JPH09211213A - 支持フイルム及び再帰反射シートの製造法 - Google Patents

支持フイルム及び再帰反射シートの製造法

Info

Publication number
JPH09211213A
JPH09211213A JP9039752A JP3975297A JPH09211213A JP H09211213 A JPH09211213 A JP H09211213A JP 9039752 A JP9039752 A JP 9039752A JP 3975297 A JP3975297 A JP 3975297A JP H09211213 A JPH09211213 A JP H09211213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
support
glass beads
metal vapor
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9039752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3035238B2 (ja
Inventor
Nobuyoshi Miyata
信煕 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12561695&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH09211213(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Nippon Carbide Industries Co Inc filed Critical Nippon Carbide Industries Co Inc
Priority to JP9039752A priority Critical patent/JP3035238B2/ja
Publication of JPH09211213A publication Critical patent/JPH09211213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3035238B2 publication Critical patent/JP3035238B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Signs Or Road Markings (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外観の黒ずみや再帰反射率の減殺がなく、苛
酷な温湿度下においても優れて破壊しにくい支持フィル
ムと保護フィルムの結合構造を持ったカプセル型再帰反
射シートの製造法を提供する。 【解決手段】 ガラスビーズ2の金属蒸着膜4が施され
た部分を該支持フィルム5中に埋設させ、次いで、該仮
支持体及び該仮支持体上に残留する金属蒸着膜を一体に
剥離することにより、隣接するガラスビーズ相互を隔て
る支持フィルム表面の間隙に金属蒸着膜が存在しないガ
ラスビーズを埋設した支持フィルムを形成し、そのガラ
スビーズ側に、保護フィルム1を重ねて置き、支持フィ
ルムを部分的に加熱成形して、保護フィルムと支持フィ
ルムとの間に連続線状の連結壁6を形成し、該連結壁に
よって隔離された多数の密封小区画空室7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再帰反射シート及びそ
れに用いられる支持フィルムの製造法に関する。
【0002】本発明は、表面にカプセル状に密封区画さ
れた独立小空隙室が隣接して設けられている再帰反射シ
ート(以下、単に反射シートということがある)の構造
の改良に関する。
【0003】
【従来の技術】発明の背景について述べると次のとおり
である。
【0004】シート表面への入射光を入射方向に再帰反
射させる反射シートは、道路標識や自動車のナンバープ
レート等に広く用いられている。
【0005】反射シートには再帰反射性能の良好性が望
まれるが、その一つに角度特性がある。すなわち、反射
シートは光のシート表面への入射角度が大きくなると、
入射光に対する再帰反射光の量が減ずる傾向があるが、
この減衰率が小さいこと、換言すれば角度特性の良好性
が要求されるのである。
【0006】ところで、古くから用いられてきた図1に
示す構造の反射シートでは、透明な保護フィルム1に密
接したガラスビーズ2への入射光a,bが、ガラスビー
ズとその下面に一定の厚さで塗布された透明反射膜層3
を通して、その下の支持層5で支持された金属蒸着面4
に当たり再帰反射するようになっている。
【0007】この透明反射膜層3はガラスビーズに対し
て同心円弧状に均一の厚みで塗布されているのが理想で
ある。たとえば、上記aの入射角0゜の入射光が金属蒸
着面において焦点を結ぶ膜厚であるのに対して、入射角
30゜のbの入射光方向の反射膜層の厚みが大である
と、bの入射光は透明反射膜層3の内部で焦点を結び、
金属蒸着面で拡散反射して再帰反射の角度特性を低下さ
せるからである。
【0008】しかし、反射膜層3は10〜20μ程度の
薄層であり、通常は溶液塗布によって形成されるので、
塗料の表面は表面張力によって平坦になろうとし、金属
蒸着膜4に接触する面をガラスビーズ球面と同心円弧状
にすることは至難である。
【0009】現在のJIS規格Z−9117及び米国連
邦規格LS−300Cは上記のような反射シートを対象
