JPH09214989A - 画像信号の信号補間方法 - Google Patents

画像信号の信号補間方法

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JPH09214989A
JPH09214989A JP8050698A JP5069896A JPH09214989A JP H09214989 A JPH09214989 A JP H09214989A JP 8050698 A JP8050698 A JP 8050698A JP 5069896 A JP5069896 A JP 5069896A JP H09214989 A JPH09214989 A JP H09214989A
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JP
Japan
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signal
pixel
pixel group
equation
solid
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JP8050698A
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English (en)
Inventor
Naoki Ozawa
直樹 小澤
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベイヤー配列の色フィルタを用いた場合にお
いて,被写体が高い周波数範囲に大きな周波数成分をも
つ場合にも,十分な偽の色信号の低減効果を得る. 【解決手段】 固体撮像素子1の出力信号をサンプラ3
に加えてn+1行目のB信号を分離すると同時に,1H
遅延回路6に加えて1水平走査期間遅延させ,サンプラ
4でn+1行目の画素列のB信号と水平方向に同位相の
関係で存在するn行目のG信号を分離する.サンプラ
4,サンプラ3の出力信号の低周波数成分を割り算器1
3に加え,その出力信号と固体撮像素子1の出力信号を
掛け算器15に加えて補間信号を得る.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,偽の色信号の発生
を軽減しようとする画像信号の信号補間方法の改善に関
わり,特に固体撮像装置を用いた単板カラーカメラに好
適な画像信号の信号補間方法に関する.
【0002】
【従来の技術】2次元状に画素を並べた固体撮像素子を
一つだけ用いてカラーのビデオ信号を得る単板カラーカ
メラは,安価にできることから家庭用ビデオカメラをは
じめとして,広い分野で利用されている.単板カラーカ
メラでは,固体撮像素子の各画素に,数種類の微小色フ
ィルタを周期的に対応させて組み合わせる.一般に輝度
信号は固体撮像素子の出力信号をそのまま用いるが,R
−Y信号,B−Y信号などのクロマ信号は,固体撮像素
子から得られる数種類の色フィルタに対応した各画素信
号の間の演算で得る.したがって,クロマ信号の空間的
なサンプリング周波数は,固体撮像素子のサンプリング
周波数の1/2〜1/3になる.また,R−Y信号とB
−Y信号を求める際に利用する各画素信号はそれぞれで
異なるので,R−Y信号とB−Y信号の空間的なサンプ
リング位相は,互いに異なったものとなる.こうした理
由によって,単板カラーカメラのクロマ信号は,画素に
よる空間的なサンプリングで発生する側波帯成分の影響
を受けやすく,再生画では被写体のエッジ部などで偽の
色信号が発生しやすい.
【0003】単板カラーカメラの偽の色信号を軽減する
ための従来技術には,特開平3−124190,あるい
はテレビジョン学会誌vol.46,no.9,pp.
1153〜1160の「CCM補間処理による単板カラ
ーカメラの色モワレ抑圧」に述べられている方法があ
る.ここで,偽の色信号が発生する原因と,従来技術の
軽減方法を図3ないし図14を用いて説明する.
【0004】図3は単板カラーカメラに用いるモザイク
状の色フィルタの一例を示す図である.図3において,
Mはマゼンタ色光を透過させる微小色フィルタであり,
G,C,Yはそれぞれグリーン色光,シアン色光,イエ
ロー色光を透過させる微小色フィルタである.各微小フ
ィルタの水平方向の間隔dxと垂直方向の間隔dyは,
それぞれ組み合わせる固体撮像素子の水平方向と垂直方
向の画素間隔に等しく,微小フィルタのそれぞれは,固
体撮像素子の各画素に1対1で対応する.
【0005】図4は,従来技術による偽の色信号の軽減
処理を行うための構成を示す図である.図4において,
固体撮像素子1には図3に示した色フィルタが組み合わ
されているものとする.この結果,固体撮像素子1のn
行目の画素列を読み出すと,M信号とG信号が交互に得
られる.また,続くn+1行目の画素列を読み出すとC
信号とY信号が交互に得られる.
【0006】そこで,固体撮像素子1から出力される各
画素信号を,1水平走査期間の遅延量をもった1H遅延
回路6を用いて遅延させる.これは,固体撮像素子1の
たとえばn行目の画素列とn+1行目の画素列の信号を
同時に得て,M信号,G信号,C信号,Y信号を同時に
得るためである.1H遅延回路6の出力信号ば,サンプ
ラ2,サンプラ3によって,また固体撮像素子1の出力
信号はサンプラ4,サンプラ5によって,それぞれM信
号,G信号,C信号,Y信号に分離される.サンプラ2
から得られたM信号とサンプラ4から得られたC信号
は,加算器7に加えられて(M+C)信号が出力され
る.また,サンプラ3から得られたG信号とサンプラ5
から得られたY信号は加算器8に加えられて, (G+
Y)信号が出力される.
【0007】なお,垂直方向に隣り合う2画素の信号を
混合し,2ラインの画素列の信号を1つの出力から混合
して読み出すタイプの固体撮像素子も一般に製造されて
いる.こうした固体撮像素子19を用いれば,図13に
示す構成で良く, 1H遅延回路6,サンプラ4,サン
プラ5,加算器7,加算器8は不要となり,サンプラ
2,サンプラ3がら直接(M+C)信号, (G+Y)
信号が得られる.
