JP2000313033A - 射出成形用ノズル、射出成形機、射出成形用金型および射出成形方法 - Google Patents

射出成形用ノズル、射出成形機、射出成形用金型および射出成形方法

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JP2000313033A
JP2000313033A JP11125168A JP12516899A JP2000313033A JP 2000313033 A JP2000313033 A JP 2000313033A JP 11125168 A JP11125168 A JP 11125168A JP 12516899 A JP12516899 A JP 12516899A JP 2000313033 A JP2000313033 A JP 2000313033A
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Japan
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nozzle
injection molding
mold
molding machine
cavity
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JP11125168A
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Hiroshi Nakanishi
弘 中西
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形において、多数個取りを行う場合
に、キャビティ間のバラツキが増えてしまったり、ホッ
トランナーの使用によりホットランナーの熱がキャビテ
ィに影響し、断熱を考慮すると、金型構造が複雑にな
る。 【解決手段】 射出成形機の加熱シリンダの先端に取付
けられるノズルの、溶融された樹脂の射出されるノズル
口が複数個配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数個取りの成形
を行うときに使用する射出成形機における射出成形用ノ
ズル、該ノズルを有する射出成形機、射出成形用金型、
および射出成形機を用いた多数個取りのための射出成形
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、生産性の向上を図ることを目
的として、射出成形において、多数個取りが行われてい
る。このような従来の多数個取りの一例が図6と図7に
示されている。なお、図面において、同一符号は同一部
材または同一部品を示すものである。
【0003】図6および図7は、射出成形機と、多数個
取り(ここでは2個取りを示す)の成形品(ここではレ
ンズ)を製作するときに用いる金型25とを示してい
る。図6に示されるように、射出成形機は加熱シリンダ
1、スクリュウ2、ノズル3、バンドヒーター4、溶融
樹脂が射出されるノズル口5、溶融される前の樹脂ペレ
ットを入れておくホッパー6、溶融された樹脂が流れる
通路7などを有している。ホッパー6に入れられた樹脂
ペレットは、溶融されて加熱シリンダ1内をスクリュウ
2によって押し出されて通路7を経てノズル3のノズル
口5から射出される。
【0004】このような射出成形機は射出成形用金型2
5に取付けられて射出成形が行われる。射出成形用金型
25は、例えば図7に示されるように、固定側取付板1
5、固定側型板16、可動側型板17、圧力受け板1
8、スペーサブロック19、可動側取付け板20、エジ
ェクタープレート21、22、エジェクターピン23な
どを有している。
【0005】先ず、金型25が射出成形機に取付けら
れ、所定の温度の調温された後に、溶融されたプラスチ
ックがノズル3のノズル口5から射出され、金型25の
スプルー10、ホットランナー11a、11b、ゲート
12a、12bを通って、レンズが成形される処のキャ
ビティ13a、13bに流し込まれて充填される。その
後、キャビティ13a、13b内のプラスチックは冷却
されて、固定側型板16と可動側型板17の間で、金型
25が開かれてエジェクタープレート21、22が固定
側型板16の方に前進されることによってエジェクター
ピン23を介して成形品(スプルー10、ホットランナ
