JPH0643680B2 - 単層繊維板の製造方法 - Google Patents

単層繊維板の製造方法

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JPH0643680B2 JP59145800A JP14580084A JPH0643680B2 JP H0643680 B2 JPH0643680 B2 JP H0643680B2 JP 59145800 A JP59145800 A JP 59145800A JP 14580084 A JP14580084 A JP 14580084A JP H0643680 B2 JPH0643680 B2 JP H0643680B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主として製紙工場より排出される繊維質廃棄
物から有用な単層繊維板を製造する方法に関する。
(従来の技術) 板紙製紙工場では、板紙原料として主にクラフトパルプ
と古紙の混合物を使用し、このために板紙構造工程で種
々の製紙廃棄物が発生する。例えば、クラフトパルプ製
造時には大量のノット(蒸解)かすが生じ、一方、古紙
やパルプを離解する際にパルパーかすが発生し、更に離
解した古紙を適当な紙料と配合した後にも各種のスクリ
ーンかすやクリーナかす及び終末スラッジが発生する。
これらの製紙廃棄物において、一部のノットかす及びク
リーナかすは下級紙の原料とし、粉末スラッジは製紙プ
ラントに再循環させ、及びチッパーダストなどはボイラ
ーの燃料にしているけれども、繊維質廃棄物の大部分は
経済的且つ有効に処理する方法がなく、しかもきわめて
大量に発生するので、その処理に苦慮しているのが現状
である。特に、使用済みの板紙を離解する際に生じるパ
ルパーかすなどの製紙廃棄物は、紙器や紙袋に付着して
いたガムテープ,ビニルテープ,酢酸ビニル系接着剤,
プラスチックフィルム,綴り針,土砂などを含むので、
埋立て処理以外に適当な処分方法がなく、この処分方法
は費用が掛るうえに公害発生の元凶であると非難されて
いる。
また、繊維質廃棄物としては、官公庁や大企業などにお
いて、不用の文書を外部に持ち出されないようにシュレ
ッダで細かく切り刻んだ紙類も該当し、この紙類の発生
量は近年のOA化の促進とともに激増している。シュレ
ッダで切り刻まれた紙類は、幅が数mmで長さが数十m
mにすぎず、この紙類にサイズ剤やメラミン樹脂を含浸
したり、ビニルコーティングなどを施しているので、現
状では焼却又は埋立て処分する方法が行なわれているだ
けである。
(発明が解決しようとする課題) 繊維質廃棄物の処理方法として、例えば特公昭56−1
1581号公報が存在するが、該公報に記載の方法で
は、この廃棄物の主成分である繊維物質(パルプ材な
ど)をあらかじめ解砕する工程を有していない。この繊
維物質には、大きな紙片や樹脂片が多数混在しているか
ら、これをあらかじめ十分に解砕しておかない限り、得
た繊維板に実用的な機械的強度を付与することは実際上
困難である。前記の方法のように、予備成形と熱間加圧
を行なうだけでゾル状物質から芯体を製造すると、全製
造時間が非常に長くなってきわめて不経済になってしま
う。それ故に、この方法は、前記公報で開示された実施
例のようなテストプラントでは実施可能であっても、大
規模な工業プラントの際には未解決の問題が残在してい
る。
本発明は、製紙工場などから大量に排出される繊維質廃
棄物に関する前記の諸問題を改善するために提案された
ものである。従って、本発明の目的は、大量の繊維質廃
棄物を迅速且つ大量に処理して有用な単層繊維板を製造
する方法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明に係る製造方法で
は、まず繊維質廃棄物から金属片や土砂などを除去する
とともに該廃棄物を小片状に解砕する。得た水性廃液に
結合剤,耐水剤などを混合し、加圧下で1次成形するこ
とによって含水率を約半分に落とし、更に水分蒸発処理
