JPH09223954A - 多数決回路、インターロック回路および点弧制御システム - Google Patents

多数決回路、インターロック回路および点弧制御システム

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JPH09223954A
JPH09223954A JP8027637A JP2763796A JPH09223954A JP H09223954 A JPH09223954 A JP H09223954A JP 8027637 A JP8027637 A JP 8027637A JP 2763796 A JP2763796 A JP 2763796A JP H09223954 A JPH09223954 A JP H09223954A
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input signals
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JP8027637A
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Inventor
Nobuyasu Kanekawa
信康 金川
Takashi Hotta
多加志 堀田
Kotaro Shimamura
光太郎 島村
Tetsuya Shimomura
哲也 下村
Atsushi Kawabata
敦 川端
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】H側故障の発生確率を大幅に低減し、高信頼で
フェイルセーフな多数決回路を提供する。 【解決手段】多数決回路は、ina,inb,incの
3入力から2つを入力する論理積11,12,13と、
論理和20から構成され、2入力以上がHのときに多数
決回路の出力がHとなって、光サイリスタ70を点呼す
る。論理積11はina、inbを入力するオープンド
レインのバッファ31、32と、両バッファの共通の出
力端と接続するプルアップ用の抵抗41及び発光ダイオ
ードから構成される。このため、論理積11〜13は、
H側故障の発生確率が極めて低い非対称故障素子として
構成できる。論理和20は、光ファイバ61〜63の各
入射端を発光ダイオード51〜53にそれぞれ対向し、
各々の出射端を一まとめにして光サイリスタ70に対向
して構成する。このため、非アクティブ素子のみとな
り、稀故障素子として構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光点弧素子の点弧
回路及びそれを用いた電力変換システムに関し、特に光
点弧素子の点弧制御にフェイルセーフな多数決回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】電力変換システムは電力の安定供給のた
めに、システムの高信頼化が不可欠である。このため、
電力変換システムに用いられるサイリスタなどの電力素
子として、絶縁の容易さと、耐ノイズ性に優れているこ
とから、光サイリスタに代表される光点弧素子が広く用
いられるようになっている。
【0003】さらに、構成要素の一部に障害が発生して
も常に正しい出力を得るために、点弧制御回路等の構成
要素を冗長化して、出力の多数決をとることも行なわれ
ている。図10に、多数決回路を用いた従来の光点弧素
子の点弧制御回路を示す。このように、点弧制御装置8
1〜83の出力を多数決回路100で多数決を採り、そ
の出力により発光ダイオード50を点灯させ、その光出
力を光ファイバ60により光サイリスタ70に導く。
【0004】また、極めて高い信頼性が要求される分野
では、クローズ側故障の発生確率が極めて低い、即ち、
非対称故障素子であるリレーの特性を活かして、多数決
回路を構成することが知られている。図11に、リレー
による多数決回路を示す。図示のようにリレー101〜
106を組み合わせ、3入力in_a、in_b、in_cの過半数
がオンとなれば、端子A−B間が導通するようにして、
多数決回路が構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、冗長化した構成要素の一部に障害が発生しても常に
正しい出力を得ることができ、信頼度の高いシステムを
