JPH09221723A - 道路用の表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 道路案内や道路標識等のように道路上に
はみ出して設置される一の表示板の裏面、或は、該裏面
の脇や、表示板の上方等の周囲に空いている場所を利用
して広告，宣伝，公報等を目的とする他の表示板を設置
した道路用の表示装置を提供すること、更に、他の表示
板の設置や取替えを容易に行うことができる表示板の支
持装置を提供すること。 【解決手段】 自動車道路の路面の上方に、支柱や設置
桁等の支持部材に支持させて設置され、かつ、前記道路
を走行する車輌の進行方向に対向した側の表面に道路案
内又は道路標識が表示された一の表示板13の裏面13b側
に、該一の表示板13より大きく形成した他の表示板42を
設け、当該他の表示板42の表面に広告，宣伝等の適宜表
示をするか、又は、前記他の表示板42の表面と前記一の
表示板13からはみ出した他の表示板42の裏面とに広告，
宣伝等の適宜表示をするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は既設の道路案内や交通標
識の表示板などの裏面に、別の表示板を取付け、この別
の表示板に前記道路案内の表示や交通標識の表示以外の
表示、例えば、商業広告や気象情報、或は、道路情報や
ニュ−スなどの表示をすることにより、これまでは全く
利用されなかった道路案内等の表示板の裏面側の空間を
様々な態様によって活用できるようにした道路用の表示
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より交通の安全や円滑のため、高速
道路や自動車専用道路は勿論のこと、一般国道，県道，
市（町村）道には、種々多様な交通標識や道路案内等の
表示板が、支柱やポ−ル、或は、取付桁に支持させて設
置されている。

【０００３】交通の安全や道路管理の面から設置されて
いる従来公知の交通標識や道路案内の表示板は、一例と
して図２に示すように、上り車線R1の車輌Ca1と下り車
線R2の車輌Ca2に対して、それぞれの車輌の走行方向の
正面側に対面して、上り車線R1の上方と下り車線R2の上
方に、上り車線用の表示板11と下り車線用の表示板12と
が、それらの表示面DPを向けて設けられている。このた
め、各表示板11と12の表示面DPの裏面は、単なるデッド
スペ−スとして空いたままである。

【０００４】このようなデッドスペ−スは、図２に示し
たように、上り車線R1と下り車線R2にそれぞれに正対面
して夫々の車線用の表示板11と12が、道路幅一ぱいに設
けられた門型の取付枠Ｆの桁31に取付けられている大型
の表示装置である場合、各車線R1とR2に対する表示板11
の裏側（図に表われず）と表示板12の裏側12bは、それ
ぞれ反対車線側の車輌Ca2とCa1の運転者等からは、何の
表示もなく、単に桁31の構造や、表示板11の裏側、或
は、表示板12の裏面12bが見えるだけであるから、景観
上も好ましくないのみならず、これらの両表示板11，12
のそれぞれの裏面側は、単に余剰空間として遊んでいる
状態であり、この点は経済的見地からもロスである。

【０００５】また、図３，図４に例示するように、道路
案内や交通標識の表示板13が、支柱22に設けた水平な２
本の腕32に取付けられた構造のものもあるが、この表示
板13の裏面13bも前記例における表示板11，12の裏面と
同様に、この表示板13の裏面13bや裏面補強材13S、或
は、前記の腕32が露出したままであるため、見映えも良
くないのみならず、裏面側空間が何も利用されない遊休
状態にある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑み、道路案内や道路標識等のように道路上にはみ
出して設置される一の表示板の裏面、或は、該裏面の脇
や、表示板の上方等の周囲に空いている場所を利用して
広告，宣伝，公報等を目的とする他の表示板を設置した
道路用の表示装置を提供することを第一の課題とするも
のである。

