JPH09207177A - 金型装置及び射出成形方法 - Google Patents

金型装置及び射出成形方法

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JPH09207177A
JPH09207177A JP1883696A JP1883696A JPH09207177A JP H09207177 A JPH09207177 A JP H09207177A JP 1883696 A JP1883696 A JP 1883696A JP 1883696 A JP1883696 A JP 1883696A JP H09207177 A JPH09207177 A JP H09207177A
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JP
Japan
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runner
resin
plug pin
gate
branch point
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JP1883696A
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Inventor
Nobuo Morikita
信夫 森北
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形品にバリが発生するのを防止するととも
に、肉薄の成形品を成形する際の充填(てん)性を向上
させる。 【解決手段】複数のキャビティ空間CAV1〜CAV8
と、スプル11と、該スプル11に接続され、分岐点P
1 〜P3 において分流された樹脂を流す複数の流路を備
えるランナ10と、ゲート15と、ランナ10に臨ませ
て進退自在に配設されたプラグピン21と、プラグピン
21を進退させる駆動手段と、駆動手段を制御して、射
出工程が開始された後、あらかじめ設定された遅延期間
の間だけランナ10を閉鎖する制御装置とを有する。遅
延期間の間ランナ10が閉鎖されているので、閉鎖され
ている点より上流側の樹脂は圧縮され、ランナ10が開
放されると同時に、樹脂は一気にキャビティ空間CAV
1〜CAV8に進入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型装置及び射出
成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、射出装置
の射出ノズルから溶融させられた樹脂を射出し、金型装
置に形成されたキャビティ空間に充填(てん)し、その
後、キャビティ空間内の樹脂を冷却して成形品にするよ
うにしている。図2は従来の金型装置の横断面図、図3
は図2のX−X断面図である。
【0003】図において、11はスプルであり、図示し
ない射出ノズルから射出された樹脂はスプル11を通っ
てランナ10に供給される。該ランナ10は2本の第1
流路12、4本の第2流路13及び8本の第3流路14
から成る。そして、前記スプル11内の樹脂は、まず、
分岐点P1 において分流させられ、第1流路12を通
り、分岐点P2 において更に分流させられ、第2流路1
3を通り、最終の分岐点P3 において更に分流させら
れ、第3流路14を通ってゲート15にそれぞれ供給さ
れる。
【0004】この場合、各ゲート15にキャビティ空間
CAV1〜CAV8がそれぞれ接続され、多数個取りの
成形を行うことができるようになっている。また、各第
1流路12同士、各第2流路13同士、及び各第3流路
14同士の距離が互いに等しくされるので、各キャビテ
ィ空間CAV1〜CAV8に充填される樹脂の量にばら
つきが発生するのを防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の金型装置においては、分岐点P3 において樹脂の分
流が均等に行われず、矢印Aで示すように第2流路13
からキャビティ空間CAV2、CAV3、CAV6、C
AV7に充填される樹脂のフローフロントが、矢印Bで
示すように第2流路13からキャビティ空間CAV1、
CAV4、CAV5、CAV8に充填される樹脂のフロ
ーフロントより先行してしまう。その結果、キャビティ
