JP4342104B2 - 直接製錬法 - Google Patents
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Description
本発明は、溶融金属(この用語は金属合金を含む)を製造する方法に関し、特に、決して排他的に鉄を意味するものではないが、鉱石、部分還元鉱石、及び金属含有廃棄物流のような金属含有(metalliferous)供給材料から溶融浴を有する冶金用容器中で溶融金属を生成する方法に関する。
本発明は、特に金属含有供給材料から溶融金属を生成するための溶融金属浴式直接製錬法に関する。
【0002】
溶融金属を生成するために最も広く用いられている方法は、溶鉱炉を使用することに基づいている。炉の頂部へ固体材料を導入し、溶融鉄を炉床から流し出す。固体材料には、鉄鉱石(焼結、塊、又はペレット状)、コークス、及びフラックスが含まれ、下方へ移動する浸透性装填物を形成する。予熱した空気(これは酸素に富むものでもよい)を炉の底から注入し、透過性床を通って上方へ移動し、コークスの燃焼により一酸化炭素及び熱を発生する。これらの反応の結果、溶融鉄及びスラグを生成する。
【0003】
生成した鉄の融点より低い温度で鉄鉱石を還元して鉄を生成する方法は、一般に「直接還元法」として分類されており、生成物はDRIと呼ばれる。
FIOR(流動鉄鉱石還元)(Fluid Iron Ore Reduction)法は、直接還元法の一例である。この方法では、鉄鉱石微粒子は、それらが一連の流動床反応器中で各反応器を重力により落下して通過する間に還元される。一連の反応器の一番下の反応器の底から入り、微粒子の下方への動きと向流的に流れる圧縮還元性ガスによりそれら微粒子は還元される。
【0004】
他の直接還元法には、高炉式方法、固定直立炉式方法、回転炉床式方法、回転キルン式方法、及びレトルト式方法が含まれる。
COREX法は、コークスの溶鉱炉を必要とすることなく、石炭から直接溶融鉄を生成する。この方法は、
(a)高炉中で、鉄鉱石(塊又はペレット状)、石炭及びフラックスの透過性床からDRIを製造し、そして
(b)次にDRIを、接続された溶融ガス化器へ冷却せずに導入する、
二段階操作を含んでいる。
【0005】
溶融ガス化器の流動床中で石炭を部分的に燃焼して高炉のための還元性ガスを生成する。
溶融鉄を製造するための他の既知のグループの方法は、サイクロン転炉に基づいており、この場合上方溶融サイクロンで酸素及び還元性ガスの燃焼により鉄鉱石を溶融し、溶融鉄浴の入った下方製錬器中で製錬する。下方製錬器は還元性ガスを発生し、上方溶融サイクロンのために用いる。
【0006】
溶融金属を鉱石から直接生成する方法は、一般に「直接製錬法」と呼ばれる。
直接製錬法の既知の一つのグループは、製錬反応のための主なエネルギー源として電気炉を使用することに基づいている。
一般にロメルト(Romelt)法と呼ばれている別の既知の直接製錬法は、頂部導入金属酸化物を金属へ製錬し、ガス状反応生成物を後燃焼し、金属酸化物の製錬を継続するのに必要な熱を伝達するための媒体として、大きな体積の高度に撹拌されたスラグ浴を用いることに基づいている。ロメルト法は、下方の羽口列により酸素に富む空気又は酸素をスラグ中へ注入し、スラグの撹拌を与え、上方羽口列を通って酸素をスラグ中へ注入して後燃焼を促進することを含んでいる。ロメルト法では、金属層は重要な反応媒体ではない。
【0007】
スラグを主体とした直接製錬法の別の既知のグループは、「深層スラグ」法として一般に記述されている。DIOS及びAISI法のようなこれらの方法は、三つの領域、即ち:反応ガスを注入酸素で後燃焼するための上方領域;金属酸化物を金属へ製錬するための下方領域;及び上方領域と下方領域とを分ける中間領域;を有する深層スラグを形成することに基づいている。ロメルト法の場合のように、スラグ層より下の金属層は重要な反応媒体ではない。
反応媒体として溶融金属層に依存し、HI製錬法と一般に呼ばれている別の既知の直接製錬法は、本出願人の名前で国際特許出願PCT/AU96/00197(WO 96/31627)に記載されている。
【0008】
その国際特許出願に記載されているHI製錬法は、
(a)容器中に溶融鉄及びスラグの浴を形成し、
(b)前記浴中に、
(i)金属含有供給材料を、典型的には金属酸化物、及び
