JPH11504394A - 高品質段ボール材の製造用の乾燥都市木片及び乾燥都市木片と熱可塑性樹脂との混合物の共精砕方法 - Google Patents

高品質段ボール材の製造用の乾燥都市木片及び乾燥都市木片と熱可塑性樹脂との混合物の共精砕方法

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JPH11504394A JP8531943A JP53194396A JPH11504394A JP H11504394 A JPH11504394 A JP H11504394A JP 8531943 A JP8531943 A JP 8531943A JP 53194396 A JP53194396 A JP 53194396A JP H11504394 A JPH11504394 A JP H11504394A
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Abstract

(57)【要約】 任意で適当な熱可塑性プラスチックで被覆できるリグノセルロース繊維を形成する方法であって、開始物質は、一般的にリサイクル不能の様々な不純物混合木材、紙及びプラスチック材またはそのいずれかから選択できる。比較的低含水率であることを特徴とする好適なリグノセルロース物質と所望の熱可塑性プラスチックとの混合物を、木片内のリグニン及び熱可塑性ポリマーの両方を軟化させることができる温度及び圧力及び時間長さの蒸気雰囲気で精砕及び細砕する。加熱中に過剰な蒸気を生じない乾燥木片を使用するため、蒸気雰囲気の温度が比較的高い。混合物の細砕は、高温加圧蒸気雰囲気内で逆回転二重精砕ディスク間に混合物を押し進めることによって行われる。二重回転精砕ディスクを通過する時、木片が連続的に擦り取られる結果、リグノセルロース材の微細繊維が形成される一方、軟化熱可塑性プラスチックが同時に精砕されて、擦り取られた各リグノセルロース繊維の周囲に均一に付着する。精砕ディスクを通過した後、繊維が冷却されることによって、均一に被覆されたリグノセルロース繊維が形成され、これを使用して、高温圧縮または低温圧縮成形によって様々な圧密化段ボール材を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 高品質段ボール材の製造用の乾燥都市木片及び乾燥 都市木片と熱可塑性樹脂との混合物の共精砕方法 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、圧密化した段ボール材に使用される繊維、及びそのような繊維の製 造方法に関する。さらに特定化すると、本発明は、精砕すべき原料物質が一般的 にリサイクル不能の多くの不純物混合木材、プラスチック及び紙であって、それ らを高圧の蒸気内で高温で共精砕することによって、様々な段ボール材に圧密化 するのに適した熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロース繊維を形成する方法 に関する。2.従来の技術の説明 廃棄物の処理は、社会にとって常に重要性が高まっている。様々な物質につい てリサイクルの努力が比較的成功しているが、一定の物質は一般的にリサイクル 不能として絶えず問題になっている。これらのリサイクルが困難な物質の例とし て、古い建物の解体廃材等の「都市木材廃棄物」や、建築材料、古いパレット及 び箱等から生じる都市木片等がある。しかし、これらの処理の難しい物質のリサ イクル及び精砕を行う手段を見つければ、これらの物質から有益な段ボールを製 造できると考えられる。 一般的に言えば、従来の技術は木片からリグノセルロース繊維を製造すること に成功している。特に、ヘリテッジ(Heritage)の米国特許第2,757,115 号は、木片及び他のリグノセルロース廃棄物からリグノセルロース繊維を製造し 、その繊維を使用して縮充段ボール材を形成することを教示している。ヘリテッ ジ特許は、リグノセルロース材に加圧蒸気を当てると同時に、擦り取ることによ って繊維を形成する。蒸気の作用でリグノセルロース材の表面のリグニンを軟化 させてから擦り取り、それによって材料の内部が露出すると、それも同様に軟化 させて擦り取る。木片が繊維になるまでこれを繰り返してから、繊維を圧縮加工 し て縮充段ボール材にすることができる。ヘリテッジ特許の教示は、「生の」木材 廃棄物、すなわち含水率が比較的高く、それに対応して固形含有率が約40%な いし50%の木材から木繊維を形成する場合に有効であるが、これらの教示は、 一般的に非常に乾燥して、固形含有率が少なくとも約80%以上の「都市木材廃 棄物」の精砕には役立たない。また、ヘリテッジ特許では、生の木片内の水分が 連続的に蒸発するため、リグノセルロース材の精砕に使用される蒸気の温度はほ ぽ水の沸点温度に留まるため、湿った木片の精砕に比較的高馬力を使用する必要 があった。 あるいは、ヘリテッジ他の米国特許第2,872,337号は、被覆縮充繊維 マットを形成するための被覆リグノセルロース繊維の製造を教示している。リグ ノセルロース繊維は一般的にヘリテッジの特許第2,757,115号の上記方 法によって製造されるが、繊維を擦り取った後、それらを蒸気で搬送して適当な 熱硬化性樹脂結合剤と混合することによって、段ボールに圧密化することができ る被覆リグノセルロース繊維が得られる。 ヘリテッジの特許第2,757,115号に伴った問題点は、やはりその教示 が比較的高含水率の木片に限定されていると共に、やはり木片の精砕に比較的高 馬力を使用する必要があることである。さらに、それらは被覆繊維を形成してい るが、それらはバージン原料、すなわいバージン高分子結合剤とバージン木片と を用いて形成している。 従って、当業者には容易に理解されるように、両ヘリテッジ特許は、比較的高 含水率の木材と、用いる場合はバージン高分子結合剤に限定される点で、処理で きる物質が比較的限定される傾向にある。さらに、両ヘリテッジ特許は、精砕中 に比較的高馬力を必要とする方法を用いている。 従って、例えば都市木材廃棄物から出る乾燥木片等の一般的にリサイクル不能 の様々な不純物混合物質を使用できると共に、適当な熱可塑性プラスチックと任 意に組み合わせることができる比較的低馬力の木片精砕方法が必要とされている 。 従って、必要とされているものは、任意に熱可塑性プラスチック被覆されると 共に、段ボール材に圧密化するのに適したリグノセルロース繊維を形成する方法 であって、開始物質は、一般的にリサイクル不能の木材、紙及びプラスチック材 、 またはそのいずれかを含む様々な物質を含むことができ、木片の精砕中に高馬力 負荷を必要としないものである。発明の概要 本発明によれば、開始物質を様々なバージン及び不純物混合紙及びプラスチッ ク材またはそのいずれか一方に加えて、一般的にリサイクル不能の様々な不純物 混合木材物から選択することができるリグノセルロース繊維製造方法が提供され ている。