JPH0921066A - 筆用繊維 - Google Patents
筆用繊維Info
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- JPH0921066A JPH0921066A JP7172058A JP17205895A JPH0921066A JP H0921066 A JPH0921066 A JP H0921066A JP 7172058 A JP7172058 A JP 7172058A JP 17205895 A JP17205895 A JP 17205895A JP H0921066 A JPH0921066 A JP H0921066A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- inorganic particles
- fibers
- sharpened
- liquid
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- Pending
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
- A46D1/02—Bristles details
- A46D1/0276—Bristles having pointed ends
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46B—BRUSHES
- A46B2200/00—Brushes characterized by their functions, uses or applications
- A46B2200/20—Brushes for applying products to surfaces in general
- A46B2200/202—Applicator paint brush
- A46B2200/205—Artist paint brush, e.g. paint brushes that as a rule come to a point for fine work
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】繊維の先鋭化部分と塗布液との濡れ特性が改良
されて、塗布液の保液性および保液時の形態保持性がす
ぐれた筆用繊維を提供する。 【構成】合成樹脂を溶融紡糸してなる直径が0.05〜
0.3mmの繊維の少なくとも一端側を先鋭化してな
り、かつこの先鋭化部分の繊維表面に、多数の微細凹部
を形成したことを特徴とする筆用繊維。微細凹部は、平
均直径が1〜15μmの範囲にあり、かつ先鋭化部分の
繊維表面30μm平方当りに3〜30個存在するのが好
ましい。
されて、塗布液の保液性および保液時の形態保持性がす
ぐれた筆用繊維を提供する。 【構成】合成樹脂を溶融紡糸してなる直径が0.05〜
0.3mmの繊維の少なくとも一端側を先鋭化してな
り、かつこの先鋭化部分の繊維表面に、多数の微細凹部
を形成したことを特徴とする筆用繊維。微細凹部は、平
均直径が1〜15μmの範囲にあり、かつ先鋭化部分の
繊維表面30μm平方当りに3〜30個存在するのが好
ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛筆、絵筆、画筆およ
びペンキ刷毛などにおいて、筆の毛先として使用される
筆用繊維の改良に関するものであり、さらに詳しくは、
墨液、インキ、絵具およびペンキなどの塗布液の保液性
および保液時の形態保持性がすぐれた筆用繊維に関する
ものである。
びペンキ刷毛などにおいて、筆の毛先として使用される
筆用繊維の改良に関するものであり、さらに詳しくは、
墨液、インキ、絵具およびペンキなどの塗布液の保液性
および保液時の形態保持性がすぐれた筆用繊維に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の筆用繊維としては、獣毛
に代わって合成繊維性のものが主流を占めるようになっ
てきており、なかでも合成繊維からなる短繊維の少なく
とも一端を、この合成繊維に対して溶解性または分解性
を有する溶剤、例えば苛性ソーダ溶液に浸漬し、繊維の
表面層を溶出処理することにより先鋭化したものが広く
使用されている。
に代わって合成繊維性のものが主流を占めるようになっ
てきており、なかでも合成繊維からなる短繊維の少なく
とも一端を、この合成繊維に対して溶解性または分解性
を有する溶剤、例えば苛性ソーダ溶液に浸漬し、繊維の
表面層を溶出処理することにより先鋭化したものが広く
使用されている。
【0003】しかるに、上記従来の先鋭化短繊維からな
る筆用繊維は、先鋭化しないものに比較して、筆の運
び、滑り、用紙との親和性などが改良されて、いわゆる
書きやすさが向上したものとなるが、この毛先に墨液な
どの塗布液を含ませた場合に、塗布液の繊維に対する濡
れ性が不十分であることから、塗布液の保液性が不十分
で、塗布液を繰返し含ませるわずらわしさがあるばかり
か、毛先の形態保持性が劣り、塗布液の減少に連れて毛
