JPH09208696A - 高分子化合物の製造方法 - Google Patents

高分子化合物の製造方法

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JPH09208696A
JPH09208696A JP1352396A JP1352396A JPH09208696A JP H09208696 A JPH09208696 A JP H09208696A JP 1352396 A JP1352396 A JP 1352396A JP 1352396 A JP1352396 A JP 1352396A JP H09208696 A JPH09208696 A JP H09208696A
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JP
Japan
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compound
meth
dianhydride
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condensation polymerization
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JP1352396A
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Masahiko Ko
昌彦 廣
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一波長で比較したときの光透過性に優れ、
これをを用いた感光材料により感度、耐熱性、形状等の
特性が良好なパターンを得ることができるポリイミド前
駆体を製造する。 【解決手段】 芳香族及び/又は複素環式テトラカルボ
ン酸二無水物と(メタ)アクリル基含有アルコールとを
反応させて得られたテトラカルボン酸ジエステルと、ジ
アミノ化合物とを、ホスホン酸無水物を縮合剤として縮
合重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮合重合によりポ
リイミド前駆体のような高分子化合物を製造する方法、
縮合重合により光重合性を有する高分子化合物を製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド又はその前駆体であってそれ
自体でフォトパターニング性を兼備しているものは感光
性ポリイミドと呼ばれ、半導体の表面保護膜等に用いら
れる。感光性ポリイミドにはいくつかの感光性付与方式
が知られている。代表的なものには、ポリアミド酸をヒ
ドロキシアクリレートとのエステルとしたもの(特公昭
55−41422号公報参照)や、ポリアミド酸にアミ
ノアクリレートのようなものを配合し感光性基を塩結合
で導入したもの(特開昭54−145794号公報参
照)が知られている。
【0003】ポリイミドは、溶剤に可溶な前駆体高分子
化合物を加熱してイミド化することにより得られる。そ
して、前記の前駆体高分子化合物の製造方法としては、
酸クロライドとジアミノ化合物との縮合重合による方法
(前記特公昭55−41422号公報参照)、芳香族又
は複素環式テトラカルボン酸二無水物とジアミンとをカ
ルボジイミドの存在下に縮合重合させる方法が知られて
いる(特開昭60−228537号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方法も毒性の強い試薬を用いる、収率が低いなどの問
題があった。すなわち、酸クロライドを用いた場合、毒
性の強いガスや高分子量の副生物を生じたり、イオン性
不純物の除去が難しい。また、カルボジイミドを用いた
場合、反応性が低い、副生物の除去が難しく、また、生
成物の光透過性が低い、などそれぞれ問題があった。本
発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされ
たものである。すなわち本発明は、縮合重合により高分
子化合物を高収率で得る方法を提供することを第一の目
的とする。また、本発明の第二の目的は、副生物や不純
物が少なく、光透過性に優れた高分子化合物を安全に高
収率で得る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明第一の目的は、ホ
スホン酸無水物を縮合剤として、出発物質を縮合重合さ
せることによって達成される。さらに、ホスホン酸無水
物を縮合剤として、不飽和二重結合を有する化合物を含
む出発物質を縮合重合させることにより感光性を付与し
た高分子化合物が得られる。
【0006】また、芳香族及び/又は複素環式テトラカ
ルボン酸二無水物と(メタ)アクリル基含有アルコール
及び/又は1級アルコールとを反応させて得られたテト
ラカルボン酸ジエステルと、ジアミノ化合物とを、ホス
ホン酸無水物を縮合剤として縮合重合させることを特徴
とするポリイミド前駆体高分子化合物が得られる。
【0007】ホスホン酸無水物としては下記式化2に示
す化合物を用いるのが好ましい。
【化2】
【0008】また、本発明においては、場合によって
は、塩基性触媒の存在下に縮合重合させるのが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、テトラカルボ
ン酸ジエステルとジアミノ化合物又は少なくとも1つの
二重結合を有するジアミノ化合物とを、ホスホン酸無水
物を用いて、場合によっては塩基性触媒の存在下で縮合
重合させ、不飽和二重結合を有する高分子化合物を製造
する。反応は主に溶液中で行われ、テトラカルボン酸ジ
エステルとジアミノ化合物又は少なくとも1つの二重結
合を有するジアミノ化合物の混合溶液にホスホン酸無水
物を含む溶液を滴下する。しかしこの反応は、段階的に
実施することも可能である。すなわち、テトラカルボン
酸ジエステル及びホスホン酸無水物からなる付加生成物
を形成させ、次いでこれにジアミノ化合物又は少なくと
も1つの二重結合を有するジアミノ化合物を含む溶液を
滴下する、あるいはテトラカルボン酸ジエステルを含む
溶液にホスホン酸無水物を含む溶液と、ジアミノ化合物
又は少なくとも1つの二重結合を有するジアミノ化合物
を含む溶液を交互に滴下する方法も可能である。反応溶
液を水、又はメタノールなど低級アルコールに滴下する
と、希望した高分子化合物が固体として沈でんする。
【0010】ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二
無水物と(メタ)アクリル基含有アルコールと反応させ
てテトラカルボン酸ジエステルを生じさせ、このテトラ
カルボン酸ジエステルとジアミノ化合物を材料とした縮
合重合によって得られる。又はテトラカルボン酸二無水
物と(メタ)アクリル基を含まないアルコールと反応さ
せてテトラカルボン酸ジエステルを生じさせ、このテト
ラカルボン酸ジエステルと不飽和二重結合を有するジア
ミノ化合物を材料とした縮合重合によって得られる。こ
れらに用いるテトラカルボン酸二無水物としては、例え
ば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、m
−ターフェニル−3,3”,4,4”−テトラカルボン
