JPH09208578A - ピリドンカルボン酸誘導体およびそれを有効成分とする抗ピロリ菌剤 - Google Patents

ピリドンカルボン酸誘導体およびそれを有効成分とする抗ピロリ菌剤

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JPH09208578A
JPH09208578A JP4674696A JP4674696A JPH09208578A JP H09208578 A JPH09208578 A JP H09208578A JP 4674696 A JP4674696 A JP 4674696A JP 4674696 A JP4674696 A JP 4674696A JP H09208578 A JPH09208578 A JP H09208578A
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ester
azabicyclo
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JP4674696A
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English (en)
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Hidetsugu Okada
秀継 岡田
Katsumi Chiba
勝已 千葉
Katsuhisa Nakada
勝久 中田
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピロリ菌に対して、より優れた抗菌活性を有
するピリドンカルボン酸誘導体を提供すること。 【解決手段】 下記式のピリドンカルボン酸誘導体、そ
のエステルまたはこれらの生理的に許容される塩を有効
成分とする抗ピロリ菌剤。 【化1】 (式中、Yはハロゲン原子で置換されていてもよい低級
アルコキシ基であり、Rは水素原子または低級アルキル
基であり、nは0または1の整数である。但し、nが0
のとき、Rは低級アルキル基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品、特に抗菌剤
の分野に関するものである。更に具体的には、本発明は
ピロリ菌(pylori)に対して優れた抗菌活性を有するピ
リドンカルボン酸誘導体に関するものである。なお、本
明細書において、「ピロリ菌」なる用語は、ヘリコバク
ター・ピロリ(Helicobacter pylori)をはじめとするヘ
リコバクター属(Helicobacter)〔以前は、カンピロバ
クター属(Campylobacter)に分類されていた〕に属する
細菌の総称として用いられる。
【0002】
【従来の技術】最近の研究によれば、慢性胃炎や消化性
潰瘍においてピロリ菌が高率に検出され、ピロリ菌を除
菌することによりこれらの胃腸障害が治癒したり、消化
性潰瘍の再発率が著しく低下する現象が多数報告されて
いる。そこで、ピロリ菌による感染が胃腸障害(例え
ば、胃炎,消化器系潰瘍,胃ガンなど)と深い関連があ
るとの推測のもとに、本菌に対する抗菌活性を有し、ひ
いては胃腸障害の予防剤または治療剤として有用な化合
物の開発が望まれている。
【0003】特開平3−86875 号公報の実施例5には、
下記化合物Aが開示されているが、この文献では、ピロ
リ菌に対する抗菌作用は言及されていない。
【0004】
【化3】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような背景におい
て、ピロリ菌に対して、より優れた抗菌力を有する抗菌
剤の開発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、抗菌作用、特
にピロリ菌に対して優れた抗菌作用を有する化合物を開
発すべく種々研究を重ねた結果、特定構造を有するピリ
ドンカルボン酸誘導体の探索に成功し、完成されたもの
である。
【0007】本発明の目的は、下記一般式(I)で表さ
れるピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこ
れらの生理的に許容される塩を有効成分とする抗ピロリ
菌剤を提供することにある。
【0008】
【化4】 (式中、Yはハロゲン原子で置換されていてもよい低級
アルコキシ基を意味し、Rは水素原子または低級アルキ
ル基を意味し、nは0または1の整数を意味する。但
し、nが0のときRは低級アルキル基である。)
【0009】上記一般式(I)に包含される化合物(以
下、「本発明にかかわる化合物」ということもある)の
中には、新規化合物が含まれる。このような新規化合物
は次の一般式(I’)で表される。
【0010】
【化5】 (式中、Yはハロゲン原子で置換されていてもよい低級
アルコキシ基を意味し、R’は低級アルキル基を意味
し、nは0または1の整数を意味する。
【0011】したがって、本発明の別な目的は、ピロリ
菌などに対する抗菌剤として有用な前記一般式(I′)
で表わされる新規ピリドンカルボン酸誘導体(以下、
「本発明化合物」ということもある)、そのエステルま
たはこれらの塩を提供することにある。
【0012】本明細書において、「ハロゲン原子」の例
としては、フッ素,塩素または臭素などが挙げられる。
「低級アルキル」は、直鎖状または分枝状の炭素数1〜