本発明によって製造される高品質繊維は、様々な段ボール材に圧密化す るのに特に適している。 一般的に、リグノセルロース材(以下の説明では「木片」または「木材廃棄物 」とも呼ぶ)は、一般的にリサイクル不能の多くの物質、例えば古い建物または 構造物の解体廃材、建築廃棄物、古いパレット等の個体、またはそれらの複合物 から得られる。それらの物質は、「生の」木片と比較して非常に乾燥している傾 向にあり、固形含有率が約90%ないし94%であるが、固形含有率は約80% まで低くてもよい。本発明で使用できる木片の大きさは極めて広範囲であり、従 来のロータップチップスクリーニング装置で定められている約3”弱から約1/ 8”強までを含む。 木材廃棄物を含む様々な混合物を蒸気雰囲気内で、木片内のリグニンを同時に 軟化することができる温度、圧力及び時間長さで予熱する。この予熱段階によっ て、柔軟で可撓性のある加熱混合物が形成されるため、物質の後続の処理が促進 される一方、混合物内に存在している空気がすべて除去される。 加熱されたリグノセルロースチップは次に精砕領域へ搬送され、そこでチップ は再び高温の蒸気雰囲気内で細砕される。リグノセルロースチップの細砕は、チ ップを逆回転二重精砕ディスク間に通すことによって行われ、木片の擦り取りを 容易にするように、これらのディスクは十分な溝を付けられていると共に、互い に所定の離隔関係にある。逆回転する精砕ディスクを通過する時、木片内のリグ ノセルロース繊維が連続的に擦り取られることによって、リグノセルロース材の 微細繊維が形成される。木片内のリグニン自体が蒸気の高温によって十分に軟化 されるので、この精砕処理は容易である。 精砕段階中またはその前に、適当な熱可塑性プラスチック、または複合熱可塑 性プラスチックを木片に添加して上記のように処理することによって、熱可塑性 プラスチック被覆リグノセルロース繊維を形成することができる。適当な熱可塑 性樹脂には、フェノールホルムアルデヒド形樹脂であるノボラック(Novolac)と して市場に知られている熱可塑性プラスチックを含むが、他の適当な熱可塑性物 質を使用することもできる。ノボラックまたは他の熱可塑性プラスチックは、都 市木片が機構に入る時に直接に都市木片上に粉末、フレーク状または廃プラスチ ックとして添加することができ、この機構は、蒸解がま及び精砕部で用いられて いる高圧蒸気雰囲気内へ混合物を噴射する。高圧蒸気雰囲気が木片内のリグニン を軟化させる一方、同時に熱可塑性物質を、木片に加える時のそれの形状に関係 なく、軟化させることによって、リグニン被覆セルロース繊維と密接に結合させ ることができる。 ノボラック等を使用した熱可塑性プラスチックの融解温度に達すると、熱可塑 性物質は非常に低粘度の液体になって、木の気孔に入る傾向にあるため、木繊維 の密接部分になる。ノボラックが各木片内部及びその周囲に密接する性質によっ て、これによって得られた繊維を圧密化して、繊維間の付着性に優れた高品質の 段ボール材にすることができる。その結果、非常にわずかな熱可塑性樹脂を用い て高品質段ボール材を製造することができる。 実際に、従来の段ボール材は約12%ないし約16%の樹脂、例えばレゾール フェノール樹脂等を必要とするのに対して、本発明の方法を用いてノボラック樹 脂の固形含有率が約2%未満である高品質の段ボール材が製造されている。また 、本発明の方法にノボラック樹脂を用いることによって、ホルムアルデヒドを約 99%減らした製品が得られ、この反応の唯一の副産物はアンモニアであり、こ れも、レゾールまたはユリヤ樹脂系を使用する従来の方法とは大きく異なってい る。最後になるが、本発明の教示と組み合わせてノボラック樹脂を使用する場合 、蒸気噴射式圧縮成形技法を用いることができ、これは、本発明の方法で形成さ れた最終段ボール材が平衡含水率状態でプレス機から出るので、従来のように最 終段ボール材を再増湿化する必要がなくなる。 また、他の適当な熱可塑性プラスチックも、その融解温度が少なくとも170 ℃(338°F)で、木片の精砕中に用いられる温度と一致するならば、ノボラ ックと共に、またはそれとは別に使用できることは予想可能である。予想可能な 適当な熱可塑性プラスチックには、一般的にリサイクル不能の熱可塑性プラスチ ック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルの不純物混合熱可 塑性物質、またはこれらの物質の複合物が含まれるが、これらに限定されること はない。あるいは、熱可塑性プラスチックは、リサイクル不能の接着剤付き複合 紙材、例えば積層クラフト紙、バンパーステッカ材、または接着ラベル材や、接 着剤またはフィルムを用いた他のものにすることもできる。これらのリサイクル 不能紙材の紙成分は、混合物にリグノセルロース材を追加することもできる。 好適なリグノセルロース/熱可塑性プラスチック混合物の熱可塑性プラスチッ ク成分は、重量で約50%を超えない、もっと好ましくは約30%まで、最も好 ましくは約1.5%から約30%までにする必要があるが、所望の個々の最終製 品に応じて大きく変化させることができる。前述したように、一般的に熱可塑性 プラスチックは、ノボラック等のフェノールホルムアルデヒド形樹脂か、ポリエ チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、またはこれらのポリマーを組み合わ せた混合物のうちから選択される。しかし、本方法は、これらの物質に限定され ることはなく、約170℃(338°F)以上の温度で、または約170℃の温 度かつ100psigの飽和蒸気圧で十分に軟化する不純物混合またはバージン 熱可塑性プラスチックでもよい。 本発明の好適な実施態様では、精砕中に、蒸気が好ましくは約200psig までの圧力に維持され、これは約198℃(388°F)の温度に相当する。こ の温度は、予熱及び精砕中に、木片の大きさに関係なくその内部のリグニンを、 また用いている場合は熱可塑性プラスチックも軟化させるのに十分である。 従来の方法では、比較的含水率が高い「生の」木片を用いていたので、水の沸 点より高い温度を得ることが困難であった。「生の」木片が高含水率のため、蒸 気雰囲気の温度が水の沸点付近に留まるため、木片内のリグニンの軟化が不十分 になることから、チップを擦り取るために非常に高い馬力が必要であった。本発 明の方法では非常に乾燥した木片を使用するため、精砕中に十分な高温が可能で あるため、リグニンを十分に軟化させることができることから、従来の技術に較 べて必要な馬力が相当に低くなる。 実際に、精砕中に必要なエネルギは、従来の方法に較べて比較的低い。一般的 に、高含水率の「生の」木片を用いた従来の方法では約25ないし80馬力日/ 炉乾燥(O.D.)