JPH09209936A - 密閉形圧縮機 - Google Patents
密閉形圧縮機Info
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- JPH09209936A JPH09209936A JP2428596A JP2428596A JPH09209936A JP H09209936 A JPH09209936 A JP H09209936A JP 2428596 A JP2428596 A JP 2428596A JP 2428596 A JP2428596 A JP 2428596A JP H09209936 A JPH09209936 A JP H09209936A
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- oil
- oil supply
- crankshaft
- refrigerating machine
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遠心給油方式において、給油ピ−スでの冷凍
機油の揚力を高めて冷凍機油の摺動部への給油量を増加
させる。 【解決手段】 クランク軸の下端部に取り付けられる給
油ピース6の下端部の先端絞り部よりも上部の内面に、
給油ピース6の中心軸に平行なまたは傾斜した帯状突起
19が1または複数個、給油ピース6の内面の円周方向
に等間隔に形成されている。給油ピース6が回転する
と、遠心力によって冷凍機油2が給油ピース6の先端絞
り部の内面に沿って上昇し、帯状突起19の高さまで上
昇すると、その側面に衝突し、帯状突起19の側面に沿
ってさらに上昇する力が加わる。このようにして、冷凍
機油2の揚力が増加する。
機油の揚力を高めて冷凍機油の摺動部への給油量を増加
させる。 【解決手段】 クランク軸の下端部に取り付けられる給
油ピース6の下端部の先端絞り部よりも上部の内面に、
給油ピース6の中心軸に平行なまたは傾斜した帯状突起
19が1または複数個、給油ピース6の内面の円周方向
に等間隔に形成されている。給油ピース6が回転する
と、遠心力によって冷凍機油2が給油ピース6の先端絞
り部の内面に沿って上昇し、帯状突起19の高さまで上
昇すると、その側面に衝突し、帯状突起19の側面に沿
ってさらに上昇する力が加わる。このようにして、冷凍
機油2の揚力が増加する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高効率・高信頼性
の冷凍空調装置に搭載する密閉型圧縮機に係り、特に、
冷凍機油の給油機構の改良に関する。
の冷凍空調装置に搭載する密閉型圧縮機に係り、特に、
冷凍機油の給油機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は往復式の密閉形圧縮機の内部構
造を示す縦断面図であって、1は密閉容器、2は冷凍機
油、3は電動機部、4は圧縮機構部、5はクランク軸、
6は給油ピース、7はピン部(偏心部)、8はピスト
ン、9はシリンダ、10はフレーム、10aはベアリン
グ部、11は固定子、12は回転子、13はスパイラル
溝、14はジャーナル給油孔、15はピン部7の給油
孔、16はスパイラル溝、17は支持バネである。
造を示す縦断面図であって、1は密閉容器、2は冷凍機
油、3は電動機部、4は圧縮機構部、5はクランク軸、
6は給油ピース、7はピン部(偏心部)、8はピスト
ン、9はシリンダ、10はフレーム、10aはベアリン
グ部、11は固定子、12は回転子、13はスパイラル
溝、14はジャーナル給油孔、15はピン部7の給油
孔、16はスパイラル溝、17は支持バネである。
【0003】同図において、フレーム10の上面に圧縮
機構部4のシリンダ9が、下面に電動機部3の固定子1
1が夫々固定され、また、固定子11は支持バネ17を
介して密閉容器1の底部に支持されている。フレーム1
0のベアリング部10aで回転可能に支持されるクラン
ク軸5の下部に電動機部3の回転子12が固定され、ま
た、クランク軸5は、その上端部側のピン部7などを介
してピストン8が連結されており、このピストン8はシ
リンダ9の内部で往復運動可能に取り付けられている。
機構部4のシリンダ9が、下面に電動機部3の固定子1
1が夫々固定され、また、固定子11は支持バネ17を
介して密閉容器1の底部に支持されている。フレーム1
0のベアリング部10aで回転可能に支持されるクラン
ク軸5の下部に電動機部3の回転子12が固定され、ま
