JPH09213636A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JPH09213636A
JPH09213636A JP8014557A JP1455796A JPH09213636A JP H09213636 A JPH09213636 A JP H09213636A JP 8014557 A JP8014557 A JP 8014557A JP 1455796 A JP1455796 A JP 1455796A JP H09213636 A JPH09213636 A JP H09213636A
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JP
Japan
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electrode
substrate
thin film
forming apparatus
film forming
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Application number
JP8014557A
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English (en)
Inventor
Masaki Shima
正樹 島
Koji Endo
浩二 遠藤
Hiroshi Ishimaru
浩 石丸
Shinichi Miyahara
真一 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】量産性及び歩留の向上が図れると共に、基板の
2主面に薄膜を形成するための薄膜形成装置に関する。 【解決手段】反応室20内に、立設配置された複数個
の、対向する二主面に各々基板が載置されてなる一方の
電極と、該電極の前記二主面に各々対向すると共に互い
も対向すべく配置された、多数の開口部を備えた2つの
他方の電極と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に薄膜を形
成する薄膜形成装置に関するものであり、特に複数の基
板上に効率良く薄膜を形成する装置及び、基板の2主面
上に異なる導電型を有する薄膜を形成する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は無尽蔵かつクリーンなエネル
ギー源であるため将来のエネルギー源として期待され、
その開発が精力的に進められている。
【0003】太陽電池を構成する材料としては、従来単
結晶シリコン、多結晶シリコン等の結晶系半導体や、G
aAs等の化合物半導体が用いられてきた。また、近年
においては、非晶質シリコンに代表される非晶質半導体
が、低コストの太陽電池材料として注目を集めている。
【0004】斯かる非晶質半導体を用いた非晶質太陽電
池の構造を、図10を参照して説明する。図10は非晶
質太陽電池の素子構造図であり、同図において1はガラ
ス、プラスチック等の透光性の基板、2は該基板1上に
形成されたSnO2、ITO等の透光性導電材からなる
透光性電極であり、3は該透光性電極2上に形成され
た、非晶質半導体からなる光電変換層である。そして、
該光電変換層3は、前記透光性電極2上に順次積層され
た、p型の非晶質シリコンカーバイドからなるp層3
p、i型の非晶質シリコンからなるi層3i及びn型の
非晶質シリコンからなるn層3nから構成される。ま
た、4は前記光電変換層3上に形成されたAg,Al等
の金属からなる裏面電極である。そして、前記透光性電
極2及び裏面電極4から、光電変換層3で発生した光起
電力が外部に出力されることとなる。
【0005】また、非晶質半導体を用いた太陽電池とし
て、結晶系半導体と非晶質半導体とを組み合わせた構造
の太陽電池が、その製造コストが安価でありまた光電変
換特性が高いことから近年注目を集めている。
【0006】斯かる太陽電池の構造を図11を参照して
説明する。図11は結晶系半導体と非晶質半導体とを組
み合わせたHIT構造太陽電池の素子構造図であり、同
図において5はn型の単結晶もしくは多結晶シリコンか
らなる基板である。そして、該基板5の2主面には、i
型の非晶質シリコン層からなるi層6が形成されてい
る。このうち基板5の光入射側に配されたi層6上には
p型の非晶質シリコンカーバイドからなるp層7が形成
され、そして光透過側に配されたi層6上にはn型の非
晶質シリコンからなるn層8が形成されている。さら
に、前記p層7上にはSnO2、ITO等の透光性導電
材からなる透光性電極9及びAg、Al等の金属からな
る櫛型の集電極10が形成されると共に、n層8上には
Al等の金属からなる裏面電極11が形成されている。
【0007】これらの非晶質半導体からなる太陽電池を
形成するにあたっては、従来、例えば特開昭56−11
4387号に開示された、太陽電池を構成する各半導体
層を夫々個別の反応室で形成する連続分離形成装置が用
いられてきた。この連続分離形成装置について、図12
を参照して説明する。
【0008】図12は連続分離形成装置の装置構成図で
あり、10a〜10cは互いに隔離されて並設された第
1〜第3反応室であり、11a〜11dは各反応室を隔
離する垂直壁に同一高さにて開口された第1〜第4通過
窓である。そして、各通過窓11a〜11dには各々を
開閉するための第1〜第4シャッタ12a〜12dが設
けられている。
【0009】また、13…及び14…は、各反応室に対
向配置された第1及び第2電極であり、これら電極の一
方には高周波電源15より高周波電圧が印加される。
【0010】16…は、第1及び第2電極13…、14
…間に配されたローラーコンベアであり、モーターによ
り各ローラーが回転駆動されることにより、該ローラー
コンベア上に載置された基板を移送することができる。
