JPH09209291A - 硬質繊維ボードの製造方法 - Google Patents

硬質繊維ボードの製造方法

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JPH09209291A
JPH09209291A JP3264496A JP3264496A JPH09209291A JP H09209291 A JPH09209291 A JP H09209291A JP 3264496 A JP3264496 A JP 3264496A JP 3264496 A JP3264496 A JP 3264496A JP H09209291 A JPH09209291 A JP H09209291A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維質廃棄物である古紙やOA紙などを効率
良く処理し、建材,家具材,自動車内装材,包装材,パ
レット型枠などとして利用する。 【解決手段】 繊維質素材を解繊してから脱水し、つい
で適宜の添加剤を加えて混合・計量して成形工程に送
り、成形工程において加圧下での1次成形と2次成形お
よび加熱加圧ロールを通してボード化し、さらに加熱し
た後にホットプレスによってさらに硬質化を促進させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維質廃棄物であ
る古紙やOA紙などを効率良く処理し、公害を発生する
ことなく、建材,家具材,自動車内装材,包装材,パレ
ット型枠などとして利用できる硬質繊維ボードを製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、民間企業や官公庁から大量に廃棄
される裁断済みの紙片は、一般にOA紙と称する感熱
紙,カーボン紙,ラミネート紙,ロウ引き紙などが大部
分であり、これに主として家庭から出る新聞紙,雑誌,
包装紙などの古紙が加わる。これらの繊維廃棄物は、そ
の一部分が板紙製造工場においてクラフトパルプと混合
されて板紙原料として使用されるけれども、繊維廃棄物
を混合する際には種々の前処理を必要とし、バージンパ
ルプを添加するよりも高価になってしまう。このため
に、製紙会社は規定量以上の繊維廃棄物を処理すること
を拒否しがちである。
【0003】 これらの繊維廃棄物は日々きわめて大量
に発生するので、前記の理由によって廃棄物処理を製紙
会社だけに頼ることができない。また、繊維廃棄物の大
部分を占めるOA紙は、感熱紙,カーボン紙,ラミネー
ト紙,ロウ引き紙などが大部分を占め、これらの紙は表
面を特殊な薬剤で処理していることにより、焼却の際に
有毒ガスを発生することが多く、現状では埋立て処分が
唯一の有効な処理方法である。
【0004】 繊維廃棄物の埋立処分は、埋立量の急増
とともに埋立可能地が減少して実施困難になりやすく、
この代替案として繊維廃棄物を海上投棄で処分すれば、
海水の汚染が急激に進行して水産業界に打撃を与え、近
隣諸国からの非難を受けることになる。また、埋立処分
した繊維廃棄物が腐敗すると悪臭が発生するうえに、繊
維廃棄物で埋立てた土地は土地の絞りが悪くて高い建造
物を建設することができない。いずれにしても、繊維廃
棄物の埋立処分は近々の内に実施不可能になり、その有
効な代替案を案出することが所轄官庁において急務の課
題になっている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】産業廃棄物の再生方法は、既に数多く提案
されているが、古紙やOA紙などの繊維廃棄物を効率良
く処理できるうえに公害を発生することなく良質の硬質
ボードを製造する方法は未だに存在しない。例えば、特
開昭48−21762号は、産業廃棄物から繊維ボード
を形成するに際して、1次成形を行なった後に2次成形
を行うけれども、原料とする産業廃棄物は繊維成分と鉱
物成分との混合物であり、その鉱物成分が不足する場合
には特別にクレイなどを加えるから、最終成形の前に繊