【０００７】また、本発明が解決しようとする第二の課
題は、他の表示板の設置や取替えを容易に行うことがで
きる表示板の支持装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記第一の課題を解決す
ることを目的としてなされた本発明表示装置の第一の構
成は、自動車道路の路面の上方に、支柱や設置桁等の支
持部材に支持させて設置され、かつ、前記道路を走行す
る車輌の進行方向に対向した側の表面に道路案内又は道
路標識が表示された一の表示板の裏面側に、該一の表示
板より大きく形成した他の表示板を設け、当該他の表示
板の表面に広告，宣伝等の適宜表示をするか、又は、前
記他の表示板の表面と前記一の表示板からはみ出した他
の表示板の裏面とに広告，宣伝等の適宜表示をするよう
にしたことを特徴とするものである。

【０００９】上記第二の課題を解決することを目的とし
てなされた本発明表示装置の構成は、上記表示装置にお
いて、表示板の支持部材を、溝状断面を有する枠部材に
より、前面又は前後両面が開口された窓枠状に形成する
と共に、前記枠部材における溝状断面の上面，側面，下
面のいずれかを開放し、この開放部分から前記表示板を
出し入れ自在に挿入するように形成したことを特徴とす
るものである。

【００１０】従来の道路上に設置される道路案内等の表
示板の裏面には何も表示されないため、裏面が全く利用
されずいわば遊休状態にあるが、本発明ではそのような
表示板の裏面に、適宜の広告等を表示できるようにした
別の表示板を設置するようにしたので、前記表示板の裏
面側の有効利用を図ると共に、この別の表示板の表示は
反対側車線のほぼ正面に見ることができるので、絶大な
表示効果がある。

【００１１】

【実施例】次に本発明の実施例を図に拠り説明する。図
１は本発明表示装置の一例であって、図２に例示した従
来の表示装置に本発明を適用した例の斜視図、図２は従
来の表示装置における一の表示板の裏面の状態を示す斜
視図、図３は従来の道路案内の表示板の一例の正面図、
図４は図３の表示板の裏面図、図５は図４の従来の表示
板の裏面に本発明による別の表示板を取付けた例の正面
図、図６は図５の本発明装置の側面図、図７は本発明装
置の他の例を一の表示板側から見た正面図、図８は図７
の本発明装置の裏面図、図９は本発明装置に使用する他
の表示板の取付装置の側断面図、図10は図９の装置を裏
面から見た裏面図、図11は取付装置の別例の側断面図、
図12は図11の装置の右側面図である。

【００１２】図２に例示したように、下り車線用道路案
内表示板12の裏面11b，12bは、何も表示されないで桁部
材31や当該表示板12の裏面12bが、上り車線R1の側から
見ると外部に露出したままである。この点は、図２に表
われないが、上り車線R1用の表示板11の裏面についても
同様である。本発明はこのような何も利用されていない
道路案内や交通標識の裏面側の空間に着眼し、下り車線
R2の表示板12の裏面側に図１に例示するように、他の表
示板41を設けることにより、遊休している表示板12の裏
面空間を有効に利用することができるようにしたのであ
る。

【００１３】図１の他の表示板41は、その表示面DP1の
全面に、ペイント描き，写真等の表現手段により広告、
その他の適宜の表示をしたものである。表示手段として
は、前記ペイント描きや写真のほか、表示面DP1に小形
電球やＬＥＤを列設し、各ＬＥＤ等の点灯パタ−ンや点
滅パタ−ンを適宜の文字や図形等の形に点灯又は点滅制
御できるように形成してもよい。その表示内容として
は、前記広告の外に、公官署の広報用の文字や図形等、
或は、反対側車線用の道路案内表示や道路情報や交通情
報、若しくは、各種のニュ−ス，天気予報などの任意の
内容を単独で、或は、適宜組合せて任意に選択すること
ができる。

