JPH09209948A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JPH09209948A
JPH09209948A JP2279896A JP2279896A JPH09209948A JP H09209948 A JPH09209948 A JP H09209948A JP 2279896 A JP2279896 A JP 2279896A JP 2279896 A JP2279896 A JP 2279896A JP H09209948 A JPH09209948 A JP H09209948A
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JP
Japan
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rotor
shaft
leaf spring
press
shaft hole
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JP2279896A
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English (en)
Inventor
Koji Tomita
浩二 富田
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロ−タ本体とロ−タ軸とを強固に固定し、ロ
−タの組付け作業性を改善し、歯形の変形を防止し、低
コストにする。 【解決手段】 一方のロ−タ57が、相手側ロ−タ55
との噛み合い部を有するロ−タ本体61と、ロ−タ本体
61に設けられた軸孔97に圧入されたロ−タ軸63
と、軸孔97に設けられた凹状の収納孔101に装着さ
れ、ロ−タ軸63とロ−タ本体61とを押圧して固定す
る波状の板ばね103とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、コンプ
レッサとして車両のス−パ−チャ−ジャなどに用いられ
る流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−11695号公報に図7の
ような回転送風機201(ル−ツ型コンプレッサ)が記
載されている。
【0003】この回転送風機201のロ−タ203、2
05は、互いに噛み合う歯形を外周に形成したロ−タ本
体207、209の軸孔211、213にロ−タ軸21
5、217を固定して作られている。ロ−タ本体20
7、209は軽量化などのためにアルミニウムのような
軽金属で作られ、ロ−タ軸215、217は強度上の理
由などから鋼で作られている。また、回転送風機201
の起動時と停止時に受ける大きな慣性力に耐えるため
に、ロ−タ軸215、217はロ−タ本体207、20
9の軸孔211、213に圧入され、更に、スプライン
部219、221で回転方向に固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ロ−タ軸2
15、217とロ−タ本体207、209とをこのよう
に強固に固定するには大きな圧入荷重が必要であるか
ら、圧入は焼嵌めで行われ、組付けの作業性が悪く、作
業コストが高い。これに加えて、圧入代が大きいと圧入
部、特に、スプライン部219、221でロ−タ本体2
07、209の外周が膨らんでしまい、歯形が損なわれ
て回転中にロ−タ203、205が接触する恐れがあ
る。
【0005】しかし、このようなことを改善するために
圧入荷重を低く、あるいは、圧入荷重を零にすると、温
度が上昇したとき、ロ−タ軸215、217とロ−タ本
体207、209の熱膨張率の差によってこれらの間に
隙間が生じ固定機能が失われる。また、熱膨張率の差を
小さくするにはロ−タ本体207、209に熱膨張率の
低い高価な材料を用いなければならない。
【0006】そこで、この発明は、ロ−タ本体とロ−タ
軸とを強固に固定しながら、ロ−タの組付け作業性を改
善し、歯形の変形が防止され、低コストな流体機械の提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の流体機械は、
互いに噛み合うロ−タと、これらを収納すると共に、流
体の流入口と流出口とを有するケ−シングとを備えた流
体機械であって、少なくとも1個のロ−タが、相手側ロ
−タとの噛み合い部を有するロ−タ本体と、ロ−タ本体
に設けられた軸孔に固定されたロ−タ軸と、この軸孔と
ロ−タ軸との間に配置されこれらを押圧して固定する波
状の板ばねとを備えたことを特徴とする。
【0008】このように、請求項1の流体機械は、ロ−
タ軸とロ−タ本体の軸孔とを波状の板ばねを介して固定
するように構成したから、ロ−タ軸とロ−タ本体との固
定を圧入や噛み合いに頼る従来例と異なり、ロ−タ軸と
ロ−タ本体との圧入代や、セレ−ションのような噛み合
い部の噛み合い代をそれだけ小さくすることが可能にな
った。従って、焼嵌めによらず、小さな圧入荷重でロ−
タ軸とロ−タ本体との組付けを容易に行うことができる
ようになり、作業性が向上し、作業コストが下がる。ま
た、無理な圧入をしないからロ−タ本体の歯形の変形が
起こらず、ロ−タの接触が防止される。
【0009】これに加えて、熱膨張率差によってロ−タ
軸とロ−タ本体との圧入部や噛み合い部の締め代が増加
する低温時は、これらの圧入部や噛み合い部が効果的に
