JPH0691702A - 射出成形金型および成形方法 - Google Patents
射出成形金型および成形方法Info
- Publication number
- JPH0691702A JPH0691702A JP24448792A JP24448792A JPH0691702A JP H0691702 A JPH0691702 A JP H0691702A JP 24448792 A JP24448792 A JP 24448792A JP 24448792 A JP24448792 A JP 24448792A JP H0691702 A JPH0691702 A JP H0691702A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- gate
- runner
- cavity
- gates
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000465 moulding Methods 0.000 title claims description 40
- 238000002347 injection Methods 0.000 title claims description 11
- 239000007924 injection Substances 0.000 title claims description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 title description 7
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims abstract description 115
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims abstract description 115
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 claims description 28
- 230000006835 compression Effects 0.000 claims description 15
- 238000007906 compression Methods 0.000 claims description 15
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 9
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 claims description 2
- 125000006850 spacer group Chemical group 0.000 description 8
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 6
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 4
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 3
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 229910000975 Carbon steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 239000010962 carbon steel Substances 0.000 description 1
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 238000000748 compression moulding Methods 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 239000002826 coolant Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 239000000088 plastic resin Substances 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/27—Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
- B29C45/2701—Details not specific to hot or cold runner channels
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0025—Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0025—Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
- B29C2045/0032—Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks sequential injection from multiple gates, e.g. to avoid weld lines
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】レンズ等のような回転対称形の高精度光学部品
の射出成形品を、外観不良なく、高精度の回転対称性を
有して提供する。 【構成】成形金型を多点ゲートとし、射出・充填時には
そのうちの1点ゲートでキャビティ内に樹脂を充填し、
保圧工程ではキャビティに充填された樹脂に充填時間の
遅れや別に圧縮力を負荷することにより多点ゲートから
均一に圧力を負荷することで達成される。 【効果】ウェルドラインを発生させずに樹脂の圧力分布
を回転対称形にすることができる。これにより外観不良
がなく、回転対称性に優れたレンズをを実現できる効果
がある。
の射出成形品を、外観不良なく、高精度の回転対称性を
有して提供する。 【構成】成形金型を多点ゲートとし、射出・充填時には
そのうちの1点ゲートでキャビティ内に樹脂を充填し、
保圧工程ではキャビティに充填された樹脂に充填時間の
遅れや別に圧縮力を負荷することにより多点ゲートから
均一に圧力を負荷することで達成される。 【効果】ウェルドラインを発生させずに樹脂の圧力分布
を回転対称形にすることができる。これにより外観不良
がなく、回転対称性に優れたレンズをを実現できる効果
がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定金型と可動金型と
により構成されるキャビティ内へ樹脂を射出、注入して
成形品を得る射出成形に関するもので、特にレンズのよ
うな高精度で回転対称形の光学部品の精密射出成形に用
いる成形金型及び成形方法に関するものである。
により構成されるキャビティ内へ樹脂を射出、注入して
成形品を得る射出成形に関するもので、特にレンズのよ
うな高精度で回転対称形の光学部品の精密射出成形に用
いる成形金型及び成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ等の高精度光学部品の多数
個取りに用いる射出成形金型は、特開昭55−2597
3号公報、特開昭57−123031号公報に記載のよ
うに、金型中央から一点のサイドゲートを介して各キャ
ビティにプラスチック樹脂を充填する構造となってい
る。単なる射出成形用金型、射出後に圧縮する所謂射出
圧縮成形用金型とも基本的にこの構造を用いている。
個取りに用いる射出成形金型は、特開昭55−2597
3号公報、特開昭57−123031号公報に記載のよ
うに、金型中央から一点のサイドゲートを介して各キャ
ビティにプラスチック樹脂を充填する構造となってい
る。単なる射出成形用金型、射出後に圧縮する所謂射出
圧縮成形用金型とも基本的にこの構造を用いている。
【0003】図9は一般的な従来の成形金型の一例を示
す断面図である。同図において、1は固定型、2は可動
型、3はスペーサブロック、4は固定側取付板、6はキ
ャビティ、7はゲート(横向きなのでサイドゲートとい
う)、8はランナ、9はスプル、10は押出板、10A
は押出棒、11は空間である。
す断面図である。同図において、1は固定型、2は可動
型、3はスペーサブロック、4は固定側取付板、6はキ
ャビティ、7はゲート(横向きなのでサイドゲートとい
う)、8はランナ、9はスプル、10は押出板、10A
は押出棒、11は空間である。
【0004】かかる金型に図示せざる成形機から溶融樹
脂が射出、注入されるわけであるが、その際、溶融樹脂
は、スプル9、ランナ8、ゲート7を通過してキャビテ
ィ6内に充填される。その後、固定型1と可動型2を分