た、クランク軸5は、その上端部側のピン部7などを介
してピストン8が連結されており、このピストン8はシ
リンダ9の内部で往復運動可能に取り付けられている。
【0004】かかる構成により、電動機部3によってク
ランク軸5が回転駆動されると、この回転運動は、ピン
部7になどにより、ピストン8の往復運動に変換され、
この往復運動によってシリンダ9の内部空間であるシリ
ンダ室の容積が増加・減少を繰り返す。そして、シリン
ダ室の容積が増加するにつれてこのシリンダ室に冷媒ガ
スが吸い込まれ、シリンダ室の容積が減少するにつれて
シリンダ室に吸い込まれた冷媒ガスが圧縮されて吐出さ
れる。
ランク軸5が回転駆動されると、この回転運動は、ピン
部7になどにより、ピストン8の往復運動に変換され、
この往復運動によってシリンダ9の内部空間であるシリ
ンダ室の容積が増加・減少を繰り返す。そして、シリン
ダ室の容積が増加するにつれてこのシリンダ室に冷媒ガ
スが吸い込まれ、シリンダ室の容積が減少するにつれて
シリンダ室に吸い込まれた冷媒ガスが圧縮されて吐出さ
れる。
【0005】クランク軸5の下端部には給油ピース6が
取り付けられており、この給油ピース6が密閉容器1の
下部に貯溜されている冷凍機油2に浸されている。クラ
ンク軸5が回転し、給油ピース6が回転すると、この回
転の際の遠心力により、給油ピース6の内面に沿って冷
凍機油が上昇し、さらに、クランク軸5内のジャーナル
給油孔14を介して、これに連通したスパイラル溝13
を上昇し、このとき、冷凍機油の一部がベアリング部1
0aとクランク軸5との間の摺動部に給油される。ま
た、スパイラル溝13を上昇した冷凍機油は、ピン部7
の給油孔15及びスパイラル溝16を介してピン部7の
上端まで上昇し、これと同時に放射状に飛ばされてピス
トン8とシリンダ9との摺動部に給油される。
取り付けられており、この給油ピース6が密閉容器1の
下部に貯溜されている冷凍機油2に浸されている。クラ
ンク軸5が回転し、給油ピース6が回転すると、この回
転の際の遠心力により、給油ピース6の内面に沿って冷
凍機油が上昇し、さらに、クランク軸5内のジャーナル
給油孔14を介して、これに連通したスパイラル溝13
を上昇し、このとき、冷凍機油の一部がベアリング部1
0aとクランク軸5との間の摺動部に給油される。ま
た、スパイラル溝13を上昇した冷凍機油は、ピン部7
の給油孔15及びスパイラル溝16を介してピン部7の
上端まで上昇し、これと同時に放射状に飛ばされてピス
トン8とシリンダ9との摺動部に給油される。
【0006】図12は従来の給油ピース6の一例の先端
部を示す縦断面図である。
部を示す縦断面図である。
【0007】同図において、給油ピース6は先端部が絞
り込まれており、この給油ピース6の先端部内に冷凍機
油2が侵入している。給油ピース6が回転すると、この
給油ピース6の絞り部分の内径曲率部でこの給油ピース
6の回転軸に垂直な方向に遠心力Fが作用し、この遠心
力Fでの給油ピース6の内面に沿う接線方向分力F1に
より、この給油ピース6の絞り部分の内径曲率部を冷凍
機油2が上昇する。
り込まれており、この給油ピース6の先端部内に冷凍機
油2が侵入している。給油ピース6が回転すると、この
給油ピース6の絞り部分の内径曲率部でこの給油ピース
6の回転軸に垂直な方向に遠心力Fが作用し、この遠心
力Fでの給油ピース6の内面に沿う接線方向分力F1に
より、この給油ピース6の絞り部分の内径曲率部を冷凍
機油2が上昇する。
【0008】図13は従来の給油ピース6の他の例を示
す縦断面図であって、18は油板である。
す縦断面図であって、18は油板である。
【0009】同図において、給油ピ−ス6内にこれと別
体の油板18が設けられており、図12で説明したよう
にして給油ピース6の内面を油板18まで上昇した冷凍
機油2は、この油板18で遠心力Fの接線方向分力F
1’が加わり、さらに揚程を大きくしている。
体の油板18が設けられており、図12で説明したよう
にして給油ピース6の内面を油板18まで上昇した冷凍
機油2は、この油板18で遠心力Fの接線方向分力F
1’が加わり、さらに揚程を大きくしている。
【0010】なお、この種の類似例としては、実開昭5
7−136876号公報などに開示されている。
7−136876号公報などに開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、遠心力を利用し
て冷凍機油の潤滑を行なう手段の一例としては、前述の
