JPH09217844A - 流体制御弁 - Google Patents

流体制御弁

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JPH09217844A
JPH09217844A JP8026698A JP2669896A JPH09217844A JP H09217844 A JPH09217844 A JP H09217844A JP 8026698 A JP8026698 A JP 8026698A JP 2669896 A JP2669896 A JP 2669896A JP H09217844 A JPH09217844 A JP H09217844A
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JP
Japan
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diaphragm
valve
fluid
control valve
fluid control
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JP8026698A
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English (en)
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國興 ▲浜▼本
Kunioki Hamamoto
Michio Sakatani
道生 坂谷
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤフラム及びその廻りの構造を簡素化で
き、また流量特性の向上を図ることができる流体制御弁
を提供する。 【解決手段】 流体入口部と流体出口部とに連通する流
体通路を備えた弁本体の一端部と該端部を覆うカバー体
との間に可撓性ダイヤフラムを配設し、該ダイヤフラム
と上記カバー体とで形成された圧力室にパイロット流路
を連通させてその圧力を制御することにより、ダイヤフ
ラムを往復動させて上記流体通路を開閉するようにした
流体制御弁において、上記ダイヤフラムの外周形状を略
円形とした上で、該ダイヤフラムよりも外側に、上記圧
力室を弁外部に対してシールする第1シール部材を配設
する一方、上記パイロット流路を、弁本体とカバー体と
を通って上記圧力室に連通させるとともに、パイロット
流路を弁外部に対してシールする第2シール部材を、上
記ダイヤフラムとは別体に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体制御弁、特
に、ダイヤフラム式の流体制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体制御弁の一種として、可撓性
ダイヤフラムの往復動により弁内部の流体通路を開閉さ
せ、この開閉のタイミング,開度あるいは時間等を適宜
制御することにより、流体の供給タイミング及び供給量
などを制御するようにした、ダイヤフラム式のものは一
般に良く知られており、例えば、ガソリンスタンド等に
設置される給油計量機に付設されるなどして、幅広く用
いられている。かかるタイプの流体制御弁では、通常、
上記ダイヤフラムで仕切られた空間のうち流体通路の反
対側を圧力室とし、この圧力室の圧力を例えば電磁弁の
切換動作で制御することにより、ダイヤフラムを往復動
させて流体の供給制御が行われる。
【0003】以下、従来のダイヤフラム式流体制御弁の
構造を、例えば、ガソリンスタンド等の給油計量機に付
設されるものを例にとって説明する。図18は、従来例
に係るダイヤフラム式流体制御弁65のダイヤフラム組
付部分の断面説明図である。この図に示すように、従来
では、ダイヤフラム52が組付けられる弁本体56の一
端部と該端部を覆うカバー体54(サイドカバー)とは、
その組付面が共に面一に形成され、両者で形成された空
間部を仕切る可撓性ダイヤフラム52の外周形状は、基
本的には略円形であるが、その一部に半径方向へ舌状に
突出した突出部58が設けられている。
【0004】一方、ダイヤフラム52と上記サイドカバ
ー54とで形成されたダイヤフラム上室(圧力室)68に
は、弁本体56とサイドカバー54とを通って形成され
たパイロット流路78が連通している。そして、ダイヤ
フラムは、弁本体56の組付面とサイドカバー54の組
付面との間に挟まれて所定の面圧が得られるように締め
付けられることにより、その略円形部分が上記圧力室6
8を弁外部に対してシールすると共に、上記突出部58
がパイロット流路78を弁外部に対してシールするよう
になっている。尚、このパイロット流路78のシール部
分については、ダイヤフラム52のゴム材が内部流体に
より膨潤してパイロット流路78が絞られることを防止
するためにガイドパイプ64が装着されている。
【0005】上記ダイアフラム52は、その断面構造に
ついては具体的に図示しなかったが、内部に芯材として
の基布を有し、その上下をゴム等の弾性に富んだ材料で
層状に覆って構成されており、ダイアフラム52として
成形した後に、ポンチ加工等によって、パイロットホー
ル72及びパイロット流路78用の穴部74が設けられ
る。従って、これら穴加工された部分の断面には基布部
分が露出することになる。このような基布の露出部分が
あると、この基布を伝わって内部の流体が外部に漏れ出
す場合があるので、従来では、ダイヤフラム52の更に
外側を、例えばサイドカバー54側に形成した断面凹状
の環状溝62で囲み、この溝部62にシールゴムを焼き
付け加工することにより、流体の弁外部への漏洩を防止
するようにしている。
【0006】また、従来例に係る流体制御弁65では、
ダイヤフラム52の略中央部分に、ダイヤフラム下室側
に延びる複数のガイド脚部70が一体的に取り付けられ
ており、このガイド脚部70が、弁本体56内部に形成
された吐出口66の内壁に対して自在に摺動することに
より、ダイヤフラム52の往復動がガイドされるように
なっている。ダイヤフラム52の上記圧力室68側に
は、スプリング60が取り付けられており、該スプリン
