JPH09214766A - 画像再生方法および装置 - Google Patents

画像再生方法および装置

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Publication number
JPH09214766A
JPH09214766A JP8016646A JP1664696A JPH09214766A JP H09214766 A JPH09214766 A JP H09214766A JP 8016646 A JP8016646 A JP 8016646A JP 1664696 A JP1664696 A JP 1664696A JP H09214766 A JPH09214766 A JP H09214766A
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JP
Japan
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signal
image signal
digital
blurred
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Application number
JP8016646A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Shioda
和生 塩田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8016646A priority Critical patent/JPH09214766A/ja
Publication of JPH09214766A publication Critical patent/JPH09214766A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料等に画像を再生する方法および装置
において、明暗コントラストの強い画像を、めりはりを
失うことなく覆い焼きと同等の効果を得て良好な画質の
画像とするとともに明暗コントラストの境界におけるオ
ーバーシュートを防止する。 【構成】 フイルム6に記録された画像を表すデジタル
画像信号SA をMTX15により明暗信号に変換し、メデ
ィアンフィルタ16によりボケマスク信号に変換する。ボ
ケマスク信号はLUT17によりコントラストが調整され
てボケ画像信号SB が得られる。減算手段18において
デジタル画像信号SA からボケマスク画像信号SB が減
算されて差信号Ssub が得られ、この差信号Ssub はL
UT19により所定の画像処理が施される。画像処理が施
された差信号はD/A変換器20,21によりアナログ信号
に変換されモニタ22に可視像として再生される。あるい
は画像露光部98で感光材料に記録され、現像部100 を経
てハードコピー像に再生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真や印刷物等の
反射原稿、ネガフイルム、リバーサルフイルム等の透過
原稿に担持されるカラー画像から得られる画像信号を可
視像として表示するための画像再生方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ネガフイルム、リバーサルフイル
ム等の写真フイルム(以下、フイルムとする)や印刷物
等に記録された画像情報を光電的に読み取って、読み取
った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施
して記録用の画像情報とし、この画像情報に応じて変調
した記録光によって印画紙等の感光材料を走査露光して
プリントするデジタルフォトプリンタの開発が進んでい
る。
【0003】デジタルフォトプリンタは、複数画像の合
成や画像の分割等の編集や、文字と画像との編集等のプ
リント画像のレイアウトや、色/濃度調整、変倍率、輪
郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用
途に応じて自由に編集および画像処理したプリントを出
力することができる。また、従来の面露光によるプリン
トでは、感光材料の再現可能濃度域の制約のため、フイ
ルム等に記録されている画像濃度情報をすべて再生する
ことはできないが、デジタルフォトプリンタによればフ
イルムに記録されている画像濃度情報をほぼ100 %再生
したプリントが出力可能である。
【0004】このようなデジタルフォトプリンタは基本
的に、フイルム等の原稿に記録された画像を読み取る読
取手段、読み取った画像を画像処理して後の露光条件を
決定し、決定された露光条件に従って感光材料を走査露
光して現像処理を施したり、モニターに表示したりする
画像再生手段より構成される。
【0005】フイルム等に記録された画像の読取装置に
おいては、例えばスリット走査による読み取りでは、1
次元方向に延在するスリット状の読取光をフイルムに照
射するとともに、フイルムをこの1次元方向と略直交す
る方向に移動(あるいは読取光と光電変換素子とを移
動)することにより、フイルムを2次元的に走査する。
フイルムを透過したフイルム画像を担持する透過光は、
CCDラインセンサ等の光電変換素子の受光面上に結像
して、光電変換されて読み取られる。読み取られた光量
データは増幅され、A/D変換によりデジタル信号とさ
れ、各CCD素子による特性のバラツキの補正、濃度変
換、倍率変換等の各種の画像処理が施されて、再生手段
に転送される。
【0006】再生手段においては、転送された画像情報
を、例えばCRT等のディスプレイに可視像として再生
する。オぺレータは、再現画像を見て、必要であればこ
の再生画像に階調補正や色/濃度補正等の補正をさらに
加え(セットアップ条件の設定)、再生画像が仕上りプ
リントとして合格(検定OK)であれば、記録用の画像
情報として現像手段やモニターに転送する。
【0007】画像再生装置においては、ラスタースキャ
ン(光ビーム走査)による画像記録を利用するものであ
れば、感光材料に形成される3原色の感光層、例えば
R、GおよびBの3色の露光に対応する3種の光ビーム
を、記録用の画像情報に応じて変調して主走査方向(前
記1次元方向に対応)に偏向すると共に、この主走査方
向と略直交する方向に、感光材料を副走査搬送する(偏
向された光ビームと感光材料とを相対的に副走査する)
ことにより、記録画像に応じて変調された光ビームによ
