JPH09224667A - 酵素含有造粒物、その製造法及びこれを含有する組成物 - Google Patents

酵素含有造粒物、その製造法及びこれを含有する組成物

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JPH09224667A
JPH09224667A JP8190403A JP19040396A JPH09224667A JP H09224667 A JPH09224667 A JP H09224667A JP 8190403 A JP8190403 A JP 8190403A JP 19040396 A JP19040396 A JP 19040396A JP H09224667 A JPH09224667 A JP H09224667A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 酵素と還元剤及び酸化防止剤から選ばれ
る一種又は二種以上の安定化剤とを均一に分散した状態
で含有する酵素含有造粒物、この製造法、及びこれを含
有する漂白剤、洗浄剤組成物。 【効果】 この造粒物は、漂白剤の共存下でも酵素の失
活が少なく、かつ溶解性が良好なので、これを配合した
漂白剤及び洗浄剤組成物は酵素活性と漂白活性が充分に
発揮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定性の向上した
酵素含有造粒物に関し、更に詳細には漂白剤に代表され
る過酸化物の存在下においても活性低下の少ない酵素含
有造粒物、その製造法及びこれを含有する漂白剤組成
物、洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料用の洗浄剤や漂白剤には、界面活性
剤や漂白成分以外に洗浄作用を高める目的で各種の酵素
が配合されることが多い。これらの酵素は、保存中に失
活せず、洗浄工程中で活性を充分発揮させるために、通
常顆粒状に造粒されて配合されている。かかる酵素含有
造粒物は、漂白剤、界面活性剤、洗浄用ビルダー等を混
合すると酵素の安定性が低下し、特に漂白剤を配合する
と酵素活性の低下が著しいことが知られている。
【0003】このような酵素含有造粒物の酵素活性低下
を防止する目的で、酵素の芯を、pH7〜11のアルカリ
性緩衝塩を含む保護被覆物で被覆した組成物(特開昭6
2−79298号公報)、及びヒドラーゼ酵素核を水溶
性アルカリ金属ケイ酸塩及び遷移金属、還元剤等の保護
剤でコーティングしてなる酵素粒を配合した漂白剤(特
開平3−149298号公報)が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の酵素安定化手法においては安定化を充分にすべく
コーティング層を厚くしたり、コーティングに水不溶性
物質を多量に配合すると酵素含有造粒物の水に対する溶
解性が悪くなり、洗浄中に酵素による洗浄力を充分発揮
できなくなるという問題があった。一方、溶解性を考慮
してコーティング層を薄くしたりすると、酵素の安定化
が充分でないという欠点があった。
【0005】従って、本発明の目的は、造粒物の水に対
する溶解性が良好で、かつ漂白剤等の共存下で酵素活性
の低下のほとんどない酵素含有造粒物を提供することに
ある。また、本発明は、このような造粒物を配合した漂
白剤及び洗浄剤組成物を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは酵素
の安定化手段につき種々検討した結果、従来常識的には
酵素と還元剤のような反応性物質とを均一に分散して共
存させると、特に溶液中で共存させると酵素活性を低下
させるおそれがあると考えられ、酵素と還元剤等とを例
えばコーティング等により分離して存在させようとする
のが一般的な技術であったが、全く意外にも加水分解酵
素のような酵素と還元剤や酸化防止剤のような安定化剤
とを均一に分散した状態で共存させても当該酵素は失活
せず、かつ溶解性の良好な造粒物が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は酵素と還元剤及び酸化
防止剤から選ばれる一種又は二種以上の安定化剤とを均
一に分散した状態で含有する酵素含有造粒物及びその製
造法を提供するものである。また、本発明は当該酵素含
有造粒物及び漂白剤を含有する漂白剤組成物を提供する
ものである。更に本発明は、当該酵素含有造粒物、漂白
剤及び界面活性剤を含有する洗浄剤組成物を提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の酵素含有造粒物は、酵素
と還元剤及び酸化防止剤から選ばれる一種又は二種以上