グ60は、弁本体56内の吐出口66の一端側が形成す
る弁座に対してダイヤフラム52を付勢するものであ
る。
【0007】一方、図17は、上記流体制御弁65の作
動を制御するための電磁弁97(97A,97B)を弁本
体56に固定する固定構造を示す断面説明図である。ダ
イヤフラム式流体制御弁では、後で詳しく説明するよう
に、大小二通りの流量を得るために2個の電磁弁が設け
られる場合がある。本従来例においても、上記パイロッ
ト流路78に接続されてダイヤフラム52を開閉させる
大流量用の電磁弁97Aと、弁本体56の入口側と出口
側とを直接につなぐ小流路を開閉する小流量用の電磁弁
97Bの2個の電磁弁が設けられている。従来では、両
電磁弁97A,97Bを固定する場合、上記図17に示
すように、個々の電磁弁97A,97Bをそれぞれ別々
に弁本体56に固定するようにしている。
【0008】これら電磁弁97A及び97Bは、同一の
構成を有しており、例えば図17における右側のものを
例にとって説明すれば、通電することにより励磁されて
電磁力を発生させるソレノイドコイル93と、該ソレノ
イドコイル93内に配置されてその電磁力によってコイ
ル軸線方向に駆動されるプランジャ75と、該プランジ
ャ75の外周を取り囲んでその動作をガイドするガイド
チューブ79とを備え、該ガイドチューブ79の一端
(図における上端)側は、プランジャ75の上方への移動
量を規制するヘッドが固定されている。一方、このガイ
ドチューブ79の他端(図における下端)側は、電磁弁9
7Aを流体制御弁の弁本体56に組み付けるためのベー
スナット67の内側に、例えばロウ付けによって接合さ
れている。
【0009】そして、上記ヘッド81とガイドチューブ
79とベースナット67とを互いに一体的に固定してサ
ブアッセンブリとして組み立て、その内部にプランジャ
75を収納した後、上記ベースナット67を弁本体56
にねじ込むことにより、各電磁弁の弁本体56への組付
けが行われる。また、電磁弁の外側を覆う保護用のソレ
ノイドカバー89は、ボルト85を用いて各電磁弁のヘ
ッド81にそれぞれ固定されている。このようにして組
付けた状態では、上記プランジャ75は、ヘッド81と
の間に装着されたスプリング77によって弁本体56側
に付勢されており、その下端部に固定されたディスク8
3が、弁本体56に固定されたシート部材87の上端面
に着座して、閉弁状態が維持される。そして、ソレノイ
ドコイル83が励磁されると、その電磁力によってプラ
ンジャ75がヘッド81に当接するまで上動し、これに
より、上記ディスク83がシート部材87の上端面から
離間し、電磁弁が開弁するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の流体制御弁では、ダイヤフラムの圧力室まわりのシ
ールに関して、以下のような問題があった。すなわち、
従来では、ダイヤフラムの外周の一部に突出部を設け、
この突出部でパイロット流路まわりのシール材を兼用さ
せるようにしており、その基布を伝っての内部流体の漏
洩を防止するためにダイヤフラムの更に外側に設けるシ
ール材が大径になり、従って、弁本体およびカバー体の
組付面の面積も不可避的に大きくなる。このため、カバ
ー体が大形になる。また、パイロット流路のシール部分
には、ダイヤフラムの膨潤効果によって流路が絞られる
ことを防止するためにガイドパイプを用いる必要があ
り、部品点数および組付工数の増加を来し、コスト高に
なる。更に、上述のように、ダイヤフラムが通常の円形
ではなく、その外周の一部に突出部を有する異形のもの
とする必要があるので、ダイヤフラム自体の製造コスト
が高くなる。
【0011】また、従来の流体制御弁では、ダイヤフラ
ムの往復動をガイドするためのガイド脚部が、弁本体の
流体通路 (図18の例では吐出口)内に突出しているの
で、流体のスムースな流れが妨げられ、流体制御弁の流
量特性の向上 (換言すれば、バルブにおける流体の流れ
易さを表す指標であるCv値の向上)を図る上で、不利
になるという難点があった。
【0012】更に、従来の流体制御弁では、電磁弁 (2
個)の流体制御弁本体への組付に関して、個々の電磁弁
ごとに、三つの部品 (ヘッド,ガイドチューブ及びベー
スナット)を互いに一体的に固定してサブアッセンブリ
を構成し、このサブアッセンブリを (つまり上記ベース
ナットを)弁本体にねじ込むようにしていたので、構造
が複雑で、加工および組付に非常に手間がかかるという
製造上の問題があった。また、ソレノイドコイルを保護
するためのソレノイドカバーの電磁弁への取り付けも、
個々の電磁弁ごとに行われており、更に手間がかかるも
のとなっていた。
【0013】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、ダイヤフラム及びその廻りの構造を簡素化で
き、また流量特性の向上を図ることができ、更に電磁弁
の取り付けを簡単に行えるようにした流体制御弁を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る発
明(以下、第1の発明という)は、流体入口部と流体出口
部とにそれぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端
部と該端部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラム
を配設し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成され
た圧力室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御
することにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体
通路を開閉するようにした流体制御弁において、上記ダ
イヤフラムの外周形状を略円形とした上で、該ダイヤフ
ラムよりも外側に、上記圧力室を弁外部に対してシール
する第1シール部材を配設する一方、上記パイロット流
路を、弁本体とカバー体とを通って上記圧力室に連通さ
せるとともに、パイロット流路を弁外部に対してシール
する第2シール部材を、上記ダイヤフラムとは別体に設
