である。
【図16】従来の鋳物砂充填用振動装置を模式的に示す
正面図である。
【図17】図15に対応する平面図である。
【図18】(a)は図10、図11に示した装置を用い
て位相差を変えて運転した時の(b)に示す振動測定位
置の夫々の振動形態を示すグラフ(リサージュ図形)、
(b)は振動測定位置を示す鋳枠正面図である。
【符号の説明】
1 基礎 2 支持ばね 3 テーブル盤 4 鋳枠 5 モータ 5a モータ 5b モータ 6 不釣り合い重り 6a 不釣り合い重り 6b 不釣り合い重り 7 リサージュ図形 8 歯付プーリ 8a 歯付プーリ 8b テンションプーリ 8c 歯車 8d 歯車 8e 歯車 9 タイミングベルト 10 モータ 11 モータ軸 20 制御装置 30 制御装置 PGa パルス検出器 PGb パルス検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅田 正晴 兵庫県姫路市大津区勘兵衛町4丁目1 虹 技株式会社姫路工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳枠をテーブル盤上に固定することがで
    きるばね支持された鋳物砂充填用振動テーブルと、前記
    テーブル盤の下部に設けられ平行2軸上の夫々の回転不
    釣り合い重りが回転する不釣り合い重り式振動装置とを
    有する鋳物砂充填用振動装置において、前記振動装置
    に、前記平行2軸上の不釣り合い重りが所定の初期位相
    差を維持しつつ等速度で同方向に回転するための同期回
    転手段を設けたことを特徴とする鋳物砂充填用振動装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鋳物砂充填用振動装置
    において、前記初期位相差が、30度〜150度の範囲
    内であることを特徴とする鋳物砂充填用振動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の鋳物砂
    充填用振動装置において、前記同期手段が、前記平行2
    軸間に掛けられた歯付きベルトまたはチェーンであるこ
    とを特徴とする鋳物砂充填用振動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の鋳物砂
    充填用振動装置において、前記同期手段が、前記平行2
    軸間に設けられた歯車装置であることを特徴とする鋳物
    砂充填用振動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の鋳物砂
    充填用振動装置において、前記平行2軸を夫々に電気モ
    ータで回転駆動する構成とし、前記同期回転手段が、前
    記平行な2軸上の双方の不釣り合い重りの位相を検出
    し、双方の位相差が一定となるように前記モータの各々
    を電気的に制御する構成であることを特徴とする鋳物砂
    充填用振動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、または
    請求項4に記載の鋳物砂充填用振動装置において、前記
    振動装置が、前記平行2軸に夫々対応する回転軸を有す
    る2基の回転不釣り合い式振動モータであり前記テーブ
    ル盤下部に固定されていることを特徴とする鋳物砂充填
    用振動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、または
    請求項4に記載の鋳物砂充填用振動装置において、前記
    振動装置が、前記平行2軸を前記テーブル盤下部に夫々
    軸受支持し、前記同期回転手段に回転を与えるモータを
    前記テーブル盤を含む振動系外の固定部に固定したこと
    を特徴とする鋳物砂充填用振動装置。
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