JPH09221371A - 連続空隙を有するセメント硬化体 - Google Patents
連続空隙を有するセメント硬化体Info
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- JPH09221371A JPH09221371A JP2387396A JP2387396A JPH09221371A JP H09221371 A JPH09221371 A JP H09221371A JP 2387396 A JP2387396 A JP 2387396A JP 2387396 A JP2387396 A JP 2387396A JP H09221371 A JPH09221371 A JP H09221371A
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Abstract
や波に対してその位置が安定化され、かつ植物、微生
物、小動物等の棲息に適し、特に藻類の育成場を構成す
るのに適した多孔質のセメント硬化体を提供する。 【解決手段】 連続空隙を有するセメント硬化体は、比
重の大きい鉄系材料と、遊離石灰の溶出を防止する添加
材料と、繊維質素材とを用いて形成され、これにより、
質量が大きくなって水中や水際での安定性が得られ、か
つ強度を含む耐久性が確保され、さらに通気・透水性が
確保されて多様性生物の棲息場(特に藻場)を早期につ
くることができる。
Description
セメント硬化体に関するものであり、より詳しくは、比
重の高い鉄系の骨材を用いることによって嵩比重が高め
られた、連続空隙を有するセメント硬化体に関するもの
である。このセメント硬化体は、テトラポットのような
ブロック状化物として水中に沈漬された場合、流水中で
も流失することなくその位置あるいは姿勢が安定化され
る。さらに、このセメント硬化体は、鉄元素を多量に含
むため海藻類の付着を促進し、表面には藻類の付着によ
る藻場の育成を図ることができ、連続空隙の内部には微
生物、小動物等の多様性生物の棲息場を提供するもので
ある。
波ブロックの材料には、従来よりコンクリートが多く使
用されているが、それらの内部には生物の棲息場はな
く、また表面への生物付着量も少なく、さらに沈漬した
初期には遊離石灰の溶出があり周辺に棲息する生物に悪
影響を及ぼすことがあるとされている。そこで、遊離石
灰の溶出を防止するとともにコンクリート表面への藻類
の付着を促進する方法の1つとして、例えば鉄元素を含
む塗料をコンクリート表面に塗布するといった方法もあ
るが、この場合海水中では1〜2年経過すると塗布部が
剥げて流失し、藻類や小動物類が長期に継続して付着し
ないことが明らかになってきた。
物を付着させ、また微生物や小動物類を内部に棲息させ
るためには、遊離石灰の溶出が少なく、普通の骨材を用
いた連続空隙を有するセメント硬化体を水中に設置する
ことが望ましい。しかしながら、このような従来のセメ
ント硬化体は空隙が大きいため、その嵩比重は一般に
1.70〜1.85となる。この値は普通のコンクリート
の75%程度である。このような多孔質コンクリートを
テトラポットのようにブロック化して水中に沈漬すると
さらに軽くなり、流水中では流失する場合があった。ま
た従来の連続空隙を有するセメント硬化体は鉄元素の含
有量が少なく、藻類の付着は長期にわたっては継続しな
いことが問題とされていた。
なされた本発明の1つの態様は、骨材同士が、セメント
を含む接合材料で結合されてなる、内部に連続空隙を有
するセメント硬化体において、上記骨材の全部または一
部が、鉄元素を重量部で10%以上含有する鉄系骨材で
あり、上記骨材間の空隙の一部に、セメントペーストま
たはセメントモルタルの固化物が充填され、該固化物に
よって上記骨材同士が結合されていることを特徴とする
ものである。
割合は、重量部で10%以上であるのが好ましい。ま
た、上記のセメントペーストまたはセメントモルタルの
固化物は、上記骨材間の空隙の20〜75%に充填され
ているのが好ましい。さらに、上記のセメントペースト
またはセメントモルタルは、ポゾラン質混和材料または
有機質混和材料と、水と、セメントと、化学混和剤とを
含んでいるのが好ましい。なお、ポゾラン質混和材料ま
たは有機質混和材料は、セメント硬化体からの遊離石灰
の溶出を抑制するとともに、セメント硬化体の強度を高
める機能を有する。また、化学混和剤は、セメント硬化
体の製造時に、セメントペースト中またはセメントモル
タ中での固体粒子の分散を促進する機能を有する。ここ
で、上記ポゾラン質混和材料は、活性シリカと、活性ア