けたことを特徴としたものである。
【0015】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、流体入口部と流体出口部とにそ
れぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部と該端
部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを配設
し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された圧力
室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御するこ
とにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通路を
開閉するようにした流体制御弁において、上記ダイヤフ
ラムと上記第2シール部材とが、弁本体とカバー体とが
当接する互いに平行な異なる平面上にそれぞれ配設さ
れ、両平面間の段差部に上記第1シール部材が配設され
ていることを特徴としたものである。
【0016】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、流体入口部と流体出口部とにそ
れぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部と該端
部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを配設
し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された圧力
室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御するこ
とにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通路を
開閉するようにした流体制御弁において、上記ダイヤフ
ラムに、その往復動をガイドするガイド部材を上記圧力
室側に突出させて取り付ける一方、上記カバー体に、上
記ガイド部材の突出端側を摺動自在に受け合うガイド部
を設けたことを特徴としたものである。
【0017】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、流体入口部と流体出口部
とにそれぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部
と該端部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを
配設し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された
圧力室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御す
ることにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通
路を開閉するようにした流体制御弁において、上記ガイ
ド部が、上記圧力室もしくはパイロット流路に対して開
口する開口部を備えていることを特徴としたものであ
る。
【0018】また、更に、本願の請求項5に係る発明
(以下、第5の発明という)は、流体入口部と流体出口部
とにそれぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部
と該端部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを
配設し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された
圧力室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御す
ることにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通
路を開閉するようにした流体制御弁において、上記弁本
体の流体通路に、上記パイロット流路に連通した圧力室
内の圧力を制御するための電磁弁と、上記流体入口部と
流体出口とを連絡する流体通路を開閉するための電磁弁
とが接続され、これら電磁弁が、ソレノイドコイルの電
磁力でコイル軸線方向に駆動されるプランジャの外周を
取り囲んでその動作をガイドするガイド部材を備えてお
り、上記各電磁弁が、各ガイド部材の一端側を流体制御
弁の弁本体に設けた各取付穴に嵌合させた上で、上記複
数の電磁弁間に掛け渡して設けられプレート部材を挿通
する単一のボルト部材を締め付けることにより、上記弁
本体に固定されていることを特徴としたものである。
【0019】また、更に、本願の請求項6に係る発明
(以下、第6の発明という)は、流体入口部と流体出口部
とにそれぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部
と該端部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを
配設し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された
圧力室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御す
ることにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通
路を開閉するようにした流体制御弁において、上記各ガ
イド部材の一端側に、該端部の外周に嵌合するリング部
材が取り付けられ、各ガイド部材が上記リング部材を介
して上記各取付穴に嵌合されていることを特徴としたも
のである。
【0020】また、更に、本願の請求項7に係る発明
(以下、第7の発明という)は、流体入口部と流体出口部
とにそれぞれ連通する流体通路を備えた弁本体の一端部
と該端部を覆うカバー体との間に可撓性ダイヤフラムを
配設し、該ダイヤフラムと上記カバー体とで形成された
圧力室にパイロット流路を連通させてその圧力を制御す
ることにより、ダイヤフラムを往復動させて上記流体通