固定機能を果たし、これらの嵌合が緩めになる高温時
は、波状の板ばねがロ−タ軸とロ−タ本体とを強固に固
定する。このように、板ばねがロ−タ軸とロ−タ本体と
の熱膨張率差を吸収しながら固定機能を果たすから、ロ
−タ本体に従来のように熱膨張率の大きい材料を用いて
も、温度変化に対して安定した固定機能が得られる。
【0010】従って、ロ−タ本体に熱膨張率の低い高価
な材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0011】こうして、ロ−タ本体に熱膨張率の大きい
材料を用い、更に圧入荷重を低くしてもロ−タ軸とロ−
タ本体は強固に固定される。
【0012】請求項2の流体機械は、請求項1の流体機
械において、波状の板ばねがロ−タ軸との接触部より接
触面積の広い固定部でロ−タ本体の軸孔に固定され、ロ
−タ軸をロ−タ本体の軸孔と板ばねのこの接触部とに圧
入するように構成したものであり、請求項1の流体機械
と同様に、焼嵌めによらず、ロ−タ軸とロ−タ本体とを
小さい圧入荷重で低コストに組付けることができると共
に、ロ−タ本体に高価な低熱膨張率の材料を用いる必要
がなく、コストの上昇が避けられる。また、温度が変化
しても安定した固定機能が得られる。
【0013】これに加えて、波状の板ばねに接触面積の
広い固定部を設け、板ばねをこの固定部でロ−タ本体の
軸孔に固定したから、アルミニウムのような硬度の低い
材料で作られるロ−タ本体に対する面圧が低くなり、か
じりによるロ−タ本体側の寸法減が防止され、固定機能
が長期に渡って保持される。
【0014】更に、波状の板ばねを固定部でロ−タ本体
の軸孔に固定し、この固定部より接触面積の狭い接触部
をロ−タ軸側にしたことにより、ロ−タ本体の軸孔と板
ばねのこの接触部とに低荷重でロ−タ軸を圧入するだけ
で、容易にロ−タの組付けを行うことができるから、ロ
−タの組付け作業性がよく、作業コストが安い。
【0015】請求項3の流体機械は、請求項1の流体機
械において、波状の板ばねがロ−タ本体の軸孔との接触
部より接触面積の広い固定部でロ−タ軸に固定され、ロ
−タ軸と板ばねのこの接触部とをロ−タ本体の軸孔に圧
入するように構成したものであり、請求項1の流体機械
と同様に、ロ−タを安い作業コストで組付けることがで
き、ロ−タ本体に高価な低熱膨張率の材料を用いる必要
がなく、温度変化に対して安定した固定機能が得られ
る。
【0016】これに加えて、波状の板ばねに接触面積の
広い固定部を設け、板ばねをこの固定部でロ−タ軸に固
定したから、ロ−タ本体の軸孔より小径のロ−タ軸と板
ばねとの接触面積が増加し、それだけ大きいトルクの伝
達が可能になって有利である。
【0017】更に、波状の板ばねを固定部でロ−タ軸に
固定し、この固定部より接触面積の狭い接触部をロ−タ
本体の軸孔側にしたことにより、ロ−タ本体の軸孔と板
ばねのこの接触部とに低荷重でロ−タ軸を圧入するだけ
で、容易にロ−タの組付けを行うことができ、ロ−タの
組付け作業性がよく、作業コストが安い。
【0018】請求項4の流体機械は、請求項1ないし3
のいずれかに記載の流体機械において、波状の板ばねを
流体の高圧側に配置したものであり、請求項1ないし3
のいずれかに記載の流体機械と同様の効果が得られる。
【0019】これに加えて、流体が高温になる高圧側に
波状の板ばねを配置したから、ロ−タ軸とロ−タ本体と
の間に温度上昇による隙間が生じても、板ばねがこの隙
間を吸収し、押し付け力によってロ−タ軸とロ−タ本体
とを効果的に固定するから、温度変化に対して特に安定
した固定機能が得られる。
【0020】請求項5の流体機械は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の流体機械において、ロ−タ本体の軸
孔とロ−タ軸との間に、圧入方向から順次大径になる圧
入部を設けると共に、リング形状に形成された波状の板
ばねをロ−タ本体の軸孔またはロ−タ軸に固定し、ロ−
タ本体とロ−タ軸とを前記圧入方向に圧入したものであ
り、請求項1ないし4のいずれかに記載の流体機械と同
様の効果が得られる。
【0021】これに加えて、ロ−タ本体の軸孔とロ−タ
軸との間に、圧入方向から順次大径になる圧入部を設け
たことによって軸方向の一方が開放されるから、リング
形状に形成した波状の板ばねを装着することが可能にな
り、ロ−タ本体の軸孔またはロ−タ軸に対する板ばねの
取り付けが楽になる。
【0022】また、ロ−タ本体とロ−タ軸とをこの圧入
方向に圧入するだけで、ロ−タの組付けを簡単に行うこ
とができ、安い作業コストでロ−タを組付けることがで
きると共に、ロ−タの組付け時に波状の板ばねによって
ロ−タ軸とロ−タ本体との位置決めが行える。
【0023】なお、このように請求項5の構成では、波
状の板ばねをロ−タ軸側に固定しても、あるいはロ−タ
本体側に固定してもよい。
【0024】請求項6の流体機械は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の流体機械において、ロ−タ本体の軸
孔またはロ−タ軸に設けられた凹状の収納部に、リング
の一部を切断した形状の波状の板ばねを配置したもので
あり、請求項1ないし4の流体機械と同様の効果が得ら
れる。
【0025】これに加えて、波状の板ばねをリングの一
部を切断した形状にしたことにより板ばねの収納部を凹
状にしても波状の板ばねを収納部に組付けることが可能
