JPH092206A - シートベルト締付機構における誤動作防止装置 - Google Patents

シートベルト締付機構における誤動作防止装置

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Publication number
JPH092206A
JPH092206A JP7159473A JP15947395A JPH092206A JP H092206 A JPH092206 A JP H092206A JP 7159473 A JP7159473 A JP 7159473A JP 15947395 A JP15947395 A JP 15947395A JP H092206 A JPH092206 A JP H092206A
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JP
Japan
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seat belt
moving body
lock
lock arm
lock member
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Application number
JP7159473A
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English (en)
Inventor
Juji Kojima
銃二 小島
Kichiji Kitamura
吉治 北村
Koichi Yamamuro
康一 山室
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両が走行状態にある時のみプリテンション
機能を発揮できるようにすることが主たる目的である。 【構成】 シートベルト側の部材42が接続される回転
自在なロックアーム13と、ロックアーム13を回動さ
せるトルクを生じるばね14と、前後方向に移動可能な
移動体17と、トリガレバー15と、ロックアーム13
が前側に回動することを阻止するラチェット16および
逆止歯50などを備えたシートベルト締付機構10に、
誤動作防止装置70が設けられている。誤動作防止装置
70は、移動体17の移動を制御するロック部材71を
備えている。ロック部材71は、移動体17の移動を阻
止するロック位置と、移動体17の移動を許すリリース
位置とにわたって動かすことができるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の乗物
用シートに使われるシートベルト締付機構における誤動
作防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートベルトを備えた自動車用シートに
おいて、通常の運転時に窮屈感をなくすためにシートベ
ルトは多少たるんだ状態で装着されることが望まれる。
その場合、万一の衝突の際にシートベルトのたるみを瞬
間的に吸収させる目的で、プリテンショナーあるいはプ
リローダと称されるシートベルト締付機構が使用される
ことがある。
【0003】例えば特開平4−317839号公報に記
載されている機械式の締付機構は、衝突時の減加速度を
質量体によって検出し、この質量体が所定量前進した時
に、トリガ手段が作動することにより、圧縮コイルばね
の弾力によってワイヤロープを牽引し、このワイヤロー
プを介してシートベルトのたるみをとる方向にシートベ
ルトを引っ張るように構成されている。そしてシートベ
ルトが最大に引かれた位置でラチェット部材が逆止歯に
噛合うことにより、シートベルトが固定されて乗員が拘
束されるようになっている。
【0004】あるいは、特開平1−164651号公報
に記載されているように、ベースブラケットにスリット
を設け、スリットの内側にラチェットを配置するととも
に、スリットの縁に逆止歯を設けたものも提案されてい
る。上記ラチェットは、シートベルト側の部材が接続さ
れるアームに設けられている。この従来例は、衝突によ
って大きな減加速度が発生した時に、トリガ手段が作動
することにより、ねじりばねによって上記アームがシー
トベルトのたるみをとる方向に移動したのち、ラチェッ
トが上記逆止歯に噛合うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例をはじめと
して、従来のシートベルト締付機構は、車両が走行して
いない時に、ロックアームがベルトのたるみをとる方向
に作動する可能性があった。例えば駐車中に車体の前方
から他の車両が接触した時に、質量体が相対的に前方に
移動することによってトリガ手段が作動してロックアー
ムがベルトのたるみをとる方向に動くことが考えられ
る。また、この締付機構を車体に組付ける際などに、誤
って質量体を移動させてしまうと、トリガ手段が作動し
てロックアームがベルトのたるみをとる方向に動いてし
まう。
【0006】このシートベルト締付機構のロークアーム
を付勢するばねは、かなり大きな反発力を生じるため、
上記のような誤動作によって一旦ロックアームがベルト
のたるみをとる方向に動いてしまうと、質量体やトリガ
手段を作動前の状態に戻すのに苦労する。しかも質量体
やトリガ手段を作動前の状態に戻さない限り、この締付
機構は所定のプリテンション機能(衝突時にベルトのた
るみをとる機能)を果たすことができない。
【0007】従って本発明の目的は、車両が走行しうる
状態にある時のみプリテンション機能を果たすことがで
きるようなシートベルト締付機構における誤動作防止装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を果たすために
開発された本発明の誤動作防止装置は、ベースブラケッ
トに回動自在に設けられかつシートベルト側の部材が接
続されるロックアームと、上記ロックアームをシートベ
ルトのたるみをとる方向に回動させるばねと、上記ベー
スブラケットに設けられていて衝突時に第1の位置から
第2の位置まで移動する移動体と、上記移動体が第1の
位置にある時には上記ロックアームを前側に回動した位
置に保持しかつ上記移動体が第2の位置まで移動した時
に上記ロックアームが上記ばねの弾力によってシートベ
ルトのたるみをとる方向に動くことを許容するトリガ手
段と、上記ロックアームが前側に回動することを阻止す
る逆回転防止手段とを備えたシートベルト締付機構にお
いて、上記移動体が第2の位置に移動することを阻止可
能なロック位置と移動体の移動を許すリリース位置とに
わたって変位可能なロック部材と、車両が走行可能な状
態の時に上記ロック部材を上記リリース位置まで移動さ
せそれ以外の時には上記ロック部材をリリース位置に移
動させない駆動手段と、上記ロック部材を上記ロック位
置に戻す復帰手段とを具備している。
【0009】前記駆動手段は、例えば、自動車のエンジ
ンキーをオンにした時、またはシフトレバーを走行モー
ドにした時、またはパーキングブレーキを解除した時に
閉路するスイッチにより通電状態となって前記ロック部
材を前記リリース位置まで移動させるソレノイド等の電
動アクチュエータを採用することができる。
【0010】また前記駆動手段は、エンジンキーをオフ
からオンに切替える時、またはシフトレバーを駐車モー
ドから走行モードに切替える時、またはパーキングブレ
ーキを制動状態から解除状態に切替える時に生じる操作
部のストローク変化を、ワイヤもしくはロッド等の力伝
達部材を介して前記ロック部材に直接伝えて、前記ロッ
ク部材を前記リリース位置まで動かすようにしたもので
あってもよい。なおこの発明において、衝突時に上記移
動体を第1の位置から第2の位置に移動させる手段とし
て、火薬その他のアクチュエータが採用されてもよい。
【0011】
【作用】上記ロックアームは、ばねが生じる反発荷重に
よって後側(ベルトのたるみをとる方向)に回動しよう
とするが、通常時には移動体が第1の位置に停止してお
り、ロックアームはトリガ手段によって前側に回動した
位置に停止している。衝突による一定値以上の減加速度
が作用すると移動体が移動するため、トリガ手段が作動
することによってロックアームがばねの弾力によってベ
ルトのたるみをとる方向に回動する。すなわちプリテン
ション機能が発揮される。
【0012】衝突後の慣性力によって乗員が前方に移動
し、シートベルトが前方に引かれるようになると、ロッ
クアームが前側に回動しようとするため、逆回転防止手
段によってロックアームが固定される。こうしてこのシ
ートベルトはたるみを吸収したまま乗員を拘束すること
ができる。
【0013】上記ロック部材は、車両が走行可能な状態
にある時に、駆動手段によってリリース位置まで移動し
ているため、万一の衝突の際に移動体が第2の位置まで
移動できる。このため車両の走行中は前述のプリテンシ
ョン機能を果たすことができる。車両が走行状態にない
時には、上記ロック部材はばね等の復帰手段によってロ
ック位置に戻っており、移動体の移動が阻止されている
ため、例えば駐車中に他の車両に接触されても移動体が
移動することがなく、従ってトリガ手段の誤動作を防止
できる。また、この締付機構を車体に組付ける際などに
も、上記ロック部材によって移動体の移動を阻止するこ
とができるため、誤ってトリガ手段を作動させてしまう
ことも防止できる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図1ない
し図5を参照して説明する。図1に示すシートベルト締
付機構10は、ベースブラケット11と、このベースブ
ラケット11に回転自在に設けられた水平方向の主軸1
2と、主軸12に固定されたロックアーム13と、主軸
12の周りに巻かれたねじりばね14と、ベースブラケ
ット11に設けられたトリガレバー15およびラチェッ
ト16と、移動体17などを備えて構成されている。
【0015】ベースブラケット11は、自動車等の乗り
物のボディあるいはシートフレーム等のシートベルト支
持構造体側に固定されるものであり、固定用のボルト等
を挿通させるための孔20が設けられている。このベー
スブラケット11は厚手の鋼板のプレス成形品であり、
図2等に示されるように垂直方向に立上がる主フレーム
部21と、主フレーム部21の底部から図示左側に立上
がるサブフレーム22を備えた断面U状の二重フレーム
構造をなしている。主フレーム部21とサブフレーム2
2に設けられた軸受孔(図示せず)に、主軸12が回転
自在に挿入されている。
【0016】また、ベースブラケット11の主フレーム
部21に、移動体17を保持するためのウエイト保持部
25が設けられている。図示例のウエイト保持部25
は、ベースブラケット11とは別体の部品であり、ねじ
等の固定用部材26によってベースブラケット11の底
部に固定されている。但しこのウエイト保持部25は、
ベースブラケット11の一部を切起こして折曲げること
などによって形成してもよい。
【0017】ロックアーム13は主軸12の端部に固定
されており、主軸12と一体に回転できるようになって
いる。すなわちこのロックアーム13は、図1に示すよ
うに前側(図示左側)に回動した第1の位置と、図5に
示すように後側に倒れた第2の位置にわたって移動でき
るように、前後方向に回動自在に支持されている。主軸
12の端面にはロックアーム13の抜け止めをなすため
のワッシャ30がボルト31によって固定されている。
ベースブラケット11の後部には、ロックアーム13が
後側に倒れ過ぎないようにするためにアームストッパ3
2が設けられている。
【0018】ロックアーム13の上側の端部35はベー
スブラケット11の上端縁36よりも上方に突出してい
る。上記端部35にボルト等の連結部材38がナット3
9によって固定されており、この連結部材38に、シー
トベルト側の部材42の一例としてのバックルの端部4
3が固定されるようになっている。
【0019】ロックアーム13を付勢するためのねじり
ばね14の一例は、渦巻きばねであり、ロックアーム1
3を後側に倒す方向のトルクを発生するようにしてい
る。ねじりばね14の内側の端部45は、ロックアーム
13と一体に回転する部材の一例としての主軸12に固
定されている。ねじりばね14の外側の端部46は、ベ
ースブラケット11に設けられた軸部47に係止されて
いる。軸部47は主フレーム部21とサブフレーム22
とに架け渡されている。
【0020】上記ねじりばね14は、ロックアーム13
が図5に示す位置まで回動してもシートベルト側の部材
42を強く引くに足る反発荷重を残しておくことができ
るように、十分撓ませた状態で主軸12と軸部47に係
止させられている。このようなねじりばね(渦巻きば
ね)14は、コイルばねやトーションバーに比べて撓み
を大きくとることができ、蓄えることのできる弾性エネ
ルギーが大きいため、ロックアーム13を長い回動スト
ロークにわたって付勢するコンパクトな付勢手段として
適している。但し渦巻きばねの代わりに、トーションバ
ー、ねじりコイルばねなど、要するに反発荷重によって
トルクを発生するものでもよい。
【0021】ロックアーム13の下部側、すなわち上記
端部35に対し主軸12を挟んで反対側に位置する部分
の外周に逆止歯50が設けられている。この逆止歯50
は、主軸12を中心とする円弧に沿って設けられてい
る。また、ロックアーム13の下部に、主軸12の径方
向に突出するストッパー壁51が設けられている。
【0022】移動体17は、例えば鉛や鉄などの比較的
比重の大きい材料からなる。移動体17の上面に凹部5
3が形成されている。この移動体17はウエイト保持部
25によって、図1に示す第1の位置(後退位置)か
ら、第2の位置(前進位置)まで移動できるように保持
されている。ウエイト保持部25の後端にウエイトスト
ッパ55が設けられており、このウエイトストッパ55
によって、移動体17が上記第1の位置よりも後方に移
動することが阻止されている。なお、移動体17をばね
等によってウエイトストッパ55の方向に押付けるよう
にしてもよい。
【0023】トリガレバー15はベースブラケット11
に設けられた水平方向の軸60によって回動自在に支持
されている。トリガレバー15の先端部61は、移動体
17が上記第1の位置にある時に移動体17の上面に支
持されることにより、回動降下することが阻止される。
【0024】また、トリガレバー15の先端部61が移
動体17の上面に支持された状態において、トリガレバ
ー15の先端面に設けられた係止部62がロックアーム
13のストッパー壁51に当接することにより、ロック
アーム13を前記の前側位置(図1)に停止させること
ができるようになっている。そして移動体17が第2の
位置まで前進した時に、移動体17による上記先端部6
1の支持が解除され、ストッパー壁51と係止部62と
の係合が外れることにより、ロックアーム13が後側に
回転できるようになっている。すなわちトリガレバー1
5とストッパー壁51は、移動体17が第2の位置まで
移動した時にロックアーム13がシートベルトのたるみ
をとる方向に動くことを許容するトリガ手段を構成して
いる。
【0025】この実施例の場合、トリガレバー15の回
転中心である軸60は、ロックアーム13とトリガレバ
ー15との係合部Kよりも上方に距離H(図1参照)だ
けオフセットした位置に設けられている。トリガレバー
15の先端部61は、ロックアーム13の基部の下面側
に延出しており、この先端部61が移動体17の上面に
接触可能としている。
【0026】このようにロックアーム13とトリガレバ
ー15を係合させているため、両者の係合部Kにおい
て、前記ねじりばね14が発生するトルクの一部がスト
ッパー壁51を介してトリガレバー15を移動体17に
押付ける力を発揮できるようになる。このためトリガレ
バー付勢用のばねを別途に必要としない。この場合、部
品数を削減できるとともに作動信頼性が向上する。そし
てトリガレバー15の先端部61が移動体17を押さえ
ているため、通常の走行程度で生じる減加速度や下り坂
程度では移動体17が前方に移動しないようになってい
る。
【0027】ラチェット16はベースブラケット11に
設けられた水平方向の軸部47によって回転自在に支持
されている。ラチェット16の材質は熱処理された鋼な
どである。このラチェット16は、逆止歯50に噛合う
ことの可能な形状の先端爪部65を有している。図1に
示すように先端爪部65と逆止歯50は、ラチェット1
6の回転中心(軸部47)と主軸12の中心とを結ぶ線
分よりも上方の位置において互いに噛合うことができ
る。
【0028】従ってこのラチェット16は、ロックアー
ム13が後側に回動する時には逆止歯50と噛合うこと
なくロックアーム13の回動を許容し、ロックアーム1
3が前側に回動する時には、先端爪部65が逆止歯50
と噛合うことにより、ロックアーム13の回動を阻止す
ることができる。このラチェット16は、ばね67によ
って先端爪部65が逆止歯50に噛合う方向(図示時計
回り)に付勢されている。従ってラチェット16と逆止
歯50は、ロックアーム13が前側に回動することを阻
止する逆回転防止手段を構成する。
【0029】このシートベルト締付機構10は、移動体
17の移動を制御するための誤動作防止装置70を備え
ている。図2等に示されるように誤動作防止装置70
は、水平方向に延びるピン状のロック部材71を備えて
いる。図3に示すように、ロック部材71は、ベースブ
ラケット11に形成された孔75,76とウエイト保持
部25に形成された孔77に挿通されている。またこの
ロック部材71は、ガイド部材80に設けられた孔81
にも挿通されている。ガイド部材80は、固定用部品8
3によってベースブラケット11に固定されている。
【0030】上記ロック部材71は、移動体17が前方
に動くことを阻止できるロック位置(図3に示す位置)
と、移動体17が前方に動くことを許すリリース位置
(図4に示す位置)にわたって変位可能である。ロック
部材71は、上記ロック位置において、移動体17の前
端面と対向する位置まで突出し、フランジ状の凸部85
によって所定位置に止められている。前記リリース位置
においては、ロック部材71は移動体17の前端面と対
向しない位置まで退避している。
【0031】上記ロック部材71は、駆動手段90によ
って上記リリース位置まで移動させることができるよう
になっている。またこのロック部材71は、ばね等の復
帰手段91によって上記ロック位置に向かって付勢され
ている。
【0032】駆動手段90は、車両が走行可能な状態に
ある時にロック部材71を上記リリース位置まで移動さ
せ、走行状態にない時にはロック部材71をリリース位
置に移動させないように構成されている。この駆動手段
90は、ロック部材71をリリース位置まで動かすこと
のできるケーブルあるいはリンク,ロッド等の力伝達部
材95を備えている。この力伝達部材95は、駆動部9
6によって上記ロック部材71を上記リリース位置まで
動かすものである。
【0033】駆動部96としては、例えば自動車のエン
ジンキーをオンにした時に閉路するスイッチにより通電
するソレノイド等の電動アクチュエータなどを採用でき
る。通電状態においてロック部材71を前記リリース位
置まで移動させる駆動力を生じるようにしている。ある
いはこの駆動部96は、トランスミッションのシフトレ
バーを走行モードにした時、またはパーキングブレーキ
を解除した時に閉路するスイッチにより通電する電動ア
クチュエータを用いてもよい。
【0034】駆動部96の他の例として、エンジンキー
をオフからオンに切替える時に生じるエンジンキーの操
作部97のストローク変化を、力伝達部材95を介して
ロック部材71に直接伝えることにより、ロック部材7
1をリリース位置まで直接動かすものであってもよい。
あるいは、シフトレバーを駐車モードから走行モードに
切替える時に生じるシフトレバーの操作部97のストロ
ーク変化を力伝達部材95を介してロック部材71に直
接伝えるものでもよいし、パーキングブレーキを制動状
態から解除状態に切替える時にブレーキの操作部97に
生じるストローク変化を力伝達部材95を介してロック
部材71に直接伝えるものでもよい。
【0035】要するに駆動手段90は、車両が走行状態
にあることを検出可能な機能部品により、ロック部材7
1を直接あるいは間接的にリリース位置まで移動させる
ことができるものであればよいから、上記実施例に制約
されることなく種々の形態で実施できる。
【0036】次に、上記構成のシートベルト締付機構1
0の作用について説明する。通常の車両走行時には移動
体17が図1に示す第1の位置にあり、かつ、トリガレ
バー15の係止部62がストッパー壁51に当接してい
るため、ロックアーム13は前側に回動した位置に止ま
っている。そして車両が走行可能な状態にある時には、
ロック部材71が駆動手段90によってリリース位置ま
で移動しており、従って移動体17は前進できる状態に
ある。
【0037】この場合、万一の衝突によって所定値を越
える減加速度が移動体17に作用すると、図5に示され
るように移動体17が第2の位置まで移動することによ
り、トリガレバー15の先端部61が移動体17の凹部
53に入り込む。このためトリガレバー15の係止部6
2とストッパー壁51との係合が外れ、ロックアーム1
3がねじりばね14の弾力によって図5に示す位置に向
かって勢いよく回動する。このためシートベルト側の部
材42が後方に強く引かれ、シートベルトのたるみがと
れる。
【0038】衝突後の慣性力によって乗員が前方に移動
し始めると、シートベルトが前方に引っ張られることに
より、ロックアーム13に上記とは逆向きの前方荷重が
加わる。このため、ロックアーム13が前側に回動しよ
うとして、ラチェット16の先端爪部65が逆止歯50
に噛合うことにより、ロックアーム13が前側に回動す
ることが阻止される。こうしてシートベルト側の部材4
2が固定されることにより、シートベルトが緊張した状
態のまま乗員が拘束される。
【0039】車両が走行状態にない時には、駆動手段9
0はロック部材71をリリース位置まで動かすことがな
く、ロック部材71はばね等の復帰手段91によってロ
ック位置に戻っている。このため、例えば駐車中に何ら
かの外力が作用しても移動体17の移動が阻止され、ロ
ックアーム13がベルトのたるみをとる方向に作動して
しまうことを回避できる。また、このシートベルト締付
機構10を車体に組付ける際などに、誤って移動体17
を動かしてしまってロックアーム13が誤動作を生じて
しまうことも防止できる。
【0040】なお、この発明を構成するロックアーム、
ばね、移動体、トリガ手段、逆回転防止手段等の基本的