ー11a、11b、ゲート12a、12b、レンズ13
a、13b)が金型25から突き出される。その後、ゲ
ート12a、12bに相当する部分をカットしてレンズ
13a、13bが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように多数個取りを行った場合に、キャビティ1
3a、13b間のバラツキが増えてしまうと云う欠点が
あった。
【0007】ノズル3から射出された、溶融された樹
脂、すなわちプラスチックは、スプルー10を流れてい
く内に、金型25に熱を奪われて、どんどん冷却されて
いく。このように冷却されて粘度が高くなったプラスチ
ックが分岐点26にきたときに、ホットランナー11
a、11bにプラスチックが均等に分かれて流れていく
ということは、非常に難しく、実際には殆どあり得な
い。
【0008】プラスチックが分岐点26に到達したとき
に、ホットランナー11a側の開口部27a付近のプラ
スチックと、ホットランナー11b側の開口部27b付
近のプラスチックの僅かな粘度の違いにより、粘度の小
さい方、すなわち温度のより高い方に選択的にプラスチ
ックは流れていく。
【0009】その後、ホットランナー11a、11bを
流れていくうちにも、プラスチックはどんどん冷却され
ていくのであるが、ゲート12a、12bの手前まで流
れたとき、ゲート12a、12bの所は細く、流動抵抗
が大きいので、先にゲート12aまたは12bの所にき
たプラスチックは、他のホットランナー11bまたは1
1aを流れるプラスチックがその対応するゲート12b
または12aの所に流れ着くまで、ゲート12a、12
bの手前で流れが止まってしまう。
【0010】すると、先に、ゲート12aまたは12b
の所まで流れ着いた樹脂、すなわちプラスチックの方が
長い間、そのゲート12aまたは12bの手前で止まっ
ていることになるために、冷却がどんどん進行して、そ
の部分の粘度が上がってしまう。また、他のホットラン
ナー11bまたは11aを流れる樹脂がその対応するゲ
ート12bまたは12aの所まで流れ着くと、今度は逆
に、遅れて流れ着いた方の樹脂が先にキャビティ13a
または13bへの充填を始め、その後、先にゲート12
bまたは12aの所まで流れ着いた樹脂がキャビティ1
3bまたは13aへの充填を始める。
【0011】このようにして、キャビティ13a、13
b間において、充填が終了するまで、時間のずれが生じ
る。従って、キャビティ13a、13bに流れる樹脂の
温度がキャビティ13a、13bによって異なる結果と
なるので、キャビティ13a、13bによって精度のバ
ラツキが生じてくる。これは、特に要求精度の高いレン
ズなどの光学部品や、キャビティ13a、13bの肉厚
が極端に薄い成形品の成形において、顕著に見られる現
象である。
【0012】上記のような現象が見られるのは、スプル
ー10、ホットランナー11a、11b、ゲート12
a、12bのところで、溶融された樹脂が冷却されてし
まうためである。
【0013】そこで、上記現象を解決するために、ホッ
トランナー11a、11bを用いるということが考えら
れるが、ホットランナー11a、11bの熱がキャビテ
ィ13a、13bに影響しないように断熱も含めて、金
型構造が複雑になるという欠点や、ホットランナー11
a、11b内の清掃が大変で、清掃を怠ると、ホットラ
ンナー11a、11b内で焼けた樹脂が異物として成形
品内に入り、光学部品では外観不良になるという欠点を
もっている。
【0014】従って、このような従来における欠点を解
決するために、本発明の第1の目的は、多数個取りを行
う際に、キャビティ間のバラツキを生じることなく、成
形することができる射出成形機のノズルを提供すること
にある。
【0015】また、本発明の第2の目的は、上記ノズル
において、ノズル口から射出される樹脂の射出バランス
が、より一層優れたノズルを提供することにある。
【0016】さらに、本発明の第3の目的は、多数個取
りを行う際に、キャビティ間のバラツキが生じることな
く成形することができる射出成形機を提供することにあ
る。
【0017】さらにまた、本発明の第4の目的は、キャ
ビティ間のバラツキのない多数個取りの成形方法を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明によれば、射出成形用ノズルは、射出成形