ルミナと、スラグ微粉末とのうちの少なくとも1つを含
んでいるのが好ましい。また、上記有機質混和材料は、
高分子エマルジョンと、セルローズ系有機質と、アクリ
ル系有機質とのうちの少なくとも1つを含んでいるのが
好ましい。なお、上記化学混和剤は、高性能減水剤また
は高性能AE(Air Entraining)減水剤であるのが好
ましい。
士が、セメントを含む接合材料で結合されてなる、内部
に連続空隙を有するセメント硬化体において、上記骨材
間の空隙の一部に、鉄元素を重量部で20%以上含む粉
状物が混入されたセメントペーストの固化物、または鉄
元素を重量部で20%以上含む砂状物が混入されたセメ
ントモルタルの固化物が充填され、該固化物によって上
記骨材同士が結合されていることを特徴とするものであ
る。
ラグであるのが好ましい。なお、これらの骨材のうちの
複数種が混合されていてもよい。また、上記骨材の一部
が、鉄元素を重量部で10%以上含有する鉄系骨材で置
き換えられていてもよい。上記のセメントペーストまた
はセメントモルタルの固化物は、上記骨材間の空隙の2
0〜75%に充填されているのが好ましい。さらに、上
記のセメントペーストまたはセメントモルタルは、ポゾ
ラン質混和材料または有機質混和材料と、水と、セメン
トと、化学混和剤とを含んでいるのが好ましい。ここ
で、上記ポゾラン質混和材料は、活性シリカと、活性ア
ルミナと、スラグ微粉末とのうちの少なくとも1つを含
んでいるのが好ましい。また、上記有機質混和材料は、
高分子エマルジョンと、セルローズ系有機質と、アクリ
ル系有機質とのうちの少なくとも1つを含んでいるのが
好ましい。かつ、上記化学混和剤は、高性能減水剤また
は高性能AE減水剤であるのが好ましい。
は、単繊維または単層もしくは複数層の連続繊維が含ま
れているのが好ましい。なお、単繊維と、単層または複
数層の連続繊維とが両方含まれていてもよい。ここで、
上記単繊維または上記連続繊維は、金属系繊維材料と、
無機系繊維材料と、高分子系繊維材料とのうちの少なく
とも1つからなるのが好ましい。
さらに詳しく説明する。 (1)比重の高い鉄系の骨材を用いることによって、嵩
比重の高い連続空隙を有するセメント硬化体を作成する
ことができ、このセメント硬化体をテトラポットのよう
なブロック状化物として水中に沈漬した場合、流水中で
も流失することなくその位置あるいは姿勢が安定化され
る。また、このセメント硬化体は、鉄元素を含むため、
海藻類の付着を促進し、藻場の育成を含む多様性生物の
棲息場を提供するものである。二次製品や現場で施工し
たセメント硬化体の嵩比重は、鉄系骨材と普通骨材との
配合比率を好ましく変えることによって調整することが
できる。
体からの遊離石灰の溶出を少なくし、しかもセメントペ
ーストまたはセメントモルタルの強度を増加させるため
に、活性シリカ、活性アルミナ、スラグ微粉末等のポゾ
ラン質混和材料、または高分子エマルジョン、セルロー
ズ系、アクリル系等の有機質混和材料のうちの少なくと
も1つと、水と、セメントと、高性能減水剤または高性
能AE減水剤等の化学混和剤とを混合したセメントペー
ストまたはセメントモルタルを使用する。
場の形成を主とする場合は、鉄元素を重量部で20%以
上含む粉状物を混入したセメントペースト、またはセメ
ントモルタルに鉄元素を20%以上含む砂状物を混入し
て作成した、連続空隙を有するセメント硬化体を作成
し、これを水中に沈漬することによって対応することが
できる。
強度を強化するために、セメント硬化体中に、金属系、
無機系もしくは高分子系の単繊維のうちの少なくとも一
つを混合し、前記の物質からなる連続繊維の単層もしく
は複数層を設置し、または前記単繊維のうちの少なくと
も一つと前記連続繊維の単層もしくは複数層を設置し
て、連続空隙を有するセメント複合材料とする。
て、連続空隙を有するいくつかのセメント硬化体を具体
的に説明する。なお、図1〜図6は、本発明にかかるセ
メント硬化体の断面構造を示している。
メント硬化体は、以下のような第1の配合により製造さ
れる。すなわち、この第1の配合においては、高炉セメ
ントB種(比重:3.02)の量をCbとし、水道水の
量をWとし、高性能減水剤(比重:1.02)の量をA
dとすれば、これらの各材料の配合割合(重量部)は、 W/Cb=25% Ad/Cb=0.5% とされる。
201のフロー値が195〜205mmとなるセメントペ
ーストが作成される。次に、このセメントペーストが、
粒径13〜20mmの鉄鉱石(比重:4.83、空隙率:
41%)の空隙に混合・撹拌して充填される。ここで、