な構成要素をはじめとして、誤動作防止装置70のロッ
ク部材や駆動手段、復帰手段などは、この発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々の態様のもので実施できることは
言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】本発明のシートベルト締付機構によれ
ば、車両が走行状態にある時のみプリテンション機能を
発揮させることができ、車両が走行状態にない時にトリ
ガ手段等の誤動作によりロックアームが作動してしまう
ことを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す誤動作防止装置を備え
たシートベルト締付機構の側面図。
【図2】図1に示されたシートベルト締付機構の正面
図。
【図3】図1中のIII-III 線に沿う断面図。
【図4】図3に示されたロック部材がリリース位置まで
移動した状態を示す断面図。
【図5】図1に示されたシートベルト締付機構の作動状
態を示す側面図。
【符号の説明】
10…シートベルト締付機構 11…ベースブラケット 13…ロックアーム 14…ばね 15…トリガレバー 16…ラチェット 17…移動体 42…シートベルト側の部材 71…ロック部材 90…駆動手段 91…復帰手段 96…駆動部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースブラケットに回動自在に設けられか
    つシートベルト側の部材が接続されるロックアームと、 上記ロックアームをシートベルトのたるみをとる方向に
    回動させるばねと、 上記ベースブラケットに設けられていて衝突時に第1の
    位置から第2の位置まで移動する移動体と、 上記移動体が第1の位置にある時には上記ロックアーム
    を前側に回動した位置に保持しかつ上記移動体が第2の
    位置まで移動した時に上記ロックアームが上記ばねの弾
    力によってシートベルトのたるみをとる方向に動くこと
    を許容するトリガ手段と、 上記ロックアームが前側に回動することを阻止する逆回
    転防止手段と、 を備えたシートベルト締付機構において、 上記移動体が第2の位置に移動することを阻止可能なロ
    ック位置と移動体の移動を許すリリース位置とにわたっ
    て変位可能なロック部材と、 車両が走行可能な状態の時に上記ロック部材を上記リリ
    ース位置まで移動させそれ以外の時には上記ロック部材
    をリリース位置に移動させない駆動手段と、 上記ロック部材を上記ロック位置に戻す復帰手段と、 を具備したことを特徴とするシートベルト締付機構にお
    ける誤動作防止装置。
  2. 【請求項2】前記駆動手段は、自動車のエンジンキーを
    オンにした時、またはシフトレバーを走行モードにした
    時、またはパーキングブレーキを解除した時に閉路する
    スイッチにより通電状態となって前記ロック部材を前記
    リリース位置まで移動させる電動アクチュエータを含ん
    でいることを特徴とする請求項1記載のシートベルト締
    付機構における誤動作防止装置。
  3. 【請求項3】前記駆動手段は、自動車のエンジンキーを
    オフからオンに切替える時、またはシフトレバーを駐車
    モードから走行モードに切替える時、またはパーキング
    ブレーキを制動状態から解除状態に切替える時に生じる
    操作部のストローク変化を力伝達部材を介して前記ロッ
    ク部材に直接伝えて前記ロック部材を前記リリース位置
    まで動かす駆動部を含んでいることを特徴とする請求項
    1記載の誤動作防止装置。
JP7159473A 1995-06-26 1995-06-26 シートベルト締付機構における誤動作防止装置 Pending JPH092206A (ja)

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JP7159473A Pending JPH092206A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 シートベルト締付機構における誤動作防止装置

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JP (1) JPH092206A (ja)

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