JP2006215677A - 写真画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルムスキャナの読取り条件に応じて適切なフィルタサイズの平滑化フィルタで粒状抑制処理を行なうことで、解像度の異なる同一画像間に生じる違和感を軽減させることのできる写真画像処理装置を提供する。
【解決手段】 写真フィルムから画像データを読取るフィルムスキャナ31と、前記フィルムスキャナ31によって読取られた画像データに対して粒状ノイズ抑制処理を実行する粒状ノイズ抑制処理部54を備えて構成される写真画像処理装置であって、前記粒状ノイズ抑制処理部54による粒状抑制処理特性が、前記フィルムスキャナ31の読取条件に基づいて可変に設定されるように構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、写真フィルムから画像データを読取るフィルムスキャナと、前記フィルムスキャナによって読取られた画像データに対して所定サイズの平滑化フィルタで粒状ノイズ抑制処理を実行する粒状ノイズ抑制処理手段とを備えて構成される写真画像処理装置に関する。
様々な大きさの色素雲(色素粒子)が集合して形成されるカラー銀塩写真フィルムの撮影画像には、本来一様な色であるべきところに色素雲の大きさに基づいた粒状ムラが存在し、そのような撮影画像を色素雲の大きさに相当する解像度(一般に、ポジフィルムの画像を構成する粒子密度は2500dpi程度であり、現在、当該粒子密度と同程度の解像度を有するフィルムスキャナが製品化されている。)で光電変換して得られるデジタル画像データには、粒状ムラに起因する粒状ノイズが含まれる。上述のデジタル画像データに、鮮鋭化処理、コントラスト補正処理、彩度強調処理等の様々なデジタル画像処理が施されると、本来の画像データではない粒状ノイズも強調されてしまい、見苦しい画像となる現象がしばしば発生する。例えば、鮮鋭化処理を行うと画像の輪郭だけでなくフィルムの粒状性まで強調してしまい、非常に見苦しい画像になる事がしばしば発生する。特に人肌がざらつくと品質に大きく影響することになる為、鮮鋭化処理を行ってもフィルム粒子に起因するざらつき感が強調されないような処理が必要となる。
このような粒状ノイズを抑制する処理として、画像データの解像度に基づいた所定のフィルタサイズのメジアンフィルタやガウシアンフィルタによるフィルタ処理、つまり、ある画素についてその周囲の画素から求めた所定の平均値に置換する処理を画像全体に施すような処理があるが、画像の輪郭部分にメリハリを与える鮮鋭化処理の後にこのようなぼかし処理を行なうと、輪郭までぼやけてしまうので鮮鋭化した意味が無くなり、上述のぼかし処理を行った後に鮮鋭化処理する場合には画像中の細かい構造(ディテール)が消失するといった不都合がある。
そこで、一般に、色変化より濃度変化の方に敏感であるという人間の視覚特性に着目して、色ノイズの除去には強い平滑化処理を行う一方、濃度ノイズには弱い平滑化処理を行うようにすることで、輪郭のボケを軽減しながらも粒状ノイズの除去効果を高める写真画像処理方法として、写真フィルムから読み込まれた画像データを濃度(輝度)データと色差データで表し、濃度データに基づいて少なくとも画像のエッジ領域と平坦領域を識別し、エッジ領域では平滑化処理を弱め或いは平滑化処理を行なわず、平坦領域で色差データの強い平滑化処理と濃度データの弱い平滑化処理とを行う写真画像処理方法が提案されている。
特開2002−44473号公報
上述のフィルムスキャナで画像データを読取る場合、最終的にプリント出力される印画紙のサイズに応じて読取り倍率等が可変に設定される場合に、当該フィルムスキャナの読取り倍率、モザイク処理の有無、間引き処理の有無、スキャニング速度といった読取り条件の変動によって、同じ媒体から読取られた画像であっても解像度が異なり、フィルムの色素雲(色素粒子)に対応する画素データが異なるために、粒状ノイズの現れ方も異なるものとなっていた。
しかし、従来、解像度にかかわらず同一サイズの平滑化フィルタで粒状抑制処理を行なっていたために、粒状抑制の効果が画像間で変化し、それらをプリント出力したときに違和感が生じるという問題があった。