の安定化剤とが造粒物中に均一に分散した状態で含有さ
れていることが特徴であるが、ここで均一に分散とは、
酵素と安定化剤とが別層中に隔離されていない状態をい
い、必らずしも分子状態で分散していなくとも粉体状態
で分散していてもよい。
【0009】本発明に用いられる酵素としては、漂白剤
や洗浄剤に配合される酵素であれば特に制限されない
が、加水分解酵素(ヒドロラーゼ)が好ましく、具体的
にはプロテアーゼ、エステラーゼ、カルボヒドラーゼ等
が挙げられる。
【0010】プロテアーゼの具体例としては、ペプシ
ン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲナーゼ、ケ
ラチナーゼ、エラスターゼ、スプリシチン、パパイン、
アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ等を挙げ
ることができる。
【0011】エステラーゼの具体例としては、ガストリ
ックリパーゼ、パンクレアチックリパーゼ、植物リパー
ゼ類、ホスホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類、ホス
ファターゼ類等が挙げられる。
【0012】カルボヒドラーゼとしては、セルラーゼ、
マルターゼ、サッカラーゼ、アミラーゼ、ペクチナー
ゼ、α−及びβ−グリコシダーゼ等が挙げられる。
【0013】本発明に用いられる安定化剤は、還元剤、
酸化防止剤又はこれらの二種以上の混合物が用いられ
る。
【0014】還元剤の例としては、ホウ酸、亜硫酸、チ
オ硫酸等のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ金属塩
等が挙げられ、具体的には、四ホウ酸ナトリウム、亜硫
酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。ま
た酸化防止剤の具体例としては、アスコルビン酸、アス
コルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン
酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、クエン酸イ
ソプロピル、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、
ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、タンニン
酸、硫黄系酸化防止剤等が挙げられ、これらのうち、四
ホウ酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム又はこれ
らの混合物が特に好ましい。
【0015】これらの酵素及び安定化剤は、各々一種で
も二種以上を混合して用いてもよい。造粒物中の酵素の
含有量は特に制限はないが、洗浄剤や漂白剤に配合して
使用する際の効果から考えて一般には0.01〜50重
量%が好ましく、より好ましくは0.1〜30重量%で
ある。また、安定化剤の配合量は、酵素の種類によって
も異なるが、酵素蛋白量に対し0.1〜3000重量%
が好ましく、更に1〜500重量%、特に10〜300
重量%が好ましい。また、安定化剤として還元剤と酸化
防止剤を併用する場合、安定化効果の面から還元剤/酸
化防止剤(重量比)として1/9〜9/1、好ましくは
3/1〜1/3、更に好ましくは1/1〜1/3の比率
で配合するのが好ましい。
【0016】本発明の造粒物には、上記成分に加えて、
造粒に必要な添加剤を配合することができる。かかる添
加剤としては、バインダーが挙げられる。ここでバイン
ダーとしては、水溶性有機バインダー、特に(a)融点
が35℃以上のポリエチレングリコール及びその誘導
体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合
体からなる群より選ばれる水溶性高分子、(b)融点或
いは流動点が35℃以上の非イオン界面活性剤、(c)
平均分子量が4000以上のポリカルボン酸塩等の一種
或いは2種以上が挙げられる。
【0017】特に好ましい水溶性有機バインダーとして
は、(a)のポリエチレングリコール及びその誘導体と
して、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル硫酸、メトキシポリエチレングリコール等が挙げら
れ、(b)の非イオン界面活性剤としてはポリオキシエ
チレンアルキルエーテル等が挙げられ、(c)のポリカ
ルボン酸塩としてはポリアクリル酸、アクリル酸マレイ
ン酸共重合体、ポリアセタールカルボキシレート等のア
ルカリ金属塩が挙げられる。