ショートトンを必要とするのに対して、本発明で好適な乾燥 木片の精砕は、木片の最初の大きさに関係なく、約10ないし12馬力日/炉乾 燥(O.D.)ショートトンを必要とする。 精砕領域で繊維を形成した後、繊維をリファイナ装置の出口に設けられたオリ フィスまたは放出弁から放出する。この時、蒸気がブロー管へ搬送する媒体にな る。この蒸気及び繊維がリファイナ部内の200psigの蒸気圧からブロー管 内の大気圧へ突然放出されることによって、急激な温度低下が発生し、これに伴 って、熱可塑性プラスチックが精砕領域から放出された時に実質的に瞬間的に木 繊維上で均一に硬化する。 本発明の方法で製造された繊維は、繊維が熱可塑性プラスチック被覆されてい るかどうかに関係なく、低、中または高密度段ボール等の様々な圧密化段ボール 材を形成するために使用できる。 本発明の重要な利点は、本方法が、極めて低含水率であることを特徴とする様 々な大きさの一般的にリサイクル不能の不純物混合木材を使用して、様々な段ボ ール材に圧密化するのに使用可能な木繊維を形成できることにある。これは、比 較的低含水率であることを特徴とする木片を使用し、精砕中に乾燥木片を高温高 圧蒸気雰囲気に触れさせることによって達成され、これによって繊維を製造する ために必要な馬力を比較的低くすることができる。また、一般的にリサイクル不 能の紙及びプラスチック材を含む様々な熱可塑性物質を被覆木繊維の製造処理に 使用することもできる。 従来は、固形含有率が40%ないし50%の「湿った」木片だけをこのような 方法で処理できると考えられていた。しかし、本発明の教示によって、固形含有 量が少なくとも約80%ないし90%、好ましくは少なくとも約94%の極めて 乾燥した木材を使用することができる。 さらに、従来の技術で、これらの一般的にリサイクル不能の雑多な木材、紙及 びプラスチック材、特にこれらの雑多な物質の複合物を処理する方法を本発明の ように教示または暗示しているものはない。 従って、本発明の目的は、例えば3”弱の大型のものから1/8”強の比較的 小型のものまでの様々な大きさの乾燥木片からリグノセルロース繊維を形成する 方法を提供することである。 本発明のさらなる目的は、一般的にリサイクル不能の多くの不純物混合木材の いずれも含む開始物質からリグノセルロース繊維を形成することである。 本発明のさらに別の目的は、開始物質を高温の高圧蒸気内で逆回転二重精砕デ ィスク間で精砕することによってリグノセルロース繊維を形成することである。 本発明のさらに別の目的は、高温高圧蒸気雰囲気でのこれらの乾燥チップの精 砕に必要な馬力を比較的低くすることである。 また、本発明のさらに別の目的は、本発明の方法で適当な熱可塑性物質を用い て、それを精砕段階中またはその前にリグノセルロース物質に添加して熱可塑性 プラスチック被覆木繊維を形成できるようにすることである。 最後になるが、本発明の目的は、本発明の木繊維または熱可塑性プラスチック 木繊維が様々な段ボール材に圧密化するのに適するようにすることである。 本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろ う。好適な実施形態の詳細な説明 本発明の方法は、任意に適当な熱可塑性物質で被覆することができるリグノセ ルロース繊維を形成する。被覆繊維は、熱可塑性プラスチックで均一に密接被覆 されて、高温圧縮成形または低温圧縮成形によって様々な段ボール材に圧密化す るのに適している。本発明の方法は、一般的にリサイクル不能の不純物混合木材 、不純物混合紙及びプラスチックまたはそのいずれかを含むが、それらに限定さ れない様々な開始物質に適用可能である。 本発明に使用するのに好適なリグノセルロース物質、すなわち「木片」は、古 い建物や構造物の解体廃材、建築廃棄物、古いパレット等の個体、またはそれら の複合物のような、非常に乾燥しているが、それに限定されない一般的にリサイ クル不能の都市木材廃棄物であることを特徴としている。これらの非常に乾燥し たリグノセルロース物質は、固形含有率が約80%以上、好ましくは約90%な いし94%であることを特徴としている。木片は、例えば3”弱から1/8”強 までの様々な大きさでよく、この範囲外の寸法のチップでも本発明の方法に使用 することもできる。 本発明の好適な方法によれば、木片をその内部のリグニンを軟化できる温度、 圧力及び時間長さで蒸気雰囲気内で予熱する。非常に乾燥した木片を使用するこ とによって、比較的湿った「生の」木片を使用した場合には蒸気のために蒸気雰 囲気の温度が水の沸点温度付近に留まるのに較べて、十分に高い温度を使用する ことができる。 好ましくは、必須ではないが、この予熱段階か、以下に説明する精砕段階中ま たはその前に適当な熱可塑性プラスチックまたは複合熱可塑性プラスチックを木 片に添加して、熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロース繊維を形成すること ができる。適当な熱可塑性樹脂にはフェノールホルムアルデヒド形樹脂であるノ ボラックとして市場に知られている熱可塑性プラスチックが含まれるが、他の熱 可塑性プラスチックも使用できる。 約100psigの加圧飽和蒸気内で融解温度が少なくとも160℃(320 °F)で、木片の精砕中に用いられる状態と一致することを特徴とするならば、 他の適当な熱可塑性プラスチックも使用することができる。適当な熱可塑性プラ スチックの例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルの熱可塑 性プラスチック、またはこれらの複合物が含まれ、これらは一般的にリサイクル 不能の不純物混合物であろう。一般的に、不純物が混合し、従来のリサイクル努 力に適さない廃プラスチックは、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリ塩化 ビニル製である。 あるいは、熱可塑性プラスチックは、リサイクル不能の接着剤付き複合紙材、 例えば積層クラフト紙、バンパーステッカ材、または接着ラベル材や、何らかの 接着剤を用いた他のものにすることもできる。これらのリサイクル不能紙材の紙 成分は、混合物にリグノセルロース材を追加することもできる。積層クラフト紙 材、ラベル、バンパーステッカ材等を任意に使用することから得られる接着剤は 、混合物全体に比較すれば非常に少量であるので、それらの存在は、得られた被 覆繊維の様々な成分をさらに付着させる作用をするだけである。不純物混合プラ スチック及び紙材の両方またはいずれか一方は、一般的に約1”平方で数ミル厚 さ のチップで与えられるが、本発明の方法は、様々な大きさの木材、プラスチック 及び紙材を処理することができる。 好適なリグノセルロース/熱可塑性プラスチック混合物内の熱可塑性プラスチ ック成分の種類及び量は、結果として生じる被覆繊維に意図されるそれぞれの用 途に応じて大きく異なるであろう。