JPH0920874A - フィン用塗料組成物、フィン及びその製造方法 - Google Patents

フィン用塗料組成物、フィン及びその製造方法

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JPH0920874A
JPH0920874A JP7170052A JP17005295A JPH0920874A JP H0920874 A JPH0920874 A JP H0920874A JP 7170052 A JP7170052 A JP 7170052A JP 17005295 A JP17005295 A JP 17005295A JP H0920874 A JPH0920874 A JP H0920874A
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JP
Japan
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fin
coating composition
mol
general formula
ether
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Application number
JP7170052A
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English (en)
Inventor
Masashi Kato
正志 加藤
Tsuyoshi Katsumata
堅 勝又
Chihiro Masago
千弘 真砂
Rieko Kawahara
理江子 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoeisha Chemical Co Ltd
MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水濡性(熱交換効率)を損なうことなく、耐
蝕性に優れ、かつ、加工性に優れたフィンを低廉なコス
トで提供することを目的とする。 【構成】 下記の一般式〔I〕で表される燐酸エステル
結合を有するノニオン型高分子活性剤を含むことを特徴
とするフィン用塗料組成物。 【化1】 一般式〔I〕 〔但し、X1 ,X2 ,X3 は、R1 及び/又は(CH2
CH2 O)n 2 (R1 :炭素数1〜4の直鎖及び側鎖を有するアルキル
基の群の中から選ばれるアルキル基 R2 :炭素数8〜22の直鎖及び側鎖を有するアルキル
基の群の中から選ばれるアルキル基 n :30〜250の整数) yは、対応するX1 ,X2 ,X3 がR1 の場合には0〜
2の整数、対応するX1 ,X2 ,X3 が(CH2 CH2
O)n 2 の場合には1〜3の整数〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水濡性、加工性に
優れた熱交換器用アルミニウムフィンの塗膜形成に用い
られる塗料組成物、この塗料組成物が塗布されたフィン
及びフィンの製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】最近、生活水準の向上
に伴いルームエアコンが急速に普及し、熱交換器用のフ
ィン材の需要は著しく高い。このフィン材としては、軽
量性、加工性、さらには熱伝導性に優れたアルミニウム
又はアルミニウム合金(単に、Al)が広く使用されて
いる。
【0003】そして、熱交換器に組み込まれているフィ
ンは、熱交換効率の向上を目的として、すなわちフィン
の水濡性を良くする為に、Al材の表面にベーマイト等
の化成処理を施したり、塗装処理することが行われてい
る。つまり、フィン材であるAlの腐食防止の為のみな
らず、熱交換器の運転中に発生する凝縮水の付着による
通風抵抗の増大を防止し、熱交換効率の低下を起こさせ
ないようにする為、ベーマイト処理などの化成処理を施
したり、塗装処理が行われている。
【0004】ところで、Al材をフィンの形状に加工し
た後、塗装処理などの表面処理がなされるのが一般的で
あったが、最近では、工程の簡略化や塗膜の均一性か
ら、フィンに加工する前のAl材からなるコイルの表面
に塗装を施し、この後フィンの形状に加工するプレコー
ト法に対する期待が高まっている。このようなプレコー
ト法としては、例えばコイル表面に界面活性剤やシリカ
を含有する水性塗料を塗布した後、フィンの形状に加工
する手段が提案(特開昭55−164264号公報)さ
れている。
【0005】すなわち、塗膜中に存在しているシリカと
界面活性剤の作用により、塗膜に付着した凝集水を拡が
らせ、フィン間を通過する空気の通路断面積の減少を防
止し、通風抵抗を減少させ、風量の増加を図ろうとする
ものである。しかし、この提案のものでは、界面活性剤