機の加熱シリンダの先端に取付けられるノズルの、溶融
された樹脂の射出されるノズル口が複数個配設されてい
ることを特徴とする。
【0019】また、本発明によれば、射出成形用ノズル
は、複数個配設されている前記ノズル口の中央にヒータ
ーが埋設されていることを特徴とする。
【0020】さらに、本発明によれば、射出成形用ノズ
ルは、前記ノズル口が射出成形機の長手方向軸線を中心
として径方向に対称的に配設されていることを特徴とす
る。
【0021】さらにまた、本発明によれば、射出成形機
は、多数個取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端
に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配設さ
れているノズルを有することを特徴とする。
【0022】本発明によれば、射出成形機は、前記ノズ
ル口が前記加熱シリンダの長手方向軸線を中心として径
方向に対称的に配設されていることを特徴とする。
【0023】また、本発明によれば、射出成形機は、複
数個配設されている前記ノズル口の中央にヒーターが埋
設されていることを特徴とする。
【0024】また、本発明によれば、射出成形金型は、
固定側金型と可動側金型により成形品用のキャビティが
形成され、固定側金型にノズルが差し込まれる注入用の
開口部が設けられ、該開口部から前記キャビティのホッ
トランナー部分にスプルーが連通するよう延びているこ
とを特徴とする。
【0025】さらに、本発明によれば、射出成形用金型
は、前記固定側金型と可動側金型により成形品用のキャ
ビティに、前記固定側金型にノズルが差し込まれる注入
用の開口部からスプルーが直接連通するように延びてい
ることを特徴とする。
【0026】さらにまた、本発明によれば、射出成形用
金型は、多数個取りの成形をするために前記キャビティ
が複数個形成されていることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、射出成形方法は、多数個
取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端に、溶融し
た樹脂が射出されるノズル口が複数個配設されているノ
ズルを有する射出成形機を用いて射出成形を行うことを
特徴とする。
【0028】また、本発明によれば、射出成形方法は、
前記加熱シリンダの先端に、溶融した樹脂が射出される
ノズル口が複数個配設されているノズルを有する射出成
形機を用いて、該射出成形機のノズルを前記金型の開口
部に差し込んで射出成形を行うことを特徴とする。
【0029】さらに、本発明によれば、射出成形方法
は、多数個取りの成形をする際に、前記加熱シリンダの
先端に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配
設されているノズルを有する射出成形機を用いて射出成
形を行うことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】このように構成された本発明によ
れば、射出成形用ノズルは、射出成形機の加熱シリンダ
の先端に取付けられるノズルの、溶融された樹脂の射出
されるノズル口が複数個配設されており、また、射出成
形機は、加熱シリンダの先端に、溶融した樹脂が射出さ
れるノズル口が複数個配設されているノズルを有し、さ
らに、射出成形金型は、固定側金型と可動側金型により
成形品用のキャビティが形成され、固定側金型にノズル
が差し込まれる注入用の開口部が設けられ、該開口部か
ら前記キャビティのホットランナー部分にスプルーが連
通するよう延びており、さらにまた、射出成形方法は、
多数個取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端に、
溶融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配設されて
いるノズルを有する射出成形機を用いて射出成形を行う
ので、多数個取りの成形を行うに際し、溶融されている
状態で、各キャビティに流れる樹脂が分岐されることに
より、金型内を流動中、樹脂が冷却されてしまうことに
よって、金型内でのホットランナーの分岐点やノズルの
所において、分岐された樹脂の流量バランスが悪くなっ
て、キャビティ間の精度バラツキが発生するということ
がない。