本発明は、上述の従来欠点に鑑み、フィルムスキャナの読取り条件に応じて適切なフィルタサイズの平滑化フィルタで粒状抑制処理を行なうことで、解像度の異なる同一画像間に生じる違和感を軽減させることのできる写真画像処理装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による写真画像処理装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、写真フィルムから画像データを読取るフィルムスキャナと、前記フィルムスキャナによって読取られた画像データに対して粒状ノイズ抑制処理を実行する粒状ノイズ抑制処理手段とを備えて構成される写真画像処理装置であって、前記粒状ノイズ抑制処理手段による粒状抑制処理特性が、前記フィルムスキャナの読取条件に基づいて可変に設定される点にある。
上述の構成によれば、フィルムスキャナの読取条件の変動によって解像度の異なる画像データが入力された場合であっても、粒状ノイズ抑制処理手段では、当該読取り条件に基づいて粒状抑制処理特性が可変に設定されるので、常に適切に粒状ノイズ抑制処理が施され、一定品質の写真プリントを得ることのできる粒状ノイズ抑制画像を得ることができるようになるのである。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記粒状ノイズ抑制処理手段が、前記フィルムスキャナによって読取られた画像データに対して所定サイズの平滑化フィルタで粒状ノイズ抑制処理が実行され、前記フィルタサイズが前記フィルムスキャナの読取条件に基づいて可変に設定されるように構成されている点にある。
上述の構成によれば、粒状ノイズ抑制処理のための平滑化フィルタのフィルタサイズが画像データの解像度によって適切な値に設定されるために、常に適切に粒状ノイズ抑制処理が施され、一定品質の写真プリントを得ることのできる粒状ノイズ抑制画像を得ることができるようになるのである。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第二特徴構成に加えて、前記画像データの構成画素の縦横比が同一であるとき、前記平滑化フィルタの主走査方向及び副走査方向サイズが、〔数4〕で演算導出される値に基づいて設定される点にある。
Figure 2006215677
つまり、一画素の形状が略方形に維持される限りにおいて、縦方向(主走査方向)及び横方向(副走査方向)のフィルタサイズは常に同一の方形フィルタで構成されることになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第二特徴構成に加えて、前記画像データの構成画素の縦横比が異なるとき、前記平滑化フィルタの主走査方向サイズが〔数5〕で演算導出される値に基づいて、副走査方向サイズが〔数6〕で演算導出される値に基づいて設定される点にある。
Figure 2006215677
Figure 2006215677
一画素の縦横比が変化する場合には、主走査方向のフィルタサイズが〔数5〕に基づいて、副走査方向のフィルタサイズが〔数6〕に基づいて夫々設定されることが好ましい。つまり、本来の粒状ノイズはほぼ円形であるが、スキャニングスピードによって楕円形に変形するので、粒状ノイズ抑制のためのフィルタサイズもこれに合わせて構成されることになる。
以上説明した通り、本発明によれば、フィルムスキャナの読取り条件に応じて適切なフィルタサイズの平滑化フィルタで粒状抑制処理を行なうことで、解像度の異なる同一画像間に生じる違和感を軽減させることのできる写真画像処理装置を提供することができるようになった。
以下、本発明による写真画像処理装置の実施の形態について説明する。図1に示すように、写真画像処理装置1は、印画紙Pに対して出力画像データに基づいた露光処理を行なうと共に露光された印画紙を現像処理する写真プリンタ2と、現像済みの写真フィルムFから画像を読み込むフィルムスキャナ31やデジタルスチルカメラ等で撮影された画像データが格納されたメモリカード等の画像データ記憶メディアMから画像データを読み取るメディアドライバ32や、コントローラ33としての汎用コンピュータ等を備え、入力された元画像としての写真画像に対するプリントオーダ情報を設定入力するとともに、各種の画像補正処理を行なう操作ステーション3を備えて構成され、前記操作ステーション3で元画像から編集処理されたプリントデータが前記写真プリンタ2に出力されて所望の写真プリントが生成される。