って感光材料を2次元的に走査露光して、読み取ったフ
イルムの画像を感光材料に記録する。
【0008】露光済の感光材料は、次いで感光材料に応
じた現像処理、例えば銀塩写真感光材料であれば、発色
・現像→漂白・定着→水洗→乾燥等の現像処理が施さ
れ、仕上りプリントとして出力される。
【0009】このような感光材料が記録できる被写体の
輝度レンジは比較的広いが、感光材料は最大濃度が制限
されているため、通常のプリント方法では輝度差が大き
いシーンのプリントは明るい部分(明部)あるいは暗い
部分(暗部)のどちらかがつぶれてしまう傾向がある。
例えば、人物を逆光で撮影したような場合、人物が明瞭
となるようにプリントすると、空のような明るい部分は
白くとんでしまい、空のような明るい部分が明瞭となる
ようにすると人物が黒くなってつぶれてしまう。この問
題を解決するために、覆い焼きやマスキングプリントと
いうような方法が用いられている。
【0010】覆い焼きはシーンの中の中間的な濃度の領
域には通常の露光を与え、プリント上で白くとびそうな
領域に穴あき遮蔽板を使って選択的に長時間露光を与え
たり、プリント上で黒くつぶれそうな領域には遮蔽板を
用いて選択的に露光時間を短くすることにより、個々の
被写体のコントラストは維持し、かつ明部・暗部のつぶ
れのないプリントを得るというものである。このように
局部的に露光時間を制御する遮蔽板として、原画フイル
ムのネガポジを反転したボケ像を写真的に作成したもの
を用いて、原画フイルムとボケ画像フイルムとを重ねて
プリントを行う方法が提案されている。
【0011】また、写真原画の照明光源の明るさを部分
的に変化させることにより、覆い焼きと同様の効果を得
ることができるマスキングプリント方法も提案されてい
る(例えば特開昭58-66929号、特開昭64-35542号、特公
昭64-10819号)。
【0012】特開昭58-66929号には、CRTを照明光源
にして、メモリスキャンにより原画を測光してカラー原
画のボケマスクデータを作成し、露光モードにおいては
このボケマスクデータによりCRTの発光を制御して、
原画が確実に感光材料のコントラスト再現限界に記録さ
れるようにコントラストの制御を行う装置が記載されて
いる。
【0013】また、特開昭64-35542号には、CRTを照
明光源とし、原画を測光する光路と感光材料に露光する
光路とを切り換え可能にしておき、再生される画像の階
調補正と彩度補正を行うための露光時のCRTの輝度制
御信号を原画の測光データに基づいて作成するととも
に、再生画像をモニタに表示するための信号を生成し、
これを観察してCRTからの光量を制御して所望とする
再生画像が得られるようにした装置が記載されている。
【0014】さらに、特公昭64-10819号には、均一な面
光源と原画との間に液晶のような光の透過率を部分的に
変化させることができるマトリクスデバイスを配置し、
原画の測光データに基づいてこの液晶の透過率を制御し
て再生画像のコントラストを調整することができるよう
にした装置が記載されている。
【0015】一方、再生時のグレーバランスを補正する
ために、原画上の各色毎に濃度値の最大、最小値が再生
画像上でそれぞれ予め設定された一定の値になるように
変換する方法が提案されている(特開平6-242521号)。
この方法は階調の制御をフイルムのコマごとに行うこと
ができるため、輝度差が大きいシーンでは画像全体の階
調を軟調化してシーンの輝度レンジが感光材料のダイナ
ミックレンジ内に収まるようにして明部および暗部のつ
ぶれをなくすようにしたものである。
【0016】しかしながら、上述した覆い焼きやマスキ
ングプリントを行う方法においては、再生される画像に
関係なく用意される遮蔽板を操作するために、極めて高
度な技術を必要とし、またボケ像フイルムを作成するた
めには非常に手間がかかり、プリント効率が極めて低く
なってしまう。
【0017】また、上述した特開昭58-66929号、特開昭
64-35542号、特公昭64-10819号においては、ある程度大
きな構造物のコントラストは照明光源の輝度分布により
調整することにより再生することはできる。しかしなが
ら、再生画像の局所的な構造は原画フイルムの投影像に
対応しているため、エッジ部も含めた色再現を自由にコ
ントロールすることができない、エッジの鮮鋭度を自由
にコントロールできない、あるいは原画のオーバー、ア
ンダー部などの階調を自由にコントロールできないなど
の欠点がある。
【0018】さらに特開昭58-66929号、特開昭64-35542
号、特公昭64-10819号のそれぞれに記載された装置にお
いては、測光および露光のための処理がシーケンシャル
に行われるため処理能力が遅くなったり、または測光時
と露光時とで原画の移動量がずれた場合にプリントされ
る像が乱れるという問題がある。また、液晶を用いる特
公昭64-10819号においては、液晶の透過率は最大30%
程度であるため露光時間が長くなってしまう。さらに、
CRTの管面はガラスで覆われておりガラスの内側が光
るようになっているものである。このためCRTの管面
にフイルムを密着させてもCRTの光っている面とフイ
ルムとの間には実質的に隙間ができることとなる。この
ため測光データを表示する特開昭64-35542号において
は、測光時にCRT発光面とフイルム面との間の隙間に
より、測光結像系にボケが生じて鮮明なモニタ画像を得
ることができないという問題がある。
【0019】また、特開平6-242521号においては、明部
および暗部のつぶれをなくすことはできるものの、個々
の被写体のコントラストが弱くなり、めりはりのないプ
リント像になってしまうという問題がある。
【0020】そこで本出願人は、コントラストが大きい
画像であっても画像のめりはりを失うことなく明部およ
び暗部のつぶれをなくし、色再現性も向上させることに
より高画質のプリント像を得ることができる画像再生方
法および装置を提案した。これは、カラー画像を表すデ
ジタル画像信号を可視像として再生する画像再生方法お
よび装置において、カラー画像のボケ画像を表すボケ画
像信号を作成し、このボケ画像信号をデジタル画像信号
および作成されたボケ画像信号に対して相対応する画素
についての信号間で減算を行って差信号を得、この差信
号に対して所定の画像処理を施して処理済画像信号を
得、この処理済画像信号を可視像として再生するもの
で、言わばボケマスクを使用した自動覆い焼き処理を行
うことを特徴とするものである。(特願平7-165965号) この方法によれば、カラー画像を表すデジタル画像信号