を行なった後に加熱・加圧下で2次成形して含水率を約
10%以下にする。本発明方法で得た単層繊維板の用途
としては自動車内装材,建築資材,パレット,高速道路
の遮音壁,建具,家具などが例示できる。
本発明方法で用いる原料は繊維質廃棄物であり、繊維質
廃棄物には製紙廃棄物が例示でき、この製紙廃棄物にお
いて、水切れが良いので板紙工場からの廃棄物が好まし
く、該廃棄物の再精選や回収による再利用は不可能又は
相当に不経済である。この種の製紙廃棄物としては、パ
ルパーかす,ヤンソンスクリーンかす,フラットスクリ
ーンかす,セントリクリーナかす,終末スラッジ,和紙
の終末スラッジなどを単独又は2種以上混合して用い、
得た繊維板の品質調整のためにノットかす,調整スラッ
ジなどを添加してもよい。パルパーかす,各種のスクリ
ーンかすやクリーナかすは、古紙やパルプから分離され
る繊維質固形物のほかに、ガムテープ,ビニルテープ,
酢酸ビニル系接着剤,プラスチックフィルム,綴り針,
土砂などを含み、これらはその一部を除いて繊維板の製
造に利用することができる。和紙の粉末スラッジは、そ
れ単独で製造した場合に繊維板が美麗であり、この場合
には結合剤などの混入後に公知の高分子凝集剤を絶乾量
を1%前後加えればよい。また、繊維質廃棄物として、
シュレッダで細かく切り刻んだ紙類,使用済みのファッ
クス用紙やコピー用紙などを全部又は一部加えてもよ
い。
(作用) 本発明方法では、繊維質廃棄物例えばパルプや古紙を離
解する際に発生するパルパーかす,各種のスクリーンか
すやクリーナかすなどを迅速に処理し、微細繊維のクリ
ーナかすや終末スラッジなども原料として混入させても
よい。本発明方法において、繊維質廃棄物にガムテー
プ,ビニルテープ,酢酸ビニル系接着剤,プラスチック
フィルムなどを含んでいてもよく、本発明方法で得た単
層繊維板は、日本標準規格(JIS)A5907に規定
する硬質繊維板に相当する品質にすることも可能であ
る。本発明方法では、クリーナかすや終末スラッジなど
も使用・処理できることにより、使用済み廃液を再循環
させ、排出液の殆ど生じない閉回路プラントを計画する
ことが可能である。
(実施例) 本発明方法を、まず第1図に基づいて工程順に説明す
る。
製紙廃棄物の内で固形物の多いパルパーかす,各種のス
クリーンかすやクリーナかす1は、繊維板の品質及び水
平廃液の流動性を高めるために、まず解砕槽2に投入し
て小片状(例えば約5mm以下の長さ)に解砕する。解
砕槽2では、内容物の撹拌を行なうとともに、1台又は
2台の湿式解砕機3(例えば商品名スルーザーポンプ、
小松ゼノア社製)を通して循環させる。解砕槽2の底部
4からは、解砕不可能な綴り針などの金属片,土砂を除
去する。解砕された内容物は、一般に移送ポンプ(図示
しない)を経てサイクロン5を通過し、ここで残存する
金属片や土砂などを完全に除去し、ついで該サイクロン
5から所望に応じてスクリーンやローラ脱水器(図示し
ない)を経て混合槽6に投入する。解砕の必要がないチ
ップ状のノットかす,各種のスラッジなどは、所望に応
じて混合槽6に直接投入してもよい。
混合槽6では、濃度測定器7によって水性廃液の濃度を
約2〜4重量%に定めて、該水性廃液の流動性を高める
とともに、薬品槽8から結合剤,耐水剤などを加えて強
く撹拌する。一例として、結合剤は熱硬化性フェノール
系樹脂(例えば商品名SK剤、大日本インキ化学工業社
製)であり、耐水剤はパラフィン系エマルジョン(例え
ば商品名WR+N液、大日本インキ化学工業社製)であ
る。熱硬化性フェノール系樹脂の添加量は、水性廃液の
絶乾量100重量部に対して約2〜8重量部であり、一
般に添加量が多いほど繊維板の機械的強度が高くなるけ
れども、所定量を超えると機械的強度は上昇せず且つ所
定量以下では硬質繊維板としては使用できなくなる。一
方、耐水剤の添加量は、水性廃液の絶乾量100重量部
に対して約1〜3重量部であり、この範囲内が繊維板の
所定の耐水性を維持させるうえで有効である。この場合
には、更に結合剤と耐水剤の定着のために、硫酸ばん土