【0011】さらに、各反応室10a〜10cには、図
示しない原料ガス供給系から原料ガスを導入するための
ガス導入口17a〜17c、及び図示しない排気装置を
用いて反応室内を真空状態に排気するための排気口18
a〜18cが、夫々備えられている。
【0012】斯かる連続分離形成装置を用いて図10に
示した非晶質太陽電池を製造する工程を、次に説明す
る。
【0013】まず透光性電極2のみを被着せしめた基板
1を、第1通過窓11aを介して第1反応室10aのロ
ーラコンベア16上に載置し、第1〜第4シャッタ12
a〜12dを全て閉とする。そして、基板1を反応室内
10a内に配された第1及び第2電極13、14間の中
央の位置まで移動した後に、ローラーコンベア16を停
止すると共に図示しない排気装置により排気口18aを
介して反応室10a内を真空に排気する。この間図示し
ない加熱ヒータにより基板1を所定の温度まで加熱す
る。
【0014】次いで、図示しない原料ガス供給系からガ
ス導入口17aを介して、原料ガスとなるSiH4,C
4、B26及びH2を所定の流量導入すると共に、反応
室10a内の圧力を10Pa程度に保持する。そして、
高周波電源15により第1、第2電極13、14間に高
周波電圧を印加し、該電極間で放電領域を形成し、前記
原料ガスを分解する。この工程により、透光性電極2が
形成された基板1上にp型の非晶質シリコンカーバイド
からなるp層3pが形成される。
【0015】然る後に、原料ガスの導入を止め第1反応
室10a内を再び真空排気し、次いで第2シャッタ12
bを開けると共に第1、第2反応室10a,10bのロ
ーラーコンベア16を駆動して、基板1を第2反応室1
0bに移動する。そして、第2シャッタ12bを閉じた
後に原料ガス供給口17bからSiH4ガスを導入し、
所定の圧力とした後に、第1及び第2電極間13、14
間に高周波電圧を印加し、SiH4を分解する。この工
程によりp層3p上に、i型の非晶質シリコンからなる
i層3iが形成される。
【0016】次いで、原料ガスの導入を止め第2反応室
10b内を再び真空排気し、次いで第3シャッタ12c
を開けると共に第2、第3反応室10b,10cのロー
ラーコンベア16を駆動して、基板1を第3反応室10
cに移動する。そして、第3シャッタ12cを閉じた後
に原料ガス供給口17cからSiH4、PH3及びH2
スを導入し、所定の圧力とした後に、第1及び第2電極
間13、14間に高周波電圧を印加し、原料ガスを分解
する。この工程によりi層3i上に、n型の非晶質シリ
コンからなるn層3nが形成される。
【0017】以上のようにp層3p、i層3i及びn層
3nが順次形成された後、基板1は第3反応室10cか
ら第4通過窓11dを介して外部に取り出され、そして
蒸着法或いはスパッタ法によりAg,Al等の金属から
なる裏面電極4が形成される。
【0018】従って、上述の連続分離形成装置によれ
ば、光電変換層3を構成する各半導体層3p,3i及び
3nが夫々個別の反応室10a,10b及び10cで形
成されるので、p型の導電型決定不純物であるB(ボロ
ン),或いはn型の導電型決定不純物であるP(リン)
が、他の層に混入することがない。従って、光電変換特
性の良好な非晶質太陽電池を製造することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記従来の
連続分離形成装置によれば以下のような問題があった。
【0020】まず、前記第1及び第2電極13、14と
しては通常SUS製の金属板が用いられており、基板1
上に半導体層形成時に該電極上にも同時に半導体膜が堆
積される。そして、この電極に堆積された半導体膜はそ
の膜厚が厚くなると電極上から剥離してしまい、この剥
離した半導体膜が基板1上に付着する。この基板1上に
付着した半導体膜は基板1との付着力が弱く、このため
光電変換層3形成後に基板1から剥離し、剥離後に形成
された裏面電極4と透光性電極2とが剥離部で接続され
るために、太陽電池の短絡が生じるという問題があっ
た。
【0021】この電極からの剥離物の基板への付着の問
題を解決するために、電極を鉛直に配し、電極からの落
下物が基板へ付着することを防止することが提案されて
いる(例えば特開昭58−43508号)。然し乍ら、
電極を鉛直に配した場合にあっても、電極からの剥離物
は、反応室への原料ガス導入時に生じたガス流により基
板へ付着することとなるために、大きな改善は望めなか
った。
【0022】また、多数の基板を一つの反応室内で同時
に処理する場合には、反応室の面積が大きくなるため
に、装置コストが増大するという問題があった。
【0023】さらには、上記従来装置によれば、基板の
一主面上にしか半導体層を形成することができず、従っ
て図11に示したHIT構造太陽電池の如く基板の2主
面上に半導体層を形成する場合にあっては、まず基板上
の一主面上に半導体層を形成後一旦反応装置から基板を
取り出し、斯かる後に再度反応装置内に基板を設置して
他主面上に半導体層を形成する必要があるため、製造に
長時間を要し、量産には適さないという問題があった。
【0024】加えて、一旦反応装置から大気中に取り出
すために基板に大気中の水、酸素等の不純物が付着する
ため、或いは大気中に存在する塵、埃等が基板上に付着
するために、太陽電池の歩留或いは光電変換特性が低下
するという問題があった。
【0025】
【課題を解決するための手段】斯かる課題を解決するた
めに、本発明の薄膜形成装置は、基板の一主面上に薄膜
を形成する装置であり、対向する二主面に各々基板が載
置されてなる一方の電極と、該電極の前記二主面に各々
対向すると共に互いも対向すべく配置された2つの他方
の電極と、からなる薄膜形成装置であって、該他方の電
極は、多数の開口部を備えたことを特徴とする。
【0026】或いは、立設配置された複数個の、対向す
る二主面に各々基板が載置されてなる一方の電極と、該
電極の前記二主面に各々対向すると共に互いも対向すべ