前記フィルムスキャナ31は、図2及び図3に示すように、照明光学系10、フィルム搬送機構20、撮像光学系30、光電変換部39の各ブロックをボルト締め等により固定支持して構成するとともに前記フィルムスキャナ31とコントローラ33とをSCSIやIEEE1394等の所定のインターフェースケーブルLで接続してある。
前記照明光学系10は、フィルムの搬送方向である副走査方向に直交する主走査方向に沿って配置した棒状のハロゲンランプ11と、ハロゲンランプ11からの光線束の色分布を調整する調光フィルタ12と、同光線束をスリット状に集光するシリンドリカルレンズ13と、強度分布を均一にする拡散板14と、幅狭のスリット15を備えて構成してあり、主走査方向に沿ったスリット光によりフィルムを照射する。
前記フィルム搬送機構20は、フィルムFを前記スリット15の直下のフィルム投影部に向けて搬送する複数の搬送ローラ対16と、搬送ローラ対16を駆動するモータ17を備えて構成してあり、フィルムFは前記コントローラ33により所定速度で搬送制御される。
前記光電変換部39は、CCDラインセンサ、サンプルホールド回路、A/D変換器等を備えて構成してあり、フィルムFを透過した前記照明光学系10からのスリット光が前記撮像光学系30に備えた集光レンズによりCCDラインセンサ(以下、「ラインセンサ」と記す。)上に結像され、ラインセンサにより読み取られたアナログ信号がA/D変換器によりデジタルデータに変換されるように構成されている。前記ラインセンサは、透過光のR成分、G成分、B成分の各成分の光を選択的に通過させるカラーフィルタが夫々設けられた3列のラインセンサで構成され、以ってフィルム上の各コマ画像がフィルムFの搬送に伴って、R成分、G成分、B成分の各色成分に分解して読み込まれる。
前記写真プリンタ2は、図1及び図4に示すように、ロール状の印画紙Pを収容した二系統の印画紙マガジン21と、前記印画紙マガジン21から引き出された印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するシートカッター22と、切断後の印画紙Pの背面にコマ番号等のプリント情報を印字するバックプリント部23と、前記プリントデータに基づいて印画紙Pを露光する露光部24と、露光後の印画紙Pを現像、漂白、定着するための各処理液が充填された複数の処理槽25a、25b、25cを備えた現像処理部25が印画紙Pの搬送経路に沿って配置され、現像処理後に乾燥処理された印画紙Pが排出される横送りコンベア26と、横送りコンベア26に集積された複数枚の印画紙(写真プリント)Pがオーダー単位で仕分けられるソータ27を備えて構成される。
前記露光部24には、前記搬送機構28によって副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、搬送方向に直交する主走査方向に前記プリントデータに基づき変調されたRGB三色の光線束を出力して露光する露光ヘッド24aが収容されている。
前記搬送経路に沿って配置された前記露光部24や現像処理部25に応じたプロセス速度で印画紙Pを搬送する複数のローラ対でなる搬送機構28が配置され、前記露光部24の前後には印画紙Pを複列に搬送可能なチャッカー式搬送機構28aが設けられている。
前記操作ステーション3に設けられたコントローラ33には、汎用のオペレーティングシステムの管理下で動作し、前記写真処理装置1の各種制御が実行されるアプリケーションプログラムがインストールされ、オペレータとの操作インターフェースとしてモニタ34、キーボード35、マウス36等が接続されている。
前記コントローラ33のハードウェア及びソフトウェアの協同により実行される写真画像処理装置の機能ブロック構成で説明すると、図5に示すように、前記フィルムスキャナ31やメディアドライバ32によって読み取られた元画像としての写真画像を受け取り、所定の前処理を行なってメモリ41に転送する画像入力部40と、前記モニタ34の画面にプリントオーダ情報や画像編集情報を表示するとともに、それらに対して必要なデータ入力のための操作用アイコンを表示するグラフィック操作画面の生成や、表示されたグラフィック操作画面に対する前記キーボード35やマウス36からの入力操作に基づいて各種の制御コマンドを生成するグラフィックユーザーインターフェース部42と、前記画像入力部40から転送される元画像データ及び後述の画像処理部47による補正処理後の補正画像データやそのときの処理パラメータ、