にしているので、入射角0゜のときとくらべて、同30
゜の場合は50%内外の減衰率を許容している。
【0010】この汎用の反射シートの欠点を解消するた
め相当以前からカプセル型と呼ばれる反射シートが提案
されている。
【0011】カプセル型反射シートの構造は、図2,3
に示すとおり、透明な保護フィルム1、該保護フィルム
1から隙間を空けて一層に並ぶように配置され、その下
部のほぼ半球面上に直接金属蒸着膜4が設けられたガラ
スビーズ2、その下方にあって上面にガラスビーズ2が
埋設されている支持フィルム5、及び、該支持フィルム
5と保護フィルム1とを上下に連結して小面積の独立し
た密封小区画空室7,7に分断区画する平面網目状に連
続する連結壁6からなっている。
【0012】このような構造にすると、図1に示した透
明反射膜層3を設ける要がないので、その厚みの均一性
に腐心する要がなく、したがって反射シートの角度特性
は格段に向上する。
【0013】カプセル型反射シートの典型例は、たとえ
ば特公昭40−7870号公報(米国特許第31901
78号明細書)に示されている。
【0014】特公昭40−7870号公報が開示する製
造方法と反射シートの構造を図2,3によって略述する
と、まず、図示しない仮支持体層にガラスビーズ2のほ
ぼ半球部分を一旦埋込み、該ビーズの露呈している上部
半球部分の表面とビーズ相互の間隙にわたって一面に金
属膜4,4′を蒸着してから、これに密着して熱可塑性
ポリマからなる支持フィルム5を塗布形成し、その表面
を耐熱性フィルム8で被覆して反対側の上記仮支持体層
を剥離し、露呈したガラスビーズ2の金属膜のない側の
半球部の上に二軸延伸透明保護フィルム1を重ね、所望
の独立小区画空室7,7を作る図3に例示したような凸
形網目パターンを有する金型によって、耐熱性フィルム
8の側から加熱プレスし、支持フィルム5を熱溶融して
透明保護フィルム1と部分的に密着させ、上記パターン
どおりの連結壁6を形成して独立小区画空室7を作って
いる。
【0015】このように保護フィルム1と支持フィルム
5の連結壁6による網目状結合のために、両者と別体の
結合材料を用いることなく支持フィルム5自体を利用す
る構造は便利であるが、この場合の支持フィルム材料
は、この種反射シートとしての使用に耐える支持層とし
ての十分な強度及び屈撓性をもつとともに、接着材料と
しての必要な性能、すなわち材料自体の十分な凝集力及
び保護フィルム1に対する十分な接着力を有しなければ
ならない。
【0016】このような反射シートに実用化することの
できる適当な材料の選択には、一般の接着剤に関する知
見を顧慮しただけでは足りず、多くの試験研究を要する
のであって、たとえば上記公知例は、支持フィルム5の
材料として熱可塑性ポリメチルメタアクリレート、保護
フィルム1として二軸延伸ポリメチルメタアクリレート
フィルムを選択し組合わせている。
【0017】しかし、この公知例には二、三の欠点があ
る。その一つは種々の外因により結合部が破壊しやすい
ことである。すなわち、特開昭52−110592号公
報(米国特許第4025159号明細書)には、前記公
知例の反射シートは、支持フィルムとして熱可塑性ポリ
マを用いるため耐久性において劣るものがあると指摘し
ている。
【0018】もっとも、特公昭40−7870号公報中
には、ホットメルト型の熱硬化性ポリマを支持フィルム
材料として用い得る旨の抽象的説明があるが、その具体
的な選択例は記載されていない。
【0019】また、特公昭40−7870号公報に示さ
れた反射シートは、同公報の図2に示されたとおり、金
属蒸着膜4,4′がガラスビーズ2の支持フィルム5側
の下部半球表面及びビーズ相互の間隙を通じて隙間なく
一層になって被覆している。すなわち金属蒸着膜は一体
の連続面を形成している。このような構造のままである
と、反射シートの表面の上記ビーズ間の間隙にある金属
蒸着膜4′の面積が相当大きいため、反射シートは暗く
黒ずんで見える。
【0020】そこで、金属蒸着膜4′の上面にまで光が
到達するのを防ぐため、図2に示すようにルチル型白色
顔料(TiO2)等の顔料を含んだビーズ結合塗料の被
覆層9を設けなければならない。この塗料の若干量は金
属蒸着膜4が施されている側のガラスビーズ半球部分の
表面と該金属蒸着膜4との間にも介在することになるか
ら、入射光がガラスビーズを通して金属蒸着反射膜に到
達するのを妨げる傾向を生じやすい。これは、再帰反射
シートの光の再帰反射率を減殺する傾向をもたらす。
【0021】さて、前記特公昭40−7870号公報中
に開示された反射シートの前述した欠点の一つ、すなわ
ち熱可塑性ポリマの支持フィルムの一部を保護フィルム
との連結壁にしていることによる耐久性不良の欠点解消
を目的とした公知例としては特開昭52−110592
号公報がある。
【0022】この公報中には、特公昭40−7870号
公報がふれているような一般的記載ではなくて、支持フ
ィルムの材料として特に選択された配合、すなわち、主
材として上記特公昭40−7870号公報中に開示され
ているのと同様の、一般的なアクリル系熱可塑性ポリマ
ーの混合物中に、特に紫外線、電子線及び熱線等の各種
放射線照射によって重合硬化する単量体、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、2−シアノエチルアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等を混
合した特別の配合を採用し、これによって支持フィルム
の、保護フィルムに対する接着力を著しく向上させ得る