路を開閉するようにした流体制御弁において、上記ガイ
ド部材の他端側に固定された電磁弁開弁時に上記プラン
ジャの一端面が吸着するヘッド及びプランジャの吸着面
の少なくとも一部には、両者間での偏芯を防止するため
に、テーパが設けられていることを特徴としたものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例
えば、ガソリンスタンドの給油計量機に付設される流体
制御弁を例にとって、添付図面に基づいて詳細に説明す
る。図1,図2及び図3は、本実施の形態に係るダイア
フラム式とされた流体制御弁1の正面図,右側面図及び
背面図である。これらの図に示すように、上記流体制御
弁1の一端側には、内部のダイヤフラムを作動させるた
めの電磁弁ユニット3が組み付けられている。
【0022】また、図4は、上記流体制御弁1の作動を
説明するための概略的な構造断面図であるが、この図に
示すように、上記電磁弁ユニット3は、流体制御弁1の
作動を制御するための電磁弁として、大小二通りの流量
を得るために、2個の電磁弁7A,7Bを有している。
後で詳しく説明するように、大流量用の電磁弁7Aは、
流体制御弁1に設けられたパイロット流路10に接続さ
れてダイヤフラム2を開閉させる。一方、小流量用の電
磁弁7Bは、弁本体6の流体入口部40と流体出口部5
0とを直接につなぐ小流路を開閉させるようになってい
る。
【0023】図5は、上記電磁弁ユニット3及びその組
付構造を示す、図2のX−X線に沿った断面説明図であ
る。この図5から分かるように、電磁弁ユニット3には
2個の電磁弁7A及び7Bが組み込まれている。これら
電磁弁7A及び7Bは、基本的には、同一の構成を有し
ており、例えば図5における右側のものを例にとって説
明すれば、通電することにより励磁されて電磁力を発生
させるソレノイドコイル23と、該ソレノイドコイル2
3内に配置されてその電磁力によってコイル軸線方向に
駆動されるプランジャ15と、該プランジャ15の外周
を取り囲んでその動作をガイドするガイドチューブ19
とを備え、該ガイドチューブ19の一端(図5における
上端)側には、プランジャ15の上方への移動量を規制
するヘッド21が固定されている。
【0024】上記流体制御弁1の弁本体6には、電磁弁
7Aのガイドチューブ19の他端側(図5における下端)
を組み付けるための取付穴43が設けられ、該取付穴4
3に通じる流体通路の開口部にはシート部材11が圧入
されている。そして、このシート部材11の上端面が、
上記プランジャ下端部に固定されたディスク13に対す
る弁座を形成している。本実施の形態で、上記ガイドチ
ューブ19の外周部と弁本体6の取付穴43の内周部と
の間に"O"リング状のシール部材9が介装され、ガイド
チューブ19と弁本体6との間を液密にシールしてい
る。
【0025】上記電磁弁7Aにおける開閉状態の切り換
えは、上記プランジャ15が往復動し、該プランジャ1
5の下端部に固定されたディスク13が移動することに
よって行なわれる。すなわち、ソレノイドコイル23に
通電されない状態では、上記ディスク13が、取付穴4
3に圧入されたシート部材11が形成する弁座に着座し
て閉弁状態が保たれる。ソレノイドコイル23に通電し
た場合には、該ソレノイドコイル23が励磁されること
によって上記プランジャ15がコイル軸線方向に沿って
上動し、上記ディスク13が弁座を離れて開弁する。通
電を止めると、上記プランジャ15は、該プランジャ1
5と上記ヘッド21との間に介装されたスプリング17
の弾性力によって弁本体6側に付勢され、ディスク13
がシート部材11の弁座に着座して再び閉弁するように
なっている。
【0026】尚、図6には、電磁弁ユニットの弁本体へ
の組付構造の第1の変形例が示されている。以下の説明
においては、図1〜図5に示した実施の形態における場
合と同じものには、同一の符号を付し、それ以上の説明
は省略する。この変形例においては、電磁弁7A及び7
Bのガイドチューブ19の一端側に、該端部に嵌合する
リング部材31が、例えば、ロウ付けによって接合され
ている。そして、上記ガイドチューブ19は、上記リン
グ部材31を介して上記取付穴43に嵌合されている。
かかる構成を採用することにより、電磁弁のガイド部材
の弁本体に対する組付安定性を向上させることができ
る。尚、上記リング部材31の外周部には、断面凹状の
環状溝が設けられており、この溝に"O"リング状のシー
ル部材33が装着されている。このシール部材によっ
て、上記リング部材31と弁本体6との間からの弁外部
への流体の漏洩が防止されている。
【0027】また、図7には、電磁弁ユニットの弁本体
への組付構造の第2の変形例が示されている。この第2
の変形例においては、ガイドチューブ19の一端部に取
り付けられたリング部材37が、外周側に断面凹状の環
状溝が設けられてシール部材33が装着されているのみ
ならず、ガイドチューブ19の外周に嵌合する内周側に
も断面凹状の環状溝が設けられ、該溝には"O"リング状
のシール部材39が装着されている。このリング部材3
7の内周側のシール部材39により、ガイドチューブ1
9の外周部とリング部材37の内周部との間が液密にシ
ールされている。かかる構成を採用することにより、図
6で示した第1の変形例と同じく組付安定性を向上させ
るとともに、上記ガイドチューブ19とリング部材37
とを、例えばロウ付け等によって接合する必要がなくな
り、組付工数を削減することができる。
【0028】本実施の形態においては、上記2個の電磁
弁7A及び7Bは、ソレノイドカバー41によって、そ
の上側及び外側を覆われている(図5参照)。このソレノ
イドカバー41は、ソレノイドコイル23を保護するも
ので、両電磁弁間に掛け渡して設けられている。本実施
の形態では、より好ましくは、上記ソレノイドカバー4
1上には、やや厚肉のリテーナプレート27が配置され
ている。また、本実施の形態では、上記ソレノイドカバ
ー41とリテーナプレート27の両方を挿通する単一の
ボルト部材25が設けられており、このボルト部材25
のネジ部を弁本体6に設けられたネジ穴に螺合させ、こ
れを締め付けることにより2個の電磁弁7A及び7Bの
両方が弁本体6に堅固に固定されるようになっている。