5からなるものであり、例えば、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチル,ペンチルな
どがその具体例として挙げられ、メチルが好ましい。
「低級アルコキシ」の例としては、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシなどが挙げ
られ、メトキシが好適である。
【0013】本発明の化合物のエステルの例としては、
メチルエステル,エチルエステルなどの低級アルキルエ
ステル、アリルエステルまたはベンジルエステルなどが
挙げられる。更には、生体内で容易に脱離されて対応す
るカルボン酸体になり得るようなエステル、例えば、2
−ジメチルアミノエチルエステルや2−(1−ピペリジ
ニル)エチルエステルなどのアミノエチルエステル類の
ほかアセトキシメチルエステル,1−アセトキシエチル
エステル,ピバロイルオキシメチルエステル,1−エト
キシカルボニルオキシエチルエステル,コリンエステ
ル,フタリジルエステルなどが挙げられる。
【0014】本発明の化合物の塩は、いずれでもよいが
生理的に許容される塩、例えば、トリフルオロ酢酸,酢
酸,乳酸,コハク酸,メタンスルホン酸,マレイン酸,
マロン酸,グルコン酸、アスパラギン酸やグルタミン酸
の如きアミノ酸などの有機酸との塩、塩酸,リン酸など
の無機酸との塩、ナトリウム塩,カリウム塩,亜鉛塩,
銀塩などの金属塩、アンモニウム塩、トリメチルアミ
ン,トリエチルアミン,N−メチルモルホリン如き有機
塩基との塩などが好適である。
【0015】本発明の化合物は、ときとして水和物や溶
媒和物として存在することもある。また、光学活性体と
して存在することもある。
【0016】本発明にかかわる化合物の具体的として
は、以下の化合物、そのエステルまたはこれらの生理的
に許容される塩が挙げられる。
【0017】1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ
−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物1)
【0018】1−シクロプロピル−8−ジフルオロメト
キシ−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(1−メ
チルアミノ−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−
3−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化
合物2)
【0019】1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ
メチル−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−
イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物
3)
【0020】7−(1−アミノメチル−3−アザビシク
ロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−1−シクロプロ
ピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物A)
【0021】次に、本発明にかかわる化合物のヘリコバ
クター・ピロリ(12株)に対する試験管内抗菌活性(M
IC:μg/ml)を示す。
【0022】試験方法(寒天平板希釈法):7%牛胎児
血清含有ブルセラ寒天を用い、37℃において微好気性条
件下で4日間培養した試験菌をブルセラ・ブロスで希釈
し、菌数約 106個/mlの菌液を作製した。2倍希釈濃度
系列の被験化合物を含有した寒天平板上にイノキュレー
ター(Cathra製)を使用して、希釈菌液をスポット接種
し、15%二酸化炭素下、37℃で4日間培養したのち、最
小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)を測定した。その
結果を第1表に示す。なお、第1表における化合物1〜
3およびAは、先に挙げた化合物である。
【0023】
【表1】 * 塩酸塩** 試験した50%の菌株の発育が阻止される最小薬剤濃度(μg/ml)
【0024】第1表に示すように本発明にかかわる化合
物は、ヘリコバクター・ピロリに対して優れた抗菌活性
を有し、抗ピロリ菌剤として、ひいては胃腸障害の予防
剤もしくは治療剤として有用である。
【0025】本発明にかかわる化合物を抗ピロリ菌剤と
してヒトに使用する場合、その投与量は、年齢,体重,
症状,投与経路などにより異なるが、1日当たり5mg〜
5gを1回ないし数回に分けて投与される。
【0026】本発明にかかわる化合物は、通常、製剤用
担体とともに調製された製剤の形で投与される。そのよ
うな製剤の具体例としては、錠剤やカプセル剤,顆粒
剤,細粒剤,散剤の如き固形製剤またはシロップ剤の如
き液剤などが挙げられる。固形製剤用担体としては、デ
ンプン,マンニット,結晶セルロース,CMC Caなどが用
いられ、液剤用担体としては、水,生理食塩水,グルコ
ース溶液などが用いられる。
【0027】本発明の抗ピロリ菌剤には、本発明にかか
わる化合物のみならず、他の薬効成分の1種ないし2種
以上を包含させてもよい。かかる他の薬効成分として
は、例えば、ビスマス製剤(クエン酸ビスマス,サリチ
