JPH09222183A - 耐摩耗性複合ホース - Google Patents

耐摩耗性複合ホース

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JPH09222183A JP8054197A JP5419796A JPH09222183A JP H09222183 A JPH09222183 A JP H09222183A JP 8054197 A JP8054197 A JP 8054197A JP 5419796 A JP5419796 A JP 5419796A JP H09222183 A JPH09222183 A JP H09222183A
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靖司 志賀
Tetsuya Inagake
哲哉 稲掛
Shoji Hattori
承治 服部
Yoshiki Yoshitomi
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Abstract

(57)【要約】 【発明が解決しようとする課題】 外層を軟質合成樹
脂、内層をゴム材で形成し、内外層を接着一体化した複
合ホースにあっては、内層のゴム材は外層の軟質合成樹
脂と接着できるものに限定されており、吸圧送する物質
と直接接触するホース内面の耐摩耗性には限界があった
が、この問題を解決し、耐摩耗性を著しく向上し耐久性
に優れた可撓性の複合ホースを提供する。 【課題を解決するための手段】 軟質合成樹脂製テープ
を螺旋状に捲回しその隣接する側縁同士を接着して形成
した外層、外層に添着又は埋設して外層を保形補強する
硬質合成樹脂製の螺旋補強体および外層の内面にゴム材
製条体を螺旋状に捲回しその隣接する側縁同士を接着し
た内層とで構成し、外層と内層とを接着一体化した耐摩
耗性複合ホースであって、内層を形成するゴム材製条体
の少なくともホース内面に露出する面を除く周囲に外層
を形成する軟質合成樹脂と接着可能なゴム材からなる被
覆材を被着し、ゴム材製条体を被覆材より耐摩耗性の優
れたゴム材により形成することを手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木工事用などの
耐圧性や耐摩耗性が要求される用途に用いられるホース
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】泥水シールド工法、リバース工法その他
一般土木工事においては、泥水、砂、ヘドロなどの吸圧
送が必要であり、これに使用されるホースには軽量で柔
軟性があることは勿論、耐圧性のほか特に耐摩耗性に優
れていることが要求されている。そこで従来、軽量で可
撓性に優れた合成樹脂材と耐圧力や耐摩耗に優れたゴム
材を複合させたホースが特公昭５９−５２３１７号公報
で提案されており、近年、この種の内部に硬質補強材
（硬質塩化ビニル製）を埋入した軟質樹脂帯状体（軟質
塩化ビニル製）を螺旋状に捲回して形成した外層と、ゴ
ム製帯状体を螺旋状に捲回して形成した内層とを接着一
体化したホースが市場に提供されている。しかるに、こ
のホースの内層を形成するゴム材は軟質塩化ビニルとの
熱接着性の必要のため、ブタジエンアクリロニトリルゴ
ム（ＮＢＲ）を主体とする材料で形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のホースにあっては、吸圧送する物質と直接接触する
ホース内面を形成するゴム材（ＮＢＲ）は、ある程度の
耐摩耗性を有するといっても限界があり、激しく内面が
摩耗する用途では製品寿命が短く、耐摩耗性を大幅に向
上させたホースが要望されていた。そこで、本発明は、
このような従来の合成樹脂材とゴム材の複合ホースが有
していた課題を解決し、耐摩耗性が著しく向上し耐久性
に優れた可撓性の複合ホースを提供することを課題とす
るものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、軟質合成樹脂製テープを螺旋状に捲回し
その隣接する側縁同士を接着して形成した外層、外層に
添着または埋設して外層を保形補強する硬質合成樹脂製
の螺旋補強体および外層の内面にゴム材製条体を螺旋状
に捲回しその隣接する側縁同士を接着して形成した内層
とで構成し、外層と内層とを接着一体化した耐摩耗性複
合ホースであって、内層を形成するゴム材製条体の少な
くともホース内面に露出する面を除く周囲に外層を形成
する軟質合成樹脂と接着可能なゴム材からなる被覆材を
被着し、上記ゴム材製条体を上記被覆材より耐摩耗性の
優れたゴム材により形成することを手段とするものであ
る。また、上記耐摩耗性複合ホースのうち、外層を形成
する軟質合成樹脂製テープを軟質塩化ビニールで形成
し、内層を形成するゴム材製条体をブタジエンゴム（Ｂ
Ｒ）または天然ゴム（ＮＲ）を主体に形成し、ゴム材製
条体の周囲に被着する被覆材をＮＢＲを主体に形成した
ことを手段とするものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
図面に基づいて説明する。図１および図２に示すよう
に、本発明に係る耐摩耗性ホース１は、軟質合成樹脂例
えば軟質塩化ビニール樹脂からなる外層２と、外層２の
外面に添着された硬質合成樹脂例えば硬質塩化ビニール