を適量添加して水平廃液のpH値を4.5〜5.0に調
整するとともに、所望に応じて薬品槽8から塗料などを
添加してもよい。こうして得た水性廃液は、水を分散媒
としたゾル状物質であり、例えば遠心ポンプ(図示しな
い)を経て原料タンク9に送る。原料タンク9では撹拌
を行ない、ついで水性廃液は所望に応じて計量タンク
(図示しない)を介して1次成形機10へ定量送入す
る。
1次成形機10は、第2図に例示するような構造を有す
る。1次成形機10において、上部の加圧盤11は前面
壁12に多数の貫通溝13を有し、該前面壁の表面に金
網14を張設する。加圧盤11は、真空ポンプ(図示し
ない)によって矢印Vの方向に搾水する。また、受盤1
5の前面壁16にも多数の貫通溝17を設け、該前面壁
の表面に金網18を張設するとともに、受盤15上に加
圧盤11の外径にほぼ等しい内径の型枠19を配置し、
貫通溝17から落下する液は矢印Fの方向に排出す
る。水性廃液は、矢印Lのように投入口20から型枠1
9内に入る。型枠19内の水性廃液21は2段階で窄水
され、まず第1段階で加圧盤11を矢印Dの方向に移動
して、例えば面圧約5〜10Kg/cm2で脱水する。
ついで第2段階では、平板状の加圧盤(図示しない)を
用い且つ型枠19を除去して、面圧約10〜30Kg/
cm2の高圧で脱水して平板状に成形する。この結果、
得た1次成形板の含水率は約50%以下好ましくは約4
0〜45%になり、その厚みは流入時の約40〜45%
である。この際に、1次成形板の含水率は約50%を超
えると、次の水分蒸発工程において加熱炉を長くするこ
とを要し、且つ使用電気量が極度に増えて不経済であ
る。また、図示の1次成形機10の代りに、公知のロー
ラ式ベルトプレス(例えば丸石製作所製)などを用いる
と、1次成形板を連続的に高速製造して生産効率を上げ
ることができるが、この方法は繊維板の最終厚が約6m
m以下の場合にのみ可能である。1次成形機10により
排出された液は、液タンク22(第1図)に送り、
該液タンクから移送ポンプ(図示しない)を経て混合
槽6に戻し、その一部を排水として放出する。また、1
次成形機10で用いた洗浄水は、過タンク23に送
り、該過タンクから移送ポンプ(図示しない)を経て
解砕槽2に戻す。
1次成形板は、未だ含水率が高いので水分蒸発処理する
ことを要し、このために加熱炉24を通過させる。この
水分蒸発法としては、暗赤外線装置(例えば商品名イン
フラスタイン、日本碍子社製)によって200〜250
℃に加熱乾燥しても、スチーム熱源によって熱風加熱で
乾燥してもよいが、生産効率や設備面積などの点で暗赤
外線装置の方が優れている。加熱炉24を通過すると、
1次成形板の含水率は約22〜25%に低下する。
水分蒸発処理後の1次成形板は、更に2次成形機25に
よって規定の厚みにまで2次成形する。2次成形機25
としては、例えば公知のホット多段プレスを用い、該プ
レスの熱板の温度は170〜180℃前後、且つ面圧は
約20〜30Kg/cm2に調整する。2次成形によっ
て、繊維板の含水率は10%以下になる。
得た単層繊維板28は、順次スリッタ26によって耳切
りを行ない、オートストッカ27に積載して倉庫に保管
する。倉庫では10〜15日間保管し、適当に調湿して
から出荷すればよい。
第3図に示すように、単層繊維板28には、製紙廃棄物
中のガムテープ,ビニルテープ,酢酸ビニル系接着剤,
プラスチックフィルムなどが小片状で約20〜30重量
%残存するけれども、これらは高温の加熱・加圧工程に
おいて大部分溶融され、融着物29として繊維板28の
機械的強度を高めるのに役立っている。この繊維板28
は、各種の繊維質固形物30を主成分として含有し、実
質的にクラフト紙と類似の性質を持っているから保温性
・遮音性に優れ、且つ耐水剤の存在によって耐水性・防
湿性にも優れている。更に、この繊維板28は、100
℃の熱湯で2時間煮沸しても形状の変化が生じず、鋸に
よる切断が可能で釘の保持力も優秀であり、表面塗装を
行なう場合でも化粧塗料が良く伸びて剥離が生じない。
この繊維板28は、一般に単層で厚さ2〜15mmまで