ことが教示されている。
【0023】上記材料の特別選択によって、支持フィル
ムの保護フィルムに対する接着性が向上するならば好都
合であるが、この反射シートにも二、三の問題がある。
【0024】すなわち、上記公知の反射シートの支持フ
ィルムと保護フィルムとを連絡する連結壁部分は、たと
え支持フィルムと保護フィルムとの界面の接着力が十分
大きいとはいえ、この点は熱可塑性の支持フィルムを用
いた場合と大同小異のものであり、連結壁内部における
強度が必ずしも十分ではないのである。
【0025】すなわち、図2に示すとおり、この反射シ
ートに剥離力を加えると、シートの破断は支持フィルム
材料と保護フィルムとの界面Aで生ずるのではなく、却
って、連結壁6のB−B′又はC−C′において生ず
る。
【0026】これは、支持フィルム5の材料の一部で形
成された連結壁6中に、金属蒸着膜や相当数のガラスビ
ーズが混在していることを考えると当然である。また、
支持フィルム材料中に感光性等の単量体が加わっている
ことは、外光による劣化に伴う破壊ないし剥離強度の減
少をもたらしやすくしているといえよう。
【0027】また、上記各公知例は保護フィルムとして
二軸延伸フィルムを用いている。これは保護フィルムの
強度及び耐透湿性・透明性等を向上させるため一見賢明
な選択のように思われる。しかしながら、実際はそうで
ないことが本発明者によって確認されている。
【0028】すなわち、上記公知例の反射シートは加熱
によって著しい収縮を示すのである。これを具体的にい
うと、特公昭40−7870号公報及び特開昭52−1
10592号公報が開示している支持フィルム材料すな
わち結合材料を用いても、たとえば93℃の雰囲気に3
時間おいた後21時間水に浸漬することを2,3回くり
かえせば反射シートは著しく収縮してしまう。また、1
45℃の高温下では、わずか1,2分程度の経過により
保護フィルム1がまくれ上り剥離してしまって完全に破
壊してしまうのである。
【0029】さらに、金属蒸着膜がガラスビーズ相互間
の間隙部の支持フィルム上にも存することによって生ず
る問題点は、特開昭52−110592号公報中に示さ
れている反射シートでも解消されていない。なぜなら、
この公報に示された発明は、前述した公知例のバインダ
すなわち支持フィルム5を熱可塑性ポリマーからホット
メルト型の熱硬化型ポリマに変えただけで、構造的構成
には変りがないからである。
【0030】のみならず、上記公知の熱硬化性支持フィ
ルム材料を用いた反射シートを作るには、支持フィルム
の部分的加熱溶融成形後の製造ライン上に紫外線照射装
置又は熱線照射装置等の特別の装置を付設し連結壁の加
熱成形後に一定時間の照射作業を行わなければならな
い。
【0031】たとえば、特開昭52−110592号公
報の実施例1〜3,5〜10,12〜14では電子線照
射装置を用いて190KV電子線1.5Mradを照射
し、実施例4では、支持フィルム硬化のため紫外線照射
装置を50m/分の速度で2回通過させている。
【0032】また実施例11では、加熱装置を用い65
℃で16時間加熱して支持フィルムの熱硬化を行ってい
るが、前記公報中においても、この長時間にわたる熱硬
化は好ましくないと述べられている。
【0033】このように、硬化のための特別の装置によ
る作業工程を必要とするのは製造上の一つの大きな不利
益である。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した公知技術の諸問題点を解消し、反射シートの黒ずみ
や再帰反射率の減殺がなく、苛酷な温湿度下においても
優れて破壊しにくい、隣接するガラスビーズ相互を隔て
る支持フィルム表面の間隙に金属蒸着膜が存在しない支
持フィルムの製造法、及び、該支持フィルムと保護フィ
ルムの結合構造をもつカプセル型再帰反射シートの製造
法を提供するにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、適宜
の熱可塑性ポリマ層上にガラスビーズの一部を埋設し
て、その上部表面に金属蒸着を施した仮支持体上に、常
温で固体で加熱により成形可能な支持フィルムを重ねて
置き、仮支持体上のガラスビーズ相互を隔てる間隙の仮
支持体表面上の金属蒸着膜を支持フィルムと直接接触さ
せないように該仮支持体のガラスビーズ側と支持フィル
ムとを押圧成形して、該仮支持体表面の該ガラスビーズ
相互の間隙の金属蒸着膜を該仮支持体上に残留させたま
ま、該ガラスビーズの金属蒸着膜が施された部分を該支
持フィルム中に埋設させ、次いで、該仮支持体及び該仮
支持体上に残留する金属蒸着膜を一体に剥離することを
特徴とする、隣接するガラスビーズ相互を隔てる支持フ
ィルム表面の間隙に金属蒸着膜が存在しないガラスビー
ズを埋設した支持フィルムの製造法に関する。
【0036】さらに本発明は、適宜の熱可塑性ポリマ層
上にガラスビーズの一部を埋設して、その上部表面に金
属蒸着を施した仮支持体上に、常温で固体で加熱により
成形可能な支持フィルムを重ねて置き、仮支持体上のガ
ラスビーズ相互を隔てる間隙の仮支持体表面上の金属蒸
着膜を支持フィルムと直接接触させないように該仮支持
体のガラスビーズ側と支持フィルムとを押圧成形して、
該仮支持体表面の該ガラスビーズ相互の間隙の金属蒸着
膜を該仮支持体上に残留させたまま、該ガラスビーズの
金属蒸着膜が施された部分を該支持フィルム中に埋設さ
せ、次いで、該仮支持体及び該仮支持体上に残留する金
属蒸着膜を一体に剥離することにより、隣接するガラス
ビーズ相互を隔てる支持フィルム表面の間隙に金属蒸着
