JPH09216198A - 小口径穴あけ加工用エントリーボード - Google Patents
小口径穴あけ加工用エントリーボードInfo
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- JPH09216198A JPH09216198A JP4666896A JP4666896A JPH09216198A JP H09216198 A JPH09216198 A JP H09216198A JP 4666896 A JP4666896 A JP 4666896A JP 4666896 A JP4666896 A JP 4666896A JP H09216198 A JPH09216198 A JP H09216198A
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Abstract
ーボード表面におけるすべりを抑制して穴位置の精度を
向上させ、被加工物品の一度にドリルできる可能枚数を
高く維持し、ドリルの折損を少なくし、更にバリの発生
を少なくできるエントリーボード及びそれを使用した小
口径穴明け加工方法の提供。 【解決手段】 ドリル加工に際し、アルミニウム箔複合
材のの硬度を、ドリル出側の硬度に比し、ドリル入り側
の硬度をを小さくした小口径穴明け加工用エントリーボ
ードを用い、複数枚のプリント基板の上部にエントリー
ボードを、ドリル出側をプリント配線板に接するように
配置し、ドリル加工するプリント配線板に小口径の穴明
けをする。
Description
うな高精度が要求される物品に、ドリルにより直径0.
1mmφ〜2.0mmφのような小口径の穴あけをする
際に用いるエントリーボードで、表面におけるドリルの
滑りを抑えることにより穴位置の精度を向上し、ドリル
の折損を減らし、プリント配線板の銅箔などの損傷を防
止して製品収率を向上させ、高品質で高能率なプリント
配線板などに対する小口径穴あけ加工の方法に関する。
コンピューター、照明器具その他の各種製造業における
制御装置など電気、通信分野のみならず、自動車、家庭
電化製品、事務用機器、カメラ、玩具など、極めて広い
範囲に応用され、高機能化、高精度化が要求され、これ
にともない、プリント配線板のパターンの微細化、高密
度化、多層板化が急速に進行している。この結果、プリ
ント配線板の配線幅と配線間隔は狭まり、特にスルーホ
ールタイプのプリント配線板においては穴は小口径化す
ると共にその数は増加し、穴の位置についてもその高精
度化が要求されるようになってきている。従来から多層
板の穴あけにおいては、0.3〜0.4mmφの小口径
の加工が多く行われているが、最近では0.1〜0.3
mmφのような小口径加工が実用化されてきており、今
後ますますこの穴の小口径化とその数の増加、穴位置の
高精度化の要求は増大するものと考えられる。
具体的には、図2に示すように、プリント配線板5にエ
ントリーボード1を配設し、ドリル加工を行えば、ドリ
ル8の食いつきが良くなり、プリント配線板5に設けら
れる穴9の位置の精度が向上し、バリやかえりを生じさ
せないように穴あけができることが知られており、これ
に使用するエントリーボードについていくつかの提案が
なされている。例えば、木材パルプ−ガラス繊維からな
る基体の両面をアルミニウム箔等で挟んだエントリーボ
ードを用いてプリント配線板をドリル加工する方法(特
許公報61−61921号)、アルミニウム箔の両面を
紙で挟んだエントリーボードを用いてプリント配線板を
ドリル加工する方法(特開昭62−214000号)、
金属箔の片面に粘着相を形成したエントリーボードの、
この粘着相側をプリント配線板に対向して設置し、ドリ
ル加工をする方法(特開昭63−11207号)などの
エントリーボードが提案されている。
発明においては、エントリーボードの表面材として30
03−H19のような硬質材を用いているのでドリルの
横滑りが起きやすく穴位置精度が低下し易いほか、エン
トリーボードの製造に接着剤を用いる時は5層になりコ
ストアップが避けられない。また特開昭62−2140
00号の発明では紙に耐熱性が無く、また紙の粉末が発
生し、メッキなどの後の工程での不良の原因となる危険
