JPH09210507A - 吸収式冷凍装置の冷媒液または吸収液の滴下機構 - Google Patents

吸収式冷凍装置の冷媒液または吸収液の滴下機構

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JPH09210507A
JPH09210507A JP8016154A JP1615496A JPH09210507A JP H09210507 A JPH09210507 A JP H09210507A JP 8016154 A JP8016154 A JP 8016154A JP 1615496 A JP1615496 A JP 1615496A JP H09210507 A JPH09210507 A JP H09210507A
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refrigerant
absorption
container
refrigerant liquid
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Tsutomu Maruhashi
勤 丸橋
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Rinnai Corp
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒液または吸収液の液量の多少にかかわら
ず熱交換器の表面に安定して良好な分布で適量の冷媒液
または高濃度吸収液を滴下できる吸収式冷凍装置の冷媒
液または吸収液の滴下機構の提供。 【解決手段】 冷媒液の滴下機構8は、蒸発コイルの上
方に設置した容器70に列設された多数の滴下パイプ8
0からなり、該滴下パイプ80は、略逆J字形を有する
とともに、短寸側部81の先端は傾斜面84を有すると
ともに容器70内に差し込まれ、長寸側部82が容器7
0の下方に垂下されて前記容器70に取り付けられてい
る。短寸側部81の先端は容器70の底に当接している
と、冷媒液の滴下量の分布を均一化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、臭化リチウムな
どの水溶液を吸収液とする吸収式冷凍装置の蒸発器また
は吸収器に装着される冷媒液または吸収液の滴下機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍装置では、再生器において、
バーナ等の熱源で加熱して低濃度吸収液を沸騰させ、高
濃度吸収液と冷媒とに分離する。液化を促進させるため
の凝縮器でこの冷媒を凝縮させ冷媒液とする。凝縮器内
には内部を凝縮熱の排熱用冷却水が流れる凝縮熱交換器
が配されており、凝縮熱交換器は冷却塔(クーリングタ
ワー)に接続されて放熱される。
【0003】冷媒液は、蒸発器に供給され、内部を空調
用などの熱媒体としての冷温水が流れる蒸発熱交換器の
表面に散布される。蒸発器内には、冷媒液を蒸発熱交換
器の上端に均等に適量づつ滴下させるための滴下機構を
備えた冷媒液散布具が設けられている。散布された冷媒
液は蒸発熱交換器から気化熱を奪って蒸発し、冷温水を
冷却する。
【0004】高濃度吸収液は、吸収器に供給され、内部
を吸収熱の排熱用冷却水が流れる吸収熱交換器の表面に
散布される。吸収器内には、該吸収熱交換器の上端に高
濃度吸収液を均等に適量づつ滴下させるための滴下機構
を備えた高濃度吸収液散布具が設けられている。蒸発し
た冷媒は、高濃度吸収液に吸収され、この際に発生する
吸収熱は排熱用の冷却水をクーリングタワーに循環させ
て放熱する。冷媒を吸収して低濃度化した吸収液は、吸
収器の底と再生器とを連通する低濃度吸収液流路に設け
た吸収液ポンプにより前記再生器に戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蒸発熱交換器または吸
収熱交換器に散布される冷媒液または高濃度吸収液は、
これら熱交換器の表面に均等かつ適量が安定して散布さ
れることが、吸収式冷凍装置の運転効率を向上させるた
めに重要である。この発明の目的は、冷媒液または吸収