【0031】また、上記複数個あけられているノズル口
の中央にヒーターが埋設されているノズルを用いること
により、ノズル口から射出される樹脂の射出バランス
が、よりいっそう優れたものになるという効果が得られ
る。
【0032】さらに、加熱シリンダの先端に、溶融した
樹脂が射出されるノズル口が複数個あけられているノズ
ルを有する射出成形機を用いることによって、多数個取
りを行う際に、キャビティ間のバラツキが生じることな
く射出成形できるという効果が得られる。
【0033】また、多数個取りの成形をする際に、加熱
シリンダの先端に、溶融した樹脂が射出されるノズル口
が、複数個あけられているノズルを有する射出成形機を
用いて射出成形を行うことによって、キャビティ間のバ
ラツキのない多数個取りの成形ができるという効果があ
る。
【0034】さらにまた、このようなノズルを用いるこ
とによって、スプルーが短くなる、あるいは、廃止でき
る、また、ホットランナーが廃止できるなど、廃材の削
減になるという効果も併せ持つことができる。
【0035】また、溶融されている状態で、各キャビテ
ィに流れる樹脂を分岐させるために、ホットランナーを
用いると、ホットランナーの熱がキャビティに影響しな
いように、断熱も含めて、金型構造が複雑になるという
欠点や、ホットランナー内の清掃が大変で、清掃を怠る
と、ホットランナー内で焼けた樹脂が異物として成形品
内に入り、上記光学部品では、外観不良になるという欠
点を持っていたが、金型構造に関しては、シンプルにな
り、ホットランナーからの熱の断熱を考慮する必要が無
く、また、ノズルの場合には、ホットランナーに比較し
て、焼けた樹脂の清掃除去が容易であるという利点も併
せ持つことができるものである。
【0036】本発明におけるその他の目的や特徴および
利点は以下の添付図面に添っての本発明の詳細な説明か
ら明らかになろう。
【0037】(実施例1)図1および図2は本発明にお
けるノズルの特徴を最も良く表わす射出成形機を示す垂
直縦断面図および正面端面図で、図示されるように、射
出成形機は加熱シリンダ1と、スクリュウ2と、ノズル
3と、バンドヒーター4と、溶融樹脂が射出されるノズ
ル口5と、溶融される前の樹脂ペレットを入れておくホ
ッパー6と、溶融された樹脂が流れる通路7などを有し
ている。ホッパー6に入れられた樹脂ペレットは、バン
ドヒーター4が周囲に設けられた加熱シリンダ1内で溶
融され、加熱シリンダ1内をスクリュウ2によって押し
出されて通路7を介してノズル3のノズル口5から射出
される。
【0038】このような射出成形機は図4、図5に示さ
れる射出成形用金型24、24’(以下に、単に金型と
も言う)に取付けられて射出成形が行われる。
【0039】ここで、溶融された樹脂が射出されるノズ
ル口5は、図2に示されるように、この場合にはスクリ
ュウ2の長手方向軸線を中心にして径方向、すなわち放
射方向に対称的に4個のノズル口5が配設されている。
今回、図には4個のノズル口5が配置されている場合を
示しているが、ノズル口5は2個でも3個でも、取り個
数に対応した数であれば何個でも良いことは勿論であ
る。
【0040】上記のような構成において、ホッパー6内
の樹脂のペレットは自動落下して、加熱シリンダ1内の
回転しているスクリュウ2に送り込まれて、スクリュウ
2の螺旋状のねじによって先端の方に向かって移動され
る。加熱シリンダ1は表面に巻かれているバンドヒータ
ー4から熱を受けて、その熱によって加熱シリンダ1内
を移動されて行く樹脂は移動に伴い徐々に溶融されてい
く。溶融された樹脂はスクリュウ2の前部に射出するの
に必要な量だけ計量される。計量された樹脂は、金型2
4、24’(図4および図5)内に入っている1個前の
射出成形された樹脂成形品が取出されると、直ちに金型
24、24’内に射出される。
【0041】図4は射出成形用金型の一例を示すもの
で、この金型24は、本来は十文字に4個の成形品を成
形できるものであるが、ここでは便宜上縦方向のキャビ
ティだけを示している。図示されるように、金型24の
構成は先の図6で説明したと同様であるが、スプルー1
0は、ノズル3が金型24の開口部9内に深く入ってい
るので、短くて済んでいる。このノズル3には図1およ
び図2に示される4つのノズル口5があいているノズル
3が使用されている。
【0042】例えば、射出成形用金型24は、図示され
