JPH09217105A - 溶銑の製造方法 - Google Patents

溶銑の製造方法

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JPH09217105A
JPH09217105A JP2355396A JP2355396A JPH09217105A JP H09217105 A JPH09217105 A JP H09217105A JP 2355396 A JP2355396 A JP 2355396A JP 2355396 A JP2355396 A JP 2355396A JP H09217105 A JPH09217105 A JP H09217105A
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furnace
gas
industrial waste
combustion
tuyere
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JP2355396A
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Yoshiki Ito
義起 伊藤
Hiroaki Ishida
博章 石田
Takaiku Yamamoto
高郁 山本
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture Of Iron (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】副生ガスのカロリー制御が可能な溶銑の製造方
法を提供する。 【解決手段】筒型炉の炉底から一次羽口を含むレベルま
でコークス充填層を、その上にスクラップ、鉱石及び固
形状産業廃棄物の充填層とコークス充填層とを複数層で
交互に、それぞれ形成させ、一次羽口から支燃性ガスと
燃料及び/又は粉末状産廃物とを吹込んで加熱、還元及
び溶解を行うと共に二次羽口から支燃性ガスを吹込んで
発生ガスを炉内で2次燃焼させて溶銑及びスラグを製造
する際に、支燃性ガス量の各羽口間の比を調整して2次
燃焼率を制御し、一次羽口の支燃性ガスと燃料及び/又
は粉末状産廃物との比を調整して副生ガスのカロリーを
制御する。 【効果】柔軟性に富んだ銑鉄及び副生ガスの製造を行う
ことができる。産廃物中の鉄、可燃、灰分などを有効利
用することにより、廃棄量及び原燃料コストの削減を達
成すると共に、有用な副生ガスを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物中の鉄
分、可燃分、灰分および発生する副生ガスを有効に利用
することが可能な溶銑の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、銑鉄の大部分は高炉によって製造
されている。高炉製銑法は銑鉄の大量生産技術としては
極めて優れたものであるが、鉄源として焼結鉱、燃料と
して主に高品質のコークスを用いており、使用できる原
燃料の制約がある。また、近年の高炉は巨大化し、停止
・起動が簡単にはできないため鋼材需要の変動に応じる
操業の柔軟性に乏しい。一方、現在、スクラップ溶解は
大部分が電気炉で行われており、鋼材の生産コストは相
当高くなってしまう。
【0003】上記のような問題点を解決するため、本発
明者らおよび本出願人は、製鋼用転炉に類似する筒型炉
と鉄源としてスクラップとを用いる新しい製銑方法およ
び製造装置を提案した(特開平1−290711号公報
および特開平3−150309号公報参照)。図4に基
づいて上記方法を説明する。
【0004】図4は、従来方法の原料装入状態を示す概
略縦断面図である。この方法では、図4に模式的に示す
ような転炉型式の筒型炉1を用いる。この筒型炉1は、
炉上部に炉内ガスの排出と原料装入用の開口部(炉口)
2、炉壁下部に支燃性ガスと必要に応じて燃料を吹き込
む一次羽口3、その上部炉壁に支燃性ガスを吹き込む二
次羽口4、炉底に出銑滓口5を備えている。
【0005】上記筒型炉1を用いて溶銑を製造するに
は、まず炉内下部にコークス充填層6を、その上にスク
ラップと鉄鉱石の充填層7を形成させる。そして下部の
コークス充填層6に一次羽口3から支燃性ガス(酸素ま
たは酸素含有ガス)を吹き込んで下記(1) 式の反応を生
じさせ、その反応熱によってコークス充填層6を高温に
保つ。