離し、押出板10を空間11内で上昇させると、それに
伴って押出棒10Aも上昇して、キャビティ6内に樹脂
が充填されることによって形成された成形品をキャビテ
ィ6の外へ取りだすことができる。
脂が射出、注入されるわけであるが、その際、溶融樹脂
は、スプル9、ランナ8、ゲート7を通過してキャビテ
ィ6内に充填される。その後、固定型1と可動型2を分
離し、押出板10を空間11内で上昇させると、それに
伴って押出棒10Aも上昇して、キャビティ6内に樹脂
が充填されることによって形成された成形品をキャビテ
ィ6の外へ取りだすことができる。
【0005】これは、レンズ面から樹脂を充填する訳に
はいかず、側面より充填せざるを得なく、また1つのキ
ャビティに複数のゲートを設けた所謂多点ゲートでは、
図10に示すようにキャビティ内で樹脂が接合するため
に、その結合部にウェルドラインが発生し、光学性能、
外観や冷却媒体との接触による亀裂発生等の問題点を生
じるためである。
はいかず、側面より充填せざるを得なく、また1つのキ
ャビティに複数のゲートを設けた所謂多点ゲートでは、
図10に示すようにキャビティ内で樹脂が接合するため
に、その結合部にウェルドラインが発生し、光学性能、
外観や冷却媒体との接触による亀裂発生等の問題点を生
じるためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、レ
ンズ形状の回転対称性の維持とウェルドラインの発生防
止を両立する配慮がなされていなかった。
ンズ形状の回転対称性の維持とウェルドラインの発生防
止を両立する配慮がなされていなかった。
【0007】従来の1点サイドゲートでは、本来回転対
称形であるべきレンズ形状の回転対称性を劣化させてい
た。その理由の1つは、充填が完了して保圧工程に移行
すると、樹脂が冷却されることにより生じる体積収縮の
分を保圧力で補充しており、その保圧力がゲート近辺に
負荷されるため、図11に示すように圧力分布が回転対
称形ではなくなる。この圧力分布によりレンズ形状の回
転対称性が崩れていた。
称形であるべきレンズ形状の回転対称性を劣化させてい
た。その理由の1つは、充填が完了して保圧工程に移行
すると、樹脂が冷却されることにより生じる体積収縮の
分を保圧力で補充しており、その保圧力がゲート近辺に
負荷されるため、図11に示すように圧力分布が回転対
称形ではなくなる。この圧力分布によりレンズ形状の回
転対称性が崩れていた。
【0008】また、レンズの回転対称性が劣化する別の
理由として、射出工程中に射出・充填される樹脂の圧力
による成形金型の変形がある。その変形の模式図を図1
2に示す。キャビティ6内でのレンズのような高精度部
品の成形では、樹脂には500〜1500kg/cm2程度
の圧力が負荷されている。金型中央部にはスプル9、ラ
ンナ8が存在し、ここを通過する樹脂の圧力を受ける。
しかしその外側は、固定型1と可動型2が完全に閉じて
いて、その間に空隙がないことから、樹脂が入り込むこ
とはなく、従って樹脂の圧力は受けない。
理由として、射出工程中に射出・充填される樹脂の圧力
による成形金型の変形がある。その変形の模式図を図1
2に示す。キャビティ6内でのレンズのような高精度部
品の成形では、樹脂には500〜1500kg/cm2程度
の圧力が負荷されている。金型中央部にはスプル9、ラ
ンナ8が存在し、ここを通過する樹脂の圧力を受ける。
しかしその外側は、固定型1と可動型2が完全に閉じて
いて、その間に空隙がないことから、樹脂が入り込むこ
とはなく、従って樹脂の圧力は受けない。
【0009】図12は、図9に示した如き成形金型に、
溶融樹脂12を射出、注入したときの状態を幾分誇大化
して示した断面図である。
溶融樹脂12を射出、注入したときの状態を幾分誇大化
して示した断面図である。
【0010】即ち図12において、注入樹脂12の圧力
により、固定型1と可動型2は、その中央部付近で外側
に反るような変形を受ける。矢印は樹脂の圧力の及ぶ方
向を示している。可動型2は押出板10の摺動する空間
11が背部にあるため変形が大きくなる。固定型1は可
動型2の場合のような背部空間は存在しないが、それで
も通常の金型材料である炭素鋼やステンレス鋼を用いた
場合、この変形量は数十ミクロン〜数百ミクロンとな
る。
により、固定型1と可動型2は、その中央部付近で外側
に反るような変形を受ける。矢印は樹脂の圧力の及ぶ方
向を示している。可動型2は押出板10の摺動する空間
11が背部にあるため変形が大きくなる。固定型1は可