になる。従って、凹状の収納部をロ−タ軸に設ければロ
−タ本体の軸孔を軸方向ストレ−トにすることができ、
凹状の収納部をロ−タ本体に設ければロ−タ軸を軸方向
ストレ−トにすることができ、それぞれ加工が容易にな
る。
【0026】請求項7の流体機械は、請求項1ないし6
のいずれかに記載の流体機械において、波状の板ばねに
よる固定に加えて、ロ−タ本体の軸孔とロ−タ軸との間
にセレ−ションやスプラインのような噛み合い部を設
け、回転方向にかみ合わせたものであり、請求項1ない
し6の流体機械と同様の効果が得られる。
【0027】これに加えて、波状の板ばねによって固定
機能が強化されるから、セレ−ション部やスプライン部
の圧入代を小さくして負担を軽減することができ、これ
に伴って圧入作業が楽になり、作業性が向上する。ま
た、従来例と異なって、セレ−ション部やスプライン部
の無理な圧入による歯形の変形がなく、ロ−タ同士の接
触が避けられる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1、図2により、本発明の第1
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、
6、7の特徴を備えており、図1はこの実施形態を用い
たス−パ−チャ−ジャ1を示している。なお、左右の方
向は図1での左右の方向であり、符号を与えていない部
材等は図示されていない。
【0029】図1のように、ス−パ−チャ−ジャ1は、
入力プ−リ3、電磁クラッチ5、タイミングギヤ組7、
スクリュ−式コンプレッサ9(第1実施形態の流体機
械)などから構成されている。
【0030】入力プ−リ3はベアリング11によりコン
プレッサケ−シング13に支承されている。入力プ−リ
3はベルトを介してクランクシャフト側のプ−リに連結
されており、エンジンの駆動力によって回転駆動され
る。
【0031】電磁クラッチ5は、電磁コイル15とその
リ−ド線17、電磁コイル15のヨ−ク19、磁気回路
21、ア−マチャ23、ばね25、フランジ部材27な
どから構成されている。
【0032】ヨ−ク19は凸部29と止め輪31とによ
ってケ−シング13に固定されている。磁気回路21は
入力プ−リ3に磁性金属を組み込んで形成され、電磁コ
イル15の磁力をア−マチャ23へ導く。
【0033】ア−マチャ23はばね25とビス33、3
3とによってフランジ部材27に連結されている。フラ
ンジ部材27のボス部35は入力側のロ−タ軸37にス
プライン連結され、ボルト39とワッシャ41とで固定
されている。このボス部35の右端には磁気回路21と
ア−マチャ23とのエアギャップ43を調整するシム4
5が配置されている。
【0034】電磁コイル15が励磁されると、ばね25
が撓んでア−マチャ23が入力プ−リ3の磁気回路21
に吸着し、エンジンの回転がロ−タ軸37に伝達され
る。電磁コイル15の励磁が停止すると、ばね25の力
によってア−マチャ23が入力プ−リ3から離れ、ロ−
タ軸37がエンジンから切り離される。
【0035】こうして、電磁クラッチ5によりエンジン
とス−パ−チャ−ジャ1との断続が行われる。
【0036】ロ−タ軸37にはカラ−47が装着され、
このカラ−47とケ−シング13との間にはシ−ル49
が配置されてケ−シング13外部へのオイル洩れを防止
している。
【0037】タイミングギヤ組7は互いに噛み合った大
径と小径のタイミングギヤ51、53から構成されてい
る。また、エアコンプレッサ9は雌型と雄型のスクリュ
−ロ−タ55、57を備えている。
【0038】雌型のスクリュ−ロ−タ55はロ−タ本体
59の軸孔にロ−タ軸37を圧入して構成され、雄型の
スクリュ−ロ−タ57はロ−タ本体61にロ−タ軸63
を固定して構成されている。
【0039】大径のタイミングギヤ51は雌型スクリュ
−ロ−タ55のロ−タ軸37の外周に圧入されており、
小径のタイミングギヤ53はパワ−ロック機構65を介
して雄型スクリュ−ロ−タ57のロ−タ軸63に連結さ
れている。
【0040】このパワ−ロック機構65は、各スクリュ
−ロ−タ55、57が互いに接触しない状態で、タイミ
ングギヤ53をタイミングギヤ51に噛み合わせた後、
ナット67を締め付けてテ−パ−リング69をタイミン
グギヤ53とロ−タ軸63との間に押し込み、タイミン
グギヤ53をロックして各スクリュ−ロ−タ55、57
の回転方向の位置決めを行う。
【0041】各スクリュ−ロ−タ55、57のロ−タ軸
37、63は、左端部をボ−ルベアリング71によっ
て、また右端部をカラ−73とロ−ラベアリング75と
によって、それぞれケ−シング13に支承されている。
また、ロ−タ軸37、63の左端部に装着されたカラ−
77とケ−シング13との間にはシ−ル79が配置さ
れ、右端部のカラ−73とケ−シング13との間にはシ
−ル81が配置され、それぞれ潤滑剤の洩れを防止して
いる。
【0042】プ−リ3から入力したエンジンの駆動力
は、タイミングギヤ組7を介してスクリュ−ロ−タ5
5、57を回転駆動する。駆動されたコンプレッサ9は
各スクリュ−ロ−タ55、57の右端側に設けられた吸
入口(流入口)から吸入した吸気をスクリュ−ロ−タ5
5、57間で軸方向左方に圧送し、左端側に設けられた
吐出口(流出口)から吐き出して、エンジンを過給す
る。
【0043】雌型スクリュ−ロ−タ55のロ−タ本体5
9と雄型スクリュ−ロ−タ57のロ−タ本体61の各外
周には、互いに噛み合うスクリュ−状の歯形が形成され
