JPH0921739A - 粒子分析装置 - Google Patents

粒子分析装置

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JPH0921739A
JPH0921739A JP7168750A JP16875095A JPH0921739A JP H0921739 A JPH0921739 A JP H0921739A JP 7168750 A JP7168750 A JP 7168750A JP 16875095 A JP16875095 A JP 16875095A JP H0921739 A JPH0921739 A JP H0921739A
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Optical investigation techniques, e.g. flow cytometry
    • G01N15/1456Optical investigation techniques, e.g. flow cytometry without spatial resolution of the texture or inner structure of the particle, e.g. processing of pulse signals

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 検体に含まれる粒子を特徴づけるパラメータ
を測定し、そのパラメータによって粒子の分布データを
作成する分布データ作成手段と、分布データ上の所定の
判定領域を予め記憶する判定領域記憶手段と、分布デー
タが少くとも1つの集団を形成するとき、その集団の位
置を示す集団基準点を抽出する基準点抽出手段と、分布
データ作成手段によって分布データが作成されるごと
に、抽出される集団基準点を参照して分布データ上の判
定領域の位置を較正する判定領域較正手段と、較正され
た判定領域内に存在する粒子に基づいて検体を判定する
判定手段を備える。 【効果】 分布データにおける集団の位置が変動して
も、それに対応して判定領域の位置が較正されるので、
粒子分析装置の計測特性上のバラツキや検体のバラツキ
が吸収され、検体の判定精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粒子分析装置に関
し、特に、検体の粒子を特徴づけるパラメータでスキャ
ッタグラムを形成し、それに基づいて検体を判定する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粒子分析装置において
は、検体に含まれる粒子を特徴づけるパラメータを測定
し、そのパラメータをプロットしてスキャッタグラムを
作成すると共に、スキャッタグラムに対して判定領域を
予め設定し、その領域内に出現する粒子を調査して、検
体の分析を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同じ検
体を複数の粒子分析装置で分析すると、装置間のわずか
な計測特性の差により、スキャッタグラムにプロットさ
れる粒子の位置が微妙に異なることがある。また、異な
る2つの検体を同一の粒子分析装置で分析すると、本来
スキャッタグラムにおいてほぼ同じ位置にプロットされ
るべき粒子群が検体間の差により、若干異なる位置にプ
ロットされることが見られる。従って、判定領域をスキ
ャッタグラムに対して固定的に設定すると、検体を誤っ
て分析する危険性がある。
【0004】この発明はこのような事情を考慮してなさ
れたもので、判定領域をスキャッタグラム上の集団に対
して適正に移動させることにより、装置間の差や検体間
の差を吸収することが可能な粒子分析装置を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、検体に含まれる粒子を特徴づけるパラメータを測定
し、そのパラメータによって粒子の分布データを作成す
る分布データ作成手段と、分布データ上の所定の判定領
域を予め記憶する判定領域記憶手段と、分布データが少
くとも1つの集団を形成するとき、その集団の位置を示
す集団基準点を抽出する基準点抽出手段と、分布データ
作成手段によって分布データが作成されるごとに、抽出
される集団基準点を参照して分布データ上の判定領域の
位置を較正する判定領域較正手段と、較正された判定領
