JPH09207268A - 銅貼り積層板 - Google Patents

銅貼り積層板

Info

Publication number
JPH09207268A
JPH09207268A JP3553196A JP3553196A JPH09207268A JP H09207268 A JPH09207268 A JP H09207268A JP 3553196 A JP3553196 A JP 3553196A JP 3553196 A JP3553196 A JP 3553196A JP H09207268 A JPH09207268 A JP H09207268A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
copper
parts
copolymer
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3553196A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
Makoto Sakurai
良 桜井
Kiyomi Sasaki
清美 笹木
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP3553196A priority Critical patent/JPH09207268A/ja
Publication of JPH09207268A publication Critical patent/JPH09207268A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板と
をエチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレート
系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との
共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤により接合して
なることを特徴とする銅貼り積層板。 【効果】 本発明の銅貼り積層板は、銅箔と基板とが強
固に高信頼性を持って接合されたものであり、また簡単
にしかも高精度に製造し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子分野、
特にカメラ、電卓、VTR、OA機器等においてフレキ
シブルプリント回路基板やIC実装用フィルムキャリア
などとして用いられる銅貼り積層板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】これま
で、フレキシブルプリント回路基板やIC実装用フィル
ムキャリア等の銅貼り積層板は、銅箔と有機基板との接
着にエポキシ系接着剤を用いたものが広く使用されてい
る。しかし、エポキシ系接着剤は、下記のような種々の
欠点を有している。 主剤と硬化剤を一定の比率で混合する必要があり、調
製に手間がかかる。 上記2液の混合時に泡を巻き込み、そのため脱泡しな
ければならない。 一旦調製した接着剤は、ポットライフが短く、長期保
管ができない。 硬化のために150℃を超える高温と長時間の加圧が
必要である。 液状であるため、接着層の均一な厚み制御が難しい。 硬化時の加圧により接着剤が積層体の周辺からはみ出
し垂れる。 硬化後の接着層の弾性率が高く(硬く)、柔軟性に欠
ける。 エポキシ系接着剤は、有機基板、特に現在主流として
用いられているポリイミドやポリエステルフィルムとの
接着力が低く、この対策として有機基板の表面にコロナ
処理やプラズマ処理等の表面処理を施さなければならな
い。
【0003】このため、エポキシ系接着剤を用いた従来
のフレキシブルプリント回路基板やIC実装用フィルム
キャリア等に用いられる銅貼り積層板は、作製に手間と
費用がかかり、更に現在高密度実装が要求されているな
かで、これに対応するための十分な可撓性を有していな
いという問題を有する。
【0004】本発明は、上記従来技術の欠点を解決した
もので、ポリイミド、ポリエステルフィルム等の基板を
接着性よく、しかも操作性よく銅箔に接合でき、信頼性
の高い銅貼り積層板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板とを接合
する接着剤として、エチレンとアクリレート系及び/又
はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無
水マレイン酸との共重合体を主成分とする熱硬化性接着
剤を用いることにより、銅箔と有機基板とが強固に接着
すると共に、その接合方法も簡易であり、かつ高信頼性
に優れた銅貼り積層板が得られることを知見した。
【0006】即ち、本発明は、(1)銅箔と耐熱性を有
する絶縁性有機基板とをエチレンとアクリレート系及び
/又はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又
は無水マレイン酸との共重合体を主成分とする熱硬化性
接着剤により接合してなることを特徴とする銅貼り積層
板、(2)熱硬化性接着剤が、上記共重合体100重量
部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シラン
カップリング剤を0.01〜5重量部、エポキシ基含有
化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特徴と
する(1)記載の銅貼り積層板、(3)熱硬化性接着剤
が、上記共重合体100重量部に対し、アクリロキシ基
含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基
含有化合物のうち少なくとも1つを0.1〜50重量部
添加してなることを特徴とする(1)又は(2)記載の
銅貼り積層板、(4)熱硬化性接着剤が、上記共重合体
100重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部
添加してなることを特徴とする(1)乃至(3)のいず
れか1項記載の銅貼り積層板、及び、(5)上記共重合
体のアクリレート系及び/又はメタクリレート系単位の
含有率が1〜50重量%、マレイン酸及び/又は無水マ
レイン酸単位の含有率が0.01〜10重量%であるこ
とを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか1項記載の
銅貼り積層板を提供する。
【0007】本発明による銅貼り積層板に用いられる接
着剤は、フィルム状で提供することができるため、広い
面積の銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板とを容易か
つ精度良く、しかも端部からの接着剤のはみ出しが一切
なく貼り合わせが可能である。また銅箔と有機基板との
貼り合わせは、100〜130℃の比較的低温で可能で