のボケ画像信号はカラー画像中の空間周波数が低い構造
物のみを表すものであるから、デジタル画像信号からこ
のボケ画像信号を減算することにより得られる差信号
は、画像中の高周波数成分はデジタル画像信号と略同様
に信号値を有するものとなるが、低周波数成分はデジタ
ル画像信号よりもその信号値が小さくなり、画像全体の
コントラストは弱められているものの、高周波数成分に
より表される局所的なコントラストを原画像であるカラ
ー画像と略同様なものとした画像が得られる。したがっ
て、明部および暗部内の細かなコントラストは残ってい
るため、明部および暗部の双方の画像がつぶれることが
ない画像が得られる。
【0021】例えば建物の窓辺で逆光で撮影した山等の
遠景を背景とした室内の人物の写真の場合、人物の表情
が見えるように人物に濃度を合わせると遠景が飛んでし
まい、遠景に濃度を合わせると人物の表情が暗くなって
見えなくなるものが、両方とも適当なコントラストで見
えるようになる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の自動覆い焼き処理を行う方法では、画像に空と建物
の境界や夕焼けの山のシルエットの境界のように、それ
を境界として明暗コントラストが大きく、それに比して
その境界の両側の各画像部分におけるコントラストが小
さいものが含まれている場合、その境界にオーバーシュ
ートが現れ、そのオーバーシュートが目立ってしまうと
いう問題があることが判明した。
【0023】本発明は上記発見に鑑み、上記自動覆い焼
き処理を行う方法および装置において、画像に空と建物
の境界や夕焼けの山のシルエットのような境界が含まれ
ていても、その境界にオーバーシュートが現れないよう
に、あるいは目立たないようにして、常にコントラスト
が大きい画像であってもめりはりを失うことなく、明部
および暗部のつぶれをなくし、さらにはエッジ付近に違
和感を生ずることなく色再現性も向上させることにより
高画質のプリント像を得ることができる自動覆い焼き処
理を行う画像再生方法および装置を提供することを目的
とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明による画像再生方
法および装置は、カラー画像を表すデジタル画像信号を
可視像として再生する画像再生方法において、前記デジ
タル画像信号をメディアンフィルタに通して前記カラー
画像のボケ画像を表すボケ画像信号を作成し、前記デジ
タル画像信号、および前記ボケ画像信号に対して相対応
する画素についての信号間で減算を行って差信号を得、
該差信号に対して所定の画像処理を施して処理済画像信
号を得、該処理済画像信号を可視像として再生すること
を特徴とするものである。
【0025】前記ボケ画像信号は、デジタル画像信号を
明暗信号に変換し、その明暗信号に基づいて作成するよ
うにしてもよい。
【0026】また、メディアンフィルタとしてサイズの
異なる複数のメディアンフィルタを用意し、そのメディ
アンフィルタのサイズをボケ画像信号を作成するデジタ
ル信号の信号分布に応じて選択するようにしてもよい。
【0027】さらに、メディアンフィルタとして複数の
レベルの異なる中間値を出力するメディアンフィルタを
用意し、その中間値のレベルを前記ボケ画像信号を作成
するデジタル信号の信号分布に応じて選択するようにし
てもよい。
【0028】なお、ここで「メディアンフィルタ」とい
うのは、ウィンドウの大きさと比べて相対的に大きなエ
ッジは保存し、ウィンドウの大きさと比べて相対的に小
さな構造は平滑化するフィルタあるいは処理を意味する
もので、広義に解すべきものである。
【0029】
【発明の効果】本発明による画像再生方法および装置
は、基本的にカラー画像を表すデジタル画像信号のボケ
画像信号を作成するもので、このボケ画像信号はカラー
画像中の空間周波数が低い構造物のみを表すものである
から、デジタル画像信号からこのボケ画像信号を減算す
ることにより得られる差信号は画像中の高周波数成分は
デジタル画像信号と略同様に信号値を有するものとな
り、低周波数成分はデジタル画像信号よりもその信号値
が小さくなる。このようにして得られる差信号は画像全
体のコントラストは弱められているものの、高周波数成
分により表される局所的なコントラストは原画像である
カラー画像と略同様なものとなっているため、差信号に
画像処理を施した処理済画像信号を再生することにより
得られる再生画像は、原画像全体のコントラストが強い
ものであっても、画像全体のコントラストが弱められ、
かつこの明部および暗部内の細かなコントラストは残っ
ているため、明部および暗部の双方の画像がつぶれるこ
とがないものとなる。例えば逆光で撮影した画像におい
ては、近くに写っている人物および遠くの背景のいずれ
もつぶれることなく再生することができる。
【0030】また、ボケ画像信号をデジタル画像信号の
明暗信号に基づいて作成することにより、再生される画
像(特に被写体のエッジ部分)の明るさは変化しても、
色の再現性は変化しないため、元のカラー画像と同様の
不自然さのない画像を再生することができる。
【0031】また、本発明はボケ画像信号を作成するの
にメディアンフィルタを使用しているから、画像に空と
建物の境界や夕焼けの山のシルエットのような境界が含
まれていても、その境界にオーバーシュートが現れない
ように、あるいは目立たないようにすることができる。
すなわち、大きなサイズのメディアンフィルタを用いて
ボケマスクを作りボケマスク信号を作成すると、大きな
サイズのメディアンフィルタは大きなエッジに対しては
その形状を保存する性質を有し、細かな構造物に対して
はローパスフィルタ特性を持つので、画像に空と建物の
境界や夕焼けの山のシルエットのような境界が含まれて
いても、その境界にオーバーシュートが現れないよう
に、あるいは目立たないようにすることができ、さらに
その境界の両側の各画像部分については細かなコントラ
ストは残すことができ、所期の目的を達成することがで
きる。
【0032】なお、画面全体を単一の大きいサイズのメ
ディアンフィルタを用いて作成したボケマスクで処理す
ると、角度を持った明暗境界部すなわち鋭角の角度を持
ったエッジ部の角部に偽信号として例えば白っぽい部分
が現れるが、これに対してはメディアンフィルタとして
サイズの異なる複数のメディアンフィルタを用意し、そ
のメディアンフィルタのサイズをボケ画像信号を作成す
るデジタル信号の信号分布、すなわち鋭角の明暗境界部