更には設定されたプリントオーダ情報等が区画されて格納されるメモリ41と、プリントオーダ情報を生成するオーダー処理部43と、前記メモリ41に格納された元画像に対して階調補正、カラー補正、拡縮処理、歪補正等の各種の補正を行なう画像処理部47と、前記グラフィックユーザーインターフェース部42からの表示コマンドに基づいて前記メモリ41に展開された元画像や補正画像データ、更には各種の入出力用グラフィックデータ等を前記モニタ34に表示処理するビデオRAM等を備えた表示制御部46と、各種の補正処理が終了した最終の補正画像を前記写真プリンタ2に出力するためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部44と、顧客のオーダーに応じて最終の補正画像をCD−R等の記憶媒体に書き込むためのファイル形式に変換するフォーマッタ部45等で構成される。
前記フィルムスキャナ31は、前記写真フィルムFに記録された画像を低解像度ではあるものの高速で読み取るプレスキャンモードと、低速ではあるものの高解像度で読み取る本スキャンモードの二モードで作動するように構成され、プレスキャンモードで読み込まれた低解像度の画像に対して各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて本スキャンモードで読み込まれた高解像度の画像に対する最終の補正処理が実行される。同様に、前記メディアドライバ32から読み込まれた画像ファイルには高解像度の撮影画像とそのサムネイル画像が含まれ、サムネイル画像に対して各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて高解像度の撮影画像に対する最終の補正処理が実行される。尚、画像ファイルにサムネイル画像が含まれないときには、前記画像入力部40で高解像度の撮影画像からサムネイル画像が生成されて前記メモリ41に転送される。このように、低解像度の画像に対して頻繁に試行錯誤される各種の編集処理が実行されることによりコントローラ33の演算負荷が低減されるように構成されている。また、本実施の形態の写真画像処理装置1は、解像度が最大で2167dpiであり、ほぼフィルム粒子レベルの画像を取り込んで印画紙に焼き付ける能力を持っている。
前記画像処理部47は、例えば元画像に対して撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正部50と、例えば画像のエッジを強調しノイズを低減する鮮鋭化処理部51と、写真プリントのサイズに適した画像サイズに変換する拡縮処理部52と、自然なカラーを再現できるようにカラーバランスを調整するカラー補正部53と、前記写真フィルムFから読み込まれた画像データに対して粒状ノイズを抑制処理する粒状ノイズ抑制処理手段としての粒状ノイズ抑制処理部54等を備えて構成されている。
前記粒状ノイズ抑制処理部54は、前記写真フィルムFから本スキャンモードで読み込まれた画像データに対して粒状ノイズを抑制するもので、図6に示すように、画像データをYCbCrデータに変換するYCbCrデータ変換部55と、前記変換された画像データを記憶する画像データ記憶部56と、前記変換された画像データにおける特定画素に対応した単位領域を選択する単位領域選択部62と、前記画像データを前記単位領域毎の画像データに基づいて平滑化処理する平滑化処理部57と、前記画像データに基づいて画像のエッジ領域と平坦領域を識別する領域識別部58と、前記平滑化処理部57による平滑化処理の前後の画像データを所定の比率で融合させて新たな画像データを生成する画像データ融合処理部59とを備えて構成されている。
前記画像データ記憶部56は、前記YCbCrデータ変換部55によってYCbCrデータに変換された画像データに対して、前記画像データの濃度データであるYY成分を記憶する濃度データ記憶部60と、前記画像データの色差データであるBY成分及びRY成分を記憶する色差データ記憶部61とを備えて構成されている。
前記単位領域選択部62は、前記変換された画像データの領域から特定画素に対応する単位領域を選択するもので、前記画像データの領域における特定画素を選択する特定画素選択部70と、前記特定画素から第一の所定範囲にある画像領域を濃度データにおける単位領域として選択する濃度データ領域選択部63と、前記特定画素から第二の所定範囲にある画像領域を色差データにおける単位領域として選択する色差データ領域選択部64とを備えて構成されている。