【0008】ここで,固体撮像素子1に結像する被写体
が,n行目とn+1行目の画素列付近でもつ水平方向の
輝度変化を表す関数をf(x)とおく.同様に,被写体
のM成分,G成分,C成分,Y成分が持つ水平方向の変
化を表す関数をそれぞれf(M,x)fG,x),f
(C,x)f(Y,x)とおく.
【0009】図3.より,n行目とn+1行目での,各
微小色フィルタに対応した画素による空間的なサンプリ
ングを考えるど,f(M,x)どf(C,x)あるいは
f(G,x)とf(Y,x)は,それぞれ水平方向に同
じ位相関係でサンプリングされる.これに対して,f
(M,x)とf(G,x),f(C,x)とf(Y,
x)は,半周期ずれた位相でサンプリングされる.した
がって,それぞれの画素から得られるM信号,G信号,
C信号,Y信号が持つ水平方向の周波数成分をあらわす
関数,S(M,f),S(G,f),S(C,f),S
(Y,f)は,次の数1,数2,数3,数4であらわさ
れる.
【0010】
【数1】
【0011】
【数2】
【0012】
【数3】
【0013】
【数4】
【0014】ただし,F(M,f),F(G,f),F
(C,f),F(Y,f)はそれぞれf(M,x),f
(G,x),f(C,x),f(Y,x)をフーリエ変
換によって周波数成分に変換したものとする.また,d
wは図3に示すように画素の水平方向の幅である.si
nc(x)=sin(x)/xである.また,δ(x)
はデルタ関数である.さらに,*は数5の重畳積分(コ
ンボリューション)をあらわす.
【0015】
【数5】
【0016】数1〜数4からわかるように,S(M,
f)とS(Y,f)はexp(−Jnπ)の項をもって
いるので,S(M,f)やS(C,f)とは偶数次に発
生する高調波成分の位相は一致するが,奇数次に発生す
る高調波成分の位相は逆相となる.すなわち,被写体の
水平方向の変化f(x)がもつ空間周波数成分をあらわ
す関数F(f)が,図5(a)に示すような周波数分布
をもち,F(M,f),F(G,f),F(C,f),
F(Y,f)がそれぞれ図5(b), (c),
(d), (e)に示す周波数分布をもつと,S(M,
f),S(G,f),S(C,f),S(Y,f)の周
波数成分は,図6(a),(b),(c),(d)に示
すものとなる.このとき,加算器7および加算器8から
得られる(M+C)信号と(G+Y)信号のもつ周波数
成分(S(M,f)+S(C,f)),(S(G,f)
+S(Y,f))は図7(a), (b)に示すものと
なる.
【0017】一方,透過光の成分組成を考えると,Mは
R+B,CはG+B,YはG+Rである.これを利用し
て(M+C)信号から(G+Y)信号を減算すると,数
6のように2B−Gとなる.
【0018】
【数6】
【0019】G色光は輝度信号に占める割合が大きいこ
と(NTSC方式のビデオ信号では59%),および固
体撮像素子のB色光に対する分光感度特性が一般に低い
ことから,通常,2B−Gは色差信号B−Yとして代用
可能である.数6の関係と数1〜数4を用いると,色差
信号B−Y(≒2B−G)のもつ水平方向の周波数成分
をあらわす関数S(B−Y,f)は,数7のようにな
る.
【0020】
【数7】
【0021】(S(M,f)+S(C,f)),(S
(G,f)+S(Y,f))は図7(a),(b)に示
すものであったから,S(B−Y,f)のもつ周波数成
分は,図8(a)に示すものとなる.ここで,図8
(a)に示す周波数fcよりも低い周波数成分をローパ
スフィルタによって取り出し,クロマ信号B−Yとして
用いると,サンプリング周波数の基本周波数1/2dx
に発生した側波帯成分のうち,斜線で示した部分がクロ
マ信号に混入して,偽の色信号を発生させる.すなわ
ち,低いクロマ信号に混入するのは,被写体のもつ周波
数成分のうちの(1/2dx−fc)よりも高い周波数
範囲に対応する部分の側波帯成分であることが分かる.
したがって,偽の色信号が発生するのは,被写体が高い
周波数成分をもつときであり,被写体のエッジ部分など
で偽の色信号が発生しやすいことが理解できる.
【0022】そこで,従来技術による偽の色信号を軽減
する方法では,図4に示したように,加算器7および加
算器8から得られる(M+C)信号と(G+Y)信号
を,たとえば周波数faまでの帯域の信号を通過するロ
ーパスフィルタ9,ローパスフィルタ10に加える.ロ
ーパスフィルタ9,ローパスフィルタ10から出力され
る信号のもつ周波数成分(Sl(M,f)+SlC,
f)),(Sl(G,f)+Sl(Y,f))は,図7
(c),(d)に斜線で示す部分となる.図7(c),
(d)からわかるように,これらは,被写体のもつ周波
数成分のうちのfaよりも低い周波数範囲の成分(Fl
(M,f)+Fl(C,f)),(Fl(G,f)+F
l(Y,f))と,被写体のもつ周波数成分のうちの
(1/2dx−fa)よりも高い周波数範囲にあたる部
分(Fh(M,f)+Fh(C,f)),(Fh(G,
f)+Fh(Y,f))の側波帯成分を加えたものであ
り,数8,数9の関係となる.
