JPH09219597A - 電磁波遮蔽能を備えたパチンコ機 - Google Patents

電磁波遮蔽能を備えたパチンコ機

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JPH09219597A
JPH09219597A JP2517996A JP2517996A JPH09219597A JP H09219597 A JPH09219597 A JP H09219597A JP 2517996 A JP2517996 A JP 2517996A JP 2517996 A JP2517996 A JP 2517996A JP H09219597 A JPH09219597 A JP H09219597A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
pachinko machine
layer
film
transparent conductive
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JP2517996A
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Akira Shingu
公 新宮
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パチンコ機周辺における高周波電源や電磁波
発生源等から発生する電磁波による機械の誤作動を防止
する手段に開発。 【解決手段】 パチンコ機に使用している動作基盤の集
積回路に電磁波が悪影響しないように、電磁波遮蔽機能
を備えた透明導電膜で基盤を覆うことによってパチンコ
機の誤作動を防止する技術である。そして、本発明にガ
ラス窓等に貼張する合成樹脂フィルム(透明導電膜)に
は波長500nmにおける可視光透過率が少なくとも5
0%と高透明であり、しかもアドバンテスト法により測
定した500MHzの電磁波遮蔽率が10dB以上のも
のを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機におけ
る高周波電源や電磁波発生源、例えば携帯電話、小型パ
ソコン、トランシーバー等から発生する電磁波による機
械の誤作動を防止する手段に関する。殊に、本発明はパ
チンコ機に使用している動作基盤の集積回路に電磁波が
悪影響しないように、特殊な電磁波遮蔽作用を備えた透
明導電膜で基盤を覆うことによってパチンコ機の誤作動
を防止する技術に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】昨今、パチンコ機の作動基盤
が電子化されているが、この電子化は出球調整に釘師の
技能を不要となした反面、パチンコ機周辺の電磁波の外
乱によるパチンコ機動作基盤の誤動作が新たな問題とな
っている。殊に、携帯電話の普及は誤動作の発生を増大
させている。
【0003】即ち、パチンコ機において、パチンコホー
ル内に発生する高周波電源や高周波で作動している電磁
波発生源(例えば携帯電話、小型パソコン、トランシー
バー等々)から発生する電磁波が、パチンコ機に使用し
ている動作基盤の集積回路(IC)に影響して誤作動を
起こし、大当たりや小当たりの確率を狂わし、健全な遊
戯機の機能を損なうことが今日的問題となっている。更
には、この状況を意図的に悪用して不正を働く可能性も
ある。
【0004】この誤作動を防止するには、これらの発生
源をなくすことが有効であるものの、これは現実には不
可能である。そこでパチンコ機の改良が必要となる。
【0005】
【本発明の解決課題】ICの誤作動を防止するには、基
盤に達する電磁波を極力減少せしめることが効果的であ
る。しかし、基盤はパチンコ機と一体であり、新規の機
械を製造するためには電磁波の影響防止対策を施した基
盤をその都度新たに製作して装備する必要がある。しか
も、この対策はパチンコ機の製造メーカーには可能であ
っても、パチンコ店では対応ができない。
【0006】そこで、パチンコ店でも対応可能な、簡便
な電磁波の影響回避手段を検討したところ、効果の認め
られる改良手段を見出だし、本発明を完成することがで
きた。
【0007】
【具体的な解決手段】本発明は、パチンコ機の窓(前
面)に使用されている2枚の透明板(通常「ガラス板」
で代表される)の相対向する2面の少なくとも1面に、
即ち2枚のガラス板の空間に合成樹脂フィルムからなる
透明導電膜を展張するか、又はガラス板に透明導電膜を
粘着剤等貼張手段により直接貼張することによって、パ
チンコ機周囲の電磁波を遮蔽するものである。そして、
本発明では、本発明に供する合成樹脂フィルム(透明導
電膜)は波長500nmにおける可視光透過率が少なく
とも50%と高透明であり、しかもアドバンテスト法に
より測定したときの500MHzの電磁波遮蔽率(下記
式)が10dB以上と遮蔽作用が大きいものを使用する
特徴を備えている。本発明に供する透明導電膜は、例え
ば合成樹脂フィルム(可撓性プラスチックフィルム)の
少なくとも片面に、導電性の金属薄膜を形成させたもの
である。そして、要すれば該金属薄膜に接するように、
更に1層又は複数層の金属酸化物層を積層したものであ
る。このような構造の透明導電膜を適用することにより
電磁波遮蔽能を備えたパチンコ機となる。
【0008】なお、電磁波遮蔽率(dB)は20log
(Ei/Et)として表し得る。ここに、Eiは入射電
磁波強度であり、またEtは透過(伝送)電磁波強度で
ある。
【0009】具体的な電磁波の遮蔽処理手段は以下の構