域内に存在する粒子に基づいて検体を判定する判定手段
を備える粒子分析装置である。
【0006】この発明の粒子分析装置の分析対象粒子
は、体液中の細胞や血球や無機粉末を構成する微粒子な
どを含む。
【0007】また、この発明において、粒子を特徴づけ
るパラメータを測定するということは、粒子のサイズや
形態を表わすパラメータ、つまり、電気抵抗や前方又は
側方散乱光強度や蛍光強度を電気的に又は光学的に測定
するということである。
【0008】また、パラメータによって表わされる各粒
子の分布データを作成するとは、例えば、2つの異なる
パラメータをX,Y軸とする2次元座標において、各粒
子を表わす座標に度数をプロットして2次元度数分布図
(スキャッタグラム)を作成することである。
【0009】分布データにおける所定の判定領域を予め
記憶するとは、例えば、検体が血液であるとき、芽球、
未成熟顆粒球、左方移動、および有核熟顆粒球などの異
常粒子が出現すると予測される特定の領域を予め設定す
ることである。
【0010】分布データが形成する少くとも1つの集団
とは、例えば、検体が血液であるとき、分布データ上で
分類される単球、リンパ球、好酸球、および好酸球以外
の顆粒球(好中球、好塩基球)などの集団を意味する。
【0011】集団の位置を示す集団基準点には、例え
ば、判定領域との位置関係が安定した(変動しない)集
団の重心(分布データで表わされる各粒子に単位重量を
与えたときに得られる力学的重心)を用いることができ
るが、分布データに安定した複数の集団が存在する場合
には、その内の少なくとも2集団の重心から決定される
点であってもよい。
【0012】較正手段が集団基準点を参照して判定領域
の位置を較正するとは、例えば、判定領域を記憶する記
憶手段に、その判定領域の位置を示す領域基準点を予め
記憶させておき、較正手段が集団基準点と領域基準点と
の位置関係がある特定の関係下、すなわち常に一定に維
持されるように判定領域の位置を較正することである。
【0013】なお、分布データ作成手段、判定領域記憶
手段、基準点抽出手段、判定領域較正手段および判定手
段は、マイクロコンピュータやパーソナルコンピュータ
を用いて一体的に構成することができる。
【0014】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を示す粒子分析
装置の基本構成図であり、粒子分析装置100は、細胞
を整列させて流すフローセル3と、このフローセル3内
を流れる細胞にレーザ光を照射する光照射手段1と、細
胞によって散乱された2種類の前方散乱光をそれぞれ検
知し得る少なくとも2個に分画された受光センサー部を
有する受光手段6と、光照射手段1から出射されたレー
ザ光をフローセル3に集光する第1集光手段2と、細胞
によって散乱された2種類の前記前方散乱光を光照射手
段1から出射されるレーザ光の光軸とほぼ平行になるよ
うに集光する第2集光手段5と、光照射手段1からの直
接光の通過を阻止するビームストッパ4を備える。
【0015】また、粒子分析装置100は、受光手段6
によって検知された2種類の前方散乱光のパルス信号を
分析する信号分析手段7を備え、白血球を前記フローセ
ル3に流し、フローセル3によって細流化された白血球
によって散乱された2種類の前方散乱光を受光手段6に
よって検出し、信号分析手段7によって白血球を分析
し、その結果を表示手段8に表示させる。
【0016】図2は図1の要部詳細図であり、図2にお
いて、21は、光照射手段1としての半導体レーザであ
り、これには、たとえば東芝製半導体レーザTOLD9421
(光出力最大5mW、出力波長650nm)を用いる。
【0017】22はコリメータレンズ、23はコンデン
サレンズであり、これらは第1集光手段2を構成する。
半導体レーザ2から発せられたレーザ光はフローセル3
内の粒子が流れる部分に集光される。 フローセル3に
は、試薬によって処理された血液が細流化され(シース
フローが形成され)図2では紙面の裏から表の方向に向
かって流される。
【0018】また、半導体レーザ21の位置する側とは
反対側つまりフローセル3の後方には、ビームストッパ
4と、第2集光手段5としてのコレクタレンズ25とが
配置され、さらに少し離れて受光手段6であるフォトダ
イオード26が1つ配置される。ビームストッパ4はフ
ローセル3を透過した中央部のレーザ光(直接光)を阻
止するためにフローセルの流れ方向に延びる細長い板で