るように、固定側金型24Aと可動側金型24Bとから
成り、固定側金型24Aは固定側取付板15と固定側型
板16とを有しており、可動側金型24Bは可動側型板
17、圧力受け板18、スペーサブロック19、可動側
取付板20、エジェクタープレート21、22、複数個
のエジェクターピン23などを有している。さらに、固
定側金型25Aには、溶融した樹脂を注入するための注
入口としてノズル3が差し込まれる開口部9と、スプル
ー10a、10bと、ホットランナー11a、11b
と、ゲート12a、12bとが設けられ、可動側金型2
4Bには固定側金型24Aとの間に、レンズのような成
形される品のためのキャビティ13a、13bが設けら
れている。
【0043】ここで、ノズル3内の孔である通路7に入
っている溶融された樹脂は、ノズル口5a、5bから射
出される。ノズル口5aから射出された樹脂は、スプル
ー10a、ホットランナー11a、ゲート12aを通っ
て、キャビティ13a内に射出される。また、ノズル口
5bから射出された樹脂は、スプルー10b、ホットラ
ンナー11b、ゲート12bを通って、キャビティ13
b内に射出される。この図では、ホットランナー11
a、11bが繋がっているものとして示されているが、
もちろん分岐されていても良い。また、繋がっていたと
しても、ノズル口5aから射出された樹脂がキャビティ
13b内に入ることはないので、ここでは成形後の金型
25から取出すときの容易性を考慮して、ホットランナ
ー11a、11bは繋がっている形としている。
【0044】上記にて説明されたように、溶融されてい
る状態で、金型24の各キャビティ13a、13bに流
れる樹脂が分岐されることによって、金型24内を流動
中に樹脂が冷却されてしまうことによって、金型24内
でのホットランナー11a、11bの分岐点や、ノズル
3のところにおいて、分岐された樹脂の流量のバランス
が悪くなって、キャビティ13a、13b間の精度のバ
ラツキが発生するということがない。
【0045】(実施例2)図3は本発明の実施例2にお
けるノズルを示すもので、ノズル3の内部には、カート
リッジヒーター8が埋設されている。従って、ノズル3
は外部からバンドヒーター4により加熱され、内部から
はカートリッジヒーター8で加熱されることによって、
一層均一に樹脂が溶融されるという効果が得られる。な
お、上記の加熱手段はカートリッジヒーター8だけによ
るものではなく、任意なものであっても良い。
【0046】なお、本実施例において、ノズル3が設け
られる射出成形機は上述した実施例1におけるものと実
質的に同じであり、射出成形機は加熱シリンダ1と、ス
クリュウ2と、ノズル3と、バンドヒーター4と、溶融
樹脂が射出されるノズル口5と、溶融される前の樹脂ペ
レットを入れておくホッパー6と、溶融された樹脂が流
れる通路7などを有しており、ノズル3の内部の処に、
カートリッジヒーター8が埋設されている。ホッパー6
に入れられた樹脂ペレットは、バンドヒーター4が周囲
に設けられた加熱シリンダ1内で溶融され、加熱シリン
ダ1内をスクリュウ2によって押し出されて通路7を介
してノズル3のノズル口5の処で、さらにカートリッジ
ヒーター8によって好適に加熱されて、ノズル口5から
射出される。
【0047】(実施例3)また、上記の実施例1、2に
おいては、ノズル口5、5a、5bから射出された樹脂
は、スプルー10a、10b、ホットランナー11a、
11b、ゲート12a、12bを通って、キャビティ1
3a、13bに射出されるように説明されたが、上述の
廃材削除という観点からは、図5に示されるように、直
接に金型24’のキャビティ13a、13bのツバ部1
4a、14bのところに、ノズル口5a、5bから射出
しても良い。従って、この金型24’においては、先の
実施例2におけるゲート12a、12bが設けられてお
らず、スプルー10a、10bが金型24’のキャビテ
ィ13a、13bのツバ部14a、14bに連通されて
いる。
【0048】すなわち、実施例3における金型24’
は、図5に示されるように、固定側金型24’Aと可動
側金型24’Bとから成り、固定側金型24’Aは固定
側取付板15と固定側型板16とを有しており、可動側
金型24’Bは可動側型板17、圧力受け板18、スペ
ーサブロック19、可動側取付板20、エジェクタープ
レート21、22、複数個のエジェクターピン23など
を有している。さらに、固定側金型24’Aには、溶融
