JPH09220327A - パチンコ機の入賞玉集合カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入賞玉集合カバーに入賞玉の通過部分として
開口された部分の補強を図る。 【解決手段】 入賞玉集合カバー１５で遊技盤１１の裏
面を覆い、入賞玉集合空間１９を形成する。入賞玉集合
カバー１５の下端部には貫通孔２９が形成されて入賞玉
を入賞玉集合空間１９から外部へ導き出すようにする。
また、貫通孔２９にはここを覆うようにしてフード状の
誘導壁３１が一体に突出して形成され、上記入賞玉を入
賞玉集合カバー１５の外側に配置した入賞玉集合樋２１
ｂへ誘導させる。誘導壁３１は貫通孔２９の開口縁周り
に形成されているため、開口縁部分の強度を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はパチンコ機の入賞玉
集合カバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、遊技盤に設けられる複数の入賞玉
受入装置を２つのグループに分け、第１のグループに打
球が入賞したときと、第２のグループに打球が入賞した
ときでは、異なる数（たとえば１５個と７個）の賞品玉
を排出するパチンコ機が提案されている。

【０００３】そのようなパチンコ機では、遊技盤の裏面
との間に入賞玉集合空間を形成するために入賞玉集合カ
バーが取り付けられており、その入賞玉集合カバーの下
方には前後に２つ入賞玉集合樋が配されている。さら
に、入賞玉集合空間内には、第１の経路と、第２の経路
とが設けられている。第１の経路は第１のグループに属
する入賞玉受入装置に対応するように配され、入賞玉集
合空間内を下方に向けて延びている。そして、第１のグ
ループに属する入賞玉受入装置に入賞した入賞玉を一方
の入賞玉集合樋に落し込ませる。また、第２の経路は、
第２のグループに属する入賞玉受入装置に対応するよう
に配され、入賞玉集合空間内を第１の経路と交差しない
ように下方に向けて延び、その後、入賞玉集合空間外に
方向転換され、さらに入賞玉集合カバーの外側面に沿っ
て延びている。そして、第２のグループに属する入賞玉
受入装置に入賞した入賞玉を他方の入賞玉集合樋に落と
し込ませる。

【０００４】この第２の経路の具体的な構成としては、
入賞玉集合カバーの下端縁を切り欠いているとともに、
この切り欠き部分に対応した位置に別途、誘導部材を取
り付けるようにしている。誘導部材の内部にはほぼ逆Ｌ
字形状の誘導路が形成され、第２経路を通過する入賞玉
を入賞玉集合カバーの外側へ導き出した後、対応する入
賞玉集合樋へ落とし込ませるようになっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の入賞玉集合カバーは誘導部材の取付け箇所に対応する
部分が切り欠かれている。一般に、入賞玉集合樋が入賞
玉集合カバーの下端部であることから、切り欠き箇所は
入賞玉集合カバーの下端縁となることが多い。このた
め、切り欠き箇所の強度低下は避けられないところとな
っており、衝撃を受けると破損してしまうおそれがあっ
た。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その
目的は入賞玉が入賞玉集合カバーの外部へ導出される部
分を補強することで、入賞玉集合カバーを破損等から保
護することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、遊技盤の表面側には複数種の入賞装
置を有し、遊技盤の裏面にはこの面を覆うようにして入
賞玉集合カバーが取り付けられるとともに、この入賞玉
集合カバーの内側と外側に複数の入賞玉集合樋が重合す
るように配され、かつ入賞玉集合カバーの内部に配され
た誘導手段によって前記入賞装置の種類に対応して、入
賞玉を前記いずれの入賞玉集合樋に導くかを選択して異
なる数の賞品玉を払い出すようにしたパチンコ機におい
て、前記入賞玉集合カバーの所定位置には貫通孔が設け
られることで、入賞玉集合カバー内の入賞玉を同カバー
の外側へ導出可能とし、さらに前記貫通孔の開口部分に
は、この導出された入賞玉を前記入賞玉集合カバーの外
側に配置された入賞玉集合樋へ方向転換させるための誘
導部が設けられるとともに、この誘導部は前記貫通孔の
開口縁周りに一体かつ下向き開口するフード状をなして
形成されていることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用・発明の効果】本発明によれば、特定の入賞装置
へ入賞した入賞玉は貫通孔を通って入賞玉集合カバーに
突設された誘導部内へ導入され、同カバーの外側に配さ
れた入賞玉集合樋へ誘導され、これに基づいて所定数の
賞品玉が払い出される。

