JPH09207515A - 高性能偏平空気入りラジアル・タイヤ - Google Patents
高性能偏平空気入りラジアル・タイヤInfo
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- JPH09207515A JPH09207515A JP8022818A JP2281896A JPH09207515A JP H09207515 A JPH09207515 A JP H09207515A JP 8022818 A JP8022818 A JP 8022818A JP 2281896 A JP2281896 A JP 2281896A JP H09207515 A JPH09207515 A JP H09207515A
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- belt
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C2011/0337—Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
- B60C2011/0339—Grooves
- B60C2011/0374—Slant grooves, i.e. having an angle of about 5 to 35 degrees to the equatorial plane
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 操舵初期の応答性と限界コーナリング時の
操縦安定性能との２つの性能を高度のレベルで保持した
タイヤを提供すること。 【解決手段】 左右一対のビード部に設けられたビー
ド・コアーと、クラウン部から両サイド部を経て両ビー
ド部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に
係留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プ
ライと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向
外側に配置された、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴ
ム中に埋設して成るベルトと、該ベルトのラジアル方向
外側に配置されたトレッドとを備えた、偏平率が５０％
以下の空気入りラジアル・タイヤにおいて、該ベルトの
タイヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対し２２
度以下で、該トレッドの断面厚さが、トレッド中央部で
最も厚く、トレッド中央部とトレッド端との中間点でト
レッド中央部の断面厚さの８０乃至９０％で、トレッド
端でトレッド中央部の断面厚さの６０％以下であること
を特徴とする空気入りラジアル・タイヤ。
操縦安定性能との２つの性能を高度のレベルで保持した
タイヤを提供すること。 【解決手段】 左右一対のビード部に設けられたビー
ド・コアーと、クラウン部から両サイド部を経て両ビー
ド部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に
係留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プ
ライと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向
外側に配置された、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴ
ム中に埋設して成るベルトと、該ベルトのラジアル方向
外側に配置されたトレッドとを備えた、偏平率が５０％
以下の空気入りラジアル・タイヤにおいて、該ベルトの
タイヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対し２２
度以下で、該トレッドの断面厚さが、トレッド中央部で
最も厚く、トレッド中央部とトレッド端との中間点でト
レッド中央部の断面厚さの８０乃至９０％で、トレッド
端でトレッド中央部の断面厚さの６０％以下であること
を特徴とする空気入りラジアル・タイヤ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用車用空気入りラ
ジアル・タイヤに関するもので、特に、左右一対のビー
ド部に設けられたビード・コアーと、クラウン部から両
サイド部を経て両ビード部に延び、該ビード・コアーに
巻回されてビード部に係留された、ラジアル・コード層
よりなるカーカス・プライと、該カーカス・プライのク
ラウン部ラジアル方向外側に配置された、実質的に非伸
長性のコードを被覆ゴム中に埋設して成るベルトと、該
ベルトのラジアル方向外側に配置されたトレッドとを備
え、高性能車両に装着されてスポーツ・タイプ走行で高
度の操縦安定性能を要求される、偏平率が５０％以下の
空気入りラジアル・タイヤに関するものである。
ジアル・タイヤに関するもので、特に、左右一対のビー
ド部に設けられたビード・コアーと、クラウン部から両
サイド部を経て両ビード部に延び、該ビード・コアーに