ある。
【0019】コレクタレンズ25は、フローセル3を流
れる細胞で散乱された前方散乱光を光軸に平行になるよ
うに集光するレンズであり、第2集光手段5を構成す
る。
【0020】フォトダイオード26は、コレクタレンズ
25によって光軸に平行とされた前方散乱光を受光する
が、散乱光のうち2種類の前方散乱光を受光できるよう
な分画された受光面を持つ。
【0021】図3は、フォトダイオード26の斜視図、
図4はその受光面の形状を示す説明図である。フォトダ
イオード26は、図4に示すように、中央部に円状の受
光面C、周辺部に半円状の受光面Aを備える。
【0022】そして、フォトダイオード26は、光軸に
対して1°から5°までの低角前方散乱光と、光軸に対
して6°から20°までの高角前方散乱光を、それぞれ
受光面Cと受光面Aで検出する。
【0023】低角前方散乱光は、細胞の大きさを反映す
るものであり、高角前方散乱光は、細胞の内部形態を反
映するものであるので、これらの散乱光から得られる信
号を分析することによって、細胞の計数及び分類が可能
となる。ここで、たとえば受光面Cの直径は、1.5m
m、半円状の受光面Aは直径6mm程度の円の一部として
形成される。フォトダイオード26は、通常用いられる
フォトダイオードと同様に、図3に示すように金属缶タ
イプの容器の収容され、受光した散乱光強度に対応した
電気パルス信号を出力する端子を数本備えている。
【0024】この端子は、図1に示すように信号分析手
段7に接続される。信号分析手段7は、増幅回路、ピー
ク検出回路、A/D変換回路及びマイクロコンピュータ
等から構成される。マイクロコンピュータは、CPU,
ROM,RAMなどを備え、キーボードやマウスなどの
入力装置が必要に応じて接続される。また、表示手段8
は、CRTやLCDやプリンタなどにより構成される。
【0025】フォトダイオード26から出力される電気
パルス信号は、低角前方散乱光と高角前方散乱光の光強
度に対応した2種類の信号であり、フローセル3の光照
射領域を通過する細胞ごとに出力される。
【0026】信号分析手段7では、上述のような電気パ
ルス信号を受けて、そのパルスのピーク値、パルス幅及
びパルス波形の面積等を計測することによって、細胞分
析に必要なデータを導出し、細胞の計数及び分類を行
う。
【0027】図5は、粒子分析装置100において、白
血球の分類を行ったときに表示される分布図、つまりス
キャッタグラムの例を示す。ここで、横軸(X軸)は高
角前方散乱光パルスの強度IHを示し、縦軸(Y軸)は
低角前方散乱光パルスの強度ILを示している。
【0028】このスキャッタグラムは、図6に示すよう
に、リンパ球が集団(クラスタ)Lとして、単球が集団
Mとして、好酸球以外の顆粒球が集団Gとして、好酸球
が集団Eとして、4つの集団に分類される。
【0029】図6において、破線で囲まれた領域Wは、
予め信号分析手段7に設定された異常粒子判定領域(以
下、判定領域という)の1例である。(この実施例で
は、領域Wを未成熟顆粒球出現領域としている)。そし
て、領域W内に、図7に示すように検出細胞(未成熟顆
粒球)が出現する(プロットされる)場合には、信号分
析手段7は、出現数を計数し、その数が所定値を越える
と、表示手段8に、例えば、“POSITIVE(陽
性)”というメッセージと、その異常細胞(未成熟顆粒
球)の出現に対応したメッセージを表示する。
【0030】なお、ここでは、説明を省略するが、判定
領域としては、上記の未成熟顆粒の判定領域以外に、芽
球、左方移動、異型リンパ球および有核赤血球などの判
定領域を設定することができる。従って、粒子分析装置
100を用いれば、複数の異なる検体についてスクリー
ニング検査を能率よく行うことができる。
【0031】次に、この判定領域の決定方法とその装置
について説明する。まず、粒子分析装置100におい
て、信号分析手段7に、図8に示すように粒子判定基準
決定装置200を接続する。粒子判定基準決定装置20
0は、第1記憶手段10、第2記憶手段11、第1デー
タ作成手段12、第2データ作成手段13、および領域
決定手段14を備え、マイクロコンピュータやパーソナ
ルコンピュータによって構成される。
【0032】次に、複数の正常な検体と、複数の異常な
検体(ここでは、未成熟顆粒球が出現する検体)につい
て、粒子分析装置100で分析して各スキャッタグラム
を作成する。
【0033】装置200は、各スキャッタグラムのデー