先がバラけてしまうという問題を包含するものであっ
た。
る筆用繊維は、先鋭化しないものに比較して、筆の運
び、滑り、用紙との親和性などが改良されて、いわゆる
書きやすさが向上したものとなるが、この毛先に墨液な
どの塗布液を含ませた場合に、塗布液の繊維に対する濡
れ性が不十分であることから、塗布液の保液性が不十分
で、塗布液を繰返し含ませるわずらわしさがあるばかり
か、毛先の形態保持性が劣り、塗布液の減少に連れて毛
先がバラけてしまうという問題を包含するものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の筆用繊維が有する問題点の解決を課題として検討し
た結果達成されたものである。
来の筆用繊維が有する問題点の解決を課題として検討し
た結果達成されたものである。
【0005】したがって、本発明の目的は、繊維の先鋭
化部分と塗布液との濡れ特性が改良されて、塗布液の保
液性および保液時の形態保持性がすぐれた筆用繊維を提
供することにある。
化部分と塗布液との濡れ特性が改良されて、塗布液の保
液性および保液時の形態保持性がすぐれた筆用繊維を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の筆用繊維は、合成樹脂を溶融紡糸してな
る直径が0.05〜0.3mmの繊維の少なくとも一端
側を先鋭化してなり、かつこの先鋭化部分の繊維表面
に、多数の微細凹部を形成したことを特徴とする。
めに、本発明の筆用繊維は、合成樹脂を溶融紡糸してな
る直径が0.05〜0.3mmの繊維の少なくとも一端
側を先鋭化してなり、かつこの先鋭化部分の繊維表面
に、多数の微細凹部を形成したことを特徴とする。
【0007】また、上記の微細凹部は、その平均直径が
1〜15μmの範囲にあり、かつ先鋭化部分の繊維表面
30μm平方当りに3〜30個存在することが好まし
い。
1〜15μmの範囲にあり、かつ先鋭化部分の繊維表面
30μm平方当りに3〜30個存在することが好まし
い。
【0008】以下に本発明についてさらに詳細に説明す
る。
る。
【0009】本発明の筆用繊維の構成素材は、ナイロン
6、ナイロン610、ナイロン612などのポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル、およびポリエチレン、ポ
リプロピレンなどのポリオレフィンなどの合成樹脂を溶
融紡糸してなる直径が0.05〜0.3mmの合成繊
維、好ましくは長さが30〜100mm程度の短繊維で
ある。
6、ナイロン610、ナイロン612などのポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル、およびポリエチレン、ポ
リプロピレンなどのポリオレフィンなどの合成樹脂を溶
融紡糸してなる直径が0.05〜0.3mmの合成繊
維、好ましくは長さが30〜100mm程度の短繊維で
ある。
【0010】なお、上記合成樹脂のなかでも特にナイロ
ン6、ナイロン610、ナイロン612およびポリブチ
レンテレフタレートが好ましく使用され、これらの合成
樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、耐熱
剤、耐候剤、可塑剤、および着色剤などの通常の添加剤
を含むことができる。
ン6、ナイロン610、ナイロン612およびポリブチ
レンテレフタレートが好ましく使用され、これらの合成
樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、耐熱
剤、耐候剤、可塑剤、および着色剤などの通常の添加剤
を含むことができる。
【0011】短繊維の直径は、0.05〜0.3mm、
特に0.07〜0.2mmの範囲が好ましく、0.05
mm未満では繊維の腰が弱く、また0.3mmを越える
と繊維の腰が強すぎて、書きにくくなるため好ましくな
い。
特に0.07〜0.2mmの範囲が好ましく、0.05
mm未満では繊維の腰が弱く、また0.3mmを越える
と繊維の腰が強すぎて、書きにくくなるため好ましくな
い。
【0012】また、合成繊維の繊維の長さは、適用する
筆の種類によって適宜選択されるが、通常は30〜10
0mm、特に35〜70mmの範囲が好適である。
筆の種類によって適宜選択されるが、通常は30〜10
0mm、特に35〜70mmの範囲が好適である。
【0013】本発明の筆用繊維は、上述した従来例と同
様に、繊維の少なくとも一端側に先鋭化が施されたもの
であるが、この先鋭化とともに、先鋭化部分の表面に多
数の微細凹部を形成することによって、塗布液に対する
濡れ特性を改良した点を特徴とするものである。
様に、繊維の少なくとも一端側に先鋭化が施されたもの
であるが、この先鋭化とともに、先鋭化部分の表面に多
数の微細凹部を形成することによって、塗布液に対する
濡れ特性を改良した点を特徴とするものである。
【0014】そして、上記の微細凹部は、繊維中に予め
界面活性剤および/または無機粒子の特定量を含有させ
ておき、この繊維の少なくとも一端側をまず先鋭化した