【０００８】この場合において、誘導部は上記した入賞
玉の誘導機能を発揮することに加え、貫通孔の開口縁を
取り囲むようにして一体に形成されるようにしたから、
開口部を設けることに伴う入賞玉集合カバーの強度低下
を防ぎ、破損等の事態を未然に回避している。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明のパチンコ機を具体
化した一実施形態について図１〜図１８を参照して説明
する。 ＜パチンコ機の概略＞本実施形態のパチンコ機は、図１
３に示すように、機枠１の前面に額縁状に形成された前
面枠２を備えており、その枠部のうち下側部分には、賞
品玉を貯留する下受け皿３及び図示しない打球発射装置
を操作するハンドル４が設けられている。さらに、その
前面枠２には金枠５が嵌め込まれ、その金枠５の開口の
うち下側開口部分は前面板６によって塞がれている。そ
の前面板６には、打球を貯留しかつ打球発射装置に打球
を供給する上受け皿７が設けられている。また、上記金
枠５の開口のうち、上側開口部分には窓枠８が嵌め込ま
れ、そこには透明な板硝子９が嵌め込まれている。

【００１０】上記前面枠２には、さらに図１２に示すよ
うにその裏面に遊技盤取付枠１０が設けられており、そ
こには遊技盤１１が着脱可能に装着され、窓枠８内に遊
技盤１１が配されるようになっている。この遊技盤１１
の前面には、遊技領域が形成されており、そこには、各
種の入賞玉受入装置１２やセンター役物１３、複数の装
飾用のランプ１４等が配されている。各入賞玉受入装置
１２は、その入賞によって排出される賞品玉の個数によ
って２つのグループに分類することができ、以下、入賞
に基づき１５個の賞品玉を排出させる入賞玉受入装置１
２を第１のグループに属する入賞玉受入装置１２ａとい
い、７個の賞品玉を排出させる入賞玉受入装置１２を第
２のグループに属する入賞玉受入装置１２ｂという。ま
た、図１１に示すように、遊技盤１１の裏面は、後述す
る入賞玉集合カバー１５によって覆われており、各入賞
玉受入装置１２に入賞した入賞玉を上記２つのグループ
に応じて集合させることができるようになっている。さ
らに、図１４に示すように、機枠１内には入賞玉集合カ
バー１５を取り囲むように機構板１６が配されている。

【００１１】＜入賞玉集合カバーの構成＞入賞玉集合カ
バー１５は、図１に示すように、樹脂製であって、遊技
盤１１の裏面を覆う被覆板１７と遊技盤１１の裏面から
突出するセンター役物１３の突出部分を覆う保護カバー
１８とを備えて構成される。被覆板１７は、遊技盤１１
より僅かに小さな方形状をなしており、その左右両縁部
及び上縁部は遊技盤１１側に立ち上がり形成され、遊技
盤１１との間に所定の空間を形成するようになってい
る。以下、この空間を入賞玉集合空間１９（図９参照）
という。この入賞玉集合空間１９内には、各グループご
とに入賞玉を振り分けかつ下方に誘導するための２つの
経路を備えた誘導手段が配されている。一つの経路は、
図１０に示すように、遊技盤１１の裏面に第１のグルー
プに属する複数の入賞玉受入装置１２ａに対応して配置
された複数の第１経路形成部材２０によって形成され、
その各第１経路形成部材２０は下方に向けて延びてい
る。そして、第１のグループに属する各入賞玉受入装置
１２ａに入賞した入賞玉は、図９に示すように、第１経
路形成部材２０によって下方に誘導され、被覆板１７の
下面に形成された開口１７ａ（図３参照）から後述する
第１の入賞玉集合樋２１ａ内に落下するようになってい
る（以下、この経路を第１経路２０という）。また、他
の経路は、第２のグループに属する各入賞玉受入装置１
２ｂに対応してそれぞれ配置された筒状の第２経路形成
部材２２によって形成され、この第２経路形成部材２２
の後端部は後述する転換用空間２３に連結されている。
そして、第２のグループに属する各入賞玉受入装置１２
ｂに入賞した入賞玉は、図９に示すように、第２経路形
成部材２２によって入賞玉集合空間１９内から転換用空
間２３内に誘導される（以下、この経路を第２経路２２
という）。