した樹脂を注入するためにノズル3が差し込まれる開口
部9と、スプルー10a、10bとが設けられていて、
ホットランナー11a、11bと、ゲート12a、12
bとは省略されており、スプルー10a、10bがキャ
ビティ13a、13bのツバ部14a、14bに直接に
連通されるように形成されている。可動側金型24’B
には、固定側金型24’Aとの間に、例えば、レンズの
ような成形品のためのキャビティ13a、13bが設け
られている。
【0049】以上に説明したように、本発明によれば、
射出成形機の加熱シリンダ1の先端に取付けられている
ノズル3の、溶融された樹脂の射出されるノズル口5
が、複数個あけられているノズル3を用いることによっ
て、多数個取りの成形を行うに際し、溶融されている状
態で、金型24、24’の各キャビティ13a、13b
に流れる樹脂が分岐されることにより、金型24、2
4’内を流動中、樹脂が冷却されてしまうことによっ
て、金型24、24’内でのホットランナー11a、1
1bの分岐点やノズル3の所において、分岐された樹脂
の流量バランスが悪くなって、キャビティ13a、13
b間の精度バラツキが発生するということがない。
【0050】また、上記複数個あけられているノズル口
5の中央にカートリッジヒーター8が埋設されているノ
ズル3を用いることにより、ノズル口5から射出される
樹脂の射出バランスが、よりいっそう優れたものになる
という効果が得られる。
【0051】さらに、加熱シリンダ1の先端に、溶融し
た樹脂が射出されるノズル口5が複数個あけられている
ノズル3を有する射出成形機を用いることによって、多
数個取りを行う際に、キャビティ13a、13b間のバ
ラツキを生じることなく射出成形できるという効果が得
られる。
【0052】また、多数個取りの成形をする際に、加熱
シリンダ1の先端に、溶融した樹脂が射出されるノズル
口5a、5bが、複数個あけられているノズル3を有す
る射出成形機を用いて行うことによって、キャビティ1
3a、13b間のバラツキのない多数個取りの成形がで
きるという効果がある。
【0053】さらにまた、このようなノズル3を用いる
ことによってスプルー10、10a、10bが短くな
る、あるいは、廃止できる、また、ホットランナー11
a、11bが廃止できるなど、廃材の削減になるという
効果も併せ持つことができる。
【0054】また、溶融されている状態で、各キャビテ
ィ13a、13bに流れる樹脂を分岐させるために、ホ
ットランナーのようなホットランナー11a、11bを
用いると、ホットランナー11a、11bの熱がキャビ
ティ13a、13bに影響しないように、断熱も含め
て、金型構造が複雑になるという欠点や、ホットランナ
ー11a、11b内の清掃が大変で、清掃を怠ると、ホ
ットランナー11a、11b内で焼けた樹脂が異物とし
て成形品内に入り、上記光学部品では、外観不良になる
という欠点を持っていたが、金型構造に関しては、シン
プルになり、ホットランナー11a、11bからの熱の
断熱を考慮する必要が無く、また、ノズル3の場合に
は、ホットランナー11a、11bに比較して、焼けた
樹脂の清掃除去が容易であるという利点も併せ持つこと
ができるものである。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1記載の射出成
形機のノズルは、射出成形機の加熱シリンダの先端に取
付けられるノズルの、溶融された樹脂の射出されるノズ
ル口が複数個配設されているので、多数個取りする際
に、キャビティ間のバラツキが生じることが無く、良好
に成形することができる。
【0056】本発明の請求項2記載の射出成形機のノズ
ルは、複数個配設されている前記ノズル口の中央にヒー
ターが埋設されているので、溶融されている状態で、各
キャビティに流れる樹脂を良好な状態で射出でき、かつ
良好な成形品を得ることができる。
【0057】本発明の請求項3記載の射出成形機のノズ
ルは、前記ノズル口が射出成形機の長手方向軸線を中心
として径方向に対称的に配設されているので、多数個取
りする際に、キャビティ間のバラツキが生じることが無
く、好適に成形することができる。
【0058】本発明の請求項4記載の射出成形機は、多
数個取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端に、溶