提供することができる。
【0006】しかし、図10に示す従来技術による方法
では単一故障点でありシステムの信頼度のあい路となる
多数決回路100、発光ダイオード50、光ファイバ6
0の高信頼化について十分な考慮がなされていなかっ
た。
【0007】また、リレーを組み合わせた図11に示す
多数決回路では、半導体素子で構成する従来の多数決回
路と比べると、回路サイズが大きく、動作速度の遅いも
のとなってしまう。また、リレーをサイリスタなどの電
力素子に置き換えることも原理的には可能であるが、電
力変換システムのコストの大半が電力素子のコストであ
るので大幅なコスト増となり実用的ではない。
【0008】本発明の目的は、従来技術の課題に鑑み、
危険側故障を低減しフェイルセーフで、且つ、リレーな
どに比べて高速で光点弧素子の点弧用に好適な、多数決
回路またはインターロック回路を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、上記の多数決回路ま
たはインターロック回路をドライブ回路とする信頼性の
高い、点弧制御システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、3以上の入
力信号から異なる2入力の組の論理積をとる前記入力信
号と同数の論理積回路と、各論理積回路の出力信号の論
理和をとる論理和回路からなり、前記入力信号の過半数
が真(H)となる場合に出力を真(H)とする多数決回
路において、前記論理積回路は、危険側故障発生確率が
極めて低い非対称故障特性を具備することにより達成さ
れる。なお、単一故障点となる前記論理和回路は、故障
発生確率が極めて低い稀故障特性を具備する非アクティ
ブ素子で構成することを特徴とする。
【0011】光点弧素子点弧用に好適な本発明の多数決
回路は、前記論理積回路と同数の光ファイバーの各一端
を一括して出射端とし、各他端を入射端として前記論理
積回路の出力端に接続する発光素子に対向配置して前記
論理和回路を構成し、前記入力信号の過半数が真(H)
となる場合に光信号を出力するようにしたことを特徴と
する。
【0012】前記論理積回路は、2つのオープンドレイ
ンまたはオープンコレクタの論理手段を設け、電源と接
続されるプルアップ用抵抗の他端及び前記論理手段の双
方の出力部を接続して前記出力端とした構成とすること
を特徴とする。前記論理手段は、非反転論理素子(例え
ばバッファ)または反転論理素子(例えばインバータ)
からなる。
【0013】また、前記発光素子に対向してその発光状
態を検出する光検出素子を設けたことを特徴とする。
【0014】さらに、前記入力信号と同数のテスト入力
信号を発生するテストパターン生成手段を備え、前記テ
スト入力信号の所定の組合せパターンに応答する前記光
検出素子の出力信号から、前記論理積回路のH側故障ま
たはその前兆の検出を可能にしたことを特徴とする。
【0015】また、上記の目的は、2以上の偶数の入力
信号から所定の組合せの論理積をとる2組の論理積回路
と、各論理積回路の出力信号の論理和をとる論理和回路
からなり、一方の論理積回路の入力信号が全て真(H)
となる場合に出力を真(H)とするインターロック回路
において、前記論理積回路は、危険側故障発生確率が極
めて低い非対称故障特性を具備するように構成したこと
により達成される。なお、前記論理和回路は、故障発生
確率が極めて低い稀故障特性を具備する非アクティブ素
子で構成することを特徴とする。
【0016】光点弧素子点弧用に好適な本発明のインタ
ーロック回路は、2本の光ファイバーの各一端を一括し
て出射端とし、各他端を入射端として前記論理積回路の
出力端に接続する発光素子に対向配置して前記論理和回
路を構成し、前記入力信号の過半数が真(H)となる場
合に光信号を出力するようにしたことを特徴とする。ま
た、前記論理積回路は、2つのオープンドレインまたは
オープンコレクタの論理手段を設け、電源と接続される
プルアップ用抵抗の他端及び前記論理手段の双方の出力
部を接続して前記出力端とした構成とすることを特徴と
する。
【0017】さらに、上記他の目的は、冗長化された3
以上の点弧制御装置と、その点弧制御信号を光信号に変
換するドライブ回路と、該光信号によって点弧制御され
る光点弧素子を有して構成される点弧制御システムにお
いて、前記ドライブ回路は、上記の多数決回路または上