【0023】
【数8】
【0024】
【数9】
【0025】図7(c),(d)あるいは数8,数9よ
り,被写体のもつ周波数成分のうち,(1/2dx−f
a)よりも高い周波数範囲の成分(Fh(M,f)+F
h(C,f)),(Fh(G,f)+Fh(Y,f))
が小さければ,ローパスフィルタ9およびローパスフィ
ルタ10の出力信号の周波数成分(Sl(M,f)+S
l(C,f)),(Sl(G,f)+Sl(Y,f))
は,それぞれ被写体のもつ低周波数成分(Fl(M,
f)+Fl(C,f)),(Fl(G,f)+Fl
(Y,f))にほぼ等しい大きさとなる.また,局所で
の色の変化が少ない被写体では,その周辺において,任
意の2つの色信号のもつ周波数成分をあらわす関数は,
相似形に近いものとなることが期待できる.このとき,
低周波数成分の比は全体の周波数成分の比にほぼ等しく
なり,数10が成り立つ.
【0026】
【数10】
【0027】そこで図4に示す構成では,ローパスフィ
ルタ9およびローパスフィルタ10の出力信号を,ゲー
ト回路11,ゲート回路12を介して割り算器13に加
える.ゲート回路11,ゲート回路12は,固体撮像素
子1あるいは1H遅延回路6からM信号とC信号が得ら
れるサンプリングタイミングでは,ローパスフィルタ9
から得られる(M+C)信号の低周波数成分が割り算器
13の除数側に,ローパスフィルタ10から得られる
(G+Y)信号の低周波数成分が割り算器13の被除数
側に加わるよう動作する.また,固体撮像素子1あるい
は1H遅延回路6からG信号とY信号が得られるサンプ
リングタイミングでは,ローパスフィルタ9から得られ
る(M+C)信号の低周波数成分が割り算器13の被除
数側に,ローパスフィルタ10から得られる(G+Y)
信号の低周波数成分が割り算器13の除数側に加わるよ
う動作する.さらに割り算器13の出力信号を,固体撮
像素子1の出力信号と1H遅延回路6の出力信号を加算
する加算器14の出力信号とともに掛け算器15に加え
て,補間信号fi(x)を得る.
【0028】以上の動作から,たとえば固体撮像素子1
あるいは1H遅延回路6からM信号とC信号が得られる
サンプリングタイミングでは,補間信号fi(x)のも
つ周波数成分Si(f)は数11であらわされるものと
なる.なお,数11においては,変化をあらわす関数
(例えばs(M,x))の2乗積分値は,その周波数成
分をあらわす関数(例えばS(M,f))の2乗積分値
に等しいというパーシバルの定理を根拠として,瞬時値
の比もおおよそ周波数成分の比に等しいことを期待して
いる.
【0029】
【数11】
【0030】数11に数1,数3,および数8,数9の
関係を用いると数12となる.
【0031】
【数12】
【0032】さらに,局所での色の変化が少ない被写体
で数9が成り立つことを考慮すると,数12は数13と
なる.
【0033】
【数13】
【0034】ここでeを数14の関係で置き換えると,
数13は数15の関係になり,その周波数成分は図8
(b)に示すようなものとなる.
【0035】
【数14】
【0036】
【数15】
【0037】一方,固体撮像素子1あるいは1H遅延回
路6からG信号とY信号が得られるサンプリングタイミ
ングでは,数2,数4から,加算器14から得られる信
号so(x)のもつ周波数成分So(f)は数16であ
らわされるものとなる.
【0038】
【数16】
【0039】数15と数16の比較から,掛け算器15
から得られた補間信号fi(x)のもつ周波数成分Si
(f)は,加算器14から得られる信号のもつ周波数成
分So(f)において,奇数次の側波帯成分の位相が反
転したものとほぼ等しいことが分かる.
【0040】そこで,図4に示す構成では,加算器14
と掛け算器15の出力信号をゲート回路16,ゲート回
路17に加えて,ゲート回路16からは(M+C)信号
に対応する信号のみが,ゲート回路17からは(G+
Y)信号に対応する信号のみが得られるように制御す
る.すなわち,ゲート回路17は,加算器14から(M
+C)信号が得られるサンプリングタイミングには掛け
算器15から得られる補間信号si(x)が,また加算
器14から(G+Y)信号が出力されるときには加算器
14の出力信号sO(x)を出力するよう動作する.こ
れによってゲート回路17からは,si(x)とsO
(x)の加算信号sa(x)が得られ,その周波数成分
をあらわす関数Sa(f)は数15,数16より数17
であらわされるものとなる.
【0041】
【数17】
【0042】Si(f)は図8(b)に示すとおりであ
り,So(f)は図7(b)に示すとおりであるから,
これらを加算したSa(f)の周波数成分は図8(c)
に示すものとなる.これは,サンプリング周波数の基本
周波数1/2dxに発生した側波帯成分が低減されたも
のとなる.
【0043】同様に,加算器14から(G+Y)信号が
得られるサンプリングタイミングには,掛け算器15か
ら(M+C)信号に対応した補間信号が得られる.これ
を,加算器14から得られた(M+C)出力信号と交互
に選択されるようにゲート回路16を動作させれば.サ
ンプリング周波数の基本周波数1/2dxに発生した側
波帯成分が低減された(M+C)信号が得られる.