後、さらに前記界面活性剤および/または無機粒子を溶
解または分解する溶剤で処理することにより、微細凹部
を形成する方法、および界面活性剤および/または無機
粒子の特定量を含有する繊維の少なくとも一端側を、繊
維を溶解しかつ前記界面活性剤および/または無機粒子
を溶解または分解する性能を有する溶剤で処理すること
により、短繊維の先鋭化と微細凹部の形成を一挙に行う
方法などにより形成することができるが、なかでも後者
の方法が工程的に有利である。
界面活性剤および/または無機粒子の特定量を含有させ
ておき、この繊維の少なくとも一端側をまず先鋭化した
後、さらに前記界面活性剤および/または無機粒子を溶
解または分解する溶剤で処理することにより、微細凹部
を形成する方法、および界面活性剤および/または無機
粒子の特定量を含有する繊維の少なくとも一端側を、繊
維を溶解しかつ前記界面活性剤および/または無機粒子
を溶解または分解する性能を有する溶剤で処理すること
により、短繊維の先鋭化と微細凹部の形成を一挙に行う
方法などにより形成することができるが、なかでも後者
の方法が工程的に有利である。
【0015】短繊維に含有せしめる界面活性剤として
は、ポリアクリル酸、メタクリル酸と無水マレイン酸と
の共重合体などのアニオン性界面活性剤、ポリエチレン
グリコール、ポリアミン、アクリル酸アシド誘導体など
のカチオン性界面活性剤およびメタクリル酸とポリエチ
レングリコールとのエステル、N−メトキシメチル化さ
れたポリアミドなどの非イオン性界面活性剤などが挙げ
られる。
は、ポリアクリル酸、メタクリル酸と無水マレイン酸と
の共重合体などのアニオン性界面活性剤、ポリエチレン
グリコール、ポリアミン、アクリル酸アシド誘導体など
のカチオン性界面活性剤およびメタクリル酸とポリエチ
レングリコールとのエステル、N−メトキシメチル化さ
れたポリアミドなどの非イオン性界面活性剤などが挙げ
られる。
【0016】また、同じく無機粒子としては、酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化硼素、炭酸マグネシウムお
よび炭酸カルシウムなどの微粉末が挙げられ、これら無
機粒子の粒径は、0.1〜2.0μ、特に0.5〜1.
5μmであることが望ましい。
素、酸化アルミニウム、酸化硼素、炭酸マグネシウムお
よび炭酸カルシウムなどの微粉末が挙げられ、これら無
機粒子の粒径は、0.1〜2.0μ、特に0.5〜1.
5μmであることが望ましい。
【0017】これら界面活性剤および無機粒子の繊維に
対する添加量は、界面活性剤の場合は0.1〜2.0重
量%、特に0.2〜1.0重量%、無機粒子の場合は
0.1〜5.0重量%、特に0.3〜3重量%の範囲が
好ましく、上記の範囲未満では微細凹部の形成数が少な
くて保液性および形態保持性を十分に改良することがで
きず、また上記の範囲を越えるとシャープな先鋭化を達
成することが困難になるため好ましくない。
対する添加量は、界面活性剤の場合は0.1〜2.0重
量%、特に0.2〜1.0重量%、無機粒子の場合は
0.1〜5.0重量%、特に0.3〜3重量%の範囲が
好ましく、上記の範囲未満では微細凹部の形成数が少な
くて保液性および形態保持性を十分に改良することがで
きず、また上記の範囲を越えるとシャープな先鋭化を達
成することが困難になるため好ましくない。
【0018】なお、界面活性剤および無機粒子は、それ
ぞれの単独添加であっても、両者の併用であってもよ
い。
ぞれの単独添加であっても、両者の併用であってもよ
い。
【0019】上記先鋭化と微細凹部の形成を同時または
別途に行うために使用する溶剤としては、例えば短繊維
がポリエステルからなる場合には、苛性ソーダまたは苛
性カリなどのアルカリ化合物の水溶液が、また短繊維が
ポリアミドの場合には、塩化カルシウムとメタノールの
混合液、オレイルアルコール、エチレングリコールおよ
び塩化亜鉛水溶液などが好ましく使用できる。
別途に行うために使用する溶剤としては、例えば短繊維
がポリエステルからなる場合には、苛性ソーダまたは苛
性カリなどのアルカリ化合物の水溶液が、また短繊維が
ポリアミドの場合には、塩化カルシウムとメタノールの
混合液、オレイルアルコール、エチレングリコールおよ
び塩化亜鉛水溶液などが好ましく使用できる。
【0020】繊維の先鋭化は、短繊維を約10万〜20
万本程度集束した繊維束の一端側について、その約50
%以下の所定長部分を、溶剤に所定時間浸漬して引上
げ、これをよく水洗することにより行われる。
万本程度集束した繊維束の一端側について、その約50
%以下の所定長部分を、溶剤に所定時間浸漬して引上
げ、これをよく水洗することにより行われる。
【0021】かくして形成される微細凹部は、好ましく
は繊維軸方向に縦長の形状を有しており、その平均直径
が1〜15μm、特に3〜10μmの範囲にあり、かつ
先鋭化部分の繊維表面30μm平方当りに3〜30個、
特に4〜20個存在していることが重要である。
は繊維軸方向に縦長の形状を有しており、その平均直径
が1〜15μm、特に3〜10μmの範囲にあり、かつ