やシリカを含有する水性塗料を塗布した後にフィンの形
状に加工するものであるから、塗膜に存在するシリカの
為に金型の耐久性が乏しく、それ故コストが高く付く問
題点が起きるに至った。
【0006】そこで、表面に親水性高分子化合物と架橋
剤を含有する塗料を塗布、硬化させた後、アルカリ水溶
液による処理を施し、これによって表面粗さを粗くして
水濡性を向上させたコイルを得た後、フィンの形状に加
工する技術が提案(特開昭61−227877号公報)
されている。これによれば、シリカを塗膜中に存在せし
めていないことから、プレス加工に用いられる金型の耐
久性の低下を防止できているものの、親水性は充分なも
のではなく、しかも使用済みのアルカリ処理廃液の処理
が必要となる。
【0007】更に、Alフィンのプレス加工法が、ドロ
ー加工法(張り出し、絞り加工)からドローレス加工法
(しごき加工)に変わって来ている。又、フロン規制の
問題から塩素系溶剤での脱脂が不要な洗浄レスタイプの
揮発性プレス油の使用が拡大している。ところで、この
ような厳しい加工法が採用されている現状では、今まで
の塗装技術で塗装されたAlフィンに、低粘度の洗浄レ
スタイプの加工油を塗膜上に塗布後、ドローレス加工を
行うと、油切れを起こし、プレス成型性に支障を来す。
【0008】このようなことから、親水性の樹脂皮膜が
形成されたAl材の表面に、液状の界面活性剤を基剤と
し、この基剤に燐系極圧添加剤、高級脂肪酸、高級脂肪
酸エステル、高級アルコールのうち少なくとも一種の物
質を0.1〜20%含有する潤滑剤を塗布する技術が提
案(特開昭61−46190号公報)されているもの
の、このものは潤滑剤より形成された皮膜の除去工程が
必要とされており、それだけ面倒で、コストが高く付
く。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の問題点についての
研究が鋭意押し進められて行った結果、燐酸エステル結
合を有するノニオン型高分子活性剤を用いることによっ
て、水濡性(熱交換効率)を損なうことなく、耐蝕性に
優れ、かつ、加工性に優れたフィンを低廉なコストで得
ることが出来ることが判って来た。
【0010】この知見を基にして本発明が達成されたも
のであり、水濡性(熱交換効率)を損なうことなく、耐
蝕性に優れ、かつ、加工性に優れたフィンを低廉なコス
トで提供することを目的とする。この本発明の目的は、
下記の一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合を有す
るノニオン型高分子活性剤を含むことを特徴とするフィ
ン用塗料組成物によって達成される。
【0011】又、下記の一般式〔I〕で表される燐酸エ
ステル結合を有するノニオン型高分子活性剤を含むフィ
ン用塗料組成物がAl材の表面に設けられてなることを
特徴とするフィンによって達成される。又、下記の一般
式〔I〕で表される燐酸エステル結合を有するノニオン
型高分子活性剤を含むフィン用塗料組成物をAl材の表
面に塗布した後、所定の形状にプレス加工することを特
徴とするフィンの製造方法によって達成される。
【0012】
【化2】
【0013】一般式〔I〕 〔但し、X1 ,X2 ,X3 は、R1 及び/又は(CH2
CH2 O)n 2 (R1 :炭素数1〜4の直鎖及び側鎖を有するアルキル
基の群の中から選ばれるアルキル基 R2 :炭素数8〜22の直鎖及び側鎖を有するアルキル
基の群の中から選ばれるアルキル基 n :30〜250の整数) yは、対応するX1 ,X2 ,X3 がR1 の場合には0〜
2の整数、対応するX1 ,X2 ,X3 が(CH2 CH2
O)n 2 の場合には1〜3の整数〕 尚、上記の一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合を
有するノニオン型高分子活性剤は、融解点が45℃以上
(特に、55〜70℃)で、Karabinos法によ
る曇数が15以上で19未満(特に、16〜18.5)
のものであることが好ましい。又、モノ(若しくはジ又
はトリ)ポリオキシエチレンアルキルエーテルモノ(又
はジ)アルキル燐酸エステルであるものが好ましい。
【0014】本発明において、ノニオン型高分子活性剤
〔I〕を選んだのは、ノニオン型高分子活性剤が有する
ポリオキシエチレン基と疎水基であるアルキル基との相
乗作用によって、Al材のプレス加工性、特にドローレ
ス加工に際しての潤滑特性に優れていたからである。つ
まり、金型の損傷が少なく、作業能率よくフィンが製造
できる。特に、シリカを含有させていないので、金型の
損傷が少なく、作業能率よくフィンが製造できる。しか
も、燐酸エステル結合に由来の燐元素がAlに対して極
圧性を示し、しごき加工性が一段と向上する。
【0015】尚、ノニオン型ではなく、例えばアニオン
型高分子活性剤の場合には、水濡性が良いものの、潤滑