巻回されてビード部に係留された、ラジアル・コード層
よりなるカーカス・プライと、該カーカス・プライのク
ラウン部ラジアル方向外側に配置された、実質的に非伸
長性のコードを被覆ゴム中に埋設して成るベルトと、該
ベルトのラジアル方向外側に配置されたトレッドとを備
え、高性能車両に装着されてスポーツ・タイプ走行で高
度の操縦安定性能を要求される、偏平率が５０％以下の
空気入りラジアル・タイヤに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】上記のような高性能乗用車用空気入りラ
ジアル・タイヤでは、レスポンスなどの言葉で表現され
る操舵初期の応答性と限界コーナリング時の操縦安定性
能との２つの性能を高度のレベルで保持することが要請
されている。操舵初期の応答性を高めるためには、カー
カス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配置され
た、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設して
成るベルトの、周方向に対するコード角度を小さくし
て、ベルトの剛性を高くすることが有効である。しか
し、周方向に対するベルトのコード角度を小さくする
と、特にトレッド中央部でのたが効果が大きくなって、
ベルトのタイヤ軸方向断面における曲率半径が大きくな
り、したがって、トレッドのタイヤ軸方向断面における
曲率半径、つまりタイヤのクラウン部曲率半径が大きく
なる。このようなタイヤの挙動は、接地幅が広くケース
剛性が高い、偏平率が５０％以下のいわゆる偏平または
超偏平ラジアル・タイヤで顕著に発生しやすい。この結
果、限界コーナリング時におけるタイヤの接地形状変化
と接地圧中心の変化が大きくなりタイヤの接地性能が悪
化するので、大きなコーナリング・フォースが得られ
ず、限界コーナリング時の高度の操縦安定性能が達成で
きない。そこで、周方向に対するベルトのコード角度を
大きくすると、タイヤのクラウン部曲率半径が小さくな
って、コーナリング時のタイヤの接地形状変化と接地圧
中心の変化が小さくなりタイヤの接地性能は良くなる
が、ベルトの剛性が低くなるので、限界コーナリング時
におけるトレッドの横方向変形を支え切れなくなるの
で、大きなコーナリング・フォースが得られず、限界コ
ーナリング時の高度の操縦安定性能が達成できない。
ジアル・タイヤでは、レスポンスなどの言葉で表現され
る操舵初期の応答性と限界コーナリング時の操縦安定性
能との２つの性能を高度のレベルで保持することが要請
されている。操舵初期の応答性を高めるためには、カー
カス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配置され
た、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設して
成るベルトの、周方向に対するコード角度を小さくし
て、ベルトの剛性を高くすることが有効である。しか
し、周方向に対するベルトのコード角度を小さくする
と、特にトレッド中央部でのたが効果が大きくなって、
ベルトのタイヤ軸方向断面における曲率半径が大きくな
り、したがって、トレッドのタイヤ軸方向断面における
曲率半径、つまりタイヤのクラウン部曲率半径が大きく
なる。このようなタイヤの挙動は、接地幅が広くケース
剛性が高い、偏平率が５０％以下のいわゆる偏平または
超偏平ラジアル・タイヤで顕著に発生しやすい。この結
果、限界コーナリング時におけるタイヤの接地形状変化
と接地圧中心の変化が大きくなりタイヤの接地性能が悪
化するので、大きなコーナリング・フォースが得られ
ず、限界コーナリング時の高度の操縦安定性能が達成で
きない。そこで、周方向に対するベルトのコード角度を
大きくすると、タイヤのクラウン部曲率半径が小さくな
って、コーナリング時のタイヤの接地形状変化と接地圧
中心の変化が小さくなりタイヤの接地性能は良くなる
が、ベルトの剛性が低くなるので、限界コーナリング時
におけるトレッドの横方向変形を支え切れなくなるの
で、大きなコーナリング・フォースが得られず、限界コ
ーナリング時の高度の操縦安定性能が達成できない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来技術の不具合を解消して、操舵初期の応答
性と限界コーナリング時の操縦安定性能との２つの性能
を高度のレベルで保持したタイヤを提供することであ
る。
のような従来技術の不具合を解消して、操舵初期の応答
性と限界コーナリング時の操縦安定性能との２つの性能
を高度のレベルで保持したタイヤを提供することであ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部に
設けられたビード・コアーと、クラウン部から両サイド
部を経て両ビード部に延び、該ビード・コアーに巻回さ
れてビード部に係留された、ラジアル・コード層よりな
るカーカス・プライと、該カーカス・プライのクラウン
部ラジアル方向外側に配置された、実質的に非伸長性の
コードを被覆ゴム中に埋設して成るベルトと、該ベルト
のラジアル方向外側に配置されたトレッドとを備えた、
偏平率が５０％以下の空気入りラジアル・タイヤにおい