があるかどうかに応じて選択することにより、偽信号を
極力目立たないようにして、その角度を持った境界にお
ける違和感をなくすことができる。さらに、メディアン
フィルタとして複数のレベルの異なる中間値を出力する
メディアンフィルタを用意し、その中間値のレベルを前
記ボケ画像信号を作成するデジタル信号の信号分布に応
じて選択するようにしてもよい。すなわち、中間値レベ
ルとして50%以外の値を選択できるようにしてデジタ
ル信号の信号分布に応じてその値を選択するようにして
もよい。
【0033】このようにして得られた差信号に対し、濃
度、彩度および/または階調を変化させる処理を施し、
この処理が施された差信号を可視像として再生手段に再
生する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0035】図1は本発明による画像再生装置の第1の
実施の形態を表す図である。図1に示すように本発明の
第1の実施の形態による画像再生装置1は、画像読取部
1Aと、画像処理部1Bとからなる。画像読取部1A
は、光源2と、光源2からの光量を調整するための調光
部3と、光源2からの光をRGBの3色に変換するため
のRGBフィルタ4と、RGBフィルタ4を透過した光
を拡散させてフイルム6に照射するためのミラーボック
ス5と、フイルム6を透過した光をエリアタイプのCC
D8に結像させるためのレンズ7とからなるものであ
る。なお、画像読取方式はエリアタイプのCCDの代り
に、ラインセンサを相対的に移動する方式でも、ドラム
スキャナのようにスポット測光する方式でもよい。
【0036】一方、画像処理部1Bは、CCD8におい
て検出されたRGB3色の画像信号を増幅するためのア
ンプ10と、増幅された画像信号をデジタル画像信号にA
/D変換するためのA/D変換手段11と、デジタル画像
信号を濃度信号に変換するためのルックアップテーブル
(LUT)12と、濃度変換されたデジタル画像信号をR
GBの色ごとに記憶するフレームメモリ13R,13G,13
Bと、デジタル画像信号を後述する感光材料上で適切な
色に再現されるような色の信号となるように補正して信
号SA を得るマトリクス(MTX)14と、信号SA を明
暗信号に変換するためのMTX15と、明暗信号をボケ信
号とするためのメディアンフィルタ(MF)16と、ボケ
信号をのコントラストを調整してボケ画像信号SB を得
るLUT17と、信号SA から信号SB の減算を行って差
信号Ssub を得る減算手段18と、差信号Ssub のコント
ラストを補正するためのLUT19と、コントラストが補
正された信号SをD/A変換するためのD/A変換手段
20,21とからなるものである。
【0037】ここで、LUT17は、図2に示すような階
調曲線を与えるテーブルデータを記憶するものであり、
入力される信号値が大きい程出力される信号値が若干大
きくなる非線形となるようなγ特性となっている。ま
た、LUT19は、図3に示すような階調曲線を与えるテ
ーブルデータを記憶するものであり、入力される信号値
が大きい程出力される信号値が小さくなる非線形となる
ようなγ特性となっている。ここで、LUT17,19によ
る一連の画像処理の結果得られる画像信号のコントラス
トは、画面全体の大面積コントラストに関しては、1−
(LUT17のγ)の値により決定され、局所的なコント
ラストは(1−(LUT17のγ))×(LUT19のγ)
により決定される。LUT17のγは画面全体の大面積コ
ントラスト(例えば、逆光シーンであれば背景と主要被
写体の明るさの差)に応じて変化させればよいが、各種
のシーンに対する本出願人の実験の結果、局所的なコン
トラストは画面全体のコントラストに関係なく略一定に
することが好ましいことが分かった。したがって、LU
T19はLUT17に連動して(1−(LUT17のγ))×
(LUT19のγ)の値が略一定となるように設定するこ
とが好ましい。したがって、本実施の形態においてはL
UT17は図2に、LUT19は図3に示すようなγ特性を
有するものとして上記(1−(LUT17のγ))×(L
UT19のγ)の値が略一定となるようにしているもので
ある。
【0038】一方、MTX14は読み取られた画像信号を
適切な色に仕上げるためのマトリクスであり、フイルム
6が有する分光特性と最終的に画像が再生される感光材
料の分光特性との組合わせで適切な色に再現されるよう
に画像信号を補正するものである。また、MTX15は、
RGBのカラー画像信号を明暗信号に変換するものであ
り、RGBの各画像信号の平均値の3分の1、あるいは
YIQ規定などを用いてカラー画像信号を明暗信号に変
換するものである。
【0039】また、MF16は、画像信号の中の大きなエ
ッジは保存し、細かい構造は2次元的にぼかすためのボ
ケマスクフィルタであり、図4に示すような特性を有す
る。ここで、ウィンドウのサイズが小さ過ぎると細かい
構造の濃淡が残ったボケマスクになり、一方、ウィンド
ウの直径が大き過ぎると主要被写体が小さいときにボケ
マスクの効果があまり現れなかったり、演算量が多くな
って装置の規模が大きくなってしまうという欠点が生じ
る。本出願人による各種シーンに対する実験の結果、1
35フイルムの場合のウィンドウサイズは20×20から5
×5程度が好ましい。
【0040】さらに、一連の画像処理の結果得られる画
像信号の彩度の強弱は、(MTX14)×(1-(LUT17のγ)×(MT
X15))×(LUT19のγ)により決定される。したがって上記
式のMTXやLUTの係数を適切に定めることにより自
由に色再現性をコントロールすることができる。また、
MTX15をカラー信号を明暗信号に変換するマトリクス
とすることにより被写体のエッジ部分の色再現性を維持
しつつ、ボケマスクを作用させることができると同時
に、上記演算を行う回路の構成を簡易なものとすること
ができる。
【0041】また、画像によってボケマスクの効果の強
弱をコントロールするためのLUT17のγの値を変化さ
せたときにプリントの色再現性が一定となるようにする
ためには、上記式の値が略一定となるようにMTX12お
よび/またはMTX15の値を互いに連動させて変更すれ
ばよい。
【0042】次いで本発明の第1の実施の形態における
作用を図1および図5を参照して説明する。
【0043】まず画像読取部1Aの光源2から光が発せ
られ、調光部3により所定光量の光とされる。この光量
は例えば予め測定されたフイルム6に記録された画像の
最低濃度点の透過光量が、CCD8の飽和レベルの僅か