記のインターロック回路によって構成されることにより
達成される。
【0018】前記点弧制御システムは、前記入力信号と
同数のテスト入力信号を発生するテストパターン生成手
段と、前記入力信号と前記点弧制御信号の論理積をとり
前記論理積回路に入力するためのAND回路を備え、前
記テスト入力信号の所定の組合せパターンに応答する前
記発光ダイオードの発光挙動から、前記論理積回路のH
側故障またはその前兆のオンライン検出を可能にしたこ
とを特徴とする。
【0019】また、前記点弧制御システムは、複数の前
記光点弧素子を所定ブリッジ構成とした電力変換装置を
構成してなることを特徴とする。
【0020】以下、本発明の構成による動作原理を説明
する。
【0021】安全側故障、危険側故障の故障モードは回
路の用途により異なる。例えば、光点弧素子の点弧制御
における故障モードとしては、(a)点弧素子を点弧す
べきときに点弧しない故障モード、(b)光点弧素子を
点弧すべきでないときに点弧する故障モードがある。こ
の光点弧素子を使用したインバータなどの電力機器で
は、(b)の故障モードが発生した場合は、インバータ
などへの電源を短絡するため、広範な電力系統に多大な
影響を及ぼす恐れがあり、危険側故障である。しかし、
(a)の故障モードが発生した場合は、光点弧素子を使
用したインバータなど、該当する電力機器の出力が停止
するだけなので、影響は局所的で軽微であり、安全側故
障である。つまり、フェイルセーフな動作を確保でき
る。
【0022】上述したように、本発明では、(a)の故
障モード、つまりL側故障が安全側故障である場合に則
して、H側故障の発生確率が極めて低い非対称故障特性
を有するフェイルセーフな多数決回路またはインターロ
ック回路は、その構成要素である論理積回路が1箇所の
故障で危険側出力が顕在化されないように、半導体素子
を組み合わせて、非対称故障特性を具備させる。さら
に、単一故障点となる論理和回路には、故障の発生確率
が極めて低い(これを、稀故障特性と呼ぶことにする)
光ファイバーなどの非アクティブ素子を用いて、論理積
回路の非対象故障特性がそのまま反映されるようにし、
全体としてH側故障の発生確率が極めて低い多数決回路
またはインターロック回路を実現している。
【0023】本発明によれば、危険故障となるH側故障
の発生確率が極めて低い、信頼性の高い多数決回路また
はインターロック回路を提供できる。この回路は、リレ
ー回路に比べて高速で、小型になる。さらに、光点弧素
子を使用したインバータなどの点弧制御システムでは、
L側故障が安全側故障となるのでシステムダウンを回避
でき、フェイルセーフなシステムとすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】図1は、一実施形態による光点弧素子の点
弧用の多数決回路を示したものである。光サイリスタ7
0の点弧回路となる多数決回路は、論理積回路11、1
2、13と論理和回路20から構成される。論理積回路
11は、オープンドレインのバッファ31、32、抵抗
41、発光ダイオード51を組み合わせて、H側故障の
発生確率が極めて低い非対称故障素子として実現する。
論理積回路12、13もバッファ33〜36、抵抗42
〜43、発光ダイオード52〜53を組み合わせて、同
様に構成される。論理和回路20は、光サイリスタ70
の点弧用の光ファイバー61、62、63を組み合わせ
て構成し、故障の発生確率が極めて低い稀故障素子とし
て実現する。
【0026】このように構成される多数決回路は以下の
ように動作する。論理積回路11において、オープンド
レイン(またはオープンコレクタ)のバッファ31、3
2の入力ina,inbが共にHとなる場合、バッファ
31、32の出力インピーダンスは共に高となり、抵抗
41で電源Vccにプルアップされていて、バッファ3
1、32の出力端はHとなるので、発光ダイオード51
は発光する。また、バッファ31、32の入力ina,
inbの一方がLとなる場合、入力Lのバッファの出力
インピーダンスが低となり、バッファ31、32の出力
端出がLとなるので、発光ダイオード51は発光しな
い。つまり、論理積の働きをする。論理積回路12、1
3も同様にして、論理積の機能を果たすことができる。
なお、バッファ31〜36は、インバータによって代替
可能である。
【0027】また、論理和回路20を構成する光ファイ