融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配設されてい
るノズルを有するので、多数個取りを行う際に、キャビ
ティ間のバラツキが生じることがなく、良好に射出成形
できる。
【0059】本発明の請求項5記載の射出成形機は、前
記ノズル口が前記加熱シリンダの長手方向軸線を中心と
して径方向に対称的に配設されているので、金型構造が
シンプルになり、ホットランナーなどのホットランナー
からの熱の断熱を考慮する必要が無く、ノズルの場合に
は、ホットランナーに比較して、焼けた樹脂の清掃除去
が容易になる。
【0060】本発明の請求項6記載の射出成形機は、複
数個配設されている前記ノズル口の中央にヒーターが埋
設されているので、溶融されている状態で、各キャビテ
ィに流れる樹脂を良好な状態で射出でき、好適な成形品
を得ることができる。
【0061】本発明の請求項7記載の射出成形用金型
は、固定側金型と可動側金型により成形品用のキャビテ
ィが形成され、前記固定側金型にノズルが差し込まれる
注入用の開口部が設けられ、該開口部から前記キャビテ
ィのホットランナー部分にスプルーが連通するよう延び
ているので、多数個取りする際に、キャビティ間のバラ
ツキが生じることが無く、良好に成形することができ
る。
【0062】本発明の請求項8記載の射出成形用金型
は、前記固定側金型と可動側金型により成形品用のキャ
ビティに、前記固定側金型にノズルが差し込まれる注入
用の開口部からスプルーが直接連通するように延びてい
るので、金型構造がシンプルになり、ホットランナー部
分からの熱の断熱を考慮する必要が無く、焼けた樹脂な
どの清掃除去が容易にできる。
【0063】本発明の請求項9記載の射出成形用金型
は、多数個取りの成形をするために前記キャビティが複
数個形成されているので、キャビティ間のバラツキが生
じることが無く良好に成形することができる。
【0064】本発明の請求項10記載の射出成形方法
は、多数個取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端
に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配設さ
れているノズルを有する射出成形機を用いて射出成形を
行うので、多数個取りを行う際に、キャビティ間のバラ
ツキが生じることなく良好に射出成形できる。
【0065】本発明の請求項11記載の射出成形方法
は、加熱シリンダの先端に、溶融した樹脂が射出される
ノズル口が複数個配設されているノズルを有する射出成
形機を用いて、該射出成形機のノズルを前記金型の開口
部に差し込んで射出成形を行うので、多数個取りする際
に、キャビティ間のバラツキが生じることが無く、好適
に成形することができる。
【0066】本発明の請求項12記載の射出成形方法
は、多数個取りの成形をする際に、加熱シリンダの先端
に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が複数個配設さ
れているノズルを有する射出成形機を用いて射出成形を
行うので、多数個取りを行う際に、キャビティ間のバラ
ツキが生じることがなく、良好に射出成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るノズルを有した射出成
形機のシリンダーを示す概略断面図である。
【図2】図1に示される射出成形機のシリンダーをノズ
ル側から見た正面図である。
【図3】本発明の実施例2に係るノズルを有した射出成
形機のシリンダーを示す概略断面図である。
【図4】図1に示されるノズルを用いた成形を説明する
ための、射出成形機のノズルと金型とを示す断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例3に係る金型構造を説明するた
めの、射出成形機のノズルと金型とを示す断面図であ
る。
【図6】従来のノズルを有する射出成形機のシリンダー
を示す概略断面図である。
【図7】図6の従来のノズルを用いた成形を説明するた