に下のレベルとなるように設定される。そしてこの光は
RGBフィルタ4を透過し、ミラーボックス5により拡
散されてフイルム6に照射される。フイルム6に記録さ
れている画像に応じて変調されたフイルム6の透過光は
レンズ7を通じてCCD8に照射され、フイルム6に記
録された画像を表す画像信号に光電的に変換される。本
実施の形態においては図5(a) に示すような逆光の画像
であって、太陽光が反射するキャッチライト31を含むシ
ーンがフイルム6に記録されているものとする。ここ
で、RGBフィルタ4をR、G、Bと切り換えることに
よりカラー画像を表す3色の画像信号が得られ、画像処
理部1Bに送られる。画像処理部1Bにおいては以下の
処理がなされる。
【0044】画像読取部1Aにおいて得られた画像信号
は微弱であるため、アンプ10により増幅された後にA/
D変換器11においてデジタル画像信号に変換される。デ
ジタル画像信号はLUT12により濃度信号に変換されて
フレームメモリ13R,13G,13Bにそれぞれ記憶され
る。
【0045】次いで、フレームメモリ13R,13G,13B
に記憶された画像信号が読み出されてMTX14により色
の補正がなされる。ここで、MTX14は上述したように
フイルム6が有する分光特性と最終的に画像が再生され
る感光材料の分光特性とを合わせて色が再現されるよう
にデジタル画像信号を補正するものである。MTX14に
より色補正がなされたデジタル画像信号SA は、後述す
る減算手段18に入力される。
【0046】ここで、減算手段18に入力されるデジタル
画像信号SA としては図5(b) に示す画像30のI-I 断面
におけるようなプロフィールの信号32となる。このデジ
タル画像信号SA と最終的なプリント濃度との関係は以
下のようになる。すなわち、信号値とプリント濃度との
関係を表す階調曲線35において、被写体がつぶれること
なく再現できる領域は図5(b) の破線で示す領域Gであ
る。したがって、デジタル画像信号SA においては、画
像30のキャッチライトの部分および人間の部分がこの領
域Gから外れてしまっているため、このまま信号を感光
材料にプリントすると、キャッチライトの部分が白く飽
和し、人間の部分が黒くつぶれてしまい、像の一部の濃
淡が再現されなくなってしまう。そこで本発明は以下の
処理を行うことによりこのような明る過ぎる部分および
暗過ぎる部分がつぶれることなく感光材料にプリントで
きるようにするものである。
【0047】まず、デジタル画像信号SA が減算手段18
に入力される一方で、信号SA が複製されてMTX15に
より明暗信号に変換される。ここでMTX15は前述した
ようにRGBの各画像信号の平均値の3分の1、あるい
はYIQ規定などを用いてカラー画像信号を明暗信号に
変換するものである。
【0048】このようにして得られた明暗信号は次いで
MF16により大きなエッジは保存され細かい構造がボケ
たボケマスク信号(以下「ボケマスク信号」という)に
変換される。そしてこのボケマスク信号はLUT17によ
り階調変換され、これによりボケ画像信号SB に変換さ
れる。このボケ画像信号SB を図5(c) に示す。デジタ
ル画像信号SA とボケ画像信号SB とを比較すると、デ
ジタル画像信号SA の顔と空のエッジ部分は保存され、
人間の濃淡部分がボケて平滑化されている。すなわち、
デジタル画像信号SA 中の大きなエッジは保存され、細
かい濃淡構造は平滑化されて表されるものとなってい
る。
【0049】次いで、減算手段18においてデジタル画像
信号SA からボケ画像信号SB の減算が行われて差信号
Ssub が得られる。この差信号を図5(d) に示す。図5
(d)に示すように差信号Ssub は図5(a) に示すデジタ
ル画像信号SA と比較してデジタル画像信号SA のキャ
ッチライトの部分あるいは人間の部分が除去されて、信
号のレンジも領域G内に収まるものとなっている。か
つ、大きなエッジでオーバーシュートが出ていない。
【0050】このようにして得られた差信号Ssub は、
LUT19により階調変換、濃度変換等されてD/A変換
器20あるいはD/A変換器21に入力されてアナログ信号
に変換される。D/A変換器20により変換されたアナロ
グ信号はモニタ22に入力されて可視像として再生され
る。
【0051】一方、D/A変換器21により変換されたア
ナログ画像信号は、図6に示す露光・現像部100 に入力
される。現像部100 においては以下の処理がなされる。
【0052】画像処理部1Bより出力された画像信号
は、図示しないAOMドライバに転送される。AOMド
ライバは、転送された画像情報に応じて光ビームを変調
するように、画像露光部98の音響光学変調器(AOM)
104 を駆動する。
【0053】一方、画像露光部98は、光ビーム走査(ラ
スタースキャン)によって感光材料Aを走査露光して、
画像情報の画像を感光材料Aに記録するものであり、図
7にに示すように、感光材料Aに形成されるR感光層の
露光に対応する狭帯波長域の光ビームを射出する光源10
2 R、以下同様にG感光層の露光に対応する光源102
G、およびB感光層の露光に対応する光源102 Bの各光
ビームの光源、各光源より射出された光ビームを、それ
ぞれ記録画像に応じて変調するAOM104 R,104 Gお
よび104 B、光偏向器としてのポリゴンミラー96、fθ
レンズ106 と、感光材料Aの副走査搬送手段108 を有す
る。
【0054】光源102 (102 R,102 G,102 B)より
射出され、互いに相異なる角度で進行する各光ビーム
は、それぞれに対応するAOM104 (104 R,104 G,
104 B)に入射する。なお、光源102 としては、感光材
料Aの感光層に対応する所定波長の光ビームを射出可能
な各種の光ビーム光源が利用可能であり、各種の半導体
レーザ、SHGレーザ、He−Neレーザ等のガスレー
ザ等が例示される。また各光ビームを合波する合波光学
系であってもよい。各AOM104 には、AOMドライバ
より記録画像に応じたR,GおよびBそれぞれの駆動信
号r,gおよびbが転送されており、入射した光ビーム
を記録画像に応じて強調変調する。
【0055】AOM104 によって変調された各光ビーム
は、光偏向器としてのポリゴンミラー96に入射して反射
され、主走査方向(図中矢印x方向)に偏向され、次い
でfθレンズ106 によって所定の走査位置zに所定のビ
ーム形状で結像するように調整され、感光材料Aに入射
する。なお、光偏向器は、ポリゴンミラーのみならず、