好ましくは、熱可塑性プラスチック成分は、 重量で混合物の約50%を超えないようにする必要があり、これよりも多い量に すると、加熱された熱可塑性プラスチックに伴った粘着性のために繊維の処理に 重大な支障が生じやすくなると共に、後に段ボール材に圧密化するには物理特性 が劣った被覆繊維になるであろう。しかし、50%以上の熱可塑性プラスチック を含有する被覆繊維が必要になることも予想でき、その場合にも本発明の教示を 適用することができるであろう。しかしながら、さらに好ましくは、熱可塑性プ ラスチック成分の量は、約30%を超えないようにし、最も好ましくは約1.5 %から約30%までにする。これらの好適な範囲内であれば、後に段ボール材に 圧密化する場合に優れた物理特性を有する被覆繊維が得られ、それによって後の 繊維の成形及び最終成形品を最適化することができる。 まず、乾燥木片をチップホッパーまたは同様な容器に送り込む。チップホッパ には、回転弁への原料木片の送り出し量の制御及び計量を行う供給スクリューが 設けられている。回転弁、またはプラグスクリューフィーダ等の同様な装置が乾 燥木片を大気圧から高圧蒸気蒸解がまへ送り込み、そこで木片を予熱する。木片 を回転弁またはプラグスクリューフィーダに入れる時に、ノボラックまたは他の 熱可塑性物質を粉末、フレーク状または廃プラスチックとして木片に添加するこ とができ、後述するように、そこから蒸解がま及び精砕部の高圧蒸気雰囲気内へ 混合物が噴射される。 この予熱段階によって、乾燥木片と任意であるが熱可塑性物質を混ぜ合わせた 加熱混合物が形成され、これは柔軟で可撓性があるため、その物質の後続の処理 が促進される。必須ではないが、混合及び予熱段階が同時に行われるので、処理 段階が簡単になる。 蒸解がま内の圧力は約200psig以下に維持され、もっと好ましくは、約 175psigの飽和蒸気に維持され、これは約192℃(377°F)の温度 に相当する。高圧蒸気によって、混合物内に存在している空気がすべて除去され るため、熱可塑性物質を使用した場合には混合物内でのそれの酸化を避けること ができる。必要な蒸気の量は、生産されるO.D.繊維の1乾燥ポンド当たり約 0.5ないし約0.75ポンドの蒸気である。飽和蒸気値内のこの範囲は本発明 の方法に十分な熱を与えることができ、従って、飽和蒸気の量がこの範囲に入る ようにする限り、蒸気雰囲気の圧力及び温度を変化させることができる。しかし 、蒸気は少なくとも約100psiの圧力で飽和している必要があり、その値よ り低い場合、乾燥木片と任意であるが熱可塑性物質の処理に十分な熱が得られな くなることに注意されたい。 蒸解がまは、混合物が蒸解がま内で高圧蒸気に触れる時間長さを制御する可変 速度スクリューを備えている。蒸解がま内の時間長さは、それぞれの使用物質に 応じて変化する。しかし、蒸解がま内の温度、圧力及び時間長さは、木片内のリ グニンを軟化させることができると共に、熱可塑性物質も十分に軟化させるもの でなければならない。この高圧蒸気雰囲気は、どのような形で熱可塑性物質を木 片に加えるかに関係なく、熱可塑性プラスチックを十分に軟化することができる 。従って、時間長さが少なくとも約30秒であることが好ましい。精砕段階の前 の成分の望ましくない溶解及び破壊を避けるため、蒸解がま内での暴露時間は約 6分までにすることが好ましく、最適時間は約30秒ないし約1分であるが、暴 露時間長さはそれぞれの物質及び所望の最終結果に応じて大きく変化させること ができる。この段階の結果、リグノセルロース及び熱可塑性物質の加熱混合物が 得られ、これらは柔軟で可撓性があるため、それらの後続の処理が促進される。 次に、加熱された可撓性原料混合物は、加圧蒸気雰囲気内で蒸解がまスクリュ ーコンベヤによって二重回転ディスクリファイナを含む精砕部へ搬送され、そこ で可撓性混合物は同じ加圧蒸気雰囲気内で細砕される。本発明の好適な実施形態 によれば、これは以下のように行われる。 リグノセルロースチップの細砕は、チップを逆回転二重精砕ディスク間に通す ことによって行われ、木片の擦り取りを容易にするため、これらのディスクは十 分に溝を付けられていると共に、互いに所定の離隔関係にある。逆回転二重精砕 ディスクを通過する時、木片内のリグノセルロース繊維が連続的に擦り取られる 結果、リグノセルロース材の微細繊維が形成される。木片内のリグニン自体が蒸 気の高温によって十分に軟化されているので、この精砕処理は容易である。 予熱された原料混合物は、蒸解がまから伸縮継手を通って降下して、100% 完全状態で作動中の可変速度横移動計量スクリュー内へ落下する。必須ではない が、横移動計量スクリューは100%完全状態で作動中であって、蒸解がまから 双チップ供給スクリューへの混合物の計量を行うことができるようにすることが 好ましく、このスクリューは二重回転ディスクリファイナ内の回転ディスクの各 々のスポーク間へ原料混合物を押し進める。 好適な実施形態では、二重回転ディスクリファイナを用いて原料混合物の細砕 を行う。他の細砕手段では、適当な結果が得られないようである。例えば、単一 回転ディスクリファイナから得られる繊維品質は、高品質段ボール材を製造する には不十分であるように思われる。本発明に用いられる二重回転ディスクは優れ た最終製品を生じる。 前述したように、好適な実施形態では、加熱された可撓性原料混合物の細砕が 、二重精砕逆回転ディスク間に混合物を押し進めることによって行われる。二重 精砕ディスクは互いに、リグノセルロース材内の繊維を擦り取ることができる所 定の離隔関係にある。好ましくは、二重回転ディスクの離間距離は約0.25m mないし約1.25mmであり、約0.275mmの間隔が、特に段ボール材製 造用の木片の効果的な擦り取りに最も好ましい。 また、二重ディスクの少なくとも一方、最も好ましくは二重ディスクの各々に 溝を付けて、回転ディスク間を通過する時、木材の擦り取りと共に熱可塑性プラ スチックの軟化が容易に行われるようにする。両回転ディスクにうまく使用でき る適当なディスクは、アンドリッツ・スプラウト・バウエル(Andritz Sprout-Ba uer)のパターン番号36325及び36326のリファイナプレートである。こ のディスクは、直径が36”であり、一連の表面下のダム及び溝を特徴としてお り、溝は幅が約0.187”ないし0.312”、深さが約0.125”ないし 0.375”であることを特徴としている。複合物質の擦り取りを促進するもの であれば、他の適当なパターンのディスクも使用できる。 好ましくは、リファイナ内の物質を最も効果的に擦り取ることができるように 、 二重ディスクが逆方向に回転する。各ディスクにとって約1800rpmまでの 回転速度が妥当であることが確認されている。