ように、電動機の回転の際に、給油ピ−スの内面に生じ
る遠心力により、絞り加工された給油ピ−スの傾斜部内
面を上昇させ、クランク軸やその他の部分の摺動部に給
油するものが挙げられる。
て冷凍機油の潤滑を行なう手段の一例としては、前述の
ように、電動機の回転の際に、給油ピ−スの内面に生じ
る遠心力により、絞り加工された給油ピ−スの傾斜部内
面を上昇させ、クランク軸やその他の部分の摺動部に給
油するものが挙げられる。
【0012】このように遠心力を利用した給油方式は、
圧力条件に左右される差圧を利用した給油方式に比べて
安定した給油量が得られ、かつ高速回転する摺動部に対
しては、遠心力の増大により、給油量が増すため、効果
的な給油が可能となる。
圧力条件に左右される差圧を利用した給油方式に比べて
安定した給油量が得られ、かつ高速回転する摺動部に対
しては、遠心力の増大により、給油量が増すため、効果
的な給油が可能となる。
【0013】しかし、近年、冷媒に関するフロン規制に
より、塩素を含まないHFC冷媒の適用が進められてい
るが、これによると、次のような点が問題点となる。即
ち、 (1)冷媒が塩素を含まないため、摺動部に塩化鉄皮膜
が生成されない。 (2)HFC冷媒に対して主に用いられるエステル系冷
凍機油は、冷媒との相溶性が低く、鉱油などに比べて充
分な油膜が形成されにくい。
より、塩素を含まないHFC冷媒の適用が進められてい
るが、これによると、次のような点が問題点となる。即
ち、 (1)冷媒が塩素を含まないため、摺動部に塩化鉄皮膜
が生成されない。 (2)HFC冷媒に対して主に用いられるエステル系冷
凍機油は、冷媒との相溶性が低く、鉱油などに比べて充
分な油膜が形成されにくい。
【0014】また、図13に示したような油板などによ
る2体型の給油ピ−スにおいては、構造が複雑となり、
部品点数が増加してコスト高という問題点が挙げられ
る。
る2体型の給油ピ−スにおいては、構造が複雑となり、
部品点数が増加してコスト高という問題点が挙げられ
る。
【0015】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、給油ピ−ス構造を一体型のもの
として冷凍機油の揚力を高めることができるようにし、
かつ給油特性を向上させることにより、潤滑特性を改善
し、低コストで高信頼性の密閉形圧縮機を提供すること
にある。
であって、その目的は、給油ピ−ス構造を一体型のもの
として冷凍機油の揚力を高めることができるようにし、
かつ給油特性を向上させることにより、潤滑特性を改善
し、低コストで高信頼性の密閉形圧縮機を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、クランク軸の下端部内面に所定個数の帯
状突起を設け、かつ該帯状突起の個数,断面形状,角度
を適宜設定する。
に、本発明は、クランク軸の下端部内面に所定個数の帯
状突起を設け、かつ該帯状突起の個数,断面形状,角度
を適宜設定する。
【0017】これによると、 (1)クランク軸の下端部の内面に軸方向の帯状突起を
設けることにより、揚力を増加させ、給油能力を向上さ
せることができる。
設けることにより、揚力を増加させ、給油能力を向上さ
せることができる。
【0018】(2)上記帯状突起を傾斜させることによ
り、あるいは、螺旋状とすることにより、流量抵抗が減
って給油効率が向上し、また、冷凍機油のかき回しが抑
制されて油面の安定化及びかき回し音などを低減でき
る。
り、あるいは、螺旋状とすることにより、流量抵抗が減
って給油効率が向上し、また、冷凍機油のかき回しが抑
制されて油面の安定化及びかき回し音などを低減でき
る。
【0019】(3)上記帯状突起の側面を給油ピースの
面から所定の角度で傾いた傾斜面とすることにより、流
量抵抗が減って給油効率が向上する。また、冷凍機油の
掻き回しが抑制されて油面の安定化及び掻き回し音を低
減することができる。
面から所定の角度で傾いた傾斜面とすることにより、流
量抵抗が減って給油効率が向上する。また、冷凍機油の
掻き回しが抑制されて油面の安定化及び掻き回し音を低
減することができる。
【0020】(4)上記帯状突起を持つ給油装置とクラ
ンク軸とを別体化することにより、給油装置を塑性加工
によって容易に作成することができ、給油ピ−ス構造を
一体化することができる。
ンク軸とを別体化することにより、給油装置を塑性加工
によって容易に作成することができ、給油ピ−ス構造を