レゾナントスキャナ、ガルバノメータミラー等であって
もよい。また、このような画像露光部98には、必要に応
じて光ビームの整形手段や面倒れ補正光学系が配備され
ていてもよいのはもちろんである。
【0056】一方、感光材料Aはロール状に巻回されて
遮光された状態で所定位置に装填されている。このよう
な感光材料Aは引き出しローラ等の引き出し手段に引き
出され、カッタによって所定長に切断された後(図示省
略)、副走査手段108 を構成する走査位置zを挟んで配
置されるローラ対108 aおよび108 bによって、走査位
置zに保持されつつ主走査方向と略直交する副走査方向
(図中矢印y方向)に副走査搬送される。ここで、光ビ
ームは前述のように主走査方向に偏向されているので、
副走査方向に搬送される感光材料Aは光ビームによって
全面を2次元的に走査され、LUT19により処理がなさ
れた画像信号により表される画像情報の画像が記録され
る。
【0057】露光を終了した感光材料Aは、次いで搬送
ローラ対110 によって現像部100 に搬入され、現像処理
を施され仕上りプリントPとされる。ここで、例えば感
光材料Aが銀塩写真感光材料であれば、現像部100 は発
色・現像槽112 、漂白・定着槽114 、水洗槽116 a,11
6 bおよび116 c、乾燥部118 等より構成され、感光材
料Aはそれぞれの処理槽において所定の処理を施され、
仕上りプリントPとして出力される。
【0058】図6に示す実施の形態においては、光ビー
ムをAOM104 によって変調した構成であったが、これ
以外にも、光源がLD等の直接変調が可能なものであれ
ば、これによって光ビームを記録画像に応じて変調して
もよい。また、副走査搬送手段も走査位置を挟んで配置
される2組のローラ対以外に、走査位置に感光材料を保
持する露光ドラムと走査位置を挟んで配置される2本の
ニップローラ等であってもよい。
【0059】さらに、上述した光ビーム走査以外にも、
ドラムに感光材料を巻き付けて、光ビームを一点に入射
して、ドラムを回転すると共に軸線方向に移動する、い
わゆるドラムスキャナであってもよい。また、光ビーム
走査以外にも、面光源と液晶シャッタとによる面露光で
あってもよく、LEDアレイ等の線状光源を用いた露光
であってもよい。また図6では、感光材料は露光前にシ
ート状にカットされるようになっているが、ロールのま
ま露光して現像部100 の前または後でカットするように
してもよい。
【0060】このようにして、モニタ22あるいは露光・
現像部100 において可視像として再生される画像は、図
5(a) に示す逆光のシーンであっても被写体である人間
が黒くつぶれてしまうこともなく、また明るい背景の部
分の像がとんでしまうこともなくなる。さらに、ストロ
ボを用いた撮影により得られた画像であっても、近くに
写る人物や背景などがつぶれることなく画像を再生する
ことができる。かつ、大きなエッジでオーバーシュート
が出ない。
【0061】ところで、照明光源の輝度分布を制御する
ことにより覆い焼きを行う場合は、MTX15の係数の選
択により色再現性のコントロールを行うしか方法がない
ため、色再現性を調整しようとするとエッジ部分は明る
さと色再現性とが同時に変化してしまい不自然なプリン
トになってしまう。しかしながら、MTX15をカラー信
号を明暗信号に変換するものとしたため、被写体のエッ
ジ部分の明るさは変化するものの、色再現性は変化しな
いため、自然な仕上がりのプリントを得ることができ
る。また特願平7−165965号の方法では、ボケマスクは
エッジがボケたものになるので、オーバーシュートが出
てしまう。
【0062】さらに、LUT17,19を非線形なものとし
たため、原画フイルムの特性の非線形な部分(例えばオ
ーバー部分、アンダー部分など)の階調補正も可能なも
のとなる。また、鮮鋭度強調のための処理ブロックを加
えることにより画像の局部的なコントラストを強調する
ことができる。
【0063】さらに、コマごとにLUTの形状を変更し
なくても、ほとんどのコマで濃度的に美しく仕上げるこ
とができることが本出願人の実験により確認されてい
る。すなわち、コントラストが強いシーンを基準に定め
たLUTのγ設定において、コントラストが通常ないし
弱いシーンを処理しても、MFのサイズが大きければボ
ケ画像信号がフラットなコントラストの信号になるた
め、不自然さが発生しにくくなるという性質がある。こ
の結果、面露光系では主要な被写体を適切な仕上がり濃
度にするために、例えば平均濃度から決定される露光時
間を平均濃度と主要被写体濃度との差に対応して大きく
補正する必要があるケースが多いのに対して、本発明に
よる方法では僅かな補正により十分良好な再生画像を得
ることができる。
【0064】さらに、本発明の第1の実施の形態におい
ては、プレスキャンを行うことなくフィルム6からの画
像の読取りを1回行うのみで画像信号の処理を行うこと
ができるため、画像の処理を高速に行うことができる。
また、読取りを1回だけ行えばよいため、上述した特開
昭58-66929号、特開昭64-35542号、特公昭64-10819号な
どの記載された装置のように、スキャン時と露光時との
間でフイルムを移動させる必要がなく、これにより画像
信号とマスク信号との間で移動量誤差によるずれがなく
なり、常に良好な再生画像を得ることができる。
【0065】次いで、本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。
【0066】図7は本発明による画像再生装置の第4の
実施の形態を表す図である。図7に示すように本発明の
第2の実施の形態による画像再生装置1は、まずフイル
ム6に記録された画像を所定間隔の画素ごとに荒く読み
取るプレスキャンを行い、このプレスキャンにより得ら
れた情報に基づいて画素の間隔を細かくしてフイルム6
に記録された画像を読み取るファインスキャンを行うも
のである。また、図1に示す本発明の第1の実施の形態
による画像再生装置1と比較して、プレスキャンにより
得られる信号を記憶するためのプレスキャン用フレーム
メモリ45R,45G,45Bと、プレスキャンにより得られた
信号に基づいて調光部3を調整するための調光コントロ
ーラ43と、プレスキャンにより得られた信号を補間する
ための補間手段とを備えた点が異なるものである。
【0067】本発明の第2の実施の形態においてはまず
プレスキャンが行われる。このプレスキャンは以下のよ
うにして行う。すなわち、画像読取部1Aの光源2から
光を発せしめ、調光部3により所定光量の光とし、そし