く配置された、多数の開口部を備えた2つの他方の電極
と、からなることを特徴とする。
【0027】また、本発明の薄膜形成装置は、基板の二
主面上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、二主面
を露出せしめられて基板が載置された一方の電極と、前
記基板の一主面に対向して設けられた他方の第1電極
と、前記基板の他主面に対向すると共に前記他方の第1
電極と対向すべく配置された他方の第2電極と、からな
る薄膜形成装置であり、前記他方の電極は、多数の開口
部を備えたことを特徴とする。
【0028】或いは、立設配置された複数個の、二主面
を露出せしめられて基板が載置された一方の電極と、前
記基板の一主面に対向して設けられた他方の第1電極
と、前記基板の他主面に対向すると共に前記他方の第1
電極と対向すべく配置された他方の第2電極と、からな
る薄膜形成装置であって、前記他方の電極は、多数の開
口部を備えたことを特徴とする。
【0029】加えて、前記一方の電極にて、該電極が配
置された反応室内が複数の領域に区画されると共に、区
画された前記複数の領域毎に、原料ガス導入口及び排気
口が夫々設けられたことを特徴とする。
【0030】また、以上の薄膜形成装置において、前記
一方の電極と前記他方の電極との間に補助電極を備えた
薄膜形成装置であって、該補助電極が多数の開口部を備
えるようにしても良い。
【0031】さらに、多数の開口部を備えた前記他方の
電極及び補助電極は、具体的にはメッシュ状電極であれ
ば良く、またヒーターもしくはガス導入系の少なくとも
一方を内蔵したものであっても良い。
【0032】ここで、前記他方の電極もしくは補助電極
がヒーターを備えたものである場合には、これらの電極
を、高周波印加用の中空パイプと、その内部に挿入され
た棒状のヒーターと、から構成される複数のパイプを組
み合わして構成すればよい。
【0033】また、前記他方の電極もしくは補助電極が
ガス導入系を備えたものである場合には、これらの電極
を、複数の高周波印加用の中空パイプを組み合わして構
成すると共に、該中空パイプの側壁には原料ガスを反応
室内に供給するための原料ガス供給孔が前記側壁を貫通
して設けるようにすれば良い。
【0034】さらに、前記他方の電極もしくは補助電極
が、ヒーター及びガス導入系の両方を備えるものである
場合には、これらの電極を、高周波印加用の中空パイプ
と、その内部に挿入された棒状のヒーターと、から構成
される複数のパイプを組み合わされて構成すると共に、
前記パイプと前記ヒーターとの間の原料ガス導入用の空
間にはこれらを電気的に絶縁する絶縁物を設け、前記パ
イプの側壁には前記原料ガスを反応室内に供給するため
の原料ガス供給孔が前記側壁を貫通して設けるようにす
れば良い。
【0035】加えて本発明薄膜形成装置にあっては、前
記一方の電極が、搬送自在であることを特徴としてい
る。
【0036】
【実施の形態】本発明の第1実施形態に係わる薄膜形成
装置を図1を参照して説明する。図1は、本発明第1実
施形態に係わる薄膜形成装置を構成する反応室の装置構
成図である。
【0037】同図において、24…は反応室20内に立
設配置された、複数個の一方の電極であり、夫々の電極
の対向する二主面には各々基板1が載置されている。
【0038】本実施形態では、反応室20内の紙面表裏
方向の壁と、一方の電極24…との間には空間が設けら
れており、反応室20内の雰囲気が等しくなるように構
成されている。
【0039】そして、21…は、前記一方の電極24…
の対向する二主面に各々対向すると共に、互いも対向す
べく配置された他方の電極であり、多数の開口部を備え
ている。本実施形態ではこの他方の電極21…として、
直径約0.5mmのSUS製の細線を格子状に組み合わ
せたメッシュ状の電極を用いた。そして、これら他方の
電極21…は、装置外部に設けられた高周波電源22に
接続されている。
【0040】尚、本実施形態に於いては、上記一方の電
極24…として、対向する2主面に基板を載置した基板
ホルダーを用い、該基板ホルダーを基板支持機構23で
支持して前記一方の電極24…とした。
【0041】ここで、本実施形態に於いては、該基板支
持機構23として、基板もしくは基板が保持された基板
ホルダーの厚みよりも若干幅広に並列配置された2個の
支持体を、反応室20内の上壁及び下壁に夫々紙面の表
裏方向に連なって設けた。
【0042】そして、2枚の基板1、1を保持した基板
ホルダーを、紙面表方向から前記2個の支持体の間に滑
り込ませるように導入し、支持した。
【0043】ここで、基板ホルダーとしては、対向する
二主面に載置された2枚の基板の各々の一主面の大部分
が露出される構造とした。図2にこの具体例を示す。
【0044】図2は本実施形態で用いた基板ホルダーの
一例を示す構成図である。同図(A)において、31は
枠体であり、該枠体31の背面側の対向する2隅には、
基板保持用の3角形状の支持部32、32が設けられて
いる。
【0045】加えて、前記支持部32、32と対応する
枠体31の上面の位置には、枠体31内に設置された基
板を抑えるための押さえ部33、33が、回転自在に設
けられている。
【0046】そして、同図(B)に示すように、枠体3
1に載置された基板1、1は、一方の基板1の一主面が
前記支持部32、32により支持され、他方の基板1の
一主面が前記押さえ部33、33により押さえられ、枠
体31内に固定されることとなる。
【0047】加えて、大型の形成装置を使用するにあた
っては、基板ホルダーを図3に示す如く構成し、1つの
基板ホルダーに多数の基板を保持するようにすれば、一
度に多量の基板を処理することができる。
【0048】また、図1に於いて、25は原料ガス導入
のための原料ガス導入口であり、図示しない原料ガス供
給系に接続されている。26は反応室内を真空に排気す
るための排気口であり、図示しない排気装置に接続され