性に劣り、加工性が悪い。又、本発明において、融解点
が45℃以上のものを選んだのは、フィン材料であるA
lはフィンに加工される前にあってはコイル状に巻回さ
れており、加工段階で巻き解かれて行く訳であるが、こ
の時、コイル状のAl表面に設けられている塗膜の密着
性が低いと、巻き解く時に剥離する。この為、密着性に
優れたものであることが大事である。この要望を満足さ
せる為、融解点が45℃以上のものを選んだ。
【0016】かつ、Karabinos法による曇数が
15〜19のものを選んだのは、Al材表面に形成され
た塗膜の水濡れ性が大きく左右されるからである。すな
わち、Karabinos法による曇数が15未満のノ
ニオン型高分子活性剤が用いられた場合には、フィンに
好適な水濡れ性が確保でき難い。又、19未満のものを
特に選んだのは、19以上のものを選んだ場合には、そ
れ自体の融解点が高くなるものの、水溶性が高くなり、
水分の吸収が著しくなる。この為、ベトツキが起きた
り、塗膜の密着性が低かったりして、剥がれ易かったり
する為である。
【0017】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、本発明におけるKarabinos法による曇数に
ついて説明する。界面活性剤の業界において、エチレン
オキサイド系非イオン活性剤の構造推定、すなわちエチ
レンオキサイド付加モル数の推定に曇点の測定による方
法が採用されることがある。この曇点は、親水基/疎水
基(重量比)との間で特定の関係があり、エチレンオキ
サイドの付加モル数が多くなるにつれて曇点は上昇して
いる。従って、予め既知の試料についてこの関係を求め
ておけば、曇点を測定することによりエチレンオキサイ
ドの付加モル数を推定することが出来る。しかしなが
ら、曇点が0℃以下または100℃以上の為に測定でき
ないものもある。
【0018】そこで、曇点の測定とは別に、Karab
inosのフェノール滴定による方法を採用した。この
方法は、界面活性剤の業界においては、一般的に曇数の
測定法と称されており、その原理は、エチレンオキサイ
ド系非イオン活性剤をフェノール溶液で滴定すると乳白
色を呈し、この終点のフェノールの量(これを曇数と称
する)がエチレンオキサイドの鎖長に関連があると考え
られており、疎水基が判っている場合には非イオン活性
剤のエチレンオキサイドの鎖長を推定できる。すなわ
ち、この曇数の値によってノニオン型高分子活性剤の特
性が大きく変わっているのである。
【0019】そこで、この曇数についての検討を鋭意押
し進めて行った結果、Karabinos法による曇数
が15〜19の一般式〔I〕で表される燐酸エステル結
合を有するノニオン型高分子活性剤を選定し、特に融解
点が45℃以上で、Karabinos法による曇数が
15〜19の一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合
を有するノニオン型高分子活性剤を選定し、これをAl
材の表面に介在させておけば、プレス加工、特にドロー
レス加工に際して潤滑特性に優れ、金型が損傷し難く、
作業能率良くフィンが製造できることが判った。しか
も、このものは、熱交換器の運転時における凝縮水によ
って流出する恐れがなく、環境に優しい特長を奏する。
更には、耐塩水性についても優れた結果を示し、長期間
の腐食環境下にあっても優れた耐蝕性を示すものであっ
た。
【0020】融解点が45℃以上で、Karabino
s法による曇数が15〜19の一般式〔I〕で表される
燐酸エステル結合を有するノニオン型高分子活性剤は、
次のようにして得られる。例えば、特願平6−2253
39号明細書に記載の製法により得た炭素数8〜22の
直鎖または側鎖を有するアルキル基を持つノニオン型高
分子活性剤と、炭素数1〜4のアルキル基を持つトリア
ルキル燐酸エステルとを反応させることによって、融解
点が45℃以上(特に、55〜70℃)で、Karab
inos法による曇数が15以上で19未満(特に、1
6〜18.5)のモノ(若しくはジ又はトリ)ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルモノ(又はジ)アルキル燐
酸エステルが得られる。
【0021】このようにして得られた一般式〔I〕で表
される燐酸エステル結合を有するノニオン型高分子活性
剤を所定量の水に溶解させ、この水性塗料をAl材から
なるコイルの表面に塗布する。塗布厚は0.05〜5μ
m(望ましくは0.5〜2μm)が好ましい。塗布手段
としては、ハケ塗り、浸漬、スプレー、静電塗装、ロー
ルコーター等の適宜な手段を用いることが出来る。乾燥
は公知な手段を用いることが出来るが、80℃〜250
℃の温度下に2〜180秒維持することで良い。尚、前
記水性塗料中には、美装の目的で着色剤や各種の添加