(ii)前記金属酸化物の還元剤及びエネルギー源として働く固体炭素質材料、典型的には石炭、
を注入し、
(c)金属層中で前記金属含有供給材料を製錬して金属にする、
ことからなる。
【0009】
HI製錬法は、浴の上の空間中で浴から放出されたCO及びH2のような反応ガスを、酸素含有ガスで後燃焼し、前記後燃焼により発生した熱を浴へ伝達して、金属含有供給材料を製錬するのに必要な熱エネルギーを与えることも含む。
HI製錬法は、浴の名目上静止表面の上に遷移領域を形成し、その中に溶融金属及び(又は)スラグの適切な量の上昇してから下降する液滴、はねかかった飛沫、又は流れが存在し、それが、浴上の反応ガスを後燃焼することにより発生した熱エネルギーを浴へ伝導する効果的な媒体を与えることも含んでいる。
【0010】
前記国際特許出願に記載されたHI製錬法は、キャリヤーガス及び金属含有供給材料及び(又は)固体炭素質材料及び(又は)他の固体材料を、浴と接触している容器の側面の一部分を通って、且つ(又は)浴の上から浴中へ注入し、その結果キャリヤーガス及び固体材料が浴に侵入し、溶融金属及び(又は)スラグが浴の表面上の空間中へ放出されるようになることを特徴とする。
【0011】
前記国際特許出願に記載されたHI製錬法は、ガス及び(又は)炭素質材料を浴中へ底から注入して、溶融金属及びスラグの液滴、はねかかった飛沫及び流れが浴から放出されるようにすることにより遷移領域を形成した、以前の型のHI製錬法に対する改良法である。
本出願人はHI製錬法について広範なパイロットプラントの研究を行い、その方法に関して一連の重要な発見を行なった。
【0012】
一般的用語で、本発明は、金属含有供給材料から金属を生成するための直接製錬法において、
(a)冶金用容器中に金属層及びその金属層の上のスラグ層を有する溶融浴を形成し、
(b)金属含有供給材料及び固体炭素質材料を複数のランス/羽口を経て前記金属層中へ注入し、
(c)前記金属層中で金属含有材料を製錬して金属にし、
(d)前記溶融浴の名目上静止表面より上の空間中へ溶融材料を、はねかかった飛沫、液滴及び流れとして放出させて遷移領域を形成し、そして
(e)一つ以上のランス/羽口を経て容器中へ酸素含有ガスを注入し、前記溶融浴から放出された反応ガスを後燃焼し、それにより、前記遷移領域中で上昇してから下降する溶融材料のはねかかった飛沫、液滴及び流れが前記溶融浴への熱移動を促進し、それにより前記遷移領域が、その遷移領域と接触している側壁を通る容器からの熱損失を最小にする、
諸工程を有し、然も、大きなスラグ存在量を維持することにより上記工程を制御することを含む、上記直接製錬法にある。
【0013】
用語「製錬(smelting)」とは、ここでは金属含有供給材料を還元する化学反応が行われて液体金属を生成する熱的処理を意味するものと理解されたい。
溶融浴に関連した用語「静止表面(quiescent surface)」とは、基体/固体注入がなく、従って浴の撹拌が存在しない工程条件下の溶融浴の表面を意味するものと理解されたい。
溶融浴の名目上静止した表面より上の空間は、今後「頂部空間(top space)」と呼ぶ。
【0014】
パイロットプラント研究の重要な結論は、容器中に、特に遷移領域中に高水準のスラグを維持し、容器からの熱損失及び金属層への熱移動を制御することが重要であると言うことである。HI製錬法に対するスラグの重要性は、HI製錬法についての以前の研究とは著しく掛け離れている。以前の研究では、その方法にとってスラグの量が重要であるとは考えられていなかった。
【0015】
「高いスラグ存在量(high slag inventory)」の概念は、容器中のスラグ層の深さに関連して理解することができる。
この方法は、安定な操作条件下でスラグ層が0.5〜4mの深さになるように制御することにより高いスラグ保存量を維持することを含むのが好ましい。
一層好ましくは、この方法は、安定な操作条件下でスラグ層が1.5〜2.5mの深さになるように制御することにより高いスラグ保存量を維持することを含む。
【0016】
この方法は、安定な操作条件下でスラグ層が少なくとも1.5mの深さになるように制御することにより高いスラグ保存量を維持することを含むのが特に好ましい。
「高いスラグ存在量」の概念は、容器中の金属の量に比較したスラグの量に関連させて理解することもできる。