膜が存在しないガラスビーズを埋設した支持フィルムを
形成し、次いでこの支持フィルムのガラスビーズ側に、
適宜のポリマからなる保護フィルムを重ねて置き、支持
フィルムを部分的に加熱成形して、保護フィルムと支持
フィルムとの間に連続線状の連結壁を形成し、該連結壁
によって隔離された多数の密封小区画空室を形成するこ
とを特徴とする再帰反射シートの製造法に関する。
【0037】すなわち、ガラスビーズ相互の間隙に蒸着
された金属蒸着膜を完全に除去した構造とし、支持フィ
ルムと保護フィルムとを連結する連結壁は該支持フィル
ムを保護フィルムと融着するように形成し、該連結壁中
には遊離の金属膜が存在しないようにすることによっ
て、本発明の目的を達成することができる。
【0038】なお、上記構造の反射シートは特定の支持
フィルム材料を用いることによって、特開昭52−11
0592号公報の開示する技術にみられるような特別の
照射装置を必要とすることなく、特公昭40−7870
号公報の開示する簡単な製造方法によって製造すること
ができる。
【0039】出荷のため剥離紙を貼付する前の完成品の
一例の構造は、図4に示すとおりである。すなわち、保
護フィルム1と支持フィルム5が、当該支持フィルム5
の加熱成形によって作られた連結壁6で部分的に連結し
ており、壁6に囲まれた内部は密封された独立の小区画
空室7を形成し、その内部表面には、支持フィルム5の
上層側5Aに半ば埋設されたガラスビーズ2の半球面が
空室7内に露出し、ビーズ2の金属蒸着膜に覆われたほ
ぼ半球面は反射面となっている。これらの点は従来のカ
プセル型反射シートと同じである。
【0040】本発明における支持フィルムは保護フィル
ムへの接着性が良好でなければならない。この接着力は
支持フィルムの主要成分の組成だけから一方的に決まる
のではなく、保護フィルムの組成如何との対応関係によ
って定まる。
【0041】最も良好な組合わせの一つは、アクリル共
重合体を主成分とする保護フィルムと、主要成分がアク
リル系のポリマである支持フィルムの組合わせである。
【0042】しかし、本発明は上記の組合わせに限定さ
れるものではなく、要するに適宜のポリマからなる保護
フィルムと、架橋したポリマからなる支持フィルムとの
組合わせであればよい。したがって、たとえば保護フィ
ルムの主成分をポリカーボネート又は塩化ビニルとし、
支持フィルムの主成分を飽和ポリエステル又は線状ポリ
ウレタンとするなどのことも許される。
【0043】支持フィルムは常温固体で熱可塑性であ
り、加熱によって連結壁の成形が可能な流動状態となる
が、成形後に、好ましくは常温で架橋されて硬化する性
質の材料を硬化してなるものであることが望ましい。
【0044】とくに、本発明では架橋反応性のポリイソ
シアネートを含有させ、これと結合して架橋を可能とす
るOH基等の活性基を有する熱可塑性の共重合体を支持
フィルムの主成分とするのが好適である。
【0045】常温硬化型のホットメルト接着材料を用い
ることによって硬化のための長時間の加熱手段、電子線
照射手段等の一切を省略し得るならば本発明の反射シー
トの製造法として極めて有利である。
【0046】本発明において上記支持フィルムと保護フ
ィルムを連結する細線状の連結壁の内部強度を十分なも
のとし、内部の凝集破壊による破断を防ぐため、支持フ
ィルムを相互に物性の異なる少なくとも上層側と下層側
を含む組合わせ構造とするのが好ましい。
【0047】この場合支持フィルムの上層側の組成は、
保護フィルムとの接着性が良好であるとともに、下層側
との親和性も良好で両者一体化し得るものであるのが有
利である。したがって、両層の基本成分としてのポリマ
は同種のものであることが望ましい。たとえば、同一の
三ないし四成分系ポリマのアクリル系共重合体とするな
どである。
【0048】支持フィルムは保護フィルムとの密着性を
よくし、図2のB−B′の強度を上げるために、溶融成
形時に溶融粘度を低下させ保護フィルムとガラスビーズ
とを十分に濡らす必要がある。しかし、そのように溶融
粘度を低下させると、支持フィルムは伸びて図2のC−
C′部が薄くなり、この部分から破壊しやすいという矛
盾が生ずる。これが公知の技術の欠点である。
【0049】本発明者は、上記の点を考慮し、支持フィ
ルム層を少くとも性質の異なる上層側と下層側とを含む
一体層とすることによってさらに改良の実効があがるこ
とを見出した。すなわち、本発明においては支持フィル
ムの上層側5Aを加熱成形時に溶融粘度が低い組成のも
のとし、下層側5Bを殆んど溶融しない組成のものと
し、これらの互いに異なる性質のものを一体的に組合わ
せて支持フィルムとすることが好ましい。
【0050】支持フィルムの上層側5Aと下層側5Bと
して、互いに硬化速度の異なる樹脂材料を利用すること
により上述の効果を得られるが、そのほかに、支持フィ
ルムに常温で硬化するイソシアネート等を用いることに
よって、外部エネルギーによる内部応力が支持フィルム
中に残らないようにし得ること、及び支持フィルムが硬
化により一層強度を大きくしていることもこの態様の大
きなメリットである。
【0051】このような構造の支持フィルムは、その上
層側と下層側が完全に同一の配合組成でない方がよい。
すなわち、上層側は保護フィルムへの接着性のよい材料
配合とし、下層側は上記接着性の良否を問わないが上層
側との接着性が良好で破断力に対する大きな抵抗を示す
材料とするのがよい。
【0052】そのためには、基本成分としての熱可塑性
共重合体中のイソシアネート等と反応する活性基を支持
フィルムの上層側では少なくし、下層側では多くして、