バ61、62、63の入射端は、それぞれ発光ダイオー
ド51、52、53に対向し、出射端は光サイリスタ7
0のゲートに一括して対向されているため、光ファイバ
61、62、63の一つ以上に光が入射すれば光サイリ
スタ70は点弧する。つまり、論理和の働きをする。
【0028】本実施例の多数決回路によれば、論理積1
1、12、13はH側故障の発生確率が極めて低い非対
象故障素子であり、論理和20は光ファイバのみで構成
されていて、故障の発生確率が極めて低い稀故障素子で
あり、論理和20には論理積11、12、13の故障特
性がそのまま反映される。従って、多数決回路全体とし
てはH側故障の発生確率が極めて低い非対称故障特性を
具備でき、多数決回路の故障に対してフェイルセーフな
動作を維持できる。
【0029】また、図10の従来技術で、単一故障点と
なる発光ダイオード50、光ファイバ60を、多数決回
路の構成を通して実質的に多重化するとともに、従来の
論理和20を稀故障素子により代替するので、多数決回
路の故障を従来に比べて大幅に(ゼロに近く)低減する
ことができる。
【0030】さらに、光点弧素子の制御に不可欠な発光
ダイオード51〜53、光ファイバ61〜63を多数決
回路として一体化したので、従来に比べ部品点数が減少
できその分、故障率を下げることができる。あるいは、
発光ダイオード51〜53の出力を光ファイバ61〜6
3でORすることにより、等価的に発光ダイオードを冗
長化したことになり、さらに故障率を下げることにな
る。
【0031】なお、本実施形態では光点弧回路として光
サイリスタを用いたが、本発明はこれに限られるもので
はない。次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0032】
【実施例1】図2は、図1の多数決回路を適用した点弧
制御システムの実施例である。このような点弧制御シス
テムの典型的な応用例に、電力変換システムがある。
【0033】本点弧制御システムは点弧制御装置が冗長
化され、多数決回路を介して光点弧素子を制御する。点
弧制御装置81〜83は、光サイリスタ70を点弧する
タイミングを制御し、例えば、複数の光サイリスタ70
を周知のブリッジ構成してなる電力変換装置の出力電圧
や力率等を調整することができる。
【0034】点弧制御装置81〜83からの点弧制御信
号は、多数決回路の入力端子ina、inb、incに
入力される。図1と同様に、多数決回路はバッファ31
〜36、抵抗41〜43、発光ダイオード51〜53、
光ファイバ61〜63からなり、光サイリスタ70のド
ライブ回路を構成している。このシステムによれば、3
つの点弧制御装置81〜83のうち、2つ以上の点弧制
御信号がオン(H)ならば光サイリスタ70が点弧され
る。
【0035】なお、点弧制御装置81〜83は、タイミ
ング回路などの単純なものから、マイクロコンピュータ
を用いた高度な機能を持つものまである。特に、にマイ
クロコンピュータを用いた点弧制御装置は、部品点数が
多く故障率が高いため、本実施例の多数決回路をドライ
ブ回路とすることで、顕著な効果が期待できる。
【0036】本実施例によれば、点弧制御装置を冗長化
するとともに、その出力の多数決を採って点弧制御信号
としているので、点弧制御装置のいずれかが故障しても
システム全体としては正常動作を継続することができ、
システムの信頼性を向上する。例えば、本実施例の点弧
制御システムを、インバータや整流器などの電力変換シ
ステムに適用すれば、その信頼性を高めることができ、
システムの故障に起因する停電を防止でき電力の安定供
給を可能にする。
【0037】
【実施例2】次に、検査機能を具備した多数決回路ない
し点弧制御システムの実施例の実施例について説明す
る。上記した図1または図2の多数決回路では、論理積
を非対称故障素子、論理和を稀故障素子で構成している
ので、故障の発生頻度を大幅に低減できる。また、論理
積のL側故障は仮に発生しても論理和でマスクされるの
で、フェイルセーフとなる。しかし、論理積のH側故障
が発生した場合は、システム故障を引き起こす恐れがあ
る。本実施例では、論理積の出力側を監視できる多数決
回路を説明する。
【0038】図3に示すように、図1または図2と同様
の多数決回路の発光ダイオード51〜53に隣接して、
その発光によって動作するフォトトランジスタ91〜9