一体化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。なお、各実施形態の全体構成は、図11
に示したものと同様である。各実施形態の特徴とすると
ころは給油ピ−スにあり、従って、以下の各実施形態で
は、そこに使用される給油ピースについて説明する。
より説明する。なお、各実施形態の全体構成は、図11
に示したものと同様である。各実施形態の特徴とすると
ころは給油ピ−スにあり、従って、以下の各実施形態で
は、そこに使用される給油ピースについて説明する。
【0022】図1は本発明による密閉形圧縮機の第1の
実施形態の要部である給油ピースを示す縦断面図であっ
て、6aは開孔、19は帯状突起であり、前出図面に対
応する部分には同一符号を付けている。
実施形態の要部である給油ピースを示す縦断面図であっ
て、6aは開孔、19は帯状突起であり、前出図面に対
応する部分には同一符号を付けている。
【0023】また、図2は図1の分断線A−Aからみた
横断面図、図3は図1の帯状突起19の部分の分断線B
−Bからみた横断面図、図4は図1での給油ピース6の
内部の帯状突起19を正面からみた図である。
横断面図、図3は図1の帯状突起19の部分の分断線B
−Bからみた横断面図、図4は図1での給油ピース6の
内部の帯状突起19を正面からみた図である。
【0024】図1において、給油ピース6の下端部は絞
り込まれてその内面が曲率面をなしており、その先端に
開孔6aが設けられている。かかる給油ピース6が、図
11で説明したように、クランク軸5の下端部に設けら
れ、冷凍機油2中に浸されており、これにより、開孔6
aから給油ピース6内の下端部に冷凍機油2が侵入して
いる。電動機部3(図11)によってクランク軸5、従
って、給油ピース6が回転すると、図12で説明したよ
うに、給油ピース6内で冷凍機油2に遠心力が作用し、
冷凍機油2の油面が給油ピース6の内面側で盛り上がる
放物面となり、給油ピース6の先端絞り部の曲率面に沿
って上昇する。
り込まれてその内面が曲率面をなしており、その先端に
開孔6aが設けられている。かかる給油ピース6が、図
11で説明したように、クランク軸5の下端部に設けら
れ、冷凍機油2中に浸されており、これにより、開孔6
aから給油ピース6内の下端部に冷凍機油2が侵入して
いる。電動機部3(図11)によってクランク軸5、従
って、給油ピース6が回転すると、図12で説明したよ
うに、給油ピース6内で冷凍機油2に遠心力が作用し、
冷凍機油2の油面が給油ピース6の内面側で盛り上がる
放物面となり、給油ピース6の先端絞り部の曲率面に沿
って上昇する。
【0025】この給油ピース6の先端絞り部の上方の内
面には、その円周方向に、図3及び図4に示すようなこ
の給油ピース6の中心軸に平行な帯状突起19が、給油
ピース6内面の円周方向に、複数個等間隔に給油ピース
6と一体成形で設けられている。ここでは、図2に示す
ように、帯状突起19が3個設けられているものとして
いるが、これに限るものではなく、また、1個でもよ
い。
面には、その円周方向に、図3及び図4に示すようなこ
の給油ピース6の中心軸に平行な帯状突起19が、給油
ピース6内面の円周方向に、複数個等間隔に給油ピース
6と一体成形で設けられている。ここでは、図2に示す
ように、帯状突起19が3個設けられているものとして
いるが、これに限るものではなく、また、1個でもよ
い。
【0026】上記のようにして給油ピース6の先端絞り
部の曲率面に沿って上昇した冷凍機油2は、これら帯状
突起19に達すると、冷凍機油2に対して給油ピース
6、従って、帯状突起19が回転しているので、図5に
示すように、冷凍機油2がこれらの帯状突起19と衝突
し、これら帯状突起19に沿って上昇する。
部の曲率面に沿って上昇した冷凍機油2は、これら帯状
突起19に達すると、冷凍機油2に対して給油ピース
6、従って、帯状突起19が回転しているので、図5に
示すように、冷凍機油2がこれらの帯状突起19と衝突
し、これら帯状突起19に沿って上昇する。
【0027】このようにして、帯状突起19が設けられ
ていることにより、給油ピース6内で冷凍機油2の揚力
が高められ、図11で説明した各摺動部への冷凍機油の
給油量が増加することになる。これにより、塩素を含ま
ないHFC冷媒が用いられても、良好な潤滑特性が得ら
れ、摺動部の信頼性が向上する。
ていることにより、給油ピース6内で冷凍機油2の揚力
が高められ、図11で説明した各摺動部への冷凍機油の
給油量が増加することになる。これにより、塩素を含ま
ないHFC冷媒が用いられても、良好な潤滑特性が得ら
