JPH04332847A - 白血球分析装置 - Google Patents

白血球分析装置

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JPH04332847A
JPH04332847A JP3104129A JP10412991A JPH04332847A JP H04332847 A JPH04332847 A JP H04332847A JP 3104129 A JP3104129 A JP 3104129A JP 10412991 A JP10412991 A JP 10412991A JP H04332847 A JPH04332847 A JP H04332847A
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JP
Japan
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cell
axis
histogram
determined
white blood
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Pending
Application number
JP3104129A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Yamazaki
功夫 山崎
Hiroshi Oki
博 大木
Akira Miyake
亮 三宅
Masayoshi Matsumoto
松本 政悦
Riyouhei Yabe
矢辺 良平
Hideyuki Horiuchi
堀内 秀之
Shinichi Sakuraba
桜庭 伸一
Nobuyuki Tatara
多田羅 信之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血液中の白血球を分析す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】白血球を分析できる装置に流動細胞分析
装置がある。
【0003】流動細胞分析装置は、蛍光染料で標識され
た細胞を、細い液流中に流し、この細胞一つ一つにレー
ザ光を照射することにより生じる散乱光や蛍光の量、す
なわち、細胞光情報を瞬時に測定し、細胞分析を行う。 この流動細胞分析装置は大量の細胞を高速度かつ高精度
に分析できる特徴がある。
【0004】従来の流動細胞分析装置は、フローセルと
、フローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光源
と、光ビームを照射された細胞の細胞光情報を検出する
受光器と、この細胞光情報の解析等を行うコンピュータ
と、この解析結果を出力する出力装置を備えてなるもの
が知られている。
【0005】この装置では、蛍光染料で染色した細胞浮
遊液をシース液と共にフローセル内に流す。フローセル
内には層流が形成されており、細胞は、フローセル中心
軸上を一つずつ流れていく。
【0006】これら細胞に光ビームが照射されることに
より生じる散乱光及び蛍光の強度は、細胞光情報として
受光器により検出される。
【0007】細胞浮遊液中に複数の細胞群が含まれてい
る場合に、適当な蛍光染料で標識し、適当な細胞光情報
を検出すると、この細胞光情報を座標とする空間内で個
々の細胞からの細胞光情報の座標点の集まりが各々の細
胞群毎に分離した集まりになる。これらの細胞群毎の座
標点の数をコンピュータで計数して、各細胞群の細胞の
数を得ていた。
【0008】流動細胞分析装置の応用の一つに白血球分
類がある。血液中の白血球は、主に好中球,リンパ球,
単球,好酸球,好塩基球から構成されており、白血球全
体の中でそれぞれ占める比率は臨床的に有用な値である
。流動細胞分析装置で白血球分析を行う方法は次のもの
が知られている。
【0009】試料は血液細胞を用いる。蛍光染色はアク
リジンオレンジ組成物を用いる。光源は、アルゴンイオ
ンレーザの青色の光を用いる。検出する細胞光情報は赤
色蛍光と緑色蛍光である。この場合赤色蛍光を横軸に、
緑色蛍光を縦軸にとる平面内で細胞光情報の散布図を描
くと、特公昭59−853 号公報にあるように細胞光
情報の分布が6つの群落に分かれる。そのうち五つが好
中球,リンパ球,単球,好酸球,好塩基球にあたる。
【0010】細胞光情報の結果からそれらの比率を自動
的に計算する必要ために、特公昭59−853 号公報