維ボード内部まで加熱することなく、該繊維ボードの曲
げ強度も大して高くない。
【0006】 一方、特開昭55−12853号や58
−183753号では製紙スラッジを原料とし、特開昭
48−64205号ではパルプスラッジを原料とし、特
開昭57−128300号では化学繊維,鉱物繊維,無
機繊維を原料としており、これらは古紙やOA紙の離解
繊維を原料とするものでもなく、前記と同様に最終成形
の前に繊維ボード内部まで加熱していない。このため、
ごく薄いボードを除いて非常に長い乾燥時間を要し、極
端な場合にはボード内部の加熱水分が気化しても乾燥表
面から脱出できず、該ボードを膨張させたり爆発したり
する事態が発生する。
【0007】 本発明者は、製紙工場から大量に排出さ
れるパルパーかす,スクリーンかすや終末スラッジなど
を高能率に処理するために、既に特公平6−43680
号で開示のボード製造法を提案している。このボード製
造法は、前述した諸方法の欠陥を殆ど克服でき、小寸法
の薄いボードを製造するようなテストプラントだけでな
く、大規模な工業プラントにも十分適用可能であるが、
古紙やOA紙だけまたは古紙やOA紙を多量に含む繊維
廃棄物であるとそのまま適用しがたい場合もある。
【0008】 本発明は、一般家庭,民間企業や官公庁
から大量に廃棄される古紙やOA紙などの繊維廃棄物に
ついて、既に提案したボード製造法が適用できるように
改良したものである。したがって、本発明の目的は、古
紙やOA紙などの繊維廃棄物を効率良く処理して有用な
硬質繊維ボードを製造する方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る製造方法では、まず古紙,OA紙また
はこの両者からなる繊維質素材を水とともに解繊する。
この明細書において、OA紙とは民間企業や官公庁から
廃棄される裁断済みの感熱紙,カーボン紙,ラミネート
紙,ロウ引き紙など意味し、古紙とは主として家庭から
出る新聞紙,雑誌,包装紙などを意味しているが、両者
を厳格に峻別する必要はない。工場搬入された繊維質素
材が、シュレッダで裁断されていない紙,雑誌,新聞紙
のように比較的大きい場合には解繊の前に解繊可能な寸
法に破砕する。解繊によって得た水性原料は、その濃度
を約2〜4重量%に定めて流動性を高め、これによって
次に加える添加剤と混和しやすい態様にする。
【0010】 この水性原料には、大型の混合槽1(図
1)において結合剤,耐水剤などの適宜の添加剤を加え
て十分に混合する。水性原料と添加剤の混和が完全にな
されていないと、製造した硬質繊維ボードの物性にばら
つきを生じるので注意し、水性原料と添加剤の混合時間
は大型の混合槽1で例えば約30分間を要する。添加剤
を混入した水性原料は、原料受け槽2(図1)に送ら
れ、ボード1枚分の水性原料を計量して成形工程に送り
出す。
【0011】 所定量の水性原料は、成形工程におい
て、加圧下での1次成形および2次成形の2段階で搾水
され、まず1次成形機3(図3)の型枠4内に水性原料
5を注入し、加圧盤6を降下させ、例えば面圧約5〜1
0kg/cm2によって該加圧盤及び受盤8の貫通溝1
0から予備的に脱水する。次に型枠のない2次成形機1
2(図4)において、平板状の加圧盤14を用いて予備
脱水した素材7を加圧し、例えば面圧約10〜30kg
/cm2の比較的高圧で脱水させて平板状に成形する。
この結果、得た平板状素材の含水率と厚みはともに約半
分になる。
【0012】 この平板状素材は、ベルトコンベヤ1
6,18(図1)によって搬送され、搬送の間に加熱加
圧ロール20を通してボード化させる。このボード素材
は、その含水率および厚みが約40〜45%に低下し、
これでも未だ含水率が高いけれども連続的な処理が可能
となる。
【0013】 得たボード素材は、さらに加熱炉22
(図1)において200〜250℃に加熱し、ボード内
部まで加熱して水分蒸発と乾燥処理を行う。加熱炉22
には、3〜6mm厚のような比較的薄いボードを除いて
赤外線装置を用い、通常の赤外線装置は暗赤外線装置で