動型2の場合のような背部空間は存在しないが、それで
も通常の金型材料である炭素鋼やステンレス鋼を用いた
場合、この変形量は数十ミクロン〜数百ミクロンとな
る。
【0011】このように金型が変形すると、キャビティ
6の中でも金型中央側と外側で樹脂の充填量が異なり、
図13の模式図に示すように、成形品13の厚さが部分
的に異なるという精度不良即ち成形品形状の回転対称性
が劣化する。
6の中でも金型中央側と外側で樹脂の充填量が異なり、
図13の模式図に示すように、成形品13の厚さが部分
的に異なるという精度不良即ち成形品形状の回転対称性
が劣化する。
【0012】この回転対称性の劣化は、レンズの場合、
レンズの光学性能のアンバランスを生じさせるもので、
画質の劣化を引き起こすという問題点が合った。
レンズの光学性能のアンバランスを生じさせるもので、
画質の劣化を引き起こすという問題点が合った。
【0013】本発明の目的は、上記の従来の問題点を解
決し、回転対称性を向上して、光学性能の優れたレンズ
を成形することができる射出成形金型および射出成形方
法を提供することにある。
決し、回転対称性を向上して、光学性能の優れたレンズ
を成形することができる射出成形金型および射出成形方
法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のにおいては、1点ゲートの利点と、多点ゲ
ートの利点を複合させた。すなわち、 1)射出成形金型において、 i )樹脂の充填時には1点ゲートとし、レンズ形状が形
成される保圧工程では多点ゲートとなる構造とした。こ
こでの多点ゲートとは、キャビティ内へ樹脂を注入する
入り口に限るわけではなく、キャビティ内の樹脂へ圧力
を負荷することのできるキャビティとの連絡口も含まれ
る。
め、本発明のにおいては、1点ゲートの利点と、多点ゲ
ートの利点を複合させた。すなわち、 1)射出成形金型において、 i )樹脂の充填時には1点ゲートとし、レンズ形状が形
成される保圧工程では多点ゲートとなる構造とした。こ
こでの多点ゲートとは、キャビティ内へ樹脂を注入する
入り口に限るわけではなく、キャビティ内の樹脂へ圧力
を負荷することのできるキャビティとの連絡口も含まれ
る。
【0015】ii)保圧工程での圧力としては、射出成形
機からの樹脂による圧力所謂保圧力や金型内に組み込ん
だ圧力発生装置等による圧縮力とした。
機からの樹脂による圧力所謂保圧力や金型内に組み込ん
だ圧力発生装置等による圧縮力とした。
【0016】iii)樹脂による保圧力を用いる場合には、
キャビティ充填に使用するゲートと、その他のゲートの
樹脂の到達時間に差がでる構造とした。
キャビティ充填に使用するゲートと、その他のゲートの
樹脂の到達時間に差がでる構造とした。
【0017】iv)その構造として、樹脂がゲートに到達
するまでの通路であるランナ部に樹脂の流動を制御する
ランナ開閉装置を設けた。
するまでの通路であるランナ部に樹脂の流動を制御する
ランナ開閉装置を設けた。
【0018】2)射出成形方法として、 i )樹脂を1点ゲートで充填し、樹脂がキャビティ内に
ほぼ充填された時点で、多点ゲートでキャビティ内の樹
脂に圧力を与える成形方法とした。
ほぼ充填された時点で、多点ゲートでキャビティ内の樹
脂に圧力を与える成形方法とした。
【0019】ii)このランナ開閉装置を、成形金型内に
充填された樹脂圧力あるいは射出成形機の充填圧力(油
圧力)から充填時を判定して、作動させることにした。
充填された樹脂圧力あるいは射出成形機の充填圧力(油
圧力)から充填時を判定して、作動させることにした。
【0020】以上に加えて、射出成形金型として次の事
項も効果があるとして、一部について併せて用いた。
項も効果があるとして、一部について併せて用いた。
【0021】v )ランナをキャビティより外周側にも設
けた。そのランナは成形金型の固定型や可動型の支点位
置よりも外側まで設けた。キャビティより外周側のキャ
ビティより外側のランナの投影面積を、中央側より大き
くした。
けた。そのランナは成形金型の固定型や可動型の支点位
置よりも外側まで設けた。キャビティより外周側のキャ
ビティより外側のランナの投影面積を、中央側より大き
くした。
【0022】vi)ランナの配置を同心円状にした。
【0023】
【作用】樹脂の充填時には1点ゲートとし、レンズ形状
が形成される保圧工程で多点ゲートとしたことで、樹脂
がキャビティ内にほぼ充填されるまで1点ゲートである