が多い。更に特開昭63−11207号の発明では粘着
層にドリリングの際の切り屑が付着することが避けられ
ないので問題がある。このように従来提案の方法ではま
だ小口径のドリル加工においては問題が残っているが更
に、プリント配線板のパターンの微小化、あける穴の小
口径化、穴の数の増大などの進行にともない、ドリルの
高速回転化、ドリル太さが一層細くなり、回転にともな
うぶれの発生が増大すると共に穴位置精度とバリの許容
高さを小さくする要求が厳しくなっているにもかかわら
ず、従来と同じエントリーボードを使用しているため、
穴位置精度が不十分になったり、穴位置精度を向上させ
ようとしたりあるいはバリ発生を従来以下に抑えようと
するとドリルの折損が増えるという問題が発生してい
る。
いつきが良く、ドリルのエントリーボード表面における
すべりを抑制して穴位置の精度を向上させ、プリント配
線板など被加工物品の一度にドリルできる可能枚数を高
く維持し、ドリルの折損を少なくし、更にバリの発生を
少なくできる、プリント配線板などの穴あけに使用する
エントリーボード及びそれを使用した小口径穴あけ加工
方法を提供することを目的とする。
箔またはアルミニウム合金箔を貼り合わせたアルミニウ
ム箔複合材からなる小口径穴あけ加工用エントリーボー
ドにおいて、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔
の硬度を、ドリル出側の硬度に比し、ドリル入り側の硬
度をを小さくした小口径穴あけ加工用エントリーボー
ド、 厚さ5〜100μm、マイクロビッカース硬度(H
v)が20〜50のアルミニウム箔またはアルミニウム
合金箔と、厚さ30〜200μm、マイクロビッカース
硬度(Hv)が50を超え、140以下のアルミニウム
箔またはアルミニウム合金箔とを貼り合わせた小口径穴
あけ加工用エントリーボード、 エントリーボードのドリル入り側のアルミニウム箔ま
たはアルミニウム合金箔表面を、表面の中心線平均粗さ
(Ra)が0.15〜0.30μmとなるように粗面化
処理を施したまたは記載の小口径穴あけ加工用エン
トリーボード及び ドリル加工に際し、複数枚のプリント基板の上部に請
求項1ないし3のいずれかに記載のエントリーボード
を、ドリル出側をプリント配線板に接するように配置
し、ドリル加工するプリント配線板の小口径穴あけ方法
を開発することにより上記の目的を達成した。
を図1に示す。本発明のエントリーボードに使用するア
ルミニウム箔またはアルミニウム合金箔(以下両者をア
ルミニウム等箔という)は、原則として純アルミニウム
であってもあるいは合金成分については特に制限はな
く、アルミニウム箔複合材とし、小口径穴あけ加工用エ
ントリーボードとした時、ドリル入り側のアルミニウム
等箔[以下アルミニウム箔(A)という。]2をドリル
出側のアルミニウム等箔[以下アルミニウム箔(B)と
いう。]4に比して硬度を小さくした複合材を用いるこ
とである。
限がないとしても、好ましくは1085、1N30、1
050、1100、3003などであり、圧延性や一般
的に箔として使用されているとの理由から1085、1
N30、3003がより望ましい。アルミニウム箔
(A)2の厚みは、使用するドリル径により変動する
が、ドリル径に比して必要以上に厚くすると、柔らかい
ためドリルの刃に粘り着くのでドリル径に応じてその厚
みを変えることが必要である。通常は厚さ5〜100μ
m、ドリル径が0.5mm以下の場合にはより好ましく
は5〜50μmである。アルミニウム箔(A)2のマイ
クロビッカース硬度(Hv)は20〜50、より好まし
くは25〜40である。このように材質を柔らかくして
ドリルの食いつきを良好にすることが必要であり、ドリ
ルの食いつきが良好であればドリルの刃先の横滑りが防
止でき、穴位置精度が一層向上する。アルミニウム箔
(B)4は、厚さが30〜200μm、マイクロビッカ
ース硬度(Hv)が50を超え、140以下、より好ま
しくは65〜140のアルミニウム等箔を用いることで
ある。このようにすることにより発生するバリの高さは
発生は従来に比して、より小さく、悪くとも同程度に抑
止することができる。
ルミニウム箔(B)4を接着剤3で貼り合わせて複合材
とする。この場合、アルミニウム箔(A)あるいはアル
