JPH09220503A - ストライプ塗布用ダイコータ - Google Patents

ストライプ塗布用ダイコータ

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JPH09220503A
JPH09220503A JP2947196A JP2947196A JPH09220503A JP H09220503 A JPH09220503 A JP H09220503A JP 2947196 A JP2947196 A JP 2947196A JP 2947196 A JP2947196 A JP 2947196A JP H09220503 A JPH09220503 A JP H09220503A
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slot
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイコータによるストライプ塗布を容易にす
るとともに、1種類の塗料を用いて、しかも1工程で濃
淡ストライプ塗布を可能にする。 【解決手段】 ダイ本体2のスロット8の壁面にマニホ
ールド9から上リップ3uまで延びるスロット凹部8a
を形成するとともに、スロット凹部8aに対応する上リ
ップ3uの位置にリップ凹部3aを形成したストライプ
塗布用ダイコータ1により、上リップ3uの近傍を通過
する帯状基材Wの表面に、リップ凹部3aの対向領域に
は厚い塗布膜を、それ以外の領域には薄い塗布膜を形成
し、塗布膜の厚薄に基づく色彩の濃淡部分を基材幅方向
に沿って交互に配列した濃淡ストライプ模様を連続塗布
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、フィルム、
紙等の帯状基材に連続的にストライプ塗布を施すダイコ
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイ本体の内部にマニホールド
と、このマニホールドから延びてダイ本体先端のリップ
部に開口するスロットとを形成し、上記マニホールドに
供給された塗料をスロットから吐出することにより上記
リップ部近傍を搬送される帯状基材に連続塗布するダイ
コータが知られている。
【0003】通常、単層塗布用のダイ本体は、上下2つ
のダイ金物をボルト等の締結手段で一体的に組み合わせ
て構成され、これら金物の間に塗布幅方向にそれぞれ延
びるマニホールドおよびスロットが形成される。そし
て、これまでは上記単層塗布用ダイ本体を用いてストラ
イプ塗布をする場合、マニホールドおよびスロットにス
トライプ模様に応じて仕切部材を装着して区画し、この
区画されたマニホールドおよびスロットに二色以上の異
なる塗料をそれぞれ供給して行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法では
ストライプ塗布への切り替えに際し、ダイ本体をその都
度分解して2つの金物の間に複数の仕切部材を正確にセ
ットする必要があるため、切り替えに手間がかかり作業
性に問題があった。一方、帯状基材に未塗布部分を残さ
ずにストライプ塗布するには、色彩の異なる少なくとも
二種類以上の塗料を用いるか、あるいは一種類の塗料を
二回の工程に分けて部分的に二度塗りすることにより基
材幅方向の塗布膜厚みに変化をつけ、色合いの深みの変
化による濃淡ストライプ模様を塗布する必要があった。
【0005】そこで、本発明はダイコータによるストラ
イプ塗布を容易にするとともに、一種類の塗料を用い
て、しかも一工程で未塗布部分のない濃淡ストライプ模
様や波形ストライプ模様等の意匠性の高いストライプ模
様の塗布を可能にするダイコータを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1発明のストライプ塗布用ダイコータは、ダイ本
体にマニホールドと、このマニホールドから延びてダイ
本体先端のリップ部に開口するスロットとを形成し、上
記マニホールドに供給された塗料をスロットから吐出す
ることにより上記リップ部近傍を搬送される帯状基材に
連続塗布するダイコータにおいて、上記スロットの壁面
にマニホールドからリップ部まで延びる複数の溝状スロ
ット凹部を設け、上記リップ部のスロット凹部に対応す
る帯状基材の領域に厚い塗布膜を形成する一方、上記ス
ロット凹部以外の部分に対向する帯状基材の領域に薄い
塗布膜を形成し、塗布膜が厚いことに基づく色彩の濃い
部分と塗布膜が薄いことに基づく色彩の淡い部分とを基
材幅方向に沿って交互に配列してなる濃淡ストライプ模
様を連続塗布するようにしたものである(請求項1)。
【0007】第2発明のストライプ塗布用ダイコータ
は、ダイ本体にマニホールドと、このマニホールドから
延びてダイ本体先端のリップ部に開口するスロットとを
形成し、上記マニホールドに供給された塗料をスロット
から吐出することにより上記リップ部近傍を搬送される
帯状基材に連続塗布するダイコータにおいて、上記リッ
プ部に沿って複数のリップ凹部を設け、このリップ凹部
に対応する帯状基材の領域に厚い塗布膜を形成する一
方、上記リップ凹部以外の部分に対向する帯状基材の領
域に薄い塗布膜を形成し、塗布膜が厚いことに基づく色
彩の濃い部分と塗布膜が薄いことに基づく色彩の淡い部
分とを基材幅方向に沿って交互に配列してなる濃淡スト
ライプ模様を連続塗布するようにしたものである(請求
項2)。
【0008】第3発明のストライプ塗布用ダイコータ
は、第1発明のダイコータについて上記スロット凹部に
対応するリップ部にリップ凹部を設け、このリップ凹部
に対向する帯状基材の領域に厚い塗布膜を形成する一
方、上記リップ凹部以外の部分に対向する帯状基材の領
域に薄い塗布膜を形成するようにしたものである(請求
項3)。
【0009】第4発明のストライプ塗布用ダイコータ
は、連続塗布中の上記ダイ本体を帯状基材の幅方向に沿
ってトラバース移動させる駆動装置を上記第1〜3発明
のいずれかのダイコータに設けたものである(請求項
4)。
【0010】
【発明の効果】第1発明のストライプ塗布用ダイコータ
では、溝状のスロット凹部が形成してあることにより、
それ以外の部分に比べてスロットの隙間が大きくなって
おり、その分だけ流路面積が異なることにより流路抵抗
が変化してスロット凹部の領域にはマニホールドから比
較的多量の塗料が流入する。また、ダイ本体のリップ部
と帯状基材間には、スロットから吐出した塗料により塗
布幅方向にわたって塗料ビードが形成されるが、スロッ
ト凹部の領域から吐出する塗料が多いために、その吐出
口近傍での塗料ビードは他の部分に比べて基材搬送方向
に盛り上がった状態に形成される。
【0011】このような塗料ビードと接触しつつ搬送さ
れる帯状基材の表面には、スロット凹部に対応する領域
に比較的厚い塗布膜が形成され、他の領域よりも色彩の
濃いストライプ模様が塗布される。したがって、第1発
明によれば、マニホールドおよびスロットを区画する仕
切部材を装着する手間が省け、ダイコータによるストラ
イプ塗布を容易に行えるとともに、塗布膜厚みの変化に
基づく色彩の濃淡により一種類の塗料だけを用いて、し
かも一工程で未塗布部分のない濃淡ストライプ模様を形
成することができ、従来になく斬新で意匠性の高いスト
ライプ塗布を施すことができる。
【0012】第2発明のストライプ塗布用ダイコータで
は、スロット内部には凹部のない平坦なものを使用でき
るようにしたものであり、リップ部に沿って設けられた
リップ凹部からは他の部分より若干多量の塗料が吐出さ
れ、第1発明より濃淡の差が薄いストライプ模様の塗布
ができる。
【0013】第3発明のストライプ塗布用ダイコータで
は、スロット凹部に対応するリップ部の位置にリップ凹
部が形成され、その凹部に相当する分だけリップと帯状
基材との間のギャップが他の部分より大きくなっている
ので、リップ凹部における塗料ビードも厚く形成され
る。したがって、第3発明のダイコータによれば、スロ
ット凹部から多量の塗料が吐出するのと相俟って、リッ
プ凹部に対向する帯状基材の領域に比較的厚い塗布膜が
より確実に形成され、上記第1、第2発明よりも精度の
高い濃淡ストライプ塗布を施すことができる。
【0014】第4発明のストライプ塗布ダイコータで
は、駆動装置により連続塗布中のダイ本体を帯状基材の
幅方向に沿ってトラバース移動させることで、帯状基材
表面に例えば波形の濃淡ストライプ塗布を施すことがで
き、単調な直線状ストライプだけでなく変化に富んだ意
匠塗布が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。図1において全体を符
号1で示すストライプ塗布用ダイコータは、矢印a方向
に回転可能な金属製円筒体のバックアップロール100
に対向配置されている。ストライプ塗布用ダイコータ1
の上部には、バックアップロール100の軸方向に延び
るダイ本体2が設けてある。ダイ本体2は、その先端の
リップ部3と、上記バックアップロール100に支持さ
れた帯状基材Wとの間に僅かのギャップgを隔てて対向
配置されており、塗布時にはリップ部3の近傍を帯状基
材Wが連続して搬送される。
【0016】上記ダイ本体2は、L字状断面を有するア
ングルヘッド4に載置固定されている。このアングルヘ
ッド4はダイ本体2に沿って延びるとともに図示しない
ギャップ調整機構を備えており、ダイ本体2をバックア
ップロール100の回転中心軸101に向かう径方向に
微小進退させることにより上記ギャップgを調整可能に
なっている。
【0017】図2(b)に示すように、単層塗布用であ
るダイ本体2は上ダイ金物5と下ダイ金物6とから構成
され、リップ部3もまた上リップ3uと下リップ3sで
構成されている。上ダイ金物5は、上リップ3uから連
なる斜面5a、互いに平行な上面5bと底面5c、およ
びこれら上面5aと底面5cの両面に直交する背面5d
とで輪郭を形成する台形状断面を有している。一方、下
ダイ金物6は、上ダイ金物5を上下反転した断面形状を
有しており、上ダイ金物5の底面5cに当接した状態で
図示しないボルト等の締結手段によって上ダイ金物5と
一体的に連結されている。なお、ダイ本体2の両端部に
は、後述するマニホールド9およびスロット8の両端側
を閉塞するサイドプレート18(一方のみ図示。)がそ
れぞれ取り付けてある。
【0018】上ダイ金物5の底面5cのほぼ中央部に
は、幅方向(図2(b)の紙面に垂直方向、以下に同
じ。)に延びる半円形の溝5eが形成され、この溝5e
により下ダイ金物6との間にマニホールド9が形成され
ている。マニホールド9の上部には、上ダイ金物5の上
面5bに貫通する少なくとも1つの塗料供給口7が形成
されている。
【0019】また、上ダイ金物5の底面5cはマニホー
ルド9から上リップ3uにかけて薄く削り取ってあり、
マニホールド9から延びて上下リップ3u,3s間に開
口するスロット8が形成されている。従来は、スロット
の壁面を平面としてスロット隙間を幅方向にわたって等
しく形成し、塗布膜厚みを均一にするのが通常である。
しかし、本発明にかかるストライプ塗布用ダイコータ1
では、図2(a)〜(c)に示すように、スロット8の
上ダイ金物5側の壁面を、マニホールド9から上リップ
3uにかけて溝状に僅かに深く削り込み、複数のスロッ
ト凹部8aが形成してある。これにより、スロット凹部
8aにおける隙間h1は他の部分(以下、この部分をス
ロット凸部という。)8bにおける隙間h2に比べて大
きくなっている。また、上リップ3uには、スロット凹
部8aに対応して複数のリップ凹部3aが形成され、他
の部分(以下、この部分をリップ凸部という。)3bよ
りも僅かに凹ませてある。
【0020】上記ダイ本体2を載置したアングルヘッド
4の幅方向の一端部は、図1に示すように、板状の支持
台10上部の傾斜面10a上に固定されている。支持台
10の底部にはリニアウェイベアリング11,11が固
定され、架台12に敷設されたリニアレール13に取り
付けられており、バックアップロール100の回転中心
軸101を通る水平線Xに沿って支持台10が滑らかに
移動可能になっている。
【0021】支持台10の側部には、バックアップロー
ルと平行に延びるニップロール14が回動自在に軸支さ
れている。また、支持台10の下部後面には、架台12
の後壁部12aに固定したエアシリンダ15から延びる
シリンダロッド16が連結され、上記ニップロール14
を帯状基材Wに付勢している。これにより、連続搬送さ
れる帯状基材Wの板厚変動に応じてニップロール14が
バックアップロール100に対して微小進退し、これと
同時にダイ本体2も進退するため、リップ部3と帯状基
材W間のギャップgが板厚変動にかかわらず一定に保た
れるようになっている。
【0022】なお、架台12には、その前壁部12bを
貫通するストッパーボルト17が設けてあり、その先端
が支持台10の前面下部に当接されている。これは、帯
状基材Wの板継ぎ部がダイ本体2のリップ部3に接触す
るのを回避するため、エアシリンダ15により支持台1
0を一旦大きく退避させ、板継ぎ部の通過後に所定位置
まで迅速に前進させるために支持台10の位置決めを行
うものである。
【0023】以上に説明したようなアングルヘッド4の
一端部の支持構成は、ニップロール14を除く部材につ
いてはその他端部にも同様に設けられている。
【0024】次に、上記構成からなるストライプ塗布用
ダイコータ1の塗布動作について説明する。まず、アン
グルヘッド4のギャップ調整機構により、ダイ本体2の
リップ部3と帯状基材W間のギャップgを塗布仕様に応
じた初期状態に設定する。その後、図示ない塗料供給源
からダイ本体2の塗料供給口7に一種類の塗料を供給す
ると同時に、バックアップロール100を回転させて帯
状基材Wを矢印b方向に連続搬送する。
【0025】上記塗料供給口7からマニホールド9に供
給された塗料は、ダイ本体2の幅方向に分配されるとと
もにスロット8に流入する。その際、スロット凹部8a
の領域には、その隙間h1がスロット凸部8bの隙間h2
に比べて大きくなっている分だけ多量の塗料が流入す
る。また、スロット8を介してリップ部3から吐出した
塗料は帯状基材Wとの間に幅方向にわたって塗料ビード
を形成するが、スロット凹部8aに対応する上リップ3
uのリップ凹部3aではギャップgがリップ凸部3bよ
りも凹み量h3だけ大きくなっており、塗料ビードもそ
の分厚く形成される。このような塗料ビードと接触しつ
つ搬送される帯状基材Wの表面には、リップ凹部3aに
対向する領域の比較的厚い塗布膜と、リップ凸部3bに
対向する領域の薄い塗布膜とが基材幅方向に沿って交互
に形成される。これにより、塗布膜が厚いことによる色
彩の濃い帯状部分と塗布膜が薄いことによる色彩の淡い
帯状部分とからなる濃淡ストライプ模様が連続塗布され
る。
【0026】このように、上記ストライプ塗布用ダイコ
ータ1によれば、スロット8を仕切部材を用いて区画す
る必要がなく、しかも一種類の塗料により一工程で未塗
布部分のない濃淡ストライプ模様を形成することがで
き、従来になく斬新で意匠性の高いストライプ塗布を施
すことができる。
【0027】なお、上記スロット凹部8aの幅w1とそ
の形成ピッチp1、およびスロット凸部8bの幅w2は、
塗布しようとするストライプ模様に応じて自由にデザイ
ンできる。また、スロット凹部8aの隙間h1、および
リップ凹部3aの凹み量h3も、塗布膜の厚薄に基づく
色彩の濃淡に応じて自由にデザインすることができる。
例えば、亜鉛メッキ鋼板についてドライ状態の塗膜厚が
20μm程度の均一塗布を行う場合、スロット隙間(上
記スロット凸部8bの隙間h2に相当する。)は300
μmに設定されるが、この場合において上記スロット凹
部8aの隙間h1を350μm、リップ凹部3aの凹み
量h3を10μmとして塗布を行ったところ、色合いの
深みに変化がある濃淡ストライプ模様が形成されるのを
確認できた。
【0028】また、上記ストライプ塗布用ダイコータ1
のダイ本体2では、スロット凹部8aとこれに対応する
リップ凹部3aを共に形成したが、スロット凹部8aだ
けを形成しても濃淡ストライプ塗布は可能である。この
場合、スロット凹部8aの領域からは流路圧損の違いに
よってスロット凸部8bの領域よりも多量の塗料が吐出
するため、直線状のリップ部3と帯状基材W間に形成さ
れる塗料ビードは、スロット凹部8aの出口近傍で他の
部分よりも基材搬送方向に盛り上がった状態に形成され
る。これにより、スロット凹部8aの出口に対応する帯
状基材Wの領域には比較的厚い塗布膜が形成され、濃淡
ストライプ模様が塗布されることになる。
【0029】さらに、スロット凹部8aを設けることな
くスロット8の壁面は平坦なものとし、リップ凹部3a
だけを形成した場合にも、濃淡ストライプ塗布が可能で
ある。この場合、リップ凹部3aからは若干多量の塗料
が吐出され、スロット凹部8aと共に設けた場合よりも
濃淡の差が薄いストライプ模様が塗布されることにな
る。
【0030】次に、図3,4を参照して、連続塗布中の
ダイ本体2を帯状基材Wの幅方向に沿ってトラバース移
動させる駆動装置20を設けたストライプ塗布用ダイコ
ータ1′について説明する。なお、図3は上記ダイコー
タ1′の一部断面を含む側面図、図4は図3における矢
印D方向から見た平面図であり、既述の構成と同一部材
については同一符号を付して説明を省略する。
【0031】上記駆動装置20は、図4に示すように、
2列のレール21,21を上面に平行に敷設したレール
ベース22と、このレールベース22の端部壁22aに
固定されたステップモータ等の駆動モータ23と、上記
端部壁22を貫通する駆動モータ23の回転軸に連結さ
れたボールネジ24とから構成されている。
【0032】上記レールベース22はアングルヘッド4
に沿って延び、図3に示すように、支持台10の上部に
組み込まれた状態で支持されている。また、上記レール
21,21に沿って滑走可能なリニアウェイベアリング
25,25と、上記ボールネジ24に螺合されたナット
26とがアングルヘッド4の底面に固定されている。こ
れにより、駆動モータ23を駆動してボールネジ24を
回転させると、アングルヘッド4が矢印xまたはy方向
に移動し、これと共にダイ本体2がリップ部3のギャッ
プgを保持しつつ帯状基材Wの幅方向に沿って移動する
ようになっている。
【0033】上記構成からなるストライプ塗布用ダイコ
ータ1′では、駆動モータ23を周期的に反転させ、連
続塗布中のダイ本体2を走行する帯状基材Wに対してト
ラバース移動させることにより、単調な直線状ストライ
プだけでなく、例えばサインカーブのような一定の周期
をもった波形の濃淡ストライプ塗布を施すことができ
る。また、シーケンサやパソコン等によって駆動モータ
23の回転速度勾配や回転方向の変化をつけることによ
り、さらに変化に富んだ意匠塗布が可能になる。
【0034】以上に説明したストライプ塗布用ダイコー
タ1,1′のダイ本体2では、未塗布部分のない濃淡ス
トライプ模様を形成するようにしたが、図5(a)に示
すように、スロット凸部8bを下ダイ金物6上面に当接
するように形成し、スロット8を複数のスロット凹部8
aだけで構成したダイ本体27を使用すれば、スロット
凸部8bの領域は閉塞されているため、マニホールド9
からはスロット凹部8aにのみ塗料が流入してリップ部
3から吐出する。これにより、帯状基材Wの表面には、
スロット凹部8a出口の対向領域に形成される塗布部分
と、スロット凸部8bの対向領域の未塗布部分とが基材
幅方向に交互に配列されたストライプ模様が形成される
ことになる。
【0035】また、図5(c)に示すように、スロット
凸部8bに対応する位置にマニホールド9を区画する仕
切板30を装着し、区画された各マニホールド9に連通
する塗料供給口7,7から異なる色の塗料をそれぞれ供
給すれば、未塗布部分を含む多色ストライプ塗布が可能
になる。
【0036】一方、図6(a)(c)に示すように、マ
ニホールド9から塗料が流出しないように閉塞したスロ
ット凸部8bの形状を上リップ3uにおける幅w3が数
mm程度となるテーパ状に形成するとともに、仕切板3
0によりマニホールド9を区画して各塗料供給口7,7
から異なる色の塗料を供給するようにしたダイ本体28
を使用すれば、各色の塗布部分が重なることなく、かつ
未塗布部分のない多色ストライプ塗布を施すことができ
る。
【0037】上記ダイ本体27,28は単層塗布用のも
のであるが、図7に示す2層塗布用ダイ本体29につい
ても同様に、区画された複数のスロット凹部8aでスロ
ットを構成し、ストライプ塗布に適用することができ
る。このダイ本体29は、上ダイ金物5と下ダイ金物6
の間に楔状断面の中ダイ金物31が介在させてある。こ
の場合の下ダイ金物6には塗料供給口70が形成され、
中ダイ金物31との間にマニホールド90、および幅方
向に均一な隙間の下スロット80が形成されている。
【0038】一方、上ダイ金物5と中ダイ金物31との
間に形成される上スロットは、上述したダイ本体27と
同様に複数のスロット凹部8aだけで構成されている。
このように構成されるダイ本体29を使用すれば、下ス
ロット80から吐出される塗料により帯状基材Wの表面
に均一厚みの塗布膜が形成されると同時に、上スロット
の各スロット凹部8aから吐出する異なる色の塗料によ
りストライプ模様が上塗りされ、多色ストライプ塗布が
施される。また、上記ダイ本体27,28の場合と同様
に、上マニホールド9を仕切板30で区画し、各スロッ
ト凹部8aから異なる色の塗料を吐出するようにすれ
ば、さらに変化に富んだ多色ストライプ塗布が可能にな
る。
【0039】さらに、3層以上の多層塗布用ダイ本体
(図示せず。)では、第1層と第2層とで上記2層塗布
用ダイ本体29の場合と同様のストライプ塗布を施すと
ともに、第3層でさらに色違いのストライプ模様や発泡
性塗料等の機能性塗液を組み合わせることもでき、より
一層デザイン選択の自由度が大きくなる。
【0040】なお、上記ダイ本体27,28,29に
は、スロット凹部8aに対応する上リップ3uの位置に
リップ凹部を形成してもしなくてもよいし、また、上記
駆動装置20を設けて帯状基材Wに対してトラバース移