液が熱交換器の表面に安定して良好な分布で適量の冷媒
液または高濃度吸収液を滴下できる吸収式冷凍装置の冷
媒液または吸収液の滴下機構の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、再生器にお
いて低濃度吸収液を加熱して高濃度吸収液と冷媒とに分
離し、蒸発器において液化した前記冷媒の冷媒液を蒸発
熱交換器に滴下して蒸発させ、該蒸発熱交換器を流れる
冷温水を冷却し、吸収器において前記高濃度吸収液を内
部に排熱用冷却水が流れる吸収熱交換器に滴下して、前
記蒸発した冷媒蒸気を前記高濃度吸収液に吸収させ、該
冷媒蒸気を吸収して低濃度化した吸収液を前記再生器に
戻す吸収式冷凍装置において、冷媒液または吸収液の滴
下機構は、前記蒸発熱交換器または吸収熱交換器の上方
に設置した容器と、該容器に列設された多数の滴下パイ
プとからなり、該滴下パイプは、略逆J字形を有すると
ともに、入口である短寸側部の先端面は表面張力による
液膜の形成を防止する液膜形成防止構造を有するととも
に容器の底面に対向し、長寸側部が容器の下方に略垂下
して配されたことを特徴とする。
【0007】
【発明の作用・効果】この滴下装置は、滴下パイプへの
入口である短寸側部の先端面が水平に対して傾斜してい
るので、冷媒液または吸収液の表面張力により入口に液
膜が形成され滴下パイプへの流入が阻止される現象が防
止できる。これにより、液位により滴下パイプへ流入で
きる液量が急変することを防止できる。この結果、冷媒
液または吸収液の滴下流量は、安定した変化を示す。前
記液膜形成防止構造は、前記短寸側部の先端に形成した
傾斜面、または段付き面などにより構成される。
【0008】請求項3に記載の構成では、滴下パイプの
短寸側部の先端(下端)を容器の底に当接して容器に取
り付けた。これにより、多数の滴下パイプを容器に取り
付けた場合に、容器と滴下パイプの入口である短寸側部
の先端面との相対位置を一定に保つことが容易になる。
よって、各滴下パイプからの滴下流量を一層均一にで
き、熱交換器へ散布される液量分布の均一化がより円滑
になされる。また、表面張力を有効利用することにより
液位零までの滴下が可能である。
【0009】請求項4に記載の構成では、長寸側部を容
器の底を貫通させて滴下パイプを容器に取り付けた。こ
れにより、冷媒液散布具または高濃度吸収液散布具の外
径寸法を小さくでき、吸収式冷凍装置の小型化に有効で
ある。
【0010】請求項5に記載の構成では、前記短寸側部
の先端の傾斜面の水平に対する傾斜角αは30°≦α≦
60°としている。これにより、前記効果が確実に達成
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は吸収式空調装置を示し、吸
収式冷凍装置(室外機)100と、室内機200と、制
御装置300とからなる。室外機100は、冷凍機本体
Aおよびクーリングタワー(冷却塔)CTを、偏平な箱
状のケーシングK内に並設してなる。冷凍機本体Aは、
高温再生器1の上方に低温再生器2を連結した再生器C
を備え、高温再生器1の下方には、熱源としてのガスバ
ーナBが配置されている。低温再生器2の外周には吸収
器3および蒸発器4が設けられ、蒸発器4の上方には凝
縮器5が設置されている。
【0012】高温再生器1は、ガスバーナBによって加
熱され、内部の低濃度吸収液を沸騰させる加熱タンク1
1と、該加熱タンク11の頂部から上方に延長され、冷
媒蒸気と、該冷媒蒸気の蒸発により濃化した中濃度吸収
液とを分離する中濃度吸収液分離筒12とを有する。中
濃度吸収液分離筒12の外周には、縦型円筒形で球殻状
の天井を有し、冷媒蒸気を回収するための気密性冷媒回
収タンク10が図示左方に偏心して設けられている。
【0013】低温再生器2は、冷媒回収タンク10の外
周に偏心して設置した縦型円筒形の低温再生器ケース2
0を有する。低温再生器ケース20は、平板状の天井の
周辺に冷媒蒸気出口21が設けられるとともに、天井の
中心が中濃度吸収液分離筒12の底部121と中濃度吸
収液流路L1 により連結されている。低温再生器ケース
20内には、圧力差により底部121から熱交換器Hを