上層側の硬化の進行ないし程度を減ずるようにすればよ
い。
【0053】硬化の進行速度を調節するには、支持フィ
ルム中の上層側材料である共重合体を構成するための各
単量体成分、たとえばメチルメタアクリレート、エチル
メタアクリレート、ブチルメタアクリレート等の混合物
中に加えるOH基を有する2−ヒドロキシエチルメタア
クリレート等の単量体の量を加減し、これを下層側の材
料では上層側の材料より増量するのが簡便である。ま
た、他の方法としては、下層側の材料にポリイソシアネ
ートの反応を速める触媒を用いてもよく、さらに、反応
の速いポリイソシアネートを使用してもよい。
【0054】支持フィルムを上述のとおり構成するため
の方法としては、まず支持フィルム中の上層側となるべ
き材料フィルムを金属蒸着されたガラスビーズのほぼ半
球部分の表面に押し当てて、ビーズの該半球部分を完全
に埋設させてから下層フィルムを積層してもよい。ま
た、上層フィルムと下層フィルムとを予め積層しておい
て、これをガラスビーズに押し当てることが許される。
【0055】上記いずれの場合においても、支持フィル
ムの上層側はガラスビーズの金属蒸着膜が施されたほぼ
半球部分を完全に埋設する十分な厚さであり、同下層側
は上層側より十分薄いものとすることが重要である。
【0056】また、いずれの場合も、支持フィルムは、
これと強く接着しない基体ポリマフィルム上に、適宜剥
離剤層を介し又は介さずに塗布して形成したものを用い
るのが便利である。
【0057】以上述べた支持フィルムの上層側と下層側
とは、完全に区分できる積層構造になっているとは限ら
ず、ポリマ成分のみに着目すれば、界面が明確に区別し
がたい状態になり得ることは容易に理解されよう。
【0058】保護フィルムは、前述のとおりポリメチル
メタアクリレートやポリカーボネートのホモポリマーで
ないほうがよい。それらのフィルムは、これまで信じら
れていたところと異なり、本発明にかかる構造の反射シ
ートの保護フィルム材料として適当ではないのである。
また、従来信じられていたところと異なり、これらの材
料からなるフィルムが二軸延伸配向されていることも、
上記反射シートの保護フィルムとして好ましくない。二
軸延伸して配向させたホモポリマーのフィルムは、比較
的高温にさらされた場合に、支持フィルムの一部で構成
されている連結壁との剥離ないし連結壁内での凝集破壊
を生じやすいことが、本発明者によって確認されてい
る。
【0059】以上のとおりであるから、本発明に用いる
保護フィルムとしては、従来実用されてきた二軸延伸に
より配向したポリメチルメタアクリレートフィルムも使
用可能であるが、出来ればアクリル共重合体、又はこれ
に、たとえば合成ゴム質、セルロースアセテートブチレ
ート及び/又はスチレン等の共重合体などを混合したも
のであって、ポリメチルメタアクリレートのホモポリマ
ーにくらべて強靭で伸張性にまさるものであることが望
まれる。
【0060】なお、支持フィルムは保護フィルムに対す
る熱接着性が良いだけでは足りず、とくに支持フィルム
と保護フィルムとの間に密封小区画空室を作るため両フ
ィルムを連結する線状連結壁部分において内部破壊を生
じないよう配慮する必要がある。光感応性の単量体を含
まない支持フィルム材料を用いることにより、単量体を
含むものにくらべて光による劣化を来たすことが少な
く、さらに温度変化及び吸湿に伴う強度低下の少ないカ
プセル型再帰反射シートを造ることができる。
【0061】ガラスビーズの半球部分表面と、ビーズ間
の間隙に露呈している支持フィルムの表面を、隙間なく
金属蒸着膜で被覆している反射シートにおいて、支持フ
ィルムの加熱成形により保護フィルムとの間を連ねる細
線状の連結壁を設けるときは、この細線状の連結壁内に
相当数の金属蒸着されたガラスビーズのほか支持フィル
ム表面から遊離した金属膜が混在することになる。この
ような異物が連結壁中に存すると、反射シートに加わる
温度変化と吸湿に伴う内部歪みが細線状壁の内部の弱化
をもたらしやすい。
【0062】本発明方法による反射シートの特徴は、隣
接するガラスビーズ相互の間隙における支持フィルム表
面には金属蒸着膜が存在せず、かつ支持フィルムと保護
フィルムとを融着させるように、該支持フィルムの成形
により形成された連結壁中には、遊離の金属膜が存在し
ていないことにあるから、上記の問題も解消している。
【0063】ガラスビーズ間隙間の支持フィルム5の表
面に金属蒸着膜を残さないようにするには、前述した公
知技術における方法で、最初ビーズを仮支持体に支持さ
せて金属蒸着工程を経た後に、仮支持体及び蒸着膜に対
する接着力が比較的良好で支持フィルムに対する接着力
が比較的弱いポリマを薄層に被着させてから支持フィル
ムを被着させ、次いで仮支持体及びこれに被着した上記
ポリマ層を一体的に剥離するなどの方法を用いることが
できる。要するに仮支持体及びその上の金属蒸着膜と支
持フィルムとを直接に接触させない方法を用いればよ
い。
【0064】本発明の反射シートの製造法において、特
に好適な支持フィルムを用いたときの硬化現象の細部
は、特開昭52−110592号公報に示されたものと
異なるであろう。すなわち、同公報に開示された熱可塑
性ポリマーの各分子は、両端の二重結合部分を除き格別
の活性基を有していないので、添加された単量体同士が
主として重合することにより全体を硬化させているもの
と思われる。これに対して、本発明に特に好適に用いら
れる支持フィルムの材料は、共重合する数種の成分中の
一部のものが活性基を有し、それらの共重合により多数