ル酸ビスマスなど),抗原虫剤(メトロニダゾールな
ど),H2 ブロッカー(シメチジン,ラニチジンな
ど),プロトンポンプインヒビター(オメプラゾール,
ランソプラゾールなど),粘膜防御因子増強剤(プラウ
ノトール,ソファルコンなど)や他の抗菌剤(アモキシ
シリン,オフロキサシン,エリスロマイシンなど)など
が挙げられる。
【0028】本発明にかかわる化合物のうち、新規な本
発明化合物(I')は下記一般式(II)
【0029】
【化6】 (式中、Xはハロゲン原子を意味し、Yは前掲と同じも
のを意味する。)で表される化合物またはそのホウ素キ
レート化合物と一般式(III)
【0030】
【化7】 (式中、R’およびnは前掲と同じものを意味する。)
で表される化合物とを反応させ、生成物中にホウ素キレ
ート部分が存在するときは、これを加水分解し、生成物
を常法により単離することによって製造することができ
る。
【0031】本反応は、エタノールの如きアルコール
類、ジオキサン,テトラヒドロフラン,1,2−ジメト
キシエタンの如きエーテル類、ベンゼン,トルエン,キ
シレンの如き芳香族炭化水素類、アセトニトリル,ジメ
チルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ピリジン,
水などの本反応に関与しない溶媒中、10〜180 ℃におい
て、原料化合物(II)と (III)とを10分〜24時間混合攪
拌することにより実施できる。
【0032】本反応は酸受容体の存在下に原料化合物
(III)を原料化合物(II)に対して当量ないしやゝ過剰
量使用して行うのが一般的であるが、原料化合物 (III)
を過剰に用いて酸受容体としての役割を兼ねさせてもよ
い。
【0033】酸受容体としては、水酸化ナトリウムや水
酸化カリウム等の水酸化物、炭酸ナトリウムや炭酸カリ
ウム等の炭酸塩、重炭酸ナトリウムや重炭酸カリウム等
の重炭酸塩、トリエチルアミン,ジメチルアニリン,
N,N−ジイソプロピルエチルアミン,1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)の如
き有機塩基が挙げられる。
【0034】本反応で使用される原料化合物 (III)は、
可能ならば、反応に関与させてはならないアミノ基を保
護した形で用い、反応完了後常法によりその保護基を除
去してもよい。保護基としては、反応によって形成され
る本発明化合物の構造を破壊することなく除去しうるも
のであれば如何なるものであってもよく、ペプチドやア
ミノ糖、核酸、β−ラクタム系化合物などの分野で通常
用いられている保護基が使用される。好ましい保護基と
しては、例えばアセチル,トリフルオロアセチル,エト
キシカルボニル,t−ブトキシカルボニルの如き易加水
分解性基、またはベンジル基がその例として挙げられ
る。
【0035】原料化合物(II)は、例えば特開昭59−21
2474号公報記載の方法あるいはこれに準じた方法で製造
することができ、また、原料化合物 (III)は後記参考例
の記載に従って製造することができる。
【0036】本発明化合物(I′)がエステルの形で得
られた場合、そのエステル部分を加水分解してカルボン
酸体に変換することができるし、また、カルボン酸体を
エステル化してエステル体に導くこともできる。
【0037】かくして製造される本発明化合物(I′)
は、常法に従い単離,精製される。単離,精製条件によ
って、塩の形や遊離の形で得られるが、これらは目的に
応じて相互に変換され、目的とする形の本発明化合物が
製造される。また、本発明化合物の光学活性体は公知の
光学分割方法を適用することによって分離することがで
きる。
【0038】
【実施例】次に参考例および実施例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。
【0039】参考例 1: 1−(N−t−ブトキシカルボニルメチルアミノ)−3
−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン:
【0040】(A) 水酸化カリウム18.2gを水 140mlに
溶解し、氷冷下、臭素 3.5mlおよび3−ベンジル−3−
アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−1−カルボキサ
ミド14.0gを加えた。氷冷下1時間、室温で2時間、更
に70〜80℃で1時間攪拌した。クロロホルムで抽出し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、1
−アミノ−3−ベンジル−3−アザビシクロ〔3.1.
0〕ヘキサンを得た。この化合物をクロロホルム 150ml
に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン11.1mlおよび二炭
酸ジ−t−ブチル14.1gを加え、室温で 1.5時間攪拌し
た。反応液に水を加え、酢酸で中和後、有機層を分離し
て、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液クロロホルム:メタノール=50:1)で分離精
製して、 3−ベンジル−1−t−ブトキシカルボニル
アミノ−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン 6.4
gを得た。 融点:92−93℃.