ため、ウェルドラインは発生しない。そしてその後多点
ゲートで樹脂に圧力を与えるため、圧力分布の回転対称
性は向上され、回転対称性の優れた成形品(レンズ)が
得られる。すなわち、ウェルドラインが無く、回転対称
性の優れたレンズが得られる。
が形成される保圧工程で多点ゲートとしたことで、樹脂
がキャビティ内にほぼ充填されるまで1点ゲートである
ため、ウェルドラインは発生しない。そしてその後多点
ゲートで樹脂に圧力を与えるため、圧力分布の回転対称
性は向上され、回転対称性の優れた成形品(レンズ)が
得られる。すなわち、ウェルドラインが無く、回転対称
性の優れたレンズが得られる。
【0024】ここで、保圧工程での圧力としては、射出
成形機からの樹脂による圧力所謂保圧力を用いた場合に
は、圧力発生源が同一であるため各ゲートでの樹脂に与
える圧力は同じであり、圧力分布の回転対称性は良い。
また、金型内に組み込んだ圧力発生装置による圧縮力を
用いる場合には、各々の圧力を別々の制御装置で制御
し、その値を一定とすることで圧力分布の回転対称性は
確保される。なお、この両者の組合せであっても圧力を
揃えることが可能である。
成形機からの樹脂による圧力所謂保圧力を用いた場合に
は、圧力発生源が同一であるため各ゲートでの樹脂に与
える圧力は同じであり、圧力分布の回転対称性は良い。
また、金型内に組み込んだ圧力発生装置による圧縮力を
用いる場合には、各々の圧力を別々の制御装置で制御
し、その値を一定とすることで圧力分布の回転対称性は
確保される。なお、この両者の組合せであっても圧力を
揃えることが可能である。
【0025】また、樹脂による保圧力を用いる場合に
は、キャビティ充填に使用するゲートと、その他のゲー
トの樹脂の到達時間に差がでるような構造としたことで
キャビティ内への充填時には1点ゲートの作用となり、
充填がほぼ完了した時点でその他のゲートに樹脂が到達
することで、多点ゲートの作用を実現することができ
る。
は、キャビティ充填に使用するゲートと、その他のゲー
トの樹脂の到達時間に差がでるような構造としたことで
キャビティ内への充填時には1点ゲートの作用となり、
充填がほぼ完了した時点でその他のゲートに樹脂が到達
することで、多点ゲートの作用を実現することができ
る。
【0026】樹脂がゲートに到達するまでの通路である
ランナ部に樹脂の流動を制御するランナ開閉装置を設
け、そのランナ開閉装置をキャビティ内に樹脂が充填さ
れるまで閉口状態とし、樹脂がほぼ充填された時点でラ
ンナ開閉装置を作動させて開口状態とすることで、樹脂
が閉口状態であったランナにも充填され、残りのゲート
まで到達し、多点ゲートでキャビティ内の樹脂に圧力を
負荷することができる。
ランナ部に樹脂の流動を制御するランナ開閉装置を設
け、そのランナ開閉装置をキャビティ内に樹脂が充填さ
れるまで閉口状態とし、樹脂がほぼ充填された時点でラ
ンナ開閉装置を作動させて開口状態とすることで、樹脂
が閉口状態であったランナにも充填され、残りのゲート
まで到達し、多点ゲートでキャビティ内の樹脂に圧力を
負荷することができる。
【0027】また、ランナをキャビティより外周側にも
設け、そのランナを成形金型の変形の支点よりも外側ま
で配置したことにより、樹脂圧力による金型変形でのキ
ャビティの固定型と可動型の傾きを小さくできる。図8
にその模式図を示す。ここでは原理を示すために金型を
板で表した。従来は、図12でも示したように、図8−
(a)に示すように金型中央部からキャビティ部まで、
スプル、ランナ、キャビティに充填された樹脂の圧力が
負荷されており、中央の変形が大きい。これに比較し
て、キャビティより外周側でかつ金型変形の支点よりも
外側までランナを設けたことで、図8−(b)に示すよ
うに外周部にも圧力が負荷される。この外周ランナ部に
充填される樹脂の圧力による金型の変形方向は、前述の
金型中央からキャビティまでの樹脂の圧力による変形方
向とは逆方向である。即ち、金型の変形は相殺され、小
さくなる。したがって、成形されたレンズは厚さの回転
対称性が優れている。なお、キャビティより外周側のラ
ンナの投影面積を、中央側より大きくすると、外周ラン
ナに充填された樹脂による圧力が大きくなり、相殺効果
が大きくなる。
設け、そのランナを成形金型の変形の支点よりも外側ま
で配置したことにより、樹脂圧力による金型変形でのキ
ャビティの固定型と可動型の傾きを小さくできる。図8
にその模式図を示す。ここでは原理を示すために金型を
板で表した。従来は、図12でも示したように、図8−