【0006】 C +(1/2)O2 →CO+29400 kcal/kmol・C ---(1) (1) 式で発生したCOは、スクラップと鉄鉱石の充填層で
二次羽口4から吹き込まれる支燃性ガスと下記(2) 式の
反応(2次燃焼)をおこす。その反応熱はスクラップと
鉱石との加熱および溶融に利用される。
【0007】 CO+(1/2)O2 →CO2 +67590 kcal/kmol・CO--(2) この反応で溶融した鉄鉱石(溶融酸化鉄)は、下部のコ
ークス充填層6に滴下して高温のコークスと下記(3) 式
のように反応して還元される。 (1)および(3) 式で発生したCOはスクラップと鉄鉱石の
充填層7内で2次燃焼するために、それらの加熱と溶融
に有効に利用されて高い熱効率が達成される。
【0008】上記方法の場合に炉内から発生するガス
は、2次燃焼(通常約30%)後のものであり、そのカロ
リーは1600kcal/Nm3と高くないため、発電などに利用す
ることは困難である。このガスは、ガスホルダーに回収
した後、コークス炉ガスなどと混合して用いられる。
【0009】産業廃棄物は年々その発生量が増加してき
ており、近年問題となりつつある。
【0010】例えば、廃車および粗大ごみをシュレッダ
ーした「フラフ」と称される廃棄物は年間110 万トン発
生しており、今後更に増加すると予想され、埋め立て地
の確保が問題となってくる。また、フラフの埋め立てに
は管理型とすることが義務付けられているため、埋立費
の高騰が予想され、処理コストの増加が懸念される。
【0011】廃プラスチックは、現状では約3割しか有
効利用されておらず、残りは埋め立てもしくは焼却され
ている(「いんだすと」Vol9,No12,1994参照)。
【0012】一般廃棄物などのごみ焼却施設から排出さ
れる焼却残渣およびフライアッシュは、固化や溶融スラ
グ化処理して処分されている(及川藤男著「新しいごみ
処理施設」、平成3年11月31日発行参照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、筒型炉を使
用して溶銑を製造する際に、近年、処分方法などで問題
となりつつある産業廃棄物中の鉄分、可燃分、灰分など
を有効利用し、原燃料コストおよび埋め立て費用の低減
を図り、更に発生する副生ガスを発電用燃料として活用
するためになされたものである。
【0014】本発明の目的は、産業廃棄物中の鉄分、可
燃分、灰分および発生する副生ガスの有効利用が可能な
溶銑の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の溶
銑の製造方法にある。
【0016】炉上部にガス排出と原料装入用の開口部、
炉壁下部および/または炉底に複数個の一次羽口、炉壁
上部に単段または複数段の二次羽口、炉底に出銑口およ
び炉壁下部に排滓口、または炉底に出銑排滓口をそれぞ
れ備えた筒型炉を用い、スクラップ、鉄鉱石、産業廃棄
物およびコークスを主原料として溶銑および副生ガスを
製造する方法であって、炉底から一次羽口を含むレベル
までコークス充填層を、その上にスクラップ、鉱石およ
び固形状産業廃棄物の充填層とコークス充填層とを複数
層で交互に、それぞれ形成させ、一次羽口から支燃性ガ
スと燃料および/または粉末状産業廃棄物とを吹き込ん
で加熱、還元および溶解を行うとともに、二次羽口から
支燃性ガスを吹き込んで発生ガスを炉内で2次燃焼させ
ることにより、溶銑および溶融スラグを製造しながら、
支燃性ガス量における二次羽口と一次羽口との比を調整
して2次燃焼率を制御し、かつ一次羽口における支燃性
ガスと燃料および/または粉末状産業廃棄物との比を調
整して発生する副生ガスのカロリーを制御することを特
徴とする溶銑の製造方法。
【0017】上記(1) でいう産業廃棄物は、フラフ、廃
プラスチックおよびフライアッシュなどの鉄分、可燃
分、灰分などを含むものを意味する。
【0018】上記方法は、連続操業にも適用することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に基づいて、本発明方法を実
施するための装置の構成例および方法を説明する。
【0020】図1は、本発明方法で用いる装置の構成お
よび原料装入状態の例を示す概略縦断面図である。図1
に示す例では、筒型炉1は、上部にガス排出ならびにス
クラップ、鉱石(鉄鉱石、鉄マンガン鉱石など)、副原
料(石灰石などのCaO 含有物およびマンガン鉱石な
ど)、コークスおよび固形状産業廃棄物の装入のための