【0041】(B) 水素化リチウムアルミニウム2.6g
を含むテトラヒドロフラン溶液20mlに前項(A) で得ら
れた化合物8.98g を含むテトラヒドロフラン溶液80ml
を室温において加えた。混合液を5時間加熱還流した。
氷冷下、過剰の水素化リチウムアルミニウムを氷水で分
解した。これにクロロホルム80mlを加え、不溶物を濾
去した。濾液を分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、濾過した。濾液に二炭酸ジ−t−ブチル6.8 g
を加え、室温で2時間攪拌し、溶媒を減圧留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 ク
ロロホルム)に付して3−ベンジル−1−(N−t−ブ
トキシカルボニルメチルアミノ)−3−アザビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン4.6 gを得た。
【0042】IR (neat) cm-1:2973, 2976, 1698 MS m/z:303 (MH + )1 H-NMR (CDCl3):0.72(dd, 1H, J=10 , 5), 1.22−1.38
(m, 1H), 1.42(s, 9H),1.50−1.70(m, 1H), 2.41(d, 1
H, J=7.5), 2.50 −2.67(br, 1H), 2.80(dd, 1H,J=30,
5), 3.00(d, 1H, J=7.5), 3.60(s, 2H), 7.15−7.40(m,
5H)
【0043】(C) 前項(B) 項で得られた化合物4.58
gをエタノール50mlに溶解し、10%パラジウム炭素
500mgを加え、50℃で理論量の水素を吸収させた。
触媒を濾去し減圧濃縮後、n−ヘキサンより再結晶し、
目的とする1−(N−t−ブトキシカルボニルメチルア
ミノ)−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン2.54
gを得た。 融点81−83℃
【0044】参考例 2: 1−(N−t−ブトキシカルボニルメチルアミノメチ
ル)−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン:
【0045】(A) 水素化リチウムアルミニウム3.7
gをテトラヒドロフラン50mlに加え、氷冷下、3−
ベンジル−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−
1−カルボキサミド10.0gを含むテトラヒドロフラン溶
液100mlを4−8℃で滴下した。反応液を室温で24
時間攪拌した。氷冷下、過剰の水素化リチウムアルミニ
ウムを氷水で分解した。これにクロロホルム100mlを
加え、不溶物を濾去した。濾液を分液し、有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液に二炭酸ジ−
t−ブチル8.4 gを加え、室温で2時間攪拌し、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液 クロロホルム)に付して3−ベンジル−
1−(N−t−ブトキシカルボニルアミノメチル)−3
−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン8.47gを得た。
【0046】IR (neat) cm-1:3350, 2976, 2788, 1703 MS m/z:303 (MH + )1 H-NMR (CDCl3):0.39(dd, 1H, J=8, 4), 1.05(t, 1H,
J=4), 1.16−1.27(m, 1H), 1.43(s, 9H), 2.29(d, 1H,
J=8.5), 2.39(dd, 1H, J=8.5, 3.5), 2.93(dd, 2H, J=
8.5, 3.5), 3.11(dd, 1H, J=14, 5.5), 3.34(dd, 1H, J
=14, 5.5), 3.59(dd, 2H, J=17, 13), 4.40−4.65(br,
1H),7.15−7.40(m, 5H)
【0047】(B) 前項(A) で得られた化合物6.86g
を参考例1(B) と同様に処理して3−ベンジル−1−
(N−t−ブトキシカルボニルメチルアミノメチル)−
3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン6.53gを得
た。
【0048】IR (neat) cm-1:2974, 2900, 2787, 1694 MS m/z:317 (MH + )1 H-NMR (CDCl3):0.40(dd, 1H, J=8, 5), 1.05−1.13
(m, 1H), 1.13 −1.25(m,1H), 1.42(s, 9H), 2.29(d, 1
H, J=9), 2.39(dd, 1H, J=9, 4), 2.85(s, 3H), 2.92
(t, 2H, J=9), 3.34(s, 2H), 3.60(s, 2H), 7.15 −7.3
0(m, 5H)
【0049】(C) 前項(B) で得た化合物1.27gを参考例
1(C) と同様に処理して目的物たる1−(N−t−ブト
キシカルボニルメチルアミノメチル)−3−アザビシク
ロ〔3.1.0〕ヘキサン870mgを得た。
【0050】IR (neat) cm-1:3343, 2974, 2862, 1693 MS m/z:227 (MH + )1 H-NMR (CDCl3):0.45(t, 1H, J=5), 0.58(dd, 1H, J=
8, 5), 1.19−1.30(m, 1H), 1.46(s, 9H), 2.75−3.02
(m, 6H), 3.30 −3.60(br, 2H)
【0051】実施例 1: 1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ−3−アザビ
シクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−4−オキソ
キノリン−3−カルボン酸(化合物1):
【0052】(1) 参考例1で得られた1−(N−t−ブ
トキシカルボニルメチルアミノ)−3−アザビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン820mgをアセトニトリル20ml
に溶解し、これにトリエチルアミン1.0ml および1−シ
クロプロピル−6,7−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ
−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・BF2 キレート1.2 gを加え、室温で4日間攪拌し