【0017】
この方法は、安定した条件下で作動している時、金属:スラグの重量比が4:1〜1:2になるように制御することにより高いスラグ存在量を維持することを含むのが好ましい。
一層好ましくは、この方法は、金属:スラグの重量比が3:1〜1:1になるように制御することにより高いスラグ存在量を維持することを含む。
【0018】
この方法は、金属:スラグの重量比が3:1〜2:1になるように制御することにより高いスラグ存在量を維持することを含むのが特に好ましい。
容器中のスラグの量、即ちスラグ存在量は、遷移領域中にあるスラグの量に直接の影響を与える。
【0019】
遷移領域から側壁への熱損失及び容器の側壁を通る容器からの熱損失を最小にすることに関連して、金属に比較してスラグの比較的低い熱伝導特性が重要である。
適当な工程制御により、遷移領域中のスラグが側壁上に一つ又は複数の層を形成することができ、それが側壁からの熱損失に対する抵抗性を増大する。
従って、スラグ保存量を変化させることにより、遷移領域中及び側壁上のスラグ量を増大又は減少させ、従って、容器の側壁を通る熱損失を制御することができる。
【0020】
スラグは、側壁上に「湿潤(wet)」層又は「乾燥(dry)」層を形成することができる。「湿潤」層は、側壁に付着する凝固(frozen)層、半固体(泥状)層、及び外側液体膜からなる。「乾燥」層は、実質的に全てのスラグが凝固しているものである。
容器中のスラグの量は、後燃焼の程度に対する制御手段も与える。
【0021】
特に、スラグ保存量が低過ぎる場合、遷移領域中の金属が金属層への熱移動に対し確実な効果を有するにも拘わらず、遷移領域中の金属の露出が増大し、従って、金属の酸化及び金属中の溶解炭素の増大、後燃焼減少の可能性と、結果としての後燃焼の減少が起きるであろう。
【0022】
更に、もしスラグ存在量が多過ぎると、一つ以上の酸素含有ガス注入ランス/羽口が遷移領域内に埋まり、これが頂部空間反応ガスの各ランス/羽口の先端の方への動きを最小にし、その結果、可能な後燃焼を減少する。
容器中のスラグの量、即ち、スラグ層の深さ又は金属:スラグの重量比で測定したスラグ存在量は、金属及びスラグの流出速度により制御することもできる。
容器の中でのスラグの生成は、金属含有供給材料、炭素質材料及びフラックスの容器への供給速度及び酸素含有ガス注入速度のような操作パラメータを変えることにより制御することができる。
【0023】
本発明の方法は、遷移領域を通る金属層への熱移動を制御し、遷移領域を通る容器からの熱損失を制御することを特徴とする。
上で述べたように、本発明は、特に高いスラグ存在量を維持することにより工程を制御することを特徴とする。
【0024】
更に、本発明は好ましくは、
(a)酸素含有ガス注入のための一つ以上のランス/羽口を配置し、次いで
(i)前記酸素含有ガスがスラグ層の方へ注入され遷移領域に侵入し、そして
(ii)前記酸素含有ガスの流れが前記ランス/羽口又はその各々の下方部分の周りの溶融材料のはねかかった飛沫、液滴、及び流れをそらせ、前記ランス/羽口又はその各々の先端の周りに「自由空間」として記載されるガス連続空間が形成される、
ように一定流速で酸素含有ガスを注入する過程、及び
(b)(i)溶融浴中のスラグの量、
(ii)一つ以上の酸素含有ガス注入ランス/羽口を通る酸素含有ガスの注入流量、及び
(iii) 前記ランス/羽口を通る金属含有供給材料及び炭素質材料の流量、
の一つ以上を調節することにより、遷移領域と接触している容器の側壁へ、主にスラグをはねかけることにより前記容器からの熱損失を制御する過程、
を別々に又は組合せて用いることにより工程を制御することを特徴とする。
【0025】
金属含有供給材料が鉄含有材料である状況では、本発明は、好ましくは溶融鉄中に溶解した炭素の量を少なくとも3重量%に制御し、スラグを強い還元状態に維持し、スラグ層及び遷移領域中のFeO含有量を6重量%より少なく、一層好ましくは5重量%より少なくすることにより工程を制御することも特徴とする。
【0026】
好ましくは、冶金用容器は、
(a)酸素含有ガスを注入するための上記一つ以上のランス/羽口、及び金属含有材料、炭素質材料(典型的には石炭)及びフラックスのような固体材料を容器中へ注入するためのランス/羽口、
(b)溶融金属及びスラグを容器から排出するための出口、
(c)一つ以上の排気ガス出口、