介して中濃度吸収液が供給され、冷媒回収タンク10の
外壁を熱源として再沸騰し、冷媒蒸気と高濃度吸収液と
に分離される。
【0014】低温再生器ケース20の外周には、縦型円
筒形で気密性の蒸発・吸収ケース30が中濃度吸収液分
離筒12と同心的に配され、蒸発・吸収ケース30には
凝縮器ケース50が接続されている。冷媒回収タンク1
0、低温再生器ケース20、蒸発・吸収ケース30は、
底板13に一体に溶接されてそれぞれ気密性容器を形成
している。低温再生器ケース20の上部は、気液分離部
22となっており、冷媒蒸気出口21および隙間53を
介して凝縮器ケース50内と連通している。
【0015】吸収器3は、蒸発・吸収ケース30内の内
側部分内に吸収熱交換器として縦型円筒状に巻設した冷
却コイル31を配置し、その上方に該冷却コイル31に
高濃度吸収液を散布するための高濃度吸収液散布具32
を装着してなる。吸収器3は、冷房運転時に使用され、
冷却コイル31内には、冷却塔CTで冷却された排熱用
冷却水が循環している。高濃度吸収液散布具32は、円
環樋状の容器33と、該容器33に列設された高濃度吸
収液滴下パイプ群からなる高濃度吸収液の滴下機構34
とで構成されている。
【0016】高濃度吸収液が溜まる低温再生器2の底部
23は、熱交換器Hを介して高濃度吸収液流路L2 によ
り、高濃度吸収液散布具32へ連結している。高濃度吸
収液散布具32は、高濃度吸収液が圧力差により高濃度
吸収液流路L2 を介して流入する。流入した高濃度吸収
液は、滴下機構34により冷却コイル31の上端に滴下
され、冷却コイル31の表面に付着して膜状になり、重
力の作用で下方に流下して行く。吸収器3の底部35と
加熱タンク11の底部との間は、吸収液ポンプP1 が装
着された低濃度吸収液流路L3 により熱交換器Hを経て
連結されている。
【0017】蒸発器4は、蒸発・吸収ケース30内の冷
却コイル31の外周に、縦型円筒形で連通口付き仕切壁
40を設け、該仕切壁40の外周に、蒸発熱交換器とし
て内部を冷暖房用の冷温水が流れる縦型円筒形の蒸発コ
イル41を配設した構成を有する。蒸発コイル41の上
方には、冷媒液散布具7が設置され、冷媒液散布具7の
上方には冷媒冷却器6が取り付けられている。
【0018】蒸発器4の底部42は、暖房用電磁弁43
を有する暖房用吸収液流路L4 により中濃度吸収液分離
筒12の底部121と連通している。蒸発コイル41の
両端は、冷温水流路46で室内機200に連結され、冷
暖房ポンプP3 により室内機200に冷暖房用の冷温水
を循環させる。仕切壁40の上方は、蒸発した冷媒が蒸
発器4から吸収器3へ流動する流動口となっている。
【0019】凝縮器5は、凝縮器ケース50の内部に、
内部を冷却塔CTで冷却された排熱用冷却水が循環して
いる冷却コイル51を配設し、該冷却コイル51の下方
に凝縮した冷媒液を受けるための冷媒液受け具52を取
り付けてなる。凝縮器ケース50は、冷媒流路L5 によ
り冷媒回収タンク10の底部14と連通するとともに、
前記冷媒蒸気出口21および隙間53を介して低温再生
器2と連通しており、いずれも圧力差により冷媒が供給
される。供給された冷媒は、冷却コイル51により冷却
されて液化する。
【0020】冷媒液受け具52と冷媒冷却器6とは、定
常運転時に常時冷媒液が流下している定常冷媒液流路L
6 により連結されている。また、凝縮器5の底部54
と、冷媒冷却器6とは、運転の開始時などの冷媒液の生
成が遅れているときに一時的に冷媒液を流下させるため
の臨時冷媒流路L7 により連結されている。臨時冷媒液
流路L7 には、冷媒電磁弁55が設けられており、制御
装置300の出力により開閉される。冷却コイル31は
冷却コイル51に接続し、さらに冷却塔CTと冷却水循
環路36で接続してある。
【0021】冷媒冷却器6は、外周が蒸発・吸収ケース
30の内周に沿い、内周径が仕切壁40の外周径に近似
した寸法の円環状を呈する。図2に示す如く、冷媒冷却
器6は、外周側部6Aが略矩形断面を有し、内周側部6
Bが内周に向かって高さが低減する略台形断面となって
いる。
【0022】この実施例では、冷媒冷却器6は、いずれ
もプレス成形された円環皿状の底皿61と円環蓋状の蓋