あり、更に本発明による接着剤には自着性(表面タッ
ク)があり、このため銅箔と有機基板とを圧着ロール等
の簡便な方法で接合し、積層体を形成すれば、本接着剤
特有の自着力により積層体にズレや剥離がなく、加熱硬
化まで自由にハンドリングができるという特長を有して
いる。更に、前記積層体の加熱一体化のためには特に加
圧の必要はなく、通常の加熱オーブンや連続加熱炉等で
加熱硬化が可能である。また、本発明の銅貼り積層板に
用いられる接着剤は、上記共重合体を主成分としている
ため、エポキシ系接着剤に比べ、硬化後の弾性率が低
く、可撓性に富むので、昨今の液晶機器やOA機器等に
用いられる回路基板の高密度実装に十分対応が可能であ
る。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の銅貼り積層板は、銅箔と耐熱性を有する絶縁性
有機基板とをエチレンとアクリレート系及び/又はメタ
クリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレ
イン酸との共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤で接
合したものである。
【0009】ここで、本発明の銅貼り積層板に用いられ
る銅箔は、従来公知の電解銅箔、圧延銅箔を用いること
ができる。
【0010】また、本発明に用いられる耐熱性を有する
絶縁性有機基板としては、ガラス転移温度が50℃以上
の有機材料が好ましく、このような有機材料としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエス
テル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロ
ンMXD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、
ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォ
ン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサ
ルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニ
トリル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチ
レン、ポリビニルクロライド等の有機樹脂を主成分とす
る有機材料を用いることができる。特にこの中で、ポリ
イミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポ
リエチレンテレフタレートのフィルムが、耐熱性や屈曲
性の点で好適に用いられる。また、ガラス繊維とエポキ
シ系接着剤との複合物を使用することもできる。
【0011】一方、本発明の銅貼り積層板に用いられる
接着剤層の主成分であるエチレンとアクリレート系及び
/又はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又
は無水マレイン酸との共重合体は、熱硬化時の反応性や
硬化後の可撓性、耐久性の点からアクリレート系及び/
又はメタクリレート系単位の含有率が1〜50重量%で
あることが好ましく、更に好ましくは1〜40重量%で
ある。また、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位
の含有率は0.01〜10重量%、特に0.05〜5重
量%であることが好ましい。この含有率が0.01重量
%より低いと接着力の改善効果が低下し、10重量%を
超えると加工性の低下を招く場合がある。
【0012】なお、アクリレート系モノマー、メタクリ
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステル等が挙げられ、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほか、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。これらは
その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0013】使用可能な過酸化物としては、例えば2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオ
キサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサ
イド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;
ジクミルパーオキサイド;α,α´−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,
4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
アセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチ
ルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキ
サイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロ
キシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオ
キサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパ
ーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパー
オキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサ
イド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオ
キサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパー
オキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイドなどが挙げられる。
【0014】有機過酸化物としては、これらのうちの1
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、
その添加量は、上記共重合体100重量部に対し0.1
〜10重量部で十分である。
【0015】また、本発明の接着剤には、接着促進剤と
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体1
00重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分であ
る。