前記特定画素選択部70は、例えば、図7に示すように、前記画像データの領域Eにおける画素に対して、x軸方向或いはy軸方向にスキャンしながら順次特定画素Pを選択するように構成されている。
前記濃度データ領域選択部63或いは色差データ領域選択部64は、前記特定画素Pを中心として、例えば、図8に示すように、1辺7画素(7×7画素)の正方領域を単位領域として選択するように構成されている。
前記単位領域は、後述する平滑化処理における平滑化フィルタサイズとなるもので、画像本来の色濃度を再現できる程度のサイズに設定されるように構成されている。つまり、特定画素周辺の範囲を少しずつ増やして領域を広げていったときに、画像の色濃度の傾向や、一連のムラ状態が現れ始める領域のサイズになるように設定されている。具体的には、一連のムラ状態が現れ始める領域のサイズは、これまでの実験により既知の値とすることが可能となったため、前記フィルムスキャナ31の読取条件を読み取り、その条件に基づいて前記領域のサイズとなるように前記単位領域のサイズが設定されるように構成されている。
更に詳述すると、前記画像データの構成画素の縦横比が同一であるとき、前記単位領域における前記フィルムスキャナ31の主走査方向及び副走査方向に対応するサイズが、〔数7〕で演算導出される値に基づいて設定されるように構成されている。
Figure 2006215677
また、前記画像データの構成画素の縦横比が異なるとき、前記単位領域における前記フィルムスキャナ31の主走査方向に対応するサイズが〔数8〕で演算導出される値に基づいて設定され、前記単位領域における前記フィルムスキャナ31の副走査方向に対応するサイズが〔数9〕で演算導出される値に基づいて設定されるように構成されている。
Figure 2006215677
Figure 2006215677
尚、前記実験で得られた前記一連のムラ状態が現れ始める領域のサイズは、例えば、2167dpiで、主操作方向及び副操作方向の読取倍率を0.621とし、モザイク処理無し、間引き処理無しの条件での得られた画像データでは、凡そ7×7画素の領域となったときであった。従って、これを基準として、前記〔数7〕、或いは、前記〔数8〕及び前記〔数9〕により、前記単位領域サイズを求めることができる。つまり、基準フィルタサイズFSを7、基準倍率MSを0.621とし、新たに読み取った画像データの読み取り倍率MR、正整数モザイクサイズMZ、MZ、正整数間引きステップTO、TO、スキャニングスピードSPからなる前記フィルムスキャナ31の読取条件によって、前記単位領域のサイズが決まるように構成されている。
前記平滑化処理部57は、前記画像データを前記単位領域における画像データに基づいて平滑化処理するもので、例えば、前記単位領域内の画像データの平均値を算出し、前記平均値を前記特定画素の画像データとして置換処理することで前記平滑化処理を行うように構成され、前記濃度データにおける単位領域に基づいて濃度データの平滑化処理を行なう濃度データ平滑化部65と、前記色差データにおける単位領域に基づいて色差データの平滑化処理を行なう色差データ平滑化部66とを備えている。
前記領域識別部58は、前記画像データにおいて画像のエッジ領域と平坦領域とについて、また、前記平坦領域においては、エッジ領域からの距離について、前記濃度データの分散値DPとして識別するもので、前記濃度データ領域選択部63と、濃度演算部としての前記濃度データ平滑化部65と、前記分散値DPを前記濃度データにおける単位領域毎に算出する分散値演算部67とにより構成されている。
前記分散値DPは、前記濃度データにおける単位領域に対応する特定画素Pの領域情報を識別する値であり、〔数10〕に示す分散の定義に従った算出式により、前記単位領域毎における前記平滑化処理前の濃度データDF(YY)から算出することができる。また、前記単位領域における画素の数が、例えば、7×7画素であるような場合には、前記分散値DPの算出処理を高速化するために〔数11〕のように近似して算出することもできる。
Figure 2006215677
Figure 2006215677