あるけれども、遠赤外線装置などを使用してもよい。ボ
ード素材が加熱炉22を通過すると、その含水率は約2
2〜25%に低下する。
【0014】 高温になったボードは、ホットプレス2
4(図1)によって効果的に加熱乾燥し、さらに硬質化
を促進させる。ホットプレス24を用いる加熱・加圧に
より、繊維ボードの含水率は約10%以下になる。
【0015】 得た硬質繊維ボードは、仕上工程におい
て、ダブルサイザ26,28(図1)で所定の寸法に裁
断した後に、ウィケット30で冷却する。冷却した硬質
繊維ボードは、バーチカル32などでその裏面ついで表
面を研磨し、表面研磨ボードに防水液を噴霧した後に、
遠赤外線乾燥炉などの加熱炉34において乾燥する。完
成した硬質繊維ボードは、例えば100枚単位で積み上
げ、倉庫で10〜15日間養生した後に出荷する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明方法では、主として古紙,
OA紙またはこの両者からなる繊維質素材を水とともに
解繊する。他の繊維質素材例えばパルプなどを離解する
際に発生するパルパーかす,各種のスクリーンかすやク
リーナかすなどを一部添加してもよく、微細繊維のクリ
ーナかすや終末スラッジなどを混入させることも可能で
あり、これらの繊維質素材にガムテープ,ビニルテー
プ,酢酸ビニル系接着剤,プラスチックフィルムなどを
含んでいてもよい。
【0017】 本発明方法を、図1に基づいて工程順に
説明する。繊維質素材の内で、シュレッダで裁断されて
いない紙,雑誌,新聞紙のように比較的大きいものや固
形物の多いパルパーかす,各種のスクリーンかす,クリ
ーナかすは、解繊槽36に投入する前に解繊可能な寸法
に破砕する。解繊槽36では、水を加えながら内容物の
攪拌を行うとともに、解繊槽36と37の間を1台又は
2台の解繊ポンプによって循環させる。
【0018】 解繊された水性原料は、解繊槽37から
移送ポンプを経てサイクロン38を通過させ、ここで液
中に残存する金属片や土砂などを除去する。水性原料
は、サイクロン38から所望に応じて竪型スクリーン3
9やスクリュプレス40を経て混合槽1に投入してい
く。
【0019】 大型の混合槽1では、水性原料の濃度を
約2〜4重量%に定め、該水性原料の流動性を高めると
ともに、各薬品槽41から結合剤,耐水剤などを加えて
約30分間攪拌して十分に混和させる。一例として、結
合剤は熱硬化性フェノール系樹脂(例えば商品名:SK
剤、大日本インキ化学工業社製)であり、さらに耐水剤
のパラフィン系エマルジョン(商品名:NS剤),サイ
ズ剤(商品名:SN剤),撥水剤(商品名:TY剤)な
どを添加する。
【0020】 熱硬化性フェノール系樹脂の添加量は、
水性原料の絶乾量100重量部に対して約2〜8重量部
であり、一般に添加量が多いほど繊維ボードの機械的強
度が高くなるけれども、所定量を超えると機械的強度は
上昇せず且つ所定量以下では硬質繊維ボードとして使用
できなくなる。一方、耐水剤の添加量は、水性原料の絶
乾量100重量部に対して約1〜3重量部であり、この
範囲内が繊維ボードの所定の耐水性を維持させるうえで
有効である。この場合には、さらに結合剤と耐水剤の定
着のために、硫酸ばん土を適量添加して水性原料のpH
値を4.5〜5.0に調整する。
【0021】 こうして得た水性原料は、水を分散媒と
したゾル状物質であり、例えば遠心ポンプを経て原料受
け槽2に送る。原料受け槽2ではさらに攪拌を行い、つ
いでボード1枚分の水性原料を計量して成形工程に送り
出す。
【0022】 成形工程における1次成形機3は、図3
に例示するような構造を有する。1次成形機3におい
て、上部の加圧盤6は前面壁に多数の貫通溝42を有
し、該前面壁の表面に金網47を張設する。加圧盤6
は、真空ポンプ35(図1)によって矢印Aの方向に搾
水する。また、受盤8の前面壁にも多数の貫通溝10を
設け、該前面壁の表面に金網43を張設するとともに、
受盤8上に加圧盤6の外径にほぼ等しい内径の型枠4を
配置し、貫通溝10から落下する瀘液は矢印Bの方向に