【0016】更に、本発明の接着剤には、同様に接着性
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は上記共重合体100重量部
に対し0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含
有化合物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加す
ることができる。
【0017】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは0.5〜20重量部添加して用いられ
る。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強度向上
という改良効果を低下させることがあり、50重量部を
超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させる
ことがある。
【0018】なおまた、本発明の接着剤には、加工性や
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0019】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部であ
る。
【0020】更に、本発明においてはその目的を損わな
い範囲内で、前記以外の接着促進剤、老化防止剤(重合
禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、難燃剤、そ
の他無機又は有機の充填剤等を添加してもよい。特に、
銅貼り積層板としての要求特性の一つに難燃性が挙げら
れており、無機系、ハロゲン系、リン系の従来公知の難
燃剤を有効量添加することができる。無機系難燃剤とし
ては、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニ
ジン、リン酸グアニール尿素、水酸化マグネシウム、ハ
ロゲン系難燃剤としては、塩素化パラフィン、テトラブ
ロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルオキサイ
ド、ヘキサブロモシクロドデカン、オクタブロモジフェ
ニルエーテル、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)
エタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ペン
タブロモベンジルポリアクリレート、トリス(2,3−
ジブロモプロピル−1)イソシアヌレート、リン系難燃
剤としては、トリフェニルホスフェート、レオフォスト
リアリルホスフェート、オクチルクレジルジフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェートなどが挙げられ
る。
【0021】本発明の熱硬化性接着剤は、上記共重合体
と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で
混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフ
レーション等の製膜法により所定の形状に製膜して用い
ることができる。なお、製膜に際してはブロッキング防
止、偏光フィルム或いは保護フィルムとの圧着時の脱気
を容易にするため、エンボス加工を施してもよい。ま
た、上記共重合体と上述の添加剤とを基板に何ら影響を
及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤
として用いることもでき、基板の表面に均一に塗布し、
仮圧着した後、加熱して接着硬化させることができる。
【0022】本発明の熱硬化性接着剤の硬化条件として
は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、70〜1
70℃、特に70〜150℃で2〜60分、特に5〜3
0分とすることが好ましい。この場合、硬化は好ましく
は0.01〜50kgf/cm2、特に0.1〜20k
gf/cm2の加圧下で行うことが推奨される。
【0023】本発明における銅貼り積層板の製造方法を
以下に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成し得る方法であれば
いずれの方法を用いてもよい。
【0024】まず、本発明における熱硬化性接着剤の調
製方法は、主成分である上記共重合体100重量部に対
し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シランカップ
リング剤を0.01〜10重量部、エポキシ基含有化合
物を0.1〜20重量部秤量し、目的に応じて更にこれ
にアクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化
合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1種類を
0.1〜50重量部添加し、また目的を損わない範囲
で、前記以外の接着促進剤、老化防止剤(重合禁止剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、難燃剤、その他無機
又は有機の充填剤等を秤量し、これらの各構成成分を良
溶媒に均一に混合溶解、分散させる。次に、この溶液を
耐熱性を有する有機基板上に、フローコート法、ロール
コート法、グラビアロール法、マイヤバー法、リップダ
イコート法等によりドライ厚みが1〜100μmの範囲
で膜厚精度が±3μmとなるように塗工する。この積層
体の銅箔への貼り合わせ方法としては、上記塗工直後、
即ち加熱炉を積層体が出た直後に銅箔を圧着ロール等で
連続的にラミネートしてもよいし、ラミネートした後、
更に赤外線ヒーター、誘導加熱、熱ロール等を用いて加
熱を行い、インラインで接着剤層の硬化を行ってもよ
い。また、銅箔をインラインで貼り合わせず、耐熱性を
有する有機基板と熱硬化性接着剤との積層体を一旦巻き
取り、オフラインで加熱プレス、真空袋、真空ラミネー
ター等を用いて銅箔との貼り合わせを行ってもよい。本
発明の熱硬化性接着剤は、目的に応じて有機基板の片面
或いは両面に塗工してもよく、銅箔と多層に貼り合わせ
てもよい。本発明の銅貼り積層板に用いられる熱硬化性
接着剤は、上記共重合体を主成分としており、加熱時の
溶融粘度が5000cps以上であるため、従来のエポ
キシ系接着剤のように硬化時に積層板の端部より接着剤
の低分子成分がはみ出し垂れるようなことが全くなく、
また予め所定の厚みに精度良く有機基板上に形成させる
ことができるため、信頼性の高い銅貼り積層板を提供す
ることが可能である。
【0025】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0026】〔実施例、比較例〕表1に示す配合No.