好ましくは、約900ないし12 00rpmの回転速度がさらに妥当であり、高速であると、非常に微細な繊維が 製造されがちである、すなわち200メッシュより細かい繊維の割合が高くなり すぎて、後続の圧密化段ボール材の製造が困難になりがちである。二重ディスク の各々にとって、約900ないし1200rpmのディスク速度が、段ボール材 に圧密化するのに適した繊維を形成するために好都合であるように思われる。し かし、ディスクの離間距離、含水率及び最終繊維のそれぞれの用途に応じて、回 転速度を大きく変化させることができる。 一例として、米国オンタリオ州、ブラントンのウッド・コンバージョン社(Woo d Conversion,Inc.)の都市木材廃棄物は、平均含水率が約20%、従って平均固 形含有率が約80%であることを特徴とするが、これを様々なディスク離間距離 及びディスク速度でリファイナに通して、生じた繊維の大きさを測定した。繊維 寸法の特徴の結果を以下の表Iに示す。バウエル・マクネット203C分級器( TAPPI基準T233CM−82)を用いて繊維を分析した。 供給スクリューは未精砕混合物を二重回転ディスク内へ連続的に押し進めると 共に、精砕繊維をディスク領域から押し出す。従って、混合物の一部分が二重回 転ディスクを通ってそれに接する時間長さは非常に短く、マイクロ秒の単位で定 量化することが困難であるが、後続の圧密化に適した適当な寸法の被覆繊維を形 成するには十分である。時間長さは、ディスクの直径及び処理必要量に応じて決 まる。 逆回転二重精砕ディスクを通過する間、木片内のリグノセルロース繊維及び熱 可塑性物質は連続的に擦り取られることによって、熱可塑性物質で均一に被覆さ れたリグノセルロース材の微細繊維が形成される。これは、木片内のリグニン自 体が加圧蒸気の温度で十分に軟化されると同時に、熱可塑性プラスチックが十分 に軟化されて、擦り取られた各リグノセルロース繊維の周囲に均一に付着、溶着 することによって達成される。 前述したように、混合物を二重精砕ディスク間へ押し進める精砕段階を含めて 本発明の方法全体で使用される蒸気雰囲気は、約198℃(388°F)の温度 に相当する約200psigまでの圧力に、または少なくとも約160℃(32 0°F)の温度に相当する蒸気圧に維持することが好ましい。この温度は、予熱 及び精砕中にリグニンと、使用されている場合は熱可塑性プラスチックを軟化さ せるのに十分である。また、本発明では高い熱エネルギが用いられるため、精砕 中に必要なエネルギは従来の方法に較べて比較的低い。 一般的に、高含水率の「生の」木片を用いた従来の方法では20ないし80馬 力日/O.D.ショートトンを必要とするのに対して、本発明に好適である乾燥 木片の二重精砕ディスクを用いた精砕は、木片の最初の大きさに関係なく、約1 0ないし12馬力日/O.D.ショートトンを必要とする。固形含有量が少なく とも約80%ないし90%、好ましくは少なくとも約94%の非常に乾燥した木 材を使用することによって、乾燥木片からの蒸発が比較的少なくなるため、蒸気 雰囲気が比較的高温に、例えば約198℃(388°F)に達することができる 。従来の技術に較べて処理温度が高いほど、それに対応して木片の精砕中に必要 な馬力を低くすることができる。 また、熱可塑性物質を用いている場合、処理温度が高いほど、それを同時に均 一に軟化させやすくなる結果、均一に被覆された繊維が形成される。高温の加圧 蒸気雰囲気に触れてそれの溶解温度に達した時、好適な熱可塑性物質のノボラッ クは非常に低粘度の液体になって、木の気孔に流れ込みやすくなり、木繊維の密 接部分になる。熱可塑性のノボラックが木片の内部及び周囲に密接することによ って、繊維が後続の圧密化で繊維間の接着性に優れた高品質の段ボール材になる 。その結果、非常に少ない熱可塑性樹脂を用いて高品質の段ボール材を製造する ことができる。実際に、以下にさらに詳細に説明するように、樹脂固形含有率が 約2%以下である高品質の段ボール材が本発明の方法を用いて製造された。 二重精砕逆回転ディスクを通過させた後、被覆繊維をリファイナ装置の出口に 設けられたオリフィスまたは放出弁から放出する。この時、蒸気がブロー管へ搬 送する媒体になる。繊維がリファイナ部内の200psigの蒸気圧からブロー 管内の大気圧へ突然放出されることによって、約198℃(388°F)から少 なくとも約130℃(266℃)以下まで急激に温度が低下して、精砕繊維及び 熱可塑性プラスチックが直ちに冷却されるため、熱可塑性プラスチックが精砕部 から放出された時にほぼ瞬間的に木繊維上で硬化するので、被覆繊維の後続の取 り扱い及び処理が可能になる。 特定の用途に好適であれば、繊維がブロー管内の大気圧に触れて冷却した後、 熱可塑性物質と共に使用できるヘキサミン等の硬化剤または他の触媒を被覆繊維 に十分に添加してもよい。 好適な熱可塑性フェノールのノボラックを使用する時、ヘキサミン等のホルム アルデヒドを含有する硬化剤をノボラック被覆繊維に添加して、ノボラックに熱 硬化特性を与えることができる。ブロー管内でノボラック被覆繊維に添加するヘ キサミンの量を注意深く制御することによって、これらの繊維から製造された段 ボールから実質的に99%のホルムアルデヒドが除去され、これは本発明の非常 に望ましい特徴である。このように最終製品のホルムアルデヒドが非常に低レベ ルであることは、レゾールまたはユリヤ樹脂系を使用している従来の方法に勝る 大きな改良点である。また、ノボラック被覆繊維を次に高温圧縮成形すると、ヘ キサミンが少なくとも約160℃(320°F)に達した時に、ホルムアルデヒ ドがヘキサミンから放出される。その時、ホルムアルデヒドはノボラック内のフ ェノール基と反応し、それによって圧密化段ボール材に使用できる非常に安定し た木繊維が生じる。さらに好都合なことに、この反応の唯一の副産物がアンモニ アであり、これは大気へ排気される。 ブロー管内の大気圧に触れた時、従来形のサイクロンセパレータが精砕被覆繊 維を蒸気から分離する。蒸気はサイクロンセパレータの上部から排出され、そこ から大気へ排気されるか、凝縮される。精砕繊維は、熱可塑性プラスチックで被 覆したものでも、そうでないものでもよいが、サイクロンセパレータの下半分か ら放出され、これによって得られた冷却繊維を梱にするか(be baled)、吹き出 すか、他の方法で回収して、後に使用できるようにする。 本発明の方法に従って形成された被覆繊維は、熱可塑性プラスチックで均一に 被覆されていることを特徴としている。繊維の被覆厚さは、使用する熱可塑性プ ラスチックの量及び繊維の最終寸法に応じて大きく変化する。この被覆繊維を用 いて、従来の高温圧縮加工または低温圧縮加工、あるいは蒸気噴射圧縮加工など の他の圧縮加工方法によって形成されるような、圧密化された低、中または高密 度の様々な段ボール材を形成することができる。 本発明の教示の説明的な例を以下に示す。本発明の教示に従ってノボラック被 覆繊維を製造してから、様々な密度を特徴とする段ボールに圧密化した。 