開口部(炉口)2を有し、炉壁下部に一次羽口3、その
上部に二次羽口4、炉底に出銑排滓口5を備えている。
さらに開口部2の上部の副生ガス12の回収フード1
3、集塵装置10およびガスホルダー11のラインが設
けられる。
【0021】本発明方法において各原料の装入充填およ
び溶解操作は、下記a.〜d.の工程で行う。図1により、
コークス充填層が3層、スクラップ、鉄鉱石および固形
状産業廃棄物の充填層が2層である場合を例として説明
する。
【0022】a.開口部2から、まずコークスおよび所要
の副原料を装入して、炉底から一次羽口3を含むレベル
までコークス充填層6−1を形成させ、その上にスクラ
ップ、鉄鉱石および固形状産業廃棄物の充填層7−1、
次いで順次コークス充填層6−2、スクラップ、鉄鉱石
および固形状産業廃棄物の充填層7−2、コークス充填
層6−3を形成させる第1回目の装入工程。
【0023】b.一次羽口3から支燃性ガスと燃料(微粉
炭、重油、天然ガスなどの気体または液体の燃料)およ
び/または粉末状産業廃棄物とを吹き込み、二次羽口4
から支燃性ガスを吹き込んで発生ガスを炉内で2次燃焼
させて鉄鉱石を加熱、還元しながら還元鉄を生成させ
る。更にこの還元鉄、スクラップおよび固形状産業廃棄
物を溶融して溶銑8Aおよび溶融スラグ8Bを製造する
還元溶融工程。
【0024】一次羽口および二次羽口から吹き込む支燃
性ガスは、O2またはO2を含有するガスである。
【0025】c.生成した溶銑8Aおよび溶融スラグ8B
を出銑排滓口5からスキンマー9を経て排出する出銑工
程。生成した溶銑8Aと溶融スラグ8Bは炉外に排出さ
れ、炉外に設けたスキンマー9により分離される。
【0026】d.溶解時に発生する副生ガス12を、回収
フード13および集塵機10を経てガスホルダー11に
回収する。
【0027】固形状産業廃棄物の望ましい形状は最大寸
法の範囲で0.05〜0.2m、望ましい嵩密度の範囲は 1.0〜
2.5 t/m3である。これらの理由は、スクラップおよび鉄
鉱石の空間に入り込み、空間を有効に利用できるからで
ある。スクラップ、鉄鉱石および産業廃棄物充填層の望
ましい嵩密度の範囲は 1.8〜3.0 t/m3である。粉末状産
業廃棄物の望ましい粒度範囲は 800〜1000μm 、微粉炭
を燃料とする場合の望ましい粒度は200mメッシュ以下で
ある。
【0028】第1回目の充填装入の際の望ましい各充填
層の層数とその厚さは、炉の形状と容積によって変化す
る。最下部のコークス充填層6−1層で厚さ1200〜1300
mm程度、中間のコークス充填層6−2で1層、厚さ 350
〜400mm 程度、最上部のコークス充填層6−3で1層、
厚さ 350〜400mm 程度、スクラップ、鉄鉱石および固形
状産業廃棄物の充填層7−1、7−2で2層、それらの
各厚さは 450〜500mm程度である。
【0029】連続操業の場合には前記b.〜d.工程を継続
しながら、還元操作および溶解操作において消費したス
クラップ、鉄鉱石および固形状産業廃棄物の充填層を形
成させる。続いて同様にコークス充填層を形成させてゆ
く。このとき、順次投入していく鉄鉱石、スクラップお
よび固形状産業廃棄物の量は溶解操作で加熱溶融すべき
量、コークスの量は還元操作において消費される量とす
る。
【0030】前記a.およびb.の操作を行う目的は第1
に、最下部のコークス充填層6−1内において一次羽口
3から吹き込む支燃性ガスで前記(1) 式によりコークス
を部分酸化燃焼させ、COを主成分とするガスを発生させ
てコークス充填層6−1を高温に保持し、上部に形成さ
れたスクラップ、鉄鉱石および固形状産業廃棄物の充填
層7−1内の主に鉄鉱石を次の(4) 式などにより還元さ
せ、還元鉄を生成させることにある。
【0031】 Fe2O3 +3CO=2Fe+3CO2 +6480 kcal/kmol・CO ----(4) そして第2に、生成した還元鉄およびスクラップの充填
層内で二次羽口から吹き込む支燃性ガスにより、下部で
発生するCOを主成分とする発生ガスを前記 (2)式により
2次燃焼させ、この2次燃焼の発熱により還元鉄、スク
ラップおよび固形状産業廃棄物を加熱溶融し、溶銑8A
および溶融スラグ8Bを生成させることにある。
【0032】この溶融スラグ8B中には、産業廃棄物中
の灰分および非燃焼物も含まれてくることになり、石灰
石の使用量を減少させることができる。さらに、このス
ラグは高炉スラグと同様に有効に活用することができ
る。したがって、本発明方法ではほとんど集塵ダスト1