を有する。
【0027】
本方法を操作するためには、容器には金属層及びその金属層の上のスラグ層を有する溶融浴が入っていることが必須である。
用語「金属層」とは、ここでは主に金属である浴領域を意味するものと理解されたい。
用語「スラグ層」とは、ここでは主にスラグである浴領域を意味するものと理解されたい。
【0028】
本発明の方法の重要な特徴は、少なくとも主に溶融浴の金属層中で金属含有材料が製錬されて金属になることである。
実施した場合、スラグ層のような容器の他の領域中で金属へ製錬される或る割合の金属含有材料が存在するであろう。しかし、本発明の方法の目的及びその方法と従来の方法との重要な差は、金属層中での金属含有材料の製錬を最大にすることにある。
【0029】
上で述べたことの結果として、本方法は、金属含有材料と、還元剤原料及びエネルギー源として働く炭素質材料を金属層中へ注入する。
一つの選択は、金属層より上に配置され、金属層の方へ下へ伸びるランス/羽口により金属含有材料及び炭素質材料を注入することである。典型的には、ランス/羽口は容器の側壁を通って伸び、金属層の表面の方へ下向きに内側へ傾けられている。
【0030】
別の選択は、それが唯一の別の選択と言う訳ではないが、金属層と接触している容器の底又は容器の側壁中の羽口を通して金属含有材料及び炭素質材料を注入することである。
金属含有材料及び炭素質材料の注入は、同じか又は別のランス/羽口を通して行なってもよい。
【0031】
本発明の方法の別の重要な特徴は、溶融材料、典型的には、はねかかった飛沫、液滴、及び流れの形の溶融材料を、溶融浴から上方へ少なくとも浴の静止表面より上の頂部空間の一部分中へ放出させ、遷移領域を形成することである。
遷移領域はスラグ層とは全く異なっている。説明のために本方法の安定した操作条件下では、スラグ層は液体連続体積中に気泡を含むが、遷移領域は気体連続体積中に溶融材料のはねかかった飛沫、液滴、及び流れを有する。
本方法は、遷移領域より上の頂部空間中へはねかかった飛沫、液滴、及び流れとして溶融材料を放出させることを含むのが好ましい。
【0032】
本発明の別の重要な特徴は、浴の名目上静止した表面より上の頂部空間(遷移領域を含む)中で、溶融浴で発生した一酸化炭素、水素等の反応ガスを後燃焼し、その後燃焼により発生した熱を金属層へ伝達し、溶融浴の温度を維持することである(これは、その層中の吸熱反応を考慮して不可欠である)。
酸素含有ガスは空気であるのが好ましい。
空気は予熱されているのが一層好ましい。
空気は1200℃に予熱されているのが典型的である。
空気は酸素に富むものでもよい。
【0033】
後燃焼のレベルは少なくとも40%であるのが好ましく、この場合後燃焼は次のように定義する:
式中、[CO2]=排気ガス中のCO2の体積%
[H2O]=排気ガス中のH2Oの体積%
[CO]=排気ガス中のCOの体積%
[H2]=排気ガス中のH2の体積%
【0034】
遷移領域は二つの理由から重要である。
第一に、溶融材料の上昇してから下降するはねかかった飛沫、液滴、及び流れが、浴の静止表面より上の頂部空間中での反応ガスの後燃焼により発生した熱を溶融浴へ移動させる有効な手段である。
第二に、遷移領域中の溶融材料、特にスラグが、容器の側壁を通る熱損失を最小にする有効な手段である。
【0035】
本発明の方法と従来の方法との基本的な差は、本発明の方法では、主な製錬領域は金属層であり、主な酸化(即ち、熱発生)領域が遷移領域中及びその上にあり、これらの領域が空間的に充分分離され、二つの領域の間の溶融金属及びスラグの物理的移動により熱移動が行われることである。
遷移領域は、キャリヤーガス中の金属含有材料及び炭素質材料を、金属層の方へ下に伸びるランス/羽口を通って注入することにより形成するのが好ましい。
一層好ましくは、上で述べたように、ランス/羽口が容器の側壁を通って伸び、金属層の方へ下方へ内側に傾いている。
【0036】
固体材料を金属層の方へ、そして更にその中へ入れるこの注入は、次の過程を有する:
(a)固体材料/キャリヤーガスの運動量により固体材料及びガスを金属層へ侵入させ、
(b)炭素質材料、典型的には石炭を液化し、それにより金属層中でガスを発生させ、
(c)炭素は主に金属中に溶解し、部分的に固体として残り、