て（１）該ベルトのタイヤの赤道線におけるコード角度
が周方向に対し２２度以下で、（２）該トレッドの断面
厚さが、トレッド中央部で最も厚く、トレッド中央部と
トレッド端との中間点でトレッド中央部の断面厚さの８
０乃至９０％で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚
さの６０％以下であることを特徴とする空気入りラジア
ル・タイヤである。
に、本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部に
設けられたビード・コアーと、クラウン部から両サイド
部を経て両ビード部に延び、該ビード・コアーに巻回さ
れてビード部に係留された、ラジアル・コード層よりな
るカーカス・プライと、該カーカス・プライのクラウン
部ラジアル方向外側に配置された、実質的に非伸長性の
コードを被覆ゴム中に埋設して成るベルトと、該ベルト
のラジアル方向外側に配置されたトレッドとを備えた、
偏平率が５０％以下の空気入りラジアル・タイヤにおい
て（１）該ベルトのタイヤの赤道線におけるコード角度
が周方向に対し２２度以下で、（２）該トレッドの断面
厚さが、トレッド中央部で最も厚く、トレッド中央部と
トレッド端との中間点でトレッド中央部の断面厚さの８
０乃至９０％で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚
さの６０％以下であることを特徴とする空気入りラジア
ル・タイヤである。
【０００５】本発明の空気入りタイヤは、上記のよう
に、タイヤの赤道線におけるベルトのコード角度が周方
向に対し２２度以下で、トレッドの断面厚さが、トレッ
ド中央部で最も厚く、トレッド中央部とトレッド端との
中間点でトレッド中央部の断面厚さの８０乃至９０％
で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの６０％以
下であるので、ベルト剛性の高い、操舵初期の応答性に
優れたタイヤであって、しかも、限界コーナリング時に
おけるタイヤの接地形状変化と接地圧中心の変化が抑制
され、大きなコーナリング・フォースが得られ、限界コ
ーナリング時の高度の操縦安定性能にも優れたタイヤが
提供されるわけである。さらに、限界コーナリング時の
主たる接地域である、トレッド中央部とトレッド端との
中間点とトレッド端との領域で、トレッドの断面厚さが
上記のような値となっているので、トレッド剛性が大き
くなり、大きなコーナリング・フォースが得られる。上
記目的を達成するために、本発明の空気入りラジアル・
タイヤでは、該ベルトは、実質的に非伸長性の複数本の
コードを被覆ゴム中に埋設して成る少なくとも２層のゴ
ム被覆コード層を、タイヤの赤道線におけるコード角度
が周方向に対し１６乃至２２度で、そのコード方向がタ
イヤの赤道線を挟み互いに逆方向になるように積層して
成る、交差ベルトでもよく、また、タイヤの赤道線にお
けるコード角度が周方向に対し平行または実質的に平行
になるように配置して成る周方向ベルトでもよい。本発
明の空気入りラジアル・タイヤでは、操舵初期の応答性
および限界コーナリング時の操縦安定性能と耐摩耗特性
および耐ハイドロプレーニング特性とを両立させるため
に、トレッドの断面厚さが、トレッド中央部とトレッド
端との中間点でトレッド中央部の断面厚さの８２乃至８
８％で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの５０
乃至６０％であることが好ましい。
に、タイヤの赤道線におけるベルトのコード角度が周方
向に対し２２度以下で、トレッドの断面厚さが、トレッ
ド中央部で最も厚く、トレッド中央部とトレッド端との
中間点でトレッド中央部の断面厚さの８０乃至９０％
で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの６０％以
下であるので、ベルト剛性の高い、操舵初期の応答性に
優れたタイヤであって、しかも、限界コーナリング時に
おけるタイヤの接地形状変化と接地圧中心の変化が抑制
され、大きなコーナリング・フォースが得られ、限界コ
ーナリング時の高度の操縦安定性能にも優れたタイヤが
提供されるわけである。さらに、限界コーナリング時の
主たる接地域である、トレッド中央部とトレッド端との
中間点とトレッド端との領域で、トレッドの断面厚さが
上記のような値となっているので、トレッド剛性が大き
くなり、大きなコーナリング・フォースが得られる。上
記目的を達成するために、本発明の空気入りラジアル・
タイヤでは、該ベルトは、実質的に非伸長性の複数本の
コードを被覆ゴム中に埋設して成る少なくとも２層のゴ
ム被覆コード層を、タイヤの赤道線におけるコード角度
が周方向に対し１６乃至２２度で、そのコード方向がタ
イヤの赤道線を挟み互いに逆方向になるように積層して
成る、交差ベルトでもよく、また、タイヤの赤道線にお
けるコード角度が周方向に対し平行または実質的に平行
になるように配置して成る周方向ベルトでもよい。本発
明の空気入りラジアル・タイヤでは、操舵初期の応答性
および限界コーナリング時の操縦安定性能と耐摩耗特性
および耐ハイドロプレーニング特性とを両立させるため