動させてもよい。
【0041】また、上記例では上ダイ金物のスロットノ
ズルに溝状凹部を設けた場合につき説明したが、下ダイ
金物のスロットノズルに溝状凹部を設けてもよいことは
言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられるストライプ塗布用ダイコ
ータの側面図である。
【図2】 濃淡ストライプ塗布用のダイ本体について、
(a)はリップ部側から見た正面図、(b)はB−B線
断面図、(c)はC−C線断面図である。
【図3】 ダイ本体のトラバース移動用駆動装置を設け
たストライプ塗布用ダイコータの一部断面を含む側面図
である。
【図4】 図3のストライプ塗布用ダイコータを矢印D
方向から見た平面図である。
【図5】 区画された複数のスロット凹部でスロットを
構成することにより未塗布部分を含むストライプ模様を
塗布するダイ本体について、(a)はリップ部側から見
た正面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線
断面図である。
【図6】 区画された複数のスロット凹部でスロットを
構成し、未塗布部分や塗料の重なり部のない多色ストラ
イプ模様を塗布するダイ本体について、(a)はリップ
部側から見た正面図、(b)はB−B線断面図、(c)
はC−C線断面図である。
【図7】 ストライプ模様を塗布する2層塗布用ダイ本
体について、(a)はリップ部側から見た正面図、
(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ストライプ塗布用ダイコータ、2…ダイ本体、3…
リップ部、3a…リップ凹部、8…スロット、8a…ス
ロット凹部、9…マニホールド、20…駆動装置、W…
帯状基材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイ本体にマニホールドと、このマニホ
    ールドから延びてダイ本体先端のリップ部に開口するス
    ロットとを形成し、上記マニホールドに供給された塗料
    をスロットから吐出することにより上記リップ部近傍を
    搬送される帯状基材に連続塗布するダイコータにおい
    て、 上記スロットの壁面にマニホールドからリップ部まで延
    びる複数の溝状スロット凹部を設け、上記リップ部のス
    ロット凹部に対応する帯状基材の領域に厚い塗布膜を形
    成する一方、上記スロット凹部以外の部分に対向する帯
    状基材の領域に薄い塗布膜を形成し、塗布膜が厚いこと
    に基づく色彩の濃い部分と塗布膜が薄いことに基づく色
    彩の淡い部分とを基材幅方向に沿って交互に配列してな
    る濃淡ストライプ模様を連続塗布するようにしたストラ
    イプ塗布用ダイコータ。
  2. 【請求項2】 ダイ本体にマニホールドと、このマニホ
    ールドから延びてダイ本体先端のリップ部に開口するス
    ロットとを形成し、上記マニホールドに供給された塗料
    をスロットから吐出することにより上記リップ部近傍を
    搬送される帯状基材に連続塗布するダイコータにおい
    て、 上記リップ部に沿って複数のリップ凹部を設け、上記リ
    ップ凹部に対応する帯状基材の領域に厚い塗布膜を形成
    する一方、上記リップ凹部以外の部分に対向する帯状基
    材の領域に薄い塗布膜を形成し、塗布膜が厚いことに基
    づく色彩の濃い部分と塗布膜が薄いことに基づく色彩の
    淡い部分とを基材幅方向に沿って交互に配列してなる濃
    淡ストライプ模様を連続塗布するようにしたストライプ
    塗布用ダイコータ。
  3. 【請求項3】 上記スロット凹部に対応するリップ部に
    リップ凹部を設け、このリップ凹部に対向する帯状基材
    の領域に厚い塗布膜を形成する一方、上記リップ凹部以
    外の部分に対向する帯状基材の領域に薄い塗布膜を形成
    するようにした請求項1に記載のストライプ塗布用ダイ
    コータ。
  4. 【請求項4】 連続塗布中の上記ダイ本体を帯状基材の
    幅方向に沿ってトラバース移動させる駆動装置を設けた
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載のストライプ塗布用ダイコータ。
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