てこの光をRGBフィルタ4を透過せしめる。この光
は、ミラーボックス5により拡散されてフイルム6に照
射される。この光はフイルム6に記録されている画像に
応じて変調されてレンズ7を通じてCCD8に照射され
る。この際CCD8はCCD8の全ての画素を用いるこ
となく、例えば画素を1画素おきに用いて照射された光
を光電的に検出する。そしてRGBフィルタ4をR、
G、Bと切り換えることによりカラー画像を表す3色の
プレスキャン信号が得られ、画像処理部1Bに送られ
る。そしてこのプレスキャン信号はアンプ10により増幅
された後にA/D変換器11においてデジタルのプレスキ
ャン信号に変換され、LUT12により濃度信号に変換さ
れてプレスキャン用フレームメモリ45R,45G,45Bに
それぞれ記憶される。
【0068】次いで調光コントローラ43がプレスキャン
用フレームメモリ45R,45G,45Bに記憶されたプレス
キャン信号を読み出し、このプレスキャン信号の信号値
に基づいて、ファインスキャン時において調光部3を調
整して光源2から発せられる光の光量を調整する。すな
わち、プレスキャンにより得られる信号値が比較的大き
ければ、ファインスキャン時においてフイルム6に照射
される光の光量を比較的少なくして、最終的に得られる
画像の濃度が高くなり過ぎることを防止し、また、プレ
スキャンにより得られる信号値が比較的小さければ、フ
ァインスキャン時においてフイルム6に照射される光の
光量を比較的大きくして、最終的に得られる画像の濃度
が低くなり過ぎることを防止する。
【0069】このようにしてプレスキャン信号に基づい
て調光部3が調整されると続いてファインスキャンが行
われる。
【0070】まず、プレスキャン時と同様に、画像読取
部1Aの光源2から所定光量の光が発せられ、調光部3
により所定光量の光とされる。この所定光量はプレスキ
ャンにより得られたプレスキャン信号に基づいて定めら
れる。そしてこの光はRGBフィルタ4を透過し、ミラ
ーボックス5により拡散されてフイルム6に照射され
る。フイルム6に記録されている画像に応じて変調され
たフイルム6の透過光は、レンズ7を通じてCCD8に
照射され、フイルム6に記録された画像を表す画像信号
に光電的に変換される。この際プレスキャン時とは異な
り、CCD8の全画素を用いてフイルム6の透過光が光
電的に検出される。そしてRGBフィルタ4をR、G、
Bと切り換えることによりカラー画像を表す3色の画像
信号が得られ、画像処理部1Bに送られる。
【0071】画像読取部1Aにおいて得られた画像信号
はアンプ10により増幅された後にA/D変換器11におい
てデジタル画像信号に変換され、LUT12により濃度信
号に変換されてフレームメモリ13R,13G,13Bにそれ
ぞれ記憶される。
【0072】次いで、デジタル画像信号がフレームメモ
リ13R,13G,13Bから読み出されてMTX14により色
の補正がなされて減算手段18に入力される。
【0073】一方、プレスキャン信号がフレームメモリ
45R,45G,45Bから読み出されてMTX15により明暗
信号に変換される。ここでMTX15は前述したようにR
GBの各画像信号の平均値の3分の1、あるいはYIQ
規定などを用いてカラー画像信号を明暗信号に変換する
ものである。このようにして得られた明暗信号は次いで
MF16によりボケマスク信号に変換される。そしてこの
ボケマスク信号はLUT17により階調変換される。そし
て補間手段42により1画素間隔となっている画素間がこ
の画素間に隣接する画素の画素値に基づいて補間され、
これによりボケ画像信号SB が得られる。そしてこのボ
ケ画像信号SB は、減算手段18に入力される。
【0074】次いで、減算手段18においてデジタル画像
信号SA からボケ画像信号SB の減算が行われて差信号
Ssub が得られる。この差信号Ssub は、LUT19によ
り階調変換されてD/A変換器20あるいはD/A変換器
21に入力されてアナログ信号に変換される。D/A変換
器20により変換されたアナログ信号はモニタ22に入力さ
れて可視像として再生される、あるいは図6に示す現像
部において感光材料に可視像としてプリントされる。
【0075】このように、ボケ画像信号を画素数の少な
いプレスキャン信号に基づいて得ることにより、大規模
な回路構成を必要とするボケマスクフィルタが不要とな
り、装置の構成を簡易なものとすることができ、しかも
本発明の第1の実施の形態と同様に、実用上十分良質な
再生画像を得ることができる。
【0076】また、調光部3を調整するために必要なプ
レスキャン信号に基づいてボケ画像信号を求めるように
したため、ボケ画像信号を得るためにフイルム6をスキ
ャンする必要がなくなるため、処理時間を短縮して効率
良く画像の記録を行うことができる。
【0077】なお、前述のように画面全体を単一の大き
いウィンドウサイズのメディアンフィルタを用いて作成
したボケマスクで処理すると、角度を持った明暗境界部
すなわち鋭角の角度を持ったエッジ部の角部に偽信号が
現れるが、メディアンフィルタとしてウィンドウサイズ
の異なる複数のメディアンフィルタを用意し、そのメデ
ィアンフィルタのウィンドウサイズをボケ画像信号を作
成するデジタル信号の信号分布、すなわち鋭角の明暗境
界部があるかどうかに応じて選択することにより、偽信
号を極力目立たないようにして、その角度を持った境界
における違和感をなくすことができる。
【0078】そのような実施の形態を第3の実施の形態
として図8を参照して説明する。
【0079】図8は本発明による画像再生装置の第3の
実施の形態におけるMTX15からLUT17に至る経路に
おいてMF16によりボケ信号を形成する部分のみを示す
ものである。プレスキャン信号がフレームメモリから読
み出されてカラー画像信号を明暗信号に変換するMTX
15により明暗信号に変換される。このようにして得られ
た明暗信号は次いで選択的に使用されるウィンドウサイ
ズの異なる3つのMF16のいずれかによりボケマスク信
号に変換される。そしてこのボケマスク信号はLUT17
により階調変換された後、減算手段に入力される。
【0080】ウィンドウサイズの異なる3つのMF16を
選択的に使用するための手段として、この第3の実施の
形態においては、注目している画素を中心とする局所領
域が画像のエッジ付近であるかどうかを判別してその判
別結果に応じて選択する構成を使用している。判別手段
としては、局所領域の累積ヒストグラム50,60および中
間値レベル(50%点)における累積ヒストグラムの傾き