可能であって、この場合には実質的にJIS−A590
7に規定する硬質繊維板に相当する品質にでき、油,樹
脂などによって特殊処理を施すと曲げ強さをいっそう大
きくすることも可能である。また、主として耐圧が対象
になるパレットの桁などに使用する場合には、曲げ強度
をそれほど大きくしなくてもよいので、約50mm以下
の厚みのものまで形成することができる。
次に、本発明の実施例を説明する。
実施例1 厚さ2.5mmの繊維板を試験的に製造するために、板
紙製造工程で生じたパルパーかす5Kg絶乾量、以下同
じ)及びヤンソンスクリーンから5Kgを用いる。これ
らは水340を含む解砕槽へ投入し、解砕機(商品名
スルーザーポンプ)で約10分間解砕すると、長さ約5
mmの小片状になる。この水性廃液を混合槽に入れ、熱
硬化性フェノール系樹脂(商品名SK剤)を絶乾量5重
量%添加して10分間撹拌し、ついでパラフィン系エマ
ルジョン(商品名WR+N液)を添加して5分間撹拌し
て、硫酸ばん土を絶乾量の3重量%添加して撹拌する。
得た水性廃液68を、1次成形機である加圧プレスの
型枠(横975×縦975×高さ200mm)に送入
し、面圧5Kg/cmで約25秒間ついで面圧15K
g/cmで約25秒間加圧する。得た1次成形板は、
厚さ3.9mm,重さ3.7Kg,含水率45%であ
る。この1次成形板は、暗赤外線装置(商品名インフラ
スタイン)の加熱炉を通過させ、水分1.1を蒸発さ
せる時の使用量電気量は1KW/分である。次に2次成
形を行ない、2次成形機のホットプレスは熱源がスチー
ムで、熱板温度が180℃であり、面圧20Kg/cm
で約2秒間加圧する。最終製品は含水率8%前後であ
り、その寸法は横975×縦975×厚さ2.5±0.
5mmである。
この繊維板の物性を、JIS−A5905〜A5907
に従って測定すると下記の通りである。
注)試験項目の含水率までは、No.1からNo.3の平均値
である。
JIS−A5907に規定する硬質繊維板S200で
は、規準が比重0.8以上,含水率5〜13%,曲げ強
さ200Kg/cm以上,吸水率30%以下であるこ
とを要し、この実施例の繊維板はすべての規準に合格し
ている。
実施例2 厚さ12mmの繊維板を試験的に製造するために、実施
例1と同様の製造装置を用い、且つ実施例1で得た水性
廃液300を加圧プレスの型枠に送入する。加圧プレ
スでは、面圧10Kg/cmで約30秒間ついで面圧
20Kg/cmで約30秒間加圧すると、厚さ16m
m,重さ15Kg,含水率45%の1次成形板となる。
この1次成形板は、加熱炉を通して水分5を使用電気
量4.5KW/分で蒸発させ、次にホットプレスによっ
て面圧20Kg/cmで約10分間熱加圧すると、最
終製品の含水率は8%前後になる。
得た繊維板は、JIS−A5907の規準にすべて合格
する。
実施例3 厚さ3mmの繊維板を月産100000枚製造するため
に、月当りパルパーかす70トン(絶乾重量、以下同
じ),ノットかす75トン,終末スラッジ240トン,
調整スラッジ18トンを用いる。パルパーかすだけは、
あらかじめ解砕槽において1m/分の割合で解砕す
る。
これらの原料760Kg/時を実容積22mの混合槽
に投入し、薬品槽から熱硬化性フェノール系樹脂(商品
名SK剤)(月間使用量20トン)ついでパラフィン系
エマルジョン(商品名WR+N液)(月間使用量10ト
ン)を添加し、更に硫酸ばん土を加えて水性廃液をpH
4.5〜5.0に調整する。得た水性廃液の水分は9
6.5%である。この水性廃液は、実容積22mm
原料タンクに送って撹拌し、更に軽量タンクで1枚分1
13Kgを計量する。
1次成形機としては、油圧加圧方式のダブルワイヤ及び
高圧プレス(第1段階出力120トン、第2段階出力3
50トン)(山本鉄工所製)を用い、型枠の形状は横9
20×縦1830×高さ68mmであり、第1段階の面
圧7Kg/cmで水性廃液の含水率が60%、そして
第2段階の面圧20Kg/cmで含水率が45%に低
下する。得た1次成形板は重さ10Kg/枚,厚さ4.