体62とを突き合わせ、それぞれの外周縁と内周縁とを
溶接、ろう付けなどで接合した構造を有する。底皿61
には、冷媒液出口63(図1参照)が形成されている。
蓋体62には、定常冷媒液流入口管64および臨時冷媒
液流入口管65が溶接され、冷媒蒸気流出窓66が列設
されている。
【0023】冷媒液散布具7は、円環皿状の容器70
と、冷媒液の滴下機構8とからなる。容器70は、外周
縁71、外周筒面部72、平板状の底板73および内側
に向かって深さが漸減する内周部74からなる。冷媒冷
却器6の底皿61に形成した冷媒液出口63に対応した
外周筒面部72には、冷媒液の温度を検出するための温
度センサ栓75が取り付けられている。
【0024】容器70の冷媒冷却器6への取り付けは、
外周縁71を前記冷媒冷却器6の底皿61の外周縁の下
面に重ねて溶接、ろう付けなどにより接合してなされて
いる。この接合は、蓋体62の外周縁、底皿61の外周
縁および容器70の外周縁71を同時溶接してもよい。
外周縁71と底皿61との接合方法は、折り曲げ、加締
め、ネジなど締結手段による締結など、所望の接合手段
が採用できる。
【0025】滴下機構8は、容器70に所定の間隔で列
設された略逆J字形を呈する多数の冷媒液滴下パイプ8
0から構成されている。冷媒液滴下パイプ80は、図3
に示す如く、短寸側部81、長寸側部82および半円状
に湾曲した連結部83からなる。短寸側部81の先端面
(図示下端)は水平に対して傾斜した傾斜面84となっ
ており、長寸側部82の先端面(図示下端)は水平面8
5となっている。
【0026】冷媒液滴下パイプ80は、容器70内の冷
媒液を、水頭、サイホン作用および表面張力により取り
込み、蒸発コイル41の上端に滴下させる。傾斜面84
の水平に対する傾斜角αは30°≦α≦60°に設定し
てあり、長寸側部82は、容器70の底板73に所定の
間隔で設けたバーリング穴を貫通して嵌入される。な
お、嵌入に加えて長寸側部82を溶接、ろう付けなどに
より容器70に接合して固定してもよい。
【0027】この実施例では、各冷媒液滴下パイプ80
は、円環皿状の容器70の中心に対して短寸側部81が
長寸側部82より半径方向の外方になるように設定さ
れ、かつ各傾斜面84が半径方向の外方に向かって開口
させている。そして短寸側部81の先端86が容器70
の最深部の底板73の上面に当接している(図2参
照)。これにより、多数の冷媒液滴下パイプ80の相互
間で傾斜面84のレベルを一定に保つことが容易にな
り、冷媒液の滴下量の均一化が可能になる。
【0028】この実施例では、冷媒液滴下パイプ80
は、図3に示す如く、容器70の底板73の上面から連
結部83を回って底板73の下面に至り、さらに下方に
垂下する管路を形成している。冷媒液滴下パイプ80
は、容器70内に冷媒液が存在するとき、水頭の上昇に
より、容器70への冷媒液の供給が多いときは、連結部
83から重力の作用で下方に流下させ、供給が少ないと
きはサイホン作用で冷媒液を吸い上げ下方に流下させ
る。
【0029】冷媒液滴下パイプ80は、内径φ=1.0
〜5.0mmのステンレス製であり、傾斜面84の上端
と容器底との距離E=0.5〜3.0mm、連結部83
の内壁の最下位と容器底との距離F=3.0〜5.0m
m、容器底から長寸側部82の下端面までの距離G=
5.0mmに設定されている。なお、短寸側部81が長
寸側部82に対して中心側に設定してもよく、傾斜面8
4は、中心側を向いて開口していてもよく、中心に対し
接線側を向いていてもよい。
【0030】内径φ=2.0のステンレス製冷媒液滴下
パイプ80の管路を流れる冷媒液の作動を図4に示す測
定データのグラフとともに説明する。図4の(イ)は、
液面高さ(水頭)Hと滴下流量Lとの関係を示す。この
グラフから、液面高さ(水頭)Hと滴下流量Lとは略比
例関係にあり、吸収式冷凍装置の運転負荷に応じて増減
する適正な冷媒液の滴下流量が得られることが判る。
【0031】図4の(ロ)は、距離Fと、滴下開始高さ
Hsとの関係を示す。冷媒液滴下パイプ80の内壁面が
乾いている初回のみは、Hsはサイホン作用が働くHs
=距離F+内径φである。2回目以降は冷媒液滴下パイ
プ80の内壁面が濡れているため、冷媒液の表面張力に