【0018】また特にこれらの水溶性有機バインダー
は、洗剤に使用される成分でもあるので有用である。通
常の水溶性有機バインダーの使用量は、バインダー毎に
性質の相違があるので一概にはいえないが、得られる酵
素造粒物の酵素活性をできるだけ高めるためにはできる
だけ少量でバインダー効果が発現するものが一般には好
ましい。そのため、これらの水溶性有機バインダーは、
酵素造粒物中、通常5〜50重量%、好ましくは10〜
30重量%含有される。
【0019】本発明においては、更に必要に応じて粉末
状の増量剤を添加することができる。増量剤としてはア
ルカリ金属或いはアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、
塩酸塩からなる群より選ばれる一種或いは二種以上の無
機塩が用いられる。すなわち、なかでも硫酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の水溶性無機ア
ルカリ金属塩が洗浄への影響等を考えると好ましい。ま
た他の増量剤としてクエン酸ナトリウム等の水溶性有機
塩;タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、ゼオライ
ト、炭酸マグネシウム、活性白土、カオリン等が挙げら
れる。
【0020】更に、本発明の造粒物には、各種のカルシ
ウム塩、マグネシウム塩等の無機塩、或いは界面活性
剤、糖、カルボキシメチルセルロース等の有機物を用い
ることも可能である。更に、合成ヘクトライトやセピオ
ライトを配合して、培養に由来する有臭成分を吸着させ
ることもできる。また、色素や染料を配合して、酵素顆
粒に着色することも任意である。
【0021】本発明造粒物の製造法は、酵素と安定化剤
とを均一に分散して配合できる方法であれば特に制限さ
れないが、(1)酵素及び安定化剤を含有する溶液を乾
燥し、次いで造粒する方法、(2)酵素及び安定化剤を
含有する溶液を湿式造粒する方法、及び(3)酵素粉体
及び安定化剤粉体を均一に混合した後造粒する方法が挙
げられる。このうち、(1)の方法が特に好ましい。
【0022】上記(1)の方法において、酵素及び安定
化剤を含有する溶液は、水溶液が好ましく、緩衝剤を含
有する水溶液が特に好ましい。この溶液の乾燥法として
は、噴霧乾燥、凍結乾燥等が挙げられるが、噴霧乾燥が
特に好ましい。得られた乾燥粉体の造粒手段は特に制限
されず、湿式造粒、乾式造粒いずれもよく、造粒方法と
しては押し出し造粒、転動造粒、解砕造粒、流動層造
粒、噴霧造粒、破砕造粒等が挙げられる。このうち、転
動造粒法、特に攪拌転動造粒法が好ましい。攪拌転動造
粒機の具体例としては、ヘンシェルミキサー(三井三池
化工機(株))、ハイスピードミキサー(深江工業
(株))、バーチカルグラニュレーター(富士産業
(株))等を挙げることができる。これらの共通点は、
堅形の混合槽内部に攪拌羽根を取付けた垂直な攪拌軸を
持つことである。水平の攪拌軸を有する模型の造粒機で
あるレディゲ・ミキサー(レディゲ社)もまた同様に用
いることができる。
【0023】(2)の方法における酵素及び安定化剤を
含有する溶液は、(1)の方法と同様にして調製すれば
よい。
【0024】(3)の方法においては乾式造粒が採用さ
れる。
【0025】かくして得られた造粒物の粒径は特に制限
されないが、平均粒径として200〜3000μm、特
に350〜1500μmが好ましい。
【0026】本発明酵素含有造粒物は、被覆しなくても
用いることができるが、被覆をすると更に安定性が向上
するので望ましい。本発明酵素含有造粒物の被覆剤とし
ては、特に制限されないが、ポリエチレングリコール、
ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、セルロース誘導体、デンプン誘導体等の水
溶性被膜形成ポリマー;これらのポリマーとタルク、ク
レー、酸化チタン、炭酸カルシウム等の水溶性又は難溶
性無機粒子又はアルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属炭
酸塩等の保護剤等との組み合わせが挙げられる。被覆剤
は酵素含有造粒物1に対し重量比で0.1〜0.7、特
に0.2〜0.6の割合で用いるので好ましい。
【0027】本発明酵素含有造粒物の被覆方法として
は、流動層造粒機、コーティングパン式造粒機、攪拌造
粒機等の装置により常法により被覆する方法が挙げられ
る。
【0028】本発明造粒物は、漂白剤等として用いられ
る各種過酸化物に対する安定性が良好であるので、この
造粒物と漂白剤を配合すれば酵素が安定でかつ漂白作用
の優れた漂白剤が得られる。かかる漂白剤としては、過