タを信号分析手段7から受け取り、次に説明する2つの
方法、すなわち(1)出現粒子数法と(2)出現確率法とによ
って、判定領域を決定し、決定した領域を、図6の領域
Wのように、信号分析手段7に設定する。なお、この
時、後述する判定領域の位置決め用基準点(領域基準
点)も信号分析手段7に設定される。
【0034】(1)出現粒子数法 説明を簡単にするために、図5に示すようなスキャッタ
グラムの平面上の各ドットの座標(アドレス)(X,Y)を
図9のように定義し、各アドレスに対する度数をF(X,
Y)で表わすとする。すなわち、スキャッタグラムを表わ
す分布データをF(X,Y)とする(図9において例えば、
n=256)。
【0035】そして、N件(例えば200件)の正常な
検体について粒子分析装置100で、各スキャッタグラ
ムを作成する。図10の(a)に示すN個の分布データF1
(X,Y),F2(X,Y),…,FN(X,Y)を、装置200の第1
記憶手段10に格納する。
【0036】次に、M件(例えば100件)の異常な検
体(未成熟顆粒球出現検体)について粒子分析装置10
0でスキャッタグラムを作成する。図10(b)に示すM
個の分布データG1(X,Y),G2(X,Y),…,GM(X,Y)が装
置200の第2記憶手段11に格納される。第1データ
作成手段12は、図11の(a)に示すように、第1記憶
手段10に格納された分布データを重ね合わせる(アド
レス単位に加算する)。
【0037】つまり、 F♯(X,Y)=F1(X,Y)+F2(X,Y)+…+FN(X,Y)…(1) によって図12の(a)に示すように基本正常スキャッタ
グラムの分布データF♯(X,Y)を算出する。
【0038】一方、第2データ作成手段13は、図11
の(b)に示すように、第2記憶手段11に格納された分
布データを重ね合わせる(アドレス単位に加算する)。
つまり、 G♯(X,Y)=〔G1(X,Y)+G2(X,Y)+…+GM(X,Y)〕・(N/M)…(2) によって、図12の(b)に示すように基本異常スキャッ
タグラムの分布データG♯(X,Y)を算出する。なお、式
(2)の右辺の(N/M)は式(1)とデータ数を合わせるために
乗じたものである。
【0039】そして、図12の(a)に示す分布データF
♯(X,Y)の表わすスキャッタグラムが、ノイズのような
余分な成分を含んで図13の(a)のようになり、その断
面ヒストグラムが図13の(b)に示すように裾で広がっ
ている場合には、所定のしきい値th1で裾がカットさ
れ、それぞれ、図14の(a)と(b)に示されるように修正
される。
【0040】つまり、 F♯th(X,Y) =F♯(X,Y) −th1 (F♯(X,Y) >th1 )…(3) F♯th(X,Y) =0 (F♯(X,Y) ≦th1 ) から算出された図14の(a)に示すF♯th(X,Y)が基本正
常スキャッタグラムの分布データになる。
【0041】そこで、領域決定手段14は、次のように
して判定領域を決定する。まず、図15の(a)と(b)に示
すように基本異常スキャッタグラムG♯(X,Y)から基本
正常スキャッタグラムF♯th(X,Y)を型抜きする。
【0042】その結果、図16の(a)に示すようなスキ
ャッタグラムH♯(X,Y)を得る。図16の(b)は、その断
面ヒストグラムである。つまり、 H♯(X,Y) =G♯(X,Y) (F♯th(X,Y) =0のとき) H♯(X,Y) =0 (F♯th(X,Y) >0のとき) として算出される。
【0043】ここで、図16の(a)に示すように得られ
た領域は複数個存在する。従って、それを1個に絞るた
め、図16の(b)に示すようにしきい値th2でカット
する。
【0044】つまり、 H♯th(X,Y) =H♯(X,Y) −th2 (H♯(X,Y) >th2)…(5) H♯th(X,Y) =0 (H♯(X,Y) ≦th2) を演算する。
【0045】次に、 I♯(X,Y)=1 (H♯th(X,Y)>0)…(6) I♯(X,Y)=0 (H♯th(X,Y)=0) を演算して、図17に示す判定領域W♯を表わす分布デ
ータI♯(X,Y)を決定する。
【0046】(2)出現確率法 前述のように、正常検体および異常検体について作成さ
れたスキャッタグラムの分布データが、図10の(a)と
(b)に示すように、第1記憶手段10と第2記憶手段1
2にそれぞれ格納されると、第1データ作成手段12と
第2データ作成手段13は、それぞれ、各スキャッタグ