よりサイホン作用が早く働きHs=距離Fとなる。
【0032】これらのデータから、冷媒液滴下パイプ8
0の入口は傾斜面84であることにより冷媒液滴下パイ
プ80の入口の先端面84に対し表面張力が同時に働い
て液膜が形成される現象が阻止され、冷媒液は冷媒液滴
下パイプの入口から短寸側部81内に円滑に流入できる
ため、短寸側部81内も液面高さHの上昇に対応できて
サイホン作動水位が安定することが判る。
【0033】従って、上記液膜の形成された状態で液面
高さHがサイホン作動水位以上に上昇し、その後に液膜
が破れたときにパイプ80内に冷媒液が流入してサイホ
ンが作動する場合のように、液膜の存在によってサイホ
ン作動水位がばらつく不具合が生じない。また、滴下終
了の液面高さHは、先端86が底板73に当接している
ため、図4の(ハ)に示す如く、表面張力の作用を加え
たサイホン作用でH=0まで滴下できることが証明され
る。
【0034】冷媒液滴下パイプ80は、ステンレス製の
パイプ材を所定長さに切断して一端に軸方向に直交する
面から所定角度の傾斜面を設け、湾曲させて略J字形に
成形することにより、低コストに製造できる。なお、冷
媒液滴下パイプ80の材質は、ステンレス以外であって
もよく、板材をプレス成形して製造してもよい。
【0035】冷媒冷却器6および冷媒液散布具7は、つ
ぎのように作用する。凝縮器5で凝縮され液化した冷媒
は冷却コイル51の下方に設置した冷媒液受け具52に
溜まり、オーバーフローした分は凝縮器5の底部54に
溜まる。これら冷媒液は定常冷媒液流路L6 または臨時
冷媒液流路L7 から蒸発器4内の冷媒冷却器6に流下す
る。蒸発器4内の気圧は、仕切壁40の上方において蒸
発器4と連通している吸収器3において冷媒蒸気の吸収
が行われているため、凝縮器5内より低圧となってい
る。
【0036】このため、冷媒冷却器6内では流下した冷
媒液の一部が沸騰し、この気化熱で残りの冷媒液が冷却
されて液相を保つ。気化した冷媒は冷媒蒸気流出窓66
から蒸発器4内に放出される。冷却され液相を維持して
いる冷媒液は、冷媒液出口63から、冷媒液散布具7に
流下し、滴下機構8から下方に滴下される。
【0037】冷媒液滴下機構8は、冷房運転時に冷媒液
を蒸発コイル41の上に滴下させる。滴下された冷媒
は、表面張力で蒸発コイル41の表面を濡らして膜状と
なり重力の作用で下方に降下しながら、低圧となってい
る蒸発・吸収ケース30内で蒸発コイル41から気化熱
を奪って蒸発し、蒸発コイル41内を流れる冷暖房用の
冷温水を冷却する。気化した冷媒は、主に仕切壁40の
上端と冷媒液散布具7の下面との隙間4Aを通過して吸
収器3に流動する。
【0038】冷房運転時には、冷却水ポンプP2 により
排熱用冷却水が、冷却塔CT→冷却コイル31→冷却コ
イル51→冷却塔CTの順に循環している。吸収液は、
高温再生器1→低温再生器2→吸収器3→吸収液ポンプ
P1 →高温再生器1の順に循環する。
【0039】図5は、吸収液滴下パイプの他の実施例を
示す。図5の(イ)は、先端面は一部が傾斜面84、残
部が水平面となっており、短寸側部81の先端となって
いる水平面が容器70の底板73に当接している。図5
の(ロ)は傾斜面84が円弧曲面となっており、図5の
(ハ)はS字曲面となっている。これらの場合にも同様
の作用、効果が得られる。
【0040】図6は、吸収液滴下パイプのさらに他の実
施例を示す。図6の(イ)は、短寸側部81の先端から
1以上のスリット状切り欠き85を形成している。切り
欠き85は図示の如く台形であっても、それ以外の形状
であってもよい。図6の(ロ)は、短寸側部81の先端
から、突起86を設けている。突起86の数および形状
は適宜に選択する設計事項である。図6の(ハ)は、テ
ーパー状の突起87を形成している。これらの実施例に
おいても同様の作用、効果が得られる。
【0041】上記実施例では、この発明の滴下機構を冷
媒液散布具に適用した場合について説明したが、ほぼ同
一の構成を有する高濃度吸収液散布具32の高濃度吸収
液滴下機構34(図1に示す)にも適用でき、この場合
においても同様の作用、効果を奏する。
【0042】上記実施例では、蒸発熱交換器として蒸発