【0029】このように、本実施の形態では、単一のボ
ルト部材25で2個の電磁弁7A及び7Bを弁本体6に
固定することができるので、従来、各電磁弁ごとにベー
スナットを設け、個別に組み付けていた場合に比べ、部
品点数及び組付工数を大幅に削減することができる。
尚、図5に示されたものは、ソレノイドカバー41の上
にプレート部材27を設けていたが、ソレノイドカバー
41自体が一定以上の厚さを有するものの場合には、リ
テーナプレート27は特に必要ではない。
【0030】図8は、電磁弁ユニット3のソレノイドカ
バーの取付構造の変形例を示している。この変形例で
は、2個の電磁弁7A及び7Bに掛け渡して設けられた
リテーナプレート35が、上記ソレノイドカバー41と
電磁弁7A及び7Bとの間に介装されている。上記ソレ
ノイドカバー41とリテーナプレート35の両方を挿通
する単一のボルト部材25を締め付けることによって、
2個の電磁弁7A及び7Bが弁本体6に固定される。
【0031】尚、図9,図10及び図11は、電磁弁7
A及び7Bのプランジャ及びヘッドの変形例を示す断面
説明図である。図9に示す第1の変形例では、プランジ
ャ45とヘッド51とは、それぞれ、ソレノイドコイル
への通電時に、互いに吸着し合う平行な平面を有する吸
着面45a,51aを備え、各吸着面45b,51bには、そ
れぞれ、ガイドチューブ19の軸方向に平行な段差部4
5b,51bが設けられている。ところで、例えばこのよ
うなプランジャとヘッドとの間に作用する吸引力に関し
て、両者の吸着面が全面にわたってフラット(平面状)で
ある場合には、プランジャ及びヘッド間の間隔が大きく
なるほど両者間に作用する吸引力は反比例的に減衰する
ことが知られている(図16における曲線a参照)。そし
て、図9に示したように、両吸着面45a,51aをそれ
ぞれ段付きとし、各々段差部45b,51bを設けた場合
には、両吸着面45a,51aの間に作用する吸引力と両
者45a,51a間の間隔との相関性はかなり低くなり、
この間隔が大きくなっても、図16の曲線aと曲線cとを
比較して分かるように、両吸着面が全面にわたってフラ
ットである場合に比べて、吸引力はさほど低下せず、か
なり安定した値が得られる。すなわち、プランジャ45
の吸着面45aとヘッド51の吸着面51aとを段付きと
することにより、吸着面間の距離とその間に作用する吸
引力との関係特性を変化させて、両者間に作用する吸引
力をより良好に確保することができ、その結果、ソレノ
イドコイルの効率を向上させることができる。
【0032】上記第1の変形例では、両吸着面45a,5
1aに作用する吸引力を大きく保つためには、各段差部
間の間隔は小さいほど好ましいのであるが、過度に小さ
く設定すると、プランジャ45の円滑な作動に支障を来
すことになる。このため、上記段差部間には一定以上の
間隙を設ける必要があるが、この間隙及びプランジャと
ガイドチューブの間隙に応じてプランジャが偏芯するこ
とが考えられる。このため、図10の部分断面図に示す
第2の変形例では、ヘッド57とプランジャ47とが、
それぞれ、互いに平行な平面を有する吸着面57a,47
aを備え、各吸着面57a,47aに設けられた段差部57
b,47bには、ガイドチューブ19の軸方向に対して所
定角度だけテーパ部が設けられている。かかる構成を有
することにより、ソレノイドコイルへの通電によりプラ
ンジャ47が移動する際、該プランジャ47の移動動作
が良好にガイドされ、ヘッド57とプランジャ47の偏
芯を防止することができる。すなわち、ヘッド57とプ
ランジャ47との間での偏芯に起因してプランジャ47
の円滑な作動が阻害されることをより確実に防止するこ
とができる。
【0033】また、図11に示す第3の変形例では、ヘ
ッド61及びプランジャ55の各吸着面61a,55a
は、その大部分が、ガイド部材19の軸方向に対して所
定角度傾斜したテーパ面で形成されている。両吸着面6
1a,55aをかかる形状とした場合でも、両吸着面61
a,55aの間に作用する吸引力と両者61a,55a間の間
隔との相関性はかなり低くなり、この間隔が大きくなっ
ても、両者の吸着面が全面にわたってフラットである場
合に比べて、吸引力の低下が少なくて済み、かなり安定
した値が得られる(図16における曲線b参照)。このよ
うに、吸着面61a,55aの大部分をテーパ状とするこ
とにより、両吸着面61a,55a間の距離と両者間に作
用する吸引力との関係特性を変化させて、両吸着面61
a,55a間に作用する吸引力をより良好に確保すること
ができ、その結果、ソレノイドコイルの効率を向上させ
ることができる。
【0034】尚、ソレノイドコイル23への通電時に、
プランジャ15を取り囲むソレノイドコイル23による
磁路の磁気抵抗を極小化するためには、例えば、特殊電
磁ステンレスのような高透磁率磁芯材料の採用、各電磁
弁7A,7Bのヨーク49(図5参照)と磁芯の隙間の極
小化、あるいは、磁路断面積のボトルネックの解消など
の対策が考えられる。また、プランジャ15を弁本体6
側に付勢するための上記スプリング17の荷重の最適
化、あるいは、起磁力の強化などによって、ソレノイド
コイル23の効率を向上させることが可能である。
【0035】次に、流体制御弁1の可撓性ダイヤフラム
2の組付構造等について説明する。図12は、図3のY
−Y線に沿った流体制御弁1のダイアフラム組付部分の
断面説明図である。この図に示すように、弁本体6の一
端部には、ダイヤフラム2を組み付けるための組付部が
形成され、このダイヤフラム2が組み付けられた端部を
覆うためにカバー体4(サイドカバー)が取り付けられて
いる。また、ダイヤフラム2と上記サイドカバー4とで
形成されたダイヤフラム上室(圧力室)30には、該圧力
室30の圧力を制御するためのパイロット流路10が連
通している。
【0036】上記ダイアフラム2は、その断面構造につ
いては具体的に図示しなかったが、内部に芯材としての
基布を有し、その上下をゴム等の弾性に富んだ材料で層
状に覆って構成されており、ダイヤフラム2として成形
した後に、ポンチ加工等によって、ダイヤフラム2の上
下を常開で連通させるパイロットホール24が設けられ
ている。本実施の形態では、上記ダイヤフラム2は、そ