ている。各ロ−タ本体59、61はアルミニュ−ムの鋳
物であり、各ロ−タ軸37、63は鋼製である。
【0044】図1に示すように、雄型スクリュ−ロ−タ
57のロ−タ本体61の各歯すじ部には中空部83が形
成されている。中空部83の左端側には壁部85が形成
され、中空部83の右端側に設けられた開口にはバラン
ス用のウェイト87が形成されている。中空部83は鋳
造時に中子を入れて形成され、ロ−タ本体61のボス部
89には中子を固定する幅木用の孔91が形成されてい
る。
【0045】ロ−タ軸63には、右側から小径と大径の
圧入部93、95が形成され、これらでボス部89の軸
孔97に圧入され、更に、各圧入部93、95の間で軸
孔97との間に設けられたセレ−ション部99(噛み合
い部)で回転方向に固定されている。なお、幅木用の孔
91は圧入部95によって塞がれ、気密性が保たれてい
る。
【0046】これに加えて、ロ−タ本体61の軸孔97
には凹状の収納部101が設けられ、この収納部101
には波状の板ばね103が配置されている。この波状板
ばね103は収納部101に装着してリング形状にした
ものである。波状板ばね103の外周には、図2に示す
ように、円筒の一部をなす平滑な固定部105が設けら
れ、波状板ばね103はこの固定部105で収納部10
1に固定されている。この固定部105の接触面積はロ
−タ軸63側の接触部107より広くしてある。
【0047】スクリュ−ロ−タ57の組付けは、収納部
101に波状板ばね103を装着したロ−タ本体61の
軸孔97に、ロ−タ軸63を左側から圧入して行われ
る。圧入されると、波状板ばね103はそのばね力によ
ってロ−タ本体61とロ−タ軸63とを強固に固定す
る。
【0048】ロ−タ本体61とロ−タ軸63との固定機
能は、波状板ばね103の固定機能を最も大きくし、圧
入部93、95と軸孔97及びセレ−ション部99は板
ばね103の固定機能を補助するようにされている。
【0049】こうして、ス−パ−チャ−ジャ1が構成さ
れている。
【0050】上記のように、ス−パ−チャ−ジャ1で
は、ロ−タ軸63とロ−タ本体61とを波状板ばね10
3を介して固定するように構成したから、ロ−タ軸63
とロ−タ本体61との圧入部93、95やセレ−ション
部99の噛み合い代を、従来例より小さくすることが可
能になった。従って、スクリュ−ロ−タ57の組付け
を、焼嵌めによらず、小さな圧入荷重で容易に行うこと
ができ、作業性が向上し、作業コストが大幅に低減され
る。
【0051】また、圧入部93、95やセレ−ション部
99で無理な圧入をしないからロ−タ本体61の歯形の
変形が起こらず、スクリュ−ロ−タ55、57同士の接
触が防止される。
【0052】これに加えて、ロ−タ軸63とロ−タ本体
61との熱膨張率の差によって締まり嵌めになる低温時
は、圧入部93、95やセレ−ション部99が充分な固
定機能を果たし、これらの嵌合が緩めになる高温時は、
波状板ばね103がロ−タ軸と63ロ−タ本体61とを
強固に固定する。板ばね103は、こうして、ロ−タ軸
63とロ−タ本体61との熱膨張率差を吸収しながら、
固定機能を果たす。
【0053】波状板ばね103がこのように熱膨張率差
を吸収するから、ロ−タ本体61に熱膨張率の低い高価
な材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0054】更に、接触面積の広い固定部105で波状
板ばね103をロ−タ本体61の軸孔97に固定するか
ら、アルミニウムのような硬度の低い材料で作られるロ
−タ本体61に対する面圧がそれだけ低くなり、かじり
によるロ−タ本体61の寸法減が防止され、波状板ばね
103の固定機能が長期に渡って保持される。
【0055】雄型スクリュ−ロ−タ57を、各歯すじに
中空部83を設ける中空構造にして慣性モ−メントを極
めて小さくしたことと、波状板ばね103でロ−タ軸6
3とロ−タ本体61とを強固に固定したことによって、
急激な加減速の際(ス−パ−チャ−ジャ1の起動時と停
止時)にもスクリュ−ロ−タ55、57の接触は防止さ
れる。
【0056】次に、図3と図2により本発明の第2実施
形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、4、6
の特徴を備えている。なお、左右の方向は図3での左右
の方向である。
【0057】図3はこの実施形態の流体機械であるスク
リュ−式コンプレッサに用いられるスクリュ−ロ−タ1
09を示しており、このスクリュ−式コンプレッサはス
−パ−チャ−ジャに用いられている。
【0058】スクリュ−ロ−タ109は、タイミングギ
ヤ組を介して互いに接触しない状態で相手側のスクリュ
−ロ−タと噛み合っている。スクリュ−ロ−タ109は
ロ−タ軸111とロ−タ本体113とで構成されてい
る。ロ−タ軸111は鋼製であり、ロ−タ本体113は
アルミニュ−ムの鋳物である。なお、スクリュ−ロ−タ
109の左端側が吸気の吐出口側になる。
【0059】図3に示したように、ロ−タ軸111は圧
入部115でロ−タ本体113の軸孔117に圧入され
ている。
【0060】また、この軸孔117の左端側と右端側に
はそれぞれ凹状の収納部119が設けられ、各収納部1
19には、図2に示した波状板ばね103が装着されて
いる。各波状板ばね103は、外周の固定部105で収
納部119に固定されている。
【0061】スクリュ−ロ−タ109の組付けは、収納