に、トレッドの断面厚さが、トレッド中央部とトレッド
端との中間点でトレッド中央部の断面厚さの８２乃至８
８％で、トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの５０
乃至６０％であることが好ましい。
【０００６】高性能車両に装着されてスポーツ・タイプ
走行での高度の操縦安定性能を要求される、偏平率が５
０％以下の本発明が対象とする空気入り高性能ラジアル
・タイヤでは、耐ハイドロプレーニング特性を高度に保
持するために、パターン・センターに設けられた中央周
方向リブと、該中央周方向リブから左右に周方向に対し
て傾斜してＶ字状に延びる、周方向に間隔を置いて設け
られた多数の方向性傾斜溝とを含む方向性トレッド・パ
ターンを備え、該方向性傾斜溝は、該中央周方向リブか
ら周方向に対して概ね３０乃至６０度の角度で傾斜して
左右にＶ字状に延び、トレッド両側部で傾斜角度を変え
て周方向に対して８０乃至９０度で延びトレッド両端に
開口していることが好ましい。しかしながら、このよう
なトレッド・パターンを備えたタイヤでは、方向性傾斜
溝によって周方向に間隔を置いて形成された多数のブロ
ックのタイヤ軸方向長さが不足しがちで、大きなコーナ
リング・フォースが得られにくいが、本発明では上記の
ような構成であるので、耐ハイドロプレーニング特性に
も優れ、かつ限界コーナリング時の高度の操縦安定性能
にも優れたタイヤが提供されるわけである。
走行での高度の操縦安定性能を要求される、偏平率が５
０％以下の本発明が対象とする空気入り高性能ラジアル
・タイヤでは、耐ハイドロプレーニング特性を高度に保
持するために、パターン・センターに設けられた中央周
方向リブと、該中央周方向リブから左右に周方向に対し
て傾斜してＶ字状に延びる、周方向に間隔を置いて設け
られた多数の方向性傾斜溝とを含む方向性トレッド・パ
ターンを備え、該方向性傾斜溝は、該中央周方向リブか
ら周方向に対して概ね３０乃至６０度の角度で傾斜して
左右にＶ字状に延び、トレッド両側部で傾斜角度を変え
て周方向に対して８０乃至９０度で延びトレッド両端に
開口していることが好ましい。しかしながら、このよう
なトレッド・パターンを備えたタイヤでは、方向性傾斜
溝によって周方向に間隔を置いて形成された多数のブロ
ックのタイヤ軸方向長さが不足しがちで、大きなコーナ
リング・フォースが得られにくいが、本発明では上記の
ような構成であるので、耐ハイドロプレーニング特性に
も優れ、かつ限界コーナリング時の高度の操縦安定性能
にも優れたタイヤが提供されるわけである。
【０００７】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りラジアル・タイヤでは、該ベルトのラジアル方向外
側に、実質上タイヤ周方向に平行に配列された有機繊維
コードをゴムに埋設して成る補助ベルト層が配置されて
いて、該補助ベルト層が該ベルトの全幅に亙るキャップ
・ベルトおよび／または該ベルトの両側区域だけに配置
されているレイヤー・ベルトで形成されていることが、
ベルト剛性を高く保持しながら、ベルトのタイヤ軸方向
断面における曲率半径、したがって、トレッドのタイヤ
軸方向断面における曲率半径、つまりタイヤのクラウン
部曲率半径を適度な値に保つために好ましい。
入りラジアル・タイヤでは、該ベルトのラジアル方向外
側に、実質上タイヤ周方向に平行に配列された有機繊維
コードをゴムに埋設して成る補助ベルト層が配置されて
いて、該補助ベルト層が該ベルトの全幅に亙るキャップ
・ベルトおよび／または該ベルトの両側区域だけに配置
されているレイヤー・ベルトで形成されていることが、
ベルト剛性を高く保持しながら、ベルトのタイヤ軸方向
断面における曲率半径、したがって、トレッドのタイヤ
軸方向断面における曲率半径、つまりタイヤのクラウン
部曲率半径を適度な値に保つために好ましい。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う実施例および
従来例について図面を参照して説明する。いずれもタイ
ヤとリムのサイズは、前輪が２５５／４０Ｒ１８、９Ｊ
−１８で、後輪が２９５／３５Ｒ１８、１０．５Ｊ−１
８である。図１に示す本発明による実施例１のタイヤ
は、左右一対のビード部に設けられたビード・コアー１
と、クラウン部から両サイド部を経て両ビード部に延
び、ビード・コアー１に巻回されてビード部に係留され
た、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライ２
と、カーカス・プライ２のクラウン部ラジアル方向外側
に配置された、実質的に非伸長性のスチール・コードを
被覆ゴム中に埋設して成るベルト３と、ベルト３のラジ
アル方向外側に配置されたトレッド６とを備えた空気入
りラジアル・タイヤであって、フロント・タイヤの偏平
率が４０％でリア・タイヤの偏平率が３５％である。ベ
ルト３は、実質的に非伸長性の複数本のスチール・コー
ドを被覆ゴム中に埋設して成る２層のゴム被覆コード層
３１、３２を、タイヤの赤道線におけるコード角度が周
方向に対し２２度で、そのコード方向がタイヤの赤道線
を挟み互いに逆方向になるように積層されている。ベル
ト３のラジアル方向外側に、実質上タイヤ周方向に平行