めの、射出成形機のノズルと金型とを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱シリンダ 2 スクリュウ 3 ノズル 4 バンドヒーター 5、5a、5b ノズル口 6 ホッパー 7 通路 8 カートリッジヒーター 9 開口部 10、10a、10b スプルー 11a、11b ホットランナー 12a、12b ゲート 13a、13b キャビティ 14a、14b ツバ部 15 固定側取付板 16 固定側型板 17 可動側型板 18 圧力受け板 19 スペーサブロック 20 可動側取付板 21 エジェクタープレート 22 エジェクタープレート 23 エジェクターピン 24、24’ 金型 24A、24’A 固定側金型 24B、24’B 可動側金型

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の加熱シリンダの先端に取付
    けられるノズルの、溶融された樹脂の射出されるノズル
    口が複数個配設されていることを特徴とする射出成形用
    ノズル。
  2. 【請求項2】 複数個配設されている前記ノズル口の中
    央にヒーターが埋設されていることを特徴とする請求項
    1記載の射出成形用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記ノズル口が射出成形機の長手方向軸
    線を中心として径方向に対称的に配設されていることを
    特徴とする請求項1記載の射出成形用ノズル。
  4. 【請求項4】 多数個取りの成形をする際に、加熱シリ
    ンダの先端に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が複
    数個配設されているノズルを有することを特徴とする射
    出成形機。
  5. 【請求項5】 前記ノズル口が前記加熱シリンダの長手
    方向軸線を中心として径方向に対称的に配設されている
    ことを特徴とする請求項4記載の射出成形機。
  6. 【請求項6】 複数個配設されている前記ノズル口の中
    央にヒーターが埋設されていることを特徴とする請求項
    4または5記載の射出成形機。
  7. 【請求項7】 固定側金型と可動側金型により成形品用
    のキャビティが形成され、前記固定側金型にノズルが差
    し込まれる注入用の開口部が設けられ、該開口部から前
    記キャビティのホットランナー部分にスプルーが連通す
    るよう延びていることを特徴とする射出成形用金型。
  8. 【請求項8】 前記固定側金型と可動側金型により形成
    される成形品用の前記キャビティに、前記固定側金型に
    ノズルが差し込まれる注入用の前記開口部からスプルー
    が直接連通するように延びていることを特徴とする請求
    項7記載の射出成形用金型。
  9. 【請求項9】 多数個取りの成形をするために前記キャ
    ビティが複数個形成されていることを特徴とする請求項
    7または8記載の射出成形用金型。
  10. 【請求項10】 多数個取りの成形をする際に、加熱シ
    リンダの先端に、溶融した樹脂が射出されるノズル口が
    複数個配設されているノズルを有する射出成形機を用い
    て射出成形を行うことを特徴とする射出成形方法。
  11. 【請求項11】 前記加熱シリンダの先端に、溶融した
    樹脂が射出される前記ノズル口が複数個配設されている
    ノズルを有する射出成形機を用いて、該射出成形機のノ
    ズルを前記金型の開口部に差し込んで射出成形を行うこ
    とを特徴とする請求項10記載の射出成形方法。
  12. 【請求項12】 多数個取りの成形をする際に、前記加
    熱シリンダの先端に、溶融した樹脂が射出される前記ノ
    ズル口が複数個配設されている前記ノズルを有する射出
    成形機を用いて射出成形を行うことを特徴とする請求項
    10または11記載の射出成形方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010184387A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Olympus Corp 射出成形用金型と射出成形方法
JP2014104709A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nissei Plastics Ind Co 射出成形機ノズル

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