特に、ノボラック被覆繊維は蒸気噴射圧縮技法を用いて容易に圧密化されるが 、他の圧縮技法を用いてもよい。約180psigから200psigの圧力の 飽和蒸気を導入することによって、ノボラック被覆繊維を蒸気噴射圧縮する。飽 和蒸気を段ボールに強制的に流してノボラックを迅速に、すなわち約1/8”な いし約1/2”厚さの段ボール材の場合には20ないし30秒の速さで硬化させ る。好都合なことに、蒸気噴射圧縮技法を用いた時、圧縮された段ボールは平衡 含水率状態にあるため、従来のように最終段ボール材を再増湿化する必要がなく なる。 前述したように、本発明の教示に他の圧縮技法を用いることもできる。本発明 によってノボラック被覆繊維を製造してから、プラテン温度が205℃の高温圧 縮技法を用いて様々な密度を特徴とする段ボールに圧密化した。 平均固形含有率が約89%で、平均ノボラック含有率が約1.89%のノボラ ック被覆繊維から多くの段ボールを製造した(それに対して、従来の技法は、レ ゾールフェノール樹脂またはユリヤホルムアルデヒド樹脂を用いており、中間密 度段ボールの最終製品は約12%ないし16%の樹脂を必要とする)。これによ って得られた本発明の段ボールは、表面と垂直の方向に測定した引張り強さであ る平均内部接着強さが、約64.2ポンド/ft3の密度に圧縮して平均厚さが 約2.58mmである時に約121psiであり、約68.0ポンド/ft3の 密度に圧縮して平均厚さが約2.68mmである時の平均内部接着強さが170 psiであることを特徴としていた。 平均固形含有率が約95%で、平均ノボラック含有率が約3.79%のノボラ ック被覆繊維から段ボールを製造した。これによって得られた段ボールは、平均 内部接着強さが、約60.7ポンド/ft3の密度に圧縮して平均厚さが約2. 84mmである時に約170psiであり、約65.4ポンド/ft3の密度に 圧縮して平均厚さが約3.02mmである時の平均内部接着強さが225psi であることを特徴としていた。 平均固形含有率が約98%で、平均ノボラック含有率が約5.93%の同種類 の繊維からも段ボールを製造した。これによって得られた段ボールは、平均内部 接着強さが、約58.2ポンド/ft3の密度に圧縮して平均厚さが約3.14 mmである時に約250psiであり、また約54.8ポンド/ft3の密度に 圧縮して平均厚さが約3.10mmである時の平均内部接着強さが250psi であることを特徴としていた。 また、ノボラック被覆の本発明に従って製造された繊維は、約100℃以下の 温度で保管する限り、無期限の貯蔵寿命を備えているようであることに注意され たい。 他の熱可塑性プラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化 ビニルや、これらの物質の複合物等の一般的にリサイクル不能の不純物混合熱可 塑性物質も、任意にノボラックと共に、またはそれとは別に使用して、本発明の 被覆繊維を形成することができる。本発明の方法で被覆繊維を形成するためにこ れらの種類の熱可塑性プラスチックを用いる場合、被覆繊維の圧縮時に、段ボー ルをまず少なくとも熱可塑性プラスチックの軟化温度まで加熱して十分な粘着性 を得ることが必要である。また、不当に付着させることなく製品をプレス機から 取り出すため、段ボールを約120℃(250°F)以下まで冷却する必要があ る。これらの熱可塑性プラスチックと共に少量のノボラック樹脂を使用すること によって、段ボールを120℃以下まで冷却しなくても、高温のプレス機から圧 密化段ボールを容易に取り出すことができる。 本発明の重要な利点は、様々な段ボール材に圧密化するために使用可能な木繊 維を形成するために、非常に低含水率であることを特徴とする様々な大きさの一 般的にリサイクル不能の不純物混合木材を方法に使用できることにある。乾燥木 片は、高温の加圧蒸気雰囲気を使用でき、これに伴って繊維の精砕に必要な馬力 が低くなる。また、好適なノボラック樹脂等のバージン熱可塑性プラスチック、 及び一般的にリサイクル不能の紙及びプラスチック材の両方またはいずれか一方 を含む様々な熱可塑性物質も、被覆木繊維の製造処理に使用することができる。 従来は、固形含有率が40%ないし50%の「湿った」木片だけ、比較的高い 馬力を必要としながら加圧蒸気で処理できると考えられていた。しかし、本発明 の教示によれば、固形含有率が少なくとも約80ないし90%、好ましくは少な くとも約94%の非常に乾燥した木材を使用することができる。 本発明に従った乾燥木片の精砕には従来の技術に較べて高い処理温度が必要で あることから、木片の精砕中に必要な馬力が低くなるだけでなく、木片に熱可塑 性物質を添加する場合、それの同時軟化が容易になるため、均一に被覆された繊 維が形成される。 さらに、本発明の非常に時を得た利点は、好適な方法は、都市木材廃棄物や不 純物混合プラスチック及び紙材等の一般的にリサイクル不能と考えられている雑 多な物質のリサイクル可能性を助長することである。従来の技術で、これらの一 般的にリサイクル不能の雑多な木材、紙及びプラスチック材、特にこれらの雑多 な物質の複合物を処理する方法を本発明のように教示または暗示しているものは ない。 従って、本発明は、特に段ボール材に圧密化するのに適したリグノセルロース 繊維を形成し、任意にノボラック等の適当な熱可塑性プラスチックで被覆する方 法を提供している。 以上に本発明を好適な実施形態に関連して説明してきたが、当業者であれば他 の形式も採用できることは明らかである。例えば、当業者であれば、物質の混合 及び細砕を行う特定の手段を、処理中に物質の計量及び搬送を行う特定手段と共 に容易に変更できるであろう。従って、本発明の範囲は、以下の請求の範囲によ ってのみ限定されるものとする。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年11月20日 【補正内容】 補正請求の範囲 1.段ボール材に圧密化するのに適したリグノセルロース繊維を形成する方法で あって、 都市木材廃棄物、解体木材廃棄物、パレット及び接着剤塗布紙から選択された 1つまたは複数の物質から得られ、公称含水率が重量で約20%以下であること を特徴とする複数のリグノセルロースチップを準備する段階と、 温度が少なくとも約170℃で、圧力が少なくとも約100psigであるこ とを特徴とする飽和蒸気雰囲気内で前記複数のリグノセルロースチップを、その 内部のリグニンを軟化させることができる時間長さにわたって加熱する段階と、 前記複数の加熱リグノセルロースチップを前記飽和蒸気雰囲気内で細砕するこ とによって、前記複数のリグノセルロースチップを十分に擦り取って、所定の形 状及び密度に圧密化できる十分な直径を有する均一寸法のリグノセルロース繊維 を形成する段階と、 該リグノセルロース繊維を乾燥する段階とを備えており、 前記加熱段階において、前記細砕及び乾燥段階で形成された前記リグノセルロ ース繊維1乾燥ポンド当たり蒸気約0.5ないし約0.75ポンドの割合で蒸気 を供給するようにした方法。 