4のみが廃棄物となり、その量は産業廃棄物のままの場
合と比較して大きく減少する。
【0033】以上の操作の際に、二次羽口と一次羽口と
から吹き込む支燃性ガス量の比(二次羽口の支燃性ガス
量/一次羽口の支燃性ガス量。以下、支燃性ガス比とい
う)を調整して2次燃焼率を制御するとともに、一次羽
口の支燃性ガスと燃料および/または粉末状産業廃棄物
との比を調整して発生する副生ガスのカロリーを制御す
る。
【0034】この方法の具体的な例は、次の1)および2)
のとおりである。
【0035】1) 支燃性ガス比を 0.1〜1.0 の範囲で調
整し、2次燃焼率を制御する。これを図2により説明す
る。
【0036】図2は、2次燃焼率におよぼす支燃性ガス
比の影響を示す図である。図示するとおり、支燃性ガス
比を 0.1〜1.0 の範囲で調整すると、2次燃焼率は約10
%から約50%の範囲で変化する。
【0037】2) 上記の1)とともに、一次羽口において
支燃性ガスと燃料および/または粉末状産業廃棄物との
比を 0.5〜1.45の範囲で調整し、副生ガスのカロリーを
制御する。図3により、燃料として微粉炭(PC)、支
燃性ガスとして酸素(O2)を用いた場合の例を説明する。
【0038】図3は、副生ガスのカロリーにおよぼす2
次燃焼率およびPC/O2(kg/Nm3) の影響を示す図であ
る。図3の場合では、2次燃焼率が前記範囲においてP
C/O2を 0.5〜1.45の範囲で調整すると、副生ガスのカ
ロリーは図示のような範囲で変化する。
【0039】一次羽口から支燃性ガスとともに燃料およ
び/または粉末状産業廃棄物を吹き込むのは、鉄鉱石の
使用比率が増加するとコークス比の増加を余儀なくさ
れ、この場合コークスの占有空間が増加するからであ
る。したがって、小型の筒型炉の場合、スクラップ、鉄
鉱石および固形状産業廃棄物を装入する空間の余裕がと
れなくなる事態が発生する。しかし、燃料および/また
は粉末状産業廃棄物を使用してコークスの使用量を節減
することにより、上記の装入空間を確保することが容易
となる。粉末状産業廃棄物のみを支燃性ガスとともに吹
き込むことも可能であるが、上記の理由のほかに、源燃
料コストを削減する、または溶解効率を確保するなどの
観点から、燃料と粉末状産業廃棄物とは併用するのが望
ましい。そのときのこれらの比率は、コストや操業の制
約条件などに応じて選択すればよい。
【0040】粉末状産業廃棄物を一次羽口から吹き込む
場合には、粉末状産業廃棄物は羽口前で速やかに溶融さ
れ、飛散ロスはほとんどなくなる。開口部2から装入す
る場合と比較して、飛散による炉内投入の困難さを避け
ることができる。
【0041】本発明方法の実施に際しては、一次羽口を
炉底または/および炉壁側に設置し、二次羽口をその上
方に1段ないしは複数段配置するのがよい。さらに、一
次羽口の水平方向での配置数は4〜6本の複数本、羽口
と羽口との間の配置角度の範囲は60〜90度とするのが望
ましい。二次羽口の水平方向での配置数は6〜8本の複
数本、羽口と羽口との間の配置角度の範囲は45〜60度と
するのが望ましい。
【0042】二次羽口は還元操作が完了した時点で還元
鉄、スクラップおよび固形状産業廃棄物の充填層の下端
に位置させるのが、2次燃焼熱を還元鉄、スクラップお
よび固形状産業廃棄物の加熱溶融に活用する上において
望ましいからである。
【0043】上記方法により、副生ガスのカロリーの範
囲を1000〜2500kcal/Nm3程度で制御することができる。
【0044】
【実施例】
(本発明例)図1に示す装置構成の筒型炉(直径1.7m、
炉底から炉口までの高さ3.9m、内容積7.6m3 の転炉型
炉)を用い、表1、表2、表3および下記に示す条件で
溶銑および副生ガスの製造試験を行った。表1に用いた
鉄鉱石の組成、表2に用いたコークスおよび微粉炭の組
成、表3に用いた固形状産業廃棄物(フラフ)の組成を
示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】 製造目標溶銑量:20ton 鉄源:表1に示す鉄鉱石;鉄分換算値で75wt% スクラップ;最大寸法0.5m 嵩密度3.5t/m3 鉄の純度99wt% 鉄分換算値で15wt% 固形状産業廃棄物;最大寸法 0.1m 鉄分換算値で10wt% 鉄源の充填:合計15ton の鉄源をほぼ2分割し、図1と同様に充填 スクラップ、鉄鉱石および産業廃棄物充填層の嵩密度:2.0t/m3 一次羽口:炉底から1.2mの炉側壁に90度間隔で4本設置 二次羽口:炉底から2.2mの炉側壁に60度間隔で6本設置 出銑排滓口:炉底中心に設置 まず、基本操業試験として、一次羽口から吹き込む支燃