空間CAV2、CAV3、CAV6、CAV7において
成形された成形品にバリが発生しやすくなってしまう。
【0006】また、通常、肉薄(厚さw<0.2〔m
m〕)の成形品を成形する際には、充填性を向上させる
ために射出率を大幅に高くして高速射出を行う必要があ
るが、比較的径の大きな第3流路14からかなり径が小
さなゲート15に樹脂のフローフロントが突入すると、
ゲート15の抵抗によって樹脂が圧縮してしまう。した
がって、ゲート15を通過する際に樹脂のフローフロン
トが滞留して固化が進行し、充填性を向上させることが
できない。
【0007】本発明は、前記従来の金型装置の問題点を
解決して、各キャビティ空間において成形される成形品
にバリが発生してしまうことがなく、肉薄の成形品を成
形する際の充填性を向上させることができる金型装置及
び射出成形方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の金
型装置においては、複数のキャビティ空間と、スプル
と、該スプルに接続され、分岐点において分流された樹
脂を流す複数の流路を備えるランナと、前記各流路と各
キャビティ空間との間にそれぞれ形成されたゲートと、
前記ランナに臨ませて進退自在に配設されたプラグピン
と、該プラグピンを進退させる駆動手段と、該駆動手段
を制御して、射出工程が開始された後、あらかじめ設定
された遅延期間の間だけ前記ランナを閉鎖する制御装置
とを有する。
【0009】本発明の他の金型装置においては、さら
に、前記プラグピンは前記分岐点に臨ませて配設され
る。本発明の更に他の金型装置においては、さらに、前
記ランナは、射出工程が開始された後、樹脂がゲートを
通過した直後のタイミングに対応させて設定されたプラ
グ開位置にスクリューが到達したときに閉鎖される。
【0010】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記ランナは、射出工程が開始された後、樹脂が
ゲートを通過した直後のタイミングに対応させて設定さ
れた遅延時間が経過したときに閉鎖される。本発明の更
に他の金型装置においては、さらに、固定金型側には、
前記プラグピンと対向させてコールドスラグウェルが形
成される。
【0011】本発明の射出成形方法においては、スプル
からの樹脂を、ランナに形成された分岐点において分流
し、該分岐点に接続された複数の流路に供給した後、各
流路に接続されたゲートを介して各キャビティ空間に充
填するようになっている。そして、射出工程が開始され
た後、あらかじめ設定された遅延期間の間だけ前記ラン
ナを閉鎖する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における金型装置の横断面図である。図にお
いて、11はスプルであり、図示しない射出ノズルから
射出された樹脂はスプル11を通ってランナ10に供給
される。該ランナ10は2本の第1流路12、4本の第
2流路13及び8本の第3流路14から成る。そして、
前記スプル11内の樹脂は、まず、分岐点P1 において
分流させられ、第1流路12を通り、分岐点P2 におい
て更に分流させられ、第2流路13を通り、最終の分岐
点P3 において更に分流させられ、第3流路14を通っ
てゲート15に供給される。
【0013】この場合、各ゲート15にそれぞれキャビ
ティ空間CAV1〜CAV8が接続され、多数個取りの
成形を行うことができるようになっている。また、各第
1流路12同士、各第2流路13同士、及び各第3流路
14同士の距離が互いに等しくされるので、各キャビテ
ィ空間CAV1〜CAV8に充填される樹脂の量にばら
つきが発生するのを防止することができる。
【0014】そして、前記ランナ10における各キャビ
ティ空間CAV1〜CAV8から等しい距離にある点、
例えば、分岐点P3 に臨ませて、図示しない可動金型側
にそれぞれプラグピン21が配設され、該プラグピン2
1を開放位置に置くことによって分岐点P3 を開放し、
閉鎖位置に置くことによって分岐点P3 を閉鎖すること
ができるようになっている。なお、各プラグピン21を
各分岐点P2 、第2流路13又は第3流路14に配設す
ることもできる。
【0015】次に、前記プラグピン21について説明す
る。図4は本発明の実施の形態におけるプラグピンを閉