剤、あるいは親水性の樹脂を混入しておいても良い。
【0022】このようにして、本発明になる一般式
〔I〕で表される燐酸エステル結合を有するノニオン型
高分子活性剤が表面に塗布されてなるAl材に対して所
定の加工(例えば、ドローレス加工)が施され、フィン
が構成される。この加工に際しては、Al材の表面に本
発明になる塗料組成物による塗膜が設けられているか
ら、金型の耐久性が高い。すなわち、Al材の表面に設
けられた本発明になる塗膜自身に潤滑機能があることか
ら、金型に損傷が起き難い。かつ、この潤滑性の機能を
発揮する塗膜にはシリカのような成分が含まれていない
から、金型に損傷が一層起きにくい。
【0023】又、得られたフィン表面に形成されている
本発明になる一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合
を有するノニオン型高分子活性剤は親水性を有してお
り、水濡性に優れたものである。従って、この一般式
〔I〕で表される燐酸エステル結合を有するノニオン型
高分子活性剤を除去することなく熱交換器に組み込んで
も差し支えない。
【0024】尚、本発明になる一般式〔I〕で表される
燐酸エステル結合を有するノニオン型高分子活性剤の下
層に、予め、水ガラス、水ガラス−有機樹脂複合膜、コ
ロイダルシリカ−有機樹脂複合膜、ベーマイト皮膜、有
機樹脂膜等を設けておくと、これらの下層膜が奏する特
長と一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合を有する
ノニオン型高分子活性剤が奏する特長とが共に奏され、
極めて好ましいものとなる。
【0025】以下、本発明をより具体的に説明する。
【0026】
〔ポリオキシエチレン(50)2−エチルヘキサノイックエーテル(CH3 (CH2 3 C(CH2 CH3 )HCH2 O(CH2 CH2 O)50H)(POE1)〕
攪拌機、温度計、エチレンオキサイド吹込管、及び窒素
ガス導入管を付した10Lのオートクレーブに、1モル
の2−エチルヘキサノール、0.02モルの水酸化カリ
ウム、30モルのエチレンオキサイドを仕込み、120
〜200℃で7時間反応させることにより、白色固体の
ポリオキシエチレン(50)2−エチルヘキサノイック
エーテルが得られた。
【0027】又、同様に行い、ポリオキシエチレン(1
00)2−エチルヘキサノイックエーテル(CH3 (C
2 3 C(CH2 CH3 )HCH2 O(CH2 CH2
O)100 H)(POE2)、ポリオキシエチレン(200)2
−エチルヘキサノイックエーテル(CH3 (CH2 3
C(CH2 CH3 )HCH2 O(CH2 CH2 O)200
H)(POE3)、ポリオキシエチレン(250)2−エチル
ヘキサノイックエーテル(CH3 (CH2 3 C(CH
2 CH3 )HCH2 O(CH2 CH2 O)250 H)(POE
4)、ポリオキシエチレン(50)n−デカノイックエー
テル(CH3 (CH2 10CH2 O(CH2 CH2 O)
50H)(POE5)、ポリオキシエチレン(100)n−デカ
ノイックエーテル(CH3 (CH2 10CH2 O(CH
2 CH2 O)100 H)(POE6)、ポリオキシエチレン(2
00)n−デカノイックエーテル(CH3 (CH2 10
CH2 O(CH2 CH2 O)200 H)(POE7)、ポリオキ
シエチレン(250)n−デカノイックエーテル(CH
3 (CH2 10CH2 O(CH2 CH2 O)250 H)(P
OE8)、ポリオキシエチレン(50)n−オクタデカノイ
ックエーテル(CH3 (CH 2 16CH2 O(CH2
2 O)50H)(POE9)、ポリオキシエチレン(100)
n−オクタデカノイックエーテル(CH3 (CH2 16
CH2 O(CH2 CH2 O)100 H)(POE10) 、ポリオ
キシエチレン(200)n−オクタデカノイックエーテ
ル(CH3 (CH2 16CH2 O(CH2 CH2 O)
200 H)(POE11) 、ポリオキシエチレン(250)n−
オクタデカノイックエーテル(CH3 (CH2 16CH
2 O(CH2 CH2 O)250 H)(POE12)を得た。
【0028】次に、これらのポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル(POE1〜POE12)とトリエチルホスフェートと
を攪拌機、温度計、還流冷却器、及び窒素ガス導入管を
付した10Lのオートクレーブに表−1に示す通り仕込
み、60〜120℃で5時間反応させることにより、一
般式〔I〕で表される燐酸エステル結合を有するノニオ
ン型高分子活性剤(モノ(若しくはジ又はトリ)ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルモノ(又はジ)エチル燐
酸エステル)を得た。