の外周形状が略円形に形成されている。
【0037】また、本実施の形態では、弁本体6のサイ
ドカバー4との組付面に、所定高さの段部が設けられて
いる。そして、その下段組付面上に、上記ダイヤフラム
2が配設されている。一方、弁本体6の上段組付面上に
は、パイロット流路10をとり囲む断面凹状の環状溝が
設けられ、該環状溝には、上記ダイヤフラム2とは別体
の"O"リング22(第2シール部材)が装着されている。
この第2シール部材22によって、パイロット流路10
から弁外部への流体の漏洩を防止することができる。ま
た、上下組付面間の段差部には、"O"リング8(第1シ
ール部材)が配設されている。この第1シール部材8
は、弁本体6の内部から外部への流体経路上では、ダイ
ヤフラム2よりも外側に位置することになる。この第1
シール部材8によって、上記圧力室30を弁外部に対し
て確実にシールすることができる。
【0038】このように、本実施の形態では、上記パイ
ロット流路まわりのシール部材22(第2シール部材)を
ダイヤフラム2とは別体に設けたので、ダイヤフラム2
の外周部の一部に突出部を設ける必要がなくなり、外周
形状を略円形にすることができる。これにより、従来、
外周形状が異形であった場合に比べて、ダイヤフラム2
自体の製造コストを低減することができる。また、ダイ
ヤフラム2よりも外側に配設するシール部材8(第1シ
ール部材)も小さくて済み、従って、弁本体6及びサイ
ドカバー4の組付面の面積も小さくなるので、従来に比
べてサイドカバー4を小形化することができるのであ
る。
【0039】更に、パイロット流路10まわりのシール
部材22(第2シール部材)をダイヤフラム2とは異なる
材質で形成することができるので、適切な材質選定を行
うことにより、従来、ゴム製のダイヤフラムで兼用して
いた場合のように、内部流体による膨潤効果でパイロッ
ト流路10が絞られることを防止することができる。従
って、従来のようにガイドパイプを用いる必要もなくな
り、部品点数および組付工数を削減することができる。
尚、上記第2シール部材22の材質としては、例えば、
4フッ化エチレンが好適である。また、ゴムであっても
NBR(アクリロニトリル・ブタジエン・ラバー)を用い
た場合には、内部流体(オイル)による膨潤の程度は非常
に少なくて済み、第2シール部材22の溝部など周囲の
寸法関係に余裕を持たせた設計を行うことにより、パイ
ロット流路10が絞られることを防止できる。
【0040】図13は、弁本体6及びサイドカバー4の
組付構造の変形例を示している。この変形例では、上記
サイドカバー4の下端部の外周側に溝部が設けられ、こ
の溝部にシール部材8'(第1シール部材)が装着されて
おり、ダイヤフラム2の周縁部の上面に位置している。
かかるこの第1シール部材8'によって、上記圧力室3
0が弁本体6外部に対して確実にシールすることができ
る。
【0041】ここで、上記流体制御弁1の作動の概略に
ついて、上記図4を参照しながら説明する。前述のよう
に、上記電磁弁ユニット3は、流体制御弁1の作動を制
御するための電磁弁として、大小二通りの流量を得るた
めに、2個の電磁弁7A,7Bを有している。大流量用
の電磁弁7Aは、上記パイロット流路10に接続されて
ダイヤフラム2を開閉させ、一方、小流量用の電磁弁7
Bは、弁本体6の流体入口部40と流体出口部50とを
直接につなぐ小流路を開閉させるものである。
【0042】電磁弁7A及び7Bが、プランジャ15を
付勢しているスプリング17の弾性力と流体入口部40
側からの液圧を受けて、共に閉弁状態に維持されている
場合には、流体は流れない。このような状態では、流体
制御弁1のダイヤフラム2は、上記圧力室30側に配設
されたスプリング20の付勢力と、ダイヤフラム2の上
下を常開で連通させるパイロットホール24を通過した
流体の液圧とで押圧されて閉弁している。
【0043】このとき、小流量用の電磁弁7Bが閉じた
ままで、大流量用の電磁弁7Aが開弁すると、上記圧力
室30内の流体が、パイロット流路10から電磁弁7A
を経て流体出口部50へ流出し、いわゆるパイロット流
が生じる。つまり、電磁弁7Aが開弁すると、まず、流
体入口部40→ダイヤフラム下室29→パイロットホー
ル24→ダイヤフラム上室(圧力室)30→パイロット流
路10a→電磁弁7A→パイロット流路10b→流体出口
部50の経路で流体が流れる。その結果、圧力室30側
からダイヤフラム2を押圧していた液圧が小さくなり、
流体入口部40からの液圧でダイヤフラム2が押し上げ
られて開弁する。これによって、大流量の流体が流れる
ことになる。
【0044】一方、上記電磁弁7Aが閉弁したままで電
磁弁7Bが開弁すると、ダイヤフラム2の閉弁状態が維
持されつつ、流体入口部40から流体出口部50へ直接
に小流量の流体が流れる。尚、図4においては、流体制
御弁1内のダイヤフラム2の開閉動作をガイドするため
のガイド部材等の図示は省略されている。
【0045】ところで、上記図12に示されているよう
に、ダイヤフラム2の略中央部分には、ダイヤフラム2
の開閉動作をガイドするガイド部材18が取り付けられ
ている。本実施の形態では、このガイド部材18は、上
記圧力室30側に突出するように設けられており、一
方、上記サイドカバー4にはガイド部材18の突出端側
を受け合うガイド孔12が設けられいる。このガイド孔
12に対して、上記ガイド部材18が自在に摺動するこ
とにより、ダイヤフラム2の往復動がガイドされるよう
になっている。このように、ガイド部材18を上記圧力
室30側に配置することにより、従来、ガイド部材がダ
イヤフラム下室側に取り付けられ弁本体の流体通路内に
突出していた場合(図18参照)に比べ、流体の流れがス
ムースになり流体制御弁の流量特性を向上させることが
できる。また、この場合には、ダイヤフラム2のシール
部分の近傍にガイド部材の脚部が位置していた従来に比
べて、ダイアフラム2の平面度が向上し、ダイヤフラム
2閉弁時のシール状態が良好に確保される。
【0046】図12に示すように、ガイド部材18の突
出端側を受け合う上記ガイド孔12は、上記圧力室30
に対して開口する開口部48を備えている。この開口部
48を設けることにより、ガイド孔12とガイド部材1
8とで形成される空間を開放することができ、かかる開