鎖位置に置いたときの図1のY−Y断面図、図5は本発
明の実施の形態におけるプラグピンを開放位置に置いた
ときの図1のY−Y断面図である。図において、14は
第3流路、15はゲート、CAV5、CAV6はキャビ
ティ空間、21はプラグピン、31は可動金型、32は
固定金型である。
【0016】また、22は固定金型32側に前記プラグ
ピン21と対向させて形成されたコールドスラグウェル
である。該コールドスラグウェル22は、プラグピン2
1の表面に形成され、該プラグピン21を開放位置に置
いたときに剥(は)がされる図示しない固化層を取り込
む。前記プラグピン21は、進退自在に配設され、図4
に示す閉鎖位置と図5に示す開放位置とを選択的に採
る。そのために、前記プラグピン21の後端には、図示
しないロッドを介して駆動手段としての油圧シリンダが
配設され、該油圧シリンダの油室に油を供給することに
よって前記プラグピン21を前進させることができるよ
うになっている。
【0017】なお、前記プラグピン21は図示しないリ
ターンスプリングによって後退させることができるが、
油圧シリンダによって後退させることもできる。また、
前記油圧シリンダの油室に供給される油の圧力は図示し
ない比例減圧弁によって調整され、圧力が調整された油
が図示しない切換弁によって切り換えられて前記油室に
供給されるようになっている。そして、前記比例減圧
弁、切換弁等の油圧回路は図示しない制御装置によって
制御され、該制御装置、油圧回路及び金型によって金型
装置が構成される。
【0018】次に、前記構成の金型装置及び射出成形方
法の動作について説明する。図6は本発明の実施の形態
における金型装置の動作を示すタイムチャートである。
図において、L1は分岐点P3 (図1)の開閉状態を示
す線、L2はV/P切換えが行われるまでの速度波形
図、L3はV/P切換えが行われた後の圧力波形図であ
る。
【0019】この場合、まず、射出工程を開始するに当
たり、図示しない制御装置から射出成形機の制御部にプ
ラグ閉信号が送られ、前記切換弁が切り換えられて第1
流路12は閉鎖位置を採る。そして、速度プログラムに
よる制御が開始され、図示しない射出装置の加熱シリン
ダ内において設定されたスクリューの各位置に対応させ
てスクリュー速度が制御される。
【0020】本実施の形態においては、S10は射出工程
が開始される直前においてスクリューが採る射出前位
置、S1 は樹脂が分岐点P3 に到達するタイミングに対
応させて設定されたランナ分岐位置、S2 は樹脂がゲー
ト15の手前に到達するタイミングに対応させて設定さ
れたゲート手前位置、S3 は樹脂がゲート15を通過し
た直後のタイミングに対応させて設定されたプラグ開位
置、S4 はキャビティ空間CAV1〜CAV8への充填
が終了するタイミングに対応させて設定された充填終了
位置である。
【0021】そして、スクリューがランナ分岐位置S10
にあるときに、スクリュー速度がV1に設定され、射出
工程が開始されてスクリューが前進させられる。次に、
スクリューがランナ分岐位置S1 に到達するが、このと
き、第1流路12は閉鎖位置に保持される。続いて、ス
クリューがゲート手前位置S2 に到達すると、スクリュ
ー速度がV2に設定され、単位時間に射出される樹脂の
量が多くなる。そして、前記スクリューがプラグ開位置
3 に到達すると、前記切換弁が切り換えられて前記第
1流路12は開放位置に置かれる。
【0022】ところで、前記スクリューがランナ分岐位
置S1 に到達してからプラグ開位置S3 に到達するまで
の間は、本来であれば、樹脂は分岐点P3 から第3流路
14を通り、ゲート15を通過するが、前記プラグピン
21が閉鎖位置に保持されるので、前記分岐点P3 より
上流側の樹脂は圧縮され、樹脂圧が高くなる。なお、前
記スクリューがランナ分岐位置S1 に到達してからプラ
グ開位置S3 に到達するまでの間は、遅延期間としてあ
らかじめ設定される。
【0023】したがって、前記第1流路12は開放位置
に置かれると同時に、樹脂は一気にキャビティ空間CA
V1〜CAV8に進入するので、各キャビティ空間CA
V1〜CAV8における樹脂のフローフロントの位置が
等しくなる。その結果、各キャビティ空間CAV1〜C
AV8において成形される成形品にバリが発生するのを
防止することができる。