3を設け、各々のカソードを検出可能なテスト端子(t
est1、test2、test3)としている。
【0039】これにより、点弧制御信号のH/Lに応じ
た発光ダイオード51〜53の発光の様子がテスト端子
から監視できるので、万一、点弧制御信号の未入力状態
でいずれかの発光ダイオードが発光した場合のH側故障
を検出でき、速やかな対策が可能になる。なお、論理積
11、12、13の出力の監視のみでも、論理和20は
稀故障素子であるため実用上の問題はない。
【0040】
【実施例3】本実施例は、上記実施例2に試験機能を具
備した多数決回路ないし点弧制御システムである。H側
故障は危険側故障であるため、万一、発生すれば影響が
大きい。本実施例によれば、多数決回路の危険側故障が
発生する前に、その前兆を検出することができる。
【0041】例えば、論理積11のH側故障は、バッフ
ァ31、32の出力が断線等により共に高インピーダン
ス状態になると発生する。しかし、バッファ31、32
の出力が同時に断線して高インピーダンス状態となるこ
とは極めてまれである。通常は、バッファ31、32の
一方の出力が高インピーダンス状態になる故障が発生
し、多少の時間の経過後に、他方のバッファの出力にも
高インピーダンス状態の故障が発生する。この結果、論
理積11のH側故障となる。従って、一方のバッファの
出力が故障により、高インピーダンス状態になったこと
を速やかに検出できれば、論理積のH側故障の発生を未
然に防止できる。
【0042】図4に、本実施例による試験機能を具備し
た多数決回路ないし点弧制御システムを示す。図3と同
様のテスト端子付きの多数決回路に、テストパターン生
成手段110と、テストパターン注入用のAND回路1
11〜113を設けている。テストパターン生成手段1
10は、点弧制御装置81〜83の点弧制御信号と同期
して入力パターン信号を出力する。AND回路111〜
113はこの入力パターン信号と、点弧制御装置81〜
83の点弧制御信号との論理積を取って、多数決回路の
入力端ina〜incに入力する。これにより、点弧制
御システムが稼働中のオンラインテストを可能にしてい
る。
【0043】図5に、一連のオンラインテストパターン
を示す。同図で、case0は入力パターン信号を注入しな
い場合で、全てをHとして点弧制御信号のみが入力され
る。case1〜3は注入時の一連のテストパターンを示
し、入力パターンin_a、in_b及びin_cと、正
常な多数決回路の期待値である出力パターンtest
1、test2、test3である。outは、光サイ
リスタ70の点弧タイミングを示す。このテストパター
ンによる試験動作を説明する。
【0044】図6に、一連のテストパターンを注入して
いる時のタイムチャートを示す。図中、左から右へ時間
の経過を示し、破線は入力パターン及び出力パターンに
おけるL相当部を示す。
【0045】例えば、論理積11のバッファ31に高イ
ンピーダンス状態の故障が発生している場合、case1の
入力パターン〔in_a:L、in_b,in_c:H〕
を注入すると、出力パターンは期待値〔L L H〕とは
異なり、test1=Hとなる〔H L H〕が出力される。
また、論理積11のバッファ32に高インピーダンス状
態になる故障が発生した場合には、case2の入力パター
ン〔H L H〕により、期待値〔L H L〕とは異なる
〔H H L〕が出力される。同様にして、論理積12の
監視はcase2,3の入力パターン、論理積13の監視は
case3,1の入力パターンの注入により可能となる。
【0046】この一連のテストパターンを一定周期また
は所望時に注入し、テスト出力test1、test2、test3
を監視すれば、論理積11〜13がH側故障に至る前
に、一方のバッファのH側故障が検出でき、多数決回路
の危険故障を未然に防止できる。また、電力変換システ
ムのピーク負荷期間のように、システム停止が行なえな
い場合にも支障なく、オンラインテストが実現できる。
【0047】なお、連続運転によらないシステムの場合
は、上記のテストパターンを使用して停止時にオフライ
ン試験を行なうことも可能である。この場合、AND回
路111〜113は設けない。
【0048】
【実施例4】次に、上述した多数決回路ではなく、本発
明の更に他の実施例となるフェイルセーフなインターロ
ック回路について説明する。ここでは、少なくとも2重