ところで、前記分散値DPは、前記単位領域内での濃度データの違いが大きい程、2乗計算の効果により大きな値を示す。ここで、画像データ中の平坦領域では色彩変化或いは濃度変化が小さいのに対し、画像データ中のエッジ領域ではその逆となり、特に濃度変化が大きくなる。つまり、前記濃度データにおける単位領域での濃度データの変化として算出した分散値DPが大きい場合には、当該濃度データにおける単位領域に対応する特定画素Pは、画像データ中のエッジ領域であるとみなすことができ、その閾値は、前記濃度データにおける単位領域での画素の数が、例えば、7×7画素の場合で、且つ、8bit階調の場合には、凡そ300である。
前記画像データ融合処理部59は、前記平滑化処理部57による平滑化処理の前後の画像データを設定された所定の融合比率で融合させて新たな画像データを生成するもので、前記色差データにおける融合比率の指標となる色差融合比率係数テーブルを記憶する色差融合比率係数記憶部68と、前記濃度データにおける融合比率の指標となる濃度融合比率係数テーブルを記憶する濃度融合比率係数記憶部69と、前記分散値DPと色差融合比率係数テーブルとに基づいて平滑化処理前後の色差データを融合させることにより色差データにおける粒状ノイズを抑制する色差データ粒状抑制部72と、前記分散値DPと前記平滑化処理後の濃度データと濃度融合比率係数テーブルとに基づいて平滑化処理前後の濃度データを融合させることにより濃度データにおける粒状ノイズを抑制する濃度データ粒状抑制部73とを備えて構成されている。
前記色差融合比率係数テーブルは、前記分散値DPに基づいて色差融合比率係数RCが求められるように構成されている。前記色差融合比率係数RCは、〔12〕に示すように、前記色差データ平滑化部66による平滑化処理前の色差データDF(YB,YR)と、平滑化処理後の色差データDA(YB,YR)とを融合させて新たな色差データDN(YB,YR)を生成するための融合比率であり、前記領域識別された領域に応じて、つまり、前記分散値DPに応じて、前記平滑化処理される前後の色差データの融合比率が決まるように設定されている。例えば、〔数13〕、或いは、図9に示すように、前記分散値DPが300以下の場合には、前記分散値DPが大きくなるに従って、前記平滑化処理される前の色差データDF(YB,YR)の融合比率が増加し、逆に前記平滑化処理された後の色差データDA(YB,YR)の融合比率が減少するように設定されている。また、前記分散値DPが300を超える場合には、新たに生成される色差データDN(YB,YR)が、前記平滑化処理される前の色差データDF(YB,YR)と等しくなるように設定されている。
Figure 2006215677
Figure 2006215677
前記濃度融合比率係数テーブルは、前記分散値DPと前記平滑化処理後の濃度データDA(YY)とに基づいて濃度融合比率係数RDを求められるように構成されている。前記濃度融合比率係数RDは、〔数14〕に示すように、前記濃度データ平滑化部65による平滑化処理前の濃度データDF(YY)と、平滑化処理後の濃度データDA(YY)とを融合させて新たな濃度データDN(YY)を生成するための融合比率であり、〔数15〕に示すように、前記分散値DPに基づいて設定される輪郭部評価係数REと、前記平滑化処理後の濃度データDA(YY)に基づいて設定される濃度評価係数RFとの積によって決まるように構成されている。
Figure 2006215677
Figure 2006215677
前記輪郭部評価係数REは、前記領域識別された領域に応じて、つまり、前記分散値DPに応じて、前記平滑化処理される前後の濃度データの融合比率が決まるように設定され、且つ、前記色差融合比率係数RCと一定の関係を得るように設定されている。例えば、〔数16〕、或いは、図10に示すように、前記分散値DPが120以下の場合には、前記分散値DPが大きくなるに従って、前記輪郭部評価係数REが増加することで、前記平滑化処理される前の濃度データDF(YY)の融合比率が増加し、逆に前記平滑化処理された後の濃度データDA(YY)の融合比率が減少するように設定されている。また、前記分散値DPが120を超える場合には、前記分散値DPの値では前記平滑化処理される前後の濃度データの融合比率が変化しないように1.0に設定されている。
Figure 2006215677