ミニウム箔(B)は、ドリル入り側にアルミニウム箔
(A)が、ドリル出側にアルミニウム箔(B)が配置さ
れていれば、1枚に限定されず複数枚をラミネートした
ものであってもよい。
などにより融着しない接着剤、例えば熱硬化性のアクリ
ル系、ポリアミド系、ゴム系、エポキシ系、ウレタン系
などの接着剤を使用する。性能及びコストの面からウレ
タン系の接着剤が好ましい。接着剤の厚さは制限する必
要はないが、通常の接着剤の使用量である1〜5g/m
2 程度であるが、これより厚い時はコストアップにな
る。
厚さはドリル8の径により好適な範囲は変わる。ドリル
径が大きい時はエントリーボードの厚さは厚く、ドリル
径が小さい時は厚さは薄くなる。ドリル径が0.5mm
以下の場合にはエントリーボード全体の厚さとしては3
0〜200μm、より好ましくは50〜150μmくら
いである。したがってアルミニウム箔(B)の厚さはア
ルミニウム箔(A)が定まればこれにしたがって決まっ
てくる。
ルミニウム箔の表面粗さは通常中心線平均粗さ(Ra)
が0.1μm前後であり、現在の程度であれば問題はな
いが、更に高性能のプリント配線板の小口径穴あけ加工
を求めた時には、このような平坦性を有する場合には、
たとえドリルが最初に接触するアルミニウム箔(A)の
材質がマイクロビッカース硬度(Hv)が20〜50の
ように柔らかい材質であっても、ドリリングの際にドリ
ルが平滑な面に接した時、ドリル先端が横滑りし易いた
め穴位置精度が低下し易い。この横滑りを防ぐため、エ
ントリーボードのアルミニウム箔(A)表面を粗面化処
理して、中心線平均粗さ(Ra)が0.15〜0.30
μmの範囲に粗面化しておくことでドリルの横滑りを防
ぎ、穴位置精度を向上するのに効果があるので好まし
い。表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.15μmより
少ない時は横滑り防止効果が不十分になり、また0.3
0μmを超える粗さになるとドリルがエントリーボード
に最初に接触した時にドリル刃への負担が大きくなりド
リルの折損が多くなるので好ましくない。プリント配線
板を複数枚重ねて穴あけ加工をする時、エントリーボー
ドの位置のずれがあるとドリルの歯が斜めに入るためプ
リント配線板の最下部の穴の位置は大きくずれることと
なる。小口径の穴あけにおいて位置ずれが5μmの違い
は大きく、その効果は大きい。
スにおいては、バリの生成高さを減少するのに効果があ
るが、ドリルがエントリーボード表面に接触した時、ド
リル先端の横滑りが発生し易く、穴位置の精度が低下す
る。一方エントリーボードの硬度が低い時はドリルのセ
ンタリングの正確さが確保できるが、バリの発生の増大
が避けられない点で問題があった。本発明はこれら相反
する、ドリルの横滑りを防止して穴位置精度を向上させ
る要求と、バリの生成高さを減少させたい要求を合わせ
て解決するエントリーボードの開発を目的として研究を
行い、穴あけ時にドリルが最初に接触するアルミニウム
箔(A)を柔らかい材料を用い、ドリルの横滑りを抑制
すると共に、この材質より硬度の高い材質のアルミニウ
ム箔(B)によりバリの発生を抑制できる材料を貼り合
わせたエントリーボードを開発することにより上記の相
反する要求をともに解決したものである。
るプリント配線板の穴位置の精度向上、バリの生成高さ
の抑制、ドリルの折損事故の減少などの要求にこたえる
ことができた。なお同時に、バリの生成高さが小さいた
め、1度に穴あけ処理できるプリント配線板の枚数を大
きくすることができるので生産性を高くすることが可能
となり、またバリの生成高さの減少はプリント配線板な
どの回路形成用銅箔などの損傷防止も可能になるなど、
大きく改良されたエントリーボード、及びそれを使用し
たプリント配線板の小口径穴あけ加工方法を開発でき
た。
1N30の表1に示す厚さのO材とH14材及び300
3の表1に示す厚さのO材を用い、アルミニウム箔
(B)として、3003、3004、および5182の
H18材またはH19材を用い、表1に示す組み合わせ
の複合材をエントリーボードとして用い、その性能を評
価した。ドリルの穴開け加工は、厚さ1.6mmのガラ
ス−エポキシ6層板を用い、ドリルビット側より[エン
トリーボード/ガラス−エポキシ6層板2枚/厚さ1.