【0044】以上の動作でゲート回路16およびゲート
回路17がら得られた出力信号を,減算器18に加えて
色差信号を生成すれば図8(d)に示す,図8(a)と
比較するとサンプリング周波数の基本周波数1/2dx
に発生した側波帯成分の混入が低減されて,偽の色信号
が発生しにくいクロマ信号が生成できる.
【0045】ところで,単板カラーカメラ用色フィルタ
の中には,特定の色フィルタを市松状に配した,いわゆ
るベイヤー配列の色フィルタが存在する.特に図9に一
例を示す,Gが市松状に配されたものは,原色系の色フ
ィルタの主流である.なお,図9に示す色フィルタにお
いて,G,R,Bはそれぞれグリーン色光,赤色光,青
色光を透過させる微小色フィルタである.上述した従来
の偽の色信号を低減する方法を,ベイヤー配列の色フィ
ルタに適用する方法についてば,従来技術の中でも別段
述べられていない.しかレ,ベイヤー配列の色フィルタ
においても,各画素列から得られる画素信号に対して,
同様の補間処理を行えばよいことは容易に類推できる.
それには,図10に示す構成を用いればよい.図10に
示す構成は,周体撮像素子1が2ラインの画素信号を混
合して読み出すタイプではないこと,図8に示す色フィ
ルタを組み合わせたものであることを除いて,図13と
同一である.したがって,図10において固体撮像素子
1ないしサンプラ3,およびローパスフィルタ9ないし
減算器18の動作は,図4,図13に示した構成のもの
と同様である.すなわち,固体撮像素子1から図9に示
すn+1行目の画素列の信号が得られるときに,偽の色
信号を低減する動作はつぎのとおりである.
【0046】固体撮像素子1から得られた画素信号は,
サンプラ2,サンプラ3に加えられて,それぞれG信号
とB信号に分離される.ここで,固体撮像素子1に結像
する被写体が,n+1行目の画素列付近で持つ水平方向
の明るさの変化を表す関数をf(x),その周波数成分
をあらわす関数をF(f)とおく.また,被写体のG成
分,R成分,B成分の水平方向の変化を表す関数をf
(G,x),f(R,x),f(B,x),その周波数
成分をあらわす関数をF(G,f),F(R,f),F
(B,f)とおく
【0047】図3に示した色フィルタのn+1行目の画
素列に対して数3,数4が得られたのと同様に,n+1
行目の画素列のG信号,B信号が持つ水平方向の周波数
成分をあらわす関数S(G1,f),S(B,f)は数
18,数19で表される.
【0048】
【数18】
【0049】
【数19】
【0050】このとき,F(f)の周波数成分が図11
(a)に示すものであり,F(G,f),F(R,
f),F(B,f)がそれぞれ図11(b),(c),
(d)に示すものであるとする.このとき,S(G1,
f),S(B,f)は,それぞれ図12(a),(b)
に示す周波数成分をもったものとなる.
【0051】さらに,サンプラ2,サンプラ3の出力信
号を,それぞれfaよりも低い周波数成分を通過させる
ローパスフィルタ9,ローパスフィルタ10に加える.
ローパスフィルタ9,ローパスフィルタ10から得られ
る出力信号sl(G1,x),sl(B,x)は,図1
2(c),(d)に斜線で示す周波数成分Sl(G1,
f),Sl(B,f)の大きさに対応したものとなる.
図12(c),(d)からわかるように,これらは,被
写体のもつ周波数成分のうちのfaよりも低い周波数範
囲の成分Fl(G,f),Fl(B,f)と,被写体の
もつ周波数成分のうちの(1/2dx−fa)よりも高
い周波数範囲にあたる部分Fh(G,f),Fh(B,
f)の側波帯成分を加えたものであり,数20,数21
の関係となる.
【0052】
【数20】
【0053】
【数21】
【0054】図12(c),(d)あるいは数20,数
21より,被写体のもつ周波数成分のうち(1/2dx
−fa)よりも高い周波数範囲の成分Fh(G,f),
Fh(B,f)が小さければ,ローパスフィルタ9およ
びローパスフィルタ10の出力信号の周波数成分Sl
(G1,f),Sl(B,f)は,それぞれ被写体のも
つ低周波数成分Fl(G,f),Fl(B,f)にほぼ
等しい大きさとなる.また,前に述べたように,局所で
の色の変化が少ない被写体では,その周辺において,任
意の2つの色信号のもつ周波数成分をあらわす関数は,
相似形に近いものとなることが期待できるから,低周波
数成分の比は全体の周波数成分の比にほぼ等しくなり,
数22が成り立つ.
【0055】
【数22】
【0056】ローパスフィルタ9,ローパスフィルタ1
0の出力信号は,ゲート回路11およびゲート回路12
に加えられる.さらにゲート回路11およびゲート回路
12の出力信号は割り算器13に加えられる.ここで,
ゲーと回路11,ゲート回路12は,たとえばn+1行
目の画素列において,固体撮像素子1からG信号が得ら
れるサンプリングタイミングには,ローパスフィルタ9
の出力信号sl(G1,x)が割り算器13の除数側に
加わり,ローパスフィルタ10の出力信号sl(B,
x)が被除数側に加わるよう動作する.また,固体撮像
素子1からB信号が得られるサンプリングタイミングに
は,ローパスフィルタ9の出力信号sl(G1,x)が
割り算器13の被除数側に加わり,ローパスフィルタ1
0の出力信号sl(B,x)が除数側に加わるよう動作
する.さらに割り算器13の出力信号を固体撮像素子1
から得られる画素信号s(G1,x)とともに掛け算器
15に加えて,補間信号si(x)を得る.