化された入力信号組を2つ以上設け、1つの組の多重化
信号が共にHになるときのみ出力がHとなる回路を、イ
ンターロック回路と呼ぶことにする。
【0049】図7は、一実施例によるインターロック回
路を示したものである。本インターロック回路は、H側
故障の発生確率が極めて低い非対称故障素子として構成
される論理積回路11’,12’と、故障の発生確率が
極めて低い稀故障素子として構成される論理和回路2
0’からなり、ここでは光サイリスタ70の点弧回路を
構成している。論理積回路11’,12’及び論理和回
路20’の内部構成は、図1と同一の符号を付している
ように、論理積回路11,12及び論理和回路20と同
じになる。
【0050】このインターロック回路では、入力ina
1とina2が2重化され、共にHになったときにのみ
論理積11’の出力がH、入力inb1とinb2が共
にHになったときにのみ論理積12’の出力がHとな
り、すくなくとも一方の論理積がHとなるとき論理和2
0’の出力がHとなる。
【0051】本実施例によれば、単一故障点であり信頼
性向上の隘路となる論理和20’の故障を事実上ゼロに
近づけ、さらに論理積11’、12’のH側故障の発生
確率を極めて小さくし、全体として危険側故障であるH
側故障の発生確率の小さい、フェイルセーフなインター
ロック回路を実現できる。
【0052】図8は、図7のインターロック回路を適用
した点弧制御システムの実施例であり、上述した図2の
実施例に相応するものである。点弧制御装置81〜84
の点弧制御信号の各々を、インターロック回路のina
1、ina2、inb1、inb2に入力するように構
成している。
【0053】これによれば、点弧制御装置81と82又
は、点弧制御装置83と84の点弧制御信号が同時にH
とならなければ光サイリスタ70は点弧されない。つま
り、点弧制御装置81〜84の内、いずれか1つの点弧
制御装置が故障やノイズエラーなどにより、誤った点弧
信号を出力した場合でも、光サイリスタ70が誤って点
弧されることはない。また、1つの点弧制御装置、例え
ば点弧制御装置81が故障により点弧信号を出せなくな
った場合には、点弧制御装置83と84が正常ならば正
常なタイミングで同時に点弧信号を出すので、正常に光
サイリスタ70が点弧される。従って、信頼性が高く、
フェイルセーフな点弧制御システムを実現できる。
【0054】図9は、図7のインターロック回路を適用
した点弧制御システムの別の実施例であり、図8の点弧
制御システムを簡略化している。2つの点弧制御装置8
1,82を備え、前者の点弧制御信号をina1、in
b1へ、後者の点弧制御信号をina2、inb2へ入
力する構成としている。
【0055】これによれば、点弧制御装置81,82の
点弧制御信号が同時にHとならなければ、光サイリスタ
70が点弧されない。つまり、点弧制御装置81、82
の一方が誤った点弧制御信号を出力した場合でも、光サ
イリスタ70の誤点弧は回避でき、高信頼かつフェイル
セーフな点弧制御システムを実現できる。
【0056】
【発明の効果】本発明の多数決回路またはインターロッ
ク回路によれば、回路要素の論理積をH側故障の発生確
率が極めて小さい非対象故障素子、単一故障点となる論
理和をソリッドな(アクティブ素子を含まない)稀故障
素子として構成したので、全体として危険側故障である
H側故障の発生確率を大幅に低減でき、回路の信頼性と
フェイルセーフを向上できる効果がある。
【0057】本発明の点弧制御システムは、前記多数決
回路またはインターロック回路を、冗長化された点弧制
御装置と光点弧素子の間のドライブ回路に適用してなる
ので、誤って光点弧素子を点弧するドライブ回路のH側
故障を大幅に低減でき、また、点弧制御装置からの誤信
号に対してフェイルセーフな動作を維持するので、シス
テムの信頼性を向上できる効果がある。
【0058】さらに、本発明の点弧制御システムは、オ
ンラインテストにより前記ドライブ回路のH側故障を事
前に検出できる試験装置を具備しているので、システム
が連続運転を余儀なくされる電力変換システムなどの場
合に好適で、システムの保守性を向上できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による光点弧素子点弧用の
多数決回路の構成図。
【図2】図1の多数決回路をドライブ回路とした点弧制
御システムの構成図。