部119に波状板ばね103を装着したロ−タ本体11
3の軸孔117にロ−タ軸111を圧入して行われ、波
状板ばね103はそのばね力によってロ−タ本体113
とロ−タ軸111とを強固に固定する。
【0062】ロ−タ本体113とロ−タ軸111との固
定機能は、波状板ばね103の固定機能を最も大きく
し、圧入部115は板ばね103の固定機能を補助する
ようにされている。
【0063】このように、ロ−タ軸111とロ−タ本体
113とを主に波状板ばね103で固定するように構成
したから、圧入部115の圧入代を従来例より小さくす
ることが可能になった。従って、焼嵌めによらず、小さ
な圧入荷重でスクリュ−ロ−タ109の組付けを容易に
行うことができ、作業性が向上し、作業コストが大幅に
低減される。
【0064】また、圧入部115で無理な圧入をしない
からロ−タ本体113の歯形の変形が起こらず、スクリ
ュ−ロ−タ同士の接触が防止される。
【0065】これに加えて、ロ−タ軸111とロ−タ本
体113との熱膨張率差により締まり嵌めになる低温時
は、圧入部115が充分な固定機能を果たし、この嵌合
が緩めになる高温時は、波状板ばね103がロ−タ軸1
11とロ−タ本体113とを強固に固定する。また、吸
気が高温になる吐出側ではロ−タ軸111とロ−タ本体
113との間に隙間が生じやすいが、このような場合で
も、吐出側に配置した波状板ばね103がこの隙間を埋
めてロ−タ軸111とロ−タ本体113とを強く固定す
る。
【0066】こうして、板ばね103は、温度が変化し
てもロ−タ軸111とロ−タ本体113との熱膨張率差
を吸収しながら、安定した固定機能を果たす。
【0067】波状板ばね103がこのように熱膨張率差
を吸収するから、ロ−タ本体113に高価な低熱膨張率
の材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0068】更に、接触面積の広い固定部105で波状
板ばね103をロ−タ本体113の軸孔117に固定す
るから、アルミニウムのような硬度の低い材料で作られ
るロ−タ本体113に対する面圧がそれだけ低くなり、
かじりによる寸法減が防止され、波状板ばね103の固
定機能が長期に渡って保持される。
【0069】このように、波状板ばね103がロ−タ軸
111とロ−タ本体113とを強固に固定するから、急
激な加減速の際(ス−パ−チャ−ジャの起動時と停止
時)にも各スクリュ−ロ−タの接触は防止される。
【0070】これに加えて、波状板ばね103の収納部
119を凹状にしても、波状板ばね103をリングの一
部を切断した形状にしたことによって収納部119に装
着することが可能になる。従って、上記のように、凹状
の収納部119をロ−タ本体113に設ければロ−タ軸
111を軸方向ストレ−トにすることができ、加工が容
易になる。
【0071】なお、この実施形態のように、ロ−タ軸1
11とロ−タ本体113とを波状板ばね103と、相対
回転可能な円筒状の圧入部115とで固定する構成で
は、板ばね103及び圧入部115で適度な滑りが発生
するように構成すれば、万が一、ロータ間に過大なトル
クが入力した場合、トルクリミッタ−作用が得られ、コ
ンプレッサの大きな破損を防止することができる。
【0072】次に、図4により本発明の第3実施形態を
説明する。この実施形態は請求項1、2、5の特徴を備
えている。なお、左右の方向は図4での左右の方向であ
る。
【0073】図4はこの実施形態の流体機械であるスク
リュ−式コンプレッサに用いられるスクリュ−ロ−タ1
21を示しており、このスクリュ−式コンプレッサはス
−パ−チャ−ジャに用いられている。
【0074】スクリュ−ロ−タ121は、タイミングギ
ヤ組を介して互いに接触しない状態で相手側のスクリュ
−ロ−タと噛み合っている。スクリュ−ロ−タ121は
ロ−タ軸123とロ−タ本体125とで構成されてお
り、ロ−タ軸123は鋼製であり、ロ−タ本体125は
アルミニュ−ムの鋳物である。
【0075】図4に示したように、ロ−タ軸123には
右側から小径と大径の圧入部127、129が形成さ
れ、これらでロ−タ本体125に設けられた小径と大径
の軸孔131、133に圧入されている。
【0076】また、ロ−タ本体125の大径の軸孔13
3にはリング形状の波状板ばね135が装着されてい
る。この波状板ばね135の外周には円筒の一部をなす
平滑な固定部137が設けられ、波状板ばね135はこ
の固定部137で軸孔133に固定されている。この固
定部137の接触面積はロ−タ軸123側の接触部13
9より広くしてある。
【0077】スクリュ−ロ−タ121の組付けは、波状
板ばね135を装着したロ−タ本体125の軸孔13
1、133に、ロ−タ軸123を左側から圧入して行わ
れる。なお、このように圧入するだけで、波状板ばね1
35の幅によってロ−タ軸123とロ−タ本体125軸
方向の位置決めが容易に行える。
【0078】波状板ばね135はそのばね力によってロ
−タ本体125とロ−タ軸123とを強固に固定する。
【0079】ロ−タ本体125とロ−タ軸123との固
定機能は、波状板ばね135の固定機能を最も大きく
し、各圧入部127、129は板ばね135の固定機能
を補助するようにされている。
【0080】このように、ロ−タ軸123とロ−タ本体
125とを主に波状板ばね135で固定するように構成
したから、圧入部127、129の圧入代を従来例より