【0057】この結果,たとえば固体撮像素子1からB
信号が得られるサンプリングタイミングには,掛け算器
15から得られる補間信号si(x)のもつ周波数成分
Si(f)は,数23で表されるものとなる.
【0058】
【数23】
【0059】数23に数19,数20,数21を用いる
と,掛け算器15から得られる出力信号のもつ周波数成
分Si(f)は数24のようになる.さらに,これに数
22を用いると,数25となる.
【0060】
【数24】
【0061】
【数25】
【0062】ここでe’を数26で置き換えれば,Si
(f)式は数27のとおりであり,図14(a)に示す
ものとなる.
【0063】
【数26】
【0064】
【数27】
【0065】さらに,固体撮像素子1から得られる出力
信号と掛け算器15から得られる出力信号は,ゲート回
路16,ゲート回路17に加えられる.この時,たとえ
ばゲート回路16は,固体撮像素子1からG信号が得ら
れるサンプリングタイミングには固体撮像素子1の出力
信号s(G1,x)をそのまま出力し,固体撮像素子1
からB信号が出力されるサンプリングタイミングには掛
け算器15から得られる補間信号si(x)が出力する
よう動作する.この結果,ゲート回路16から得られる
信号の周波数成分So(16,f)は,数28であらわ
されるものとなる.
【0066】
【数28】
【0067】これは,図12(a)に示す周波数成分と
図14(a)に示す周波数成分を加えた,図14(b)
に示すものとなる.図14(b)からわかるように,S
o(16,f)はサンプリング周波数の基本周波数1/
2dxに発生する側波帯成分が相殺されて低減されたも
のとなる.
【0068】同様に,ゲート回路17からはサンプリン
グ周波数の基本周波数1/2dxに発生する側波帯成分
が低減された数29に示すB信号So(17,f)が得
られ,図14(c)に示す周波数成分のものとなる.
【0069】
【数29】
【0070】この結果,ゲート回路16とゲート回路1
7の出力信号を減算器18に加えて,両者の間で2B−
Gの演算を行った出力信号のもつ周波数成分S(B−
Y,f)は図14(d)に示すものとなり,クロマ信号
の帯域内に混入する側波帯成分が低減される.このと
き,数26より,被写体のもつ周波数成分のうちの(1
/2dx−fa)よりも高い周波数範囲の成分が小さい
ほどe’が1に近づき,数28あるいは数29の右辺第
2項であらわされる奇数次の側波帯成分の低減量が大き
きなるのは,図4に示す構成の場合と同様である.
【0071】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術による
偽の色信号の低減方法では,被写体が高い周波数成分を
多くもつ場合には,奇数次の側波帯成分の十分な低減効
果が期待できない.すなわち,被写体のもつ周波数成分
のうちの(1/2dx−fa)よりも高い周波数範囲の
成分が大きくなると,図12(c),(d)に示すよう
にローバスフィルタで取り出した低周波数成分のうちの
側波帯成分が占める割合が大きくなる.この結果数26
から明らかなようにe’は1と大きな誤差をもった値と
なるので,数28あるいは数29の右辺第2項であらわ
される奇数次の側波帯成分が残り,偽の色信号が十分に
低減できない.
【0072】本発明の目的は,特にベイヤー配列の色フ
ィルタを用いた場合において,被写体が高い周波数範囲
に大きな周波数成分をもつ場合にも,十分な偽の色信号
の低減効果が得られる画像信号の信号補間装置を提供す
ることにある.
【0073】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明の画像信号の信号補間方法においては,画像
からそれぞれ所定の成分に対応した信号を取り出す複数
種の画素群を2次元状にかつ周期的に,しかも上記複数
種の画素群のうち第1の種類に属する第1の画素群は隣
接画素列の間で互いに補間する関係に配して得た信号か
ら,所要の周期で補間した複数種の信号を生成するにあ
たり,上記複数種の画素群のうちの第1の画素群から選
んだ第1の画素の信号を取り出し,上記第1の画素が位
置する第1の画素列に存在して上記第1の画素群とは種
類の異なる第2の画素群に属する少なくとも1つ以上の
画素からなる第3の画素群の信号を取り出し,上記第3
の画素群の各画素をとおる上記第1の画素列とは直交す
る直線群上にあり,しかも上記第1の画素列隣接するす
くなくともひとつの画素列に存在し,上記第1の画素群
に属する第4の画素群の信号を取り出し,上記第3の画
素群の信号から所定の変換を行った第1の変換信号を取
り出し,上記第4の画素群の信号から所定の変換を行っ
た第2の変換信号を取り出し,上記第2の変換信号に対
する上記第1の変換信号の比に対応した第1の係数信号
を取り出し,上記第1の係数信号と上記第1の画素の信
号を乗算した補間信号を取り出し,上記補間信号を上記
第1の画素の位置に対応する上記第2の画素群の信号と
するものである.
【0074】上記の手段で補間動作を実現するには,上
記第1の変換信号は上記第3の画素群の信号の低周波数
成分を取り出したもの,また,上記第2の変換信号は上
記第4の画素群の信号の低周波数成分を取り出したもの
とすることが望ましい.