【００１２】被覆板１７の左右両縁部には、図２に示す
ように、その上下両端部に円弧状に切り欠き形成された
嵌合凹部２４が形成されており、遊技盤１１の裏面の４
隅に上記嵌合凹部２４に対応して立設されている固定部
材２５がここに嵌め合わされるようになっている。さら
に、この嵌合凹部２４の周囲は、その遊技盤１１の裏面
側が僅かに凹み形成されて係合凹部２６となっている。
そして、嵌合凹部２４に固定部材２５を嵌め合わせた
後、この固定部材２５に設けられている係止片２５ａを
回動させると係止片２５ａ自体がこの係合凹部２６に係
合するようになっている。これにより、入賞玉集合カバ
ー１５は遊技盤１１の裏面に固定される（図１１に示す
状態）。

【００１３】さらに、被覆板１７の後面視左側部には、
図１１に示す制御ボックス２７が装着されるようになっ
ている。即ち、被覆板１７の上下両側部に一対の連結受
部２８，２８が設けられており、ここに制御ボックス２
７側に設けられた連結突片２７ａを嵌め込むことにより
制御ボックス２７が被覆板１７に連結される。この制御
ボックス２７内には、センター役物１３やランプ１４等
を制御するための回路基板（図示せず）が収納されてい
る。

【００１４】また、図２及び図３に示すように、被覆板
１７の下端部には、貫通孔２９が等間隔で３個形成され
ている。この貫通孔２９は遊技領域の下部に取り付けら
れた３個の入賞玉受入装置１２（第２のグループに属す
る入賞玉受入装置１２ｂ）に対応して穿孔されたもので
ある。そして、図９に示すように、各貫通孔２９には上
述した第２経路２２の後端部が整合している。また、各
貫通孔２９の左右両縁部及び上縁部（図２中、左右両縁
部及び上縁部）は裏面側（図３中、右方）に延出形成さ
れており、これにより各貫通孔２９を囲むように誘導壁
３１が一体に形成され、かつその下縁部は後述する配線
収納部５８の上面に当接する位置とされる。この誘導壁
３１によって囲まれた空間が本発明にいう転換用空間２
３であり、第２経路２２からこの転換用空間２３に誘導
された入賞玉を排出口３０から後述する第２の入賞玉集
合樋２１ｂ内に落し込ませることができる。さらに、上
記３個の貫通孔２９のうち、中央に設けられた貫通孔２
９の周囲には、所定の領域にわたってスリット３３が無
数に形成されており、中央に位置する貫通孔２９の周り
の所定領域を容易に切り落とすことができるようになっ
ている。これにより、必要に応じて被覆板１７の下端部
中央部分に後述するアタッカ突出口３４（図１６参照）
を形成することができる。なお、左右両側部に形成され
た貫通孔２９をそれぞれ囲む誘導壁３１間には各下端縁
同士を連ねる位置にリブ５７が突出形成されている。こ
のリブ５７は、被覆板１７に対して補強の役割をし、被
覆板１７の下端部を撓み変形し難くしている。