小さくすることが可能になり、焼嵌めによらず、小さな
圧入荷重でスクリュ−ロ−タ121の組付けを容易に行
うことができ、作業性が向上し、作業コストが大幅に低
減される。
【0081】また、圧入部127、129で無理な圧入
をしないからロ−タ本体125の歯形の変形が起こら
ず、スクリュ−ロ−タ同士の接触が防止される。
【0082】これに加えて、ロ−タ軸123とロ−タ本
体125との熱膨張率差により締まり嵌めになる低温時
は、圧入部127、129が充分な固定機能を果たし、
この嵌合が緩めになる高温時は、波状板ばね135がロ
−タ軸123とロ−タ本体125とを強固に固定する。
こうして、板ばね135はロ−タ軸123とロ−タ本体
125との熱膨張率差を吸収しながら、固定機能を果た
す。
【0083】波状板ばね135がこのように熱膨張率差
を吸収するから、ロ−タ本体125に高価な低熱膨張率
の材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0084】更に、波状板ばね135を接触面積の広い
固定部137でロ−タ本体125の軸孔133に固定す
るから、アルミニウムのような硬度の低い材料で作られ
るロ−タ本体125に対する面圧がそれだけ低くなり、
かじりによる寸法減が防止され、波状板ばね135の固
定機能が長期に渡って保持される。
【0085】このように、波状板ばね135によってロ
−タ軸123とロ−タ本体125とを強固に固定したか
ら、急激な加減速の際(ス−パ−チャ−ジャの起動時と
停止時)にも各スクリュ−ロ−タの接触は防止される。
【0086】また、この実施形態でも、板ばね135と
圧入部127、圧入部127と軸孔131、圧入部12
9と軸孔133とで適度な滑りが発生するように構成す
れば、万が一、ロータ間に過大なトルクが入力した場
合、トルクリミッタ−作用が得られ、コンプレッサの大
きな破損を防止することができる。
【0087】なお、請求項5の特徴を有する構成では、
波状板ばね135をロ−タ本体125に固定した第3実
施形態と反対に、波状板ばねをロ−タ軸側に固定しても
よい。
【0088】次に、図5と図6により本発明の第4実施
形態を説明する。この実施形態は請求項1、3、4、6
の特徴を備えている。なお、左右の方向は図5での左右
の方向である。
【0089】図5はこの実施形態の流体機械であるスク
リュ−式コンプレッサに用いられるスクリュ−ロ−タ1
41を示しており、このスクリュ−式コンプレッサはス
−パ−チャ−ジャに用いられている。
【0090】スクリュ−ロ−タ141は、タイミングギ
ヤ組を介して互いに接触しない状態で相手側のスクリュ
−ロ−タと噛み合っている。スクリュ−ロ−タ141は
ロ−タ軸143とロ−タ本体145とで構成されてお
り、ロ−タ軸143は鋼製であり、ロ−タ本体145は
アルミニュ−ムの鋳物である。なお、スクリュ−ロ−タ
141の左端側が吸気の吐出口側になる。
【0091】図5に示したように、ロ−タ軸143は圧
入部147でロ−タ本体145の軸孔149に圧入され
ている。
【0092】また、ロ−タ軸143の左端側(吐出口
側)には凹状の収納部151が設けられ、この収納部1
51には波状板ばね153が配置されている。この波状
板ばね153は収納部151に装着してリング形状にし
たものである。図6に示すように、波状板ばね153の
内周には、円筒の一部をなす平滑な固定部155が設け
られ、波状板ばね153はこの固定部155で収納部1
51に固定されている。この固定部155の接触面積は
ロ−タ本体145側の接触部157より広くしてあり、
接触部157の先端は適度に尖っている。
【0093】スクリュ−ロ−タ141の組付けは、収納
部151に波状板ばね153を装着したロ−タ軸143
をロ−タ本体145の軸孔149に圧入して行われる。
このとき、波状板ばね153の接触部157はロ−タ本
体145の軸孔149に食い込む。波状板ばね153は
そのばね力によってロ−タ本体145とロ−タ軸143
とを強固に固定する。
【0094】ロ−タ本体145とロ−タ軸143との固
定機能は、波状板ばね153の固定機能を最も大きく
し、圧入部147は板ばね153の固定機能を補助する
ようにされている。
【0095】このように、ロ−タ軸143とロ−タ本体
145とを主に波状板ばね153で固定するように構成
したから、圧入部147の圧入代を従来例より小さくす
ることが可能になり、焼嵌めによらず、小さな圧入荷重
でスクリュ−ロ−タ141の組付けを容易に行うことが
できる。こうして、作業性が向上し、作業コストが大幅
に低減される。
【0096】また、圧入部147と軸孔149の間で無
理な圧入をしないからロ−タ本体145に歯形の変形が
起こらず、スクリュ−ロ−タ同士の接触が防止される。
【0097】これに加えて、ロ−タ軸143とロ−タ本
体145との熱膨張率差により締まり嵌めになる低温時
は、圧入部147と軸孔149とが充分な固定機能を果
たし、この嵌合が緩めになる高温時は、波状板ばね15
3がロ−タ軸143とロ−タ本体145とを強固に固定
する。また、吸気が高温になる吐出側ではロ−タ軸14
3とロ−タ本体145との間に隙間が生じやすいが、こ
のような場合でも、吐出側に配置された波状板ばね15
3がこの隙間を埋めてロ−タ軸143とロ−タ本体14
5との固定機能を保持する。
【0098】こうして、板ばね153はロ−タ軸143
とロ−タ本体145との熱膨張率差を吸収しながら、固
定機能を果たす。