では、赤色蛍光と緑色蛍光をそれぞれ横軸,縦軸とした
散布図を縦軸,横軸に平行な数本の直線で分離し、細分
された領域内のデータ点を計数している。分離線の位置
は操作者があらかじめ定める。
【0011】この方法では、細胞光情報の分布が変化し
た場合に分離線の位置を操作者が変化させなければなら
ない点に問題がある。試料の違いや、染色の条件の変化
などで、細胞光情報の分布は変化するので、散布図上の
領域を一定にしたままでは、正確な分析が行えない。
【0012】また、このように散布図上を直線で分割す
る方法では、細胞群同士が斜めに並んでいる場合には分
割された領域に細胞群を完全に含ませることができず、
データ点の計数が正確に行えない。
【0013】流動細胞分析装置の自動化されたデータ処
理法には、特開平2−22537号公報がある。これは
細胞光情報を所定の変換式で新たなパラメータに変換し
、新たなパラメータについてのヒストグラムの変曲点を
自動抽出して、変曲点位置で領域を分離する方法である
。所定の変換式は、散布図上の座標軸を単純回転させる
回転変換が用いられている。
【0014】この方法では、座標軸を回転させるために
、細胞群同士が散布図上で斜めに並んでいる場合でも新
たなパラメータを座標とする平面上では縦,横の直線で
細胞群同士を分離できる。
【0015】また、ある細胞群の分布と別の細胞群の分
布との中間点を自動的にヒストグラムの変曲点として抽
出できるので、各々の細胞群の細胞光情報の分布が変化
しても自動的に細胞群を計数する領域を設定することが
できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】この自動化されたデー
タ処理法でも、白血球の分類に用いるには適当でない。
【0017】すなわち、白血球には五種類以上の細胞群
があるため、座標変換したパラメータについてのヒスト
グラム上に五つ以上の細胞群の分布が重なるため、ヒス
トグラム上の変曲点で細胞群を分離できない。
【0018】また、白血球の細胞の中には、非常に構成
比率が小さい種類の細胞もあるため、どのパラメータに
対してもヒストグラム上に変曲点を持たない場合がある
。従って、単純に回転変換したパラメータについて変曲
点をもとに領域を分割する方法では、細胞群同士を好適
に分離することができないので、正確に各々の細胞群の
データ点を計数することができず、白血球の構成比率を
正確に得られないという欠点があった。
【0019】また、構成比率の大きな細胞群と構成比率
が小さな細胞群が並んでいる場合に、構成比率が大きい
細胞群のデータ点が構成比率が小さい細胞群の領域には
み出して、構成比率の小さい細胞群の計数値に誤差を与
えるという問題があった。
【0020】本発明の目的は構成比率の小さな細胞群が
ある場合でも精度の高い分析が行える自動化されたデー
タ処理手段を持つ白血球分析装置を提供することにある
【0021】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解決する
ために、本発明は細胞浮遊液が流されるフローセルと、
このフローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光
源と、この光ビームが照射されたそれぞれの細胞につい
て2以上の細胞光情報を検出する細胞光検出手段と、前
記細胞光情報を処理する細胞光情報処理手段と、この細
胞光情報処理手段の処理結果を出力する出力手段とを備
えてなる細胞分析装置において、前記細胞光情報と関連
する二つの新たなパラメータを導く変換手段を持ち、こ
の二つの新たなパラメータをそれぞれx軸,y軸とする
平面において、一方のパラメータにおいて閾値を定めて
領域を分割した後、分割した領域の一つにおける他方の
パラメータに対するヒストグラムを利用して閾値を定め
て、更に領域を分割する操作を繰り返して、細分化され
た領域内に含まれる細胞を計数するようにした。
【0022】また、前記細胞光情報から新たなパラメー
タを導く変換手段を、それぞれの細胞光情報の値に定め
られた係数を乗じて加え合わせる線形変換であり、前記
線形変換の係数が、細胞光情報の値によって異なるよう
にした。
【0023】
【作用】本発明によれば、細胞光情報を新たな二つのパ
ラメータに変換した後、その一つのパラメータについて
閾値を決めて、領域を分割する。分割されたそれぞれの
領域には、二つまたは三つの細胞群が含まれる。それぞ