ている。さらに、図示しないが、紙面の表裏方向の垂直
壁には、基板を通過させるための通過窓が設けてあり、
また各々の通過窓にはこれを開閉するためのシャッタが
設けてある。
【0049】次に、本実施形態の薄膜形成装置を用い
て、図10に示した非晶質太陽電池を製造する工程につ
いて説明する。
【0050】尚、ここでは、図1に示した構造の反応室
が、p,i及びn層形成用に3室紙面方向に連続して備
えられており、そして紙面表側及び裏側には、夫々基板
仕込み及び取り出し用の真空室が備えられているものと
する。
【0051】まず、図示しない基板搬送系を用いて、一
主面に透光性電極が被着された2枚の基板1、1が保持
された基板ホルダーを、基板仕込室を介してp層形成用
の反応室20内に複数個搬送し、基板支持機構23…で
支持して一方の電極24…とする。基板ホルダー搬送後
はシャッターを閉じてp層形成用の反応室をほかの反応
室と隔離し、排気装置により排気口26を介して反応室
内を真空に排気する。この時の反応室内の真空度は不純
物の膜中への混入を防止するために高真空であることが
望ましく、例えば1×10-7Pa程度の真空度まで排気
される。そして、図示しないヒーターにより基板を80
〜200℃程度の温度に加熱する。
【0052】次いで、原料ガス供給系より原料ガス導入
口25を介して原料ガスを反応室20内に導入すると共
に、反応室20内の真空度を10Pa程度に保持する。
尚、原料ガスとしてはSiH4、CH4、B26及びH2
の混合ガスを用いた。
【0053】そして、高周波電源22により、他方の電
極21…に高周波電圧を印加する。この工程により、一
方の電極24と隣接する他方の電極21、21との間で
放電領域27、27が形成され、該放電領域27、27
中で原料ガスが分解されると共に、一方の電極24に載
置された2枚の基板1、1の一主面に被着された透光性
電極2に非晶質シリコンカーバイドからなるp層3pが
形成されることとなる。
【0054】以上のようにして膜厚200Åのp層3p
を形成した後、高周波電力の印加を止めると共に原料ガ
スの供給を止め、反応室内を1×10-7Pa程度の真空
度まで排気し、その後p層形成用の反応室とi層形成用
の反応室を隔離しているシャッターを開いて基板ホルダ
ーをi層形成用の反応室内に搬送し、基板支持機構23
で支持して一方の電極24…とする。
【0055】そして、シャッターを閉じた後に排気装置
を用いてi層形成用の反応室内を1×10-7Pa程度の
真空度まで排気すると共に、基板温度を200〜300
℃の温度まで加熱する。
【0056】その後、原料ガス導入口25を介して、原
料ガス供給系よりSiH4ガスもしくはSiH4ガスとH
2ガスの混合ガスを導入すると共に、真空度を10Pa
程度に保持する。
【0057】この状態で高周波電源22により他方の電
極21…に高周波電圧を印加し、該他方の電極21…と
一方の電極24…との間で放電領域27…を生じせしめ
原料ガスを分解すると共に、p層3p上にi型の非晶質
シリコンからなるi層3iを、4000Å形成する。
【0058】この後、高周波電力の印加を止めると共に
原料ガスの供給を止め、反応室内を1×10-7Pa程度
の真空度まで排気し、その後i層形成用の反応室とn層
形成用の反応室を隔離しているシャッターを開いて基板
ホルダーをn層形成用の反応室内に搬送し、基板支持機
構23で支持して一方の電極24…とする。
【0059】そして、シャッターを閉じた後に排気装置
を用いてn層形成用の反応室内を1×10-7Pa程度の
真空度まで排気すると共に、基板温度を200〜300
℃の温度まで加熱する。
【0060】その後、原料ガス導入口25を介して、原
料ガス供給系よりSiH4、PH3及びH2ガスの混合ガ
スを導入すると共に、真空度を10Pa程度に保持す
る。
【0061】この状態で高周波電源22により他方の電
極21…に高周波電圧を印加し、該他方の電極21…と
一方の電極24…との間で放電領域27…を生じせしめ
原料ガスを分解すると共に、i層3i上にn型の非晶質
シリコンからなる膜厚200Åのn層3nを形成する。
【0062】以上の如く、p層3p,i層3i及びn層
3nからなる光電変換層3が透光性電極2上に形成され
た基板1を、取出し用の真空室を介して大気中に取出
し、蒸着法或いはスパッタ法によりAgからなる裏面電
極4を形成し、図10に示した非晶質太陽電池を製造し
た。
【0063】従って、本第1実施形態に係わる薄膜形成
装置によれば、複数の基板の一主面上に同時に同じ薄膜
を形成できるので、量産性に優れている。
【0064】また、他方の電極21…及び一方の電極2
4…とを立設配置したので装置の小型化が可能となり、
装置コストが低減される。また装置の設置面積も低面積
化が図られる。
【0065】さらに、高周波電圧を印加する他方の電極
を、多数の開口部を備えた構造としたので、従来の板状
の電極に比べてその表面積が低減されている。従って、
基板上への薄膜形成中に他方の電極に薄膜が堆積された
としてもその量は僅かであり、電極からの剥離物に因る
影響が低減される。
【0066】本第1実施形態の薄膜形成装置を用いて図
10に示した非晶質太陽電池100個を製造したところ
歩留が95%であり、従来の薄膜形成装置を用いた場合
(歩留87%)に比べ、その歩留を大幅に改善すること
ができた。
【0067】次に、本発明の第2実施形態に係わる薄膜
形成装置について、図4を参照して説明する。
【0068】図4は、本発明の第2実施形態に係わる薄
膜形成装置を構成する反応室の装置構成図である。尚、
図1に示した第1実施形態に係わる薄膜形成装置と同じ
機能を有する部分には、同一の符号を記している。
【0069】同図において、24…は反応室内に立設配
置された一方の電極となる基板ホルダーであり、基板5
がその二主面を露出せしめられて載置されている。この
一方の電極となる基板ホルダー24…は、基板支持機構