【００１４】図３，図４に示した従来の表示装置につい
ては、一の表示板13の裏面13bの側において腕32に、表
示板13よりも大きい形状の他の表示板42を設け、その表
側を表示面DP2とし、この表示面DP2に先の実施例と同じ
要領で広告等の表示を形成する。また、一の表示板13の
外形からはみ出した他の表示板42の裏側（表示板13の表
側と同じ側）を表示面DP3とし、この表示面DP3にも所望
の表示をすることができる。これらの場合にも、表示面
DP2，DP3の全面にＬＥＤ等を規則的に列設し、列設され
た各ＬＥＤ等を、コンピュ−タによって所要の文字等を
表わすように点灯又は点滅させるようにしてもよい。

【００１５】このようにすることにより、従来の道路案
内や交通標識のように、道路の真上に配置される表示装
置において、表示板の裏面は全くのデッドスペ−スで何
にも利用されていなかったが、その一の表示板13の裏面
13bに、広告、その他の道路案内など適宜の表示ができ
るので、遊休空間を有効利用できる。

【００１６】上記のように、一の表示板12や13の裏面に
配置する他の表示板41や42は、例えば、幹線道路や高速
道路に既設の各道路案内板や標識板について設けられる
ため、適当な距離間隔で多数が設けられることとなり、
従って、表示効果が著しく高い。このようにきわめて高
い表示効果が得られる本発明表示装置は、図７〜図12に
例示する形態によっても実現できるので、以下、この点
について説明する。

【００１７】図７，図８は、一の表示板13の裏面側に、
この表示板13の上方と側方にはみ出す大きさの他の表示
板43を設け、該他の表示板43の表側全面を表示面DP3と
すると共に、一の表示板13からはみ出した裏側を表示面
DP4，DP5として利用できるようにしたものである。

【００１８】このように、他の表示板43を、一の表示板
より大きく形成して、一の表示板13の裏面側に取付ける
と、この他の表示板43はその表側全面を表示面DP3とし
て利用できることに加え、裏側の一の表示板からはみ出
した面を表示面DP4，DP5として利用できるので、表示効
果は先に説明した図５，図６の例に比べ一段と高まる。

【００１９】本発明では、一の表示板13の裏面側に設け
る他の表示板42又は43の大きさを、図５〜図８に例示し
たほか、一の表示板13の上，下、並びに、左，右にもは
み出した大きさに形成すると、更に利用効率の良好な表
示を行うことができる。なお、上記例における他の表示
板42又は43の取付けは、腕32に取付けるほか、一の表示
板13に支持ステ−等を介在させて他の表示板42，43と連
結することより、取付強度の強化を図ることが望まし
い。

【００２０】本発明装置は、図９，図10、或は、図11に
例示する形態でも形成することができる。これについて
以下に説明する。図９，図10において、50は他の表示板
44を取付けるための枠体で、表側の全面を窓状に開口52
した正面矩形状の縁材51と、一の表示板13からはみ出し
た部分だけを窓状に開口54するため、一の表示板13と重
複する部分に背面板55を設けた縁材53により、既ね額縁
状に形成されていると共に、上部を表示板44の出入れの
ための出入口56に形成されている。なお、57はこの枠体
50をその背面板において、腕32に取付けたクランプ、58
は枠体50の下辺フレ−ムの断面凹状部の底に透設したド
レン孔であり、雨水等を抜くための孔である。

【００２１】他の表示板44の取付用の枠体を上記のよう
に形成すると、表示板44を出入口56から挿，脱するだけ
で、他の表示板44を取付けたり、取外すことができるの
で、作業上至って便利である。なお、図９，図10に示し
た他の表示板44の取付用の枠体50は、当該他の表示板44
の大きさに合せ、一の表示板13よりも大きく形成した
が、この枠体50の大きさは、一の表示板13の裏面側に設
けたい他の表示板44の大きさに合せて形成されれば足り
るので、図９，図10の大きさは一例である。