【図3】図1に、H側故障の監視手段を付加した多数決
回路の構成図。
【図4】図2に、多数決回路の検査手段を備えた点弧制
御システムの構成図。
【図5】図4の検査手段による一テストパターン図。
【図6】図5のテストパターンによる検査の正常時のタ
イムチャート。
【図7】本発明の他の実施例による光点弧素子点弧用の
インターロック回路の構成図。
【図8】図7のインターロック回路をドライブ回路とし
た点弧制御システムの構成図。
【図9】図7のインターロック回路をドライブ回路とし
た別の点弧制御システムの構成図。
【図10】従来の多数決回路による光点弧素子点弧用回
路の構成図。
【図11】従来のリレー回路による多数決回路の構成
図。
【符号の説明】
11,12,13…論理積回路、11’,12’,1
3’…論理積回路、20,20’…論理和回路、31〜
36…バッファ、41〜43…抵抗、51〜53…発光
ダイオード、61〜63…光ファイバ、70…光サイリ
スタ、81〜83…点弧制御装置、91〜93…フォト
トランジスタ、110…テストパターン生成手段、11
1〜113…AND回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 哲也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 川端 敦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3以上の入力信号から異なる2入力の組
    の論理積をとる前記入力信号と同数の論理積回路と、各
    論理積回路の出力信号の論理和をとる論理和回路からな
    り、前記入力信号の過半数が真(H)となる場合に出力
    を真(H)とする多数決回路において、 前記論理積回路は、危険側故障発生確率が極めて低い非
    対称故障特性を具備するように構成したことを特徴とす
    る多数決回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記論理和回路は、故障発生確率が極めて低い稀故障特
    性を具備する非アクティブ素子で構成したことを特徴と
    する多数決回路。
  3. 【請求項3】 2以上の偶数の入力信号から所定の組合
    せの論理積をとる2組の論理積回路と、各論理積回路の
    出力信号の論理和をとる論理和回路からなり、一方の論
    理積回路の入力信号が全て真(H)となる場合に出力を
    真(H)とするインターロック回路において、 前記論理積回路は、危険側故障発生確率が極めて低い非
    対称故障特性を具備するように構成したことを特徴とす
    るインターロック回路。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記論理和回路は、故障発生確率が極めて低い稀故障特
    性を具備する非アクティブ素子で構成したことを特徴と
    する多数決回路。
  5. 【請求項5】 冗長化された3以上の入力信号の異なる
    2入力の組の論理積をとる前記入力信号と同数の論理積
    回路と、各論理積回路の出力信号の論理和をとる論理和
    回路からなり、前記入力信号の過半数が真(H)となる
    場合に出力を真(H)とする多数決回路において、 前記論理積回路と同数の光ファイバーの各一端を一括し
    て出射端とし、各他端を入射端として前記論理積回路の
    出力端に接続する発光素子に対向配置して前記論理和回
    路を構成し、前記入力信号の過半数が真(H)となる場
    合に光信号を出力するようにしたことを特徴とする多数
    決回路。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記論理積回路は、2つのオープンドレインまたはオー
    プンコレクタの論理手段を設け、電源と接続されるプル
    アップ用抵抗の他端及び前記論理手段の双方の出力部を
    接続して前記出力端とした構成とすることを特徴とする
    多数決回路。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記論理手段は、非反転論理素子(例えばバッファ)ま
    たは反転論理素子(例えばインバータ)からなることを
    特徴とする多数決回路。