を判定する判定回路51,61が使用され、選択手段として
はそれぞれの判定回路51,61の出力によりMF16を切り
替えるスイッチ52,62が使用されている。すなわち、20
×20サイズの局所累積ヒストグラム50と中間値レベル
(50%点)における累積ヒストグラムの傾きを判定する
判定回路51とからなる判別回路は、20×20サイズのMF
16Aと10×10サイズのMF16Bとの間のスイッチ52によ
り選択的切替えを行い、10×10サイズの局所累積ヒスト
グラム60と中間値レベル(50%点)における累積ヒスト
グラムの傾きを判定する判定回路61とからなる判別回路
は、10×10サイズのMF16Bと5×5サイズのMF16C
との間でスイッチ62により選択的切替えを行なう。
【0081】この累積ヒストグラム50,60の中間値レベ
ル(50%点)における傾きを判定する判定回路51,61
は、図9に示すような累積ヒストグラムを使用し、図9
Aのように累積ヒストグラム(実線)の中間値レベルに
おける傾きが比較的小さい時は普通の画像部であると、
また図9B,CあるいはDのように累積ヒストグラム
(実線)の中間値レベルにおける傾きが比較的大きい時
はエッジ付近であると判定するものである。そしてエッ
ジ付近であると判定した時は、よりサイズの小さい16の
方に切り替えるようにスイッチ52,62に切替信号を出力
する。角度を持ったエッジでは局所領域の面積が小さい
程エッジ判定精度が向上するので、この切替えによって
より精度の高い判定ができ、より精度のよいボケ信号の
作成すなわちエッジ内平滑化ができることになる。
【0082】さらに、メディアンフィルタとして複数の
レベルの異なる中間値を出力するメディアンフィルタを
用意し、その中間値のレベルを前記ボケ画像信号を作成
するデジタル信号の信号分布に応じて選択するようにし
てもよい。すなわち、中間値レベルとして50%以外の
値を選択できるようにしてデジタル信号の信号分布に応
じてその値を選択するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像再生装置の第1の実施の形態
を表す図
【図2】LUT17のγ特性を表す図
【図3】LUT19のγ特性を表す図
【図4】メディアンフィルタの特性を表す図
【図5】本発明による画像再生装置において行われる処
理を説明するための図
【図6】現像部の実施の形態を表す図
【図7】本発明による画像再生装置の第2の実施の形態
を表す図
【図8】本発明による画像再生装置の第3の実施の形態
を表す図
【図9】本発明による画像再生装置の第3の実施の形態
における累積ヒストグラムの中間値レベルにおける傾き
の例を示す図
【符号の説明】
2 光源 3 調光部 4 RGBフィルタ 5 ミラーボックス 6 フイルム 7 レンズ 8,8A,8B CCD 10,10A,10B アンプ 11,11A,11B A/D変換器 12,12A,12B,17,19 LUT 13R,13G,13B,40R,40G,40B,45R,45G,45
Bフレームメモリ 14,15 MTX 16 メディアンフィルタ(MF) 18 減算手段 20,21 D/A変換器 22 モニタ 100 現像部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を表すデジタル画像信号を可
    視像として再生する画像再生方法において、 前記デジタル画像信号をメディアンフィルタに通して前
    記カラー画像のボケ画像を表すボケ画像信号を作成し、 前記デジタル画像信号、および前記ボケ画像信号に対し
    て相対応する画素についての信号間で減算を行って差信
    号を得、 該差信号に対して所定の画像処理を施して処理済画像信
    号を得、 該処理済画像信号を可視像として再生することを特徴と
    する画像再生方法。
  2. 【請求項2】 前記デジタル画像信号を明暗信号に変換
    し、該明暗信号に基づいて前記ボケ画像信号を作成する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像再生方法。
  3. 【請求項3】 前記メディアンフィルタとしてサイズの
    異なる複数のメディアンフィルタを用意し、前記ボケ画
    像信号を作成する前記デジタル信号の信号分布に応じて
    前記メディアンフィルタのサイズを選択することを特徴
    とする請求項1記載の画像再生方法。
  4. 【請求項4】 前記メディアンフィルタとして複数のレ
    ベルの異なる中間値を出力するメディアンフィルタを用
    意し、前記ボケ画像信号を作成する前記デジタル信号の
    信号分布に応じて前記中間値のレベルを選択することを
    特徴とする請求項1記載の画像再生方法。
  5. 【請求項5】 カラー画像を表すデジタル画像信号を可
    視像として再生する画像再生装置において、 前記デジタル画像信号をメディアンフィルタに通して前
    記カラー画像のボケ画像を表すボケ画像信号を作成する
    ボケ画像信号作成手段と、 前記デジタル画像信号および前記ボケ画像信号に対し
    て、相対応する画素についての信号間で減算を行って差
    信号を得る減算手段と、 該差信号に対して所定の画像処理を施して処理済画像信
    号を得る画像処理手段と、 該処理済画像信号を可視像として再生する再生手段とを
    備えたことを特徴とする画像再生装置。
  6. 【請求項6】 前記ボケ画像信号作成手段が、前記デジ
    タル画像信号を明暗信号に変換する変換手段と、該明暗
    信号に基づいて前記ボケ画像信号を作成する手段とから
    なることを特徴とする請求項5記載の画像再生装置。
  7. 【請求項7】 前記メディアンフィルタがサイズの異な
    る複数のメディアンフィルタからなり、前記ボケ画像信
    号を作成する前記デジタル信号の信号分布に応じて前記
    メディアンフィルタのサイズが選択されるようにしたこ
    とを特徴とする請求項5記載の画像再生装置。
  8. 【請求項8】 前記メディアンフィルタが複数のレベル
    の異なる中間値を出力するメディアンフィルタからな
    り、前記ボケ画像信号を作成する前記デジタル信号の信
    号分布に応じて前記中間値のレベルが選択されるように
    したことを特徴とする請求項5記載の画像再生方法。
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