性ガスとしてO2を用い、その総流量は1500 Nm3/hとし
た。同時に一次羽口から微粉炭を総量800 kg/hで吹き込
んだ。二次羽口から吹き込む支燃性ガスはO2、その総流
量は300 Nm3/h とし、前述の工程操作に従った。このと
きに発生した副生ガスのカロリーは、1400Mcal/(Hr・
m3) であった。
【0049】次に、表4に示す条件で各羽口の支燃性ガ
ス量を変えて支燃性ガス比および一次羽口における微粉
炭とO2との比を調整し、前述の工程操作に従って溶銑を
製造しながら、副生ガスのカロリーを制御する試験を行
った。表4に結果を併せて示す。
【0050】
【表4】
【0051】表4に示すように、副生ガスのカロリー
は、各羽口間の支燃性ガス比および一次羽口にける(微
粉炭/O2)を調整することにより制御することができた。
【0052】(比較例)固形状産業廃棄物を装入するこ
とを除いて、本発明例と同じ条件で溶銑および副生ガス
の製造を行った。
【0053】表5に、そのほかの条件および試験結果を
まとめて示す。
【0054】
【表5】
【0055】表5に示すように、産業廃棄物を使用する
ことで、スクラップ、コークスおよび石灰石の使用量を
低減することができた。廃棄される生成ダスト量は比較
例の場合よりも増加傾向であったが、産業廃棄物量の約
2〜17%に減少した。
【0056】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高炉に比較して
はるかに小型で簡便な筒型炉を使用し、柔軟性に富んだ
銑鉄および副生ガスの製造を行うことができる。しか
も、近年埋立て地の確保などで問題となりつつある産業
廃棄物中の鉄分、可燃分、灰分などを有効利用すること
により、廃棄量(埋め立て費用)および原燃料コストの
削減が可能となる。副生ガスは、そのカロリーの制御が
容易であるため、電力需要に対応した柔軟な発電に活用
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で用いる装置の構成および原料装入
状態の例を示す概略縦断面図である。
【図2】2次燃焼率におよぼす支燃性ガス比の影響を示
す図である。
【図3】副生ガスのカロリーにおよぼす2次燃焼率およ
びPC/O2 の影響を示す図である。
【図4】従来方法の原料装入状態を示す概略縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1:筒型炉、 2:開口部(炉口)、3:一次羽
口、 4:二次羽口、5:出銑排滓口、 6:コ
ークス充填層、7:スクラップ、鉄鉱石および固形状産
業廃棄物の充填層、8A:溶銑、 8B:スラ
グ、9:スキンマー、 10:集塵装置、11:ガスホル
ダー、 12:副生ガス、13:回収フード、 14:集塵
ダスト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉上部にガス排出と原料装入用の開口部、
    炉壁下部および/または炉底に複数個の一次羽口、炉壁
    上部に単段または複数段の二次羽口、炉底に出銑口およ
    び炉壁下部に排滓口、または炉底に出銑排滓口をそれぞ
    れ備えた筒型炉を用い、スクラップ、鉄鉱石、産業廃棄
    物およびコークスを主原料として溶銑および副生ガスを
    製造する方法であって、炉底から一次羽口を含むレベル
    までコークス充填層を、その上にスクラップ、鉱石およ
    び固形状産業廃棄物の充填層とコークス充填層とを複数
    層で交互に、それぞれ形成させ、一次羽口から支燃性ガ
    スと燃料および/または粉末状産業廃棄物とを吹き込ん
    で加熱、還元および溶解を行うとともに、二次羽口から
    支燃性ガスを吹き込んで発生ガスを炉内で2次燃焼させ
    ることにより、溶銑および溶融スラグを製造しながら、
    支燃性ガス量における二次羽口と一次羽口との比を調整
    して2次燃焼率を制御し、かつ一次羽口における支燃性
    ガスと燃料および/または粉末状産業廃棄物との比を調
    整して発生する副生ガスのカロリーを制御することを特
    徴とする溶銑の製造方法。
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