口部48のない閉塞したガイド孔12内にガイド部材1
8の突出端側を挿入する場合のように、ガイド部材18
の摺動動作によってガイド孔12内の圧力変動が生じ、
ダイヤフラム2の往復動作の応答性に悪影響を及ぼすお
それを無くすることができる。すなわち、ダイヤフラム
2の往復動作の応答性を良好に確保することができる。
【0047】図14,図15には、ダイヤフラム2の往
復動作の応答性を良好に改良したガイド部材の変形例が
示されている。図14の変形例では、先端部36が開口
した筒状のガイド部材28に該ガイド部材28をラジア
ル方向に貫通する横穴26が設けられている。通常、該
横穴26は、ガイド孔32の外側、すなわち、圧力室側
に位置している。また、上記ガイド部材28を受け合う
ガイド孔32はドリル穴34を介してパイロット流路に
連通している。この変形例では、筒状のガイド部材28
及び横穴26によってガイド孔32と圧力室とが連通さ
れておりガイド孔32内が閉塞されることはない。従っ
て、ダイヤフラム2の往復動作の応答性を良好に確保す
ることができる。しかも、この場合には、上記ドリル穴
34からガイド部材28の本体孔部及び横穴26に至る
経路により、パイロット流路10と圧力室30とが連通
され、これにより、電磁弁7Aを開弁させた際における
パイロット流を流すことができる。すなわち、上記横穴
26の径あるいは数などを適宜設定することにより、十
分なパイロット流量を確保することができ、ドリル穴と
圧力室とを連通させる連通路14(図12参照)を設ける
必要がなくなる。
【0048】一方、図15の変形例では、ガイド孔42
の内周部とガイド部材38の外周部との間隙が、十分な
パイロット流量を確保できる程度に、通常の単なる摺動
部分よりも大きく設定されている。これにより、やはり
連通路14の必要性をなくすることができる。尚、本発
明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設
計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記パイロ
ット流路まわりのシール部材 (第2シール部材)をダイ
ヤフラムとは別体に設けたので、ダイヤフラムの外周部
の一部に突出部を設ける必要がなくなり、外周形状を略
円形とすることができる。これにより、従来、外周形状
が異形であった場合に比べて、ダイヤフラム自体の製造
コストを低減することができる。また、ダイヤフラムよ
りも外側に配設するシール部材 (第1シール部材)も小
さくて済み、従って、弁本体およびカバー体の組付面の
面積も小さくて済むので、従来に比べてカバー体を小形
化することができる。更に、パイロット流路まわりのシ
ール部材 (第2シール部材)をダイヤフラムとは異なる
材質で形成することができるので、適切な材質選定を行
うことにより、従来、ゴム製のダイヤフラムで兼用して
いた場合のように、内部流体による膨潤効果でパイロッ
ト流路が絞られることを防止できる。したがって、従来
のようにガイドパイプを用いる必要もなくなり、部品点
数および組付工数を削減することができる。
【0050】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記ダイヤフラムと第2シール部材を、弁本
体とカバー体とが当接する互いに平行な異なる平面上に
それぞれ配設し、この両平面間の段差部に上記第1シー
ル部材を配設するようにしたので、従来、面一な組付面
に全てのシール材を配置していた場合に比べて、弁本体
およびカバー体の組付面の面積をより小さくすることが
でき、カバー体を一層コンパクトなものとすることがで
きるようになる。
【0051】更に、本願の第3の発明によれば、上記ダ
イヤフラムに、その往復動をガイドするガイド部材を圧
力室側に突出させて取り付ける一方、カバー体に、上記
ガイド部材の突出端側を摺動自在に受け合うガイド孔を
設けたので、従来、ガイド部材 (ガイド脚部)を弁本体
の流体通路内に突出するようにしていた場合のように、
ガイド部材が流体のスムースな流れを妨げることがなく
なり、流体制御弁の流量特性を向上させることができ
る。
【0052】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができる。特に、上記ガイド孔は、圧力室もしくはパイ
ロット流路に対して開口する開口部を備えているように
したので、かかる開口部のない閉塞したガイド孔内にガ
イド部材の突出端側を挿入する場合のように、ガイド部
材の摺動動作によってガイド孔内の圧力変動が生じ、ダ
イヤフラムの往復動作の応答性に悪影響を及ぼすおそれ
を無くすることができる。すなわち、流体制御弁の応答
性を良好に確保することができる。
【0053】本願の第5の発明によれば、2個の電磁弁
に掛け渡して設けられたプレート部材を挿通する単一の
ボルト部材を締め付けることにより、複数の電磁弁が弁
本体に固定されるので、従来、各電磁弁ごとにベースナ
ットを設け、個別に締結固定していた場合に比べ、部品
点数及び組付工数を大幅に削減することができる。
【0054】本願の第6の発明によれば、基本的には、
上記第5の発明と同様の効果を奏することができる。そ
の上、電磁弁のガイド部材は、その一端側に取り付けら
れたリング部材を介して弁本体側の取付穴に嵌合される
ので、ガイド部材の弁本体に対する組付安定性を向上す
ることができる。
【0055】本願の第7の発明によれば、電磁弁におけ
るヘッド及びプランジャ各吸着面の少なくとも一部に
は、それぞれテーパが設けられているので、両吸着面の
間に作用する吸引力と両者間の間隔との相関性は低くな
り、この間隔が大きくなっても、両吸着面が全面にわた
ってフラットである場合に比べて、吸引力はさほど低下
せず、かなり安定した値が得られる。すなわち、吸着面
間の距離とその間に作用する吸引力との関係特性を変化
させて、両者間に作用する吸引力をより良好に確保する
ことができ、その結果、ソレノイドコイルの効率を向上
させることができる。また、ソレノイドコイルへの通電
によりプランジャが移動する際に、該プランジャの移動
動作が良好にガイドされ、ヘッドとプランジャとの間で
の偏芯を防止することができる。すなわち、両者間での