れ、摺動部の信頼性が向上する。
【0028】なお、給油量は、帯状突起19の個数を適
宜設定することにより、所望に調整可能となる。
宜設定することにより、所望に調整可能となる。
【0029】図6は本発明による密閉形圧縮機の第2の
実施形態の要部である給油ピースを示す正面図であっ
て、前出図面に対応する部分には同一符号を付けてい
る。
実施形態の要部である給油ピースを示す正面図であっ
て、前出図面に対応する部分には同一符号を付けてい
る。
【0030】また、図7は図6での分断線C−Cからみ
た縦断面図であり、図8は同じく分断線D−Dからみた
横断面図である。
た縦断面図であり、図8は同じく分断線D−Dからみた
横断面図である。
【0031】図6〜図8において、この実施形態では、
帯状突起19を給油ピース6の中心軸に対して角度α1
゜の斜めに設けたものである。この場合でも、かかる帯
状突起19に達した冷凍機油2はこの帯状突起19の側
面に衝突することにより、図7に示すように、衝突力
F’が生じ、この衝突力F’の帯状突起19での傾斜側
面に沿う分力F1’により、冷凍機油2は帯状突起19
のこの傾斜側面に沿って上昇する。
帯状突起19を給油ピース6の中心軸に対して角度α1
゜の斜めに設けたものである。この場合でも、かかる帯
状突起19に達した冷凍機油2はこの帯状突起19の側
面に衝突することにより、図7に示すように、衝突力
F’が生じ、この衝突力F’の帯状突起19での傾斜側
面に沿う分力F1’により、冷凍機油2は帯状突起19
のこの傾斜側面に沿って上昇する。
【0032】この実施形態では、このように、帯状突起
19の傾斜側面に沿う衝突力の分圧を利用するものであ
るから、図1に示した実施形態での垂直な帯状突起19
に比べ、冷凍機油2が帯状突起19の側面に沿って吸い
上げられやすく、従って、冷凍機油2の給油量をさらに
増加させることができる。
19の傾斜側面に沿う衝突力の分圧を利用するものであ
るから、図1に示した実施形態での垂直な帯状突起19
に比べ、冷凍機油2が帯状突起19の側面に沿って吸い
上げられやすく、従って、冷凍機油2の給油量をさらに
増加させることができる。
【0033】また、流量抵抗が減って給油効率が向上す
るし、冷凍機油2の掻き回しが抑制されて油面の安定化
及び掻き回し音を低減することができる。
るし、冷凍機油2の掻き回しが抑制されて油面の安定化
及び掻き回し音を低減することができる。
【0034】さらに、この傾斜角 α1゜を適宜設定する
ことにより、揚力を所望に設定して所望の給油量を得る
ことができる。
ことにより、揚力を所望に設定して所望の給油量を得る
ことができる。
【0035】図9は本発明による密閉形圧縮機の第3の
実施形態の要部である給油ピースを示す図である。
実施形態の要部である給油ピースを示す図である。
【0036】この第3の実施形態では、給油ピース6内
に設ける帯状突起19を、さらに、この給油ピース6の
上端面にまで達する螺旋状とするものであり、この帯状
突起19の全長の側面にわたって衝突力F’の分力F
2’が作用するから、先の実施形態に比べて、さらに冷
凍機油2の揚力が増加し、その給油量が大きくなる。
に設ける帯状突起19を、さらに、この給油ピース6の
上端面にまで達する螺旋状とするものであり、この帯状
突起19の全長の側面にわたって衝突力F’の分力F
2’が作用するから、先の実施形態に比べて、さらに冷
凍機油2の揚力が増加し、その給油量が大きくなる。
【0037】勿論、この帯状突起19は、給油ピース6
の上端面まで伸延させる必要はないが、充分長くするこ
とにより、揚力が大きくなる。
の上端面まで伸延させる必要はないが、充分長くするこ
とにより、揚力が大きくなる。
【0038】なお、角度α2゜はこの帯状突起19の給
油ピース6上端面に対する傾斜角である。この傾斜角α
2゜を適宜設定することにより、揚力を所望に設定して
所望の給油量を得ることができる。また、流量抵抗が減
って給油効率が向上するし、冷凍機油2の掻き回しが抑
制されて油面の安定化及び掻き回し音を低減することが
できる。
油ピース6上端面に対する傾斜角である。この傾斜角α
2゜を適宜設定することにより、揚力を所望に設定して
所望の給油量を得ることができる。また、流量抵抗が減
って給油効率が向上するし、冷凍機油2の掻き回しが抑
制されて油面の安定化及び掻き回し音を低減することが
できる。
【0039】図10は本発明による密閉形圧縮機の第4
の実施形態の要部である給油ピースでの帯状突起19の