排出する。
【0023】 水性原料5は、矢印Cのように投入口4
4から型枠4内に入る。型枠4内の水性原料5を加圧盤
6を矢印Dの方向に移動して吸引しながら加圧し、例え
ば面圧約5〜10kg/cm2で予備的に脱水する。予
備脱水した素材7(図4)は、コンベヤ45によって2
次成形機12へ搬送する。
【0024】 2次成形機12は、図4に例示するよう
に型枠4を有しない構造であり、加圧盤6の代りに平板
状の加圧盤14を用いる以外は1次成形機3と同じ構造
であり、加圧盤14を矢印Eの方向に移動して加圧す
る。予備脱水した素材7は、例えば面圧約10〜30k
g/cm2の高圧で脱水させて平板状に成形する。この
結果、得た平板状素材の含水率と厚みはともに約半分に
なる。
【0025】 この平板状素材は、ベルトコンベヤ1
6,18によって搬送され、搬送の間に加熱加圧ロール
20を通してボード化させる。このボード素材は、その
含水率および厚みが約40〜45%に低下し、これでも
未だ含水率が高いけれども連続的な処理が可能となる。
この際に、ボード素材の含水率が約50%を超えると、
次の水分蒸発工程において加熱炉を長くすることを要
し、且つ使用電気量が極度に増えて不経済である。
【0026】 得たボード素材は、未だ含水率が高いの
で水分蒸発と乾燥処理することを要し、このために加熱
炉22を通過させる。加熱炉22として暗赤外線装置を
用い、この暗赤外線装置(例えば商品名:インフラスタ
イン、日本碍子社製)によって200〜250℃に加熱
乾燥する。加熱炉22を通過すると、ボード素材の含水
率は約22〜25%に低下する。
【0027】 水分蒸発処理後のボード素材は、さらに
ホットプレス24によって規定の厚みにまで加熱乾燥す
る。ホットプレス24としては、例えば公知のホット多
段プレスを用い、該プレスの熱板の温度は170〜20
0℃前後、且つ面圧は約20〜30kg/cm2に調整
する。ホットプレス24により、繊維ボードの含水率は
10%以下になる。
【0028】 得た硬質繊維ボードは、仕上工程におい
て、順次ダブルサイザ26,28によって耳切りを行っ
て所定の寸法に裁断した後に、ウィケット30で冷却す
る。冷却した硬質繊維ボードは、バーチカル32および
バーチカル&サンダ46によってその裏面ついで表面を
研磨し、表面研磨ボードに噴霧器48で防水液を噴霧し
た後に、遠赤外線乾燥炉34において乾燥する。
【0029】 完成した硬質繊維ボードは、オートスト
ッカ50によって例えば100枚単位でパレット上に積
み上げる。100枚単位で積み上げたボードは、倉庫5
2で10〜15日間養生保管した後に出荷する。
【0030】 この硬質繊維ボードは、古紙やOA紙か
らなる繊維質素材を主成分として含有し、実質的にクラ
フト紙と類似の性質を持っているから保温性・遮音性お
よび耐水性・防湿性が優れている。さらに、この硬質繊
維ボードは、100℃の熱湯で2時間煮沸しても形状の
変化が生じず、鋸による切断が可能で釘の保持力も優秀
であり、表面塗装を行なう場合でも化粧塗料が良く伸び
て剥離が生じない。
【0031】 この硬質繊維ボードは、一般に単層で厚
さ2〜22mmまで可能であって、実質的にJIS−A
5907に相当する品質であり、JIS−A5907に
ついて、表面の平滑性による区分では片面平滑性硬質繊
維板に相当し、特殊処理の有無による区分では無処理硬
質繊維板に相当し、曲げ強さによる区分では200kg
f/cm2以上のものに相当し、難燃性による区分では
普通硬質繊維板に相当する。また、主として耐圧が対象
になるパレット型枠の桁などに使用する場合には、曲げ
強度をそれほど大きくしなくてもよいので、約50mm
以下の厚みのものまで形成することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明のさらに具体的な実施例を説明
する。 実施例1 厚さ5mmの繊維ボードを試験的に製造するために、裁
断済みの感熱紙,カーボン紙,ラミネート紙,ロウ引き
紙などのOA紙と古紙を用いる。このOA紙と古紙を水