た。これにトリエチルアミン1.0 mlおよび水2mlを加え
て24時間加熱還流した。溶媒を減圧留去して得られた
残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を
エタノールより結晶化した。結晶を濾取し、エタノー
ル、次いでジイソプロピルエーテルで洗浄し、7−〔1
−(N−t−ブトキシカルボニルメチルアミノ)−3−
アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル〕−1−
シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8
−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.24
gを得た。 融点185−195℃(分解)
【0053】(2) 前項(1) で得られた化合物1.13gに
10%塩酸20mlおよびエタノール6mlを加え、70−
80℃で3時間加熱攪拌した。28%アンモニア水で中
和し、エタノールを減圧留去し、クロロホルムで抽出し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、
残渣にエタノールを加えた。析出結晶を濾取し、エタノ
ール、次いでジイソプロピルエーテルで洗浄し、目的と
する1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒ
ドロ−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ−3−ア
ザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸700 mgを得た。 融点190−194℃(分解)
【0054】実施例 2:実施例1の記載とほぼ同様な
方法により以下の化合物を得た。
【0055】1−シクロプロピル−8−ジフルオロメト
キシ−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(1−メ
チルアミノ−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−
3−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化
合物2) 融点204−208℃(分解)
【0056】1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ
メチル−3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−
イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸塩酸塩
(化合物3) 融点245−251℃(分解)
【0057】実施例 3: 〔錠 剤〕 化合物1 250g デンプン 54g カルボキシメチルセルロース・Ca 40g 結晶セルロース 50g ステアリン酸マグネシウム 6g
【0058】上記成分を常法により混合、造粒した後、
打錠し、400mg/錠を得た。
【0059】実施例 4: 〔カプセル剤〕 化合物1 250g デンプン 50g 乳糖 35g タルク 15g
【0060】上記成分を常法により混合、造粒した後、
カプセルに充填し、350mg/カプセルを得た。
【0061】
【発明の効果】本発明にかかわる化合物はピロリ菌に対
して優れた抗菌活性を示し、胃腸障害の予防剤ないしは
治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 215:56)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表されるピリドンカルボン
    酸、そのエステルまたはこれらの生理的に許容される塩
    を有効成分とする抗ピロリ菌剤: 【化1】 (式中、Yはハロゲン原子で置換されていてもよい低級
    アルコキシ基を意味し、Rは水素原子または低級アルキ
    ル基を意味し、nは0または1の整数を意味する。但
    し、nが0のときRは低級アルキル基である。)
  2. 【請求項2】 Rがメチル基であり、nが0である化合
    物、そのエステルまたはこれらの生理的に許容される塩
    を有効成分とする請求項1記載の抗ピロリ菌剤。
  3. 【請求項3】 下記一般式で表されるピリドンカルボン
    酸、そのエステルまたはこれらの塩: 【化2】 (式中、Yはハロゲン原子で置換されていてもよい低級
    アルコキシ基を意味し、R’は低級アルキル基を意味
    し、nは0または1の整数を意味する。
  4. 【請求項4】 R’がメチル基である請求項3記載のピ
    リドンカルボン酸、そのエステルまたはこれらの塩。
  5. 【請求項5】 下記化合物、そのエステルまたはこれら
    の塩:1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジ
    ヒドロ−8−メトキシ−7−(1−メチルアミノ−3−
    アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−4−
    オキソキノリン−3−カルボン酸、 1−シクロプロピル−8−ジフルオロメトキシ−6−フ
    ルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(1−メチルアミノ−
    3−アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−
    4−オキソキノリン−3−カルボン酸、または、 1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
    −8−メトキシ−7−(1−メチルアミノメチル−3−
    アザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ−3−イル)−4−
    オキソキノリン−3−カルボン酸。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100343356B1 (ko) * 1998-07-28 2002-07-15 실버스타인 아써 에이. 퀴놀론 및 나프티리돈 카복실산의 제조방법
WO2007034948A1 (ja) 2005-09-26 2007-03-29 Ako Kasei Co., Ltd. Helicobacter pylori菌株の増殖・運動抑制方法

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