4mmであり、生産能率は4〜10m/分である。この
1次成形板は、50KWの暗赤外線装置(商品名インフ
ラスタイン)を用いた加熱炉で水分蒸発処理を行ない、
該炉の使用電気量は260KW/時,処理能力190枚
/時である。この加熱炉によって、1次成形板の水分蒸
発量は1.5/枚であり、その厚みは4.0mmにな
る。
2次成形機としては、出力350トンで段数が10段階
であるホット多段プレス(山本鉄工所製)を用い、面圧
20Kg/cm,熱板温度170℃でサイクル20回
/時で2次成形すると、横930×縦1840×厚さ3
mmの繊維板となる。次にスリッタで8秒/枚の速度で
耳切りを行ない、横910×縦1820×厚さ3mmの
繊維板を得る。この繊維板は、積載枚数420枚のオー
トストッカに積載して、倉庫に保管する。
得た繊維板は.JIS−A5907の規準にすべて合格
する。
(発明の効果) 本発明方法で得た単層繊維板は、日本標準規格(JI
S)A5907に規定する硬質繊維板に相当する品質に
定めることが可能であり、その用途としてパレット,高
速道路の遮音壁,自動車,建築資材,建具,家具などが
あって実用性の高いものである。本発明方法で製造した
単層繊維板は、従来はむしろ埋立て焼却処理費用が必要
な繊維質廃棄物を原料として用いるためにきわめて安価
に製造できる。
本発明方法を実施すると、再利用できないか又は再利用
が相当に不経済な繊維質廃棄物を迅速且つ大量に処理で
きるので、省資源効果を生じ且つ公害の発生防止にも寄
与できるうえに、その生産効率も十分実用段階に達して
いる。本発明に係る製造方法では、多くの製紙会社など
から廃棄される多量のパルパーかす,各種のスクリーン
かすやクリーナかす,シュレッダで細かく切り刻んだ紙
類などの繊維質廃棄物を原料とし、この繊維質廃棄物に
ガムテープ,ビニルテープ,酢酸ビニル系接着剤,プラ
スチックフィルムなどを含んでいてもよい。本発明方法
により、多量の繊維質廃棄物を有効に処理して、これら
を埋立てるか又は海上投棄することによる深刻な土壌や
海水の汚染を回避するとともに、適当な埋立て場所の減
少による投棄費用の高騰も実質的に阻止できる。
また、本発明方法では、クリーナかすや終末スラッジな
ども使用・処理できることにより、実際の大規模な製造
プラントにおいて使用済み廃液を再循環させ、排出液の
殆ど生じない閉回路プラントを計画することが可能であ
る。これによって、公害規制が非常に厳しい現状でも、
廃液排出量を可能な限りゼロに近づけることができ、廃
物利用の繊維板のような製造プラントを日本国内で建設
可能とするものである。
本発明方法は、原料として輸入木材を全く使用しない点
において、木材使用量を単に減らすだけの従来方法とは
本質的に異なる。樹木の大量伐採は、緑の環境破壊及び
地球の気温上昇という世界規模の重大問題も提起してお
り、樹木の使用は将来必ず制限されるに違いなく、この
点でも本発明方法は将来においていっそう有効であると
想定できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に係る単層繊維板の製造工程を例示
するフローシート、第2図は本発明方法で用いる1次成
形機の要部を示す該略断面図、第3図は本発明によって
製造した単層繊維板の斜視図である。 2……解砕槽、3……解砕機、6……混合槽、8……薬
品槽、9……原料タンク、10……1次成形機、24…
…加熱炉、25……2次成形機、28……単層繊維板。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として使用済みの板紙や古紙を離解する
    際に生じるパルパーかす、スクリーンかす、クリーナか
    す、粉末スラッジを原料とし、この繊維質固形物から金
    属片や土砂などを除去するとともに該固形物を小片状に
    解砕し、小片状に解砕された各種の繊維質固形物と、ガ
    ムテープ、ビニルテープ、接着剤、フィルムなどのプラ
    スチック小片をを含む水平廃液に結合剤,耐水剤などを
    混合してから、加圧下で1次成形することによって含水
    率を約半分に落とし、更に水分蒸発処理を行なった後に
    加熱・加圧下で2次成形して含水率を約10%以下にす
    ることにより、比重0.8以上、曲げ強さ200Kg/cm2
    以上及び厚さ2〜15mmの硬質繊維板を得ることを特
    徴とする単層繊維板の製造方法。
  2. 【請求項2】水性廃液に結合剤の熱硬化性フェノール系
    樹脂及び耐水剤のパラフィン系エマルジヨンを混合する
    際に、硫酸ばん土を添加してpH調整を行なう特許請求
    の範囲第1項に記載の方法。
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