鉄鉱石の空隙の体積をVとし、この空隙に充填されるセ
メントペーストの体積をPとすれば、空隙へのセメント
ペーストの充填割合は、 P/V=40% とされる。なお、上記混合物は、全ての材料を一度に混
合して作成することもできる。
からなる混合物を用いて、直径が15cmで高さが30cm
の円柱形の圧縮試験用供試体と、10cm×10cm×40
cmの直方体の曲げ試験用供試体とが、それぞれ12個と
6個づつ作成される。これらの供試体は、1日間空中湿
潤養生とされ、これ以降水中養生とされる。
れたセメント硬化体は、鉄鉱石1(骨材)と、セメント
ペースト2と、連続空隙3とからなり、その嵩比重は、
普通のコンクリートのそれよりも高い値(2.85)と
なる。なお、骨材として、鉄鉱石と、砕石や川砂利等の
普通の骨材とを混合したものを用いてもよく、この場合
はセメント硬化体の嵩比重は、鉄鉱石と、普通の骨材と
の混合割合を変えることによって所望の値(2.85〜
1.90)に調整することができる。
ち3個は材令7日における圧縮強度または曲げ強度測定
用の供試体とされ、別の3個は材令28日における圧縮
強度または曲げ強度測定用の供試体とされ、残りの6個
は海中に沈漬して藻類の付着試験を行うための供試体と
される。これらの供試体は、その空隙率が24.6%程
度となり、水や空気を自由に通すセメント硬化体とな
る。また、鉄鉱石表面はセメントペーストによってほと
んど被覆されているが、型枠の接点部では鉄鉱石表面が
露出している箇所も見受けられる。圧縮強度試験および
曲げ強度試験を行った結果、表1に示す値が得られた。
るセメント硬化体は、以下のような第2の配合により製
造される。すなわち、この第2の配合においては、高炉
セメントB種(比重:3.02)の量をCbとし、酸化
鉄粉末(比重:5.12)の量をFとし、水道水の量を
Wとし、高性能減水剤(比重1.02)の量をAdとす
れば、これらの各材料の配合割合(重量部)は、 W/(Cb+F)=25% F/(Cb+F)=30% Ad/(Cb+F)=0.45% とされる。
201のフロー値が195〜205mmとなるセメントペ
ースト(結合材)が作成される。次に、このセメントペ
ーストが、粒径13〜20mmの砕石(比重:2.70、
空隙率:42%)の空隙に混合して充填される。ここ
で、砕石の空隙の体積をVとし、この空隙に充填される
セメントペーストの体積をBとすれば、空隙へのセメン
トペーストの充填割合は、 B/V=40% とされる。なお、上記混合物は、全ての材料を一度に混
合して作成することもできる。
らなる混合物を用いて、直径が15cmであり高さが30
cmの円柱形の供試体が作成される。この供試体は、その
空隙率が24.6%となり、水や空気を自由に通すセメ
ント硬化体となる。また、供試体の表面はセメントペー
ストによってほとんど被覆されているため、セメントペ
ースト(結合材)に混合された酸化鉄粉末が表面に露出
して赤褐色化している。
れたセメント硬化体は、砕石4(骨材)と、酸化鉄粉末
混入セメントペースト5と、連続空隙6とからなり、そ
の嵩比重は、普通コンクリートの以下の値(1.95)
となる。なお、骨材として、鉄鉱石と、砕石や川砂利等
の普通の骨材とを混合したものを用いてもよく、この場
合セメント硬化体の嵩比重は、これらの骨材を所定の割
合で混合することによって調整することができる。
るセメント硬化体は、以下のような第3の配合により製
造される。この第3の配合においては、高炉セメントB
種(比重:3.02)の量をCbとし、水道水の量をW
とすれば、これらの各材料の配合割合(重量部)は、 W/Cb=25% とされる。そして、この配合により作成された混合物
に、鉄鉱石砂(比重:4.83、粒径:100〜300
μm)が体積比で35%加えられる。さらに、高性能減
水剤(比重1.02)を加えることによって、JIS
R 5201のフロー値が195〜205mmとなるセメ
ントモルタル(比重:3.09)が作成される。次に、
このセメントモルタルが、粒径が13〜20mmの砕石
(比重:2.70、空隙率:42%)の空隙に混合して
充填される。ここで、砕石の空隙の体積をVとし、この
空隙に充填されるセメントモルタルの体積をBとすれ
ば、空隙へのセメントモルタルの充填割合は、 B/V=40% とされる。なお、上記混合物は、全ての材料を一度に混
合して作成することもできる。
らなる混合物を用いて、直径が15cmであり高さが30
cmの円柱形の供試体が作成される。この供試体は、骨材
間に砂を噛んで空隙率は少し大きく25.1%となり、
水や空気を自由に通すセメント硬化体となる。また、供