6mmの紙−フェノール積層板(バックアップボー
ド)]の順に積重ねた構成の穴あけパイルを用いて下記
の条件でドリリングを行った。 ドリルビット 0.35mm幅 回転数 80000rpm. 送り速度 1.6mm/min. 比較のため、従来一般的に使用されている1100−H
18、3003−H18のアルミニウム箔単体をエント
リーボードとして使用した。
(Ra)、それぞれのエントリーボードに用いたアルミ
ニウム箔(A)及びアルミニウム箔(B)の硬度、穴あ
け後の穴位置精度及びバリの高さについて得られた数値
を表に示す。マイクロビッカース硬度(Hv)は、島津
製作所、ダイナミック超微小硬度計(DUH−201)
を用い、荷重 5gf、保持時間 5秒、負荷速度
0.3375gf/秒で測定した。
らかいアルミニウム箔(A)及びより硬度の高いアルミ
ニウム箔(B)を貼り合わせたアルミニウム等箔複合材
を、小口径穴あけ加工用エントリーボードとして用いる
ことである。この結果、 主体がアルミニウム箔であるので、ドリルの清掃効果
があり、ドリリングにおける発熱の拡散に優れている。 アルミニウム箔(A)に柔らかい材質を用いたため、
表面におけるドリルの食いつきが良く、またドリルの横
滑りを抑え、穴位置の精度の向上、ドリルが細いために
起こる回転に伴うドリルのぶれを効果的に抑え、その折
損を大幅に減少すると共に アルミニウム箔(B)を硬度の高い材質を用いること
により、バリの発生を抑制するので、一度の処理できる
被加工体の枚数を多くしても問題がなく、高い生産性を
有し、バリの生成高さが抑制されることはプリント配線
板の回路形成用銅箔の損傷を防止するのに効果があり、
パターンの微細化に伴う回路の断線を効果的に防止でき
る。 このようなエントリーボードを用いてプリント配線板の
小口径穴あけ加工をする時は精度の高い穴あけが高生産
性をもって行うことができる。更にエントリーボードの
ドリル入り側の表面の中心線平均粗さ(Ra)を0.1
5〜0.30μmとすることにより穴位置精度を更に向
上することができる。
ドの拡大断面図である。
をするための概要図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルミニウム箔またはアルミニウム合金
箔を貼り合わせたアルミニウム箔複合材からなる小口径
穴あけ加工用エントリーボードにおいて、アルミニウム
箔またはアルミニウム合金箔の硬度を、ドリル出側の硬
度に比し、ドリル入り側の硬度を小さくしたことを特徴
とする小口径穴あけ加工用エントリーボード。 - 【請求項2】 厚さ5〜100μm、マイクロビッカー
ス硬度(Hv)が20〜50のアルミニウム箔またはア
ルミニウム合金箔と、厚さ30〜200μm、マイクロ
ビッカース硬度(Hv)が50を超え、140以下のア
ルミニウム箔またはアルミニウム合金箔とを貼り合わせ
たことを特徴とする小口径穴あけ加工用エントリーボー
ド。 - 【請求項3】 エントリーボードのドリル入り側のアル
ミニウム箔またはアルミニウム合金箔表面を、表面の中
心線平均粗さ(Ra)が0.15〜0.30μmとなる
ように粗面化処理を施した請求項1または2記載の小口
径穴あけ加工用エントリーボード。 - 【請求項4】 ドリル加工に際し、複数枚のプリント配
線板の上部に請求項1ないし3のいずれかに記載のエン
トリーボードを、ドリル出側をプリント配線板に接する
ように配置し、ドリル加工することを特徴とするプリン
ト配線板の小口径穴あけ方法。
Priority Applications (11)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
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Family
ID=12753745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8046668A Expired - Lifetime JP3054357B2 (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 小口径穴あけ加工用エントリーボード |
Country Status (1)
Country | Link |
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