  8. 【請求項8】 請求項5または6または7において、 前記発光素子に対向してその発光状態を検出する光検出
    素子を設けたことを特徴とする多数決回路。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記入力信号と同数のテスト入力信号を発生するテスト
    パターン生成手段を備え、前記テスト入力信号の所定の
    組合せパターンに応答する前記光検出素子の出力信号か
    ら、前記論理積回路のH側故障またはその前兆の検出を
    可能にしたことを特徴とする多数決回路。
  10. 【請求項10】 冗長化された2以上の偶数の入力信号
    から所定の組合せの論理積をとる2組の論理積回路と、
    各論理積回路の出力信号の論理和をとる論理和回路から
    なり、一方の論理積回路の入力信号が全て真(H)とな
    る場合に出力を真(H)とするインターロック回路にお
    いて、 2本の光ファイバーの各一端を一括して出射端とし、各
    他端を入射端として前記論理積回路の出力端に接続する
    発光素子に対向配置して前記論理和回路を構成し、前記
    入力信号の過半数が真(H)となる場合に光信号を出力
    するようにしたことを特徴とするインターロック回路。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記論理積回路は、2つのオープンドレインまたはオー
    プンコレクタの論理手段を設け、電源と接続されるプル
    アップ用抵抗の他端及び前記論理手段の双方の出力部を
    接続して前記出力端とした構成とすることを特徴とする
    インターロック回路。
  12. 【請求項12】 冗長化された3以上の点弧制御装置
    と、その点弧制御信号を光信号に変換するドライブ回路
    と、該光信号によって点弧制御される光点弧素子を有し
    て構成される点弧制御システムにおいて、 前記ドライブ回路は、請求項5または6または7または
    8に記載の多数決回路によって構成されることを特徴と
    する点弧制御システム。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記入力信号と同数のテスト入力信号を発生するテスト
    パターン生成手段と、前記入力信号と前記点弧制御信号
    の論理積をとり前記論理積回路に入力するためのAND
    回路を備え、前記テスト入力信号の所定の組合せパター
    ンに応答する前記発光ダイオードの発光挙動から、前記
    論理積回路のH側故障またはその前兆のオンライン検出
    を可能にしたことを特徴とする点弧制御システム。
  14. 【請求項14】 冗長化された2以上の点弧制御装置
    と、その点弧制御信号を光信号に変換するドライブ回路
    と、該光信号によって点弧制御される光点弧素子を有し
    て構成される点弧制御システムにおいて、 前記ドライブ回路は、請求項10または11に記載のイ
    ンターロック回路によって構成されることを特徴とする
    点弧制御システム。
  15. 【請求項15】 請求項12、13または14におい
    て、 複数の前記光点弧素子を所定のブリッジ構成して電力変
    換装置を構成したことを特徴とする点弧制御システム。
JP8027637A 1996-02-15 1996-02-15 多数決回路、インターロック回路および点弧制御システム Pending JPH09223954A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010005759A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Howa Mach Ltd 工作機械のドアロック制御装置
KR101045689B1 (ko) * 2010-02-24 2011-07-01 (주)웨이브스타 엘이디 전광판의 불량 화소 검출장치
JP2011199583A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Toshiba Corp 多重化信号選択出力システム

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