【0029】 表−1 POE トリアルキル 一般式〔I〕の高分子活性剤 ホスフェート 融解点 曇数 POE1 1モル TEP 1モル I−1 白色固体 53.0 15.0 POE2 1モル TEP 1モル I−2 白色固体 58.2 15.3 POE3 1モル TEP 1モル I−3 白色固体 63.6 15.7 POE4 1モル TEP 1モル I−4 白色固体 64.5 16.5 POE5 1モル TEP 1モル I−5 白色固体 53.8 16.2 POE6 1モル TEP 1モル I−6 白色固体 59.7 16.5 POE7 1モル TEP 1モル I−7 白色固体 62.4 16.8 POE8 1モル TEP 1モル I−8 白色固体 65.0 17.1 POE9 1モル TEP 1モル I−9 白色固体 53.0 16.6 POE10 1モル TEP 1モル I−10 白色固体 57.1 16.8 POE11 1モル TEP 1モル I−11 白色固体 63.4 17.2 POE12 1モル TEP 1モル I−12 白色固体 64.7 17.5 POE2 2モル TEP 1モル I−13 淡黄色固体 58.3 16.4 POE6 2モル TEP 1モル I−14 淡黄色固体 58.9 15.8 POE11 2モル TEP 1モル I−15 淡黄色固体 62.3 15.4 POE1 2モル TEP 1モル I−16 淡黄色固体 52.9 16.5 *融解点:TG/DTA法(示差熱分析)による。単位
は℃ 曇 数:活性剤1gを50mlの水に溶解させた溶液
に、フェノール5%溶液を滴下した時に、その溶液が乳
白色に変色する時のフェノール溶液のml数。(20
℃) TEP=トリエチルホスフェート I−1=モノポリオキシエチレン(50)−2−エチル
ヘキサノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0030】
【化3】
【0031】I−2=モノポリオキシエチレン(10
0)−2−エチルヘキサノイックエーテルジエチル燐酸
エステル
【0032】
【化4】
【0033】I−3=モノポリオキシエチレン(20
0)−2−エチルヘキサノイックエーテルジエチル燐酸
エステル
【0034】
【化5】
【0035】I−4=モノポリオキシエチレン(25
0)−2−エチルヘキサノイックエーテルジエチル燐酸
エステル
【0036】
【化6】
【0037】I−5=モノポリオキシエチレン(50)
n−デカノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0038】
【化7】
【0039】I−6=モノポリオキシエチレン(10
0)n−デカノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0040】
【化8】
【0041】I−7=モノポリオキシエチレン(20
0)n−デカノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0042】
【化9】
【0043】I−8=モノポリオキシエチレン(25
0)n−デカノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0044】
【化10】
【0045】I−9=モノポリオキシエチレン(50)
n−オクタデカノイックエーテルジエチル燐酸エステル
【0046】
【化11】
【0047】I−10=モノポリオキシエチレン(10
0)n−オクタデカノイックエーテルジエチル燐酸エス
テル
【0048】
【化12】
【0049】I−11=モノポリオキシエチレン(20
0)n−オクタデカノイックエーテルジエチル燐酸エス
テル
【0050】
【化13】
【0051】I−12=モノポリオキシエチレン(25
0)n−オクタデカノイックエーテルジエチル燐酸エス
テル
【0052】
【化14】
【0053】I−13=ジポリオキシエチレン(10
0)−2−エチルヘキサノイックエーテルモノn−ブチ
ル燐酸エステル
【0054】
【化15】
【0055】I−14=ジポリオキシエチレン(10
0)n−デカノイックエーテルモノエチル燐酸エステル
【0056】
【化16】
【0057】I−15=ジポリオキシエチレン(10
0)n−オクタデカノイックエーテルモノエチル燐酸エ
ステル
【0058】
【化17】
【0059】I−16=ジポリオキシエチレン(50)
−2−エチルヘキサノイックエーテル−モノポリオキシ
エチレン(50)n−オクタデカノイックエーテル燐酸
エステル
【0060】
【化18】
【0061】このようにして得られたI−1〜I−16
の一般式〔I〕で表される燐酸エステル結合を有し、融
解点が45℃以上で、Karabinos法による曇数
