JPH0348627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の目的 イ 産業上の利用分野 道路傍のポール上や横断歩道橋、陸橋等高い個
所に設置して、運転者が昼、夜間を問わず適格な
告知、情報を確認できる内照式標識、表示板であ
つて、交通安全施設の一環である。

ロ 従来の技術 表示内容を入れ替えずある程度永続的に使用す
る目的で設置される内照式表示板として、表面に
ガラスや合成樹脂を用い螢光灯の前に印刷された
部厚なアクリル樹脂板を用いて設置されるのが従
来の技術である。又時々表示を替えたり連続的に
表示する表示板、例えばバスの行先表示等の場合
は、巻取りでフイルム布等が使用されているけれ
ども、それは小さな文字でも用が足りるような低
い場所に使用可能であるにすぎない。国鉄やネオ
ン等において高所で大きな表示、連続可変文字が
使用されているが、それらは装置として大きいも
のであり、相当な重量があり、かつ、著しく高価
なものである。大きな内照式表示板を高所に設置
しようとする時や横に長い表示板や縦巾が広い表
示板を設置する場合、しかも時々表示内容を入れ
替えようとすると、従来の技術ではどうしても部
厚いアクリル樹脂板を設置したり、交換したりす
ることになるので、その重量を考えると作業上も
極めて危険であるばかりでなく、アクリル樹脂板
そのものを取落すおそれもある。

ハ 考案が解決しようとする問題点 本考案は最近開発されているポリエステル樹脂
フイルムへの加工により、フイルムの最大巾を有
効に利用して大きな標識板、表示板を作成し、こ
の表示板を高所にも安全、迅速、かつ、安価に設
置し又その表示を容易に交換できるばかりでな
く、このような表示板の表示内容を各別にして
縦、横に数個接続し、かなり長大な文字、図柄の
表示板であつてもこれを簡単に設置できるように
しようとするものである。

(2) 考案の構成 イ 問題を解決するための手段 図面に基づいて説明する。第１図は本考案の要
部である本体と本体の中に収納されるフイルムの
斜視図、第２図は本体を取付ける支柱上部の側面
図である。まず本体２は、耐久性を保つために蓋
３がついている横に長くて巾の薄い直方体の箱で
ある。軽くて丈夫な合成樹脂でできているが、正
面部分は薄くて透明なアクリル樹脂板７になつて
いる。本体２の側板上縁のほぼ中央には切込みが
あつて、アルミパイプ等を懸架できるようになつ
ている。本体２の正面、アクリル樹脂板７の内側
両端近くに、それぞれ形鋼のレール８が本体２の
底面に固着してある。本体２の背面外側には、支
柱に固定でき、かつ、蓋３の開閉に支障を生じな
い厚さの横桟を取付ける。本体２の中央部分に
は、外部の電源と接続するコード９のついた螢光
灯１０が数個取付けてある。次にポリエステル樹
脂フイルム６には主として標識や運転者の注意を
喚起するために必要な文字や図柄を直印刷、転
写、手書、貼付等によつて表示してあり、フイル
ム６の一端はアルミパイプ４に接着又は補強フイ
ルムで固着されており、フイルム６の他端は、そ
の両隅に錘５が取付けてある。第２図に示すよう
に支柱１には本体２の背面を支柱１にボルトで固
定するための腕木が上部に設けてある。

ロ 作用 本体２の蓋３をあけてフイルム６のアルミパイ
プ４を本体２の側板上縁の切込みに懸架する。次
にフイルム６の一端両隅に取付けた錘５を、本体
２の正面両側に設けたレール８に沿つて嵌入すれ
ば、フイルム６は直下して延伸展開する。表示内
容を交換する場合には、手でアルミパイプ４を巻
取つて本体２から取外せばよい。本体２は支柱１
の上部に固定してあるので、支柱が道路傍に設置
されていても高く、電源に接続された螢光灯の照
明でフイルム６の表示は運転者が遠くからはつき
りと視認できることになる。横断歩道や陸橋等横
に長い表示が必要である場合には、数個の支柱を
設置して数個の本体及びフイルムを連続して設置
すればよい。

ハ 実施例 一例として本体２の縦を80cm、横を250cmの大
きさにした場合でも、本考案の内照式標識板は設
置、交換が極めて安全、迅速、かつ、安価に行わ
れた。又１個の本案標識板に４文字を記載し、こ
れを横に４個接続して高速道路の横断陸橋に設置
し、16文字の標語を表示した場合にも、従来に比
し!?かに遠方から運転者が表示の内容を明確に視
認できた。

(3) 考案の効果 標識や表示は、明確な視認の要請に応じてだん
だん大きくなつていく傾向にある、又従来使用さ
れているビニル製の横断幕についても、もつと遠
くから確認できるようにすべきであるという運転
者の声も少なくない。本考案はこういつた要請に
答える最適のものであるばかりでなく、設置、交
換が安全、迅速で、かつ、安価である。風にはた
めいたり雨雪で視認の困難な横断幕に比して町の
美観上も、運転者の視認上も格段に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は標識板の要部である本体と本体の中に
収納されるフイルムの斜視図、第２図は本体を取
付ける支柱上部の側面図である。 １……支柱、２……本体、３……蓋、４……ア
ルミパイプ、５……錘、６……フイルム、７……
アクリル樹脂板、８……レール、９……コード、
１０……螢光灯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 腕木のついた支柱１と蓋３がついた横に長く巾
   の薄い箱状の合成樹脂製本体２と、本体２の側板
   上縁に懸架されるアルミパイプ４に一端を固定し
   て巻取られ、他端の両隅に錘５を取付けたフイル
   ム６とから成り、本体２の正面部分は薄くて透明
   なアクリル樹脂板７であつて、アクリル樹脂板７
   の内側両端近くにそれぞれ形鋼のレール８が本体
   ２の底面に固着してあり、又本体２のほぼ中央に
   は、電源と結ぶコード９のついた蛍光灯１０が取
   付けてあつて、本体２の背面外側の横桟が腕木に
   よつて支柱１に固定され、文字又は図柄を表示し
   たフイルム６の一端部分の錘５がレール８に沿つ
   て本体２の正面内側を直下するフイルム内照式標
   識板。