【００２２】本発明においては、図11，図12に例示する
ように他の表示板45の取付用の枠体60を形成してもよ
い。図示したように枠体60の前，後両面に窓状開口部5
2，59を形成すると、一枚の表示板45の表側を道路案内
等の表示面DP′に、また、裏側を広告等の表示面DP8と
して利用することができるので、表示板は一枚で足りる
こととなり、経済的である。なお、図11，12に示した枠
体60に、一の表示板13と他の表示板45の２枚を重ねて入
れるかどうかは任意である。

【００２３】

【発明の効果】本発明は以上の通りであって、道路の略
真上に設置される道路案内や交通標識を表示した一の表
示板の裏面側に他の表示板を配置し、前記一の表示板の
表示に対面した車線を通行する車輌の運転手に何ら支障
を来すことなく、広告等の所要表示を行えるようにした
ので、交通安全上の支障を伴うことなく極めて高い表示
効果が得られ、またスペ−ス効率、或は、広告効果の上
でもきわめて有利な表示を行うことができる。

【００２４】また、差込み式にした本発明装置は、道路
案内や交通標識の表示板、及び、その裏面側の広告等の
表示板の保守，点検，取替えなどの工事をきわめて容易
に行うことができるので、工事に伴う交通止め等の措置
も短時間でよく、従って、工事時間も短かく、交通に与
える影響も少ないので、全体としての経済効果は至って
顕著である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明表示装置の一例であって、図２に例示し
た従来の表示装置に本発明を適用した例の斜視図。

【図２】従来の表示装置における一の表示板の裏面の状
態を示す斜視図。

【図３】従来の道路案内の表示板の一例の正面図。

【図４】図３の表示板の裏面図。

【図５】図４の従来の表示板の裏面に本発明による別の
表示板を取付けた例の正面図。

【図６】図５の本発明装置の側面図。

【図７】本発明装置の他の例を一の表示板側から見た正
面図。

【図８】図７の本発明装置の裏面図。

【図９】本発明装置に使用する他の表示板の取付装置の
側断面図。

【図10】図９の装置を裏面から見た裏面図。

【図11】取付装置の別例の側断面図。

【図12】図11の装置の右側面図。

【符号の説明】

13 一の表示板 DP 一の表示板の表示面 22 支柱 32 腕 42〜44 他の表示板 DP1〜DP8 他の表示板の表示面

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車道路の路面の上方に、支柱や設置
   桁等の支持部材に支持させて設置され、かつ、前記道路
   を走行する車輌の進行方向に対向した側の表面に道路案
   内又は道路標識が表示された一の表示板の裏面側に、該
   一の表示板より大きく形成した他の表示板を設け、当該
   他の表示板の表面に広告，宣伝等の適宜表示をするか、
   又は、前記他の表示板の表面と前記一の表示板からはみ
   出した他の表示板の裏面とに広告，宣伝等の適宜表示を
   するようにしたことを特徴とする道路用の表示装置。
2. 【請求項２】 表示板の支持部材は、溝状断面を有する
   枠部材により、前面又は前後両面が開口された窓枠状に
   形成すると共に、前記枠部材における溝状断面の上面，
   側面，下面のいずれかを開放し、この開放部分から前記
   表示板を出し入れ自在に挿入するように形成した請求項
   １の表示装置。
3. 【請求項３】 一の表示板と他の表示板は、一枚又は二
   枚のパネル部材により形成し、このパネル部材を挿入し
   た窓枠状の支持部材の前後の開口に臨んだ面にそれぞれ
   に所要の表示をした請求項２の表示装置。
4. 【請求項４】 他の表示板の広告，宣伝等の表示は、ペ
   イント描き，写真，ＬＥＤ又は小型電球による発光体の
   中のいずれかの表示手段による表示、又は、これらの表
   示手段を組合せて表示した請求項１〜３のいずれかの表
   示装置。
5. 【請求項５】 発光体を具備した他の表示板は、その表
   示面の発光体を、通信回線を介して表示制御用コンピュ
   −タに接続し、前記コンピュ−タによって表示内容の制
   御をするようにした請求項４の表示装置。