(a)に示すように金型中央部からキャビティ部まで、
スプル、ランナ、キャビティに充填された樹脂の圧力が
負荷されており、中央の変形が大きい。これに比較し
て、キャビティより外周側でかつ金型変形の支点よりも
外側までランナを設けたことで、図8−(b)に示すよ
うに外周部にも圧力が負荷される。この外周ランナ部に
充填される樹脂の圧力による金型の変形方向は、前述の
金型中央からキャビティまでの樹脂の圧力による変形方
向とは逆方向である。即ち、金型の変形は相殺され、小
さくなる。したがって、成形されたレンズは厚さの回転
対称性が優れている。なお、キャビティより外周側のラ
ンナの投影面積を、中央側より大きくすると、外周ラン
ナに充填された樹脂による圧力が大きくなり、相殺効果
が大きくなる。
【0028】また、ランナの配置を同心円状にしたこと
により、ランナ部の樹脂の圧力による金型の変形の回転
対称性が向上されるため、成形レンズの回転対称性が向
上できる。
により、ランナ部の樹脂の圧力による金型の変形の回転
対称性が向上されるため、成形レンズの回転対称性が向
上できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図により説明する。
【0030】まず、ウェルドラインを発生させずに保圧
工程時の樹脂の圧力分布の回転対称性を向上した実施例
について説明する。
工程時の樹脂の圧力分布の回転対称性を向上した実施例
について説明する。
【0031】図1は本発明の成形金型の1実施例を示す
縦断面図である。成形金型として固定型1、可動型2、
スペーサブロック3、固定型取付板4、可動型取付板
5、押出板10、突出ピン14から構成されている。
縦断面図である。成形金型として固定型1、可動型2、
スペーサブロック3、固定型取付板4、可動型取付板
5、押出板10、突出ピン14から構成されている。
【0032】固定型1には、図示せざる成形機から射出
される溶融樹脂が通過するスプル9が設けてある。また
可動型2には同様に樹脂が流動するランナ8、ゲート
7、そして最終的に樹脂を成形品形状に賦形するキャビ
ティ6が設けてある。可動型2、スペーサブロック3お
よび可動型取付板5に囲まれた空間11は押出板10が
成形品を突出ピン14により突き出す時に摺動するため
の空間である。ここでゲート7は、1つのキャビティ6
に複数のゲートを設けてある。
される溶融樹脂が通過するスプル9が設けてある。また
可動型2には同様に樹脂が流動するランナ8、ゲート
7、そして最終的に樹脂を成形品形状に賦形するキャビ
ティ6が設けてある。可動型2、スペーサブロック3お
よび可動型取付板5に囲まれた空間11は押出板10が
成形品を突出ピン14により突き出す時に摺動するため
の空間である。ここでゲート7は、1つのキャビティ6
に複数のゲートを設けてある。
【0033】さらに可動型2にはランナ8の一部にラン
ナ開閉装置15が組み込まれている。ランナ開閉装置1
5は、ランナ開閉制御装置16に接続されている。
ナ開閉装置15が組み込まれている。ランナ開閉装置1
5は、ランナ開閉制御装置16に接続されている。
【0034】図2は、図1の成形金型における可動型2
のパーティング面の平面図である。可動型2には、複数
のキャビティ6が設けてあり、各々のキャビティには4
つのゲート7a,7b,7c,7dが設けてある。スプ
ル9と前記の1つのキャビティに設けた4つのゲートの
うちの1つのゲート7aは、ランナ8にて直接連結され
ている。残りの3つのゲート7b,7c,7dとスプル
9を結ぶランナ8の途中にランナ開閉装置15が設けて
ある。
のパーティング面の平面図である。可動型2には、複数
のキャビティ6が設けてあり、各々のキャビティには4
つのゲート7a,7b,7c,7dが設けてある。スプ
ル9と前記の1つのキャビティに設けた4つのゲートの
うちの1つのゲート7aは、ランナ8にて直接連結され
ている。残りの3つのゲート7b,7c,7dとスプル
9を結ぶランナ8の途中にランナ開閉装置15が設けて
ある。
【0035】以上のように構成された成形金型の動作を
説明する。
説明する。
【0036】成形機で溶融された樹脂がスプル9、ラン
ナ8を通過する。この時、ランナ開閉装置15はランナ
を閉口状態にしている。即ち、ゲート7b,7c,7d
に向かって充填された樹脂はランナ開閉装置15の位置
で停止する。一方、ゲート7aに向かって充填された樹
脂12は、妨げるものがないため、ゲート7aを通過