れの領域で他方のパラメータについてヒストグラムをと
れば、ヒストグラム上には二つまたは三つの細胞群の分
布が現れるのみであるため、構成比率の小さい細胞群で
も細胞群の境界が容易に得られる。従って、得られた境
界の値を閾値として領域をさらに分割することで、それ
ぞれの細胞群を分離することができ、各細胞の比率を正
確に得ることができる。
【0024】また、細胞光情報から新たなパラメータを
導く変換手段がそれぞれの細胞光情報の値に定められた
係数を乗じて加え合わせる線形変換であるため、細胞光
情報を座標とする空間では斜めに位置する細胞群同士を
縦、または横の並びに変換でき、しかも、その空間上の
別の位置では係数が異なるために、別の細胞群に対して
も縦、または横の並びに変換することができる。従って
、多くの細胞群が座標軸に平行な並びになるので、座標
軸に平行または垂直な直線のみで領域を分割でき、精度
の高い分析ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0026】図2は白血球分析装置の主要部分の構成を
示す図である。レーザ光源3の前に、収束レンズ4と、
フローセル2が並んでいる。細胞前処理装置1は、フロ
ーセル2に接続されてる。フローセル2の側方に集光レ
ンズ5,二色性鏡6,フィルタ8a,8b,光電子増倍
管7a,7bが配置されている。光電子増倍管7a,7
bの出力信号は、信号処理器10に接続され、さらに出
力装置11が信号処理器10に接続されている。制御装
置12が細胞前処理装置1及び信号処理器10に接続さ
れている。
【0027】レーザ光源3から出射した青色のレーザ光
は、収束レンズ4で絞られて、フローセル2の毛細流路
の中心軸上に照射される。細胞前処理装置1では分析対
象の血液を染色試薬と混合し、一定温度で反応させた後
、フローセル2に送出する。フローセル2の毛細流路中
をアクリジンオレンジ等の染色試薬と反応した血液が非
常に細い層流状態で流れるので、血液中の白血球はレー
ザ光が照射されている領域を一つずつ通過する。レーザ
光に照射された白血球は、蛍光を放射する。放射された
蛍光は、集光レンズ5で集光される。集光レンズ5の背
後の二色性鏡6により蛍光の波長の長い成分が透過し、
波長の短い成分が反射する。透過した蛍光の光路上のフ
ィルタ8aは赤色成分のみを透過し、光電子増倍管7a
の検出面に赤色蛍光を導く。反射した蛍光の光路上のフ
ィルタ8bは緑色成分のみを透過し、光電子増倍管7b
の検出面に緑色蛍光を導く。こうして光電子増倍管7a
,7bでは白血球から散乱された赤色蛍光、及び緑色蛍
光を検出し、蛍光強度を表すパルス信号を信号処理器1
0に送出する。
【0028】信号処理器10では、赤色蛍光及び緑色蛍
光のパルス信号の高さをそれぞれAD変換してメモリに
蓄積する。一定の時間内に入力した信号のパルス列を順
次AD変換し、二系列×パルス数のリストデータとして
記憶する。記憶したリストデータを演算処理し、白血球
の構成比率を計算して、結果を出力装置11で表示する
【0029】この場合、典型的な血液に対して、検出さ
れた赤色蛍光を横軸に、緑色蛍光を縦軸にとって散布図
を描くと、図3のようになる。縦軸,横軸の目盛りは、
光電子増倍管から出力されたパルス信号の高さを0から
255の範囲でAD変換した結果である。一つ一つの点
が白血球からの蛍光強度を表している。この場合、散布
図上に五つの細胞群が現れ、それぞれが、好中球,リン
パ球,単球,好酸球,好塩基球に対応している。
【0030】本発明の第一の実施例では、五つの細胞群
の細胞個数を計数するために、次のアルゴリズムを採用
する。
【0031】■  データの座標変換。リストデータの
二つのチャンネルの値をそれぞれr,gとして、次式で
新しいパラメータx,yを導く。
【0032】
【数1】
【0033】式(1)でa及びbは定められた係数であ
る。リストデータのすべてのデータに対して式(1)で
x、yを計算し、x,yを系列とする新しいリストデー
タを得る。図3のデータに対し、a=0.263,b=
−0.167で座標変換した散布図が図4である。
【0034】■  y1として固定された値を定める。
【0035】■  y1≦yであるデータで、パラメー
タxについてヒストグラムを計算し、ヒストグラム上の
一番目の極小点をx1、二番目の極小点をx2とする(
図5a)。
【0036】■  y1≦yかつx1≦x<x2である
データで、パラメータyについてヒストグラムを計算し