3.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8”強 までの範囲である請求の範囲第1項に記載の方法。 4.前記細砕段階は、互いの離間距離が約0.25ないし約1.25mmである 逆回転二重ディスク間に前記複数の加熱リグノセルロースチップを通す段階を含 む請求の範囲第1項に記載の方法。 5.前記細砕段階の前に、フェノールホルムアルデヒド形熱可塑性樹脂を重量で 約2%以下の量だけ前記複数のリグノセルロースチップに添加する請求の範囲第 1項に記載の方法。 6.前記細砕段階の前に、前記飽和蒸気雰囲気内で軟化させることができること を特徴とする、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルの個体または これらの複合物から選択された熱可塑性物質を前記複数のリグノセルロースチッ プに添加する請求の範囲第1項に記載の方法。 7.乾燥段階は、前記リグノセルロース繊維を前記飽和蒸気雰囲気から放出して 、大気の圧力及び温度へ急激に変化させる段階を含む請求の範囲第1項に記載の 方法。 8.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形状 及び密度に圧密化される請求の範囲第1項に記載の方法。 9.段ボール材に圧密化するのに適した熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロ ース繊維を形成する方法であって、 都市木材廃棄物、解体木材廃棄物、パレット及び接着剤塗布紙から選択された 1つまたは複数の物質から得られ、公称含水率が重量で約20%以下であること を特徴とする複数のリグノセルロースチップを準備する段階と、 温度が少なくとも約170℃で、圧力が少なくとも約100psigであるこ とを特徴とする飽和蒸気雰囲気内で前記複数のリグノセルロースチップを、その 内部のリグニンを軟化させることができる時間長さにわたって加熱する段階と、 該加熱段階中かその前に、前記複数のリグノセルロースチップに重量で約30 %までのフェノールホルムアルデヒド形熱可塑性樹脂を添加する段階とを備えて おり、前記加熱段階は、該フェノールホルムアルデヒド形熱可塑性樹脂を軟化さ せて、加熱可撓性混合物を形成すると共に、前記フェノールホルムアルデヒド形 熱可塑性樹脂の酸化を防止することができ、さらに、 前記加熱可撓性混合物を前記飽和蒸気雰囲気内で細砕することによって、前記 複数のリグノセルロースチップを十分に擦り取って、前記フェノールホルムアル デヒド形熱可塑性樹脂で密着状に被覆された複数のリグノセルロース繊維を形成 する段階と、 前記複数のリグノセルロース繊維を乾燥する段階とを備えており、 前記加熱段階において、前記細砕及び乾燥段階で形成された前記複数のリグノ セルロース繊維1乾燥ポンド当たり蒸気約0.5ないし約0.75ポンドの割合 で蒸気を供給し、また前記複数の被覆リグノセルロース繊維は、所定の形状及び 密度に圧密化できる十分な直径及び十分な熱可塑性プラスチック含有量を有して いる方法。 10.前記フェノールホルムアルデヒド形熱可塑性樹脂は、前記細砕段階の前に 重量で2%以下の量だけ前記複数のリグノセルロース繊維に添加されるノボラッ ク熱可塑性樹脂である請求の範囲第9項に記載の方法。 11.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8” 強までの範囲である請求の範囲第9項に記載の方法。 12.前記細砕段階は、互いの離間距離が約0.25ないし約1.25mmであ る逆回転二重ディスク間に前記加熱可撓性混合物を通す段階を含む請求の範囲第 9項に記載の方法。 13.乾燥段階は、前記リグノセルロース繊維を前記飽和蒸気雰囲気から放出し て、大気の圧力及び温度に急激に変化させる段階を含む請求の範囲第9項に記載 の方法。 14.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形 状及び密度に圧密化される請求の範囲第9項に記載の方法。 15.段ボール材に圧密化するのに適した熱可塑性プラスチック被覆リグノセル ロース繊維を形成する方法であって、 都市木材廃棄物、解体木材廃棄物、パレット及び接着剤塗布紙から選択された 1つまたは複数の物質から得られ、公称含水率が重量で約10%以下であること を特徴とする複数のリグノセルロースチップを準備する段階と、 該複数のリグノセルロースチップを重量で約2%以下のノボラック熱可塑性物 質と共に加熱する段階とを含み、該加熱段階は、蒸気1ポンド当たり少なくとも 約1000BTUに相当する温度及び圧力の飽和蒸気雰囲気内で行われ、前記ノ ボラック熱可塑性物質は、前記飽和蒸気雰囲気に触れた時に十分に軟化されるこ とを特徴としていることによって、前記飽和蒸気雰囲気に触れた時に前記複数の リグノセルロースチップ内のリグニン及び前記ノボラック熱可塑性物質が十分に 軟化されて、加熱可撓性混合物を生じると共に、前記ノボラック熱可塑性物質の 酸化を防止することができるが、前記加熱段階は、前記ノボラック熱可塑性物質 を前記複数のリグノセルロースチップに溶着させるには不十分であり、さらに、 前記加熱可撓性混合物を前記温度及び前記圧力の前記飽和蒸気雰囲気内で細砕 することによって、前記複数のリグノセルロースチップ及び前記ノボラック熱可 塑性物質を十分に擦り取って、熱可塑性物質被覆リグノセルロース繊維を形成す る段階を備えており、 前記熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロース繊維は、所定の形状及び密度 に圧密化できる十分な直径及び十分な熱可塑性プラスチック含有量を有すること を特徴とする方法。 17.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8” 強までの範囲である請求の範囲第15項に記載の方法。 18.前記細砕段階は、互いの離間距離が約0.25ないし約1.25mmであ る逆回転二重ディスク間に前記複数の加熱リグノセルロースチップを通す段階を 含む請求の範囲第15項に記載の方法。 19.乾燥段階は、前記リグノセルロース繊維を前記飽和蒸気雰囲気から放出し て、大気の圧力及び温度に急激に変化させる段階を含む請求の範囲第15項に記 載の方法。 20.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形 状及び密度に圧密化される請求の範囲第15項に記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.