(d)上の項目(c)で述べたように、注入した炭素から誘導された炭素により金属含有材料が製錬されて金属になり、その製錬反応が一酸化炭素ガスを発生し、そして
(e)液化及び製錬により発生し、金属層中へ移動したガスが、金属層から溶融金属、固体炭素及びスラグ(これは固体/ガス注入の結果として金属層中へ引き込まれる)の顕著な上昇浮力を生じ、溶融金属及びスラグのはねかかった飛沫、液滴、及び流れの上昇運動を与える結果になり、これらのはねかかった飛沫、液滴、及び流れが、スラグ層を通ってそれらが移動する時、更にスラグを同伴する。
【0037】
本発明の別の重要な特徴は、酸素含有ガスを注入する一つ以上のランス/羽口の位置及び操作パラメータ、及び遷移領域を制御する操作パラメータを、
(a)前記酸素含有ガスがスラグ層の方へ注入され、遷移領域へ侵入し、
(b)前記酸素含有ガスの流れが、
(i)前記一つ以上のランス/羽口の下方部分の周りに遷移領域が上方へ伸び、そして
(ii)前記一つ以上のランス/羽口の先端の周りに、「自由空間」として記載されるガス連続空間が形成される、
効果を与えるように、溶融材料のはねかかった飛沫、液滴、及び流れをそらせる、ように選択することである。
【0038】
自由空間の形成は、重要な特徴である。なぜなら、容器の頂部空間中の反応ガスが、一つ以上の酸素含有ガス注入ランス/羽口の先端の領域中へ引き込まれ、その領域中で後燃焼されるのを可能にするからである。これに関連して、用語「自由空間(free space)」とは、実際的に金属及びスラグを含まない空間を意味するものと理解されたい。
更に、上述の溶融材料をそらせることは、容器の側壁を前記ランス/羽口又はその各々の先端で発生した燃焼領域から或る程度遮蔽する。また、それは、頂部空間中で後燃焼したガスから一層多くのエネルギーを浴へ戻すための手段を与える。
本方法は、酸素含有ガスを渦巻き状の運動で容器中へ注入することを含むのが好ましい。
【0039】
本発明を例として図面を参照して更に記述するが、その図面は、本発明の方法の好ましい態様を模式的図で例示する冶金用容器の垂直断面図である。
次の記載は、鉄鉱石を製錬して溶融鉄を生成することに関連しているが、本発明は、この用途に限定されるものではなく、部分還元金属鉱石及び廃棄リサイクル材料を含めたどのような適当な金属鉱石及び(又は)濃厚物にも適用できることは分かるであろう。
【0040】
図に示した容器は、耐火レンガから形成された底3及び側壁55;炉床の側壁55から上方へ伸びる全体的に円筒状のバレルを形成し、上方バレル領域51及び下方バレル領域53を含めた側壁5;屋根7;排気ガスのための出口9;溶融金属を連続的に放出するための前炉57;及び溶融スラグを放出するための流出孔61を具えた炉床を有する。
【0041】
使用中、容器には、溶融金属層15及びその金属層の上の溶融スラグの層16を含む鉄とスラグの溶融浴が入っている。番号17を付けた矢印は、金属層15の名目上静止表面の位置を示し、番号19を付けた矢印は、スラグ層16の名目上静止した表面の位置を示している。用語「静止表面」とは、容器中へのガス及び固体の注入が無い場合の表面を意味するものと理解されたい。
容器は、側壁5を通ってスラグ層16の中へ、垂直に対し30〜60°の角度で内側へ下に伸びる二つの固体注入ランス/羽口11も有する。ランス/羽口11の位置は、その下端が金属層15の静止表面17より上に来るように選択する。
【0042】
使用中、キャリヤーガス(典型的にはN2)中に取り込んだ鉄鉱石、固体炭素質材料(典型的には石炭)、及びフラックス(典型的には石灰及びマグネシア)を、ランス/羽口11を通って金属層15中へ注入する。固体材料/キャリヤーガスの運動量により、固体材料及びガスは金属層15中へ侵入する。石炭は液化し、それにより金属層15中でガスを生成する。炭素の一部は金属の中へ溶解し、一部は固体炭素として残る。鉄鉱石は製錬されて金属になり、製錬反応は一酸化炭素ガスを発生する。金属層15中へ運ばれ、液化及び製錬により発生したガスは、金属層15から溶融金属、固体炭素、及びスラグ(固体/ガス/注入の結果として金属層15中へ引き込まれたもの)のかなりの上昇浮力を生じ、それが溶融金属のはねかかった飛沫、液滴、及び流れの上方への動きを発生し、これらのはねかかった飛沫、液滴、及び流れが、スラグ層16を通って移動する時にスラグを取り込む。
【0043】