に配列されたナイロン・コードをゴムに埋設して成る補
助ベルト層が配置されていて、この補助ベルト層はベル
ト３の全幅に亙るキャップ・ベルト４およびベルト３の
両側区域だけに配置されているレイヤー・ベルト５で形
成されている。キャップ・ベルト４は２層のナイロン・
コード層より成り、レイヤー・ベルト５は左右一対片側
１層のナイロン・コード層より成る。トレッド６の断面
厚さが、トレッド中央部Ａで最も厚く、トレッド中央部
Ａとトレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａの断
面厚さの８５％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部Ａの
断面厚さの５５％である。図２は、本発明による実施例
１のタイヤのトレッド・パターンであって、実施例１の
タイヤはパターン・センターであるトレッド中央部Ａに
設けられた中央周方向リブ７と、中央周方向リブ７から
左右に周方向に対して傾斜してＶ字状に延びる、周方向
に間隔を置いて設けられた多数の方向性傾斜溝８とを備
えた方向性トレッド・パターンを有している。方向性傾
斜溝８は、中央周方向リブ７から周方向に対して概ね３
０乃至６０度の角度で傾斜して左右にＶ字状に延び、ト
レッド両側部で傾斜角度を大きく変えて周方向に対して
ほぼ９０度で延びてトレッド両端に開口している。
従来例について図面を参照して説明する。いずれもタイ
ヤとリムのサイズは、前輪が２５５／４０Ｒ１８、９Ｊ
−１８で、後輪が２９５／３５Ｒ１８、１０．５Ｊ−１
８である。図１に示す本発明による実施例１のタイヤ
は、左右一対のビード部に設けられたビード・コアー１
と、クラウン部から両サイド部を経て両ビード部に延
び、ビード・コアー１に巻回されてビード部に係留され
た、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライ２
と、カーカス・プライ２のクラウン部ラジアル方向外側
に配置された、実質的に非伸長性のスチール・コードを
被覆ゴム中に埋設して成るベルト３と、ベルト３のラジ
アル方向外側に配置されたトレッド６とを備えた空気入
りラジアル・タイヤであって、フロント・タイヤの偏平
率が４０％でリア・タイヤの偏平率が３５％である。ベ
ルト３は、実質的に非伸長性の複数本のスチール・コー
ドを被覆ゴム中に埋設して成る２層のゴム被覆コード層
３１、３２を、タイヤの赤道線におけるコード角度が周
方向に対し２２度で、そのコード方向がタイヤの赤道線
を挟み互いに逆方向になるように積層されている。ベル
ト３のラジアル方向外側に、実質上タイヤ周方向に平行
に配列されたナイロン・コードをゴムに埋設して成る補
助ベルト層が配置されていて、この補助ベルト層はベル
ト３の全幅に亙るキャップ・ベルト４およびベルト３の
両側区域だけに配置されているレイヤー・ベルト５で形
成されている。キャップ・ベルト４は２層のナイロン・
コード層より成り、レイヤー・ベルト５は左右一対片側
１層のナイロン・コード層より成る。トレッド６の断面
厚さが、トレッド中央部Ａで最も厚く、トレッド中央部
Ａとトレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａの断
面厚さの８５％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部Ａの
断面厚さの５５％である。図２は、本発明による実施例
１のタイヤのトレッド・パターンであって、実施例１の
タイヤはパターン・センターであるトレッド中央部Ａに
設けられた中央周方向リブ７と、中央周方向リブ７から
左右に周方向に対して傾斜してＶ字状に延びる、周方向
に間隔を置いて設けられた多数の方向性傾斜溝８とを備
えた方向性トレッド・パターンを有している。方向性傾
斜溝８は、中央周方向リブ７から周方向に対して概ね３
０乃至６０度の角度で傾斜して左右にＶ字状に延び、ト
レッド両側部で傾斜角度を大きく変えて周方向に対して
ほぼ９０度で延びてトレッド両端に開口している。
【０００９】実施例２の空気入りタイヤは、ベルト３を
形成するスチール・コードのタイヤの赤道線におけるコ
ード角度が周方向に対し１８度であることを除き、上記
実施例１の空気入りタイヤとほぼ同じである。従来例１
の空気入りタイヤは、ベルト３を形成するスチール・コ
ードのタイヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対
し２４度であり、トレッド６の断面厚さが、トレッド中
央部Ａとトレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａ
の断面厚さの９３％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部
Ａの断面厚さの７０％であることを除き、上記実施例１
の空気入りタイヤとほぼ同じである。従来例２の空気入
りタイヤは、ベルト３を形成するスチール・コードのタ
イヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対し１８度
であり、トレッド６の断面厚さが、トレッド中央部Ａと
トレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａの断面厚
さの９３％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部Ａの断面
厚さの７０％であることを除き、上記実施例１の空気入
りタイヤとほぼ同じである。
形成するスチール・コードのタイヤの赤道線におけるコ
ード角度が周方向に対し１８度であることを除き、上記
実施例１の空気入りタイヤとほぼ同じである。従来例１
の空気入りタイヤは、ベルト３を形成するスチール・コ
ードのタイヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対
し２４度であり、トレッド６の断面厚さが、トレッド中
央部Ａとトレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａ
の断面厚さの９３％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部
Ａの断面厚さの７０％であることを除き、上記実施例１
の空気入りタイヤとほぼ同じである。従来例２の空気入
りタイヤは、ベルト３を形成するスチール・コードのタ
イヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対し１８度
であり、トレッド６の断面厚さが、トレッド中央部Ａと
トレッド端Ｃとの中間点Ｂでトレッド中央部Ａの断面厚
さの９３％で、トレッド端Ｃでトレッド中央部Ａの断面
厚さの７０％であることを除き、上記実施例１の空気入
りタイヤとほぼ同じである。
【００１０】上記本発明に従う実施例の空気入りタイヤ
と上記従来例の空気入りタイヤについて、排気量５４７
４ｃｃのスポーツカーに装着しテスト・コースを走行し
て、操縦安定性能の比較試験を実施した。テスト・ドラ
イバーによるフィーリング評価では、操縦安定性能の総
合性能では、上記従来例１の空気入りタイヤを１００と
すると、上記従来例２の空気入りタイヤが１０４で、上
記実施例１の空気入りタイヤは１０７で上記実施例２の
空気入りタイヤは１１１であった。また、限界コーナリ
ング時の操縦安定性能は、上記従来例１の空気入りタイ
ヤを１００とすると、上記従来例２の空気入りタイヤが
１００で、上記実施例１の空気入りタイヤは１１１で上
記実施例２の空気入りタイヤは１１４であった。数字が
大きいほどタイヤ性能が優れていることを示している。
と上記従来例の空気入りタイヤについて、排気量５４７
４ｃｃのスポーツカーに装着しテスト・コースを走行し
て、操縦安定性能の比較試験を実施した。テスト・ドラ
イバーによるフィーリング評価では、操縦安定性能の総
合性能では、上記従来例１の空気入りタイヤを１００と
すると、上記従来例２の空気入りタイヤが１０４で、上
記実施例１の空気入りタイヤは１０７で上記実施例２の
空気入りタイヤは１１１であった。また、限界コーナリ
ング時の操縦安定性能は、上記従来例１の空気入りタイ
ヤを１００とすると、上記従来例２の空気入りタイヤが
１００で、上記実施例１の空気入りタイヤは１１１で上
記実施例２の空気入りタイヤは１１４であった。数字が
大きいほどタイヤ性能が優れていることを示している。
【００１１】
【発明の効果】上記の評価結果から、本発明に基づく実
施例の空気入りタイヤは従来例の空気入りタイヤと比べ
て、操縦安定性能が改良されていることが分かる。
施例の空気入りタイヤは従来例の空気入りタイヤと比べ
て、操縦安定性能が改良されていることが分かる。
【図１】本発明による空気入りタイヤの子午線断面略図
（右半分）である。
（右半分）である。
【図２】本発明による空気入りタイヤのトレッド・パタ
ーン図である。
ーン図である。
１ ビード・コアー ２ カーカス・プライ ３ ベルト ４ キャップ・ベルト ５ レイヤー・ベルト ６ トレッド ７ 中央周方向リブ ８ 方向性傾斜溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６０Ｃ 11/00 Ｂ６０Ｃ 11/00 Ｆ 11/04 11/04 Ｄ
Claims (5)
- 【請求項１】 左右一対のビード部に設けられたビード
・コアーと、クラウン部から両サイド部を経て両ビード
部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係
留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プラ
イと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外
側に配置された、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム
中に埋設して成るベルトと、該ベルトのラジアル方向外
側に配置されたトレッドとを備えた、偏平率が５０％以
下の空気入りラジアル・タイヤにおいて（１）該ベルト
のタイヤの赤道線におけるコード角度が周方向に対し２
２度以下で、（２）該トレッドの断面厚さが、トレッド
中央部で最も厚く、トレッド中央部とトレッド端との中
間点でトレッド中央部の断面厚さの８０乃至９０％で、
トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの６０％以下で
あることを特徴とする空気入りラジアル・タイヤ。 - 【請求項２】 該トレッドは、パターン・センターに設
けられた中央周方向リブと、該中央周方向リブから左右
に周方向に対して傾斜してＶ字状に延びる、周方向に間
隔を置いて設けられた多数の方向性傾斜溝とを含む方向
性トレッド・パターンを備え、該方向性傾斜溝は、該中
央周方向リブから周方向に対して概ね３０乃至６０度の
角度で傾斜して左右にＶ字状に延び、トレッド両側部で
傾斜角度を変えて周方向に対して８０乃至９０度で延び
てトレッド両端に開口していることを特徴とする請求項
１記載の空気入りラジアル・タイヤ。 - 【請求項３】 該ベルトのラジアル方向外側に、実質上
タイヤ周方向に平行に配列された有機繊維コードをゴム
に埋設して成る補助ベルト層が配置されていて、該補助
ベルト層が該ベルトの全幅に亙るキャップ・ベルトおよ
び／または該ベルトの両側区域だけに配置されているレ
イヤー・ベルトで形成されていることを特徴とする請求
項１乃至２記載の空気入りラジアル・タイヤ。 - 【請求項４】 該ベルトは、実質的に非伸長性の複数本
のコードを被覆ゴム中に埋設して成る少なくとも２層の
ゴム被覆コード層を、タイヤの赤道線におけるコード角
度が周方向に対し１６乃至２２度で、コード方向がタイ
ヤの赤道線を挟み互いに逆方向になるように積層して成
ることを特徴とする請求項１乃至３記載の空気入りラジ
アル・タイヤ。 - 【請求項５】 該ベルトは、実質的に非伸長性の複数本
のコードを被覆ゴム中に埋設して成る少なくとも１層の
ゴム被覆コード層を、タイヤの赤道線におけるコード角
度が周方向に対し平行または実質的に平行になるように
配置して成ることを特徴とする請求項１乃至３記載の空
気入りラジアル・タイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8022818A JPH09207515A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 高性能偏平空気入りラジアル・タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8022818A JPH09207515A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 高性能偏平空気入りラジアル・タイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09207515A true JPH09207515A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12093277
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8022818A Pending JPH09207515A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 高性能偏平空気入りラジアル・タイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09207515A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001015917A1 (en) * | 1999-08-31 | 2001-03-08 | Dunlop Gmbh | A vehicle tyre |
| WO2008090715A1 (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Bridgestone Corporation | 空気入りタイヤ |
-
1996
- 1996-02-08 JP JP8022818A patent/JPH09207515A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001015917A1 (en) * | 1999-08-31 | 2001-03-08 | Dunlop Gmbh | A vehicle tyre |
| JP2001080320A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 車両用タイヤ |
| JP4620845B2 (ja) * | 1999-08-31 | 2011-01-26 | 住友ゴム工業株式会社 | 車両用タイヤ |
| WO2008090715A1 (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Bridgestone Corporation | 空気入りタイヤ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040610 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040803 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041207 |