の活性基を有する鎖状分子が生成し、これがポリイソシ
アネートによって全体的に架橋されることが望ましい。
【0065】したがって、この場合には上記公報に掲げ
られた支持フィルムの構造と本発明方法による反射シー
トの支持フィルムの構造とは異なっているといってよ
い。
【0066】
【実施例】本発明の一層の理解に資するため、実施例を
示すと以下のとおりである。
【0067】実施例1 実施例1は、支持フィルム5の上層側5Aを線状ポリウ
レタン組成物、下層側5Bをアクリル系組成物として、
両層をポリイソシアネートで架橋硬化したものを用いる
とともに、保護フィルムとして未延伸塩化ビニルを主成
分とするもの(三菱樹脂社製「ヒシレックス」)を用い
た例である。
【0068】保護フィルム1の厚さは約80μ、ガラス
ビーズ2は屈折率1.92で直径50〜60μのものを
140g/m2撒布してある。ガラスビーズの半球部分
表面の金属蒸着膜4は金属アルミニウムを真空蒸着して
形成してあり、支持フィルム5の表面には蒸着膜がな
い。支持フィルム5の上層側5A及び下層側5Bの各組
成は、後記したとおりであって、上層側の厚み約80
μ、下層側の厚み約30μである。
【0069】この反射シートを作る方法は、前述した公
知の反射シートの製造方法と概ね同一であるから重複を
避けて説明を省くが、次の点を補足しておく。
【0070】仮支持体上にその一部が埋設されるように
撒布され、金属蒸着膜でその上部半球部分が被覆された
ガラスビーズ上に、下記のようにして作成した支持フィ
ルムを、仮支持体上の金属蒸着膜と支持フィルムとを直
接に接触させないようにして押し当てて、該ガラスビー
ズの金属蒸着膜が施された部分を該支持フィルム中に埋
設させてから、該仮支持体及び該仮支持体上に残留する
金属蒸着膜を一体に剥離する。
【0071】上記支持フィルム(図4の5参照)として
は、耐熱フィルム8の上に適宜剥離剤層を設けたものの
上に、メチルメタアクリレート 21%、エチルアクリレ
ート65%及び2-ヒドロキシエチルメタアクリレート 14
%のアクリルモノマーを、トルエン及びメチルイソブチ
ルケトンの混合溶剤中で重合して、40%固型物溶液とな
るように調整したアクリル組成物100重量部に対して、
ポリイソシアネート(バイエル社製「ディスモデュール
(Desmodur)N-75」)14重量部からなる支持フィルム5
の下層側5Bとなる材料が塗布され、70℃2分間に続
く90℃2分間の乾燥工程の後、その上に、35%固型物
溶液となるように、酢酸エチル溶剤で調整した線状ポリ
ウレタン組成物(日本ポリウレタン社製「N-3022」)10
0重量部、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製
「コロネートEH」)1.5重量部、及び、ルチル型二酸化
チタン20重量部からなる、支持フィルム5の上層側5A
となる材料が塗布されて、60℃3分間に続く90℃3
分間の乾燥工程を経たものを用いることができる。
【0072】耐熱性フィルム8は約15μの飽和ポリエ
ステルフィルムである。連結壁6は公知の方法により1
70℃でプレス成形して形成される。その線状に連続し
た連結壁による表面模様は図5に示すとおりである。
【0073】以上好適な例を示したが、本発明は上記実
施例に限定されるものではない。
【0074】支持フィルム5は硬化型のポリマ材料から
なるが、相互に硬化度、したがって強度、伸張度、保護
フィルムへの接着性が異なり、互いに親和しやすい性質
の少なくとも上層側と下層側とを含む一体のものであっ
て、とくに上層側は上記接着性及びビーズを支持するク
ッション性に優り、下層側は連結壁の破壊に耐える強度
のものであるのがよい。
【0075】上記本発明方法による反射シートの構造に
よれば、保護フィルムは未延伸フィルムに限られるもの
ではなく、二軸延伸フィルムであってもよい。延伸フィ
ルムを用いるときは、連結壁の強度を増大させる必要か
ら、支持フィルムの下層側を未延伸保護フィルムを用い
るときより一層強度の大きいものとするのがよい。支持
フィルムの材料も別に常温硬化型のポリマ材料であるこ
とを要しない。上層側と下層側の物性は互いに異なるも
のとするのがよい。上下層間に別の薄層が介在してもよ
い。
【0076】さて、これまで述べてきたところの主要点
を要約すると、支持フィルムの一部を連結壁として保護
フィルムに接着させた従来のカプセル型反射シートは、
高温湿度下での連結壁部分の破壊ないし剥離に対する耐
力に劣る。その向上策として一応考えられるのは、連結
壁部分の強化と、外因によりシート自体の構造に由来し
て破壊的に作用する力の減少とであるが、前者は保護フ
ィルムと連結壁との間の界面接着力の強化と連結壁自体
の凝集力の強化とに分けられる。従来は保護フィルムの
強度は十分であり、連結壁の凝集力にも問題がないと考
えて上記界面接着力の強化に意が注がれていた。
【0077】しかし、上記の考え方は必ずしも当ってい
なかった。界面接着力の強化よりも連結壁自体の強化こ
そが必要である。シートの破壊は多くは連結壁の凝集破
壊で生ずることが確認されたのである。なお、二軸延伸
して強化した保護フィルムはシートを破壊しやすくして
おり、これを使用してもよいが従来の支持フィルム構造
との関係では最適でないことも確認された。
【0078】したがって、解決手段は連結壁自体の強化
であり、好ましくは実質的に延伸されていない保護フィ
ルムを用いることである。
【0079】連結壁は支持フィルムの一部からなるの
で、支持フィルムに要求されるクッション性と、連結壁