溶融金属、固体炭素及びスラグの上昇浮力は、金属層15及びスラグ層16中に実質的な撹拌を起こし、スラグ層16が体積を膨張し、矢印30によって示した表面を有する結果になる。撹拌の程度は、金属及びスラグ領域中に適度に均一な温度、典型的には1450〜1550℃の温度が存在するような程度であり、夫々の領域では30℃程度の温度変動がある。
【0044】
更に、溶融金属、固体炭素、及びスラグの上昇浮力により生ずる溶融材料のはねかかった飛沫、液滴、及び流れの上方への動きは、容器中の溶融浴の上の頂部空間31中まで拡大しており、
(a)遷移領域23を形成し、そして
(b)幾らかの溶融材料(主にスラグ)を、遷移領域を越え、その遷移領域23の上の側壁5の上方バレル領域51の部分及び屋根7へ放出する。
【0045】
一般的用語で、スラグ層16は気泡を中に含む液体の連続的領域であり、遷移領域23は溶融金属及びスラグのはねかかった飛沫、液滴、及び流れを含む気体の連続的領域である。
容器は、更に酸素含有ガス(典型的には、予め加熱された酸素に富む空気)を注入するためのランス13を有し、それは中心に位置して容器中へ垂直下方に伸びている。ランス13の位置及びランス13を通るガス流量は、酸素含有ガスが遷移領域23の中心部分に侵入し、ランス13の先端の周りに本質的に金属/スラグを含まない空間25を維持するように選択する。ランス13は、酸素含有ガスを渦巻き状の動きとして容器中へ注入するような構成を有する。
【0046】
ランス13からの酸素含有ガスの注入は、遷移領域23中、及びランス13の先端の周りの自由空間25中で反応ガスCO及びH2を後燃焼し、ガス空間中に2000℃以上の程度の高温を発生する。熱はガス注入領域の溶融材料の上昇して下方するはねかかった飛沫、液滴、及び流れへ伝導され、次にその熱は、金属/スラグが金属層15へ戻る時に金属層15へ部分的に移される。
【0047】
自由空間25は高水準の後燃焼を達成するのに重要である。なぜなら、それは遷移領域23より上の空間中のガスをランス13の先端領域中へ取り込ませ、それにより後燃焼にかけられる利用可能な反応ガスを増加するからである。
ランス13の位置、ランス13を通るガス流量、及び溶融材料のはねかかった飛沫、液滴、及び流れの上方への動きを総合した効果は、番号27で全体的に示したランス13の下方領域の周りに遷移領域23を形成することである。この形成された領域は、輻射線による側壁5への熱伝導に対する部分的障壁を与える。
更に、材料の上昇して下降する液滴、はねかかった飛沫、及び流れは、遷移領域23からの熱を溶融浴へ移す効果的な手段であり、側壁5の領域中の遷移領域23の温度が、1450℃〜1550℃の程度になる結果を与える。
【0048】
容器は、処理が行われている時の容器中の金属層15、スラグ層16、及び遷移領域23の水準に関し、更に処理が行われている時の遷移領域23の上の頂部空間31中へ放出される溶融金属及びスラグのはねかかった飛沫、液滴、及び流れに関して構成され、
(a)金属/スラグ層15/16と接触する炉床及び側壁5の下方バレル領域53が、耐火性材料のレンガから形成されており(図中網状の陰影が付けられている)、
(b)側壁5の下方バレル領域53の少なくとも一部分は、水冷却パネル8によって裏打されており、且つ
(c)遷移領域23及び頂部空間31と接触する側壁5の上方バレル領域51及び屋根7は、水冷されたパネル57、59から形成されている、
ように構成されている。
【0049】
側壁5の上方領域10中の各水冷パネル8、57、59は、平行な上端及び下端及び平行な側縁を有し、円筒状バレルの一区画を定めるように湾曲している。各パネルは、内側水冷パイプ及び外側水冷パイプを有する。それらのパイプは湾曲した区画によって相互に接続された水平区画を有する螺旋状に形成されている。各パイプは、更に水の入口及び水の出口を有する。パイプは垂直方向にずらして配置され、パネルの露出表面、即ち容器の内側へ露出した面から見ると、外側パイプの水平部分が内側パイプの水平部分の直ぐ背後には来ないように配置されている。各パネルは、更に各パイプの隣接した水平部分の間、及びパイプの間の空間を充填する突き固めた耐火性材料を有する。
【0050】
パイプの水入口及び水出口は、パイプを通って大きな流速で水を循環させる水供給回路(図示されていない)に接続されている。