酸二無水物、p−ターフェニル−3,3”,4,4”−
テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル
酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2’−ビス[4−
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパ
ン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2,2’−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]プロパン二無水物が挙げられる。
【0011】ジアミノ化合物としては、例えば、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシ
リレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5−ジ
アミノナフタレン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベ
ンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’
(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’(又は3,4’−、3,
3’−、2,4’−)−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)
−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’(又は,
3,4’−、3,3’−、2,4’−)−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミ
ン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ
(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,
4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,
4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3−ジメチル
−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェ
ニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等
の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,4
−ジアミノピリミジン、2,4−ジアミノ−s−トリア
ジン、2,7−ジアミノベンゾフラン、2,7−ジアミ
ノカルバゾール、3,7−ジアミノフェノチアジン、
2,5−ジアミノ−1,3,4−チアジアゾール、2,
4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリアジン等の複素
環式ジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチル
プロピレンジアミン、下記化3に示すジアミノポリシロ
キサン等の脂肪族ジアミンなどが挙げられる。
【化3】 また、不飽和二重結合を有するジアミノ化合物として
は、メタクリロイルオキシエチル−3,5−ジアミノベ
ンゾエート、メタクリロイルオキシプロピル−3,5−
ジアミノベンゾエート、アクリロイルオキシエチル−
3,5−ジアミノベンゾエート、アクリロイルオキシプ
ロピル−3,5−ジアミノベンゾエートなどが挙げられ
る。
【0012】上記に例示したテトラカルボン酸二無水物
及びジアミノ化合物はそれぞれ単独で用いても二種以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0013】反応に用いられる有機溶剤としては、例え
ば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
トルエン、クロロホルム、メタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、キシレン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、エチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、スルホラン等
が挙げられる。
【0014】縮合重合反応に、場合によって用いられる
塩基性触媒の例としては、ピリジン、トリエチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジメチルアミノエタノール、モルホ
リン、アニリン、シクロヘキシルアミン等が挙げられ、
これらは単独で又は複数を組合せて用いることができ
る。
【0015】こうして得られた高分子化合物は、光開始
剤や付加重合性化合物及び各種助剤と組合せ、感光性樹
脂組成物とすることができる。
【0016】光開始剤の例としては、ミヒラーズケト
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−
プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェ
ナンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサントン、
リボフラビンテトラブチレート、N−フェニルジエタノ
ールアミン、2−(o−エトキシカルボニル)オキシイ
ミノ−1,3−ジフェニルプロパンジオン、1−フェニ
ル−2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノプロ
パン−1−オン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブ
チルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−(p
−シアノフェニル)グリシン、N−(p−メチルスルホ
ニルフェニル)グリシン等が挙げられる。これらの光開
始剤の使用量については特に制限はない。
【0017】付加重合性化合物は常圧において100℃
以上の沸点を有するものが用いられる。常圧において沸
点が100℃より低いものでは系内に含有する溶剤を乾
燥等によって除去する際又は活性光線を照射する際、該
付加重合性化合物が揮散して特性上好ましくないからで
ある。また付加重合性化合物は光開始剤等と均一な組成
物とするために、通常用いられる有機溶剤に可溶なもの
が好ましい。
【0018】常圧において100℃以上の沸点を有する
付加重合性化合物としては、多価アルコールとα,β−
不飽和カルボン酸とを縮合して得られる化合物、例えば
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート(ジアクリ
レート又はジメタクリレートの意味、以下同じ)、トリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラン
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2−プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(1,2−
プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、トリ
(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレ
ート、テトラ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、1,4−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベ
ンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N
−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2
−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド等が挙げられ、これらは二種以上組み合わせ
てもよい。
【0019】各種助剤としては染料、顔料等の着色物
質、増感色素、感光性樹脂組成物に用いることが知られ
ている他の添加物、例えば可塑剤、接着促進剤、重合禁
止剤等の添加物を含有しても良い。
【0020】着色物質としては、例えば、フクシン、デ
ィスパースレッド、クリスタルバイオレット、メチルオ
レンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアピュアブルー、
マラカイトグリーン、ナイトグリーンB、スピロンプル
ー等が挙げられる。
【0021】増感色素としては、例えば7−ジエチルア
ミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチ
ルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニルビス(7−
ジメトキシ)クマリン、3−チエニルカルボニル−7−
ジエチルアミノクマリン、3−ベンゾイルクマリン、3
−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(4’−メ
トキシベンゾイル)クマリン、3,3’−カルボニルビ
ス−5,7−(ジメトキシ)クマリン、ベンザルアセト
フェノン、4’−ジメチルアミノベンザルアセトフェノ
ン、4’−アセトアミノベンザル−4−メトキシアセト
フェノン等が挙げられる。
【0022】本発明によって得られた高分子化合物にこ
れらの成分を配合した組成物は、浸漬法、スプレー法、
スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシリコーンウ
エーハ、金属基板、ガラス基板、セラミック基板等の基
材上に塗布され、溶剤の大部分を加熱乾燥することによ
り、粘着性のない塗膜とすることができる。この塗膜上
に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光線
又は化学線を照射する。照射する活性光線又は化学線と
しては、紫外線、遠紫外線、可視光、電子線、X線など
がある。次いで、未照射部を適当な現像液で溶解除去す
ることにより所望のレリーフパターンを得る。現像液と
しては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの
良溶媒やこれらと低級アルコール、水、芳香族炭化水素
等の貧溶媒との混合溶媒が用いられる。現像に先立ち、
この塗膜をオーブンあるいはホットプレート等を用いて
加熱処理を行ってもよい。現像後は必要に応じて、貧溶
媒等でリンスを行い、100℃前後で乾燥しパターンを
安定なものとする。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。
【0024】実施例1 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物1当量に2−ヒドロキシエチルメタクリレート2当
量を反応させ、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
エステルを得た。得られた3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタク
リレート)エステル0.50モルと4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル0.50モル及びピリジン1.00
モルのN−メチル−2−ピロリドン溶液に、プロパンホ
スホン酸無水物1.00モルの50重量%N−メチル−
2−ピロリドン溶液を滴下し、室温で24時間撹拌した
後、大過剰の水/メタノール混合液にこの反応溶液を滴
下したところ、生成物が沈でんとして得られた。GPC
による重量平均分子量は38,000、収率は98%で
あった。得られた高分子化合物を溶媒に溶解し、ガラス
基板上にスピンコートした後、乾燥させて得られたこの
ポリマーの膜厚20μmのフィルムの365nm及び4
35nmにおける光透過率は、それぞれ3.4%及び9
1.8%であった。
【0025】実施例2 4,4’−オキシジフタル酸二無水物1当量に2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート2当量を反応させ、4,
4’−オキシジフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート)エステルを得た。得られた4,4’−オキ
シジフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト)エステル0.50モルと4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル0.50モル及びピリジン1.00モルの
N−メチル−2−ピロリドン溶液にプロパンホスホン酸
無水物1.00モルの50重量%N−メチル−2−ピロ
リドン溶液を滴下し、室温で24時間撹拌した後、大過
剰の水/メタノール混合液にこの反応溶液を滴下したと
ころ、生成物が沈でんとして得られた。GPCによる重
量平均分子量は42,000、収率は98%であった。
得られた高分子化合物を溶媒に溶かし、ガラス基板上に
スピンコートした後、乾燥させて得られたこのポリマー
の膜厚20μmのフィルムの365nm及び435nm
における光透過率は、それぞれ19.8%及び92.5
%であった。
【0026】実施例3 実施例1と同様にして得られた3,3’4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート)エステル0.25モルと、3,3’4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1当量にメ
タノール2当量を反応させて得られた3,3’4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸ジメチルエステル0.2
5モルと、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.