横断面図である。
の実施形態の要部である給油ピースでの帯状突起19の
横断面図である。
【0040】先に図1,図6,図9に示した各実施形態
では、帯状突起19の両側面を給油ピース6に内面から
急峻な角度で立ち上がるような面としたが、この図10
で示す第4の実施形態では、これら先の各実施形態にお
いて、給油ピース6の回転によって冷凍機油2が突き当
たる側の帯状突起19の側面を、給油ピース6の内面に
対して、取付角度α゜の緩やかな傾斜面としたものであ
る。
では、帯状突起19の両側面を給油ピース6に内面から
急峻な角度で立ち上がるような面としたが、この図10
で示す第4の実施形態では、これら先の各実施形態にお
いて、給油ピース6の回転によって冷凍機油2が突き当
たる側の帯状突起19の側面を、給油ピース6の内面に
対して、取付角度α゜の緩やかな傾斜面としたものであ
る。
【0041】かかる帯状突起19の構成によると、先の
実施形態と同様に、冷凍機油2の揚力を高めるととも
に、取付角度α゜を小さくすることにより、帯状突起1
9での系統機油2の粘性抵抗が低減し、この結果、回転
動力を低減させることができるとともに、冷凍機油2の
掻き廻しによる泡立ちや騒音を抑制することも可能とな
る。また、取付角度α゜を大きくすると、冷凍機油2の
帯状突起19への衝突による揚力向上を図ることができ
る。
実施形態と同様に、冷凍機油2の揚力を高めるととも
に、取付角度α゜を小さくすることにより、帯状突起1
9での系統機油2の粘性抵抗が低減し、この結果、回転
動力を低減させることができるとともに、冷凍機油2の
掻き廻しによる泡立ちや騒音を抑制することも可能とな
る。また、取付角度α゜を大きくすると、冷凍機油2の
帯状突起19への衝突による揚力向上を図ることができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
給油ピ−スの内面に所定個数の帯状突起が該給油ピース
と一体化構造で形成されているので、該給油ピ−スの構
造を簡単にし、部品点数を削減して、冷凍機油の揚力を
高めて給油量を増加させることができる。
給油ピ−スの内面に所定個数の帯状突起が該給油ピース
と一体化構造で形成されているので、該給油ピ−スの構
造を簡単にし、部品点数を削減して、冷凍機油の揚力を
高めて給油量を増加させることができる。
【0043】また、本発明によると、帯状突起を給油ピ
ースの中心軸方向に対して傾斜あるいは螺旋状に設けて
いるので、該帯状突起の側面に生ずる冷凍機油の衝突に
よる揚力も利用することができ、冷凍機油の給油量を増
加させることができる。
ースの中心軸方向に対して傾斜あるいは螺旋状に設けて
いるので、該帯状突起の側面に生ずる冷凍機油の衝突に
よる揚力も利用することができ、冷凍機油の給油量を増
加させることができる。
【0044】さらに、本発明によると、帯状突起の冷凍
機油が衝突する側の側面の給油ピ−ス内面への取付角度
を適宜設定するすることにより、該側面での粘性抵抗を
低減することができて回転動力の低減を可能とするし、
また、冷凍機油の掻き回しによる騒音を防止することが
できて、高効率,低騒音,低コストの密閉形圧縮機を提
供することができる。
機油が衝突する側の側面の給油ピ−ス内面への取付角度
を適宜設定するすることにより、該側面での粘性抵抗を
低減することができて回転動力の低減を可能とするし、
また、冷凍機油の掻き回しによる騒音を防止することが
できて、高効率,低騒音,低コストの密閉形圧縮機を提
供することができる。
【図1】本発明による密閉形圧縮機の第1の実施形態の
要部である給油ピースを示す縦断面図である。
要部である給油ピースを示す縦断面図である。
【図2】図1での分断線A−Aからみた横断面図であ
る。
る。
【図3】図1での分断線B−Bからみた横断面図であ
る。
る。
【図4】図1での給油ピース内の帯状突起を正面からみ
た図である。
た図である。
【図5】図1に示した給油ピースの動作を示す図であ
る。
る。
【図6】本発明による密閉形圧縮機の第2の実施形態の
要部である給油ピースを示す縦断面図である。
要部である給油ピースを示す縦断面図である。
【図7】図6での分断線C−Cからみた縦断面図であ
る。
る。
【図8】図6での分断線D−Dからみた横断面図であ
る。
る。
【図9】本発明による密閉形圧縮機の第3の実施形態の
要部である給油ピースを示す図である。
要部である給油ピースを示す図である。
【図10】本発明による密閉形圧縮機の第4の実施形態
の要部である給油ピースでの帯状突起の横断面図であ