【００１５】一方、被覆板１７のほぼ中央部分は、方形
状に大きく開口しており、遊技領域のほぼ中央に取り付
けられセンター役物１３の後端部が遊技盤１１の裏面に
突出した後この開口３５を介して後方に突出することが
できるようになっている。そして、この被覆板１７から
後方に突出するセンター役物１３の突出部分を覆うよう
に保護カバー１８が被覆板１７に取り付けられるように
なっている。即ち、図２に示すように、開口３５の開口
縁部のうち後方視右縁部は裏面側（図２中、紙面上方）
に立ち上がり形成されており、その立上壁３６の上下両
側部（図２中、上下両側部）には一対の係合受部３７，
３７が形成されている。この各係合受部３７は上下方向
に貫通する貫通孔３７ａからなる。一方、保護カバー１
８は、図４に示すように、被覆板１７の開口３５より僅
かに大きな箱型状に形成されている。そして、図中右縁
部の上下両側部には、上記係合受部３７に対応して一対
のヒンジ部３８，３８が形成されている。このヒンジ部
３８は保護カバー１８の左側面から突出する突出片３９
の先端に係合ピン４０を垂下させて構成される。さら
に、図５に示すように、この各係合ピン４０を上記係合
受部３７の貫通孔３７ａにそれぞれ上方から嵌め込むこ
とができるようになっている。これにより、保護カバー
１８は、被覆板１７に対して着脱可能であり、かつ被覆
板１７に取り付けられた際には被覆板１７の開口３５に
対してヒンジ部３８を中心に開閉可能とされる。なお、
保護カバー１８には、放熱用の小孔４１が複数個設けら
れている。

【００１６】さらに、保護カバー１８のヒンジ部３８が
形成された側とは反対側の側面（図４中、左側面）には
上下両端部に一対の張出部４２，４２が形成されてい
る。そして、そこにはボタン式の保持クリップ４３が設
けられている。この保持クリップ４３は、図６に示すよ
うに、上端部（図６中、右端部）に操作ボタン４３ａが
上下方向（図６中、左右方向）に変位可能となるように
設けられるとともに下端部（図６中、左端部）に係合片
４３ｂが操作ボタン４３ａの操作に連動して拡開可能と
なるように設けられている。一方、図２に示すように、
被覆板１７の開口３５の左縁部には、保護カバー１８を
閉じた状態での各保持クリップ４３の位置に対応して筒
状の固定部４４，４４が立設されており、保護カバー１
８を閉じると保持クリップ４３の係合片４３ｂがこの固
定部４４内に嵌め込まれるようになっている。そして、
その状態で保持クリップ４３の操作ボタン４３ａを下方
（図６中、実線で示す位置）に変位させると係合片４３
ｂが固定部４４内で拡開されてその開口縁部４４ａに係
合する。これにより、保護カバー１８は被覆板１７の開
口３５を閉じた状態で保持されることになる。

【００１７】ところで、本実施形態における入賞玉集合
カバー１５は、背面への突出量が大きいセンター役物１
３等を備えたパチンコ機に限らず、普通機にも広く適用
することができる。しかし、普通機にはセンター役物
等、遊技盤１１の背面へ大きく突出するものはないか
ら、上記被覆板１７の開口３５は要をなさず、本実施形
態の入賞玉集合カバー１５を普通機に適用する場合には
被覆板１７の開口３５を塞いでやる必要がある。そのた
めの構造を以下に述べる。即ち、図７に示すように、被
覆板１７の開口３５と同じ大きさの閉鎖板４７が用意さ
れており、その左右両縁部の上下両端部にはそれぞれ一
対の係合片４８，４８が突出形成されている。また、開
口３５の左右両縁部には、上記係合片４８に対応して取
付孔４５，４６が形成されている。ここで、図８に示す
ように、開口３５の左縁部に形成された取付孔４５（図
８中、下縁部）は、表面（遊技盤１１に整合する側の
面）側に凹み形成されたものであり、右縁部（図８中、
上縁部）に形成された取付孔４６は立上壁３６を貫通す
るように形成されたものである。さらに、閉鎖板４７の
左縁部の上下両端部には裏面側に係止爪４９，４９が突
出形成されており、開口３５を塞ぐとこの係止爪４９は
開口３５の左縁部に形成された立上壁５６の先端に係止
されるようになっている。これにより、閉鎖板４７は開
口３５を塞いだ状態で保持される。なお、閉鎖板４７に
は補強用のリブ５０が縦横に形成されている。