炭酸ソーダ、過ホウ酸ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、ジク
ロルイソシアル酸などが挙げられ、通常漂白剤組成物中
に10〜95重量%配合されるが、50〜80重量%配
合するのがより好ましい。
【0029】また、本発明造粒物は、漂白剤と界面活性
剤とを配合した洗浄剤組成物にした場合にも、優れた酵
素安定性を保持する。ここで、漂白剤は上記と同じもの
が用いられ、その配合量は0.5〜45重量%、特に1
〜20重量%が好ましい。
【0030】洗浄剤組成物への酵素含有造粒物の配合量
は、酵素粉末中の比活性、酵素の種類、造粒物中の酵素
の含量などにより異なるが、0.001〜70重量%
が、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0031】ここで、界面活性剤としては、アニオン性
界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアル
ケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスル
ホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアル
ケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又は
エステル、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸
型界面活性剤、アルキル又はアルケニル酸性リン酸エス
テル、アルキル又はアルケニルリン酸エステル又はその
塩などが;両性界面活性剤として、カルボキシ又はスル
ホベタイン型界面活性剤などが;非イオン性界面活性剤
として、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレン
オキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸グリ
セリンモノエステル、アルキルアミンオキサイド、アル
キルグリコシドなどが;カチオン性界面活性剤として、
第四級アンモニウム塩などが例示される。これらの界面
活性剤は本発明洗浄剤組成物中に10〜90重量%、特
に10〜50重量%配合するのが好ましい。
【0032】また、本発明洗浄剤には、無機電解質及び
キレート剤を配合するのが好ましく、無機電解質として
は炭酸塩、重炭酸塩、珪酸塩、ホウ酸塩、アルカノール
アミンなどのアルカリ剤或いは硫酸塩などが挙げられ
る。この電解質は普通0〜90重量%配合されるが、1
〜40重量%配合するのがより好ましい。
【0033】キレート剤としてはトリポリリン酸塩、ピ
ロリン酸塩、オルトリン酸塩等のリン酸塩、エタン−
1,1−ジホスホン酸塩等のホスホン酸の塩、2−ホス
ホノブタン−1,2−ジカルボン酸等のホスホノカルボ
ン酸の塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸
の塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等
のアミノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸、ポリアコニット
酸等の高分子キレート剤;シュウ酸、クエン酸等の有機
酸の塩、アルミノ珪酸塩などが挙げられ;当該キレート
剤は洗浄剤組成物中に普通0〜50重量%配合される
が、1〜20重量%配合するのがより好ましい。
【0034】その他の少量成分として、ポリエチレング
リコール、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止
剤、蛍光染料、青味付剤、色素、ケーキング防止剤、可
溶化剤、酵素或いは漂白剤の活性化剤、金属腐食防止剤
などを必要に応じて配合することができる。
【0035】本発明の洗浄剤組成物は、上記成分を常法
に従って混合し、顆粒状の衣料用、食器用、住居用等の
洗浄剤として使用することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】実施例1 (1)酵素水溶液として、アミラーゼ活性を有する粗酵
素(Bacillus sp. KSM-AP1378(FERM BP-3048)由来)を
含む水溶液(酵素蛋白質濃度:0.3重量%)を用い
た。この水溶液に、水溶液中の酵素蛋白質量に対し、重
量比で1〜10倍となるように安定化剤として四ホウ酸
ナトリウム(表1中Aと略す)、エリソルビン酸ナトリ
ウム(表1中Bと略す)を添加し、サンプルを調製し