【0024】また、ゲート15に樹脂のフローフロント
が突入する際に、ゲート15の抵抗によって樹脂のフロ
ーフロントが滞留することはなく、樹脂の固化が進行す
るのを防止することができるので、肉薄の成形品を成形
する場合でも充填性を向上させることができる。さら
に、プラグピン21が閉鎖位置に置かれ、樹脂のフロー
フロントの流れを遮っている間に、プラグピン21の表
面には極めて薄い固化層が形成されるが、該固化層は、
プラグピン21を開放位置に置いたときに、プラグピン
21から剥がれてコールドスラグウェル22に取り込ま
れる。したがって、十分に溶融状態にある樹脂だけがキ
ャビティ空間CAV1〜CAV8に充填されるので、成
形品にシルバーストリークスのような不良現象が発生す
ることはない。
【0025】なお、前記スクリューがランナ分岐位置S
1 に到達してからプラグ開位置S3に到達するまでの間
に移動する距離、すなわち、樹脂圧縮ストロークは、成
形品の厚さ等に対応させて設定される。そして、前記ス
クリューが充填終了位置S4 に到達すると、速度プログ
ラムによる制御から圧力プログラムによる制御に切り換
えられる。なお、実際は樹脂圧が設定値に達するV/P
切換点において、速度プログラムによる制御から圧力プ
ログラムによる制御に切り換えられる。
【0026】前記圧力プログラムおいては、保圧が行わ
れ、V/P切換点から経過した時間に対応させて圧力が
切り換えられる。そして、V/P切換点からタイミング
t1までの間、圧力はP1に設定され、タイミングt1
において圧力がP2に設定され、タイミングt2におい
て圧力は0にされる。なお、プラグピン21を開放位置
に置くタイミングを時間の設定によって行うこともでき
る。例えば、スクリューが射出前位置S10に置かれ、射
出工程が開始されたときから開遅延タイマの計時を開始
し、遅延期間としてあらかじめ設定された遅延時間が経
過したときにプラグピン21を開放することもできる。
前記遅延時間は、樹脂がゲート15を通過した直後のタ
イミングに対応させて設定される。
【0027】次に、樹脂圧の波形について説明する。図
7は樹脂圧の比較波形図、図8は本発明の実施の形態に
おける樹脂圧の波形図である。なお、図において、横軸
に時間tを、縦軸に射出装置の射出シリンダにおける射
出圧PI を採ってある。従来の金型装置及び射出成形方
法の場合、タイミングt0において射出工程を開始し、
スクリューがランナ分岐位置S1 (図6)に到達するタ
イミングt11において射出圧PI は点a1の値にな
り、スクリューがゲート手前位置S2 に到達するタイミ
ングt12において射出圧PI は点b1の値になる。
【0028】そして、比較的径の大きな第3流路14
(図1)からかなり径が小さなゲート15に樹脂のフロ
ーフロントが突入すると、ゲート15の抵抗によって樹
脂が圧縮され、タイミングt13において射出圧PI
点c1の値になるまで樹脂のフローフロントは停滞して
しまう。したがって、タイミングt12からタイミング
t13までの時間τ1がロスタイムになる。また、この
間に、樹脂のフローフロントにおいて、実質のフローレ
ートが本来のフローレートの数分の1になってしまう。
例えば、最大射出率が100〔cc/sec〕の射出成
形機を使用した場合でも、キャビティ空間CAV1〜C
AV8に充填される樹脂のフローレートは20〜50
〔cc/sec〕程度まで低下してしまう。したがっ
て、射出成形機の最大射出率はほとんど生かされていな
いことになる。
【0029】そして、実質のフローレートが数分の1に
なるので、キャビティ空間CAV1〜CAV8に充填さ
れる樹脂における固化層の発達が早くなり、肉薄の成形
品を成形するのが困難になる。その後、タイミングt1
4において射出圧PI は点d1の値になり、V/P切換
えが行われる。
【0030】これに対して、本実施の形態の場合、タイ
ミングt0において射出工程を開始し、スクリューがラ
ンナ分岐位置S1 に到達するタイミングt21において
射出圧PI は点a2の値になり、スクリューがゲート手
前位置S2 に到達するタイミングt22において射出圧
I は点b2の値になる。この間、プラグピン21は閉
鎖状態に保持されるので、射出圧PI は十分に高くな
り、樹脂圧も高くなる。
【0031】そして、比較的径の大きな第3流路14か