し、キャビティ6内に充填され始め、図3−(a)に示
すような状態となる。
ナ8を通過する。この時、ランナ開閉装置15はランナ
を閉口状態にしている。即ち、ゲート7b,7c,7d
に向かって充填された樹脂はランナ開閉装置15の位置
で停止する。一方、ゲート7aに向かって充填された樹
脂12は、妨げるものがないため、ゲート7aを通過
し、キャビティ6内に充填され始め、図3−(a)に示
すような状態となる。
【0037】予めランナ開閉制御装置16には射出開始
から所定の時間が経過したときに閉口状態から開口状態
に切り替わるようにセットされている。射出成形機より
射出開始信号を受け取って、所定の時間が経過した時
に、ランナ開閉制御装置16はランナ開閉装置15に信
号を送り、ランナ開閉装置15を作動させる。即ち、ラ
ンナを開口にし、樹脂の流動が可能となる。
から所定の時間が経過したときに閉口状態から開口状態
に切り替わるようにセットされている。射出成形機より
射出開始信号を受け取って、所定の時間が経過した時
に、ランナ開閉制御装置16はランナ開閉装置15に信
号を送り、ランナ開閉装置15を作動させる。即ち、ラ
ンナを開口にし、樹脂の流動が可能となる。
【0038】これにより一旦停止した樹脂12’は再び
流動を始め、ゲート7b,7c,7dに向かう。この樹
脂12’がゲート7b,7c,7dに近づいた時には、
図3−(b)に示すようにゲート7aから充填された樹
脂はキャビティ6を充填させて、ゲート7b,7c,7
dにも侵入している。
流動を始め、ゲート7b,7c,7dに向かう。この樹
脂12’がゲート7b,7c,7dに近づいた時には、
図3−(b)に示すようにゲート7aから充填された樹
脂はキャビティ6を充填させて、ゲート7b,7c,7
dにも侵入している。
【0039】従って、ゲート7aから充填された樹脂1
2と、ゲート7b,7c,7dに向かった樹脂12’
は、キャビティ6の外で結合する。即ち、樹脂の接合に
よって発生するウェルドラインは、成形品には発生しな
い。
2と、ゲート7b,7c,7dに向かった樹脂12’
は、キャビティ6の外で結合する。即ち、樹脂の接合に
よって発生するウェルドラインは、成形品には発生しな
い。
【0040】この後、樹脂の冷却による収縮が発生する
が、それを補うための保圧力が成形機から負荷される。
4つのゲートともランナ8、スプル9を介して保圧力を
樹脂に伝達することができる。従って、保圧力を4方向
から与えることができるため、成形品に圧力分布の回転
対称性が優れる。
が、それを補うための保圧力が成形機から負荷される。
4つのゲートともランナ8、スプル9を介して保圧力を
樹脂に伝達することができる。従って、保圧力を4方向
から与えることができるため、成形品に圧力分布の回転
対称性が優れる。
【0041】樹脂の冷却後、金型が開かれ、成形品が取
り出される。その後、金型が再び閉じられ、その型閉信
号を成形機より受け取って、ランナ開閉制御装置16は
ランナ開閉装置15に信号を送り、ランナ開閉装置15
を作動させる。即ち、ランナを閉口にし、元の状態にも
どる。
り出される。その後、金型が再び閉じられ、その型閉信
号を成形機より受け取って、ランナ開閉制御装置16は
ランナ開閉装置15に信号を送り、ランナ開閉装置15
を作動させる。即ち、ランナを閉口にし、元の状態にも
どる。
【0042】ここで、前述したようにランナ開閉装置1
5によって樹脂が一旦停止するが、停止時間が短かく、
その間の樹脂の冷却が僅かであれば特に問題とはならな
い。
5によって樹脂が一旦停止するが、停止時間が短かく、
その間の樹脂の冷却が僅かであれば特に問題とはならな
い。
【0043】図2の実施例では、他のキャビティも含め
て充填が遅れるゲート7b,7c,7dを一括して、1
つのランナ開閉装置15で制御したが、別の実施例とし
て図4に示すように各ゲート毎にランナ開閉装置15
b,15c,15dを設けた。ここで、ランナ開閉装置
15b,15c,15dをゲート7b,7c,7dに近
接して配置した。またキャビティ内に圧力センサ(図示
せず)を組み込んだ。充填された樹脂12の圧力を測定
し、その圧力が所定の値まで上昇したとき即ちキャビテ
ィ内に充填された樹脂12がさらにランナ開閉装置15
b,15c,15dの位置まで充填されたときに、キャ
ビティ内に樹脂がほぼ充填されたと判断し、ランナ開閉
制御装置16により、ランナ開閉装置15b,15c,
15dを動作させた。その他の動作については、図2の