が15〜19のモノ(若しくはジ又はトリ)ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルモノ(又はジ)アルキル燐酸
エステル(本発明のノニオン型高分子活性剤)20gを
イオン交換水80gに溶解させた水性塗料を、乾燥後の
厚さが約0.5〜2μm、例えば1μmとなるように塗
布し、乾燥させ、この塗装アルミニウム材をプレス加工
して、フィンを作製し、この後フィンを熱交換器に洗浄
することなく組み込んだ。
【0062】尚、水性塗料を塗布する前のアルミニウム
材には次の塗膜が2μm厚さ予め設けられていた。すな
わち、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒
素ガス導入管を付した1Lの四つ口フラスコに、イオン
交換水300g、亜リン酸ソーダ8g、ペルオクソ二硫
酸カリウム5g、アクリル酸230g、無水マレイン酸
45g、アクリル酸エチル25g、アクリロニトリル1
00g、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート2
0g、及びビニルホスホン酸2.6gを仕込み、窒素ガ
ス気流下で5時間重合反応を行わせて得た重合体に水酸
化ナトリウムを用いてpH4.5に、その後α−{N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)}グリシン酸ナトリウ
ム、及び25%アンモニア水でpH7に調整し、この後
イオン交換水により濃度を20%に調整し、親水性の樹
脂を得た。そして、この親水性の樹脂100重量部に対
してユーキコートE−394(共栄社化学(株)製のポ
リエチレングリコール(600)ジグリシジルエーテ
ル)120重量部、ユーキコートE−587(共栄社化
学(株)製のポリエチレングリコール(1000)ジグ
リシジルエーテル)30重量部を配合し、これを燐酸ク
ロメート処理(Cr量20mg/m2 )したアルミニウ
ム材の表面に乾燥厚さが2μmとなるよう塗布した。
【0063】このフィンを作製する際のプレス加工性、
フィンの水濡性、潤滑性について調べたので、その結果
を表−2に示す。 表−2 水濡性 潤滑性 プレス加工性 耐蝕性 A B 実施例1 I−1 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例2 I−2 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例3 I−3 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例4 I−4 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例5 I−5 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例6 I−6 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例7 I−7 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例8 I−8 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例9 I−9 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例10 I−10 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例11 I−11 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例12 I−12 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例13 I−13 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例14 I−14 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例15 I−15 ○ ○ ◎ ◎ ○ 実施例16 I−16 ○ ○ ◎ ◎ ○ 比較例1 ○ ○ ○ × △ 比較例2 ○ ○ ○ × △ 比較例3 ○ ○ ○ × △ 比較例4 ○ ○ ○ × × *比較例1は実施例1のI−1の代わりにポリオキシエ
チレン(13)ドデカノイックエーテルを用いた以外は
実施例1に準じた。
【0064】*比較例2は実施例1のI−1の代わりに
ポリオキシエチレン(13)ドデカノイックエーテルを
用いた以外は実施例13に準じた。 *比較例3は実施例1のI−1の代わりにポリオキシエ
チレン(13)ドデカノイックエーテルを用いた以外は
実施例16に準じた。 *比較例4は実施例1のI−1の代わりにモノポリオキ
シエチレン(100)ドデカノイック燐酸ジポタジウム
塩を用いた以外は実施例1に準じた。 水濡性:水滴の接触角を測定 ○印;20°以下 △印;21〜35° ×印;36°以上 潤滑性:バウデン式摩擦試験機にて表面の動摩擦係数を
測定 ○印;0.10以下 △印;0.11〜0.20 ×印;0.21以上 プレス加工性A:試料を揮発性プレス油(出光石油AF
−2A)を用いて連続加工(しごき率60%のドローレ
ス加工)し、成形品の不良と金型への焼付を観察 ◎印;成形不良3%以下、金型への焼付なし ○印;成形不良3〜10%、金型への焼付なし △印;成形不良10〜15%、金型への焼付少々 ×印;成形不良15%以上、金型への焼付多 プレス加工性B:試料をプレス油なしで連続加工(しご
き率50%のドローレス加工)し、成形品の不良と金型
への焼付を観察 ◎印;成形不良3%以下、金型への焼付なし ○印;成形不良3〜10%、金型への焼付なし △印;成形不良10〜15%、金型への焼付少々 ×印;成形不良15%以上、金型への焼付多 耐蝕性:試料を500時間塩水噴霧試験した後の外観観
察 ○印;腐食面積率0.05%未満 △印;腐食面積率0.05〜0.10% ×印;腐食面積率0.10%以上
【0065】
【効果】本発明になる塗料は水濡性に富むものであり、
従ってフィン表面に塗布されることにより、水滴が付着
しても水滴は拡がり、通風抵抗の増大が小さく、熱交換
率に優れたものとなることが判る。又、潤滑性にも優れ
たものであるから、予め塗膜を形成しておき、この後プ
レス加工などを施しても金型が損傷することが少ないも
のであり、従ってそれだけ製造コストが低廉なものとな
る。
【0066】さらには、潤滑性にも優れていると言うこ
とは、プレス加工に際して潤滑油の使用量をそれだけ少
なくすることが可能であり、潤滑油の使用量を少なくし
た場合には後工程での潤滑油の除去が簡単となるのみな
らず、水濡性の低下をそれだけ防止できることにもな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真砂 千弘 奈良県奈良市朱雀5−1−1−48−203 (72)発明者 河原 理江子 奈良県宇陀郡榛原町萩原2045−1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式〔I〕で表される燐酸エス
    テル結合を有するノニオン型高分子活性剤を含むことを
    特徴とするフィン用塗料組成物。 【化1】 一般式〔I〕 〔但し、X1 ,X2 ,X3 は、R1 及び/又は(CH2
    CH2 O)n 2 (R1 :炭素数1〜4の直鎖及び側鎖を有するアルキル
    基の群の中から選ばれるアルキル基 R2 :炭素数8〜22の直鎖及び側鎖を有するアルキル
    基の群の中から選ばれるアルキル基 n :30〜250の整数) yは、対応するX1 ,X2 ,X3 がR1 の場合には0〜
    2の整数、対応するX1 ,X2 ,X3 が(CH2 CH2
    O)n 2 の場合には1〜3の整数〕
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕で表される燐酸エステル結
    合を有するノニオン型高分子活性剤は、融解点が45℃
    以上で、Karabinos法による曇数が15以上、
    19未満のものであることを特徴とする請求項1のフィ
    ン用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 一般式〔I〕で表される燐酸エステル結
    合を有するノニオン型高分子活性剤が、モノ(若しくは
    ジ又はトリ)ポリオキシエチレンアルキルエーテルモノ
    (又はジ)アルキル燐酸エステルであることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2のフィン用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3いずれかのフィン用
    塗料組成物がAl材の表面に設けられてなることを特徴
    とするフィン。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3いずれかのフィン用
    塗料組成物をAl材の表面に塗布した後、所定の形状に
    プレス加工することを特徴とするフィンの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11718581B2 (en) 2017-11-10 2023-08-08 Arkema France Alkoxylated secondary alcohol sulfates

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