らかなり径が小さなゲート15に樹脂のフローフロント
が突入すると、ゲート15の抵抗によって樹脂が圧縮さ
れることがなくなる。この場合、タイミングt23にお
いてプラグピン21が開放位置に置かれたときの射出圧
I は点b2の値とほぼ等しい点c2の値になり、フロ
ーフロントの停滞はない。
【0032】したがって、タイミングt22からタイミ
ングt23までの時間τ2、すなわち、ロスタイムを短
くすることができる。また、フローフロントにおいて、
実質のフローレートが低下することがないので、射出成
形機の最大射出率を生かすことができる。さらに、実質
のフローレートが低下することがないので、キャビティ
空間CAV1〜CAV8に充填される樹脂における固化
層の発達を抑制することができ、肉薄の成形品を成形す
るのが容易になる。
【0033】その後、タイミングt24において射出圧
I は点d2の値になり、V/P切換えが行われる。な
お、本発明は前記実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能
であり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、金型装置においては、複数のキャビティ空間と、
スプルと、該スプルに接続され、分岐点において分流さ
れた樹脂を流す複数の流路を備えるランナと、前記各流
路と各キャビティ空間との間にそれぞれ形成されたゲー
トと、前記ランナに臨ませて進退自在に配設されたプラ
グピンと、該プラグピンを進退させる駆動手段と、該駆
動手段を制御して、射出工程が開始された後、あらかじ
め設定された遅延期間の間だけ前記ランナを閉鎖する制
御装置とを有する。
【0035】この場合、本来であれば、遅延期間の間、
樹脂は分岐点を通り、ゲートを通過するが、ランナが閉
鎖されているので、閉鎖されている点より上流側の樹脂
は圧縮され、樹脂圧が高くなる。したがって、前記ラン
ナが開放されると同時に、樹脂は一気にキャビティ空間
に進入するので、各キャビティ空間における樹脂のフロ
ーフロントの位置が等しくなる。その結果、各キャビテ
ィ空間において成形される成形品にバリが発生するのを
防止することができる。
【0036】また、ゲートの抵抗によって樹脂のフロー
フロントが滞留することはなく、樹脂の固化が進行する
のを防止することができるので、肉薄の成形品を成形す
る場合でも充填性を向上させることができる。本発明の
他の金型装置においては、さらに、前記プラグピンは前
記分岐点に臨ませて配設される。
【0037】この場合、前記分岐点が開放されると同時
に、樹脂は一気にキャビティ空間に進入するので、各キ
ャビティ空間における樹脂のフローフロントの位置が等
しくなる。その結果、各キャビティ空間において成形さ
れる成形品にバリが発生するのを防止することができ
る。本発明の更に他の金型装置においては、さらに、固
定金型側には、前記プラグピンと対向させてコールドス
ラグウェルが形成される。
【0038】この場合、プラグピンが閉鎖位置に置か
れ、樹脂のフローフロントの流れを遮っている間に、プ
ラグピンの表面には極めて薄い固化層が形成されるが、
該固化層は、プラグピンを開放位置に置いたときに、プ
ラグピンから剥がれてコールドスラグウェルに取り込ま
れる。したがって、十分に溶融状態にある樹脂だけがキ
ャビティ空間に充填されるので、成形品にシルバースト
リークスのような不良現象が発生するのを防止すること
ができる。
【0039】本発明の射出成形方法においては、スプル
からの樹脂を、ランナに形成された分岐点において分流
し、該分岐点に接続された複数の流路に供給した後、各
流路に接続されたゲートを介して各キャビティ空間に充
填するようになっている。そして、射出工程が開始され
た後、あらかじめ設定された遅延期間の間だけ前記ラン
ナを閉鎖する。
【0040】この場合、本来であれば、遅延期間の間、
樹脂は分岐点を通り、ゲートを通過するが、ランナが閉
鎖されているので、閉鎖されている点より上流側の樹脂
は圧縮され、樹脂圧が高くなる。したがって、前記ラン
ナが開放されると同時に、樹脂は一気にキャビティ空間
に進入するので、各キャビティ空間における樹脂のフロ
ーフロントの位置が等しくなる。その結果、各キャビテ
ィ空間において成形される成形品にバリが発生するのを
防止することができる。
【0041】また、ゲートの抵抗によって樹脂のフロー