偏芯に起因して、プランジャの円滑な作動が阻害される
ことをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る流体制御弁の正面
図である。
【図2】 上記実施の形態に係る流体制御弁の右側面図
である。
【図3】 上記実施の形態に係る流体制御弁の背面図で
ある。
【図4】 流体制御弁の作動を説明するための構造説明
図である。
【図5】 図2のX−X線に沿った電磁弁ユニット及び
その弁本体に対する組付部分の断面図である。
【図6】 電磁弁ユニット及びその弁本体に対する組付
構造の第1の変形例を示す断面図である。
【図7】 電磁弁ユニット及びその弁本体に対する組付
構造の第2の変形例を示す拡大断面図である。
【図8】 電磁弁ユニットのソレノイドカバーの取付構
造の変形例を示す断面図である。
【図9】 電磁弁のプランジャ及びヘッドの吸着面の構
造の第1の変形例を示す断面図である。
【図10】 電磁弁のプランジャ及びヘッドの吸着面の
構造の第2の変形例を示す断面図である。
【図11】 電磁弁のプランジャ及びヘッドの吸着面の
構造の第3の変形例を示す断面図である。
【図12】 図3のY−Y線に沿った流体制御弁の断面
図である。
【図13】 流体制御弁のダイヤフラム組付構造の変形
例を示す拡大断面図である。
【図14】 ダイヤフラムのガイド部材の第1の変形例
を示す部分断面図である。
【図15】 ダイアフラムのガイド部材の第2の変形例
を示す部分断面図である。
【図16】 プランジャ及びヘッドの吸着面間の距離と
両者間に作用する吸引力との関係特性を示すグラフであ
る。
【図17】 従来例に係るダイヤフラム式流体制御弁の
電磁弁ユニット及びその弁本体に対する組付構造の断面
図である。
【図18】 上記従来例に係るダイヤフラム式流体制御
弁のダイヤフラム組付構造の断面図である。
【符号の説明】
1,65…流体制御弁 2,52…ダイヤフラム 4,54…カバー体 6,56…弁本体 7A,7B,97A,97B…電磁弁 8…第1シール部材 9…リング部材 12…ガイド孔 15,75…プランジャ 18…ガイド部材 19,79…ガイドチューブ 21,81…ヘッド 22…第2シール部材 23,83…ソレノイドコイル 30,68…圧力室 40…流体入口部 50…流体出口部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体入口部と流体出口部とにそれぞれ連
    通する流体通路を備えた弁本体の一端部と該端部を覆う
    カバー体との間に可撓性ダイヤフラムを配設し、該ダイ
    ヤフラムと上記カバー体とで形成された圧力室にパイロ
    ット流路を連通させてその圧力を制御することにより、
    ダイヤフラムを往復動させて上記流体通路を開閉するよ
    うにした流体制御弁において、 上記ダイヤフラムの外周形状を略円形とした上で、該ダ
    イヤフラムよりも外側に、上記圧力室を弁外部に対して
    シールする第1シール部材を配設する一方、上記パイロ
    ット流路を、弁本体とカバー体とを通って上記圧力室に
    連通させるとともに、パイロット流路を弁外部に対して
    シールする第2シール部材を、上記ダイヤフラムとは別
    体に設けたことを特徴とする流体制御弁。
  2. 【請求項2】 上記ダイヤフラムと上記第2シール部材
    とは、弁本体とカバー体とが当接する互いに平行な異な
    る平面上にそれぞれ配設され、両平面間の段差部に上記
    第1シール部材が配設されていることを特徴とする請求
    項1記載の流体制御弁。
  3. 【請求項3】 流体入口部と流体出口部とにそれぞれ連
    通する流体通路を備えた弁本体の一端部と該端部を覆う
    カバー体との間に可撓性ダイヤフラムを配設し、該ダイ
    ヤフラムと上記カバー体とで形成された圧力室にパイロ
    ット流路を連通させてその圧力を制御することにより、
    ダイヤフラムを往復動させて上記流体通路を開閉するよ
    うにした流体制御弁において、 上記ダイヤフラムに、その往復動をガイドするガイド部
    材を上記圧力室側に突出させて取り付ける一方、上記カ
    バー体に、上記ガイド部材の突出端側を摺動自在に受け
    合うガイド孔を設けたことを特徴とする流体制御弁。
  4. 【請求項4】 上記ガイド孔は、上記圧力室もしくはパ
    イロット流路に対して開口する開口部を備えていること
    を特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
  5. 【請求項5】 上記弁本体の流体通路には、上記パイロ
    ット流路に連通した圧力室内の圧力を制御するための電
    磁弁と、上記流体入口部と流体出口部とを直接に連通さ
    せる小流路を開閉するための電磁弁とが接続され、これ
    ら電磁弁は、ソレノイドコイルの電磁力でコイル軸線方
    向に駆動されるプランジャの外周を取り囲んでその動作
    をガイドするガイド部材を備えており、上記各電磁弁
    は、各ガイド部材の一端側を流体制御弁の弁本体に設け
    た各取付穴に嵌合させた上で、両電磁弁間に掛け渡して
    設けられプレート部材を挿通する単一のボルト部材を締
    め付けることにより、上記弁本体に固定されていること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の
    流体制御弁。
  6. 【請求項6】 上記各ガイド部材の一端側には、該端部
    の外周に嵌合するリング部材が取り付けられ、各ガイド
    部材は上記リング部材を介して上記各取付穴に嵌合され
    ていることを特徴とする請求項5記載の流体制御弁。
  7. 【請求項7】 上記ガイド部材の他端側には、電磁弁開
    弁時に上記プランジャの一端面が吸着するヘッドが固定
    され、該ヘッド及びプランジャの各吸着面の少なくとも
    一部にはテーパがそれぞれ設けられていることを特徴と
    する請求項5又は請求項6に記載の流体制御弁。
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