23…により反応室内で支持されている。
【0070】そして、基板5の一主面に対向して他方の
第1電極21a…が設けられると共に、前記基板5の他
主面に対向して他方の第2電極21b…が設けられてい
る。これら他方の第1電極及び第2電極21a…,21
b…はいずれも多数の開口部を備えている。さらに、他
方の第1電極21a,21aは高周波電源22aに接続
され、他方の第2電極21b,21bは高周波電源22
bに接続されている。
【0071】尚、本実施形態では、前述した第1実施形
態と同様に、反応室20内の紙面表裏方向の壁と、一方
の電極となる基板ホルダー24…との間には空間が設け
られており、反応室20内の雰囲気が等しくなるように
構成されている。
【0072】次に、本実施形態の薄膜形成装置を用い
て、図11に示したHIT構造太陽電池を製造する工程
について、図5乃至図7を参照して説明する。
【0073】ここで、図5乃至図7は製造工程中におけ
る反応室内20内の状態を示した工程別装置状態図であ
る。
【0074】尚、反応室20の紙面表及び裏方向には、
基板仕込み及び取出し用の真空室が設けてある。
【0075】まず、図5を参照して、n型の単結晶基板
5を1枚保持した基板ホルダーを、複数個、基板仕込室
を介して反応室20内に図示しない搬送系を用いて搬送
し、基板支持機構23…で支持し、一方の電極24…と
する。この時、前述したように基板ホルダーに保持され
た基板5の2主面は露出されている。
【0076】尚、本実施形態に於いては、基板5を基板
ホルダーに保持する必要はなく、基板5のみを搬送する
ようにして一方の電極としても良い。
【0077】基板ホルダー搬送後は反応室20を他の真
空室と隔離し、排気装置により排気口26を介して反応
室内を真空に排気する。この時の反応室内の真空度は、
不純物の膜中への混入を防止するために高真空であるこ
とが望ましく、例えば1×10-7Pa程度の真空度まで
排気される。そして、図示しないヒーターにより基板を
80〜200℃程度の温度に加熱する。
【0078】次いで、図示しない原料ガス導入供給系に
より、原料ガス導入口25を介して原料ガスとしてのS
iH420sccmを反応室20内に導入すると共に、
反応室20内の真空度を10Pa程度に保持する。
【0079】そして、高周波電源22a及び22bによ
り、他方の第1電極及び第2電極21a,21a及び2
1b,21bに高周波電圧を印加する。この工程によ
り、一方の電極24と、隣接する他方の第1及び第2電
極21a、21bとの間で放電領域27a及び27bが
形成され、該放電領域27a及び27bで原料ガスが分
解されると共に、基板5の2主面上にi型の非晶質シリ
コンからなるi層6、6が形成されることとなる。
【0080】前記i層6、6を約50Åの厚みで形成し
た後、高周波電源22a及び22bを停止し、放電を止
めると共に原料ガスの供給を止める。そして、再度排気
装置により排気口26を介して反応室20内の全体を1
×10-7Pa程度の真空度まで排気する。
【0081】次いで、図6を参照して、原料ガス供給系
により、原料ガス導入口25を介して原料ガスとしての
SiH4、B26及びH2の混合ガスを反応室20内に導
入すると共に、反応室20内を10Pa程度の真空度の
保持する。
【0082】そして、高周波電源22aにより、他方の
第1電極21a,21aに高周波電圧を印加する。この
時他方の第2電極21b,21bには高周波電圧を印加
しない。この工程により、基板5の一主面と、これに対
向する他方の第1電極21aとの間で放電領域27aが
形成され、該放電領域27aで原料ガスが分解されると
共に、基板5の一主面上にi層6を介してp型の非晶質
シリコンからなるp層7が形成されることとなる。
【0083】前記p層7を約100Åの厚みで形成した
後、高周波電源22aを停止し、放電を止めると共に原
料ガスの供給を止める。そして、再度排気装置により反
応室20内を1×10-7Pa程度の真空度まで排気す
る。
【0084】次いで、図7を参照して、原料ガス供給系
により、原料ガス導入口25を介して原料ガスとしての
SiH4、PH3及びH2の混合ガスを反応室20内に導
入すると共に、反応室20内を10Pa程度の真空度の
保持する。
【0085】そして、高周波電源22bにより、他方の
第2電極21b,21bに高周波電圧を印加する。この
時他方の第1電極21a,21aには高周波電圧を印加
しない。この工程により、基板5の他主面と、これに対
向する他方の第2電極21bとの間で放電領域27bが
形成され、該放電領域27bで原料ガスが分解されると
共に、基板5の他主面上にi層6を介してn型の非晶質
シリコンからなるn層8が形成されることとなる。
【0086】前記n層8を200Å程度形成した後、放
電を止めると共に原料ガスの供給を停止し、反応室20
内を1×10-7Pa程度の真空度まで排気する。
【0087】そして、基板5を、取出し用の真空室を介
して外部に取出した後に、n層8上にスパッタ法或いは
蒸着法を用いてAlからなる裏面電極11を形成し、次
いでp層7上にスパッタ法或いは蒸着法を用いて透光性
電極9及び集電極10を形成し、HIT構造太陽電池を
製造する。
【0088】従って、本第2実施形態に係わる薄膜形成
装置によれば、複数の基板を同時に処理できるので、量
産性に優れている。
【0089】また、他方の第1及び第2電極21a,2
1a,21b,21b及び一方の電極24…とを立設配
置したので装置の小型化が可能となり、装置コストが低
減される。また装置の設置面積も低面積化が図られる。
【0090】同時に、1つの反応室内で基板の2主面に
異なる導電型を有する薄膜を形成することができ、各半
導体層形成用の個別の反応室が不要となるので、一層装
置コストが低減される。
【0091】加えて、p型の導電型決定不純物であるB
(ボロン)は、他方の第1電極21a,21aにしか付
着せず、またn型の導電型決定不純物であるP(リン)