【0075】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を,図1に示す
構成図を用いて説明する.図1において,固体撮像素子
1は図10に示した従来技術の場合と同様,図9に示す
ベイヤー配列の原色系の色フィルタを組み合わせたもの
であるとする.
【0076】固体撮像素子1の出力信号は,遅延時間が
1水平走査期間に等しい1H遅延回路6に加えられる.
これによって固体撮像素子1から,たとえば図9のn+
1行目の画素列の信号が得られるとき,1H遅延回路6
からはn行目の画素列の画素信号が同時に得られる.な
お,図15に示す構成のように,奇数行目の画素列の画
素信号を出力する出力20と,偶数行目の画素列の画素
信号を出力する出力21をもった,いわゆる全画素読み
出しの固体撮像素子22を用いる場合には,1H遅延回
路6を省略することができる.
【0077】図1において固体撮像素子1の出力信号か
ら得られたn+1行目の画素列の信号は,サンプラ3に
加えられてB信号を分離する.一方,1H遅延回路6か
ら得られたn行目の画素列の信号はサンプラ4に加えら
れる.サンプラ4では,n+1行目の画素列のB信号と
水平方向に同位相の関係で存在するG信号を分離する.
こうして得られるn行目の画素列から得られるG信号s
(GO,x)のもつ水平方向の周波数成分S(GO,
f)は,数30に示すとおりである.なお,n+1行目
の画素列から得られるB信号s(B,x)のもつ水平方
向の周波数成分S(B,f)は,従来技術の説明におい
て数19に示した.
【0078】
【数30】
【0079】さらにサンプラ4,サンプラ3の出力信号
は,たとえば周波数faよりも低い帯域を通過させるロ
ーパスフィルタ9,ローパスフィルタ10に加えられる
が,以降の動作は図10に示した従来技術の場合と同様
である.
【0080】すなわち,ローパスフィルタ9,ローパス
フィルタ10の出力信号は,ゲート回路11,ゲート回
路12を経て,割り算器13に加えられる.このときゲ
ート回路11,ゲート回路12は,固体撮像素子1から
n+1行目の画素列のG信号が得られるサンプリングポ
イントでは,ローパスフィルタ9の出力信号sl(G
O,x)を割り算器13の除数側に加え,ローパスフィ
ルタ10の出力信号sl(B,x)を割り算器13の被
除数側に加えるように動作する.また,固体撮像素子1
からB信号が得られるサンプリングポイントでは,ロー
パスフィルタ9の出力信号sl(GO,x)を割り算器
13の被除数側に加え,ローパスフィルタ10の出力信
号sl(B,x)を割り算器13の除数側に加えるよう
に動作する.さらに割り算器13の出力信号は.固体撮
像素子1の出力信号と共に掛け算器15に加えられ,補
間信号si(x)となって出力される.この結果,固体
撮像素子1からn+1行目の画素列のG信号s(G1,
x)が得られるサンプリングポイントでは,補間信号s
i(x)のもつ水平方向の周波数成分Si(f)は,数
31で示されるものとなる.ただし,Sl(GO,
f),Sl(B,f)はそれぞれsl(GO,x),s
l(B,x)のもつ周波数成分をあらわす関数である.
【0081】
【数31】
【0082】ここで,被写体がn行目およびn+1行目
の画素列付近でもつ水平方向の周波数成分F(f)が図
11(a)に示したものであり,G信号,R信号,B信
号のもつ周波数成分F(G,f),F(R,f),F
(B,f)がそれぞれ図11(b),(c),(d)に
示したものであるとき,S(GO,f),S(B,f)
の周波数成分は図2(a),(b)に示すものとなる.
この結果,ローパスフィルタ9,ローパスフィルタ10
から得られる出力信号のもつ周波数成分Sl(GO,
f),Sl(B,f)は,図2(c),(d)に斜線で
示すものとなる.図2(c),(d)からわかるよう
に,Sl(GO,f),Sl(B,f)は,被写体のも
つ周波数成分のうちのfaよりも低い周波数範囲の成分
Fl(G,f),Fl(B,f)と,被写体のもつ周波
数成分のうちの(1/2dx−fa)よりも高い周波数
範囲にあたる部分Fh(G,f),Fh(B,f)の側
波帯成分を加えたものであり,数32,数33の関係と
なる.
【0083】
【数32】
【0084】
【数33】
【0085】前に述べたように,局所での色の変化が少
ない被写体でば,その周辺において,任意の2つの色信
号のもつ周波数成分をあらわす関数は,相似形に近いも
のとなることが期待できるから,低周波数成分の比ある
いは高周波数成分の比は全体の周波数成分の比にほぼ等
しくなり,数34が成り立つ.
【0086】
【数34】
【0087】数31に数18および数32,数33を用
いれば,掛け算器15から得られる補間信号si(x)
のもつ周波数成分Si(f)は,数35で表されるもの
となる.
【0088】
【数35】
【0089】さらに数35に数34をもちいると,数3
6が得られる.
【0090】
【数36】
【0091】掛け算器15から得られる補間信号si
(x)は,固体撮像素子1から得られる出力信号ととも
に,ゲート回路16,ゲート回路17に加えられる.こ
の時,たとえばゲート回路17は,n+1行目の画素列
において固体撮像素子1からB信号が得られるサンプリ
ングタイミングには固体撮像素子1の出力信号s(B,
x)をそのまま出力し,固体撮像素子1からG信号が出
力されるサンプリングタイミングには掛け算器15から
得られる補間信号si(x)が出力するよう動作する.