【0099】波状板ばね153がこのように熱膨張率差
を吸収するから、ロ−タ本体145に高価な低熱膨張率
の材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0100】これに加えて、波状板ばね153を接触面
積の広い固定部155でロ−タ軸143に固定したか
ら、ロ−タ本体145の軸孔149より小径のロ−タ軸
143(収納部151)と波状板ばね153との接触面
積が増加し、それだけ大きいトルク伝達が可能になって
有利である。
【0101】このように、波状板ばね153によってロ
−タ軸と143ロ−タ本体145とを強固に固定したか
ら、急激な加減速の際(ス−パ−チャ−ジャの起動時と
停止時)にも各スクリュ−ロ−タの接触は防止される。
【0102】なお、この実施形態の場合も、板ばね15
3と軸孔149及び圧入部147と軸孔149で適度な
滑りが発生するように構成すれば、万が一、ロータ間に
過大なトルクが入力した場合、トルクリミッタ−作用が
得られ、コンプレッサの大きな破損を防止することがで
きる。
【0103】これに加えて、波状板ばね153の収納部
151を凹状にしても、波状板ばね153をリングの一
部を切断した形状にしたことによって収納部151に装
着することが可能になる。従って、上記のように、収納
部151をロ−タ軸143に設ければロ−タ本体145
の軸孔149を軸方向ストレ−トにすることができ、加
工が容易になる。
【0104】なお、本発明の流体機械では、波状板ばね
によるロ−タ軸とロ−タ本体との固定を、一部のロ−タ
だけに、あるいは全てのロ−タに、適用してもよい。
【0105】また、本発明の流体機械は、繭型断面のロ
−タを用いるル−ツ式の流体機械でもよい。
【0106】更に、本発明の流体機械は、コンプレッサ
やブロワ−だけでなく、流体圧を与えて回転を取り出す
流体圧モ−タとして用いてもよい。
【0107】
【発明の効果】請求項1の流体機械は、ロ−タ軸とロ−
タ本体とを波状の板ばねで固定するように構成したか
ら、従来例と異なって、ロ−タ軸とロ−タ本体との圧入
代や、セレ−ションのような噛み合い部の噛み合い代を
小さくすることが可能になり、焼嵌めによらず、小さな
圧入荷重でロ−タ軸とロ−タ本体との組付けを容易に行
うことができる。従って、作業性が向上し、作業コスト
が下がる。
【0108】また、無理な圧入をしないからロ−タ本体
に歯形の変形が起こらず、ロ−タの接触が防止される。
【0109】更に、ロ−タ本体に熱膨張率の大きい材料
を用いても、熱膨張率差によってロ−タ軸とロ−タ本体
との圧入部や噛み合い部が締まり嵌めになる低温時は、
圧入部や噛み合い部が効果的に固定機能を果たし、これ
らの嵌合が緩めになる高温時は、波状の板ばねがロ−タ
軸とロ−タ本体とを強固に固定するから、温度変化に対
して安定した固定機能が得られる。
【0110】従って、ロ−タ本体に熱膨張率の低い高価
な材料を用いる必要がなく、コストの上昇が避けられ
る。
【0111】請求項2の流体機械は、請求項1の流体機
械と同様の効果を得ると共に、波状の板ばねを接触面積
の広い固定部でロ−タ本体の軸孔に固定したことによ
り、アルミニウムのような硬度の低い材料で作られるロ
−タ本体に対する面圧が低くなり、かじりによるロ−タ
本体側の寸法減が防止され、固定機能が長期に渡って保
持される。
【0112】また、このように波状の板ばねを固定部で
ロ−タ本体側に固定し、この固定部より接触面積の狭い
接触部をロ−タ軸側にしたことにより、ロ−タ軸とロ−
タ本体とを低荷重で圧入するだけで、安い作業コストで
容易にロ−タの組付けを行うことができる。
【0113】請求項3の流体機械は、請求項1の流体機
械と同様の効果を得ると共に、波状の板ばねを接触面積
の広い固定部でロ−タ軸に固定したことにより、ロ−タ
本体の軸孔より小径のロ−タ軸と板ばねとの接触面積が
増加し、それだけ大きいトルク伝達が可能になって有利
である。
【0114】また、このように波状の板ばねを固定部で
ロ−タ軸側に固定し、この固定部より接触面積の狭い接
触部をロ−タ本体側にしたことにより、ロ−タ軸とロ−
タ本体とを低荷重で圧入するだけで、安い作業コストで
容易にロ−タの組付けが行える。
【0115】請求項4の流体機械は、請求項1ないし3
のいずれかに記載の流体機械と同様の効果を得ると共
に、流体が高温になる高圧側に波状の板ばねを配置した
から、ロ−タ軸とロ−タ本体との間に温度上昇による隙
間が生じても、板ばねがこの隙間を吸収し、押し付け力
によってロ−タ軸とロ−タ本体とを効果的に固定するか
ら、温度変化に対して特に安定した固定機能が得られ
る。
【0116】請求項5の流体機械は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の流体機械と同様の効果を得ると共
に、ロ−タ本体の軸孔とロ−タ軸との間に、圧入方向か
ら順次大径になる圧入部を設けたことによって軸方向の
一方が開放されるから、リング状の板ばねを装着するこ
とが可能になり、ロ−タ本体側またはロ−タ軸側に対す
る板ばねの取り付けが楽になる。また、ロ−タ本体とロ
−タ軸とをこの圧入方向に圧入するだけで、安い作業コ
ストで容易にロ−タの組付けが行えると共に、ロ−タの
組付け時に波状板ばねの幅によってロ−タ軸とロ−タ本
体との位置決めを行える。
【0117】請求項6の流体機械は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の流体機械と同様の効果を得ると共