段ボール材に圧密化するのに適したリグノセルロース繊維を形成する方法で あって、 温度が少なくとも約170℃で、圧力が少なくとも約100psigの蒸気雰 囲気内で、公称含水率が重量で約20%以下であることを特徴とする複数のリグ ノセルロースチップを、その内部のリグニンを軟化させることができる時間長さ にわたって加熱する段階と、 前記複数の加熱リグノセルロースチップを前記蒸気雰囲気内で細砕することに よって、前記複数のリグノセルロースチップを十分に擦り取って、所定の形状及 び密度に圧密化できる十分な直径を有する均一寸法のリグノセルロース繊維を形 成する段階とを備えた方法。 2.前記複数のリグノセルロースチップは、都市木材廃棄物、解体木材廃棄物、 パレット、接着剤塗布紙の個体、またはこれらの複合物から選択される請求の範 囲第1項に記載の方法。 3.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8”強 までの範囲である請求の範囲第1項に記載の方法。 4.前記細砕段階は、互いに離隔関係にある逆回転二重ディスク間に前記複数の 加熱リグノセルロースチップを通す段階を含む請求の範囲第1項に記載の方法。 5.前記細砕段階の前に、フェノールホルムアルデヒド形樹脂を前記複数のリグ ノセルロース繊維に添加する請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記細砕段階の前に、前記蒸気雰囲気内で軟化させることができることを特 徴とする、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルの個体またはこれ らの複合物から選択された熱可塑性物質を前記複数のリグノセルロース繊維に添 加する請求の範囲第1項に記載の方法。 7.さらに、前記細砕段階の後に、前記蒸気を前記リグノセルロース繊維から分 離する段階を備えた請求の範囲第1項に記載の方法。 8.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形状 及び密度に圧密化される請求の範囲第1項に記載の方法。 9.段ボール材に圧密化するのに適した熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロ ース繊維を形成する方法であって、 温度が少なくとも約170℃で、圧力が少なくとも約100psigの蒸気雰 囲気内で、公称含水率が重量で約20%であることを特徴とする複数のリグノセ ルロースチップを、その内部のリグニンを軟化させることができる時間長さにわ たって加熱する段階と、 該加熱段階中かその前に、前記複数のリグノセルロースチップに重量で約30 %までのフェノールホルムアルデヒド形樹脂を添加する段階とを備えており、前 記加熱段階は、該フェノールホルムアルデヒド形樹脂を軟化させて、加熱可撓性 混合物を形成すると共に、前記フェノールホルムアルデヒド形樹脂の酸化を防止 することができ、さらに、 前記加熱可撓性混合物を前記蒸気雰囲気内で細砕することによって、前記複数 のリグノセルロースチップを十分に擦り取って、前記フェノールホルムアルデヒ ド形樹脂で密着状に被覆された複数のリグノセルロース繊維を形成する段階を備 えており、 前記複数の被覆リグノセルロース繊維は、所定の形状及び密度に圧密化できる 十分な直径及び十分な前記フェノールホルムアルデヒド形樹脂の含有量を有する ことを特徴とする方法。 10.前記複数のリグノセルロースチップは、都市木材廃棄物、解体木材廃棄物 、パレット、接着剤塗布紙の個体またはこれらの複合物から選択される請求の範 囲第9項に記載の方法。 11.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8” 強までの範囲である請求の範囲第9項に記載の方法。 12.前記細砕段階は、互いに離隔関係にある逆回転二重ディスク間に前記加熱 可撓性混合物を通す段階を含む請求の範囲第9項に記載の方法。 13.さらに、前記細砕段階の後に、前記蒸気を前記リグノセルロース繊維から 分離する段階を備えた請求の範囲第9項に記載の方法。 14.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形 状及び密度に圧密化される請求の範囲第9項に記載の方法。 15.段ボール材に圧密化するのに適した熱可塑性プラスチック被覆リグノセル ロース繊維を形成する方法であって、 含水率が重量で約10%以下であることを特徴とする複数のリグノセルロース チップを、重量で約30%までのフェノールホルムアルデヒド形樹脂、ポリエチ レン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルの個体またはこれらの複合物から選択 された熱可塑性物質と共に加熱する段階を含み、該加熱段階は、蒸気1ポンド当 たり少なくとも約1000BTUに相当する温度及び圧力の蒸気雰囲気内で行わ れ、前記熱可塑性物質は、前記蒸気雰囲気に触れた時に十分に軟化されることを 特徴としていることによって、前記蒸気雰囲気に触れた時に前記複数のリグノセ ルロースチップ内のリグニン及び前記熱可塑性物質が十分に軟化されて、加熱可 撓性混合物を生じると共に、前記熱可塑性物質の酸化を防止することができるが 、前記加熱段階は、前記熱可塑性物質を前記複数のリグノセルロースチップに溶 着させるには不十分であり、さらに、 前記加熱可撓性混合物を前記温度及び前記圧力の前記蒸気雰囲気内で細砕する ことによって、前記複数のリグノセルロースチップ及び前記熱可塑性物質を十分 に擦り取って、熱可塑性物質被覆リグノセルロース繊維を形成する段階を備えて おり、 前記熱可塑性プラスチック被覆リグノセルロース繊維は、所定の形状及び密度 に圧密化できる十分な直径及び十分な熱可塑性プラスチック含有量を有すること を特徴とする方法。 16.前記複数のリグノセルロースチップは、都市木材廃棄物、解体木材廃棄物 、パレット、接着剤塗布紙の個体またはこれらの複合物から選択される請求の範 囲第15項に記載の方法。 17.前記複数のリグノセルロースチップの大きさは、約3”弱から約1/8” 強までの範囲である請求の範囲第15項に記載の方法。 18.前記細砕段階は、互いに離隔関係にある逆回転二重ディスク間に前記複数 の加熱リグノセルロースチップを通す段階を含む請求の範囲第15項に記載の方 法。 19.さらに、前記細砕段階の後に、前記蒸気を前記リグノセルロース繊維から 分離する段階を備えた請求の範囲第15項に記載の方法。 20.前記均一寸法のリグノセルロース繊維は、飽和蒸気の導入によって所定形 状及び密度に圧密化される請求の範囲第15項に記載の方法。
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