【００１８】＜機構板の構成＞機構板１６は、図１２に
示すように、方形状をなすとともにその後方視右縁部
（図１２中、左縁部）が遊技盤取付枠１０に開閉可能に
連なり、かつ上記入賞玉集合カバー１５に対応する部分
が方形状に開口している。また、図１４に示すように、
この開口１６ａの右縁部を除く周縁部には、配線収納部
５８が形成されており、複数の電線がこの配線収納部５
８内に収納されつつ所定の箇所に整然と配線されてい
る。さらに、配線収納部５８の下方にあたる部分には、
入賞玉集合樋２１が前後に２つ設けられている。即ち、
前方に位置する入賞玉集合樋２１ａ（図１２中、手前側
であり、以下第１の入賞玉集合樋２１ａという）は、被
覆板１７の開口１７ａに連なる位置に形成され、後方に
位置する入賞玉集合樋２１ｂ（図１２中、奥側であり、
以下第２の入賞玉集合樋２１ｂという）は、配線収納部
５８の下側に一体に形成されている。そして、配線収納
部５８には各誘導壁３１の下縁部、即ち排出口３０に整
合する位置に挿通孔５８ａが形成されており、排出口３
０から排出される入賞玉がこの挿通孔５８ａを介して第
２の入賞玉集合樋２１ｂ内に落ち込むようになってい
る。また、各入賞玉集合樋２１ａ，２１ｂは、図１４に
示すように、後方視右側方に傾斜しており、その各右端
部はそれぞれ異なる入賞玉処理機構３２に連結されてい
る。各入賞玉処理機構３２は、前後に積層されるように
設けられており、各入賞玉集合樋２１ａ，２１ｂを流下
する入賞玉をそれぞれ一個宛処理し、かつ後述する賞品
玉排出装置５１をそれぞれ作動させるように構成されて
いる。

【００１９】また、機構板１６の上部には、貯留タンク
５２が設けられており、ここに図示しない賞品玉補給機
から補給される賞品玉を貯留するようになっている。そ
して、この貯留タンク５２には、下側に整列樋５３が連
結され、さらにこの整列樋５３には賞品玉ケース５４等
を備えた賞品玉排出装置５１が連結されている。整列樋
５３は前後方向に３条に形成されるとともに、賞品玉ケ
ース５４は各整列樋５３毎に前後方向に３個積層される
ように設けられている。そして、各賞品玉ケース５４に
は、各整列樋５３を介して、最前列に位置する賞品玉ケ
ース５４（図１４中、奥側に位置する賞品玉ケース５
４）から、７個、８個、７個の賞品玉がそれぞれ収容さ
れるようになっている。さらに、最前列とその次の列に
位置する賞品玉ケース５４に収容された賞品玉は、第１
の入賞玉集合樋２１ａを流下する入賞玉に応じて上受け
皿７に排出され、最後列に位置する賞品玉ケース５４に
収容された賞品玉は第２の入賞玉集合樋２１ｂを流下す
る入賞玉に応じて排出されるようになっている。即ち、
第１のグループの属する入賞玉受入装置１２ａに打球が
入賞すると、遊技者には１５個の入賞玉が払い出され、
第２のグループに属する入賞玉受入装置１２ｂに打球が
入賞すると、遊技者には７個の入賞玉が払い出されるよ
うになっている。

【００２０】＜本実施形態の作用＞次に本実施形態の作
用について述べる。図９に示すように、第１のグループ
に属する入賞玉受入装置１２ａに入賞した入賞玉は、第
１経路２０によって下方に誘導され、第１の入賞玉集合
樋２１ａ内に落下する。また、第２のグループに属する
入賞玉受入装置１２ｂに入賞した入賞玉は、第２経路２
２により入賞玉集合空間１９内から転換用空間２３内に
誘導される。即ち、第２のグループに属する入賞玉受入
装置１２ｂに入賞した入賞玉は、第１経路２０に誘導さ
れる方向とは異なる方向に誘導され、その後、排出口３
０から挿通孔５８ａを介して第２の入賞玉集合樋２１ｂ
内へ落下する。これにより、入賞玉は、各グループ毎に
異なる入賞玉集合樋２１ａ，２１ｂに集められ、入賞玉
受入装置１２の種類に応じて異なる個数の賞品玉が払い
出される。