た。 (2)コントロール(安定化剤なし)及び(1)で得た
サンプルをアトマイザー式噴霧乾燥機にて150℃の熱
風を用い、排風温度75℃で噴霧乾燥し、顆粒状酵素固
形製剤を得た。 (3)漂白剤中での安定性を、40℃、80%相対湿度
で3日間貯蔵したときの残存活性率を測定することによ
り評価した。漂白剤モデルとして過炭酸ソーダ85重量
%、直鎖アルキル(C12〜C13)ベンゼンスルホン酸ナ
トリウム3重量%及び炭酸ナトリウム12重量%からな
る組成物を用い、これを顆粒状酵素固形製剤とを5:1
(重量比)の割合で混合して貯蔵することにより試験し
た。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 実施例1の酵素含有造粒物と安定化剤を造粒時に添加す
ることによりコーティングした造粒物の漂白剤中での安
定性を、40℃、80%相対湿度で5日間貯蔵したとき
の残存活性率を測定することにより評価する以外は、実
施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例3 酵素水溶液として、セルラーゼ活性を有する粗酵素(Ba
cillus sp. KSM635-KNV(FERM P-13549)由来)を含む水
溶液(酵素蛋白質濃度:2.5重量%)を用いた。この
水溶液に、水溶液中の酵素蛋白質量に対し、重量比で1
〜2倍となるように安定化剤として四ホウ酸ナトリウム
(表3中A)、エリソルビン酸ナトリウム(表3B)を
添加し、サンプルを調製した。以下は実施例1と同様に
して行った。
【0042】
【表3】
【0043】実施例4 酵素水溶液として、プロテアーゼ活性を有する粗酵素
(Bacillus sp. KSM-K16(FERM P-3367)由来を含む水溶
液(酵素蛋白質濃度:7.5重量%)を用いた。この水
溶液に、水溶液中の酵素蛋白質量に対し、重量比で0.
25〜0.5倍となるように安定化剤として四ホウ酸ナ
トリウム(表4中A)、エリソルビン酸ナトリウム(表
4中B)を添加し、サンプルを調製した。以下は実施例
1と同様にして行った。
【0044】
【表4】
【0045】実施例5 実施例1で得たコントロール及びサンプル6を以下の方
法に従い被覆し、得られた被覆顆粒の漂白剤中での安定
性を実施例1の漂白剤モデルと同様のものを用い、40
℃、80%の相対湿度で14日間貯蔵したときの残存活
性率を測定した。結果を表5に示す。 (被覆方法)攪拌転動造粒機を用いて、各酵素含有造粒
物66重量部にタルク(平均粒径36μm)27重量部
及びポリエチレングリコール(平均分子量6000)7
重量部を同時に添加して350〜1000μmの粒度範
囲を有する被覆物を得た。
【0046】
【表5】
【0047】実施例6(洗浄剤処方例)
【表6】 成 分 配合量(重量部) 直鎖アルキル(C12〜C13)ベンゼンスルホン酸ナトリウム 10 ポリオキシエチレン(EO=10)アルキル(C12〜C13) エーテル 10 ゼオライト 30 炭酸ナトリウム 10 過ホウ酸ナトリウム 25 実施例(1)で得た酵素含有造粒物 10 水 15
【0048】
【発明の効果】本発明造粒物は、漂白剤の共存下でも酵
素の失活が少なく、かつ溶解性が良好なので、これを配
合した漂白剤及び洗浄剤組成物は酵素活性と漂白活性が
充分に発揮される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素と還元剤及び酸化防止剤から選ばれ
    る一種又は二種以上の安定化剤とを均一に分散した状態
    で含有する酵素含有造粒物。
  2. 【請求項2】 酵素が、加水分解酵素である請求項1記
    載の酵素造粒物。
  3. 【請求項3】 酵素及び安定化剤を含有する溶液を乾燥
    し、次いで造粒することを特徴とする請求項1又は2記
    載の酵素含有造粒物の製造法。
  4. 【請求項4】 酵素及び安定化剤を含有する溶液を湿式
    造粒することを特徴とする請求項1又は2記載の酵素含
    有造粒物の製造法。
  5. 【請求項5】 酵素粉体及び安定化剤粉体を均一に混合
    した後造粒することを特徴とする請求項1又は2記載の
    酵素含有造粒物の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の酵素含有造粒物及
    び漂白剤を含有する漂白剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の酵素含有造粒物、
    漂白剤及び界面活性剤を含有する洗浄剤組成物。
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