、ヒストグラム上の極小点をy2とする(図5b)。
【0037】■  y1≦y、かつ、x2≦xであるデ
ータで、パラメータyについてヒストグラムを計算し、
ヒストグラム上の極小点をy3とする(図5c)。
【0038】■  x1,x2,y1,y2,y3を閾
値としリストデータのx,yが次の表の範囲内のデータ
を計数する。
【0039】
【表1】
【0040】それぞれの領域をx,yを座標とする平面
上で表すと図6のようになる。また、座標変換後の散布
図に分割した領域を示した結果が図1である。
【0041】各領域内の計数値の比率を求めることで、
白血球の各種類の比率を得る。
【0042】出力装置11からは、得られた白血球の比
率と共に、図1のような領域分割図を出力する。
【0043】この手順の中で、a,b、及びy1の値は
操作者が決める。
【0044】この実施例の場合は、座標変換によって五
つの細胞群の位置が縦,横の単純な並びに変換されるた
め、図1のようにx軸またはy軸に水平な直線のみで分
割した領域の中に各細胞群が完全に含まれ、正確に分析
が行える。
【0045】また、座標変換は単純な線形変換であるた
め、高速に演算できる。
【0046】また、各細胞の数は、リストデータのx、
及びyを得られた閾値と比較して計数するだけで行える
ので、高速に処理できる。
【0047】また、細胞群と細胞群の間の閾値はヒスト
グラム上の極小点を求めて決めるため、サンプルによっ
て細胞群の位置が変化しても誤差が最小になる位置に自
動的に閾値が変化し、正確な分析が行える。
【0048】閾値x1,x2によって、リンパ球のみが
含まれる領域、単球と好塩基球のみが含まれる領域、好
中球と好酸球のみが含まれる領域に分割した後に、単球
と好塩基球のみが含まれる領域のヒストグラムから単球
と好塩基球の間の閾値y2を決定するために、他の細胞
群の影響を受けずにy2を決定できる。好中球と好酸球
のみが含まれる領域のヒストグラムから好中球と好酸球
の間の閾値y3を決定するために、他の細胞群の影響を
受けずにy3を決定できる。従って、閾値が正確に決定
できるので、正確な分析が行える。
【0049】また、この分析の場合、対象とする白血球
以外の血小板などが蛍光を出し、誤って計数される場合
があるが、閾値y1を設けて小さいデータは計数から省
き、誤差を排除できる。
【0050】また、測定条件などが変化して、細胞群の
位置関係が変化しても、係数a,b及び閾値y1を新し
く設定するだけで、対応できる。
【0051】係数a,b及び閾値y1は測定条件が変わ
らない限り一定の値を用いることができるので、自動的
に分析が行え、操作者の労力を省ける。また、操作者の
主観が入らず、誰が操作しても同じ結果が得られる。
【0052】また、この実施例では、得られた白血球の
比率だけではなく、領域分割図が出力されるので、分析
処理が不具合である場合や、細胞群が典型的な場合と異
なる異常なサンプルを操作者が判断できる。
【0053】本発明の第二の実施例では、第一の実施例
の手順中、■の座標変換を二つの領域に分けて行う。つ
まり、あらかじめ定めたg1に対し、g≦g1の領域の
データでは、
【0054】
【数2】
【0055】を用いる。g1<gの領域のデータには、
【0056】
【数3】
【0057】を用いる。ここでg1,a1,a2及びb
は操作者があらかじめ決める。
【0058】この実施例が有効なのは、蛍光強度が比較
的強い場合である。そのような例を図7に示す。図7a
が変換前の散布図であり、図7bが座標変換を行った結
果である。この場合、座標変換の係数は、g1=128
,a1=0.25 ,a2=0.50,b=−0.05
とした。
【0059】この実施例の場合は、細胞群の分布が歪ん
でいても矯正することができ、座標軸に平行な直線で分
割した領域に完全に含ませることができるので、精度の
高い分析ができる。
【0060】また、この実施例の場合は、非線形の座標
変換であるにも関わらず、単純な式で座標変換を行うた
めに、座標変換に要する時間が短くてすむ。
【0061】第三の実施例は、第一の実施例の手順中の
■が異なる。この場合は、図8に示すように、y1≦y
であるデータで、パラメータxについてヒストグラムを
計算し、ヒストグラム上の最も左側の極大点p1、最も
右側の極大点p2を求める。次に、次式で閾値x1,x
2を求める。
【0062】
【数4】       x1=0.75p1+0.076p2+7
      x2=0.26p1+0.43p2+8 
                         