試体の表面は鉄鉱石砂が混入されたセメントモルタルに
よって被覆されているため、混合された鉄鉱石砂が表面
に露出して赤褐色化している。
れたセメント硬化体は、砕石7(骨材)と、鉄鉱石砂混
入セメントモルタル8と、連続空隙9とからなり、その
嵩比重は、普通のコンクリート以下の値(2.09)と
なる。なお、骨材として、鉄鉱石と、砕石や川砂利等の
普通の骨材とを混合したものを用いてもよく、この場合
セメント硬化体の嵩比重は、これらの骨材の割合を変え
ることによって調整することができる。
第4の配合により、普通のコンクリートである供試体が
作成された。この第4の配合においては、高炉セメント
B種(比重:3.02)の量をCbとし、水道水の量を
Wとし、川砂(比重:2.59、粗粒率:2.85)の量
をSとし、粒径が5〜20mmの砕石(比重:2.70)
の量をG1とすれば、これらの各材料の配合割合(重量
部)は、 W/Cb=50% Cb:S:G1=1:2:3.5 とされる。さらに、この配合により作成された上記各材
料の混合物を用いて、直径が15cmであり高さが30cm
の円柱形の供試体が作成される。このコンクリートの供
試体は、その嵩比重が2.29となった。
るセメント硬化体は、以下のような第5の配合により製
造される。この第5の配合においては、高炉セメントB
種(比重:3.02)の量をCbとし、水道水の量をW
とし、高性能減水剤(比重1.02)の量をAdとすれ
ば、これらの各材料の配合割合(重量部)は、 W/Cb=25% Ad/Cb=0.5% とされる。
201のフロー値が195〜205mmとなるセメントペ
ースト(結合材)が作成される。次に、このセメントペ
ーストにカーボン繊維(単繊維、直径:14.5μm、長
さ:5mm)が体積比で5%混合される。さらに、この混
合物が、粒径13〜20mmの鉄鉱石(比重:4.83、
空隙率:41%)の空隙に混合して充填される。ここ
で、鉄鉱石の空隙の体積をVとし、空隙に充填されるカ
ーボン繊維が混合されたセメントペーストの体積をPと
すれば、空隙へのセメントペーストの充填割合は、 P/V=40% とされる。なお、上記混合物は全ての材料を一度に混合
して作成することもできる。
からなる混合物を用いて、直径が15cmであり高さが3
0cmの円柱形の圧縮試験用供試体と、10cm×10cm×
40cmの直方体の曲げ試験用供試体とが、それぞれ6個
づつ作成される。これらは、1日間空中湿潤養生とさ
れ、以降試験日まで水中養生とされる。なお、これらの
6個の供試体のうち3個は材令7日の圧縮試験用または
曲げ試験用の供試体とされ、残りの3個は材令28日の
圧縮試験用または曲げ試験用の供試体とされる。
れたセメント硬化体は、鉄鉱石1(骨材)と、セメント
ペースト2と、連続空隙3と、カーボン繊維10(単繊
維)とからなる。カーボン繊維10が混合された供試体
の圧縮強度試験(JISA1108)および曲げ強度試
験(JISA1106)を行った結果、表2に示す値が
得られた。表1に示す値との比較から明らかなように、
カーボン繊維10をセメントペースト2に対し体積比で
5%混合混入すると、圧縮強度で5%程度、曲げ強度で
29%程度上昇する。
硬化体は、実質的には実施の形態1にかかるセメント硬
化体にカーボン繊維10(単繊維)が混合されたもので
あるが、実施の形態2または実施の形態3にかかるセメ
ント硬化体にカーボン繊維10が混合されても、同様に
圧縮強度および曲げ強度が高められるのはもちろんであ
る。
かるセメント硬化体は、実質的には実施の形態1にかか
るセメント硬化体にカーボン繊維10(単繊維)が混合
されたものであるが、この実施の形態5にかかるセメン
ト硬化体は、図5に示すように、実質的には実施の形態
1にかかるセメント硬化体にカーボンの連続繊維11が
混合(配置)されたものである。この場合も、実施の形
態4の場合と同様にあるいはそれ以上に、セメント硬化
体の圧縮強度および曲げ強度が高められる。なお、実施
の形態2または実施の形態3にかかるセメント硬化体に
カーボンの連続繊維11が設置または敷設されても、同
様に圧縮強度および曲げ強度が高められるのはもちろん
である。
メント硬化体は、図6に示すように、実施の形態1にか
かるセメント硬化体に、カーボン繊維10(単繊維)と
カーボンの連続繊維11とが混合・敷設されたものであ
る。この場合は、両繊維10、11の共働により、セメ
ント硬化体の圧縮強度および曲げ強度が一層高められ
る。なお、実施の形態2または実施の形態3にかかるセ
メント硬化体にかかるカーボン繊維10(単繊維)とカ