る。
の要部である給油ピースでの帯状突起の横断面図であ
る。
【図11】往復式の密閉形圧縮機の内部構造を示す縦断
面図である。
面図である。
【図12】往復式の密閉形圧縮機における従来の給油ピ
ースの一例の先端部を示す縦断面図である。
ースの一例の先端部を示す縦断面図である。
【図13】往復式の密閉形圧縮機における従来の給油ピ
ースの他の例の先端部を示す縦断面図である。
ースの他の例の先端部を示す縦断面図である。
【符号の説明】 19 帯状突起 2 冷凍機油 3 電動機部 4 圧縮機構部 5 クランク軸 6 給油ピ−ス
Claims (5)
- 【請求項1】 電動機で駆動されるクランク軸の下端部
を冷凍機油に浸し、該クランク軸の回転の際に作用する
遠心力を利用することにより、該クランク軸の内部中空
を介して、該クランク軸の下端部から該冷凍機油を上昇
させ、該クランク軸の貫通穴を介して各摺動部に給油す
るようにした密閉形圧縮機において、 該クランク軸の下端部の内面に、1または複数個の帯状
突起を内面に備えた給油ピースを設けたことを特徴とす
る密閉形圧縮機。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記帯状突起は、前記ピースの中心軸に対して傾斜して
いることを特徴とする密閉形圧縮機。 - 【請求項3】 請求項1または2において、 前記帯状突起は、前記ピースの内面で螺旋状をなすこと
を特徴とする密閉型圧縮機。 - 【請求項4】 請求項1,2または3において、 前記帯状突起は、前記給油ピースの回転で先行する側の
側面が傾斜面であることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、 前記給油ピースが前記クランク軸と一体化されてなるこ
とを特徴とする密閉形圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02428596A JP3227085B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 密閉形圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02428596A JP3227085B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 密閉形圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09209936A true JPH09209936A (ja) | 1997-08-12 |
JP3227085B2 JP3227085B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=12133916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02428596A Expired - Fee Related JP3227085B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 密閉形圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3227085B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112832981A (zh) * | 2019-11-22 | 2021-05-25 | 安徽美芝制冷设备有限公司 | 曲轴、压缩机及制冷设备 |
-
1996
- 1996-02-09 JP JP02428596A patent/JP3227085B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112832981A (zh) * | 2019-11-22 | 2021-05-25 | 安徽美芝制冷设备有限公司 | 曲轴、压缩机及制冷设备 |
CN112832981B (zh) * | 2019-11-22 | 2022-03-25 | 安徽美芝制冷设备有限公司 | 曲轴、压缩机及制冷设备 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3227085B2 (ja) | 2001-11-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |