JPH09208715A - 少なくとも一つの活性化学物質を含むエラストマーフィルム、その製造方法及びその用途 - Google Patents
少なくとも一つの活性化学物質を含むエラストマーフィルム、その製造方法及びその用途Info
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- JPH09208715A JPH09208715A JP8292516A JP29251696A JPH09208715A JP H09208715 A JPH09208715 A JP H09208715A JP 8292516 A JP8292516 A JP 8292516A JP 29251696 A JP29251696 A JP 29251696A JP H09208715 A JPH09208715 A JP H09208715A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 腐食抑制剤、潤滑剤、医療用殺菌剤等の活性
な化学物質がゲル含有物の形態で均一に分散しているエ
ラストマーフィルム、これらのフィルムの調製方法及び
それらの用途を提供すること。 【構成】 有機溶媒中のエラストマー溶液により形成さ
れる連続相と、ゲル中に含まれる少なくとも一つの活性
な化学物質を含む分散相とを含む安定な分散体であっ
て、エラストマーフィルムに変換可能な分散体、及びそ
の調製方法。また、少なくとも一つの活性な化学物質を
分散相の形態で含むエラストマーフィルムであって、前
記分散相が温度を関数とする可逆性または非可逆性を有
し、且つ活性な化学物質xにて充たされているゲル形態
のものであるエラストマーフィルム。
な化学物質がゲル含有物の形態で均一に分散しているエ
ラストマーフィルム、これらのフィルムの調製方法及び
それらの用途を提供すること。 【構成】 有機溶媒中のエラストマー溶液により形成さ
れる連続相と、ゲル中に含まれる少なくとも一つの活性
な化学物質を含む分散相とを含む安定な分散体であっ
て、エラストマーフィルムに変換可能な分散体、及びそ
の調製方法。また、少なくとも一つの活性な化学物質を
分散相の形態で含むエラストマーフィルムであって、前
記分散相が温度を関数とする可逆性または非可逆性を有
し、且つ活性な化学物質xにて充たされているゲル形態
のものであるエラストマーフィルム。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、腐食抑制剤、潤滑剤、医療用殺
菌剤等の活性な化学物質がゲル含有物(gel inc
lusions)の形態で均一に分散しているエラスト
マーフィルムに関するものであり、またこれらのフィル
ムの製造方法及びそれらの種々の用途にも係わるもので
ある。
菌剤等の活性な化学物質がゲル含有物(gel inc
lusions)の形態で均一に分散しているエラスト
マーフィルムに関するものであり、またこれらのフィル
ムの製造方法及びそれらの種々の用途にも係わるもので
ある。
【0002】また、本発明は、有機溶媒中のエラストマ
ー溶液により形成される連続相とゲルに含まれる少なく
とも一つの活性な化学物質を含む分散相とを含む安定な
分散体であって、エラストマーフィルムに変換可能な分
散体及びそれらの製造方法にも係わるものである。
ー溶液により形成される連続相とゲルに含まれる少なく
とも一つの活性な化学物質を含む分散相とを含む安定な
分散体であって、エラストマーフィルムに変換可能な分
散体及びそれらの製造方法にも係わるものである。
【0003】
【背景技術】医療乃至は薬品分野(特に保健衛生分野)
において一般に用いられている種々のエラストマー材料
はそれらが手袋、指サック、コンドーム(sheath
s)、避妊用隔膜(diaphragms)及び種々の
包帯並びに手当用品として用いられるときに、保護効果
を有する化学物質と共に使用されるように修飾され得る
ものであり、それらの例が、本願出願人の欧州特許第3
06389号またはPCT出願:WO95/17453
に開示されている。これらの文献に開示のエラストマー
フィルムは、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリ
マーにより安定化された液状含有物形態のもの(PCT
出願:WO95/17453に開示のもの)、または壁
部が摩擦運動や剪断力にて破壊されるマイクロカプセル
に封入されたもの(欧州特許第306389号に開示の
もの)である少なくとも一つの活性な化学物質を含むも
のである。
において一般に用いられている種々のエラストマー材料
はそれらが手袋、指サック、コンドーム(sheath
s)、避妊用隔膜(diaphragms)及び種々の
包帯並びに手当用品として用いられるときに、保護効果
を有する化学物質と共に使用されるように修飾され得る
ものであり、それらの例が、本願出願人の欧州特許第3
06389号またはPCT出願:WO95/17453
に開示されている。これらの文献に開示のエラストマー
フィルムは、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリ
マーにより安定化された液状含有物形態のもの(PCT
出願:WO95/17453に開示のもの)、または壁
部が摩擦運動や剪断力にて破壊されるマイクロカプセル
に封入されたもの(欧州特許第306389号に開示の
もの)である少なくとも一つの活性な化学物質を含むも
のである。
【0004】しかしながら、これらのエラストマーフィ
ルムは、以下に挙げる多くの欠点を有している。 − 材料がマイクロカプセルに封入されたものである場
合、分散相内の活性な化学物質間において化学反応が発
生する一方、これら化学物質がマイクロカプセルの外に
拡散してしまうことから、それらの材料の劣化がしばし
ば観られる。 − 欧州特許第306389号に従うエラストマ−フィ
ルムに含まれるマイクロカプセルは、それらのフィルム
が孔の開いたものである場合には、活性な物質を放出す
るためのカプセル破壊が困難であることがある。 − PCT出願:WO95/17453に従う液状含有
物を含むエラストマーフィルムは、グラフトコポリマー
またはブロックコポリマータイプの高分子安定化剤を利
用するものであり、こららの安定化剤は比較的高価であ
る。
ルムは、以下に挙げる多くの欠点を有している。 − 材料がマイクロカプセルに封入されたものである場
合、分散相内の活性な化学物質間において化学反応が発
生する一方、これら化学物質がマイクロカプセルの外に
拡散してしまうことから、それらの材料の劣化がしばし
ば観られる。 − 欧州特許第306389号に従うエラストマ−フィ
ルムに含まれるマイクロカプセルは、それらのフィルム
が孔の開いたものである場合には、活性な物質を放出す
るためのカプセル破壊が困難であることがある。 − PCT出願:WO95/17453に従う液状含有
物を含むエラストマーフィルムは、グラフトコポリマー
またはブロックコポリマータイプの高分子安定化剤を利
用するものであり、こららの安定化剤は比較的高価であ
る。
【0005】
【解決課題】本願出願人は、更に研究調査を継続する過
程において、特に保存性及び使用コストに関して、従来
技術のエラストマーの何れよりも実用上の要求を満足す
る上において優れたエラストマー材料を開発すること
を、本発明の課題として設定した。
程において、特に保存性及び使用コストに関して、従来
技術のエラストマーの何れよりも実用上の要求を満足す
る上において優れたエラストマー材料を開発すること
を、本発明の課題として設定した。
【0006】
【解決手段】事実、本願出願人は、活性な化学物質をゲ
ルに含ませた場合、エラストマー中の上記ゲルの分散体
(溶液およびフィルム)が安定であり、PCT出願:W
O95/17453に記載のブロックコポリマーやグラ
フトコポリマーのような安定化剤(適合化剤)の使用を
必要としない可撓性のエラストマー材料が得られること
を見出したのである。
ルに含ませた場合、エラストマー中の上記ゲルの分散体
(溶液およびフィルム)が安定であり、PCT出願:W
O95/17453に記載のブロックコポリマーやグラ
フトコポリマーのような安定化剤(適合化剤)の使用を
必要としない可撓性のエラストマー材料が得られること
を見出したのである。
【0007】本発明は、エラストマー中に分散せしめら
らた相形態において少なくとも一つの活性な化学物質を
含むエラストマーフィルムであって、前記分散相は、温
度を関数とする可逆性または非可逆性を有するゲル形態
のものであり、活性な化学物質xにて充たされたもので
あることを特徴とするエラストマーフィルムを、その要
旨とするものである。
らた相形態において少なくとも一つの活性な化学物質を
含むエラストマーフィルムであって、前記分散相は、温
度を関数とする可逆性または非可逆性を有するゲル形態
のものであり、活性な化学物質xにて充たされたもので
あることを特徴とするエラストマーフィルムを、その要
旨とするものである。
【0008】文献(Encyclopedia of
Polymer Scienceand Engine
ering、第2版;Wiley Interscie
nce;第7巻及び補刊)に従えば、ゲルとは、液体と
固体間の中間遷移状態に対応するポリマーネットワーク
として、定義され得るとしている。
Polymer Scienceand Engine
ering、第2版;Wiley Interscie
nce;第7巻及び補刊)に従えば、ゲルとは、液体と
固体間の中間遷移状態に対応するポリマーネットワーク
として、定義され得るとしている。
【0009】温度を関数とする非可逆性を有するゲル
は、化学的に、即ち、共有架橋により形成される。一
方、温度を関数とする可逆性を有するゲルは、物理的
に、即ち、水素の相互作用、ファン・デル・ワールス結
合または双極子−双極子結合により、または錯体の形成
または結晶領域の形成により形成される。
は、化学的に、即ち、共有架橋により形成される。一
方、温度を関数とする可逆性を有するゲルは、物理的
に、即ち、水素の相互作用、ファン・デル・ワールス結
合または双極子−双極子結合により、または錯体の形成
または結晶領域の形成により形成される。
【0010】可逆性を有するゲルの場合、物理的相互作
用が消滅する臨界温度Ttransにおいて遷移が発生
する。この遷移はゲル−液体間変態に対応する。上記の
文献に従えば、ゲルの形成はシステムの粘度または弾性
の変化として容易に検出される。
用が消滅する臨界温度Ttransにおいて遷移が発生
する。この遷移はゲル−液体間変態に対応する。上記の
文献に従えば、ゲルの形成はシステムの粘度または弾性
の変化として容易に検出される。
【0011】本発明に従えば、前記ゲルは、構造ポリマ
ーc(structuring polymer
c)、溶媒d s 、及び少なくとも一つの活性な化学物質
xから実質的に成るものである。
ーc(structuring polymer
c)、溶媒d s 、及び少なくとも一つの活性な化学物質
xから実質的に成るものである。
【0012】本発明のエラストマーフィルムの有利な態
様に従えば、前記ゲルが、温度を関数とする可逆性を有
し、0℃〜120℃、好ましくは、20℃〜70℃の範
囲内のゲル−液体遷移温度(Ttrans)を有する。
様に従えば、前記ゲルが、温度を関数とする可逆性を有
し、0℃〜120℃、好ましくは、20℃〜70℃の範
囲内のゲル−液体遷移温度(Ttrans)を有する。
【0013】本発明のエラストマーフィルムの別の有利
な態様に従えば、前記可逆性ゲルが、構造ポリマーc、
溶媒d s 及び少なくとも一つの活性な化学物質xから実
質的に成る。可逆性架橋剤d rcを更に含むことも可能で
ある。架橋は、構造ポリマーcの鎖(水素または双極子
─双極子結合、または部分結晶化)間の分子間相互作用
により、または構造ポリマーcの鎖間の物理的結合(錯
体、水素結合または双極子─双極子型の力)を形成せし
める架橋剤d rcの添加により、起こる得る。
な態様に従えば、前記可逆性ゲルが、構造ポリマーc、
溶媒d s 及び少なくとも一つの活性な化学物質xから実
質的に成る。可逆性架橋剤d rcを更に含むことも可能で
ある。架橋は、構造ポリマーcの鎖(水素または双極子
─双極子結合、または部分結晶化)間の分子間相互作用
により、または構造ポリマーcの鎖間の物理的結合(錯
体、水素結合または双極子─双極子型の力)を形成せし
める架橋剤d rcの添加により、起こる得る。
【0014】本発明の有利な方法に従えば、前記構造ポ
リマーcは、親水性のものであり、エラストマー相との
混和性を有しないものである。
リマーcは、親水性のものであり、エラストマー相との
混和性を有しないものである。
【0015】 この有利な方法に従えば、前記構造ポリ
マーcが、(a)分子質量(molecular ma
ss)が1500〜106 ダルトン(daltons)
のポリオキシエチレン及び溶融状態において前記溶媒d
s との混和性を有するポリオキシエチレン系ポリマー等
のポリエーテル等の、結晶化可能または部分結晶化可能
なポリマー、乃至は(b)ゼラチン、ゴム、ペクチン及
びアルギネート等の天然ポリマーと、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体と、から成る群より選ばれる。また、前記構
造ポリマーを、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、
ポリアクリレート、及びポリ(ヒドロキシエチルメタク
リレート)等のポリメタクリレート、ポリビニルアルコ
ールやその誘導体やポリ(ビニルメチルエーテル)の如
きポリビニルエーテル等の合成化合物から選ぶことも可
能である。
マーcが、(a)分子質量(molecular ma
ss)が1500〜106 ダルトン(daltons)
のポリオキシエチレン及び溶融状態において前記溶媒d
s との混和性を有するポリオキシエチレン系ポリマー等
のポリエーテル等の、結晶化可能または部分結晶化可能
なポリマー、乃至は(b)ゼラチン、ゴム、ペクチン及
びアルギネート等の天然ポリマーと、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体と、から成る群より選ばれる。また、前記構
造ポリマーを、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、
ポリアクリレート、及びポリ(ヒドロキシエチルメタク
リレート)等のポリメタクリレート、ポリビニルアルコ
ールやその誘導体やポリ(ビニルメチルエーテル)の如
きポリビニルエーテル等の合成化合物から選ぶことも可
能である。
【0016】本発明の別の有利な方法に従えば、前記溶
媒d s が、周囲温度において液体であり、分子質量が6
2ダルトン(エチレングリコール)乃至750ダルトン
(PEG750)である、エチレングリコール、グリセ
リン及びポリエチレングリコール等のポリオールと、水
とから成る群より選ばれる単体または混合物である。
媒d s が、周囲温度において液体であり、分子質量が6
2ダルトン(エチレングリコール)乃至750ダルトン
(PEG750)である、エチレングリコール、グリセ
リン及びポリエチレングリコール等のポリオールと、水
とから成る群より選ばれる単体または混合物である。
【0017】本発明の更に別の有利な方法に従えば、前
記架橋剤d rcが、ホウ酸やボラックスの如きホウ素の誘
導体と、アルミナ水和物や水酸化アルミニウムの如きア
ルミニウムの誘導体と、亜鉛やカルシウムの如き二価の
金属とから成る群より選ばれる。架橋剤d rcは、構造ポ
リマーcの架橋剤として用いられ、構造ポリマーcの鎖
間の物理的結合を形成する作用を果たす。
記架橋剤d rcが、ホウ酸やボラックスの如きホウ素の誘
導体と、アルミナ水和物や水酸化アルミニウムの如きア
ルミニウムの誘導体と、亜鉛やカルシウムの如き二価の
金属とから成る群より選ばれる。架橋剤d rcは、構造ポ
リマーcの架橋剤として用いられ、構造ポリマーcの鎖
間の物理的結合を形成する作用を果たす。
【0018】1前記エラストマーフィルムの別の有利な
態様に従えば、前記ゲルが、非可逆性のものであって、
遷移温度Ttransを有しないものである場合には、
前記ゲルは、構造ポリマーc、溶媒d s 、架橋剤d
ic(非可逆性架橋剤)及び少なくとも一つの活性な化学
物質xから実質的に成るものである。この場合、架橋
は、共有化学結合により、即ち、構造ポリマーcの鎖間
において非可逆的に、起こる。本態様の有利な形態に従
えば、構造ポリマーcは、親水性のものであり、エラス
トマー相との混和性を有しないものである。
態様に従えば、前記ゲルが、非可逆性のものであって、
遷移温度Ttransを有しないものである場合には、
前記ゲルは、構造ポリマーc、溶媒d s 、架橋剤d
ic(非可逆性架橋剤)及び少なくとも一つの活性な化学
物質xから実質的に成るものである。この場合、架橋
は、共有化学結合により、即ち、構造ポリマーcの鎖間
において非可逆的に、起こる。本態様の有利な形態に従
えば、構造ポリマーcは、親水性のものであり、エラス
トマー相との混和性を有しないものである。
【0019】本発明の有利な方法に従えば、前記構造ポ
リマーcは、ゼラチン、ゴム、ペクチン及びアルギネー
ト等の天然ポリマーと、メチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及び
カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体と、
ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアル
コールやその誘導体やポリ(ビニルメチルエーテル)の
如きポリビニルエーテル等の合成化合物と、からなる群
から選ばれる。かかる合成化合物は、ポリアクリレー
ト、及びポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の
ポリメタクリレート、から選ぶことが可能である。
リマーcは、ゼラチン、ゴム、ペクチン及びアルギネー
ト等の天然ポリマーと、メチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及び
カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体と、
ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアル
コールやその誘導体やポリ(ビニルメチルエーテル)の
如きポリビニルエーテル等の合成化合物と、からなる群
から選ばれる。かかる合成化合物は、ポリアクリレー
ト、及びポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の
ポリメタクリレート、から選ぶことが可能である。
【0020】上記方法の有利な形態に従えば、前記化合
物d s が、周囲温度において液体であり、分子質量が6
2ダルトン(エチレングリコール)乃至750ダルトン
(PEG750)である、エチレングリコール、グリセ
リン及びポリエチレングリコール等のポリオールと、水
とから成る群より選ばれる単体または混合物である。
物d s が、周囲温度において液体であり、分子質量が6
2ダルトン(エチレングリコール)乃至750ダルトン
(PEG750)である、エチレングリコール、グリセ
リン及びポリエチレングリコール等のポリオールと、水
とから成る群より選ばれる単体または混合物である。
【0021】上記方法の別の有利な形態に従えば、前記
架橋剤d icが、低分子量または高分子量のアルデヒドま
たはジアルデヒドと、尿素−フォルムアルデヒド誘導体
や、メラミン−フォルムアルデヒド誘導体とから成る群
より選ばれる。
架橋剤d icが、低分子量または高分子量のアルデヒドま
たはジアルデヒドと、尿素−フォルムアルデヒド誘導体
や、メラミン−フォルムアルデヒド誘導体とから成る群
より選ばれる。
【0022】本エラストマーフィルムの別の有利な態様
に従えば、前記活性な化学物質xが、単なる接触、化学
反応、または表面張力の変化の如き物理化学効果によっ
て蛋白質の実質的に瞬時の変性を惹き起こし得る化合物
より選ばれる。これらの化合物として、殺菌剤が特に有
利である。
に従えば、前記活性な化学物質xが、単なる接触、化学
反応、または表面張力の変化の如き物理化学効果によっ
て蛋白質の実質的に瞬時の変性を惹き起こし得る化合物
より選ばれる。これらの化合物として、殺菌剤が特に有
利である。
【0023】上記の態様の有利な形態に従えば、前記殺
菌剤が、ジメチルジデシルアンモニウム等の第四アンモ
ニウム、ビグアニド、フタルアルデヒド、フェノール誘
導体、フォルマリン、少なくとも一つのポリオキシエチ
レンブロックを含む非イオン界面活性剤、ヘキサミジ
ン、ヨウ素化合物、ウイルス撲滅性を有する非イオン界
面活性剤、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウ
ム、次亜塩素酸塩ナトリウム及び次亜塩素酸塩カリウム
より選ばれる単体または混合物である。
菌剤が、ジメチルジデシルアンモニウム等の第四アンモ
ニウム、ビグアニド、フタルアルデヒド、フェノール誘
導体、フォルマリン、少なくとも一つのポリオキシエチ
レンブロックを含む非イオン界面活性剤、ヘキサミジ
ン、ヨウ素化合物、ウイルス撲滅性を有する非イオン界
面活性剤、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウ
ム、次亜塩素酸塩ナトリウム及び次亜塩素酸塩カリウム
より選ばれる単体または混合物である。
【0024】本エラストマーフィルムの別の有利な態様
に従えば、前記ゲルが可逆的に架橋される場合、前記ゲ
ルは、該ゲルに対して25〜98質量%、好ましは25
〜97質量%の溶媒d s と、該ゲルに対して1〜74質
量%の構造ポリマーcと、該ゲルに対して1〜74質量
%の前記活性な化学物質xと、全成分に対して0〜1質
量%、好ましくは0〜0.1質量%の架橋剤d rcとを含
むものであり、前記ゲルが非可逆的に架橋される場合、
前記ゲルが、該ゲルに対して15〜98質量%、好まし
くは25〜97質量%の溶媒d s と、該ゲルに対して1
〜74質量%の構造ポリマーcと、前記ゲルに対して1
〜74質量%の前記活性な化学物質xと、全成分に対し
て0.0001〜1質量%、好ましくは0.0001〜
0.1質量%の架橋剤d rcとを含むものである。
に従えば、前記ゲルが可逆的に架橋される場合、前記ゲ
ルは、該ゲルに対して25〜98質量%、好ましは25
〜97質量%の溶媒d s と、該ゲルに対して1〜74質
量%の構造ポリマーcと、該ゲルに対して1〜74質量
%の前記活性な化学物質xと、全成分に対して0〜1質
量%、好ましくは0〜0.1質量%の架橋剤d rcとを含
むものであり、前記ゲルが非可逆的に架橋される場合、
前記ゲルが、該ゲルに対して15〜98質量%、好まし
くは25〜97質量%の溶媒d s と、該ゲルに対して1
〜74質量%の構造ポリマーcと、前記ゲルに対して1
〜74質量%の前記活性な化学物質xと、全成分に対し
て0.0001〜1質量%、好ましくは0.0001〜
0.1質量%の架橋剤d rcとを含むものである。
【0025】エラストマーは、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR
(ニトリルブタジエンゴム)、SBS(スチレン−ブタ
ジエン−スチレン)コポリマー、SIS(スチレン−イ
ソプレン−スチレン)コポリマー:及びSEBS(スチ
レン−エチレン−ブチレン−スチレン)コポリマーより
有利に選ばれるが、これらに何ら限定されるものではな
い。
ソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR
(ニトリルブタジエンゴム)、SBS(スチレン−ブタ
ジエン−スチレン)コポリマー、SIS(スチレン−イ
ソプレン−スチレン)コポリマー:及びSEBS(スチ
レン−エチレン−ブチレン−スチレン)コポリマーより
有利に選ばれるが、これらに何ら限定されるものではな
い。
【0026】本エラストマーフィルムの別の有利な態様
に従えば、エラストマーとゲルの質量割合について、エ
ラストマーが最終フィルムに対して20〜95質量%で
あり、ゲルが最終フィルムに対して5〜80質量%であ
る。
に従えば、エラストマーとゲルの質量割合について、エ
ラストマーが最終フィルムに対して20〜95質量%で
あり、ゲルが最終フィルムに対して5〜80質量%であ
る。
【0027】本発明の別の主題は、前記エラストマーフ
ィルムを調製する方法であって、(1)エラストマーを
有機溶媒aに溶解せしめて、相Aを調製する工程と、相
B(ゲル)を調製して、該相Bを前記相A中に分散せし
める、調製分散工程とを含む、ゲルの分散体を調製する
工程と、(2)有機溶媒aを蒸発せしめて、安定な分散
形態のゲル含有物を含むエラストマーフィルムを得る工
程とを、含み、前記調製分散工程が、(a)前記ゲルが
可逆的に架橋される場合には、(i)前記ゲルが物理的
な形態の結合にて自然形成される場合、前記溶媒d s に
少なくとも一つの活性な化学物質xを添加して、前記相
Bを準備し、次いでポリマーcを用いて得られた溶液
を、20〜120℃であるゲル−液体遷移に対応する遷
移温度Ttransより高い温度において添加し、次
に、前記遷移温度より高い温度において、前記相A中に
前記相Bを分散せしめる方法と、(ii)可逆性を有す
るゲルの形成のために架橋剤d rcの添加が必要である場
合、溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを添
加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcで得
られた溶液を混合し、次に、前記架橋剤d rcの添加の前
に、前記相A中に前記相Bを分散せしめる方法との、何
れかの方法にて行われ、(b)前記ゲルが非可逆的に架
橋される場合には、溶媒d s に少なくとも一つの活性な
化学物質xを添加して、前記相Bを準備し、次いで構造
ポリマーcを用いて得られた溶液を添加し、次に、前記
架橋剤d icの添加の前に、前記相A中に前記相Bを分散
せしめることにより行われることを特徴とするエラスト
マーフィルムの調製方法を提供することにある。
ィルムを調製する方法であって、(1)エラストマーを
有機溶媒aに溶解せしめて、相Aを調製する工程と、相
B(ゲル)を調製して、該相Bを前記相A中に分散せし
める、調製分散工程とを含む、ゲルの分散体を調製する
工程と、(2)有機溶媒aを蒸発せしめて、安定な分散
形態のゲル含有物を含むエラストマーフィルムを得る工
程とを、含み、前記調製分散工程が、(a)前記ゲルが
可逆的に架橋される場合には、(i)前記ゲルが物理的
な形態の結合にて自然形成される場合、前記溶媒d s に
少なくとも一つの活性な化学物質xを添加して、前記相
Bを準備し、次いでポリマーcを用いて得られた溶液
を、20〜120℃であるゲル−液体遷移に対応する遷
移温度Ttransより高い温度において添加し、次
に、前記遷移温度より高い温度において、前記相A中に
前記相Bを分散せしめる方法と、(ii)可逆性を有す
るゲルの形成のために架橋剤d rcの添加が必要である場
合、溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを添
加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcで得
られた溶液を混合し、次に、前記架橋剤d rcの添加の前
に、前記相A中に前記相Bを分散せしめる方法との、何
れかの方法にて行われ、(b)前記ゲルが非可逆的に架
橋される場合には、溶媒d s に少なくとも一つの活性な
化学物質xを添加して、前記相Bを準備し、次いで構造
ポリマーcを用いて得られた溶液を添加し、次に、前記
架橋剤d icの添加の前に、前記相A中に前記相Bを分散
せしめることにより行われることを特徴とするエラスト
マーフィルムの調製方法を提供することにある。
【0028】ゲルが可逆的に架橋される場合には、溶媒
の蒸発は、前記遷移温度Transより低い温度におい
て行われ、この場合、エラストマーフィルムは前記ポリ
マーc、前記溶媒d s 、および必要に応じて、前記架橋
剤d rcを含むゲル含有物を含み、活性な化学物質にて充
たされたいるものである。
の蒸発は、前記遷移温度Transより低い温度におい
て行われ、この場合、エラストマーフィルムは前記ポリ
マーc、前記溶媒d s 、および必要に応じて、前記架橋
剤d rcを含むゲル含有物を含み、活性な化学物質にて充
たされたいるものである。
【0029】ゲルが非可逆的に架橋される場合には、溶
媒の蒸発が、0〜120℃、好ましくは20〜120℃
の範囲内において、所望の蒸発時間の関数として選択さ
れる温度において行われ、この場合、エラストマーフィ
ルムは前記ポリマーc、前記溶媒d s 、および前記架橋
剤d icを含むゲル含有物を含み、活性な化学物質にて充
たされたいるものである。
媒の蒸発が、0〜120℃、好ましくは20〜120℃
の範囲内において、所望の蒸発時間の関数として選択さ
れる温度において行われ、この場合、エラストマーフィ
ルムは前記ポリマーc、前記溶媒d s 、および前記架橋
剤d icを含むゲル含有物を含み、活性な化学物質にて充
たされたいるものである。
【0030】本方法の有利な態様に従えば、非極性また
は弱極性の溶媒aが、パラフィン系炭化水素、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、
デカリンおよび石油カット(petroleum cu
ts:主として環状脂肪族炭化水素から成り、沸点を特
徴とする)の中より選ばれるものである。
は弱極性の溶媒aが、パラフィン系炭化水素、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、
デカリンおよび石油カット(petroleum cu
ts:主として環状脂肪族炭化水素から成り、沸点を特
徴とする)の中より選ばれるものである。
【0031】本発明の方法に従えば、前記構造ポリマー
c、前記溶媒d s 、前記架橋剤d rcまたはd ic、および
前記活性な化学物質xは、以上述べたように定義され
る。
c、前記溶媒d s 、前記架橋剤d rcまたはd ic、および
前記活性な化学物質xは、以上述べたように定義され
る。
【0032】本発明の別の主題は、本発明のエラストマ
ーフィルムの調製に用いられる分散体であって、有機溶
媒a(疏水性または非極性相)に溶解せしめられたエラ
ストマーを含む相Aと、前記相A中に可逆性または非可
逆性ゲルの形態で分散せしめられ、且つ構造ポリマーc
に含まれる活性な化学物質xを含む相Bと、溶媒d sと
を含み、更に、必要に応じて、架橋剤d rcまたはd icを
含む分散体を提供する事にある。
ーフィルムの調製に用いられる分散体であって、有機溶
媒a(疏水性または非極性相)に溶解せしめられたエラ
ストマーを含む相Aと、前記相A中に可逆性または非可
逆性ゲルの形態で分散せしめられ、且つ構造ポリマーc
に含まれる活性な化学物質xを含む相Bと、溶媒d sと
を含み、更に、必要に応じて、架橋剤d rcまたはd icを
含む分散体を提供する事にある。
【0033】かかる分散体は、周囲温度において少なく
とも12時間の沈降安定性を示し、フィルムの安定保存
期間(即ち、ウイルス撲滅性及びその構造安定性の持続
時間)は、一年を大きく越えるものである。
とも12時間の沈降安定性を示し、フィルムの安定保存
期間(即ち、ウイルス撲滅性及びその構造安定性の持続
時間)は、一年を大きく越えるものである。
【0034】本発明の更に別の主題は、前記安定な分散
体を調製する方法であって、エラストマーを有機溶媒a
中に溶解せしめて、相Aを調製する工程と、相B(ゲ
ル)を調整する調製工程とを含む、分散体の調製方法を
提供するものである。前記相Bを調製する調製整工程
は、前記ゲルが物理的な形態の結合にて自然形成される
場合、溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを
添加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcを
用いて得られた溶液を、20〜120℃であるゲル−液
体遷移に対応する遷移温度Ttransより高い温度に
おいて添加し、次に、前記遷移温度より高い温度におい
て、前記相A中に前記相Bを分散せしめる。この場合、
ゲル含有物の粒子径は、攪拌速度及び冷却速度により制
御される。一方、可逆性を有するゲルの形成のために架
橋剤d rcの添加が必要である場合、溶媒d s に少なくと
も一つの活性な化学物質xを添加し、次いで構造ポリマ
ーcで得られた溶液を添加し、次に、前記架橋剤d rcの
添加の前に、前記相A中に前記相Bを分散せしめる。前
記ゲルが非可逆的に架橋される場合には、溶媒d s に少
なくとも一つの活性な化学物質xを添加して、前記相B
を準備し、次いで構造ポリマーcを用いて溶液を添加
し、次に、前記架橋剤d icの添加の前に、前記相A中に
前記相Bを分散せしめる。
体を調製する方法であって、エラストマーを有機溶媒a
中に溶解せしめて、相Aを調製する工程と、相B(ゲ
ル)を調整する調製工程とを含む、分散体の調製方法を
提供するものである。前記相Bを調製する調製整工程
は、前記ゲルが物理的な形態の結合にて自然形成される
場合、溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを
添加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcを
用いて得られた溶液を、20〜120℃であるゲル−液
体遷移に対応する遷移温度Ttransより高い温度に
おいて添加し、次に、前記遷移温度より高い温度におい
て、前記相A中に前記相Bを分散せしめる。この場合、
ゲル含有物の粒子径は、攪拌速度及び冷却速度により制
御される。一方、可逆性を有するゲルの形成のために架
橋剤d rcの添加が必要である場合、溶媒d s に少なくと
も一つの活性な化学物質xを添加し、次いで構造ポリマ
ーcで得られた溶液を添加し、次に、前記架橋剤d rcの
添加の前に、前記相A中に前記相Bを分散せしめる。前
記ゲルが非可逆的に架橋される場合には、溶媒d s に少
なくとも一つの活性な化学物質xを添加して、前記相B
を準備し、次いで構造ポリマーcを用いて溶液を添加
し、次に、前記架橋剤d icの添加の前に、前記相A中に
前記相Bを分散せしめる。
【0035】本発明の更に別の主題は、本発明のエラス
トマーフィルムを、基材、特にエラストマーやプラスチ
ック材料製の基材のコーティング材料として使用した
り、摩擦継ぎ手のコーティング材料として使用する方法
を提供することにある。
トマーフィルムを、基材、特にエラストマーやプラスチ
ック材料製の基材のコーティング材料として使用した
り、摩擦継ぎ手のコーティング材料として使用する方法
を提供することにある。
【0036】
【実施例】本発明の構成を説明したが、本発明は、以下
に図面を参照して述べる本発明の方法の実施例から明ら
かなその他の構成をも含むものである。
に図面を参照して述べる本発明の方法の実施例から明ら
かなその他の構成をも含むものである。
【0037】尚、以下の実施例は本発明の具体的例示と
してのみ述べるものであり、本発明がそれらに限定され
るものではないことは言うまでもない。
してのみ述べるものであり、本発明がそれらに限定され
るものではないことは言うまでもない。
【0038】実施例1:本発明に従う、構造ポリマー
(structuring polymer)cとして
PEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含むポリイソプレンベースのエラストマ
ーフィルム
(structuring polymer)cとして
PEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含むポリイソプレンベースのエラストマ
ーフィルム
【0039】i)本発明に従う安定ゲル分散体の調製 − 連続相(相A)の製造 分子質量1000000乃至2000000ダルトン
(dalton)の合成ポリイソプレン(PI)を、攪
拌下、シクロヘキサン中に溶解し、PIを7質量%含む
溶液を得る。 − 分散相(相B)の調製 Bardac(登録商標:ジメチルジデシルアンモニウ
ム・クロライド)を攪拌下、分子質量400ダルトンの
ポリエチレングリコール(PEG400)中に溶解し、
Bardacを10%含む溶液を得る。
(dalton)の合成ポリイソプレン(PI)を、攪
拌下、シクロヘキサン中に溶解し、PIを7質量%含む
溶液を得る。 − 分散相(相B)の調製 Bardac(登録商標:ジメチルジデシルアンモニウ
ム・クロライド)を攪拌下、分子質量400ダルトンの
ポリエチレングリコール(PEG400)中に溶解し、
Bardacを10%含む溶液を得る。
【0040】この溶液を60℃に加熱し、そして分子質
量が5000ダルトンのポリエチレンオキサイド(PE
O5000)を攪拌下に添加し、PEO5000を10
%含む透明な溶液を得る。混合物の温度(60℃)は、
混合物の粘度の急激な変化が発生するゲル─液体間転移
温度(Ttrans)であり、本例では40〜50℃で
ある転移温度より高い温度である。
量が5000ダルトンのポリエチレンオキサイド(PE
O5000)を攪拌下に添加し、PEO5000を10
%含む透明な溶液を得る。混合物の温度(60℃)は、
混合物の粘度の急激な変化が発生するゲル─液体間転移
温度(Ttrans)であり、本例では40〜50℃で
ある転移温度より高い温度である。
【0041】ゲル分散系の調製:相A(即ち、PIのシ
クロヘキサン溶液)に対して、質量基準で5.52%の
相B(PEO5000、PEG400およびBarda
cの混合物から成る)を、攪拌下に60℃にて添加す
る。このようにして、周囲温度20℃にて、少なくとも
12時間安定なウイルス撲滅性ゲルの分散体を得る。こ
の粒子径は、平均3〜5μm である。含有物のサイズ
は、攪拌速度及び分散後の冷却速度を制御することによ
り、調節可能である。このゲル分散体の構造を、図1に
示す。
クロヘキサン溶液)に対して、質量基準で5.52%の
相B(PEO5000、PEG400およびBarda
cの混合物から成る)を、攪拌下に60℃にて添加す
る。このようにして、周囲温度20℃にて、少なくとも
12時間安定なウイルス撲滅性ゲルの分散体を得る。こ
の粒子径は、平均3〜5μm である。含有物のサイズ
は、攪拌速度及び分散後の冷却速度を制御することによ
り、調節可能である。このゲル分散体の構造を、図1に
示す。
【0042】ii)エラストマーフィルムの調製 予め20℃にて製造された分散体から有機溶媒が大気圧
にて蒸発せしめられる。平均粒子径が3〜5μm のゲル
含有物を含むエラストマーフィルムを得る。含有物は、
そのエラストマー中において均一に分散し、周囲温度に
てゲル状である。含有物は、材料の約40質量%であ
り、それらの組成は前記相Bのものである。即ち、10
%のPEO5000、9%のBardac及び81%の
PEG400から成る。フィルム中のゲル分散体の構造
を図2に示す。
にて蒸発せしめられる。平均粒子径が3〜5μm のゲル
含有物を含むエラストマーフィルムを得る。含有物は、
そのエラストマー中において均一に分散し、周囲温度に
てゲル状である。含有物は、材料の約40質量%であ
り、それらの組成は前記相Bのものである。即ち、10
%のPEO5000、9%のBardac及び81%の
PEG400から成る。フィルム中のゲル分散体の構造
を図2に示す。
【0043】実施例2:本発明に従う、構造ポリマ─c
としてPEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない
可逆性ゲルの含有物を含む、SEBSベースのエラスト
マーフィルム 実施例1において用いたポリイソプレンに代えて、合成
SEBS(総分子質量が53000ダルトンで、PSの
含有量が29重量%である、スチレン─エチレン─ブチ
レン─スチレン)を用い、実施例1と同様の操作を実施
する。
としてPEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない
可逆性ゲルの含有物を含む、SEBSベースのエラスト
マーフィルム 実施例1において用いたポリイソプレンに代えて、合成
SEBS(総分子質量が53000ダルトンで、PSの
含有量が29重量%である、スチレン─エチレン─ブチ
レン─スチレン)を用い、実施例1と同様の操作を実施
する。
【0044】かかるSEBSを、攪拌下、30℃にて、
主としてナフテン系から成る溶媒に溶解し、SEBSを
15質量%含む溶液を得る。相B(細菌撲滅性ゲル)及
びそれの相Aにおける分散体を、実施例1で記載した方
法に従って調製した。
主としてナフテン系から成る溶媒に溶解し、SEBSを
15質量%含む溶液を得る。相B(細菌撲滅性ゲル)及
びそれの相Aにおける分散体を、実施例1で記載した方
法に従って調製した。
【0045】実施例3:本発明に従う、構造ポリマーc
としてPEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない
可逆性ゲルの含有物を含む、SEBSベースのトマーフ
ィルム ゲルの混合物(PEO5000、PEG400及びBa
rdacの組成比を変えて、実施例2と同様の操作を実
施する。
としてPEO5000を含むが、架橋剤d rcを含まない
可逆性ゲルの含有物を含む、SEBSベースのトマーフ
ィルム ゲルの混合物(PEO5000、PEG400及びBa
rdacの組成比を変えて、実施例2と同様の操作を実
施する。
【0046】周囲温度にてゲル状となる混合物の組合わ
せを図3の相図(状態図)に示す。この相図において、
陰影領域は、ゲルが20℃にて存在する領域である。P
EG400の含有量は相Bに対して、81%から63.
5%、次いで45.5%に減少する一方、PEO500
0の含有量は27.4%、次いで45.5%と増加し、
またBardacの含有量は、9質量%(相Bに対する
質量%で表す)に維持される。
せを図3の相図(状態図)に示す。この相図において、
陰影領域は、ゲルが20℃にて存在する領域である。P
EG400の含有量は相Bに対して、81%から63.
5%、次いで45.5%に減少する一方、PEO500
0の含有量は27.4%、次いで45.5%と増加し、
またBardacの含有量は、9質量%(相Bに対する
質量%で表す)に維持される。
【0047】上記組合わせにより、実施例1の条件に従
って分散可能なゲルが調製される。更に、Bardac
は単独で、またはクロルヘキシジン・ジグルコネート等
の細菌撲滅性を有するその他の化合物との混合物として
用いられ得る。上記ゲル組成物において、上記のBar
dacを次に挙げる混合物の一つに代えれば、安定な分
散体を与えるゲルが、実施例1の条件に従って、大気圧
下で得られる。 1.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの90%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの10% 2.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの80%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの20% 3.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの75%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの25%
って分散可能なゲルが調製される。更に、Bardac
は単独で、またはクロルヘキシジン・ジグルコネート等
の細菌撲滅性を有するその他の化合物との混合物として
用いられ得る。上記ゲル組成物において、上記のBar
dacを次に挙げる混合物の一つに代えれば、安定な分
散体を与えるゲルが、実施例1の条件に従って、大気圧
下で得られる。 1.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの90%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの10% 2.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの80%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの20% 3.70%の活性素(active principl
e)を含むBardac2270Eの75%+クロルヘ
キシジン・ジグルコネートの25%
【0048】実施例4:本発明に従う、構造ポリマーc
としてPEOm(mは2000乃至100000の範囲
内)を含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性ゲルの含有
物を含む、SEBSベースのエラストマーフィルム 実施例2にて用いたPEO5000を、分子質量の異な
るPEO、即ちPEOm(mは総分子質量で、2000
乃至100000の範囲内)に代えて、実施例2と同様
の操作を実施する。
としてPEOm(mは2000乃至100000の範囲
内)を含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性ゲルの含有
物を含む、SEBSベースのエラストマーフィルム 実施例2にて用いたPEO5000を、分子質量の異な
るPEO、即ちPEOm(mは総分子質量で、2000
乃至100000の範囲内)に代えて、実施例2と同様
の操作を実施する。
【0049】かかる条件下、1〜25μm の粒径の安定
な分散体が得られる。溶媒の蒸発後に得られるフィルム
は、1〜25μm の粒径を有するゲル含有物の均質な分
散体を含んでいる。
な分散体が得られる。溶媒の蒸発後に得られるフィルム
は、1〜25μm の粒径を有するゲル含有物の均質な分
散体を含んでいる。
【0050】実施例5:本発明に従う、構造ポリマーc
としてゼラチンを含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含む、ポリイソプレンまたはSEBSを
ベースとするエラストマーフィルム 実施例1または実施例2にて用いたPEO5000を、
コラーゲンを酸処理することにより得られるゼラチンま
たはBloom番号175に代えて、実施例1または2
と同様な操作を実施する。
としてゼラチンを含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含む、ポリイソプレンまたはSEBSを
ベースとするエラストマーフィルム 実施例1または実施例2にて用いたPEO5000を、
コラーゲンを酸処理することにより得られるゼラチンま
たはBloom番号175に代えて、実施例1または2
と同様な操作を実施する。
【0051】− 分散相(相B)の調製 ゼラチンを、攪拌下60℃にて、Bardacの25質
量%とエチレングリコールの混合物中に溶解する。形成
された透明な溶液は、14.3質量%のゼラチンを含ん
でいる。混合物の温度(60℃)は、混合物の粘度の急
激な変化が発生するゲル−液体間転移温度であり、本例
では30〜35℃である転移温度より高い温度である。
量%とエチレングリコールの混合物中に溶解する。形成
された透明な溶液は、14.3質量%のゼラチンを含ん
でいる。混合物の温度(60℃)は、混合物の粘度の急
激な変化が発生するゲル−液体間転移温度であり、本例
では30〜35℃である転移温度より高い温度である。
【0052】− ゲル分散体の調製 実施例1におけると同様に、相Aに対して、5.52質
量%の相Bを、攪拌下60℃にて添加する。周囲温度2
0℃にて、少なくとも12時間安定なウイルス撲滅性ゲ
ルの分散体が得れれる。この粒子径は平均1〜10μm
である。有機溶媒を大気圧下20℃で蒸発させることに
より得られるエラストマーフィルムは、平均粒子径が1
〜10ミクロンのゲル含有物を含む。それらの組成は、
上記相Bのものである。即ち、14.3%のゼラチン、
64.3%のエチレングリコール及び21.4%のBa
rdacから成るものである。
量%の相Bを、攪拌下60℃にて添加する。周囲温度2
0℃にて、少なくとも12時間安定なウイルス撲滅性ゲ
ルの分散体が得れれる。この粒子径は平均1〜10μm
である。有機溶媒を大気圧下20℃で蒸発させることに
より得られるエラストマーフィルムは、平均粒子径が1
〜10ミクロンのゲル含有物を含む。それらの組成は、
上記相Bのものである。即ち、14.3%のゼラチン、
64.3%のエチレングリコール及び21.4%のBa
rdacから成るものである。
【0053】実施例6:本発明に従う、構造ポリマ─c
としてゼラチンを含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含む、ポリイソプレンまたはSEBSを
ベースとしたエラストマーフィルム 実施例5にて用いたBardacをポリビニルピロリド
ンのヨウ素錯体(アルドリッヒ社より86056−5と
して市販されている)に代えて、実施例5と同様な操作
を実施する。
としてゼラチンを含むが、架橋剤d rcを含まない可逆性
ゲルの含有物を含む、ポリイソプレンまたはSEBSを
ベースとしたエラストマーフィルム 実施例5にて用いたBardacをポリビニルピロリド
ンのヨウ素錯体(アルドリッヒ社より86056−5と
して市販されている)に代えて、実施例5と同様な操作
を実施する。
【0054】− 分散相(相B)の調製 ゼラチンを、攪拌下60℃にて、ポリビニルピロリドン
のヨウ素錯体、水及びポリエチレングリコールを含む混
合物中に溶解する。これらの質量基準含有量は、次の通
りである:ゼラチンの14.5%、水の72.7%、ヨ
ウ素錯体の5.5%、ポリエチレングリコール400の
7.3%。形成された透明な血赤色の溶液は、14.5
質量%のゼラチンを含んでいる。混合物の温度(60
℃)は、混合物の粘度の急激な変化が発生するゲル−液
体間転移温度であり本例では30〜35℃である転移温
度より高い温度である。
のヨウ素錯体、水及びポリエチレングリコールを含む混
合物中に溶解する。これらの質量基準含有量は、次の通
りである:ゼラチンの14.5%、水の72.7%、ヨ
ウ素錯体の5.5%、ポリエチレングリコール400の
7.3%。形成された透明な血赤色の溶液は、14.5
質量%のゼラチンを含んでいる。混合物の温度(60
℃)は、混合物の粘度の急激な変化が発生するゲル−液
体間転移温度であり本例では30〜35℃である転移温
度より高い温度である。
【0055】周囲温度にてゲル状となる混合物の組合わ
せが図4の相図(状態図)に示されている。この相図に
おいて、陰影領域1、2及び3は請求範囲に記載の組成
の領域に対応するものである。即ち、実線にて囲まれた
領域1は、ゼラチンの水に対する質量比Rが1/4であ
る領域であり、破線にて囲まれた領域2は、上記質量比
Rが1/8である領域であり、点線にて囲まれた領域3
は、上記質量比Rが1/16である領域である。ゲル分
散体は実施例5におけると同様に製造される。即ち、こ
のように形成される相Bを、相Aに対して、5.52質
量%分散せしめる。得られた分散体は12時間安定であ
り、そのフィルムは、粒子径が1〜25μm の含有物を
含んでいる。
せが図4の相図(状態図)に示されている。この相図に
おいて、陰影領域1、2及び3は請求範囲に記載の組成
の領域に対応するものである。即ち、実線にて囲まれた
領域1は、ゼラチンの水に対する質量比Rが1/4であ
る領域であり、破線にて囲まれた領域2は、上記質量比
Rが1/8である領域であり、点線にて囲まれた領域3
は、上記質量比Rが1/16である領域である。ゲル分
散体は実施例5におけると同様に製造される。即ち、こ
のように形成される相Bを、相Aに対して、5.52質
量%分散せしめる。得られた分散体は12時間安定であ
り、そのフィルムは、粒子径が1〜25μm の含有物を
含んでいる。
【0056】実施例7:実施例5及び実施例6における
と同一の成分を使用して、同様の操作を実施する。しか
し、相Bの最終フィルムに対する割合を10%から80
%に変える。かかる条件下、分散相の粒子径が0.1〜
25μm の範囲内で変化する安定な分散体が得られる。
と同一の成分を使用して、同様の操作を実施する。しか
し、相Bの最終フィルムに対する割合を10%から80
%に変える。かかる条件下、分散相の粒子径が0.1〜
25μm の範囲内で変化する安定な分散体が得られる。
【0057】実施例8:本発明に従う、構造ポリマーc
としてポリビニルアルコールを含み、また架橋剤d rcと
してボラックスを含む可逆性ゲルの含有物を含む、ポリ
イソプレンまたはSEBSをベースとしたエラストマー
フィルム 本実施例においては、構造ポリマーcは、分子量が88
000であり、加水分解率が99%であることを特徴と
するMowiol(登録商標)28─99型のポリビニ
ルアルコールである。その4%水溶液の粘度は、28m
Pasである。
としてポリビニルアルコールを含み、また架橋剤d rcと
してボラックスを含む可逆性ゲルの含有物を含む、ポリ
イソプレンまたはSEBSをベースとしたエラストマー
フィルム 本実施例においては、構造ポリマーcは、分子量が88
000であり、加水分解率が99%であることを特徴と
するMowiol(登録商標)28─99型のポリビニ
ルアルコールである。その4%水溶液の粘度は、28m
Pasである。
【0058】相Aの調製は、実施例1または実施例2に
おけると同様である。 − 分散相(相B)の調製 Mowiolを、攪拌下80℃にて、水(溶媒d s )中
に溶解し、Mowiolを2.5%含む溶液を得る。こ
の溶液に、トリトン(登録商標:Triton)X10
0(活性な化学物質x)を攪拌下に添加して、このトリ
トンを10%(Mowiol溶液に対する量)含む透明
な溶液を得る。
おけると同様である。 − 分散相(相B)の調製 Mowiolを、攪拌下80℃にて、水(溶媒d s )中
に溶解し、Mowiolを2.5%含む溶液を得る。こ
の溶液に、トリトン(登録商標:Triton)X10
0(活性な化学物質x)を攪拌下に添加して、このトリ
トンを10%(Mowiol溶液に対する量)含む透明
な溶液を得る。
【0059】− ゲル分散体の調製 実施例1または実施例2におけると同様にして、相Aに
対して、5.52質量%の相Bを、攪拌下30℃にて添
加する。5質量%(Mowiol溶液に対する量)のボ
ラックスを添加することにより、最終的なゲルを得る。
周囲温度において、少なくとも12時間安定で、平均粒
子径が1〜5μm のウイルス撲滅性ゲルの分散体を得
る。大気圧下20℃にて有機溶媒を蒸発せしめて得られ
るエラストマーフィルムは、平均粒子径が1〜5μm の
ゲル含有物を含む。
対して、5.52質量%の相Bを、攪拌下30℃にて添
加する。5質量%(Mowiol溶液に対する量)のボ
ラックスを添加することにより、最終的なゲルを得る。
周囲温度において、少なくとも12時間安定で、平均粒
子径が1〜5μm のウイルス撲滅性ゲルの分散体を得
る。大気圧下20℃にて有機溶媒を蒸発せしめて得られ
るエラストマーフィルムは、平均粒子径が1〜5μm の
ゲル含有物を含む。
【0060】実施例9:本発明に従う、構造ポリマーc
としてポリビニルアルコールを含み、また架橋剤d icと
してグルタルアルデヒドを含む可逆性ゲルの含有物を含
む、ポリイソプレンまたはSEBSをベースとしたエラ
ストマーフィルム 実施例8において用いたものと同一の成分を同一の割合
にて使用して、同様の操作を実施する。但し、架橋剤
は、他の種類のものに代える。即ち、ボラックスに代え
て、グルタルアルデヒド(非可逆性架橋剤)を使用す
る。
としてポリビニルアルコールを含み、また架橋剤d icと
してグルタルアルデヒドを含む可逆性ゲルの含有物を含
む、ポリイソプレンまたはSEBSをベースとしたエラ
ストマーフィルム 実施例8において用いたものと同一の成分を同一の割合
にて使用して、同様の操作を実施する。但し、架橋剤
は、他の種類のものに代える。即ち、ボラックスに代え
て、グルタルアルデヒド(非可逆性架橋剤)を使用す
る。
【0061】− 分散相(相B)の調製 Mowiolを、攪拌下80℃にて水中に溶解し、Mo
wiolを2.5%含む溶液を得る。この溶液に、トリ
トン(Triton)X100を攪拌下に添加して、ト
リトンを10%(Mowiol溶液に対する量)含む透
明な溶液を得る。
wiolを2.5%含む溶液を得る。この溶液に、トリ
トン(Triton)X100を攪拌下に添加して、ト
リトンを10%(Mowiol溶液に対する量)含む透
明な溶液を得る。
【0062】− ゲル分散体の製造 実施例1におけると同様にして、相Aに対して、5.5
2質量%の相Bを、攪拌下50℃にて添加する。次に、
グルタルアルデヒドを0.005%(質量)含む水:塩
酸=9:1(モル)混合溶液を0.475%(Mowi
ol溶液に対する質量含量)を攪拌下に添加することに
より、酸性媒体中にてポリビニルアルコールを架橋し
て、ゲルを生成する。周囲温度において、少なくとも1
2時間安定で、平均粒子径が1〜5μm のウイルス撲滅
性ゲルの分散体を得る。大気圧下20℃にて有機溶媒を
蒸発させることにより得られるエラストマーフィルム
は、平均粒子径が1〜5μm のゲル含有物を含む。
2質量%の相Bを、攪拌下50℃にて添加する。次に、
グルタルアルデヒドを0.005%(質量)含む水:塩
酸=9:1(モル)混合溶液を0.475%(Mowi
ol溶液に対する質量含量)を攪拌下に添加することに
より、酸性媒体中にてポリビニルアルコールを架橋し
て、ゲルを生成する。周囲温度において、少なくとも1
2時間安定で、平均粒子径が1〜5μm のウイルス撲滅
性ゲルの分散体を得る。大気圧下20℃にて有機溶媒を
蒸発させることにより得られるエラストマーフィルム
は、平均粒子径が1〜5μm のゲル含有物を含む。
【0063】実施例10:本発明に従うエラストマーフ
ィルムがコーティングされた手袋、指サック、コンドー
ム乃至は避妊用隔膜の製造 本発明に従うエラストマーフィルムが、予め通常の製造
技術にて所望の形状に成形されたエラストマー材料の層
の上に、エラストマー材料のコーティング層として、下
記のようにして加えられる。少なくとも本発明に従うエ
ラストマーの層を、例えば、製造されるべき手袋、指サ
ック、コンドーム乃至は避妊用隔膜を成形するための、
セラミックス、ガラス乃至は同様の材料から成る前駆体
上に形成する。その形成方法は、特に欧州特許第030
6389号に記載されているものと同様である。
ィルムがコーティングされた手袋、指サック、コンドー
ム乃至は避妊用隔膜の製造 本発明に従うエラストマーフィルムが、予め通常の製造
技術にて所望の形状に成形されたエラストマー材料の層
の上に、エラストマー材料のコーティング層として、下
記のようにして加えられる。少なくとも本発明に従うエ
ラストマーの層を、例えば、製造されるべき手袋、指サ
ック、コンドーム乃至は避妊用隔膜を成形するための、
セラミックス、ガラス乃至は同様の材料から成る前駆体
上に形成する。その形成方法は、特に欧州特許第030
6389号に記載されているものと同様である。
【0064】以上の説明から明らかなように、本発明
は、上記の具体的実施例及び応用例における方法に何ら
限定されるものではなく、当業者の知識に基づく種々な
る変更を本発明の範囲を逸脱することなく加えた形態
も、本発明の範囲内に属するものであることが理解され
るべきである。
は、上記の具体的実施例及び応用例における方法に何ら
限定されるものではなく、当業者の知識に基づく種々な
る変更を本発明の範囲を逸脱することなく加えた形態
も、本発明の範囲内に属するものであることが理解され
るべきである。
【図1】溶媒中のゲル分散体の構造を示す説明図であ
る。
る。
【図2】乾燥フィルム中のゲル分散体の構造を示す説明
図である。
図である。
【図3】周囲温度てゲルとなる、ポリマーc、活性物質
x及び溶媒d s の混合物の組合わせ(PEO5000、
Bardac及びPEG400)及びゲルの存在領域の
境界を示す三元相図である。
x及び溶媒d s の混合物の組合わせ(PEO5000、
Bardac及びPEG400)及びゲルの存在領域の
境界を示す三元相図である。
【図4】周囲温度でゲルとなる、ポリマーc、活性物質
x及び溶媒d s の混合物の組合わせ(ゼラチン/水、B
ardac及びPEG400)及びゲルの存在領域の境
界を示す三元相図である。
x及び溶媒d s の混合物の組合わせ(ゼラチン/水、B
ardac及びPEG400)及びゲルの存在領域の境
界を示す三元相図である。
【図5】構造ポリマーc、活性な化学物質x及び溶媒d
s を含み、架橋剤d rcを含まない可逆性ゲルの存在領域
の境界を示す説明図であって、陰影部は、特許請求の範
囲に記載の組成領域に対応するものである。
s を含み、架橋剤d rcを含まない可逆性ゲルの存在領域
の境界を示す説明図であって、陰影部は、特許請求の範
囲に記載の組成領域に対応するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/00 KAJ C08K 5/00 KCY KCY C08L 9/00 LAY C08L 9/00 LAY 21/00 LBB 21/00 LBB 101/00 LSY 101/00 LSY A61F 5/43 (72)発明者 ルネ・ギュイ・ビュスネル フランス国 91570 ビエーヴル シュマ ン・ド・ラ・ビュット・オ・ディアブル 3 (72)発明者 アンドレ・シェモル フランス国 86220 ダンジ・サン・ロマ ン ルート・ド・デカルト 15
Claims (31)
- 【請求項1】 少なくとも一つの活性な化学物質を分散
相の形態で含むエラストマーフィルムであって、前記分
散相が、温度を関数とする可逆性または非可逆性を有
し、且つ活性な化学物質xにて充たされているゲル形態
のものであることを特徴とするエラストマーフィルム。 - 【請求項2】 前記ゲルが、温度を関数とする可逆性を
有し、0℃〜120℃、好ましくは、20℃〜70℃の
範囲内のゲル−液体遷移温度(Ttrans)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のエラストマーフィル
ム。 - 【請求項3】 前記可逆性ゲルが、構造ポリマーc、溶
媒d s 及び活性な化学物質xから実質的に成ることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載のエラストマー
フィルム。 - 【請求項4】 更に、可逆性架橋剤d rcを含むことを特
徴とする請求項3に記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項5】 前記ゲルが、該ゲルに対して25〜97
質量%の溶媒d s と、該ゲルに対して1〜74質量%の
構造ポリマーcと、該ゲルに対して1〜74質量%の前
記活性な化学物質xと、全成分に対して0〜1質量%の
架橋剤d rcとを含むことを特徴とする請求項3または請
求項4に記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項6】 前記構造ポリマーcが、親水性のもので
あり、エラストマー相との混和性を有しないものである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載
のエラストマーフィルム。 - 【請求項7】 前記構造ポリマーcが、(a)分子質量
が1500〜106ダルトンのポリオキシエチレン及び
溶融状態において前記溶媒d s との混和性を有するポリ
オキシエチレン系ポリマー等のポリエーテル等の、結晶
化可能または部分結晶化可能なポリマー、乃至は(b)
ゼラチン、ゴム、ペクチン及びアルギネート等の天然ポ
リマー等の固体状態でないポリマーと、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体と、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、
ポリアクリレート、及びポリ(ヒドロキシエチルメタク
リレート)等のポリメタクリレート、ポリビニルアルコ
ールやその誘導体やポリ(ビニルメチルエーテル)の如
きポリビニルエーテル等の合成化合物と、から成る群よ
り選ばれることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何
れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項8】 前記溶媒d s が、周囲温度において液体
であり、分子質量が62ダルトン(エチレングリコー
ル)乃至750ダルトン(PEG750)である、エチ
レングリコール、グリセリン及びポリエチレングリコー
ル等のポリオールと、水とから成る群より選ばれる単体
または混合物であることを特徴とする請求項1乃至請求
項7の何れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項9】 前記架橋剤d rcが、ホウ酸やボラックス
の如きホウ素の誘導体と、アルミナ水和物や水酸化アル
ミニウムの如きアルミニウムの誘導体と、亜鉛やカルシ
ウムの如き二価の金属とから成る群より選ばれることを
特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のエラ
ストマーフィルム。 - 【請求項10】 前記ゲルが、非可逆性のものであり、
構造ポリマーc、溶媒d s 、架橋剤d ic及び少なくとも
一つの活性な化学物質xから実質的に成ることを特徴と
する請求項1に記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項11】 前記ゲルが、該ゲルに対して25〜9
7質量%の溶媒d sと、該ゲルに対して1〜74質量%
の構造ポリマーcと、前記ゲルに対して1〜74質量%
の前記活性な化学物質xと、全成分に対して0.000
1〜1質量%の架橋剤d rcとを含むことを特徴とする請
求項10に記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項12】 前記構造ポリマーcが、親水性のもの
であり、エラストマー相との混和性を有しないものであ
ることを特徴とする請求項10に記載のエラストマーフ
ィルム。 - 【請求項13】 前記構造ポリマーcが、ゼラチン、ゴ
ム、ペクチン及びアルギネート等の天然ポリマーと、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体と、ポリエチレンイミン、ポリ
アクリル酸、ポリアクリレート、ポリ(ヒドロキシエチ
ルメタクリレート)の如きポリメタクリレート、ポリビ
ニルアルコールやその誘導体、及びポリ(ビニルメチル
エーテル)の如きポリビニルエーテル等の合成化合物と
から成る群より選ばれることを特徴とする請求項10乃
至請求項12の何れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項14】 前記化合物d s が、周囲温度において
液体であり、分子質量が62ダルトン(エチレングリコ
ール)乃至750ダルトン(PEG750)である、エ
チレングリコール、グリセリン及びポリエチレングリコ
ール等のポリオールと、水とから成る群より選ばれる単
体または混合物であることを特徴とする請求項10乃至
請求項13の何れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項15】 前記架橋剤d icが、低分子量または高
分子量のアルデヒドまたはジアルデヒドと、尿素−フォ
ルムアルデヒド誘導体や、メラミン−フォルムアルデヒ
ド誘導体とから成る群より選ばれることを特徴とする請
求項10乃至請求項14の何れかに記載のエラストマー
フィルム。 - 【請求項16】 前記活性な化学物質xが、単なる接
触、化学反応、または表面張力の変化の如き物理化学効
果によって蛋白質の実質的に瞬時の変性を惹き起こし得
る化合物より選ばれることを特徴とする請求項1乃至請
求項15の何れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項17】 前記活性な化学物質xが、殺菌剤より
選ばれることを特徴とする請求項10に記載のエラスト
マーフィルム。 - 【請求項18】 前記殺菌剤が、ジメチルジデシルアン
モニウム等の第四アンモニウム、ビグアニド、フタルア
ルデヒド、フェノール誘導体、フォルマリン、少なくと
も一つのポリオキシエチレンブロックを含む非イオン界
面活性剤、ヘキサミジン、ヨウ素化合物、ウイルス撲滅
性を有する非イオン界面活性剤、重クロム酸ナトリウ
ム、重クロム酸カリウム、次亜塩素酸塩ナトリウム及び
次亜塩素酸塩カリウムより選ばれる単体または混合物で
あることを特徴とする請求項16または請求項17に記
載のエラストマーフィルム。 - 【請求項19】 エラストマーが、ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、N
BR(ニトリルブタジエンゴム)、SBS(スチレン−
ブタジエン−スチレン)コポリマー、SIS(スチレン
−イソプレン−スチレン)コポリマー:及びSEBS
(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン)コポリマ
ーより選ばれることを特徴とする請求項1乃至請求項1
8に記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項20】 エラストマーとゲルの質量割合につい
て、エラストマーが最終フィルムに対して20〜95質
量%であり、ゲルが最終フィルムに対して5〜80質量
%であることを特徴とする請求項1乃至請求項19の何
れかに記載のエラストマーフィルム。 - 【請求項21】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムを調製する方法であって、 (1)エラストマーを有機溶媒aに溶解せしめて、相A
を調製する工程と、相B(ゲル)を調製して、該相Bを
前記相A中に分散せしめる、調製分散工程とを含む、ゲ
ルの分散体を調製する工程と、 (2)有機溶媒aを蒸発せしめて、安定な分散形態のゲ
ル含有物を含むエラストマーフィルムを得る工程とを、 含み、前記調製分散工程が、(a)前記ゲルが可逆的に
架橋される場合には、(i)前記ゲルが物理的な形態の
結合にて自然形成される場合、前記溶媒d s に少なくと
も一つの活性な化学物質xを添加して、前記相Bを準備
し、次いでポリマーcを用いて得られた溶液を、20〜
120℃であるゲル−液体遷移に対応する遷移温度Tt
ransより高い温度において添加し、次に、前記遷移
温度より高い温度において、前記相A中に前記相Bを分
散せしめる方法と、(ii)可逆性を有するゲルの形成
のために架橋剤d rcの添加が必要である場合、溶媒d s
に少なくとも一つの活性な化学物質xを添加して、前記
相Bを準備し、次いで構造ポリマーcで得られた溶液を
混合し、次に、前記架橋剤d rcの添加の前に、前記相A
中に前記相Bを分散せしめる方法との、何れかの方法に
て行われ、(b)前記ゲルが非可逆的に架橋される場合
には、溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを
添加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcを
用いて得られた溶液を添加し、次に、前記架橋剤d icの
添加の前に、前記相A中に前記相Bを分散せしめること
により行われることを特徴とするエラストマーフィルム
の調製方法。 - 【請求項22】 ゲルが可逆的に架橋される場合、溶媒
の蒸発が、前記遷移温度Ttransより低い温度にお
いて行われることを特徴とする請求項21に記載のエラ
ストマーフィルムの調製方法。 - 【請求項23】 ゲルが非可逆的に架橋される場合、溶
媒の蒸発が、0〜120℃の範囲内において、所望の蒸
発時間の関数として選択される温度において行われるこ
とを特徴とする請求項21に記載のエラストマーフィル
ムの調製方法。 - 【請求項24】 非極性または弱極性の溶媒aが、パラ
フィン系炭化水素、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラリン、デカリン、石油カット及び
それらの混合物等の、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素
及び脂環式炭化水素の中より選ばれることを特徴とする
請求項21乃至請求項23の何れかに記載のエラストマ
ーフィルムの調製方法。 - 【請求項25】 前記構造ポリマーcが請求項6、7、
12または13に記載のものであり、前記溶媒d s が、
請求項8及び14に記載のものであり、前記架橋剤d rc
またはd icが、請求項9及び15に記載のものであり、
前記活性な化学物質xが、請求項16乃至請求項18の
何れかに記載のものであることを特徴とする請求項21
乃至請求項24の何れかに記載のエラストマーフィルム
の調製方法。 - 【請求項26】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムの調製に用いられる分散体で
あって、 請求項24に記載の有機溶媒a(疏水性または非極性
相)に溶解せしめられたエラストマーを含む相Aと、 前記相A中に可逆性または非可逆性ゲルの形態で分散せ
しめられ、且つ構造ポリマーcに含まれる活性な化学物
質xを含む相Bと、 溶媒d s とを含み、 更に、必要に応じて、架橋剤d rcまたはd icを含むこと
を特徴とする分散体。 - 【請求項27】 請求項26に記載の分散体を調製する
方法であって、 エラストマーを有機溶媒a中に溶解せしめて、相Aを調
製する工程と、 相B(ゲル)を調整する調製工程とを含み、該調製工程
が、 (a)前記ゲルが可逆的に架橋される場合には、(i)
溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを添加し
て、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcを用いて
得られた溶液を、20〜120℃であるゲル−液体遷移
に対応する遷移温度Ttransより高い温度において
添加し、次に、前記遷移温度より高い温度において、前
記相A中に前記相Bを分散せしめる方法と、(ii)溶
媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを添加し、
次いで構造ポリマーcで得られた溶液を添加し、次に、
前記架橋剤d rcの添加の前に、前記相A中に前記相Bを
分散せしめる方法との、何れかの方法にて行い、 (b)前記ゲルが非可逆的に架橋される場合には、
(1)溶媒d s に少なくとも一つの活性な化学物質xを
添加して、前記相Bを準備し、次いで構造ポリマーcを
用いて溶液を添加し、次に、前記架橋剤d icの添加の前
に、前記相A中に前記相Bを分散せしめることにより行
う、ことを特徴とする分散体の調製方法。 - 【請求項28】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムを基材のコーティング材料と
して使用する方法。 - 【請求項29】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムにてコーティングされた手
袋。 - 【請求項30】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムにてコーティングされた指サ
ック。 - 【請求項31】 請求項1乃至請求項20の何れかに記
載のエラストマーフィルムにてコーティングされたコン
ドームまたは避妊用隔膜。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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