ーボンの連続繊維11とが混合・敷設されても、同様に
圧縮強度および曲げ強度を高められるのはもちろんであ
る。
た、直径が15cmで高さが30cmの円柱形の供試体6個
(5個が実験用、1個は予備)について、一日間空中湿
潤養生とし、以降27日間水中養生とし、更に7日間空
中養生としたものを、日光が入る自然海域(瀬戸内海、
淡路岩屋西2km地点)の平均海面から2mの水深に約1
0か月沈漬し、藻類の30日後、90日後、180日
後、270日後および300日後の藻類の付着量試験を
行った。表3にその結果を示す。表3から明らかなとお
り、沈漬材令(日数)の初期から鉄元素を含んだ供試体
への藻類の付着量が多く、特に、初期にはアナアオサや
ノリ類が長期にはミルの付着が多く認められる。
体によれば、いずれも、従来の普通のコンクリートに比
べて藻類の付着量が多くなり、該セメント硬化体の周囲
の海域の水質環境が大幅に改善され、多様性生物の棲息
場を提供する。
体の断面図である。
体の断面図である。
体の断面図である。
体の断面図である。
体の断面図である。
体の断面図である。
空隙、4 砕石(骨材)、5 セメントペースト、6 連
続空隙、7 砕石(骨材)、8 セメントモルタル、9
連続空隙、10 カーボン繊維(単繊維)、11 連
続カーボン繊維。
Claims (22)
- 【請求項1】 骨材同士が、セメントを含む接合材料で
結合されてなる、内部に連続空隙を有するセメント硬化
体であって、 上記骨材の少なくとも一部が、鉄元素を重量部で10%
以上含有する鉄系骨材であり、 上記骨材間の空隙の一部に、セメントペーストまたはセ
メントモルタルの固化物が充填され、該固化物によって
上記骨材同士が結合されていることを特徴とする連続空
隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項2】 全骨材中に占める上記鉄系骨材の割合
が、重量部で10%以上であることを特徴とする請求項
1に記載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項3】 上記のセメントペーストまたはセメント
モルタルの固化物が、上記骨材間の空隙の20〜75%
に充填されていることを特徴とする請求項2に記載され
た連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項4】 上記のセメントペーストまたはセメント
モルタルが、ポゾラン質混和材料と、水と、セメント
と、化学混和剤とを含んでいることを特徴とする請求項
3に記載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項5】 上記ポゾラン質混和材料が、活性シリカ
と、活性アルミナと、スラグ微粉末とのうちの少なくと
も1つを含んでいることを特徴とする請求項4に記載さ
れた連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項6】 上記のセメントペーストまたはセメント
モルタルが、有機質混和材料と、水と、セメントと、化
学混和剤とを含んでいることを特徴とする請求項3に記
載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項7】 上記有機質混和材料が、高分子エマルジ
ョンと、セルローズ系有機質と、アクリル系有機質との
うちの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請
求項6に記載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項8】 上記化学混和剤が、高性能減水剤または
高性能AE減水剤であることを特徴とする請求項5また
は請求項7に記載された連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項9】 骨材同士が、セメントを含む接合材料で
結合されてなる、内部に連続空隙を有するセメント硬化
体であって、 上記骨材間の空隙の一部に、鉄元素を重量部で20%以
上含む粉状物が混入されたセメントペーストの固化物が
充填され、該固化物によって上記骨材同士が結合されて
いることを特徴とする連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項10】 骨材同士が、セメントを含む接合材料
で結合されてなる、内部に連続空隙を有するセメント硬
化体であって、 上記骨材間の空隙の一部に、鉄元素を重量部で20%以