【００２１】ところで、遊技領域の下端部中央部分に
は、大入賞口、いわゆるアタッカが取り付けられること
がある。このような場合に本実施形態の入賞玉集合カバ
ー１５を適用するには以下のようにする。まず、被覆板
１７の貫通孔２９の周りの領域を、遊技盤１１の裏面に
突出するアタッカ５５の後端部分に応じて切り落とし、
アタッカ突出口３４を形成する（図１６参照）。ここ
で、切り落とし作業は、スリット３３に沿って行うこと
ができるから、容易にアタッカ突出口３４を形成するこ
とができる。そして、図１７に示すように、この入賞玉
集合カバー１５を遊技盤１１の裏面に取り付ければ、ア
タッカ５５の突出部分はこのアタッカ突出口３４から突
出される。なお、アタッカ５５に入賞した入賞玉は、第
１経路２０に誘導されて第１の入賞玉集合樋２１ａに誘
導される（図１８参照）。

【００２２】また、本実施形態の入賞玉集合カバー１５
を、普通機に適用するには以下のようにする。まず、保
持クリップ４３の操作ボタン４３ａを上方に抜き出し
（図６中、二点鎖線で示す位置）、係合片４３ｂと固体
部４４との係合を解除する。さらに、保護カバー１８を
上方に持ち上げて係合ピン４０を係合受部３７から抜き
取る。これにより、保護カバー１８は被覆板１７から取
り外される。続いて、被覆板１７の開口３５を表面側か
ら塞ぐために、閉鎖板４７の右縁部に形成された係合片
４８を開口３５の右縁部に形成された取付孔４６に差し
込み、その後、閉鎖板４７の左縁部に形成された係合片
４８を開口３５の左縁部に形成された取付孔４５に表面
側から嵌め込む。これにより、開口３５が閉鎖板４７に
塞がれるとともに、係止爪４９が立上壁５６の先端に係
止されて閉鎖板４７はその状態に保持される。そして、
この入賞玉集合カバー１５を普通機の遊技盤１１の裏面
に取り付ける（図１５参照）。

【００２３】＜本実施形態の効果＞このように本実施形
態によれば、入賞玉集合空間１９及び転換用空間２３を
形成するとともに第１経路２０及び第２経路２２を形成
したことにより、入賞玉を各グループに応じて異なる入
賞玉集合樋２１ａ，２１ｂに誘導することができ、もっ
て入賞玉受入装置１２の種類に応じて異なる個数の賞品
玉を払い出すことができる。しかも、本実施形態では、
誘導壁３１が貫通孔２９の開口縁周りに一体に形成さ
れ、これが補強の役割をも果たし、損傷を未然に回避し
ている。つまり、誘導壁３１は入賞玉の誘導機能と補強
機能を兼備することになる。さらに、従来では入賞玉集
合カバーとは別に誘導部材を設けていたため、部品点数
が増加し、さらにはその取付けのための作業時間を要
し、作業性向上を妨げていたが、本発明によれば、誘導
壁３１として入賞玉集合カバー１５に一体に形成したた
め、製造上および組み付け作業性にそれぞれ優れたもの
となる。

【００２４】さらに、センター役物１３の突出部分を覆
う保護カバー１８は、ヒンジ部３８及び保持クリップ４
３によって被覆板１７に取り付けられるように構成され
ているから、ねじ止めする場合に比べて取り付けのため
の作業時間が減少し、作業性が著しく向上されている。

【００２５】また、被覆板１７の中央に位置する貫通孔
２９の周囲を切り落としてアタッカ突出口３４とするこ
とができるから、アタッカ５５が設けられている機種に
対して本実施形態における入賞玉集合カバー１５を容易
に適用させることができ、もってひとつの入賞玉集合カ
バー１５で各種のパチンコ機に対して幅広く適用するこ
とができ経済的にも大いに有利となる。

【００２６】さらに、被覆板１７の開口３５を閉鎖板４
７で開閉可能としたため、センター役物１３等を有しな
い普通機（遊技盤１１の裏面にセンター役物１３等の後
端部が突出しない機種）に対しても容易に適用すること
ができる。