また、前記色差融合比率係数RCと前記輪郭部評価係数REとの関係を〔数17〕に示すように、例えば、上述の例では、定数r=0.6とすることで、分散値が300以下の場合には、前記分散値DPによって、色差データが平滑化される割合と、濃度データが平滑化される割合が異なるように、つまり、粒状ノイズの抑制割合が異なるように設定することで、色変化より濃度変化の方に敏感であるという人間の視覚特性に着目して、色ノイズの除去には強い平滑化処理を行う一方、濃度ノイズには弱い平滑化処理を行うようにすることで、輪郭のボケを軽減しながらも粒状ノイズの除去効果を高めるように構成されている。尚、実験結果から、前記定数rは、凡そ0.6とすることが質感のよい画像を得ることができて好ましい。
Figure 2006215677
前記濃度評価係数RFは、前記平滑化処理後の濃度データDA(YY)に応じて、前記平滑化処理される前後の濃度データの融合比率が決まるように設定されている。例えば、〔数18〕、或いは、図11に示すように、前記平滑化処理後の濃度データDA(YY)が222階調以下の場合には、前記平滑化処理後の濃度データDA(YY)が大きくなるに従って、濃度評価係数RFが増加することで、前記平滑化処理される前の濃度データDF(YY)の融合比率が増加し、逆に前記平滑化処理された後の濃度データDA(YY)の融合比率が減少するように設定されている。また、前記平滑化処理された後の濃度データDA(YY)が222階調を超える場合には、前記平滑化処理された後の濃度データDA(YY)の値では前記平滑化処理される前後の濃度データの融合比率が変化しないように1.0に設定されている。
Figure 2006215677
尚、濃度評価係数RFは、前記平滑化処理前の濃度データDF(YY)に応じて、前記平滑化処理される前後の濃度データの融合比率が決まるように設定してもよい。
上述においては、前記濃度データについてのみ、濃度分布に応じて粒状ノイズを異なる強度で抑制処理する場合について説明したが、同様にして色差データにおいても、濃度分布に応じて粒状ノイズを異なる強度で抑制処理する構成としてもよい。
写真画像処理装置の外観説明図 フィルムスキャナの説明図 フィルムスキャナの走査方向の説明図 写真プリンタの説明図 特定画素の選択方法の説明図 粒状ノイズ抑制処理部の機能ブロック構成図 特定画素の選択方法の説明図 特定画素に対応する単位領域の説明図 分散値と色差融合比率係数との関係の説明図 分散値と輪郭部評価係数との関係の説明図 平滑化後の濃度データと濃度評価係数との関係の説明図
符号の説明
1:写真画像処理装置
54:粒状ノイズ抑制処理部
55:YCbCrデータ変換部
56:画像データ記憶部
57:平滑化処理部
58:領域識別部
59:画像データ融合処理部
60:濃度データ記憶部
61:色差データ記憶部
62:単位領域選択部
63:濃度データ領域選択部
64:色差データ領域選択部
65:濃度データ平滑化部
66:色差データ平滑化部
67:分散値演算部
68:色差融合比率記憶部
69:濃度融合比率記憶部
72:色差データ粒状抑制部
73:濃度データ粒状抑制部

Claims (4)

  1. 写真フィルムから画像データを読取るフィルムスキャナと、前記フィルムスキャナによって読取られた画像データに対して粒状ノイズ抑制処理を実行する粒状ノイズ抑制処理手段とを備えて構成される写真画像処理装置であって、
    前記粒状ノイズ抑制処理手段による粒状抑制処理特性が、前記フィルムスキャナの読取条件に基づいて可変に設定される写真画像処理装置。
  2. 前記粒状ノイズ抑制処理手段が、前記フィルムスキャナによって読取られた画像データに対して所定サイズの平滑化フィルタで粒状ノイズ抑制処理が実行され、前記フィルタサイズが前記フィルムスキャナの読取条件に基づいて可変に設定されるように構成されている請求項1記載の写真画像処理装置。
  3. 前記画像データの構成画素の縦横比が同一であるとき、前記平滑化フィルタの主走査方向及び副走査方向サイズが、〔数1〕で演算導出される値に基づいて設定される請求項2記載の写真画像処理装置。
    Figure 2006215677
  4. 前記画像データの構成画素の縦横比が異なるとき、前記平滑化フィルタの主走査方向サイズが〔数2〕で演算導出される値に基づいて、副走査方向サイズが〔数3〕で演算導出される値に基づいて設定される請求項2記載の写真画像処理装置。
    Figure 2006215677
    Figure 2006215677
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