JPH09222398A - パターン欠陥検査装置及びパターン欠陥検査方法 - Google Patents

パターン欠陥検査装置及びパターン欠陥検査方法

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JPH09222398A
JPH09222398A JP2935296A JP2935296A JPH09222398A JP H09222398 A JPH09222398 A JP H09222398A JP 2935296 A JP2935296 A JP 2935296A JP 2935296 A JP2935296 A JP 2935296A JP H09222398 A JPH09222398 A JP H09222398A
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pattern
light
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focus position
objective lens
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Application number
JP2935296A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Watanabe
利之 渡辺
Toru Tojo
徹 東條
Mitsuo Tabata
光雄 田畑
Yasushi Sanada
恭 真田
Toshikazu Yoshino
寿和 芳野
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Toshiba Corp
Topcon Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Topcon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位相シフトパターンにより形成されたフォトマ
スクの欠陥検査、特にピンホール欠陥の検出感度を向上
させる。 【解決手段】このパターン欠陥検査装置は、フォトマス
ク2上の比較的大きなパターンをフォトダイオードアレ
イ5により観察し、フォトマスク2面に対して垂直方向
に対物レンズ4或いはフォトマスク2を搭載したテーブ
ル1を駆動させ、フォトダイオードアレイ5からの信号
が最大振幅を示すフォトマスク2面に対して垂直方向の
位置を第1の焦点位置と決定し記憶し、上記第1の焦点
位置に予め記憶された量を加えて第2の焦点位置とし、
更にフォトマスク2の種類に応じて第2の焦点位置を変
更し、第2の焦点位置でフォトマスク2の欠陥検査を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体検査装置に係
り、特に半導体製造に使用されるフォトマスク等の試料
に形成されたパターンの欠陥を検査するためのパターン
欠陥検査装置及びパターン欠陥検査方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、大規模集積回路(LSI;Large Scale
Integrated circuit)の製造における歩留まりの低下の
大きな原因の一つとして、デバイスをフォトリソグラフ
ィ技術で製造する際に使用されるフォトマスクに生じて
いる欠陥が挙げられており、かかる欠陥を検査する為の
種々の装置が開発され実用化されている。
【0003】このような従来技術に係るマスクのパター
ン欠陥検査装置は、フォトマスク上に同じパターンが描
かれた2つの領域を各別の検出手段で観察し、その両者
の違いを適当な欠陥検出手段によって比較し検出する技
術と、パターンが描かれた領域を検出手段で観察し、こ
れとパターンの設計データとを適当な欠陥検出手段によ
って比較して欠陥を検出する技術とに大別される。
【0004】前者の場合、同じパターンが描かれた2つ
の領域をそれぞれ観察している為、同じ欠陥が存在した
場合、その欠陥部を検出できない欠点があるが、設計デ
ータを処理する回路が不要な為、装置構成が簡単である
利点がある。これに対して、後者の場合、設計データを
ベースとして検査している為、欠陥の検出は完全である
という利点があるものの構造が複雑となる欠点もある。
【0005】この2種類の欠陥検査装置を適当に使い別
けて欠陥の無いマスクを生産しているのが実状である。
更に、このような欠陥検査装置では、極小な欠陥を検出
する為に光学系の解像度を向上したり、比較アルゴリズ
ムの改良を行ったり、測定信号処理の方法などに改良を
加えたりされている。
【0006】一方、最近では、マスクの一部、例えば従
来のCrパターン部分に相当する部分にマスクを露光す
る時の露光波長の透過率や光の位相を変化させる半遮光
部を形成する「位相シフトマスク(ハーフトーンマス
ク)」や、ガラス部分の上に位相シフタを形成したりガ
ラス部分を掘り込んだりする「位相シフトマスク(レベ