使用中、水冷されたパネル57、59と接触する充分なスラグ、及びパネル上にスラグの層を蓄積し、維持するのに充分なパネルからの熱吸収が存在するように操作条件を制御する。スラグ層は、遷移領域及びその遷移領域の上の頂部空間の残余を通る熱損失に対する効果的な熱障壁を形成する。
【0051】
上述のように、本出願人は、パイロットプラント研究で本方法の特徴を次のように決定したが、それらは個別に又は組合せて工程の効果的な制御を与える。
(a)スラグ存在量、即ち、スラグ層の深さ及び(又は)スラグ/金属比を調節し、熱移動に対する遷移領域23中の金属の正の効果と、遷移領域23中での逆反応による後燃焼に対する遷移領域23中の金属の負の効果とをバランスさせる。もしスラグ存在量が余りにも低いと、金属の酸素に対する露出が余りにも大きくなり、後燃焼の可能性が低下する。一方、スラグ存在量が余りにも高過ぎると、ランス13が遷移領域23中に埋まり、自由空間25へのガスの取り込みが減少し、後燃焼の可能性が低下する。
(b)金属中の溶解炭素量を少なくとも3重量%になるように調節し、スラグを強い還元性状態に維持し、スラグ層16及び遷移領域23中のFeO含有量を6重量%より低くする。
(c)ランス13の位置を選択し、ランス13及びランス/羽口11を通る酸素含有ガス及び固体の注入速度を調節し、ランス13の先端の周りに本質的に金属/スラグを含まない領域を維持し、ランス13の下方部分の周りに遷移領域23を形成する。
(d)(i)スラグ存在量、及び
(ii)ランス13及びランス/羽口11を通る注入流量、
の一つ以上を調節することにより、遷移領域23と接触しているか、又は遷移領域23より上にある容器の側壁にスラグをはねかかった飛沫ることにより容器からの熱損失を調節する。
【0052】
上で言及したパイロットプラント研究は、西オーストラリア、クウィナナにあるそのパイロットプラントで本出願人により一連の膨大なキャンペーンとして行われた。
パイロットプラント研究は、図に示し、上で説明した容器を用いて、上に記載した工程条件に従って行われた。
【0053】
パイロットプラント研究により、
(a)供給材料、
(b)固体及びガス注入速度、
(c)スラグ層の深さ及びスラグ:金属比として測定したスラグ存在量、
(d)操作温度、及び
(e)装置組立、
を広範に変化させて容器を評価し、方法を研究した。
下の表1は、パイロットプラント研究で始動中及び安定な作動条件での関連するデータを記載している。
【0054】
【0055】
鉄鉱石は、通常の直接出荷微粉鉱石としてハマースレイ(Hamersley)から産出され、乾燥基準で鉄64.6%、SiO24.21%、及びAl2O32.78%を含んでいた。
燃焼し、工程へエネルギーを供給するための炭素及び水素源及び還元剤の両方としてアントラサイト石炭を用いた。この石炭は、30.7MJ/kgの熱量を有し、灰分10%、揮発性分9.5%を含んでいた。他の特徴として、全炭素79.82%、H2O 1.8%、N2 1.59%、O2 3.09%、及びH2 3.09%を含んでいた。
【0056】
工程は、石灰及びマグネシアのフラックス併用物を用いて1.3(CaO/SiO2比)のスラグ塩基度を維持するように操作した。マグネシアはMgOの原料であり、スラグ中に適当なMgO含有量を維持することにより、耐火物に対するスラグの腐食性を低下する。
【0057】
始動条件として、パイロットプラントは、1200℃で26,000Nm3/時の高温空気吹き込み速度;60%〔(CO2+H2O)/(CO+H2+CO2+H2O)〕の後燃焼速度;及び5.9t/時の鉄鉱石微粒子供給速度、5.4t/時の石炭供給速度、及び1.0t/時のフラックス供給速度で操作し、全てキャリヤーガスとしてN2を用いて固体として注入した。容器には殆ど又は全くスラグは存在せず、側壁パネル上に凝固スラグ層を形成する充分な機会はなかった。その結果、冷却水熱損失は比較的大きく12MWであった。このパイロットプラントを、高温金属(4.5重量%のC)を3.7t/時の製造速度及び生成した高温金属1t当り石炭1450kgの石炭供給速度で操作した。
【0058】
安定な作動条件下で、スラグ存在量及び側壁を形成する水冷パネル上の凝固スラグ層を調節して、8MWの比較的低い熱損失が実測された。水冷系への熱損失の減少により、高温金属6.1t/時まで生産率を増大することができた。この生産率の増大は、始動時と同じ高温空気吹き込み速度及び後燃焼で得られた。固体注入速度は9.7t/時の鉱石微粒子、6.1t/時の石炭、及び1.4t/時のフラックスであった。改良された生産率は、達成された高温金属1t当り石炭1000kgまで石炭供給速度を改善した。
