JPH09213930A - Misfet制御型半導体装置 - Google Patents

Misfet制御型半導体装置

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JPH09213930A
JPH09213930A JP1361696A JP1361696A JPH09213930A JP H09213930 A JPH09213930 A JP H09213930A JP 1361696 A JP1361696 A JP 1361696A JP 1361696 A JP1361696 A JP 1361696A JP H09213930 A JPH09213930 A JP H09213930A
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JP
Japan
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semiconductor layer
misfet
conductivity type
channel
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JP1361696A
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Inventor
Hideo Kobayashi
秀男 小林
Mutsuhiro Mori
森  睦宏
Masahiro Nagasu
正浩 長洲
Junichi Sakano
順一 坂野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オン電圧が小さく、スイッチング特性の優れた
高耐圧,大電流化に適したMISFET制御型半導体装置を提
供する。 【解決手段】MISFET制御型半導体装置で、エミッタ電極
2と接触しているp層13と、電界を緩和して耐圧を持
たせるためのフローティングp層12の間をn型正孔障
壁層11でオン時には分離する。また、エミッタ電極2
に接続されているn層15の直下を通さずに素早く引き
抜くためのPチャネル型MISFET22,23を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMISFET制御型半導体
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ装置をはじめとする電力変換
器の高性能化の要求から、高速,低損失の半導体スイッ
チング素子の開発が望まれている。これには電流導通時
の電圧降下、すなわち、オン電圧が低く、大電流を少な
い損失でオン,オフできる、すなわち、高速スイッチン
グできる半導体装置が必要とされる。このような要求か
ら、パワーMISFETと比較しオン電圧が低く、バイポーラ
トランジスタと比較し高速スイッチング可能なIGBT
や、より低オン電圧化が可能なMISゲートによりサイ
リスタを制御する新しい半導体装置の開発が急がれてい
る。
【0003】従来の半導体装置は、例えば、ISPSD
(1992年)第256−260頁に記載のエミッタス
イッチサイリスタ(Emitter Switched Thyristor)があ
る。しかし、この半導体装置は、サイリスタ部のpベー
ス層がエミッタ電極に接しているため、保持電流が大き
くオン時の抵抗損失を十分に小さくできなく、更にオフ
時には寄生サイリスタがラッチアップし易く大きな電流
が制御できない等の問題があった。
【0004】これに対して、特開平5−82775号公報に記
載されている半導体装置が提案されている。図6は開示
による半導体装置の断面図で、アノード電極111に設
置されたp+ アノード層112,アノード層112の上
に積層されたn型のガード層113,ガード層113上
に積層されたn- のベース層114とにより構成された
シリコン薄板110,基板110のn- 型のベース層1
14表面に形成された深いp型の第1ベース層123,
第1ベース層123の内側にn型のフローティングエミ
ッタであるエミッタ層124、及びp型の第2ベース層
125が形成されており、第1ベース層123と第2ベ
ース層125は、エミッタ層124により分離され、こ
れら三つの層123,124及び125は、各層の端部
が基板表面に到達するように形成され、最も内側に積層