上含む砂状物が混入されたセメントモルタルの固化物が
充填され、該固化物によって上記骨材同士が結合されて
いることを特徴とする連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項11】 上記骨材が、砂利、砕石またはスラグ
であることを特徴とする請求項9または請求項10に記
載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項12】 上記骨材の一部が、鉄元素を重量部で
10%以上含有する鉄系骨材で置き換えられていること
を特徴とする請求項11に記載された連続空隙を有する
セメント硬化体。 - 【請求項13】 上記のセメントペーストまたはセメン
トモルタルの固化物が、上記骨材間の空隙の20〜75
%に充填されていることを特徴とする請求項11または
請求項12に記載された連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項14】 上記のセメントペーストまたはセメン
トモルタルが、ポゾラン質混和材料と、水と、セメント
と、化学混和剤とを含んでいることを特徴とする請求項
13に記載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項15】 上記ポゾラン質混和材料が、活性シリ
カと、活性アルミナと、スラグ微粉末とのうちの少なく
とも1つを含んでいることを特徴とする請求項14に記
載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項16】 上記のセメントペーストまたはセメン
トモルタルが、有機質混和材料と、水と、セメントと、
化学混和剤とを含んでいることを特徴とする請求項13
に記載された連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項17】 上記有機質混和材料が、高分子エマル
ジョンと、セルローズ系有機質と、アクリル系有機質と
のうちの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする
請求項16に記載された連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項18】 上記化学混和剤が、高性能減水剤また
は高性能AE減水剤であることを特徴とする請求項15
または請求項17に記載された連続空隙を有するセメン
ト硬化体。 - 【請求項19】 単繊維が混合されていることを特徴と
する請求項1〜請求項18のいずれか1つに記載された
連続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項20】 単層または複数層の連続繊維が設置さ
れていることを特徴とする請求項1〜請求項18のいず
れか1つに記載された連続空隙を有するセメント硬化
体。 - 【請求項21】 単繊維が混合されるとともに、単層ま
たは複数層の連続繊維が設置されていることを特徴とす
る請求項1〜請求項18のいずれか1つに記載された連
続空隙を有するセメント硬化体。 - 【請求項22】 上記単繊維または上記連続繊維が、金
属系繊維材料と、無機系繊維材料と、高分子系繊維材料
とのうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請
求項19〜請求項21のいずれか1つに記載された連続
空隙を有するセメント硬化体。
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JPH09221371A true JPH09221371A (ja) | 1997-08-26 |
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---|---|---|---|---|
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JP2014208588A (ja) * | 2014-06-03 | 2014-11-06 | 治郎 杉本 | テラゾの製造方法 |
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- 1996-02-09 JP JP8023873A patent/JP3037890B2/ja not_active Expired - Fee Related
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