上に記載した本発明の方法の好ましい態様に対し、本発明の本質及び範囲から離れることなく、多くの修正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の好ましい態様を模式的図で例示する冶金用容器の垂直断面図である。
Claims (12)
- 鉄含有供給材料から溶融鉄を生成するための直接製錬方法において、
(a)冶金用容器中に溶融鉄層及びその溶融鉄層の上のスラグ層を有する溶融浴を形成し、
(b)複数のランスを経て、鉄含有供給材料及び固体炭素質材料を前記溶融鉄層中へ下方且つ内方に注入し、次いで、前記溶融浴の表面より上の頂部空間中へ溶融材料を、はねかかった飛沫、液滴及び流れとして放出させて、遷移領域を形成し、
(c)前記溶融鉄層中で鉄含有材料を製錬して溶融鉄にし、
(d)一つ以上のランスを経て前記容器中へ酸素含有ガスを注入し、前記溶融浴から放出された反応ガスを後燃焼し、それによって前記遷移領域中で上昇してから下降する溶融材料のはねかかった飛沫、液滴及び流れが前記溶融浴への熱移動を促進し、それによって前記遷移領域が、その遷移領域と接触している側壁を通る容器からの熱損失を最小にする、
諸工程を有し、然も、スラグ層を少なくとも1.5mの深さになるように制御することによって大きなスラグ存在量を維持することにより上記方法を制御する工程を含む、上記直接製錬方法。 - スラグ層を1.5〜4mになるように制御することにより高いスラグ存在量を維持する工程を含む、請求項1記載の方法。
- スラグ層を1.5〜2.5mの深さになるように制御することにより高いスラグ存在量を維持する工程を含む、請求項2記載の方法。
- 溶融鉄:スラグの重量比が4:1〜1:2になるように制御する工程を含む、請求項1記載の方法。
- 溶融鉄:スラグの重量比が3:1〜1:1になるように制御する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 溶融鉄:スラグの重量比が3:1〜2:1になるように制御することにより高いスラグ存在量を維持する工程を含む、請求項5記載の方法。
- 工程(c)が、少なくとも主に溶融鉄層中で鉄含有材料を溶融鉄へ製錬する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- (a)前記酸素含有ガスをスラグ層に向かって注入し、そして、遷移領域へ侵入させ、また、
(b)前記酸素含有ガスの流れが前記一つ以上のランスの下方部分の周りの溶融材料のはねかかった飛沫、液滴及び流れをそらせ、前記一つ以上のランスの先端の周りにガス連続空間が形成される、
ように
酸素含有ガスのための一つ以上のランスを配置する工程と、
酸素含有ガスを一定流速で注入する工程と、
を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。 - (i)溶融浴中のスラグの量、
(ii)酸素含有ガス注入のための一つ以上のランスを通る酸素含有ガスの注入流量、及び
(iii)前記ランスを通る鉄含有供給材料及び炭素質材料の流量、
の一つ以上を調節することにより、遷移領域と接触している容器の側壁及び該容器の天井へ、主にスラグをはねかけることによって前記容器からの熱損失を制御する工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 - 請求項1の工程(b)が、複数のランスを、溶融鉄層の上に、その溶融鉄層の方へ下方へ伸びるように配置する工程を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 鉄含有供給材料及び固体炭素質材料をキャリヤーガス中へ注入する工程を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 複数のランスを、溶融鉄より上に、その溶融鉄の方へ下方へ伸びるように配置する工程を含む、請求項11記載の方法。
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