に要求される強度の両者を備える必要があるが、これを
一組成一層のフィルムで達成することは必ずしも容易で
はないので、この支持フィルムの構造を上層側と下層側
とで組成及び物性を異にし、前者は保護フィルムとの接
着性の良い配合とし、後者は強度維持に適する配合とす
ることによって飛躍的な改善が可能となるが、連結壁部
には凝集破壊防止及び外観上の観点から遊離金属蒸着膜
を残さないようにすべきである。
【0080】支持フィルムの強化には硬化型の樹脂材料
を採用するが、保護フィルムやガラスビーズとの接着性
の向上、及び作業工程の簡略化を図るため常温硬化のイ
ソシアネート系成分を用いるのが有利である。
【0081】上記実施例の利点は上述したところから明
らかであるが、これを摘記すると次のとおりである。
【0082】本発明方法による再帰反射シートは、ガラ
スビーズの反射面となるほぼ半球部分以外の支持フィル
ム上には無用無意義な金属蒸着膜を残さないようにする
ことにより、このような金属蒸着膜が残存しているとき
必要な対策、たとえば残存金属膜を被覆する顔料含有結
合材層を設ける要がなく、このような対策をとったとき
生じる小区画空室内のビーズによる反射輝度の低下を防
止できる。
【0083】また、支持フィルムを少なくとも上層側と
下層側の組成及び物性の異なる部分からなる構造とする
ことによって、人為的な力又は経時変化による劣化に由
来する連結壁部分の界面破壊ないし凝集破壊に対して一
体となって強い抵抗を示し、加熱による収縮変形を顕著
に改善防止することができるので有利である。
【0084】本発明方法による反射シートは、保護フィ
ルムと支持フィルムとの結合が良好であって、酷暑地な
どの高温下においても、両フィルムの分離に対して強い
抵抗を示す。たとえば、145℃の温度下に1〜2分間
放置した場合、従来の反射シートでは保護フィルムが収
縮剥離して殆んど原形をとどめないまでに変化するが、
本発明方法による反射シートでは殆んど変化が認められ
ない。
【0085】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、カ
プセル型反射シートにおいて、支持フィルム上に一層に
並ぶガラスビーズ相互の間隙の支持フィルム表面には金
属蒸着膜が存在しないように構成したので、このような
金属蒸着膜がビーズ間の間隙に存在しているとき必要な
顔料含有結合材層を設ける必要がなく、このような結合
材層を設けることによる小区画空室内のビーズの反射輝
度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】在来型の通常の反射シートの縦断面概略図であ
る。
【図2】公知のカプセル型反射シートの縦断面概略図で
ある。
【図3】図2の反射シートの表面概略図である。
【図4】本発明方法による反射シートの一部拡大図であ
る。
【図5】本発明方法による反射シートの連結壁による表
面模様の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 透明な保護フィルム 2 ガラスビーズ 3 透明反射膜層 4 金属蒸着膜 4′ フィルム上の金属蒸着膜 5 支持フィルム 5A 支持フィルム上層側 5B 支持フィルム下層側 6 細線状連結壁 7 密封された小区画空室 8 耐熱性フィルム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適宜の熱可塑性ポリマ層から成る仮支持
    体上にガラスビーズの一部を埋設して、その上部表面に
    金属蒸着を施した後に、ポリマ薄層を被着させ、該ガラ
    スビーズの金属蒸着膜とポリマ薄層が施された部分を該
    支持フィルム中に埋設させ、次いで、該仮支持体、該仮
    支持体上に残留する金属蒸着膜及びポリマ薄層を一体に
    剥離することを特徴とする、隣接するガラスビーズ相互
    を隔てる支持フィルム表面の間隙に金属蒸着膜が存在し
    ないガラスビーズを埋設した支持フィルムの製造法。
  2. 【請求項2】 適宜の熱可塑性ポリマ層から成る仮支持
    体上にガラスビーズの一部を埋設して、その上部表面に
    金属蒸着を施した後に、ポリマ薄層を被着させ、該ガラ
    スビーズの金属蒸着膜とポリマ薄層が施された部分を該
    支持フィルム中に埋設させ、次いで、該仮支持体、該仮
    支持体上に残留する金属蒸着膜及びポリマ薄層を一体に
    剥離することにより、隣接するガラスビーズ相互を隔て
    る支持フィルム表面の間隙に金属蒸着膜が存在しないガ
    ラスビーズを埋設した支持フィルムを形成し、次いでこ
    の支持フィルムのガラスビーズ側に、適宜のポリマから
    なる保護フィルムを重ねて置き、支持フィルムを部分的
    に加熱成形して、保護フィルムと支持フィルムとの間に
    連続線状の連結壁を形成し、該連結壁によって隔離され
    た多数の密封小区画空室を形成することを特徴とする、
    支持フィルム上の隣接するガラスビーズ相互を隔てる間
    隙に金属蒸着膜が存在しない再帰反射シートの製造法。
  3. 【請求項3】 請求項2の再帰反射シートの製造法にお
    いて、支持フィルムを部分的に加熱成形して、保護フィ
    ルムと支持フィルムとの間に連続線状の連結壁を形成し
    て、該連結壁によって隔離された多数の密封小区画空室
    を形成し、且つ該支持フィルム及び連結壁を架橋反応に
    より硬化することを特徴とする再帰反射シートの製造
    法。
  4. 【請求項4】 ポリマ薄層を形成するポリマは、仮支持