フロントが滞留することはなく、樹脂の固化が進行する
のを防止することができるので、肉薄の成形品を成形す
る場合でも充填性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における金型装置の横断面
図である。
【図2】従来の金型装置の横断面図である。
【図3】図2のX−X断面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるプラグピンを閉鎖
位置に置いたときの図1のY−Y断面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるプラグピンを開放
位置に置いたときの図1のY−Y断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における金型装置の動作を
示すタイムチャートである。
【図7】樹脂圧の比較波形図である。
【図8】本発明の実施の形態における樹脂圧の波形図で
ある。
【符号の説明】
10 ランナ 11 スプル 15 ゲート 21 プラグピン 22 コールドスラグウェル 32 固定金型 CAV1〜CAV8 キャビティ空間 P1 〜P3 分岐点 t0〜t2、t11〜t14、t21〜t24 タイ
ミング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)複数のキャビティ空間と、(b)
    スプルと、(c)該スプルに接続され、分岐点において
    分流された樹脂を流す複数の流路を備えるランナと、
    (d)前記各流路と各キャビティ空間との間にそれぞれ
    形成されたゲートと、(e)前記ランナに臨ませて進退
    自在に配設されたプラグピンと、(f)該プラグピンを
    進退させる駆動手段と、(g)該駆動手段を制御して、
    射出工程が開始された後、あらかじめ設定された遅延期
    間の間だけ前記ランナを閉鎖する制御装置とを有するこ
    とを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 前記プラグピンは前記分岐点に臨ませて
    配設される請求項1に記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 前記ランナは、射出工程が開始された
    後、樹脂がゲートを通過した直後のタイミングに対応さ
    せて設定されたプラグ開位置にスクリューが到達したと
    きに閉鎖される請求項1に記載の金型装置。
  4. 【請求項4】 前記ランナは、射出工程が開始された
    後、樹脂がゲートを通過した直後のタイミングに対応さ
    せて設定された遅延時間が経過したときに閉鎖される請
    求項1に記載の金型装置。
  5. 【請求項5】 固定金型側には、前記プラグピンと対向
    させてコールドスラグウェルが形成される請求項1に記
    載の金型装置。
  6. 【請求項6】 スプルからの樹脂を、ランナに形成され
    た分岐点において分流し、該分岐点に接続された複数の
    流路に供給した後、各流路に接続されたゲートを介して
    各キャビティ空間に充填する射出成形方法において、射
    出工程が開始された後、あらかじめ設定された遅延期間
    の間だけ前記ランナを閉鎖することを特徴とする射出成
    形方法。
JP1883696A 1996-02-05 1996-02-05 金型装置及び射出成形方法 Withdrawn JPH09207177A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2457932A (en) * 2008-02-29 2009-09-02 Im Pak Technologies Ltd A runner system in injection impact compression moulding apparatus
JP2009208327A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Hajime Sangyo Kk 射出成形用金型

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