先鋭化部分の繊維表面30μm平方当りに3〜30個、
特に4〜20個存在していることが重要である。
【0022】ここで、微細凹部の平均直径が1μm未満
では保液性改良効果が不十分であり、15μmを越える
と十分な先鋭化を達成できなくなるため好ましくない。
では保液性改良効果が不十分であり、15μmを越える
と十分な先鋭化を達成できなくなるため好ましくない。
【0023】また、微細凹部の個数が先鋭化部分の繊維
表面30μm平方当り10個未満では保液性改良効果が
不十分であり、30個を越えると先鋭化が困難化すると
共に、保液時に毛先がバラケ易くなるため好ましくな
い。
表面30μm平方当り10個未満では保液性改良効果が
不十分であり、30個を越えると先鋭化が困難化すると
共に、保液時に毛先がバラケ易くなるため好ましくな
い。
【0024】以上の構成からなる本発明の筆用繊維は、
繊維の先鋭化部分と塗布液との濡れ特性が改良されて、
塗布液の保液性および保液時の形態保持性がすぐれてお
り、毛筆、絵筆、画筆およびペンキ刷毛などの毛先に適
用した場合にすぐれた性能を発揮する。
繊維の先鋭化部分と塗布液との濡れ特性が改良されて、
塗布液の保液性および保液時の形態保持性がすぐれてお
り、毛筆、絵筆、画筆およびペンキ刷毛などの毛先に適
用した場合にすぐれた性能を発揮する。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の構成および
効果についてさらに詳細に説明する。
効果についてさらに詳細に説明する。
【0026】なお、実施例における各性能の評価は次の
方法にしたがって行った、 [微細凹部の平均直径および数]繊維の先鋭化部分先端
部から7mm内側の位置を、走査電子顕微鏡を用いて1
000倍の倍率で2個所観察し、微細凹部20個当りの
直径の平均値および平均直径が2μ以上の微細凹部の数
を求めた。
方法にしたがって行った、 [微細凹部の平均直径および数]繊維の先鋭化部分先端
部から7mm内側の位置を、走査電子顕微鏡を用いて1
000倍の倍率で2個所観察し、微細凹部20個当りの
直径の平均値および平均直径が2μ以上の微細凹部の数
を求めた。
【0027】[保液性]先鋭化処理した繊維長約50m
mの短繊維を約2000本集束した繊維束を、水に30
分間浸漬後、ただちに延伸分離機により409×Gの条
件下に40秒間脱水し、脱水後の繊維束の含水率を、
(脱水後繊維束重量−繊維束重量)/繊維束重量×10
0で計算した。
mの短繊維を約2000本集束した繊維束を、水に30
分間浸漬後、ただちに延伸分離機により409×Gの条
件下に40秒間脱水し、脱水後の繊維束の含水率を、
(脱水後繊維束重量−繊維束重量)/繊維束重量×10
0で計算した。
【0028】[形態保持性]保液繊維束を脱水した後の
毛先先端部分のバラケ状態を観察して、下記の基準で判
定した。
毛先先端部分のバラケ状態を観察して、下記の基準で判
定した。
【0029】○……バラケがなく、筆毛先としての先端
状態を良好に保持している。
状態を良好に保持している。
【0030】△……バラケが多少あるが、ふたたび保水
するとよくまとまる。
するとよくまとまる。
【0031】×……バラケが著しく、ふたたび保水して
も毛先がまとまりにくい。
も毛先がまとまりにくい。
【0032】[実施例1〜10,比較例1〜7]固有粘
度:1.00のポリブチレンテレフタレートに対し、界
面活性剤としてポリエチレングリコール(PEG)、お
よび無機粒子として粒径が1.0μmの酸化ケイ素をそ
れぞれ表1に示した割合で配合し、これを常法にしたが
って溶融紡糸、延伸(延伸倍率:4.5倍)することに
より、直径:0.1mmの繊維を得た。
度:1.00のポリブチレンテレフタレートに対し、界
面活性剤としてポリエチレングリコール(PEG)、お
よび無機粒子として粒径が1.0μmの酸化ケイ素をそ
れぞれ表1に示した割合で配合し、これを常法にしたが
って溶融紡糸、延伸(延伸倍率:4.5倍)することに
より、直径:0.1mmの繊維を得た。
【0033】得られた各繊維を55mmに切断した短繊
維を、約14万本引揃えて紙巻きした束(束断面:円
形、束直径:4.5cm)を繊維軸方向を、縦置きとし
てステンレス製の篭内に配置し、この篭を115℃に調
整した水酸化ナトリウムの40重量%水溶液内に、上記
繊維束繊維軸方向の約50%が浸漬するように配置して
90分間処理した後、十分に水洗し、脱水、乾燥するこ
とにより先端先鋭化繊維を得た。
維を、約14万本引揃えて紙巻きした束(束断面:円
形、束直径:4.5cm)を繊維軸方向を、縦置きとし
てステンレス製の篭内に配置し、この篭を115℃に調
整した水酸化ナトリウムの40重量%水溶液内に、上記
繊維束繊維軸方向の約50%が浸漬するように配置して
90分間処理した後、十分に水洗し、脱水、乾燥するこ
とにより先端先鋭化繊維を得た。
【0034】得られた各繊維について、先鋭化部分に存
在する微細凹部の平均直径、数、保液性および形態保持
性を評価した結果を表1に併記する。
在する微細凹部の平均直径、数、保液性および形態保持
性を評価した結果を表1に併記する。