    体及び金属蒸着膜に対する接着力が比較的に良好で、支
    持フィルムに対する接着力が比較的弱いポリマである請
    求項1の支持フィルムの製造法。
  5. 【請求項5】 ポリマ薄層を形成するポリマは、仮支持
    体及び金属蒸着膜に対する接着力が比較的良好で、支持
    フィルムに対する接着力が比較的弱いポリマである請求
    項2又は請求項3による再帰反射シートの製造法。
JP9039752A 1997-02-10 1997-02-10 再帰反射シート用カプセル型構造体 Expired - Lifetime JP3035238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9039752A JP3035238B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 再帰反射シート用カプセル型構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9039752A JP3035238B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 再帰反射シート用カプセル型構造体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5023310A Division JPH07122681B2 (ja) 1993-01-18 1993-01-18 支持フィルム及び再帰反射シートの製造法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10137420A Division JPH116909A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 支持フイルム及び再帰反射シートの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09211213A true JPH09211213A (ja) 1997-08-15
JP3035238B2 JP3035238B2 (ja) 2000-04-24

Family

ID=12561695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9039752A Expired - Lifetime JP3035238B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 再帰反射シート用カプセル型構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3035238B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06186409A (ja) * 1993-01-18 1994-07-08 Seibu Polymer Kasei Kk 再帰反射シート

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06186409A (ja) * 1993-01-18 1994-07-08 Seibu Polymer Kasei Kk 再帰反射シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP3035238B2 (ja) 2000-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1246371A (en) Cellular reflex-reflecting sheeting
JP3040267B2 (ja) 再帰反射性シートの製造方法
JP3117599B2 (ja) 再帰反射性シート
US5820988A (en) Use of a crosslinked polyurethane adhesive on a retroreflective sheeting
AU687683B2 (en) Encapsulated lens retroreflective sheeting having thermoplastic polyur ethane bonding layer
US4075049A (en) Method of preparing retroreflective sheeting
JP2000508086A (ja) 被覆底面を有する再帰反射シート
JP3718707B2 (ja) 包まれたレンズ型逆行反射性シート及びその製造方法
JP2847476B2 (ja) セル状再帰反射シート
JPH07122681B2 (ja) 支持フィルム及び再帰反射シートの製造法
JPH09211213A (ja) 支持フイルム及び再帰反射シートの製造法
JPH0579224B2 (ja)
JPH11508374A (ja) カプセル封入レンズ再帰反射性シーティング
JPH116909A (ja) 支持フイルム及び再帰反射シートの製造法
JPH0777604A (ja) 再帰反射シートの製造法
JP3221528B2 (ja) セル状反射シート
JPH0735911A (ja) セル状反射シートの製造方法
JP3221527B2 (ja) 再帰性反射シート
JP2009229942A (ja) カプセルレンズ型再帰反射シート
JPH08234006A (ja) カプセル型再帰反射シート
JPH085810A (ja) カプセルレンズ型再帰反射シートの製造方法