コイルを使用し、吸収熱交換器として冷却コイルを使用
したが、これらはコイル以外の形態であっても良い。加
熱源は、石油バーナ、電熱ヒータであってもよく、パイ
プは多角形パイプであってもよい。
【0043】図7はさらに他の実施例を示す。この実施
例では、滴下パイプ80の湾曲した連結部83の部分を
容器70の側壁に貫通して容器70に取り付けている。
この構成は、容器70の幅が狭い場合などに適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸収式冷凍装置を用いた冷暖房装置の概念図で
ある。
【図2】冷媒液滴下機構の斜視図である。
【図3】冷媒冷滴下機構の断面図である。
【図4】冷媒液滴下機構の作動特性グラフである。
【図5】他の実施例にかかる冷媒液滴下機構の断面図で
ある。
【図6】さらに他の実施例にかかる冷媒液滴下機構の断
面図である。
【図7】さらに他の実施例にかかる冷媒液滴下機構の断
面図である。
【符号の説明】
1 高温再生器 2 低温再生器 3 吸収器 4 蒸発器 5 凝縮器 6 冷媒冷却器 7 冷媒液散布具 8 冷媒液滴下機構 31 冷却コイル(吸収熱交換器) 41 蒸発コイル(蒸発熱交換器) 70 円環状の容器 80 冷媒液滴下パイプ 81 短寸側部 82 長寸側部 84 短寸側部の傾斜面 100 吸収式冷凍装置 200 室内機 300 制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生器において低濃度吸収液を加熱して
    高濃度吸収液と冷媒とに分離し、蒸発器において液化し
    た前記冷媒の冷媒液を蒸発熱交換器に滴下して蒸発さ
    せ、該蒸発熱交換器を流れる冷温水を冷却し、吸収器に
    おいて前記高濃度吸収液を内部に排熱用冷却水が流れる
    吸収熱交換器に滴下して、前記蒸発した冷媒蒸気を前記
    高濃度吸収液に吸収させ、該冷媒蒸気を吸収して低濃度
    化した吸収液を前記再生器に戻す吸収式冷凍装置におい
    て、 冷媒液または吸収液の滴下機構は、前記蒸発熱交換器ま
    たは吸収熱交換器の上方に設置した容器と、該容器に列
    設された多数の滴下パイプとからなり、該滴下パイプ
    は、略逆J字形を有するとともに、入口である短寸側部
    の先端面は表面張力による液膜の形成を防止する液膜形
    成防止構造を有するとともに容器の底面に対向し、長寸
    側部が容器の下方に略垂下して配されたことを特徴とす
    る吸収式冷凍装置の冷媒液または吸収液の滴下機構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記液膜形成防止構
    造は、前記短寸側部の先端に形成した傾斜面、または段
    付き面であることを特徴とする吸収式冷凍装置の冷媒液
    または吸収液の滴下機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記滴下パ
    イプは、前記短寸側部の先端が前記容器の底に当接して
    前記容器に取り付けられたことを特徴とする吸収式冷凍
    装置の冷媒液または吸収液の滴下機構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
    滴下パイプは、前記長寸側部が前記容器の底を貫通して
    前記容器に取り付けられたことを特徴とする吸収式冷凍
    装置の冷媒液または吸収液の滴下機構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
    短寸側部の先端に形成された傾斜面の傾斜角αは水平に
    対して30°≦α≦60°であることを特徴とする吸収
    式冷凍装置の冷媒液または吸収液の滴下機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100376855C (zh) * 2005-05-10 2008-03-26 顺德职业技术学院 水汽凝结器

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