ラムの分布データを、次式により、正規化する。
【0047】
【数1】
【0048】ここで、正規化とは、1つのスキャッタグ
ラムについて、それを形成する総細胞数に対する各ドッ
トにおける細胞数の比率(%)、つまり、出現確率を求
め、その比率によってスキャッタグラムを形成し直すこ
とである。
【0049】次に、第1データ作成手段12および第2
データ作成手段13は、図18の(a)と(b)に示すよう
に、各分布データを重ね合わせる(アドレス単位に加算
する)。つまり、 F%(X,Y)=F1%(X,Y)+F2%(X,Y)+…+FN%(X,Y)…(9) G%(X,Y)=G1%(X,Y)+G2%(X,Y)+…+GM%(X,Y)(N/M)…(10) を算出する。これらが、図19の(a)と(b)とに示す基本
正常スキャッタグラムの分布データF%(X,Y)と基本異
常スキャッタグラムの分布データG%(X,Y)になる。
【0050】そこで、領域決定手段14は、次のように
して判定領域を決定する。まず、基本異常スキャッタグ
ラムの分布データG%(X,Y)を、基本正常スキャッタグ
ラムの分布データF%(X,Y)で除算して、次式のように
H%(X,Y)を算出する。 H%(X,Y) =G%(X,Y) /F%(X,Y) (G%(X,Y) ≧F%(X,Y))…(11) H%(X,Y) =0 (G%(X,Y) <F%(X,Y) )
【0051】そして、図20の(a)に示すようにH%(X,
Y)の示すスキャッタグラムについて、図20の(b)に示
すように、しきい値th3でカットする。つまり、 H%th(X,Y) =H%(X,Y) −th3 (H%(X,Y) >th3 )…(12) H%th(X,Y) =0 (H%(X,Y) ≦th3 ) を演算する。なお、図20の(b)は図20の(a)の要部断
面ヒストグラムである。
【0052】次に、 I%(X,Y)=1 (H%th(X,Y)>0) …(13) I%(X,Y)=0 (H♯th(X,Y)=0) を演算して、図21に示す判定領域W%を表わす領域デ
ータを算出する。
【0053】このようにして判定領域W♯およびW%の
領域データが算出されると、領域決定手段14は、これ
らの領域の位置決め用基準点(以下、領域基準点とい
う)Pの座標、即ちP(m1,n1)を式(1)又は(3)によ
って得られるスキャッタグラムの集団Gの統計学的重心
として算出する。そして、これらの領域データおよび領
域基準点の座標が信号分析手段7に図22に示すように
設定される。
【0054】次に、このように設定された判定領域の較
正方法およびその装置について説明する。図25は図1
に示す信号分析手段7の詳細ブロック図であり、信号分
析手段7は、受光手段6からの信号をうけてスキャッタ
グラムの分布データ(分布図)を作成する分布データ作
成手段21、作成された分布データを記憶する分布デー
タ記憶手段22、スキャッタグラムの分布データの各集
団の位置を示す集団基準点を抽出する基準点抽出手段2
5、領域決定手段14によって算出される領域基準点を
記憶する領域基準点記憶手段23、領域決定手段14に
よって決定される判定領域を記憶する判定領域記憶手段
24、集団基準点と領域基準点の各座標を比較して判定
領域の移動量を算出する移動量算出手段26、その移動
量に基づいて判定領域のスキャッタグラム上の位置を較
正する判定領域較正手段27、および判定領域に出現す
る細胞数を計数して異常判定を行う異常判定手段28を
備える。
【0055】そこで、検査すべき1つの検体がフローセ
ル3に供給されると、信号分析装置7の分布データ作成
手段21は、その検体についてのスキャッタグラムを図
23に示すように作成し、その分布データを分布データ
記憶手段22に格納する。次に、基準点抽出手段25
は、作成されたスキャッタグラムの集団Gの統計学的重
心Q(m2,n2) を算出してそれを集団基準点として抽出す
る。
【0056】移動量算出手段26は、判定領域W♯,W
%の領域基準点P(m1,n1) を集団基準点Q(m2,n2) に一
致させるために必要な移動量ΔX=m2−m1,ΔY=n
2−n1を算出する。
【0057】そして、判定領域較正手段27は、算出さ
れた移動量だけ、判定領域W♯,W%を移動させること
により、その判定領域の位置を図24に示すように較正
する。異常判定手段28は、前記スキャッタグラムに関
して、較正された判定領域内に出現する細胞数を計数
し、その数に応じたメッセージを表示手段8に表示させ
る。