…(4)リンパ球や好中球に比べて、単球や好塩基球は
比率が小さく、ヒストグラム上で明確な分布が現れない
場合があり、その場合はヒストグラム上の極小値を閾値
にすると、細胞群をうまく分離することができず、自動
分析が行えない。この実施例の場合は、極小点が現れな
い場合でも、閾値x1,x2を定めることができ、自動
分析が行えないデータを減らすことができる。
【0063】また、測定条件が変化したりして、細胞群
の分離が不十分の場合でも、この実施例では誤差が小さ
くなるような閾値を求められるので、精度の高い分析が
行える。
【0064】第四の実施例は、第一の実施例の手順中の
■と■が異なる。閾値y2を求めるために、y1≦yか
つx1≦x<x2であるデータの、パラメータyについ
てヒストグラム上で、この場合は、図9に示すように、
まず最も右側の極大点を求める。次にその極大点の高さ
mの0.4倍、及び0.6倍の高さの点p3、及びp4
を求める。閾値y2を次の式で計算する。
【0065】
【数5】         y2=3p3−2p4−6     
                         
    …(5)閾値y3を求めるために、y1≦yか
つx2≦xであるデータの、パラメータyについてヒス
トグラム上で同じ操作を行い、閾値y3を次の式で計算
する。
【0066】
【数6】       y3=3p3−2p4−8       
                         
    …(6)ここで、p3及びp4を求める高さは
極大点の0.4倍や、0.6倍に限らず、条件によって
別の高さにしてもよい。また、式(5)及び式(6)も
別の形の式でもよい。
【0067】この実施例の場合には、閾値y2及びy3
を、単球及び好中球の分布をもとに計算する。従って、
好酸球や好塩基球の分布に関係なく閾値を求めることが
できる。一般に好酸球や好塩基球は単球や好中球に比べ
て比率が小さく、ヒストグラム上で明確な分布にならな
い場合が多い。この方法によれば、好酸球や好塩基球の
比率が極端に小さい場合にも閾値を得ることができるの
で、自動分析が行えないデータを減らすことができる。
【0068】第五の実施例は、第一の実施例と、第三及
び第四の実施例の複合である。つまり、ヒストグラム上
で明確な極小点があるかどうかを判断し、ある場合には
その極小点を閾値として採用し、ない場合には第三また
は第四の実施例の方法で閾値を決定する。
【0069】この場合には、細胞群が明確に分離してい
る場合には、極小点を閾値とすることで最も誤差が小さ
い位置で分割できる。また、細胞群の分離が十分でなか
ったり、細胞群の比率が極端に小さい場合でも、誤差が
小さい位置に閾値を得ることができるので、多くのデー
タに対して精度の高い分析を行うことができる。
【0070】図10は第五の実施例の領域分割を示した
ものである。この場合は、第一から第五の実施例よりも
多くの閾値を設けて、細かい分析を可能にしたものであ
る。まず、第一から第五の実施例と同じに閾値y1,x
1,x2,y2,y3を求める。次に、x1≦x<x2
,y1≦y<y2の領域と、x2≦x,y1≦y<y3
の領域を合わせた領域について、パラメータxについて
のヒストグラムを利用して閾値x3及びx4を決定する
。また、x<x1及びx2≦xの領域のパラメータyに
ついてのヒストグラムから、それぞれ閾値y4とy5を
決定する。得られた閾値で図10のように領域を分割し
、各領域のデータ数を計数する。
【0071】この実施例の場合には、通常の五種類の白
血球以外の、別の細胞群の比率を得ることができ、詳細
な白血球分析ができる。また、比率の小さい好塩基球と
好酸球の領域の境界を、それらのみの領域のヒストグラ
ムから新たに決めるために、比率の小さい細胞群も正確
に分析できる。
【0072】また、この種の白血球分析装置では、分析
速度を高めるためにフローセル2の中を流す細胞浮遊液
の流速を速くすると、レーザ光の照射領域を同時に複数
の細胞が通過してしまい、正確な分析が行えない。同時
通過の場合には通常の倍程度の大きさの細胞光信号が検
出される。しかし、この実施例の場合には、同時通過の
場合の大きな信号は通常の五種類の白血球領域とは別の
領域に入るため、白血球の比率を分析する上で誤差にな
らない。従って、この実施例では、細胞浮遊液の流速を
速めて、分析速度を高めることができる効果がある。
【0073】また、この実施例の場合には、通常の細胞