成による。少なくとも1枚の透明導電膜をパチンコ機の
前面の2枚の透明板(ガラス板)の間に貼張し電磁波を
遮蔽する。勿論、透明導電膜は透明板に直接貼ってもよ
く、2枚の透明板の間に透明板と接触しないように展張
することも出来る。単一の透明導電膜ばかりでなく、複
数枚の透明導電膜を設けることも可能である。
【0010】透明導電膜の構成は、(イ)可撓性の、熱
可塑性の合成樹脂からなるフィルム、該フィルム表面の
上に設けられた(ロ)導電体層、(ハ)金属酸化物層及
び要すれば(ニ)保護層を設けたものである。
【0011】この導電膜は(ロ)導電体層と1層又は複
数層の(ハ)金属酸化物層とを適切な厚さに設定するこ
とにより、透明性を備え得る。また、透明導電膜はそれ
自体電磁波のみならず、赤外線をも遮蔽する光選択透過
膜となる。
【0012】パチンコ機において,電磁波遮蔽能を備え
た透明導電膜(光選択透過膜)に適する材料として、次
の素材が例示できる。
【0013】(イ)熱可塑性合成樹脂フィルムにはポリ
アルキレンテレフタレート系ポリエステル、ポリアルキ
レンナフタレンジカルボキシレート系ポリエステル、脂
肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等が挙げられる。これらはフィルムとし
て、高透明であって、スッパタ法や真空蒸着法等により
導電体層が形成出来得る耐熱性を備えていることが要件
である。
【0014】次に、(ロ)導電体層としては、銀、金及
び銅の単一層又は合金層が示される。導電体層は電気抵
抗の低いものが望ましく、抵抗値として100Ω/□以
下、好ましくは約10Ω/□のものである。低い抵抗値
ほど電磁波を遮蔽する効果が大きい。従って、導電率か
らみて上記の金属の単体又は合金が好ましい。
【0015】また、(ハ)金属酸化物層としては、蒸着
等の物理的手段により成形した酸化チタン又は酸化ジル
コニウム、或いは、アルキルチタネート又はアルキルジ
ルコニウムの加水分解法により得られる有機化合物由来
の酸化チタン又は酸化ジルコニウムが加工しやすく、好
ましい例となる。加えて、金属酸化物層として酸化イン
ジュウムや酸化錫の単一層又は多層のものも適用でき
る。この金属酸化物層は、2層の間に導電体層をサンド
ウィッチ状に挟む(積層する)構成とすることによっ
て、透明性を高め得る。
【0016】本発明のパチンコ機において、電磁波を遮
蔽できる機能性膜は、その表面を保護するため、(ニ)
保護層を設けることができる。この保護層として、二軸
配向のポリプロピレン等が挙げられる。
【0017】透明導電膜として、次の作り方を示すこと
が出来る。例えば、二軸配向ポリエチレンテレフタレー
トフィルムの上に、酸化チタンの金属酸化物層を設け、
次いでスッパタ法で銀・銅合金からなる導電膜を設け、
更に酸化チタンの金属酸化物層を積層し、第2層酸化チ
タン(金属酸化物層)の上にポリプロピレン二軸配向フ
ィルムを貼りつける。
【0018】準備ができた電磁波遮蔽用の透明導電膜を
接着剤を介してパチンコ機の窓ガラスに貼張する。パチ
ンコ機における透明板(前面のガラス板)と透明導電膜
との位置関係は、図面により説明すると、例えば図1又
は図2のようである。
【0019】図1は2枚の透明板(ガラス板)の間の基
盤側に1枚の透明導電膜を設けた状態を説明したもので
ある。また、図2は2枚のガラス板の間に2枚の透明導
電膜を設けた状態を示したものである。図の左側が遊技
者、右側が基盤側である。
【0020】
【実施例】電磁波遮蔽率の測定はアドバンテスト法によ
る。電磁波シールド効果の測定方法には、MIL−ST
D−285に基づいて開発されたものであり、ループア
ンテナを用いて磁界減衰率を測定するか、又はロッドア
ンテナを用いて電界減衰率を測定することができる。プ
ラスチックシールド材評価器とスペクトラム・アナライ
ザとから磁界又は電界の減衰率を測定し、結果を相対値
(dB)として表示するものである。
【0021】電磁波シールド効果は、次式で現わされ、
この数値が大きい程シールド効果があると言える。 SE=20log(Ei/Et) ここに、SEはシールド効果(dB)であり、Eiは入
射電界強度(V/m)を示し、またEtは伝送電界強度
(V/m)である。
【0022】[実施例1]波長500nmの光線透過率
が86%,厚さが50μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムの片面に、第1層及び第3層として酸化イン
ジュウム(金属酸化物)層を15nm及び20nmを設
け、また第2層として14nmの銀薄膜層を順次積層し
た透明導電性で選択光透過性のあるフィルムを形成し
た。酸化インジュウム層及び銀薄膜層はいずれも真空下
(5x10-5Torr)でスパッタリング法で得た。得られ
た導電膜の波長500nmの光線透過率は75%であっ
た。電磁波遮蔽性の測定のため14cm角の厚さ3mm
のガラスに透明性の高い両面接着テープを介して前記導
電膜を貼付け、アドバンテスト法により電磁波(電界)
遮蔽性を測定したところ、500MHzで20dBであ
った。この透明導電膜を前記両面接着テープを用いてパ
チンコ機のガラスに貼り、遊技者からみて2枚のガラス
の内の奥側ガラスの遊技者側(即ち2枚のガラスの相対
向する面)になるようにして取り付けた。
【0023】このパチンコ機において、遊技者側よりの
ガラス表面に携帯電話機を接触させ、他の電話から呼出
し通話を10回行った。この際のパチンコ機の誤作動の
発生の有無を評価したところ、誤作動の発生は全くなか
った。
【0024】[比較例1]実施例1において、作成した
透明導電膜の代わりに、厚さが50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムをガラス板に貼り、携帯電話機
による誤作動発生の有無を実験したところ、10回中8
回誤作動が起こった。なお、このフィルムの電界遮蔽性
は0dBであった。
【0025】[実施例2〜3、比較例2〜3]透明導電
膜の第1層ないし第3層を表1に記載したとおりに変更
する以外は実施例1と同一の方法及び条件で透明導電膜
を作成した。それらの結果を表1に併記した。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、比較例2の導電
膜は透明度が低いことから電磁波遮蔽効果は高い(遮蔽
率50dB)ものの、パチンコ機自体が暗いので、遊技
機械としては好まれないようである。
【0028】比較例3のものは電磁波遮蔽効果が乏しく
(遮蔽率8dB)、携帯電話機による電磁波の影響が無
視できない。
【0029】実施例2及び3のものは電磁波遮蔽率30
〜10dBであって、外観(ガラス窓の透視性)も良好
であった。
【0030】
【発明の効果】本発明のパチンコ機の基盤に近接して透
明導電膜を設けると、その電磁波遮蔽能によって、パチ
ンコ機周辺の、特に前面の遊技者側からの電磁波を遮蔽
することから、パチンコ機の誤作動を回避できる。ガラ
ス窓の内側に透明導電膜を貼ると、パチンコ機を新たな
機種に変更した場合でも透明導電膜が貼られたガラス窓
はそのままであり、電磁波遮蔽効果がそのまま持続す
る。ガラス窓に透明導電膜を貼る作業は比較的容易であ
り、簡便な処置で極めて大きな効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1枚の透明導電膜をパチンコ機の窓部
分奥側(基盤に近接した位置)に貼張した状態を説明す
る説明図である。図面で左側が遊技者、右側が基盤であ
る。
【図2】本発明の2枚の透明導電膜をパチンコ機の2枚
のガラス板の間に貼張した状態を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
10 透明板(ガラス板) 12 透明導電膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パチンコ機の前面(窓)に使用されてい
    る2枚の透明板(ガラス板)の相対向する2面の少なく
    とも1面に、透明導電膜を粘着剤等貼張手段により貼張
    してなるパチンコ機であって、合成樹脂フィルムは波長
    500nmにおける可視光透過率が少なくとも50%で
    あり、しかもアドバンテスト法により測定したときの5
    00MHzの電磁波遮蔽率(式1)が10dB以上であ
    り、該透明導電膜は可撓性の熱可塑性合成樹脂フィルム
    の少なくとも片面に、導電性の金属薄膜を形成させたも
    のであり、要すれば該金属薄膜に接するように、更に金
    属酸化物層を積層してなることを特徴とする電磁波遮蔽
    能を備えたパチンコ機。 但し、電磁波遮蔽率(dB)=20log(Ei/Et) ・・・(式1) Eiは入射電磁波強度、Etは透過(伝送)電磁波強度
    である。
  2. 【請求項2】 透明導電膜が光選択透過膜であり、金属
    層及び金属酸化物層を積層してなる構成であって、金属
    層が銀、金、銅の単一金属又は2種以上の合金からなる
    単一層である請求項1に記載の電磁波遮蔽能を備えたパ
    チンコ機。
  3. 【請求項3】 光選択透過膜に使用する金属酸化物層が
    物理的手段により成形した酸化チタン又は酸化ジルコニ
    ウムである請求項2に記載の電磁波遮蔽能を備えたパチ
    ンコ機。
  4. 【請求項4】 光選択透過膜に使用する金属酸化物層が
    アルキルチタネート又はアルキルジルコニウムの加水分
    解法により得られる酸化チタン又は酸化ジルコニウムで
    ある請求項2に記載の電磁波遮蔽能を備えたパチンコ
    機。
  5. 【請求項5】 光選択透過膜における金属酸化物層が酸
    化インジュウム又は酸化錫である請求項2に記載の電磁
    波遮蔽能を備えたパチンコ機。
  6. 【請求項6】 透明導電膜が酸化インジュウム及び/又
    は酸化錫の単一層又は多層構造である請求項1に記載の
    電磁波遮蔽能を備えたパチンコ機。
  7. 【請求項7】 透明導電膜の表面層(最外層)に絶縁性
    の保護層を設けた請求項1に記載の電磁波遮蔽能を備え
    たパチンコ機。
JP2517996A 1996-02-13 1996-02-13 電磁波遮蔽能を備えたパチンコ機 Pending JPH09219597A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009076620A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Toray Ind Inc 電磁波吸収体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009076620A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Toray Ind Inc 電磁波吸収体

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