JPH09220170A - 浴 室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗身作業後、洗身場所から一旦立上ることな
く、浴槽に出入り出来る浴室を提供する。 【解決手段】洗い場２と浴槽３とが連設されており、浴
槽３の上方開口部には鍔縁31が全周に亙って設けられ、
洗い場２に面した鍔縁31の外壁に略半円形状の移乗台32
が水平方向に延設され、該移乗台32に相対向する浴室１
の壁パネル５に沿って洗面カウンター６が突設されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高齢者や病人等の
使用に適する浴室に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗い場と浴槽とが連設されてお
り、上方開口部に鍔縁が全周に亙って設けられた浴槽
に、移乗台を後付けすることは、例えば、特開平７−15
0782号公報等に示されているように、公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな浴室に於いては、通常、入浴者は洗い場に腰を下ろ
すか、又は、洗い場に載置された風呂椅子に腰掛けて洗
身を行うので、浴槽に入る際には、一旦洗身場所から立
上って移乗台に腰掛ける動作を行わねばならないという
問題があった。

【０００４】本発明は、上記従来の問題点を解消し、洗
身作業後、一旦洗身場所から立上ることなく浴槽に出入
り出来る浴室を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明の浴室
は、洗い場と浴槽とが連設されており、浴槽の上方開口
部には鍔縁が全周に亙って設けられ、洗い場に面した鍔
縁の外壁に略半円形状の移乗台が水平方向に延設され、
該移乗台に相対向する浴室の壁パネルに沿って洗面カウ
ンターが突設されていることを特徴とする。

【０００６】請求項２の発明の浴室は、洗い場と浴槽と
が連設されており、浴槽の上方開口部には鍔縁が全周に
亙って設けられ、鍔縁の下方に略半円形状の移乗台が突
設されたエプロンが取着されており、該移乗台に相対向
する浴室の壁パネルに沿って洗面カウンターが突設され
ていることを特徴とする。

【０００７】請求項３の発明の浴室は、洗い場と浴槽と
が連設されており、浴槽の上方開口部には鍔縁が全周に
亙って設けられ、鍔縁の下方に略半円形状の移乗台が取
着されており、該移乗台に相対向する浴室の壁パネルに
沿って洗面カウンターが突設されていることを特徴とす
る。

【０００８】請求項１乃至３の発明の浴室に於いて、洗
い場付浴槽の材質は、特に限定されず、例えば、硝子繊
維強化不飽和ポリエステル樹脂（ＦＲＰ）、人造大理石
等が挙げられる。

【０００９】洗い場と浴槽とは、一体成形されたもので
あっても、洗い場と一体成形された額縁状の浴槽吊支部
に別途成形された浴槽が吊設されたものであっても、洗
い場と一体成形された浴槽載置部に別途成形された浴槽
が載置されたものであっても、何れでもよい。

【００１０】浴槽が、洗い場とは別途成形されたもので
ある場合、その材質は、特に限定されず、例えば、洗い
場と同材質のＦＲＰ、人造大理石の外、琺瑯、ステンレ
ススチール等が挙げられる。

【００１１】請求項１乃至３の発明の浴室に於いて、浴
室の壁パネルの材質は、特に限定されず、例えば、熱硬
化性樹脂化粧鋼板、熱硬化性樹脂化粧繊維セメント板、
木粉セメント板、ＦＲＰ、天然もしくは人造大理石等が
挙げられる。

【００１２】請求項１乃至３の発明の浴室に於いて、洗
面カウンターの材質は、特に限定されず、例えば、ＦＲ
Ｐ、天然もしくは人造大理石、熱硬化性樹脂化粧鋼板等
が挙げられる。

【００１３】洗面カウンターは、洗い場と一体成形され
たものであっても、洗い場の床面上に別途成形された洗
面カウンターが載置されたものであっても、洗い場の立
上り壁に別途成形された洗面カウンターが取着されたも
のであっても、何れでもよい。

【００１４】その形状も、特に限定されず、洗い場床面
から洗面カウンターの側壁が立設されていても、全体が
板状で、洗面カウンターの底面と洗い場床面との間に空
間が存在するようになされていても、何れでもよい。

【００１５】移乗台に相対向する洗面カウンターの端縁
は、入浴者が移乗台に腰掛けた状態で、洗面カウンター
上に載置された湯桶に手が届き易いよう、略半円形状に
突出されているのが好ましい。

【００１６】請求項１の発明の浴室に於いて、略半円形
状の移乗台が水平方向に延設された鍔縁の下方には、移
乗台に負荷される重量をより広い面積で分担出来るよ
う、移乗台と同大の略四半球状の膨出部が突設されたエ
プロンが取着されていてもよい。

【００１７】請求項２の発明の浴室に於いて、エプロン
の材質は、特に限定されず、例えば、ＦＲＰ、人造大理
石、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）等の硬質合
成樹脂、熱硬化性樹脂化粧鋼板等が挙げられる。

【００１８】エプロンに突設される略半円形状の移乗台
の上面は、鍔縁の上面と同高となされていても、鍔縁の
下縁と同高となされていても、何れでもよい。後者の場
合には、鍔縁の上面と同高とする為に、移乗台上に別体
の略半円形状の座板が後付けされる。

【００１９】略半円形状の移乗台の立体形状は、特に限
定されず、例えば、略半円板状でも、略四半球状でも、
略半逆円錐形状でも、略半逆円錐台形状でも、何れでも
よい。

【００２０】請求項３の発明の浴室に於いて、略半円形
状移乗台の材質は、特に限定されず、例えば、洗い場付
浴槽と同材質のＦＲＰ、硬質合成樹脂、皮付合成樹脂低
発泡体等が挙げられる。

【００２１】移乗台の取着方法は、特に限定されず、例
えば、移乗台が平板状の場合には、略Ｌ字状の取着金具
を移乗台と立上り壁の双方に螺着すればよく、移乗台の
座部の後端から取着部が略直角に垂設されている場合に
は、取着部を立上り壁に螺着すればよい。

【００２２】移乗台の下方には、移乗台の取着金具や雄
螺子等を隠蔽して美観を向上させるよう、目隠し板を取
着してもよい。目隠し板の取着方法は、特に限定され
ず、例えば、凹凸嵌合、粘着等が挙げられる。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下請求項１乃至３の発明の浴室
の実施例を図面に基いて説明する。図１は請求項１の発
明の浴室の１実施例を示す斜視図、図２は図１に示され
ている請求項１の発明の浴室の要部断面図、図３は請求
項２の発明の浴室の１実施例を示す斜視図、図４は図３
に示されている請求項２の発明の要部断面図、、図５は
請求項３の発明の浴室の１実施例を示す要部分解斜視
図、図６は図５に示されている請求項３の発明の浴室の
要部断面図である。

【００２４】図１に示されている請求項１の発明の浴室
に於いて、１は、ＦＲＰ製の洗い場２と浴槽３が連設さ
れてなる浴室であって、浴槽３の上方開口部には、鍔縁
31が全周に亙って周設されている。

【００２５】洗い場２に面した鍔縁31の外壁には、略半
円形状の移乗台32が水平方向に延設されている。移乗台
32の下方には、図２に示されているように、移乗台32と
同大の略四半球状の膨出部41が突設されたエプロン４が
取着されている。

【００２６】移乗台32に相対向する浴室１の壁パネル５
の前面には、該壁パネル５に沿って、浴槽３の鍔縁31上
面と略同一の高さに、板状の洗面カウンター６が突設さ
れている。

【００２７】洗面カウンター６の端縁中央には、略半円
形状の突出部61が延設されており、突出部61の上方に位
置する壁パネル５には、湯水混合水栓７が配設されてい
る。８は洗面カウンター６の突出部61上に載置された湯
桶である。

【００２８】入浴者は、移乗台32上に洗面カウンター６
に正対して腰掛けて洗身作業を行い、浴槽３に入る際に
は、移乗台32上に腰掛けた儘で、浴槽３に向かって身体
を回動すればよく、浴槽から出る際には、逆の順序で移
動すればよい。

【００２９】図３に示されている請求項２の発明の浴室
に於いては、図４に示されているように、洗い場２に面
した浴槽３の鍔縁31の下方に略四半球状の移乗台42が突
設されたエプロン４が取着されており、移乗台42の上面
には、座板43が後付けされている。

【００３０】図５に示されている請求項３の発明の浴室
に於いては、洗い場２に面した浴槽３の鍔縁31の下方
に、略半円形板状の移乗台９が、図６に示されているよ
うに、１組の略Ｌ字状の取着金具11を移乗台９と洗い場
２の立上り壁21の双方に螺着することによって取着され
ている。移乗台９の下方には、断面略コ字状の目隠し板
12が取着されている。

【００３１】

【発明の効果】請求項１の発明の浴室は、叙上の通り構
成されているので、浴槽に出入する際に、一旦洗身場所
から立上って移乗台に腰掛ける動作を行う必要がなく、
介助者にとっても、労力の負担が軽減される。請求項２
の発明の浴室は、叙上の通り構成されているので、浴槽
に出入する際に、一旦洗身場所から立上って移乗台に腰
掛ける動作を行う必要がなく、介助者にとっても、労力
の負担が軽減される。請求項３の発明の浴室は、叙上の
通り構成されているので、浴槽に出入する際に、一旦洗
身場所から立上って移乗台に腰掛ける動作を行う必要が
なく、介助者にとっても、労力の負担が軽減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の発明の浴室の１実施例を示す斜視
図。

【図２】図１に示されている請求項１の発明の浴室の要
部断面図。

【図３】請求項２の発明の浴室の１実施例を示す斜視
図。

【図４】図３に示されている請求項２の発明の浴室の要
部断面図。

【図５】請求項３の発明の浴室の１実施例を示す要部分
解斜視図。

【図６】図５に示されている請求項３の発明の浴室の要
部断面図。

【符号の説明】

１ 浴室 ２ 洗い場 ３ 浴槽 ４ エプロン ５ 壁パネル ６ 洗面カウンター ９ 移乗台 31 鍔縁 32 移乗台 42 移乗台

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗い場と浴槽とが連設されており、浴槽
   の上方開口部には鍔縁が全周に亙って設けられ、洗い場
   に面した鍔縁の外壁に略半円形状の移乗台が水平方向に
   延設され、該移乗台に相対向する浴室の壁パネルに沿っ
   て洗面カウンターが突設されていることを特徴とする浴
   室。
2. 【請求項２】 洗い場と浴槽とが連設されており、浴槽
   の上方開口部には鍔縁が全周に亙って設けられ、鍔縁の
   下方に略半円形状の移乗台が突設されたエプロンが取着
   されており、該移乗台に相対向する浴室の壁パネルに沿
   って洗面カウンターが突設されていることを特徴とする
   浴室。
3. 【請求項３】 洗い場と浴槽とが連設されており、浴槽
   の上方開口部には鍔縁が全周に亙って設けられ、鍔縁の
   下方に略半円形状の移乗台が取着されており、該移乗台
   に相対向する浴室の壁パネルに沿って洗面カウンターが
   突設されていることを特徴とする浴室。