とともに解繊槽36へ投入し、解繊槽36,37におい
て約10分間解繊する。この水性原料を混合槽1に入
れ、その濃度を約2〜4重量%に定めるとともに、熱硬
化性フェノール系樹脂(商品名:SK剤),TY剤,S
N剤などを添加して30分間攪拌して十分に混和させ
る。
【0033】 成形工程において、所定量の水性原料を
1次成形機3に相当する加圧プレスの型枠(横275×
縦275×高さ300mm)内へ注入し、加圧盤6によ
って面圧10kg/cm2で約30秒間加圧する。つい
で2次成形機12に相当する加圧プレスにおいて、平板
状の加圧盤によって面圧20kg/cm2で約30秒間
加圧する。得た平板状素材をベルトコンベヤで搬送し、
搬送の間に2個の加熱加圧ロールを通してボード化さ
せ、その含水率および厚みは46〜48%に低下する。
【0034】 この平板状素材は、暗赤外線装置(商品
名:インフラスタイン)の加熱炉22を通過させる。次
にホットプレスによって規定の厚みにまで加熱乾燥す
る。このホットプレスは熱源がスチームで、熱板温度が
180℃であり、面圧30kg/cm2で約7分間熱加
圧する。最終製品は含水率8%前後であり、その寸法は
厚さ5.3×横271×縦271mmである。また、厚
さ9.2×横271×縦271mmの繊維ボードを、前
記とほぼ同様に処理することによって製造する。
【0035】 これらの硬質繊維ボードの物性をJIS
−A5907(硬質繊維板)およびJIS−B1131
(木ネジ保持力),A1321(難燃材)に準じて測定
すると、下記表1の数値を得る。
【0036】
【表1】
【0037】 実施例1で製造した硬質繊維ボードは、
前記表1の通り、JIS規格以上の数値を有する。
【0038】実施例2 厚さ5.5mmの繊維ボードを図2に示す装置によって
月産50000枚製造するために、前日にトラックやダ
ンプカーで搬入された感熱紙,カーボン紙,ラミネート
紙,ロウ引き紙などのOA紙と古紙を月当り550トン
(絶乾重量)用いる。未裁断のOA紙と古紙はあらかじ
め破砕しておく。
【0039】 裁断済みのOA紙と古紙を解繊槽36に
おいて水を加えながら攪拌し、解繊槽36と37の間を
2台の解繊ポンプによって循環させ、得た水性原料約1
000kg/時を実容積30m3の混合槽1に投入す
る。薬品槽41から熱硬化性フェノール系樹脂(商品
名:SK剤),TY剤,SN剤などを添加し、pH4.
5〜5.0に調整する。
【0040】 混合済みの水性原料の水分は97%であ
る。この水性原料を混合槽1で30分間攪拌し、ついで
実容積30mm3の原料受け槽2に送って攪拌を続け、
ボード1枚分の水性原料を計量して成形工程に送り出
す。
【0041】 1次成形機3は油圧加圧方式のダブルワ
イヤプレス(出力120トン)、2次成形機12は同方
式の高圧プレス(出力350トン)(山本鉄工所製)で
あり、型枠4の形状は高さ300×横940×縦185
0mmである。水性原料は、1次成形機3において含水
率70%、2次成形機12において含水率55%にな
り、最後に加熱加圧ロール20を通過すると含水率が約
48%に低下する。
【0042】 得たボード素材は、暗赤外線装置(商品
名:インフラスタイン)を用いた加熱炉22で水分蒸発
と乾燥処理を行う。加熱炉22によってボード素材は内
部まで加熱され、その含水率は約42%まで低下する。
【0043】 ホットプレス24は、出力800トンで
段数が10段階であるホット多段プレスであり、面圧4
5kg/cm2,熱板温度180℃でサイクル20回/
時で成形すると、含水率10%以下である厚さ5.5×
横930×縦1840mmの硬質繊維ボードとなる。
【0044】 得た硬質繊維ボードは、仕上工程におい
て、順次ダブルサイザ26,28によって耳切りを行っ
て所定の寸法に裁断した後に、ウィケット30で冷却す
る。冷却した硬質繊維ボードは、バーチカル32および
バーチカル&サンダ46によってその裏面ついで表面を
研磨し、両面研磨ボードに噴霧器48で防水液を噴霧し
た後に、熱風乾燥炉34において乾燥すると、厚さ5.