ンソンマスク)が使用され始めており、このマスクの検
査が重要になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検出感
度は欠陥の種類によって異なっており、例えば図5に示
されるような欠陥形状では、図5(a)に示されるピン
ホール欠陥、図5(b),(c)に示されるエッジ欠
陥、図5(d)に示されるピンドット欠陥の順に検出感
度が向上する。即ち、同じ寸法の欠陥であっても、図5
(a)に示されるピンホール欠陥の検出が特に難しくな
っているといった問題がある。
【0008】そして、上記「位相シフトマスク」として
は、例えばハーフトーンマスクが実用化されようとして
いるが、一般的にハーフトーンマスクの欠陥検出感度は
Crパターンの欠陥検出感度より劣っており、特に上記
ピンホール欠陥の検出率が極めて低いことが問題となっ
ている。
【0009】このように欠陥検出率の低い原因として
は、位相シフトマスクが低コントラストになっているこ
とが挙げられる。例えば、上述したハーフトーンマスク
では、このマスクが使用される露光波長での遮光部の透
過率は高々数%で位相差は180度であるが、露光波長
より波長の長い検査装置の波長では数10%以上の透過
率となってしまい、検査装置の検出光学系としては、低
コントラスト、低位相物体を観察していることになって
いる。さらに、レベンソン位相シフトマスクにおいて
は、位相差は露光波長に対して180度変化させるよう
になっているが、検査波長においては180度の位相差
である保証はない。レベンソンマスクはL/Sパターン
のパターン形成に対して、高解像性を示すことが知られ
ているが、180度の位相差で作られていないレベンソ
ンマスクでは、図9に示すように転写装置のウエハ面で
の強度分布(Intensity profule) が交互に変化してい
る。検査装置でレベンソンマスクだけを観察した場合、
上述したように位相差が180度ずれているために、検
査装置でのセンサ出力も図9に示したような形になって
いる。このような信号の交互の変化は、特に、設計デー
タ比較(die-to-database)装置の場合、検出感度の大き
な低下をもたらす。
【0010】尚、ここで検出しようとしている欠陥のサ
イズは、ピンホール欠陥で0.35μm以下の微小な欠
陥を検出するような技術分野を意味している。本発明は
上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、位相シフトマスク等のピンホール欠陥検査におい
て、欠陥検出感度がピンドット欠陥より低下していた問
題を解決して、特にピンホール欠陥の検出感度を向上さ
せたり、信号振幅の変化を少なくして欠陥検出感度を向
上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様によるパターン欠陥検査装置
は、その一部にパターンが形成された試料に所定の波長
の光を照射する光源と、上記パターンを透過あるいは反
射した光を対物レンズを介して受光する受光手段と、上
記受光素子により受光されたパターン像に係る測定デー
タに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検出し検査す
るパターン欠陥検査装置において、上記試料のパターン
の一部に光の波長の位相を操作する部分が設けられてい
る試料を検査する場合において、上記試料と対物レンズ
との距離を、当該距離を変化させたときに上記パターン
に光を照射して得られた反射光の検出出力が最大振幅と
なる第1の焦点位置から、所定量だけ変更して検査する
ことを特徴とする。
【0012】そして、第2の態様によるパターン欠陥検
査装置は、その一部にパターンが形成された試料に所定
の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過ある
いは反射した光を対物レンズを介して受光する受光手段
と、上記受光素子により受光されたパターン像に係る測
定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検出し
検査するパターン欠陥検査装置において、上記試料と対
物レンズとの距離を変化させて、上記パターンに光を照
射して得られた反射光の検出出力が最大振幅となるとき
の試料と対物レンズとの距離を第1の焦点位置とする決
定手段と、上記第1の焦点位置を変更する焦点位置変更
量を予め記憶する記憶手段と、上記対物レンズと試料と
の距離が、上記決定手段により決定された第1の焦点位
置に上記記憶手段に記憶された焦点位置変更量を加算し
た第2の焦点位置となるように制御する制御手段とを具
備することを特徴とする。
【0013】さらに、第3の態様によるパターン欠陥検
査装置は、その一部にパターンが形成された試料に所定
の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過ある
いは反射した光を対物レンズを介して受光する受光手段
と、上記受光素子により受光されたパターン像に係る測
定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検出し
検査するパターン欠陥検査装置によるパターン欠陥検査
方法において、上記試料のパターンの一部に光の波長の
位相を操作する部分が設けられている試料を検査する場
合において、上記試料と対物レンズとの距離を、当該距
離を変化させたときに上記パターンに光を照射して得ら
れた反射光の検出出力が最大振幅となる第1の焦点位置
から、所定量だけ変更して検査することを特徴とする。
【0014】また、第4の態様によるパターン欠陥検査
装置は、その一部にパターンが形成された試料に所定の
波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過あるい
は反射した光を対物レンズを介して受光する受光手段
と、上記受光素子により受光されたパターン像に係る測
定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検出し
検査するパターン欠陥検査装置によるパターン欠陥検査
方法において、上記試料と対物レンズとの距離を変化さ
せて、上記パターンに光を照射して得られた反射光の検
出出力が最大振幅となるときの試料と対物レンズとの距
離を第1の焦点位置とするステップと、上記第1の焦点
位置を変更する焦点位置変更量を予め記憶するステップ
と、上記対物レンズと試料との距離が、上記決定手段に
より決定された第1の焦点位置に上記記憶手段に記憶さ
れた焦点位置変更量を加算した第2の焦点位置となるよ
うに制御するステップとを具備することを特徴とする。
【0015】そして、上記焦点位置変更量は遮光パター
ンで定めた第1の焦点位置を基準として変更することを
特徴とする。さらに、上記欠陥検査装置に使用する検査
波長は、ウエハ上に試料のパターンを転写形成する際に
使用される露光装置の露光波長より長いことを特徴とす
る。また、欠陥検査の試料として、高コヒーレント照明
下で行いつつ上記デフォーカスを行い欠陥を検出するこ
とを特徴とする。そして、上記デフォーカス量は観察照
明光の波長λのλ/4〜λ程度までの範囲で設定される
ことを特徴とする。
【0016】上記第1乃至第5の態様は、試料上のパタ
ーンをステッパなどの露光装置を用いて転写するために
形成した位相シフト部分の検査に於いて、試料のパター
ンの位相を操作する部分とそうでない部分とが検査波長
において位相差が比較的小く且つコントラストが低い場
合、焦点位置をいわゆる通常の合焦点位置より若干ずら
して観察した方が、信号のコントラストが向上すること
に基づいている。
【0017】この現象は、特に微小なピンホール欠陥の
信号を増加させることができ、若干焦点位置をずらして
実行した検査ではピンホール欠陥の検出感度を大幅に向
上させることができ、その他の欠陥の検出感度について
も若干向上することができるといった作用を奏する。
【0018】
【実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の実施の
形態について説明する。図1は実施の形態に係るパター
ン欠陥検査装置の構成を示す図である。尚、このパター
ン欠陥検査装置は、設計データを用いてマスクパターン
の欠陥を検出する設計データ比較方式(die-to-databas
e 方式)を採用しているが、当該方式については、文献
「Mask Defect Inspection Method dy Database Compar
ison with 0.25 〜 0.35 μm Sensitivity,Jpn.J.Ap
pl.Phys.Vol33(1994)7156.」等に詳述されている。従っ
て、方式自体の説明は簡略化する。
【0019】図1に示されるように、全体の制御を司る
CPU10はバスを介して位置回路7、データ比較回路
8、ヒット展開回路11、オートフォーカス回路12、
テーブル制御回路13、オートローダ制御回路14、コ
ンソールCRT17、パターンモニタ18、磁気カード
装置19、ミニプリンタ20、外部装置と接続するため
のRS−232C(21)と相互に接続されている。さ
らに、データバスを介して、磁気ディスク装置9、磁気
テープ装置15、フロッピディスク16と情報の書き込
み/読み出しが自在となるように相互に接続されてい
る。
【0020】そして、上記オートローダ制御回路14の
出力はオートローダ27に接続されており、テーブル制
御回路13の出力はモータ23,24,28に電気的に
接続されている。オートフォーカス制御回路12はピエ
ゾ素子22に接続されており、ヒット展開回路11はデ
ータ比較回路8に接続されている。データ比較回路8は
位置回路7とセンサ回路6とに接続されており、位置回
路7はレーザ測長システム26に電気的に接続されてい
る。
【0021】一方、光学系においては、光源3がテーブ
ル1に配置されたフォトマスク2を照射すべく配設され
ており、当該光源3のフォトマスク2を透過した光の光
路上には対物レンズ4、フォトダイオードアレイ5が配