【００２７】＜その他の実施形態＞なお、本発明は上記
各実施形態に限定されるものではなく、例えば次のよう
に変形して実施することができ、これらの実施態様も本
発明の技術的範囲に属する。 （１） 上記実施形態では、転換用空間２３は第２のグ
ループに属する入賞玉受入装置１２ｂに対応して３個形
成され、各入賞玉受入装置１２ｂに入賞した入賞玉はそ
れぞれ転換用空間２３を介して第２の入賞玉集合樋２１
ｂに集められるようになっていた。しかし、第２のグル
ープに属する複数の入賞玉受入装置に対応しかつ一箇所
に収束するように第２経路を配置し、各入賞玉受入装置
に入賞した入賞玉を一旦集めた後、これを一つの転換用
空間を介して第２の入賞玉集合樋に誘導するようにして
もよい。また、転換用空間は一つ或いは何個設けてもよ
い。

【００２８】（２） 上記実施形態では、閉鎖板４７及
び保護カバー１８は被覆板１７に着脱可能とされていた
が、被覆板に閉鎖板が一体に形成されているものや、保
護カバーが一体に形成されているものでもよい。また、
保護カバー１８は、被覆板１７にヒンジ部３８及び保持
クリップ４３によって固定されるものであったが、ねじ
止めされる構成のものでもよい。その他、本発明は要旨
を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の入賞玉集合カバーを示す斜視図で
ある。

【図２】被覆板を示す後面図である。

【図３】転換空間を拡大して示す図２中Ａ−Ａの断面図
である。

【図４】保護カバーを示す後面図である。

【図５】保護カバーのヒンジ部と被覆板のヒンジ受部と
の連結状態を拡大して示す断面図である。

【図６】保持クリップと被覆板との結合状態を拡大して
示す断面図である。

【図７】閉鎖板を示す後面図である。

【図８】閉鎖板を被覆板との係合部分を拡大して示す断
面図である。

【図９】入賞玉の経路を拡大して示す断面図である。

【図１０】遊技盤の裏面と入賞玉集合カバーを示す分解
斜視図である。

【図１１】遊技盤に入賞玉集合カバーを取り付けた状態
を示す後面図である。

【図１２】前面枠を開いた状態を示す斜視図である。

【図１３】パチンコ機の正面図である。

【図１４】パチンコ機の後面図である。

【図１５】入賞玉集合カバーに閉鎖板を取り付けた状態
を示す後面図である。

【図１６】アタッカ突出口を開口させた状態にある入賞
玉集合カバーを示す斜視図である。

【図１７】アタッカ突出口が開口した状態にある入賞玉
集合カバーを遊技盤に取り付けた状態を示す後面図であ
る。

【図１８】アタッカ突出口を拡大して示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１１…遊技盤 １２ａ，１２ｂ…入賞玉受入装置（入賞装置） １５…入賞玉集合カバー ２０…第１経路（誘導手段） ２１ａ…第１の入賞玉集合樋（入賞玉集合樋） ２１ｂ…第２の入賞玉集合樋（入賞玉集合樋） ２２…第２経路（誘導手段） ２９…貫通孔 ３１…誘導壁（誘導部）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の表面側には複数種の入賞装置を
   有し、遊技盤の裏面にはこの面を覆うようにして入賞玉
   集合カバーが取り付けられるとともに、この入賞玉集合
   カバーの内側と外側に複数の入賞玉集合樋が重合するよ
   うに配され、かつ入賞玉集合カバーの内部に配された誘
   導手段によって前記入賞装置の種類に対応して、入賞玉
   を前記いずれの入賞玉集合樋に導くかを選択して異なる
   数の賞品玉を払い出すようにしたパチンコ機において、 前記入賞玉集合カバーの所定位置には貫通孔が設けられ
   ることで、入賞玉集合カバー内の入賞玉を同カバーの外
   側へ導出可能とし、さらに前記貫通孔の開口部分には、
   この導出された入賞玉を前記入賞玉集合カバーの外側に
   配置された入賞玉集合樋へ方向転換させるための誘導部
   が設けられるとともに、この誘導部は前記貫通孔の開口
   縁周りに一体かつ下向き開口するフード状をなして形成
   されていることを特徴とするパチンコ機の入賞玉集合カ
   バー。