は、他方の第2電極21b及び21bにしか付着しな
い。従って、p層7或いはn層8の形成時に、逆導電型
の不純物であるP或いはBが混入することがなく、光電
変換特性が低下することがない。尚、i層6、6の形成
時には、BまたはPのいずれか一方が該層6,6中に混
入することとなるが、その混入量は微小であり、またi
層6、6は導電型を有する非晶質半導体層7もしくは8
と単結晶基板5との界面特性を向上するためのものであ
ることから、光電変換特性に与える影響は少ない。
【0092】さらに、高周波電圧を印加する電極が多数
の開口部を備えているので、従来の板状の電極に比べて
その表面積が低減されている。従って、基板上への薄膜
形成中に他方の第1もしくは第2電極に薄膜が堆積され
たとしてもその量は僅かであり、電極からの剥離物に因
る影響が低減される。
【0093】次に、本発明薄膜形成装置の第3実施形態
を、図8を参照して説明する。
【0094】図8は、本発明の第3実施形態に係わる薄
膜形成装置を構成する反応室の装置構成図である。尚、
図4に示した第2実施形態に係わる薄膜形成装置と同じ
機能を有する部分には、同一の符号を記している。
【0095】同図に於いて、図4に示した第2実施形態
に係わる薄膜形成装置と異なる点は、反応室20内の紙
面表裏方向の壁と、一方の電極となる基板ホルダー24
…との間には空間がなく、反応室20内が一方の電極2
4…により区画された点にある。
【0096】加えて、一方の電極24…により区画され
た反応室内の各領域には、原料ガス導入口25a,25
a及び25b,25bが交互に配され、また排気口26
…が個別に設けられている。
【0097】斯かる構成とすることで、一方の電極24
…に区画された反応室内の各領域には、夫々個別に原料
ガスを導入することができ、また夫々個別に排気するこ
とが可能となる。
【0098】次に、この本発明第3実施形態の薄膜形成
装置を用いて、前述のHIT構造太陽電池を製造する工
程について説明する。
【0099】尚、図8に示した反応室の紙面表及び裏方
向には、基板仕込み及び取出し用の真空室が設けてあ
る。
【0100】まず、図8を参照して、n型の単結晶基板
5を1枚保持した基板ホルダーを、複数個、基板仕込室
を介して反応室20内に図示しない搬送系を用いて搬送
し、基板支持機構23…で支持して一方の電極24…と
する。この時、前述したように基板ホルダーに保持され
た基板5の2主面は露出されている。
【0101】基板ホルダー搬送後は反応室20を他の真
空室と隔離し、排気装置により排気口26…を介して反
応室内を真空に排気する。この時の反応室内の真空度
は、不純物の膜中への混入を防止するために高真空であ
ることが望ましく、例えば1×10-7Pa程度の真空度
まで排気される。そして、図示しないヒーターにより基
板を80〜200℃程度の温度に加熱する。
【0102】次いで、図示しない原料ガス供給系によ
り、原料ガス導入口25a,25a及び25b,25b
を介して原料ガスとしてのSiH420sccmを反応
室20内に導入すると共に、反応室20内の真空度を1
0Pa程度に保持する。
【0103】そして、高周波電源22a及び22bによ
り、他方の第1及び第2電極21a,21a及び21
b,21bに高周波電圧を印加する。この工程により、
基板ホルダー24と、隣接する他方の第1及び第2電極
21a、21bとの間で放電領域27a及び27bが形
成され、該放電領域で原料ガスが分解されると共に、基
板5の2主面上にi型の非晶質シリコンからなるi層
6、6が形成されることとなる。
【0104】前記i層6、6を約50Åの厚みで形成し
た後、高周波電源22a及び22bを停止し、放電を止
めると共に原料ガスの供給を止める。そして、再度排気
口26…を介して反応室20内の全体を1×10-7Pa
程度の真空度まで排気する。
【0105】次いで、原料ガス供給系により、原料ガス
導入口25a,25aを介して原料ガスとしてのSiH
4、B26及びH2の混合ガスを、対応する反応室20内
の区画された領域に導入する。
【0106】この時同時に、原料ガス導入口25b,2
5bからは、SiH4,PH3及びH 2の混合ガスを、対
応する反応室20内の区画された領域に導入する。
【0107】そして、排気口26…を介して各領域の圧
力を10Pa程度に保持する。
【0108】この状態で、高周波電源22aにより、他
方の第1電極21a,21aに高周波電圧を印加すると
共に、高周波電源22bにより他方の第2電極21b,
21bに高周波電圧を印加する。
【0109】この工程により、一方の電極24に載置さ
れた基板5の一主面と、これに対向する他方の第1電極
21aとの間で放電領域27aが形成され、該放電領域
27aでSiH4,B26,及びH2の混合ガスからなる
原料ガスが分解されると共に、基板5の一主面上にi層
6を介してp型の非晶質シリコンからなるp層7が形成
されることとなる。
【0110】同時に、基板5の他主面と、これに対向す
る他方の第2電極21bとの間では、放電領域27bが
形成され、該放電領域27bで、SiH4,PH3及びH
2からなる原料ガスが分解され、基板5の他主面上にi
層6を介してn型の非晶質シリコンからなるn層8が形
成されることとなる。
【0111】そして、前記p層7を約100Åの厚みで
形成した後、高周波電源22aを停止し、また、前記n
層8を約200Åの厚みで形成した後に高周波電源22
bを停止すると共に原料ガスの供給を止める。そして、
再度排気装置により排気口26…を介して反応室20内
を1×10-7Pa程度の真空度まで排気する。
【0112】そして、基板5を、取出し用の真空室を介
して外部に取出した後に、n層8上にスパッタ法或いは
蒸着法を用いてAlからなる裏面電極11を形成し、次
いでp層7上にスパッタ法或いは蒸着法を用いて透光性
電極9及び集電極10を形成し、HIT構造太陽電池を
製造する。