A〜Cの各成分を秤量し、これを40℃のトルエン中で
それぞれ均一に混合溶解し、溶質濃度20%のトルエン
溶液を調製した。この溶液を、25μmの厚みのポリイ
ミドフィルム上にリバースロールコーターを用いて塗布
し、ドライ厚みで20±1μmの膜厚精度の熱硬化性接
着剤層を有する積層体を作製した。この積層体に35μ
mの厚みの圧延銅箔を130℃に設定した熱ロールラミ
ネーターを用い、硬化一体化して、本発明の銅貼り積層
板を得た。これに対し、比較例として、エピコート82
8(油化シェルエポキシ社製)100重量部に対し、グ
リシジルメタクリレート10重量部、ジシアンジアミド
0.5重量部を添加し、均一に混合した接着剤組成物を
作製し、実施例と同様の構成及び同様の方法で銅貼り積
層板を得た。本発明による銅貼り積層板及び比較例の銅
貼り積層板について、信頼性試験を実施した。その結果
を表2に示す。
【0027】信頼性試験の評価項目としては、耐熱耐久
性(85℃×1000時間)、湿熱耐久性(60℃、9
0%RH×1000時間)、冷熱サイクル耐久試験(−
30℃×6時間→70℃×6時間の50サイクル)、屈
曲疲労試験(屈曲度:10mmR、屈曲回数:10万
回)の4種類について実施した。判定基準としては、試
験終了後、接着剥離や反り、ズレ等の外観変化の有無を
目視により観察し、何らかの異常が認められた場合は
×、異常が全くない場合は○と判定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】各配合A〜Cにおいて、エチレン−エチル
アクリレート−無水マレイン酸共重合体として上記〜
のものを用いたいずれの信頼性試験においても、本発
明による積層板に外観異常は認められず、信頼性に優れ
る積層板を提供できることが確認された。特に10万回
という過酷な屈曲疲労試験では、試験初期において比較
例の銅貼り積層板はエポキシ系の接着剤層に細かいひび
割れとポリイミドフィルム界面での接着剥がれが観察さ
れ、本発明による銅貼り積層板との差は歴然としてい
た。
【0031】
【発明の効果】本発明の銅貼り積層板は、銅箔と基板と
が強固に高信頼性を持って接合されたものであり、また
簡単にしかも高精度に製造し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン技術センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板と
    をエチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレート
    系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との
    共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤により接合して
    なることを特徴とする銅貼り積層板。
  2. 【請求項2】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シ
    ランカップリング剤を0.01〜5重量部、エポキシ基
    含有化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特
    徴とする請求項1記載の銅貼り積層板。
  3. 【請求項3】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロ
    キシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なく
    とも1つを0.1〜50重量部添加してなることを特徴
    とする請求項1又は2記載の銅貼り積層板。
  4. 【請求項4】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加し
    てなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    記載の銅貼り積層板。
  5. 【請求項5】 上記共重合体のアクリレート系及び/又
    はメタクリレート系単位の含有率が1〜50重量%、マ
    レイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.
    01〜10重量%であることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか1項記載の銅貼り積層板。
JP3553196A 1996-01-30 1996-01-30 銅貼り積層板 Pending JPH09207268A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3553196A JPH09207268A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 銅貼り積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3553196A JPH09207268A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 銅貼り積層板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09207268A true JPH09207268A (ja) 1997-08-12

Family

ID=12444325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3553196A Pending JPH09207268A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 銅貼り積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09207268A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005023169A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Soken Chem & Eng Co Ltd アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途
JP2007045974A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Nitto Denko Corp 熱硬化型粘接着剤組成物、熱硬化型粘接着テープ又はシートおよび配線回路基板

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005023169A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Soken Chem & Eng Co Ltd アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途
JP4555921B2 (ja) * 2003-06-30 2010-10-06 綜研化学株式会社 アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途
JP2007045974A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Nitto Denko Corp 熱硬化型粘接着剤組成物、熱硬化型粘接着テープ又はシートおよび配線回路基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050234169A1 (en) Releasable adhesive composition
WO2007122708A1 (ja) 熱プレス用離型シート及びそれを用いたフレキシブルプリント配線板の製造方法
KR20060051762A (ko) 아크릴계 난연성 접착제 조성물 및 아크릴계 난연성 접착제시트
JP4827214B2 (ja) フレキシブルプリント配線板積層用接着剤組成物および接着フィルム
JP2000109776A (ja) 難燃性接着剤組成物および積層体
JPH1120094A (ja) 電子デバイス用封止フィルム
JPH1120098A (ja) 電子デバイス用封止フィルム
JPH1121541A (ja) 電子デバイス用封止フィルム
JPH09207268A (ja) 銅貼り積層板
JP2004136631A (ja) フレキシブルプリント配線板積層用接着剤組成物及び接着フィルム
JP3570452B2 (ja) 耐熱保護フィルム
JP3731617B2 (ja) 耐熱保護フィルム
JP3722163B2 (ja) 銅貼り積層板
JP3722164B2 (ja) 銅貼り積層板
JP3620553B2 (ja) 耐熱保護フィルム
JPH09214103A (ja) 銅貼り積層板
JP2005314604A (ja) 難燃性接着剤組成物およびこれを用いた接着剤シート
JPH07173449A (ja) アクリル系接着剤組成物及びこれを用いた接着フィルム
JPH09207280A (ja) 耐熱保護フィルム
JPH09176599A (ja) 熱硬化性接着剤組成物
JP3539024B2 (ja) 熱硬化性接着剤組成物
JP2006124654A (ja) アクリル系接着剤組成物およびアクリル系接着剤シート
JP3918889B2 (ja) 電子デバイス用封止フィルム
JP3918888B2 (ja) 電子デバイス用封止フィルム
JP2591599B2 (ja) フレキシブル回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02