に、波状の板ばねをリングの一部を切断した形状にした
ことにより収納部を凹状にしても波状の板ばねを収納部
に装着することが可能になる。従って、凹状の収納部を
ロ−タ軸に設ければロ−タ本体の軸孔を軸方向ストレ−
トにすることができ、凹状の収納部をロ−タ本体に設け
ればロ−タ軸を軸方向ストレ−トにすることができ、い
ずれも加工が容易になる。
【0118】請求項7の流体機械は、請求項1ないし6
のいずれかに記載の流体機械と同様の効果を得ると共
に、波状の板ばねによって固定機能が強化されるから、
セレ−ション部やスプライン部の圧入代を小さくして負
担を軽減することができ、これに伴って圧入作業が楽に
なり、作業性が向上する。また、従来例と異なって、セ
レ−ション部やスプライン部の無理な圧入による歯形変
形がなく、ロ−タ同士の接触が避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に用いられたスクリュ−
ロ−タを示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に用いられたスクリュ−
ロ−タを示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態に用いられたスクリュ−
ロ−タを示す断面図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】
9 スクリュ−式コンプレッサ(流体機械) 13 コンプレッサケ−シング 57 雄型スクリュ−ロ−タ(ロ−タ) 61、113、125、145 ロ−タ本体 63、111、123、143 ロ−タ軸 97、117、131、133、149 軸孔 99 セレ−ション部(噛み合い部) 103、153 波状の板ばね(リングの一部を切断し
た形状のもの) 105、137、155 固定部 107、139、157 接触部 109、121、141 スクリュ−ロ−タ(ロ−タ) 135 波状の板ばね(リング形状のもの)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに噛み合うロ−タと、これらを収納
    すると共に、流体の流入口と流出口とを有するケ−シン
    グとを備えた流体機械であって、少なくとも1個のロ−
    タが、相手側ロ−タとの噛み合い部を有するロ−タ本体
    と、ロ−タ本体に設けられた軸孔に固定されたロ−タ軸
    と、この軸孔とロ−タ軸との間に配置されこれらを押圧
    して固定する波状の板ばねとを備えたことを特徴とする
    流体機械。
  2. 【請求項2】 波状の板ばねがロ−タ軸との接触部より
    接触面積の広い固定部でロ−タ本体の軸孔に固定され、
    ロ−タ軸がロ−タ本体の軸孔及びこの板ばねの接触部に
    圧入された請求項1の流体機械。
  3. 【請求項3】 波状の板ばねがロ−タ本体の軸孔との接
    触部より接触面積の広い固定部でロ−タ軸に固定され、
    ロ−タ軸及びこの板ばねの接触部がロ−タ本体の軸孔に
    圧入された請求項1の流体機械。
  4. 【請求項4】 波状の板ばねが、流体の高圧側に配置さ
    れた請求項1ないし3のいずれかに記載の流体機械。
  5. 【請求項5】 ロ−タ本体の軸孔とロ−タ軸との間に、
    圧入方向から順次大径になる圧入部が設けられ、リング
    形状に形成された波状の板ばねがロ−タ本体の軸孔また
    はロ−タ軸に固定され、ロ−タ本体とロ−タ軸とが前記
    圧入方向に圧入された請求項1ないし4のいずれかに記
    載の流体機械。
  6. 【請求項6】 ロ−タ本体の軸孔またはロ−タ軸に設け
    られた凹状の収納部に、リングの一部を切断した形状の
    波状の板ばねを配置した請求項1ないし4のいずれかに
    記載の流体機械。
  7. 【請求項7】 波状の板ばねによる固定に加えて、ロ−
    タ本体の軸孔とロ−タ軸とが噛み合い部で回転方向に噛
    み合った請求項1ないし6のいずれかに記載の流体機
    械。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011089595A (ja) * 2009-10-23 2011-05-06 Kubota Corp 管継手
JP2011133073A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Ckd Corp 軸部品
JP2019035350A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 株式会社神戸製鋼所 嵌合構造および圧縮機用スクリュロータ

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JP2011133073A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Ckd Corp 軸部品
JP2019035350A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 株式会社神戸製鋼所 嵌合構造および圧縮機用スクリュロータ

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