設されている。さらに、このフォトセンサアレイ5の出
力はセンサ回路6に電気的に接続されている。また、上
記対物レンズ4を介する光の一部をハーフミラーを介し
て観察すべく、観察スコープ25が配設されている。こ
のような構成の本発明のパターン欠陥検査装置は、特に
上記オートフォーカス制御回路12に特徴を有してい
る。これは、正確な測定データを得る為に、対物レンズ
4とフォトマスク2との距離を常に一定に保つ為もので
あるが、これについては後に詳述する。
【0022】次に上記した構成のパターン欠陥検査装置
の動作の概略を説明する。この動作は、本発明のパター
ン欠陥検査方法に該当する。上記XYテーブル1上にフ
ォトマスク2を設置し、光源3によってパターンを照明
する。フォトマスク2を透過した光は対物レンズ4を介
してフォトダイオードアレイ5にパターンの光学像とし
て結像し、センサ回路6は当該パターンの像を測定す
る。こうして測定されたデータはA/D変換され、位置
回路7からの位置データと共にデータ比較回路8に送ら
れる。
【0023】一方、パターンの設計データは、磁気ディ
スク装置9からCPU10を通してビット展開回路11
に送られ、図形データが2値化され、データ比較回路8
へと送られる。このデータ比較回路8内では、2値のビ
ットパターンデータに適当なフィルタ処理を施し、2値
のビットパターンデータを多値化する。これは、測定デ
ータが対物レンズ4の解像特性やフォトダイオードアレ
イ5のアパーチャ効果によってフィルタが作用した状態
となっている為である。
【0024】このように設計データにフィルタ処理を施
すことによって、測定データに一致させた設計データを
得る事ができる。この両者を適当なアルゴリズムに従っ
て比較し、設計データと測定データが一致しない所を欠
陥と判定する。この方法ではフォトマスク2を搭載した
XYテーブル1が平面的に走行し、これによりフォトマ
スク2全面を観察することになる。
【0025】尚、このような欠陥検査は、詳細には光学
系等を用いてマスクパターンを拡大し、図2(a)に示
すWを300μm程度とした細い短冊状の部分を、図2
(b)に示される矢印の方向に連続的に測定して実行さ
れる。上記構成では、実際にはXYテーブル1が連続的
に駆動するようになっている。
【0026】次に図3には上記オートフォーカス制御回
路12の構成を示し説明する。図3に示されるように、
フォトマスク2を透過した光を結像すべく対物レンズ4
が配置されており、その対物レンズ4を介して透過光が
結像される位置にはフォトダイオードアレイ5が配設さ
れている。そして、このフォトダイオードアレイ5の出
力はセンサ回路6に電気的に接続されている。
【0027】一方、光源51の光の光路上にはハーフミ
ラー56が配置されており、当該ハーフミラー56、対
物レンズ4を介してフォトマスク2上で反射された光の
光路上には、検出器52が配置されている。そして、こ
の検出器52の出力は信号処理回路53、焦点誤差発生
回路54を介して駆動回路55に接続されており、当該
駆動回路55の出力はピエゾ素子22に接続されてい
る。
【0028】このような構成において、適当な光源51
から発した光束を対物レンズ4を介して試料面上に照射
し、その反射光を検出器52で受光する。信号処理回路
53で適当に信号処理された後の検出器出力Zは、図4
に示すように対物レンズ4とフォトマスク2との距離D
とが略直線関係になっている。
【0029】オートフォーカス制御回路12のキャリブ
レーションは、周期的なパターン、例えば1μmL/S
のようなパターンをフォトダイオードアレイ5で観察
し、対物レンズ4とフォトマスク2との距離Dを変化さ
せ、最大振幅が得られる位置D1 の検出器52の出力Z
1 を得て不図示のメモリ等に記憶する。
【0030】フォトマスク2の欠陥検査を行う際に、焦
点誤差発生回路54は、上記検出器52の出力Z1 を記
憶した不図示のメモリ等からZ1 を読み出し、検査中の
対物レンズ4とフォトマスク2との距離の検出器52の
出力Zとの差dzを駆動回路55に送る。駆動回路55
はdzがゼロになるように対物レンズ4或いは試料を搭
載したXYテーブル1の不図示のZテーブルを駆動させ
る。
【0031】このような概略動作に加えて、本発明は以
下の点に着目して更なる制御を行ったことを特徴として
いる。一般に、Crマスク等では、Cr部分が完全に光
を遮光していた為に、上記オートフォーカス制御回路1
2のキャリブレーションで焦点位置を決定して微小な欠
陥を検査しても問題はなかった。位相シフトマスクの検
査においても同様なキャリブレーションが行われ、焦点
位置を決定し検査が実行されていた。
【0032】しかし、検査波長に於いて、試料のパター
ンの位相を操作する部分と操作しない部分との位相差が
比較的小さく且つコントラストが低い位相シフトマスク
の場合、焦点位置を通常の合焦位置より若干ずらして、
即ちデフォーカスして観察した方が微小欠陥部分の信号
のコントラストが向上することが判明した。
【0033】図5に示される上記検出器52の出力Zと
振幅の関係からも、上記フォーカスキャリブレーション
で焦点位置を決定した位置より若干フォーカス位置を変
更した方が、微小欠陥部分の信号が向上することは明ら
かである。そして、更なる実験によって、当該現象は微
小なピンホール欠陥の信号を増加させることに特に有効
であることが判った。
【0034】かかる点に着目して、本発明では、上記パ
ターン欠陥検査装置において、若干焦点位置を変更して
検査を実行することにより微小欠陥をも検出すべく更な
る制御を行うようにしている。このような欠陥検査で
は、信号の微分値をとって欠陥を検出することが多く、
特に、位相変化部分でのコントラスト増強は微小欠陥検
査にとって都合が良い。
【0035】ここで、図6には上記制御を実現するため
のブロック図を示し説明する。図6に於いて、焦点位置
誤差発生回路54が、上記Z1 の他に、予め算出され記
憶された焦点位置のずらし量Zi をメモリ等から読み出
し、信号処理回路53を介して入力された現在のZとの
差dz(=Z−Z1 −Zi )を後段の駆動回路55に出
力し、その差が“0”となるように駆動回路55を介し
てピエゾ素子22を駆動するよう制御されることにな
る。
【0036】また、上記ずらし量、即ち変更量Zi は、
試料のパターンの光の波長の位相を操作する部分と通常
部分の検査波長における透過率と位相差の関数として表
してテーブル化し、この関数を用いて算出されるように
設定しておき、位相シフトマスクの材料の定数を設定す
る事で求めるようにしても良い。また、上記焦点位置変
更量は、Crパターンで定めた第1の焦点位置からの変
更量であっても良いことは勿論である。
【0037】この他、試料のパターンの位相を操作する
部分とそうでない部分との位相差が比較的小さく且つコ
ントラストが低い位相シフトマスクを検査する場合に
は、焦点位置を通常の方法で求めた合焦位置より若干ず
らして検査するという本発明の要旨を変更しない限り、
種々の合焦位置の変更方法が採用できる。
【0038】ここで、図7には本発明のパターン欠陥検
査装置によりハーフトーンマスクの検査を実行した結果
を示し説明する。同図より、従来方法で検査を実行した
場合、ピンホール欠陥の検出は0.5μmが限界であっ
たのに比べ、本発明では0.35μmまでの欠陥検出が
可能となっている事が判る。従って、本発明は極めて有
効で、この装置で検査を行ったマスクは品質を大幅に向
上できる。
【0039】レベンソンマスクの場合は、検査波長に対
する位相シフタ部の位相が180度ずれているために、
L/Sのパターンを測定したとしても、図9のようなセ
ンサ出力が得られる。Crパターンのようなマスクで
は、L/Sパターンの測定結果では、センサ出力の振幅
として一定の値が測定される。しかし、レベンソンマス
クのL/Sでは、上述したようにセンサ出力の振幅は交
互にその大きさが変わってしまう(図9参照)。このよ
うな状態では、特に設計データに厳密な比較を行うデー
タ比較検査装置では、極めて大きな問題となる。しか
し、前述したように若干のデフォーカスを行うことによ
って、このセンサ出力の交互の振幅の差を少なくできる
ことが判った。このような状態で検査を実行できること
は極めてデータ比較検査に有益で、結果的に欠陥検出感
度を向上させることができる。
【0040】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を
逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは
勿論である。例えば、上記発明の実施の形態では、設計
データ比較方式を採用したパターン欠陥検査装置を説明
したが、チップ比較方式(die-to-die)を採用したパタ
ーン欠陥検査装置でも全く同様にして検出感度を向上す
るとができる。
【0041】そして、試料面上に検査波長の位相が変化
する物質が形成されている場合、試料のパターンからの
信号の位相差が比較的小さく且つコントラストが低い場
合の検査に相当する為、焦点位置を通常の方法で求めた
合焦位置より若干デフォーカスして検査するという本発
明は有効である。
【0042】さらに、デフォーカスの方向は試料面に垂
直な光軸方向へ、対物レンズに対して試料面を近づける
方向、遠ざける方向に動かすことが相対的に考えられる
が、この方向は対物レンズの収差が大きくなる方向へ動
かした方が良い。従って、測定によって、どちら側が信
号的にコントラストが向上するかを見極めて選択すると
良いであろう。
【0043】また、デフォーカスの量の選択は、上述し
たように比較的大きなパターンを測定した結果から求め
るのが一般的であるが、Crマスクの焦点位置からずれ
量と定義して検査を行った方が良い。Crマスクのキャ
リブレーション方法でもマスクの位相,透過率の変化は
略安定しているからである。
【0044】そして、デフォーカスの量は、観察波長λ
に対してλ/4からλの範囲で選択することが良い。通
常の対物レンズは製作誤差などでin-focus範囲をλ/4
程度にして設計されている場合が多く、この程度では効
果がない可能性がある。
【0045】さらに、デフォーカスの量をあまり大きく
設定すると“ぼやけ”のために逆にコントラスト低下が
大きくなり、上述した効果がなくなる。実験によると、
およそλ前後、またはそれ以内のデフォーカス設定にお
いてコントラスト向上の効果がみられた。
【0046】また、上述したデフォーカスによるコント
ラスト向上は、従来から行われている高コヒーレント照
明系の状態と併用して実施するとより効果的である。高
コヒーレント照明系としては照明光学系の開口数(NA
i )と対物レンズの開口数(NA0 )の比(NAi /N
A0 )を小さくすることによって行われるが、このよう
な状態を検査装置にも採用し、位相シフトマスクの検査
に際しては上述した適当なデフォーカスの量を設定して
検査を実行する。
【0047】低コントラスト、低位相の試料はデフォー
カス光学系においてコヒーレント照明に近いほど、高コ
ントラストで可視化されることから欠陥検査の効果は更
に大きくなる。このような高コヒーレント光学系の程度
によってデフォーカスの量の最適値は変更できる可能性
がある。この為、これを変更できる構成にしておくこと
が実際の検査装置の運用には非常に都合がよい。
【0048】以上説明したしたしたように、試料面上の
パターンをステッパなどの露光装置を用いて転写するた
めに形成した位相シフト部分の検査に於いて、試料のパ
ターンの位相を操作する部分とそうでない部分とが検査
波長において位相差が比較的小さく、且つコントラスト
が低い場合、焦点位置を通常の合焦位置より若干ずらし
て観察した方が、信号のコントラストが向上するという
事実、あるいはL/Sパターンでのセンサ出力の振幅の
交互の変化を通常の合焦位置より若干ずらして少なくす
ることができるという事実を見出し、これに注目する事
によって、従来から特に検出感度が低いと問題になって
いたピンホール等の欠陥の検出感度を大幅に向上できる
ことを確認した。
【0049】このような検査は極めて簡単な為、従来の
検査装置に容易に適用でき、高精度化を達成できる。ま
た、このような方法で検査されたマスクは高品質マスク
として出荷する事ができ、ウエハでのパターン形成の歩
留まりを大きく低下することができるなど本発明の効
果、利点は極めて大きい。また、本検査方法を用いて検
査されたフォトマスクは高品質であることからデバイス
作成時の歩留を大幅に向上できる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
位相シフトマスクのピンホール欠陥検査において欠陥検
出感度がピンドット欠陥より低下していた問題を解決
し、ピンホール欠陥の検出感度を向上させるパターン欠
陥検査装置及びパターン欠陥検査方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパターン欠陥検査装
置の概略構成図である。
【図2】同パターン欠陥検査装置でフォトマスクのパタ
ーンを検査する手法を説明するための図である。
【図3】図1におけるオートフォーカス制御回路12の
詳細な構成図である。
【図4】対物レンズと試料面との距離Dとフォーカス信
号処理回路からの出力との関係を示す図である。
【図5】微小欠陥の最適焦点位置を示す図である。
【図6】実施の形態により焦点位置を補正する制御系の
構成を示すブロック図である。
【図7】ピンホール欠陥サイズ(μm)と検出率(%)
との関係を通常制御と実施の形態による制御との比較に
おいて示す図である。
【図8】フォトマスクの欠陥の種類を説明する図であ
る。
【図9】転写装置のウエハ面での分布が交互に変化して
いる様子を示す図である。
【符号の説明】
1 テーブル 2 フォトマスク 3 光源 4 対物レンズ 5 フォトダイオードアレイ 6 センサ回路 7 位置回路 8 データ比較回路 9 磁気ディスク装置 10 CPU 11 ビット展開回路 12 オートフォーカス制御回路 13 テーブル制御回路 14 オートローダ制御回路 15 磁気テープ装置 16 フォロッピディスク 17 コンソールCRT 18 パターンモニタ 19 磁気カード装置 20 ミニプリンタ 21 RS−232C 22 ピエゾ素子 23 Xモータ 24 Yモータ 25 観察スコープ 26 レーザ測長システム 27 オートローダ 28 θモータ 51 光源 52 検出器 53 信号処理回路 54 焦点位置誤差発生回路 55 駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 光雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 真田 恭 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 芳野 寿和 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その一部にパターンが形成された試料に
    所定の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過
    あるいは反射した光を対物レンズを介して受光する受光
    手段と、上記受光素子により受光されたパターン像に係
    る測定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検
    出し検査するパターン欠陥検査装置において、 上記試料のパターンの一部に光の波長の位相を操作する
    部分が設けられている試料を検査する場合において、上
    記試料と対物レンズとの距離を、当該距離を変化させた
    ときに上記パターンに光を照射して得られた反射光の検
    出出力が最大振幅となる第1の焦点位置から、所定量だ
    け変更して検査することを特徴とするパターン欠陥検査
    装置。
  2. 【請求項2】 その一部にパターンが形成された試料に
    所定の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過
    あるいは反射した光を対物レンズを介して受光する受光
    手段と、上記受光素子により受光されたパターン像に係
    る測定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検
    出し検査するパターン欠陥検査装置において、 上記試料と対物レンズとの距離を変化させて、上記パタ
    ーンに光を照射して得られた反射光の検出出力が最大振
    幅となるときの試料と対物レンズとの距離を第1の焦点
    位置とする決定手段と、 上記第1の焦点位置を変更する焦点位置変更量を予め記
    憶する記憶手段と、 上記対物レンズと試料との距離が、上記決定手段により
    決定された第1の焦点位置に上記記憶手段に記憶された
    焦点位置変更量を加算した第2の焦点位置となるように
    制御する制御手段と、を具備することを特徴とするパタ
    ーン欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 その一部にパターンが形成された試料に
    所定の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過
    あるいは反射した光を対物レンズを介して受光する受光
    手段と、上記受光素子により受光されたパターン像に係
    る測定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検
    出し検査するパターン欠陥検査装置によるパターン欠陥
    検査方法において、 上記試料のパターンの一部に光の波長の位相を操作する
    部分が設けられている試料を検査する場合において、上
    記試料と対物レンズとの距離を、当該距離を変化させた
    ときに上記パターンに光を照射して得られた反射光の検
    出出力が最大振幅となる第1の焦点位置から、所定量だ
    け変更して検査することを特徴とするパターン欠陥検査
    方法。
  4. 【請求項4】 その一部にパターンが形成された試料に
    所定の波長の光を照射する光源と、上記パターンを透過
    あるいは反射した光を対物レンズを介して受光する受光
    手段と、上記受光素子により受光されたパターン像に係
    る測定データに基づいて試料面上のパターンの欠陥を検
    出し検査するパターン欠陥検査装置によるパターン欠陥
    検査方法において、 上記試料と対物レンズとの距離を変化させて、上記パタ
    ーンに光を照射して得られた反射光の検出出力が最大振
    幅となるときの試料と対物レンズとの距離を第1の焦点
    位置とするステップと、 上記第1の焦点位置を変更する焦点位置変更量を予め記
    憶するステップと、 上記対物レンズと試料との距離が、上記決定手段により
    決定された第1の焦点位置に上記記憶手段に記憶された
    焦点位置変更量を加算した第2の焦点位置となるように
    制御するステップと、を具備することを特徴とするパタ
    ーン欠陥検査方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202713A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Bridgestone Corp シート材の欠陥検査方法、及びそれに用いる検査用治具
JP2020042035A (ja) * 2019-11-13 2020-03-19 株式会社ニューフレアテクノロジー パターン検査装置及びパターン検査方法
US10719928B2 (en) 2015-07-31 2020-07-21 Nuflare Technology, Inc. Pattern inspection apparatus and pattern inspection method

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