樹脂からなる硬質螺旋補強体４と、ゴム材からなる内層
５とで構成されている。
【０００６】外層２は押出成形した軟質塩化ビニール製
のテープ３を螺旋状に捲回しその隣接する側縁同士を熱
融着して形成され、同時に押出成形された硬質塩化ビニ
ール製の硬質螺旋補強体４がテープ３の外面に熱融着に
より一体化されて螺旋状に添着され、外層２が筒状に保
形されかつ補強されている。
【０００７】内層５は、図２にホース壁を拡大して示す
ように、耐摩耗性に優れたゴム材例えばブタジエンゴム
（ＢＲ）または天然ゴム（ＮＲ）を主体とする断面略平
行四辺形の条体６（本実施例ではＢＲとＮＲとを７０：
３０の割合で混合したゴム材により形成しているが、Ｂ
Ｒ単独あるいはＢＲとＮＢＲとの混合材で形成してもよ
い）が押出成形され螺旋状に捲回され形成されるが、条
体６の全周囲には条体６の押出成形時に同時に押出機の
クロスヘッドから押出されたＮＢＲを主体とする被覆材
７（本実施例ではＮＢＲ１００％で形成）が条体６とク
ロスヘッド内で接着して一体的に被着されており、隣接
する条体６の側縁同士は互いの被覆材７が加硫成形時に
加硫接着することにより一体化されホース１の内面を形
成している。
【０００８】外層２を形成するテープ３と内層５を形成
する条体６とは、図示しないホースの成形フォーマー上
に同時に螺旋状に捲回され、成形フォーマー内部から加
熱され条体６および被覆材７を形成する未加硫ゴムが加
硫成形されることにより、被覆材７がテープ３とも接着
することにより外層２と内層５は分離することなく接着
一体化されている。
【０００９】上記実施例では条体６の全周囲を被覆材７
で被着する場合を示したが、図３に示すように、条体６
のテープ３と接触する面および隣接する条体６と接触す
る両傾斜側面８，８に被覆材７を設け、ホース内面に露
出する面９には被覆材７を被着しないようにすることが
できる。
【００１０】なお、本発明において、条体６の両傾斜側
面８，８に被覆材７を被着するのが好ましい。なぜな
ら、もしこれがないときには、ＢＲやＮＲを主体とする
条体６の側縁同士を直接加硫接着させなければならない
が、これらの耐摩耗性がＮＢＲよりも優れたゴム材の場
合、条体６同士を十分に加圧しながら加熱しなければ良
好な接着強度が得られないのに対し、ＮＢＲを主体とす
る被覆材７同士では、本発明にかかるホースの成形のよ
うに、ほとんど圧力を掛けられない状態で加硫成形して
も十分な接着力が得られるからである。
【００１１】本発明は上記実施例に限定されるものでな
く、硬質螺旋補強体４はテープ３の肉厚内に埋入してテ
ープ３と一体に押出成形するものでもよく、外層２と内
層５の間に補強糸を介在させて耐圧性を高めるようにし
たものでもよい。また、内層５を形成する条体６は耐摩
耗性が被覆材７より優れたゴム材料であれば、ＢＲ，Ｎ
Ｒ以外のものを選択して単独にあるいは他の材料と混合
して使用でき、被覆材７はＮＢＲに限らず外層２の軟質
合成樹脂と接着できるものであれば使用できるが、特に
ほとんど無圧状態でもそのゴム同士が加硫接着できる他
のゴム材料を選択することが好ましい。
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、合成樹脂材とゴム材と
を接着一体化した軽量で可撓性の豊かな複合ホースであ
りながら、耐摩耗性を格段に向上させたホースを提供す
ることができ、各種土木工事用の耐圧耐摩耗性ホースと
して有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明のホースの部分断面側面図。
【図２】 ホース壁の拡大断面図。
【図３】 他の実施例を示すホース壁の拡大断面図。
【符号の説明】
１……耐摩耗性複合ホース ２……外層 ３……テープ ４……硬質螺旋補強体 ５……内層 ６……条体 ７……被覆材
フロントページの続き (72)発明者 服部 承治 静岡県掛川市淡陽６番地 タイガースポリ マー株式会社静岡工場内 (72)発明者 吉富 義樹 静岡県掛川市淡陽６番地 タイガースポリ マー株式会社静岡工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 軟質合成樹脂製テープを螺旋状に捲回し
    その隣接する側縁同士を接着して形成した外層、外層に
    添着または埋設して外層を保形補強する硬質合成樹脂製
    の螺旋補強体および外層の内面にゴム材製条体を螺旋状
    に捲回しその隣接する側縁同士を接着して形成した内層
    とからなり、外層と内層とが接着一体化されている複合
    ホースであって、内層を形成するゴム材製条体の少なく
    ともホース内面に露出する面を除く周囲に外層を形成す
    る軟質合成樹脂と接着可能なゴム材からなる被覆材を被
    着してあり、上記ゴム材製条体を上記被覆材より耐摩耗
    性の優れたゴム材により形成してあることを特徴とする
    耐摩耗性複合ホース。
  2. 【請求項２】 外層を形成する軟質合成樹脂製テープを
    軟質塩化ビニールで形成し、内層を形成するゴム材製条
    体をブタジエンゴムまたは天然ゴムを主体に形成し、ゴ
    ム材製条体の周囲に被着する被覆材をブタジエンアクリ
    ロニトリルゴムを主体に形成した請求項１に記載の耐摩
    耗性複合ホース。
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