この結果,ゲート回路17から得られる信号の周波数成
分So(17,f)は,数37であらわされるものとな
る.
【0092】
【数37】
【0093】数37と,図10に示した従来技術でのゲ
ート回路17の出力信号をあらわす数29との比較か
ら,図1に示す本発明の実施例によれば.従来技術での
ゲート回路17の出力信号に残存していた第2項の高調
波の側波帯成分が,完全に除去できることがわかる.こ
れは,被写体のもつ周波数成分のうちの,(1/2dx
−fa)よりも高い周波数範囲の成分の大きさに関わら
ない.
【0094】同様の処理によって,ゲート回路16から
サンプリング周波数の奇数次の高調波に発生する側波帯
成分が除去された,数38に示すG信号So(16,
f)を得ることが可能である.
【0095】
【数38】
【0096】この結果,ゲート回路16とゲート回路1
7の出力信号を減算器18に加えて,両者の間で2B−
Gの演算を行った出力信号のもつ周波数成分S(B−
Y,f)は,クロマ信号の帯域内に混入するサンプリン
グ周波数の基本周波数に発生する側波帯成分が除去され
るので,被写体が高い周波数成分をもっている場合に
も,偽の色信号が発生することはない.
【0097】なお,サンプラ4の出力信号S(GO,
f)は,数30に示したものであるから,数18であら
わされるn+1行目の画素列から得られるG信号S(G
1,f)と直接加算して奇数時の高調波に発生する側波
帯成分を相殺することができる.これには図18に示す
構成を用いればよく,掛け算器15の出力信号の代わり
にサンプラ4の出力信号をゲート回路16に加える構成
とすればよい.
【0098】上説明した図1の構成では,図9に示した
色フィルタのn+1行目の画素列の信号を補間する際
に,サンプリングの高調波に発生する側波帯成分の位相
がすべての次数で一致する,n+1行目の画素列のB信
号とn行目の画素列のG信号を利用して係数を求めた.
図16に示す第2の実施例は,図9に示した色フィルタ
のn+1行目の画素列の信号を補間するのに, n+1
行目の画素列のB信号と水平方向に同じ位相でサンプリ
ングされているn行目の画素列のG信号とn+2行目の
画素列のG信号の平均値を用いる方法である.
【0099】図16において,固体撮像素子1から得ら
れた出力信号は1水平走査期間に等しい遅延時間の1H
遅延回路6と,2水平走査期間に等しい遅延時間の2H
遅延回路23に加えられる.この結果,たとえば固体撮
像素子1から図9のn+2行目の画素列の信号が得られ
るときに, 1H遅延回路6からはn+1行目の画素列
の信号が,また,2H遅延回路23からはn行目の画素
列の信号が同時に得られる.以降の処理では, 1H遅
延回路6から得られた1水平走査期間遅延した信号が基
準信号となる.
【0100】固体撮像素子1の出力信号はサンプラ24
にも加えられて,たとえば固体撮像素子1から図9のn
+2行目の画素列の信号が得られるときにG信号を分離
する.また,1H遅延回路6の出力信号はサンプラ3に
加えられて,n+1行目の画素列のB信号を分離し,2
H遅延回路23の出力信号はサンプラ4に加えられて,
n行目の画素列のG信号を分離する.サンプラ4から得
られたn行目の画素列のG信号のもつ周波数成分をあら
わす関数S(GO,f)は数30に示したとおりであ
り,サンプラ24から得られたn+2行目の画素列のG
信号のもつ周波数成分をあらわす関数S(G2,f)は
数39のとおりである.
【0101】
【数39】
【0102】サンプラ4の出力信号とサンプラ24の出
力信号は加算平均回路25に加えられ,両者の平均値信
号を出力する.数30,数39から明らかなように,加
算平均回路25の出力信号も,図1に示した従来例での
サンプラ4からの出力信号と同様,数18で示したn+
1行目の画素列のG信号とは奇数次に発生する側波帯成
分の位相が反転したものとなる.そこで,加算平均回路
25の出力信号は,図1におけるサンプラ4から得られ
るG信号の代わりとして,ローパスフィルタ9に加えら
れる.以後の動作は,1H遅延回路6から得られる1水
平走査期間遅延させた信号を基準時間の信号として掛け
算器15,ゲート回路16,ゲート回路17に加えるこ
とを除いて,図1に示した実施例の場合と同様であり,
偽の色信号を低減する効果も同様であることも明らかで
ある.
【0103】なお,図1に示す構成から,サンプラ4の
出力信号をそのままG信号の補間に用いることによって
図18の構成が実現されたように,図16に示す構成の
加算平均回路25の出力信号を,そのままG信号の補間
信号としてゲート回路16に加える図19に示す構成も
実現できる.
【0104】また,本発明の実施例では,水平方向の画
素列の間で補間を行う方法を説明した.しかし,図9か
ら明らかなように,ベイヤー配列の色フィルタは90度
回転させても配列のパターンが変わらないので,垂直方
向の画素列の間で補間を行なってもよいことが容易に理
解できる.これには, 1H遅延回路を複数段重ねて,
垂直方向の画素列の信号を同時化して用いればよい.