5×横910×縦1820mmの硬質繊維ボードを得
る。
【0045】 この硬質繊維ボードは、オートストッカ
50によって100枚単位でパレット上に積載し、倉庫
52に保管して15日間養生後に出荷する。硬質繊維ボ
ードは、密度0.8g/cm3以上、含水率8〜10%、
吸水率20%以下であり、曲げ強度200kg/cm2
以上であってJIS−A5907の規準にすべて合格す
る。
【0046】
【発明の効果】本発明方法を実施すると、民間企業や官
公庁から大量に廃棄される感熱紙,カーボン紙,ラミネ
ート紙,ロウ引き紙などOA紙、さらに家庭から出る新
聞紙,雑誌,包装紙などの古紙などの繊維質廃棄物を迅
速且つ大量に処理できるので、省資源になるうえに公害
の発生防止にも多大に寄与できる。本発明方法は、大量
に発生する繊維質廃棄物を有効に処理し、これらを埋立
てるか又は海上投棄することによる深刻な土壌や海水の
汚染を回避するとともに、適当な埋立て場所の減少によ
る投棄費用の高騰も未然に阻止できる。
【0047】 本発明方法で得た硬質繊維ボードは、建
材,家具材,自動車内装材,包装材,パレット型枠,高
速道路の遮音壁などに使用できる。この硬質繊維ボード
は、日本標準規格A5907に規定する硬質繊維ボード
に相当する品質を有するので実用性が高く、従来は埋立
てや焼却処理費用が必要な繊維質廃棄物を原料として用
いるために安価である。本発明方法を利用すると、輸入
木材を殆ど必要としなくなることにより、緑の環境破壊
及び地球の気温上昇という世界規模の重大問題を提起し
ている樹木の大量伐採を防ぎ、諸外国において現在厳し
い制限を受けている木材の輸出を回避する点において、
本願発明方法は将来においても非常に有益である。
【0048】 本発明方法では、古紙,OA紙またはこ
の両者からなる繊維質素材を用い、水性原料の1次成形
と2次成形に加えて加熱加圧ロールを通すことにより、
該水性原料の固体化で得たボード素材の含水率を約半分
に低下させ、ここまでの処理を連続的に行っている。こ
のボード素材は、加熱炉においてボード内部まで加熱し
た後にホットプレスでさらに硬質化を促進させ、仕上工
程において冷却後に両面を研磨し、さらに防水液を噴霧
して乾燥するから、全て連続工程で作業能率が優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法に係る硬質繊維ボードの製造工程
を例示するフローシートである。
【図2】 本発明方法で用いる硬質繊維ボードの製造装
置を例示する概略平面図である。
【図3】 本発明方法で用いる1次成形機の要部を示す
概略断面図である。
【図4】 本発明方法で用いる2次成形機の要部を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1 混合槽 2 原料受け槽 3 1次成形機 12 2次成形機 20 加熱加圧ロール 22 加熱炉 24 ホットプレス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21J 3/00 D21J 3/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 古紙,OA紙またはこの両者からなる繊
    維質素材を水とともに解繊してから脱水し、ついで適宜
    の添加剤を加えて十分に混合してからボード1枚分の水
    性原料を計量して成形工程に送り、成形工程において加
    圧下での1次成形と2次成形および加熱加圧ロールを通
    してボード化し、さらに加熱炉においてボード内部まで
    加熱した後に、高温になったボードをホットプレスによ
    ってさらに硬質化を促進させる硬質繊維ボードの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 比較的大きい繊維質素材を解繊の前に解
    繊可能な寸法に破砕する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 古紙,OA紙またはこの両者からなる繊
    維質素材を水とともに解繊してから脱水し、ついで適宜
    の添加剤を加えて十分に混合してからボード1枚分の水
    性原料を計量して成形工程に送り、成形工程において水
    性原料をボード化し、さらに加熱炉においてボード内部
    まで加熱した後に、高温になったボードをホットプレス
    によってさらに硬質化を促進させて仕上工程に送り、仕
    上工程においてボードを冷却してからその裏面ついで表
    面を研磨し、表面研磨ボードに防水液を噴霧した後に加
    熱炉で乾燥する硬質繊維ボードの製造方法。
  4. 【請求項4】 仕上工程においてボードを冷却する前
    に、該ボードの縦方向及び横方向をダブルサイザで所定
    の寸法に切断する請求項3の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100300092B1 (ko) * 1999-05-28 2001-10-29 김종헌 건축용 내장판재 및 그 제조방법
WO2006075435A1 (ja) * 2005-01-13 2006-07-20 Ishibashi Co., Ltd. 板紙立体成形パレット

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