【0113】従って、本第3実施形態に係わる薄膜形成
装置によれば、p層7とn層8の形成を同時に行うこと
ができるので、製造に要する時間を短縮でき、量産に適
している。
【0114】尚、以上の第1〜第3の実施形態では、い
ずれも基板の一主面或いは他主面と対向して他方の電極
を1枚備えた構造としていたが、これに限らずこれらの
間に補助電極21’を備えても良い。この構成によれ
ば、放電領域は他方の電極21と補助電極21’との間
で生成されることとなり、基板表面が直接放電領域に晒
されない。従って、薄膜形成時の基板への荷電粒子によ
る影響を抑制することができ、従って膜特性の良好な薄
膜を形成することができる。
【0115】次に本発明の第4実施形態として、図9を
参照し、本発明薄膜形成装置に係わる多数の開口部を備
えた電極について説明する。
【0116】図9は、本発明薄膜形成装置に係わる多数
の開口部を備えた電極の構造図であり、同図(A)は電
極の全体図であり、また同図(B)は図9(A)中に於
いてAで示した部分の断面拡大図である。
【0117】まず同図(A)において、多数の開口部を
備えた電極21は、円筒形のパイプ30が複数本格子状
に組み合わされて構成されている。そして同図(B)に
示すように、上記パイプ30は、高周波電圧が印加され
る中空のパイプ31及び該パイプ31中に挿入された棒
状のヒーター32から構成されている。上記中空パイプ
31としては、例えば外径約5mm、内径約3mmのS
US製のパイプを用いることができ、上記棒状のヒータ
ーとしては、例えば直径約3mmの棒状のシースヒータ
ーを用いることができる。
【0118】そして、前記パイプ31の内壁とヒーター
32との間の、原料ガスが導入される空間には複数の、
例えばアルミナから成る絶縁材33…が設けられ、上記
パイプ31及びヒーター32を電気的に絶縁している。
ここで、上記絶縁材33…は、パイプ31もしくはヒー
ター32の長さ方向には分離して設けられており、前記
原料ガス導入用の空間内の雰囲気が等しくされている。
【0119】そして、前記パイプ31の側壁には、原料
ガスを反応室内へ供給するための原料ガス供給孔34…
がパイプ31の側壁を貫通して、隣接する基板もしくは
基板ホルダーに対向するように設けられている。これら
の孔34…は、例えば直径約1mmの孔を約5mm間隔
で設ければよい。
【0120】従って、本実施形態の多数の開口部を備え
た電極によれば、基板1もしくは5の加熱はパイプ31
内に挿入された棒状のヒーター32により行われること
となる。従って、ヒーター32と基板1もしくは5との
距離が短く、加熱に要する電力を低減することができ
る。
【0121】また、原料ガスは前記パイプ31の内壁と
ヒーター32間の空間に導入されるため、原料ガスもヒ
ーター32により加熱されることとなる。このため、予
め熱エネルギーが付与された原料ガスが放電領域27内
で分解されそして基板上に堆積されることとなるので、
基板加熱温度を従来よりも20℃〜60℃低温化でき
る。従って、基板加熱に要する電力をより一層低減でき
ることとなる。
【0122】さらに、原料ガスはパイプ31の側壁に貫
通して、基板もしくは基板ホルダーに対向して設けられ
た複数の孔34…を介して反応室内に導入されることと
なるので、従来よりも基板近傍のおける原料ガスの濃度
分布を均一なものとすることができ、従って基板上に形
成する薄膜の膜厚分布の均一化を図ることができる。
【0123】尚、本実施形態では、複数のパイプ30…
を格子状に組み合わせて多数の開口部を備えた電極20
としたが、特に格子状に限る必要はなく、上記複数のパ
イプ30…を互いに並列配置し、そしてその外周を枠体
にて固定した構造としても良い。
【0124】また、本実施形態にあっては、開口部を備
えた電極21がヒーター及び原料ガス供給孔の両方を備
えた構成としたが、いずれか一方を備えたものであって
も良い。
【0125】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の薄膜形成
装置によれば、装置の小型化を図れると共に、基板の2
主面に薄膜を形成する必要のある場合にあっても容易に
形成することができる。
【0126】また、高周波電圧を印加すべき電極を多数
の開口部を備えた電極としたので、製造工程中に該電極
に薄膜が付着したとしてもその量は僅かであり、従って
電極からの剥離物に因る影響を低減することができ、歩
留も向上する。
【0127】加えて上記多数の開口部を備えた電極を、
ヒーター及びガス導入系を内蔵したものとすることで、
製造コストの低減が図れると共に、基板上に形成した薄
膜の膜厚分布の均一性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる薄膜形成装置を
構成する反応室の装置構成図である。
【図2】本発明に係わる基板ホルダーの一例を示す構成
図である。
【図3】本発明に係わる他の基板ホルダーの構造図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係わる薄膜形成装置を
構成する反応室の装置構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係わる薄膜形成装置を
用いてHIT構造太陽電池を製造する場合の、工程別装
置状態図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係わる薄膜形成装置を
用いてHIT構造太陽電池を製造する場合の、工程別装
置状態図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係わる薄膜形成装置を
用いてHIT構造太陽電池を製造する場合の、工程別装
置状態図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係わる薄膜形成装置を
構成する反応室の装置構成図である。