【0058】
【発明の効果】この発明によれば、スキャッタグラムに
示される集団の位置が変動しても、それに対応して判定
領域の位置が較正されるので、粒子分析装置の計測特性
上のバラツキや検体のバラツキが吸収され、検体の判定
精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の要部詳細図である。
【図3】図2の要部詳細斜視図である。
【図4】図2の要部説明図である。
【図5】実施例によって作成されるスキャッタグラムの
一例である。
【図6】図5のにおける集団を示す説明図である。
【図7】実施例の判定領域を示す説明図である。
【図8】図1の実施例に適用した判定領域決定装置を示
すブロック図である。
【図9】実施例のスキャッタグラムの座標を示す説明図
である。
【図10】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図11】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図12】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図13】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図14】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図15】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図16】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図17】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図18】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図19】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図20】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図21】実施例の判定領域の決定方法を示す説明図で
ある。
【図22】実施例のスキャッタグラムにおける判定領域
領域基準点を示す説明図である。
【図23】実施例のスキャッタグラムにおける判定領域
と集団との位置関係を示す説明図である。
【図24】実施例のスキャッタグラムにおける判定領域
の位置の較正方法を示す説明図である。
【図25】図1の要部詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光照射手段 2 第1集光手段 3 フローセル 4 ビームストッパ 5 第2集光手段 6 受光手段 7 信号分析手段 8 表示手段 21 半導体レーザ 22 コリメータレンズ 23 コンデンサレンズ 24 フローセル 25 コレクタレンズ 26 フォトダイオード 27 ビームストッパ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体に含まれる粒子を特徴づけるパラメ
    ータを測定し、そのパラメータによって粒子の分布デー
    タを作成する分布データ作成手段と、分布データ上の所
    定の判定領域を予め記憶する判定領域記憶手段と、分布
    データが少くとも1つの集団を形成するとき、その集団
    の位置から集団基準点を抽出する基準点抽出手段と、分
    布データ作成手段によって分布データが作成されるごと
    に、抽出される集団基準点を参照して分布データ上の判
    定領域の位置を較正する判定領域較正手段と、較正され
    た判定領域内に存在する粒子に基づいて検体を判定する
    判定手段を備える粒子分析装置。
  2. 【請求項2】 記憶手段が、判定領域と共にその判定領
    域の位置を示す領域基準点を予め記憶し、較正手段は、
    集団基準点と領域基準点との位置関係が常に一定に維持
    されるように判定領域の位置を較正することを特徴とす
    る請求項1の粒子分析装置。
  3. 【請求項3】 集団基準点が、前記集団の重心である請
    求項1の粒子分析装置。
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