50モルから実施例1と同様にして高分子化合物を得
た。GPCによる重量平均分子量は39,000、収率
は98%であった。得られたポリマーの膜厚20μmの
フィルムの365nm及び435nmにおける光透過率
は、それぞれ4.1%及び92.1%であった。
【0027】実施例4 実施例2と同様にして得られた4,4’−オキシジフタ
ル酸ジ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)エステ
ル0.25モルと、4,4’−オキシジフタル酸二無水
物1当量にメタノール2当量を反応させた4,4’−オ
キシジフタル酸ジメチルエステル0.25モルと、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル0.50モルから実
施例2と同様にして高分子化合物を得た。GPCによる
重量平均分子量は39,000、収率は98%であっ
た。得られたポリマーの膜厚20μmのフィルムの36
5nm及び435nmにおける光透過率は、それぞれ2
7.3%及び93.0%であった。
【0028】実施例1〜4で得られた高分子化合物のN
−メチル−2−ピロリドン溶液10g(固形分20重量
%)、テトラ(1,2−プロピレングリコール)ジアク
リレート0.50g、ミヒラーズケトンを配合した後、
撹拌混合し感光材料とした。フィルタで濾過した後、シ
リコンウエハ上に回転塗布した後、ホットプレート上1
00℃で200秒加熱して溶剤を乾燥させて感光性塗膜
とした。乾燥後の膜厚は20μmであった。塗膜上にフ
ォトマスクを介し超高圧水銀灯を光源とするミラープロ
ジェクション露光機でパターン露光を行った。このとき
の露光量は100mJ/cm2であった。このあとN−
メチル−2−ピロリドンとメチルアルコールの混合溶液
(容積比4/1)で浸漬現像を行った後、エタノールで
リンスした。現像後のパターン形状を測定、観察し、得
られた残膜率(膜厚を初期の膜厚で割った値)と最小開
口スルーホール径(開口径)を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】次に、現像後のウエハについて、窒素雰囲
気下で100℃で15分、200℃で20分、350℃
で60分加熱し最終硬化膜としたところ、最終硬化膜厚
10μmの良好なポリイミドパターンが得られた。実施
例に示したように本発明の高分子化合物から調製された
感光性樹脂組成物は比較例1の組成物に比べて感光特性
に優れたものであることがわかる。
【0031】比較例1 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)エステル0.
50モルのγ−ブチロラクトン溶液にジシクロヘキシル
カルボジイミド1.10モルのγ−ブチロラクトン溶液
を滴下した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
0.50モルを反応させた。反応溶液を濾過し、副生物
を除去した後、大過剰のメタノールに滴下したところ、
生成物が沈殿として得られた。GPCによる重量平均分
子量は21,000、収率は75%であった。得られた
高分子化合物を溶媒に溶かし、ガラス基板上に回転塗布
した後、乾燥させて得られたポリマーの膜厚20μmの
フィルムの365nm及び435nmにおける光透過率
は、それぞれ0.1%及び68.6%であった。以下実
施例1〜4と同様の評価を行ったところ、露光量100
mJ/cm2 では露光部も現像液に溶解してしまい(残
膜率=0)、パターンは得られなかった。
【0032】比較例2 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)エステル0.
50モルに塩化チオニル1.50モルを反応させ、過剰
分を除去した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル0.50モルを反応させたところ、ゲル化した。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ホスホン酸無水物を縮
合剤とすることにより縮合重合の収率を向上できる。ま
た、ホスホン酸無水物を縮合剤として得たポリイミド前
駆体高分子化合物は、同一波長で比較したときの光透過
性に優れ、これをを用いた感光材料により感度、耐熱
性、形状等の特性が良好なパターンを製造することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスホン酸無水物を縮合剤として、不飽
    和二重結合を有する化合物を含む出発物質を縮合重合さ
    せることを特徴とする高分子化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族及び/又は複素環式テトラカルボ
    ン酸二無水物と(メタ)アクリル基含有アルコールとを
    反応させて得られたテトラカルボン酸ジエステルと、ジ
    アミノ化合物とを、ホスホン酸無水物を縮合剤として縮
    合重合させることを特徴とするポリイミド前駆体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 芳香族及び/又は複素環式テトラカルボ
    ン酸二無水物と1級アルコールとを反応させて得られた
    テトラカルボン酸ジエステルと、不飽和二重結合を有す
    るジアミノ化合物とを、ホスホン酸無水物を縮合剤とし
    て縮合重合させることを特徴とするポリイミド前駆体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 ホスホン酸無水物が、化1に示されるホ
    スホン酸無水物であることを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載の高分子化合物の製造方法。 【化1】
  5. 【請求項5】 塩基性触媒存在下に縮合重合させること
    を特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の高分子化
    合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002023276A1 (en) * 2000-09-12 2002-03-21 Pi R & D Co., Ltd. Negative photosensitive polyimide composition and method of forming image from the same

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JP5216179B2 (ja) * 2000-09-12 2013-06-19 株式会社ピーアイ技術研究所 ネガ型感光性ポリイミド組成物及びそれを用いた画像の形成方法

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