【図9】本発明に係わる多数の開口部を備えた電極の構
造図である。
【図10】非晶質太陽電池の素子構造図である。
【図11】HIT構造太陽電池の素子構造図である。
【図12】従来の連続分離形成装置の装置構成図であ
る。
【符号の説明】
1…基板、20…反応室、21…他方の電極、22…高
周波電源、23…基板保持機構、24…一方の電極、2
5…ガス導入口、26…排気口、27…放電領域
フロントページの続き (72)発明者 宮原 真一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する二主面に各々基板が載置されて
    なる一方の電極と、該電極の前記二主面に各々対向する
    と共に互いも対向すべく配置された2つの他方の電極
    と、からなる薄膜形成装置であって、該他方の電極は、
    多数の開口部を備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 立設配置された複数個の、対向する二主
    面に各々基板が載置されてなる一方の電極と、該電極の
    前記二主面に各々対向すると共に互いも対向すべく配置
    された、多数の開口部を備えた2つの他方の電極と、か
    らなる薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 二主面を露出せしめられて基板が載置さ
    れた一方の電極と、前記基板の一主面に対向して設けら
    れた他方の第1電極と、前記基板の他主面に対向すると
    共に前記他方の第1電極と対向すべく配置された他方の
    第2電極と、からなる薄膜形成装置であって、前記他方
    の電極は、多数の開口部を備えたことを特徴とする薄膜
    形成装置。
  4. 【請求項4】 立設配置された複数個の、二主面を露出
    せしめられて基板が載置された一方の電極と、前記基板
    の一主面に対向して設けられた他方の第1電極と、前記
    基板の他主面に対向すると共に前記他方の第1電極と対
    向すべく配置された他方の第2電極と、からなる薄膜形
    成装置であって、前記他方の電極は、多数の開口部を備
    えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 前記一方の電極にて、該電極が配置され
    た反応室内が複数の領域に区画されると共に、 区画された前記複数の領域毎に、原料ガス導入口及び排
    気口が夫々設けられたことを特徴とする請求項3乃至4
    記載の薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 前記一方の電極と前記他方の電極との間
    に補助電極を備えた薄膜形成装置であって、該補助電極
    が多数の開口部を備えたことを特徴とする請求項1乃至
    5記載の薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 前記他方の電極及び補助電極が、メッシ
    ュ状電極であることを特徴とする請求項1乃至6記載の
    薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 前記他方の電極もしくは補助電極が、ヒ
    ーターもしくはガス導入系の少なくとも一方を内蔵した
    ことを特徴とする請求項1乃至6記載の薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 前記他方の電極もしくは補助電極が、高
    周波印加用の中空パイプと、その内部に挿入された棒状
    のヒーターと、から構成される複数のパイプが組み合わ
    されて成ることを特徴とする請求項8記載の薄膜形成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記他方の電極が、複数の高周波印加
    用の中空パイプが組み合わされて成ると共に、該中空パ
    イプの側壁には原料ガスを反応室内に供給するための原
    料ガス供給孔が前記側壁を貫通して設けられたことを特
    徴とする請求項8記載の薄膜形成装置。
  11. 【請求項11】 前記他方の電極が、高周波印加用の中
    空パイプと、その内部に挿入された棒状のヒーターと、
    から構成される複数のパイプが組み合わされて成ると共
    に、前記パイプと前記ヒーターとの間の原料ガス導入用
    の空間にはこれらを電気的に絶縁する絶縁物が設けら
    れ、前記パイプの側壁には前記原料ガスを反応室内に供
    給するための原料ガス供給孔が前記側壁を貫通して設け
    られたことを特徴とする請求項8記載の薄膜形成装置。
  12. 【請求項12】 前記一方の電極が、搬送自在であるこ
    とを特徴とした請求項1乃至11記載の薄膜形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001107244A (ja) * 1999-10-06 2001-04-17 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 半導体成膜装置の洗浄方法及び洗浄装置
WO2005045873A3 (en) * 2003-10-28 2006-02-16 Nordson Corp Plasma processing system and plasma treatment process
JP2012094861A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Korea Inst Of Energy Research 太陽電池の薄膜蒸着装置、方法及びシステム

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