群の領域以外の部分を別に計数するために、異常な検体
を分析した場合や装置が何らかの異常な場合を、単に白
血球の比率が異常な場合と区別することができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、細胞光信号を座標変換
により新しい二つのパラメータに変換するので、細胞群
が座標軸に平行に並びかえられ、座標軸に平行な直線で
領域を分割できる。また、新しいパラメータの片方によ
って領域を分割した後、分割した領域のそれぞれにおい
て他方のパラメータに対するヒストグラムを利用して、
さらに領域を分割することから、構成比率の小さな細胞
群がある場合でも精度の高い分析が行える自動化された
データ処理手段を持つ白血球分析装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の領域分割図。
【図2】本発明の装置のブロック図。
【図3】測定されたデータの説明図。
【図4】第一実施例による座標変換後の説明図。
【図5】第一実施例を説明するヒストグラム。
【図6】第一実施例の領域分割法を示す説明図。
【図7】本発明の第二実施例を示す説明図。
【図8】本発明の第三実施例を示すヒストグラム。
【図9】本発明の第四実施例を示すヒストグラム。
【図10】本発明の第五実施例の領域説明図。
【符号の説明】
2…フローセル、3…レーザ光源、4…収束レンズ、5
…集光レンズ、6…二色性鏡、7a,7b…光電子増倍
管、8a,8b…フィルタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞浮遊液が流されるフローセルと、前記
    フローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光源と
    、前記光ビームが照射されたそれぞれの細胞について複
    数の細胞光情報を検出する細胞光検出手段と、前記細胞
    光情報を処理する細胞光情報処理手段と、前記細胞光情
    報処理手段の処理結果を出力する出力手段とを備えてな
    る白血球分析装置において、前記細胞光情報と関連する
    二つの新たなパラメータを導く変換手段を持ち、前記パ
    ラメータをそれぞれx軸,y軸とする平面において、一
    方のパラメータにおいて閾値を定めて領域を分割した後
    、分割した領域の一つにおける他方のパラメータに対す
    るヒストグラムを利用して閾値を定めて、更に領域を分
    割する操作を繰り返して、細分化された領域内に含まれ
    る細胞を計数することを特徴とする白血球分析装置。
JP3104129A 1991-05-09 1991-05-09 白血球分析装置 Pending JPH04332847A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3104129A JPH04332847A (ja) 1991-05-09 1991-05-09 白血球分析装置

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JP3104129A JPH04332847A (ja) 1991-05-09 1991-05-09 白血球分析装置

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JPH04332847A true JPH04332847A (ja) 1992-11-19

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ID=14372507

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JP (1) JPH04332847A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010276585A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Olympus Corp 活性度測定装置および活性度測定方法
US9533294B2 (en) 2012-01-27 2017-01-03 Denso Corporation Honeycomb structural body

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