【0035】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明の筆用繊維(実
施例1〜8)は、本発明の条件を満たさない比較例1〜
5に比し、塗布液の保液性および形態保持性がきわめて
すぐれている。
施例1〜8)は、本発明の条件を満たさない比較例1〜
5に比し、塗布液の保液性および形態保持性がきわめて
すぐれている。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の筆用繊維
は、繊維の先鋭化部分と塗布液との濡れ特性が改良され
て、塗布液の保液性および保液時の形態保持性がすぐれ
ており、毛筆、絵筆、画筆およびペンキ刷毛などの毛先
に適用した場合にすぐれた性能を発揮する。
は、繊維の先鋭化部分と塗布液との濡れ特性が改良され
て、塗布液の保液性および保液時の形態保持性がすぐれ
ており、毛筆、絵筆、画筆およびペンキ刷毛などの毛先
に適用した場合にすぐれた性能を発揮する。
Claims (3)
- 【請求項1】合成樹脂を溶融紡糸してなる直径が0.0
5〜0.3mmの繊維の少なくとも一端側を先鋭化して
なり、かつこの先鋭化部分の繊維表面に、多数の微細凹
部を形成したことを特徴とする筆用繊維。 - 【請求項2】微細凹部は、その平均直径が1〜15μm
の範囲にあり、かつ先鋭化部分の繊維表面30μm平方
当りに3〜30個存在することを特徴とする請求項1に
記載の筆用繊維。 - 【請求項3】界面活性剤0.1〜2.0重量%および/
または無機粒子0.1〜5.0重量%を含有する繊維の
少なくとも一端側を、前記界面活性剤および/または無
機粒子を溶解または分解する溶剤で処理することによ
り、先鋭化部分の表面に多数の微細凹部を形成したこと
を特徴とする請求項1または2に記載の筆用繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7172058A JPH0921066A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 筆用繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7172058A JPH0921066A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 筆用繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921066A true JPH0921066A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15934762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7172058A Pending JPH0921066A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 筆用繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0921066A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140178282A1 (en) * | 2012-12-20 | 2014-06-26 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Radionuclide Adsorbent, Method of Producing Radionuclide Adsorbent and Production Apparatus Thereof |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP7172058A patent/JPH0921066A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140178282A1 (en) * | 2012-12-20 | 2014-06-26 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Radionuclide Adsorbent, Method of Producing Radionuclide Adsorbent and Production Apparatus Thereof |
US9682360B2 (en) * | 2012-12-20 | 2017-06-20 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Radionuclide adsorbent, method of producing radionuclide adsorbent and production apparatus thereof |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041005 |