されているp型の第2ベース層125の表面に、二つの
n+ 型ソース層117が形成され、二つのソース層117
に亘ってエミッタ電極119が設置され、エミッタ電極
119は、ソース層117及び第2ベース層125に接続
され、エミッタ電極119の周囲には、ゲート絶縁膜1
18を介してゲート電極126が設置され、ゲート電極
126は、ソース層117の端部から第2ベース12
5,エミッタ層124,第1ベース層123、及びn-
型のベース層114に亘って設置されている。このゲー
ト電極126に正の電位が印加されるとソース層11
7,第2ベース層125及びエミッタ層124からなる
Nチャネル型の第1のMISFET135と、エミッタ層12
4,第1ベース層123及びn- 型のベース層114か
らなるNチャネル型の第2のMISFET136が構成され
る。一方、負の電位が印加されると、第2ベース層12
5,エミッタ層124及び第1ベース層123からなる
Pチャネル型のMISFET137が構成される。
【0005】この半導体層は、ゲート電極126に正の
電位が印加されると第1及び第2のMISFET135,13
6がオンとなる。その結果、n+ 型のソース層117か
らエミッタ層124を介してn- 型のベース層114に
電子が注入され、これと呼応してp+ 型のアノード層1
12から正孔がn- 型のベース層114に注入される。
そして、第1ベース層123に到達した孔正は、エミッ
タ層124に注入され電子と再結合することによってエ
ミッタ層124,第1ベース層123,n- 型のベース
層114及びp+ 型のアノード層112からなるサイリ
スタが導通状態となる。この場態では電子がMISFET13
6による表面チャネルのみならず、エミッタ層124と
第1ベース層123の接合面から直接注入されるように
なるので、導通時の抵抗は非常に小さくなる。更に第1
ベース層123が、エミッタ電極119と接触していな
いので、第1ベース層からエミッタ電極119に直接電
流が流れなく、サイリスタが導通するのに要する電流
(保持電流)が極めて小さくて済み、オン抵抗を十分低
減できる。従って、従来のESTの問題点の一つが解決
できる。
【0006】しかし、従来の半導体素子は、オフ時に問
題がある。以下、従来素子のオフ過程を説明する。ゲー
ト電極126に負の電位を印加すると、第1及び第2の
MISFET135,136はオフ状態となり、エミッタ層1
24とエミッタ電極119とが切り離されるので電子注入
は遮断される。これと同時にPチャネル型のMISFET13
7がオン状態となり、第1ベース層123及びn- 型の
ベース層114に溜まった過剰キャリア(正孔)がPチャ
ネル型のMISFET137を介して第2のベース層125を
通ってエミッタ電極119に放出されて、この素子はオ
フ状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この時、多量
の正孔電流がn+ ソース層117の直下を通るために、
第2ベース層125に電位降下が起こり、n+ ソース層
117,第2ベース層125及びエミッタ層124から
なるnpnトランジスタがオンする場合がある。特に大
きな電流を遮断する場合に顕著に生じる。このトランジ
スタがオンするとエミッタ電極119に接続されている
n+ ソース層117からエミッタ層124に直接電子が注
入されてサイリスタが再点孔弧(ラッチアップ)し、著
しい場合には素子が破壊する場合がある。また、この素
子はサイリスタを動作させているため、エミッタ層12
4からの電子注入により第1ベース層123中にも過剰
のキャリアがある。このキャリアにより、電流遮断時で
エミッタ層124と第1ベース層123で構成されるp
n接合のアバランシェ電圧が低下することが懸念され
る。即ち、電流遮断時の耐量(遮断耐量)が小さい問題
がある。
【0008】またこの素子は、サイリスタを有効に機能
させるためにエミッタ層124を高不純物濃度にする必
要があるが、このためPチャネル型MISFET137のチャ
ネル抵抗が大きく、また第2ベース層125の横方向抵
抗も大きいために、ターンオフ時に第1ベース層123
の近傍に溜まった正孔がエミッタ電極119に掃き出さ
れる速度が遅い。即ち、ターンオフ速度が遅い問題があ
る。
【0009】本発明の目的は、オン時の抵抗損失を増大
せずに、遮断耐量を大きくし、スイッチング速度を向上
したMISFET制御型半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のMISFET制御型半
導体装置の一つの特徴は、MISFETでバイポーラトランジ
スタまたはサイリスタのオン,オフを制御する半導体装
置で、オン時にはエミッタ電極に流れる正孔電流を殆ど
遮断し、かつターンオフ時には低チャネル抵抗のPチャ
ネル型MISFETによって素早く引き抜く手段を設けたこと
にある。
【0011】本発明のMISFET制御型半導体装置の特徴を
具体的にいえば、コレクタ電極に設けたp+ コレクタ
層,p+ コレクタ層の上に積層したn+ 型のバッファ
層,バッファ層上に積層したn- のベース層とにより構
成されたシリコン基板,基板のn- 型のベース層表面に
設けた深いp- 層,p- 層の内側に設けたn層,n層の
内側に設けたp層及び第1のp+ 層,第1のp+ 層のほ
ぼ内側に位置し一部がp層に接するように設けたn+
層,一部がn層及びp- 層と接し第1のp+ 層と対抗し
て配置した第2のp+ 層,第1のp+ 層及びn+ 層の表
面に接触して設けたエミッタ電極,n+ 層と重なり部分
を有したp層,n層,p- 層及びn- 層の各表面の露出
領域にゲート絶縁膜を介して設けた第1のゲート電極,
第1及び第2のp+ 層と重なり部分を有しその間の表面
の露出領域にゲート絶縁膜を介して設けた第2のゲート
電極からなり、エミッタ電極と接触している第1のp+
層及びp層と、p- 層との間はn層により分離されてお
り、第1ゲート電極とn+ 層をソース,p層をベース及
びn層をドレインとする第1のNチャネル型MISFETを構
成し、第1ゲート電極とn層をソース,p- 層をベース
層及びn- 層をドレインとする第2のNチャネル型MISF
ETを構成し、第1ゲート電極とp層をソース,n層をベ
ース及びp- 層をドレインとする第1のPチャネル型MI
SFETを構成し、第2ゲート電極と第1のp+ 層をソー
ス,n層をベース及び第2のp+ 層をドレインとする第
2のPチャネル型MISFETを構成した点にある。
【0012】本発明の半導体装置によれば、エミッタ電
極と接触している第1のp+ 層及びp層を、n層で取り
囲むことにより、オン状態でp- 層とは電気的に分離さ
れた構成とした。このためオン状態でp+ コレクタ層か
ら注入された正孔は、n層が正孔障壁層としての機能を
果たすためにエミッタ電極への流出が殆どなくなり、n
- ベース層中に溜まる。この結果、電導度変調効果によ
りn- 層の電導度が大幅に低減し低オン電圧化が達成で
きる。しかも正孔障壁層であるn層は、従来装置のよう
にサイリスタのnエミッタとして機能させるものではな
いので、比較的低い不純物濃度であればよく、従来装置
のようにサイリスタが動作しない。従って、p- 層中の
過剰キャリア濃度は従来装置よりも少なくて済み、n層
とp- 層で構成されるpn接合のターンオフ時における
アバランシェ電圧を向上できる。即ち遮断耐量を向上で
きる。
【0013】更に、第2ゲート電極,第1のp+ 層,n
層及び第2のp+ 層からなる第2のPチャネル型MISFET
を構成し、これをターンオフ時にオンさせることによ
り、n- ベース層中に溜まった過剰キャリアをn+ 層の
直下を通さずに素早くエミッタ電極に引き抜けるので、
サイリスタがラッチアップする問題がなく、スイッチン
グ速度も格段に向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の半導体装置の第1
実施例の構成を示す単位セルの断面図である。コレクタ
電極3に設けたp+ コレクタ層5,p+ コレクタ層の上
に積層したn+ 型のバッファ層4,バッファ層上に積層
したn- のベース層1とにより構成されたシリコン基
板,基板のn- 型1のベース層表面に設けた深いp- 層
10,p- 層の内側に設けたn型の正孔障壁層11,正
孔障壁層11の内側に設けたp層12及び第1のp+ 層
13,第1のp+ 層13のほぼ内側に位置し一部がp層
12に接するように設けたn+ 層15,一部が正孔障壁
層11及びp- 層10と接し第1のp+ 層13と対抗し
て配置した第2のp+ 型層14,第1のp+ 層13及び
n+ 層15の表面に接触して設けたエミッタ電極2,n
+ 層15と重なり部分を有し、それぞれp層12,n型
の正孔障壁層11,p- 層10及びn-層1の各表面の
露出領域にゲート絶縁膜6を介して設けた第1のゲート
電極7,第1のp+ 層13及び第2のp+ 層14と重な
り部分を有しその間の表面の露出領域にゲート絶縁膜8
を介して設けた第2のゲート電極9からなり、エミッタ
電極2と接触している第1のp+ 層13及びp層12
と、p- 層10との間はn型の正孔障壁層11により分
離されており、第1ゲート電極7とn+ 層15をソー
ス,p層12をベース及びn型の正孔障壁層11をドレ
インとする第1のNチャネル型MISFET20を構成し、第
1ゲート電極7とn型の正孔障壁層11をソース,p-
層10をベース及びn- 層1をドレインとする第2のN
チャネル型MISFET21を構成し、第1ゲート電極7とp
層12をソース,n型の正孔障壁層11をベース及びp
- 層10をドレインとする第1のPチャネル型MISFET2
2を構成し、第2ゲート電極9と第1のp+ 層13をソ
ース,n型の正孔障壁層11をベース及び第2のp+ 層
14をドレインとする第2のPチャネル型MISFET23か
ら構成されている。本実施例ではゲート電極7とゲート
電極9は図示以外の箇所で接続されている。
【0015】図2は半導体装置の等価回路を示す。以
下、本発明の半導体装置の動作原理と特徴を図1,図2
を用いて述べる。
【0016】まず、半導体装置をターンオンするには、
コレクタ電極3に負の電位,エミッタ電極に正の電位を
印加し、ゲート電極7,9にエミッタ電極よりも正に大
きい電位を加える。これにより、p層12及びp- 層1
0の表面にn+ 反転層が形成され、第1,第2のNチャ
ネル型MISFET20,21がオンし、第1のPチャネル型
MISFET22ベースとなるn型の正孔障壁層11の表面に
はn+ 蓄積層が形成され、n+ 層15とn- ベース層1
がMISFETのn+ チャネル層によって接続される。この結
果、エミッタ電極2からn- ベース層1に注入された電
子がp+ コレクタ層5に流れ込み、これによりp+ コレ
クタ層5から正孔がn- ベース層1に注入される。注入
された正孔は、p- 層10には流れ込むがn型の正孔障
壁層11によって阻止されるので、エミッタ電極2には
殆ど流れださない。この原理は、図3に示すA−A断面
の不純物プロフィールとエネルギバンド図から理解でき
る。即ち、フローティングのp- 層10とエミッタ電極
に接続されているp層12及びp+ 層13とは、n型層
11で分離されているため、p- 層10とn層11の接
合面で生じるポテンシャルによって正孔の流れが阻止さ
れる。従って、正孔はp- 層10及びn- ベース層1に
溜まり(電荷中性条件により電子も同量溜まる)、この
結果、電導度変調効果によってn- ベース層1の抵抗が
極めて小さくできるので、十分に低いオン電圧が実現で
きる。n層11の不純物は、比較的低濃度がよく、10
16〜1017cm-3台であれば正孔障壁層としての機能を十
分に果たす。n層11がこの濃度の場合には、n層1
1,p- 層10,n- ベース層1及びp+ コレクタ層5
からなるサイリスタは実質的には動作せず、n層11の
表面に生じるn+ 蓄積層によって、ゲート電極7直下の
極表面のみサイリスタ的な動作をする。これは換言すれ
ば、n層11,p- 層10,n- ベース層1からなるn
pnトランジスタの電流伝送率αnpnが0.5 以下で
あることを意味する。即ち、本発明の半導体装置は、実
質的なサイリスタ動作せずとも極めて低いオン電圧が実
現できる点で新しい動作原理である。なおp- 層10
は、オフ時の電界を緩和し耐圧を持たせるための機能を
果たす。
【0017】一方、ターンオフするには、ゲート電極
7,9の電位をエミッタ電極2よりも負の電位にするこ
とで、第1,第2のNチャネルMISFET20,21のn+
反転層が消滅し、n+ 層15からn- ベース層1への電
子注入が遮断され、この結果、p+ コレクタ層5からの
正孔注入も遮断される。これと同時にゲート電極7,9
直下のn層11表面にp+ 反転層が形成されて第1,第
2のPチャネル型MISFETの22,23がオンする。n-
ベース層1及びp- 層10中に残った正孔は、大部分が
第2のPチャネル型MISFETのp+ 反転層を通ったエミッ
タ電極へ掃き出され、一部は1のPチャネル型MISFETの
p+ 反転層を通ってエミッタ電極へ掃き出されて半導体
装置がオフ状態となる。
【0018】本発明の半導体装置は、n層11とp- 層
10の接合からの電子注入がないので、従来装置のサイ
リスタを動作させるタイプに比べてp- 層10中の過剰
キャリア濃度が低く、ターンオフ時における接合でのア
バランシェ電圧が小さい。即ち、遮断耐量を向上でき
る。
【0019】本発明の半導体装置は、第2のPチャネル
型MISFET23をターンオフ時にオンさせることにより、
n-ベース層1及びp-層10中に溜まった過剰キャリア
をn+ 層15の直下を殆ど通さずに素早くエミッタ電極
2に引き抜ける。これは第2のPチャネル型MISFET23
のオン抵抗が、容易に第1のPチャネル型MISFET22より
も小さくできることによる。第2のPチャネル型MISFET
23は、第1のPチャネル型MISFET22に寄生するp層
12の横方向抵抗がなく、しかもチャネル長をゲート電
極9の加工寸法で制御できるので容易に短くできる。こ
の結果、従来装置のように半導体装置が再点弧する問題
がなく、遮断耐量を向上できる。更に、理由によりスイ
ッチ速度も格段に向上できる。
【0020】図4は本発明の他の実施例を示す単位セル
断面図である。図5はその等価回路である。図1に示し
た実施例との相違はゲート電極7とゲート電極9が独立
に形成されており、二つのゲート端子G1,G2に分か
れている点にある。即ち、この半導体装置では、二つの
ゲート端子の電圧をそれぞれ独立に制御できる特徴があ
る。例えば、ターンオフ時にG2端子の電位をG1より
も先に負にすることで、第2のPチャネル型MISFET23
をオンさせて、正孔電流の通路を作ることができる。n
- ベース層1及びp- 層10中に溜まった過剰キャリア
の一部は、この通路を抜けてエミッタ電極2に掃き出さ
れる。この後、GIを負電位にすれば、n- ベース層1
及びp- 層10中の過剰キャリア濃度が低下した状態で
半導体装置をオフできるので、実施例に比べて一層の遮
断耐量の向上とスイッチング速度の向上が達成できる。
また、ターンオフ時のテール電流も減少できるので、ス
イッチング損失も低減できる効果がある。
【0021】また、図4の半導体で、ゲート電極9直下
のn層11の表面に予め低濃度の浅いp型層を設けてお
くことにより、第2のPチャネル型MISFET23のチャネ
ル抵抗が更に低減できる。この結果、更なる遮断耐量の
向上とスイッチング速度の向上が達成できる。なお、n
層11の表面に設けるp型層は、ゲート電極が正の時に
そこに形成されるn+ 蓄積層により、消滅もしくは空乏
化する程度の不純物濃度と深さであることが望ましい。
【0022】
【発明の効果】本発明の半導体装置によれば、エミッタ
電極と接触しているp層と、電界を緩和して耐圧を持た
せるためのフローティングp層の間をn層(正孔障壁
層)でオン時には分離する構成とした。正孔のエミッタ
電極への流出が殆どなくなり、サイリスタ動作を用いず
とも低いオン電圧が実現でき、かつ遮断耐量を向上でき
る。
【0023】更に、ターンオフ時に、素子内部に溜まっ
た過剰キャリアをエミッタ電極と接続されているn層の
直下を通さずに素早く引き抜くためのPチャネル型MISF
ETを設けたことにより、遮断耐量とスイッチング速度が
格段に向上できる。従って、オン電圧が小さく、スイッ
チング特性の優れた高耐圧,大電流化に適したMISFET制
御型半導体装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す断面図。
【図2】図1に示した半導体装置の等価回路図。
【図3】図1に示した半導体装置のA−Aラインの不純
物プロフィールとエネルギバンド図。
【図4】本発明の半導体装置の他の実施例を示す断面
図。
【図5】図4に示した半導体装置の等価回路図。
【図6】従来のMISFET制御型半導体装置の断面図。
【符号の説明】
2…エミッタ電極、11…n型正孔障壁層、12…p
層、13…第1のp+ 層、15…n+ 層、22…第1の
Pチャネル型MISFET、23…第2のPチャネル型MISFE
T。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂野 順一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第2導電型のベース層と、この一表面に設
    けられたコレクタ電極の接続される第1導電型のコレク
    タ領域と、これと対向する主表面に順次4層に積層され
    た第2導電型の第1半導体層,第1導電型の第2半導体
    層,第2導電型の第3の半導体層及び第1導電型の第4
    半導体層と、前記第1半導体層の底面の大部分を取り囲
    み一部が前記第2半導体層に接した第1導電型の第5半
    導体層と、第5半導体層と対抗配置され一部が前記第3
    半導体層及び第4半導体層と接した第1導電型の第6半
    導体層と、前記第1半導体層及び第5半導体層に接続さ
    れたエミッタ電極と、前記第2,第3,第4半導体層及
    びベース層が主表面に連なって露出する領域にゲート絶
    縁膜を介して設けた第1ゲート電極と、前記第5,第6
    半導体層の主表面露出する前記第3半導体層上にゲート
    絶縁膜を介して設けた第2ゲート電極とを有することを
    特徴とするMISFET制御型半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1半導体層と前
    記第3半導体層を接続する第2導電型チャネルの第1MI
    SFETと、前記第3半導体層と前記ベース層を接続する第
    2導電型チャネルの第2MISFETと、前記第2半導体層と
    第4半導体層を接続する第1導電型チャネルの第3MISF
    ETと、前記第5半導体層と前記第6半導体層を接続する
    第1導電型チャネルの第2MISFETとを有するMISFET制御
    型半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記第2導電型チャネ
    ルの第1,第2MISFET及び前記第1導電型チャネルの第
    1MISFETを制御する第1ゲート電極と、前記第1導電型
    チャネルの第2MISFETを制御する第2ゲート電極とは互
    いに接続されており、オン時にはそれぞれ前記第2導電
    型チャネルの第1,第2MISFETをオン、前記第1導電型
    チャネルの第1,第2MISFETをオフさせ、オフ時にはそ
    れぞれ前記第2導電型チャネルの第1,第2MISFETをオ
    フ、前記第1導電型チャネルの第1,第2MISFETをオン
    させるMISFET制御型半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記第2導電型チャネ
    ルの第1,第2MISFET及び前記第1導電型チャネルの第
    1MISFETを制御する第1ゲート電極と、前記第1導電型
    チャネルの第2MISFETを制御する第2ゲート電極とは互
    いに独立に設けられており、少なくともオフ時には前記
    第1導電型チャネルの第2MISFETを他よりも先にオンさ
    せるMISFET制御型半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項2において、前記第5,第6半導体
    層の間の主表面露出する前記第3半導体層の表面に第1
    導電型の第7半導体層を設けたMISFET制御型半導体装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記第7半導体層は、
    前記第2ゲート電極に印加された電位によって生じる反
    転層により、消滅もしくは空乏化する程度の不純物濃度
    と深さを備えているMISFET制御型半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記第2導電型の第3
    半導体層と前記第1導電型の第4半導体層及び前記第2
    導電型のベース層で構成されるトランジスタの電流伝送
    率が0.5 以下であるMISFET制御型半導体装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001044415A (ja) * 1999-05-26 2001-02-16 Toyota Central Res & Dev Lab Inc サイリスタを有する半導体装置及びその製造方法
CN106920846A (zh) * 2017-02-21 2017-07-04 深圳深爱半导体股份有限公司 功率晶体管及其制造方法

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