【0105】また本発明の実施例は,図9に示したGを
市松状に配した色フィルタを用いる場合を例にとって説
明したが,その動作から,図17に示すようにW(透
明)を市松状に配した色フィルタをはじめ,任意の微小
フィルタを市松状に配した色フィルタに適用できること
は明らかである.
【0106】さらに,本発明の実施例はハードウェアに
よる処理を例にとって説明したが,ソフトウェアによる
汎用コンピュータ上での処理によっても実現できること
は明らかである.
【0107】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の画像信号
の補間方法によれば,補間信号を求める際の演算に,被
写体の高い周波成分の影響がなくなる.この結果,被写
体が高い周波数成分をもっている場合にも,画素信号の
もつ周波数成分のうちのサンプリング周波数の基本周波
数に発生する側波帯成分を高精度で相殺でき,偽の色信
号を十分に除去できる.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号の補間方法を実現するための
構成を示す図である.
【図2】本発明の画像信号の補間方法において各部で発
生する信号の周波数成分を示す図である.
【図3】従来の画像信号の補間方法に用いられる,補色
系色フィルタの一例を示す図である.
【図4】従来の画像信号の補間方法を実現するための構
成を示す図である.
【図5】被写体のもつ周波数成分の一例を示す図であ
る.
【図6】従来の画像信号の補間方法において各部で発生
する信号の周波数成分を示す図である.
【図7】従来の画像信号の補間方法において各部で発生
する信号の周波数成分を示す図である.
【図8】従来の画像信号の補間方法において各部で発生
する信号の周波数成分を示す図である.
【図9】従来及び本発明の画像信号の補間方法に用いら
れる,原色系色フィルタの一例を示す図である.
【図10】従来の画像信号の補間方法を実現するための
構成を示す図である.
【図11】被写体のもつ周波数成分の一例を示す図であ
る.
【図12】従来の画像信号の補間方法において各部で発
生する信号の周波数成分を示す図である.
【図13】従来の画像信号の補間方法を実現するための
構成を示す図である.
【図14】従来の画像信号の補間方法を実現するための
構成を示す図である.
【図15】本発明の画像信号の補間方法を実現するため
の他の構成を示す図である.
【図16】本発明の画像信号の補間方法を実現するため
の他の構成を示す図である.
【図17】従来及び本発明の画像信号の補間方法に用い
られる,他の色フィルタの一例を示す図である.
【図18】本発明の画像信号の補間方法を実現するため
の他の構成を示す図である.
【図19】本発明の画像信号の補間方法を実現するため
の他の構成を示す図である.
【符号の説明】 1,19,22 固体撮像素子 2,3,4,5,24 サンプラ 6 1H遅延回路 7,8 加算器 9,10 ローパスフィルタ 11,12 ゲート回路 13 割り算器 14 加算器 15 掛け算器 16,17 ゲート回路 18 減算器 23 2H遅延回路 25 加算平均回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像からそれぞれ所定の成分に対応した
    信号を取り出す複数種の画素群を2次元状に,かつ周期
    的に,しかも上記複数種の画素群のうち第1の種類に属
    する第1の画素群は隣接画素列の間で互いに補間する関
    係に配して得た信号から,所要の周期で補間した複数種
    の信号を生成する画像信号の信号補間方法において,上
    記第1の画素群から選んだ第1の画素の信号を取り出
    し,上記第1の画素が位置する第1の画素列に存在して
    上記第1の画素群とは種類の異なる第2の画素群に属す
    る少なくとも1つ以上の画素からなる第3の画素群の信
    号を取り出し,上記第3の画素群の各画素をとおる上記
    第1の画素列とは直交する直線群上にあり,しかも上記
    第1の画素列に隣接するすくなくともひとつの画素列に
    存在し,かつ,上記第1の画素群に属する第4の画素群
    の信号を取り出し,上記第3の画素群の信号から所定の
    変換を行った第1の変換信号を取り出し,上記第4の画
    素群の信号から所定の変換を行った第2の変換信号を取
    り出し,上記第2の変換信号に対する上記第1の変換信
    号の比に対応した第1の係数信号を取り出し,上記第1
    の係数信号と上記第1の画素の信号を乗算した補間信号
    を取り出し,上記補間信号を上記第1の画素の位置に対
    応する上記第2の画素群の信号とすることを特徴とする
    画像信号の信号補間方法.
  2. 【請求項2】 上記第1の変換信号は上記第3の画素群
    の信号の低周波数成分を取り出したものであり,上記第
    2の変換信号は上記第4の画素群の信号の低周波数成分
    を取り出したものであることを特徴とする請求項1記載
    の画像信号の信号補間方法.
  3. 【請求項3】 上記第1の画素群は画像の緑色成分に対
    応した信号を取り出す画素群であることを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2記載の画像信号の信号補間方
    法.
  4. 【請求項4】 上記第1の画素群は画像の輝度成分に対
    応した信号を取り出す画素群であることを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2記載の画像信号の信号補間方
    法.
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6724932B1 (en) 1999-07-27 2004-04-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image processing method, image processor, and storage medium
US7558443B2 (en) 1999-09-16 2009-07-07 Silverbrook Research Pty Ltd Camera system with real-time dithering and printing capabilities

Cited By (3)

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US7558443B2 (en) 1999-09-16 2009-07-07 Silverbrook Research Pty Ltd Camera system with real-time dithering and printing capabilities
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