実施例と同じである。
て充填が遅れるゲート7b,7c,7dを一括して、1
つのランナ開閉装置15で制御したが、別の実施例とし
て図4に示すように各ゲート毎にランナ開閉装置15
b,15c,15dを設けた。ここで、ランナ開閉装置
15b,15c,15dをゲート7b,7c,7dに近
接して配置した。またキャビティ内に圧力センサ(図示
せず)を組み込んだ。充填された樹脂12の圧力を測定
し、その圧力が所定の値まで上昇したとき即ちキャビテ
ィ内に充填された樹脂12がさらにランナ開閉装置15
b,15c,15dの位置まで充填されたときに、キャ
ビティ内に樹脂がほぼ充填されたと判断し、ランナ開閉
制御装置16により、ランナ開閉装置15b,15c,
15dを動作させた。その他の動作については、図2の
実施例と同じである。
【0044】ランナ開閉装置15としては、油圧シリン
ダを用いて上下(あるいは前後)に摺動する装置などが
ある。ランナを開閉する作用を有する装置であれば、方
式は問わない。
ダを用いて上下(あるいは前後)に摺動する装置などが
ある。ランナを開閉する作用を有する装置であれば、方
式は問わない。
【0045】また、ランナ開閉装置15は各キャビティ
に設けたゲートの内の1つを除いた残りのゲートへの樹
脂の到達時間を遅らす機能を有していれば、例えばゲー
ト開閉装置やランナ長可変装置等の他の装置でも構わな
い。単にランナ長さを長くしてあるだけでは、成形条件
に制限ができるため好ましくない。
に設けたゲートの内の1つを除いた残りのゲートへの樹
脂の到達時間を遅らす機能を有していれば、例えばゲー
ト開閉装置やランナ長可変装置等の他の装置でも構わな
い。単にランナ長さを長くしてあるだけでは、成形条件
に制限ができるため好ましくない。
【0046】図5は本発明の成形金型の別の実施例を示
す縦断面図である。金型構成は図1の実施例とほぼ同じ
である。可動型2に樹脂溜り部19が設けられており、
樹脂溜り部19の背部には、圧縮装置17が組み込まれ
ている。圧縮装置17は樹脂溜り部19圧縮装置17
は、圧縮制御装置18に接続されている。
す縦断面図である。金型構成は図1の実施例とほぼ同じ
である。可動型2に樹脂溜り部19が設けられており、
樹脂溜り部19の背部には、圧縮装置17が組み込まれ
ている。圧縮装置17は樹脂溜り部19圧縮装置17
は、圧縮制御装置18に接続されている。
【0047】図6は、図5の成形金型における可動型2
のパーティング面の平面図である。各キャビティには図
2、図4の実施例と同様に4つのゲート7a,7b,7
c,7dが設けてある。ただし、スプル9と連結された
ランナ8に接続されているのはゲート7aのみである。
残りの3つのゲート7b,7c,7dは樹脂溜り部19
b,19c,19dに接続されている。
のパーティング面の平面図である。各キャビティには図
2、図4の実施例と同様に4つのゲート7a,7b,7
c,7dが設けてある。ただし、スプル9と連結された
ランナ8に接続されているのはゲート7aのみである。
残りの3つのゲート7b,7c,7dは樹脂溜り部19
b,19c,19dに接続されている。
【0048】以上のように構成された成形金型の動作を
説明する。
説明する。
【0049】成形機で溶融された樹脂がスプル9、ラン
ナ8を通過し、ゲート7aを介して、キャビティ6内に
注入される。キャビティ6内に充填された樹脂はさらに
ゲート7b,7c,7dを介して、樹脂溜り部19b,
19c,19dに充填される。1点ゲートであるのでウ
ェルドラインは発生しない。
ナ8を通過し、ゲート7aを介して、キャビティ6内に
注入される。キャビティ6内に充填された樹脂はさらに
ゲート7b,7c,7dを介して、樹脂溜り部19b,
19c,19dに充填される。1点ゲートであるのでウ
ェルドラインは発生しない。
【0050】予め圧縮制御装置18には射出開始から所
定の時間が経過したときに樹脂溜り部19b,19c,
19dに充填された樹脂12に圧縮圧力を負荷するよう
に作用するようにセットされている。射出成形機より射
出開始信号を受け取って、所定の時間が経過した時に、
圧縮制御装置18は圧縮装置17に信号を送り、圧縮装
置17を作動させる。即ち、圧縮装置17で樹脂溜り部
19の樹脂に圧縮圧力を負荷する。この圧縮圧力を成形
機からゲート7aを介して樹脂に負荷される保圧力と同
じ値とすることにより、4つのゲート7a,7b,7
c,7dからキャビティ6内の樹脂12に与える圧力が
等しくなり、樹脂の圧力分布の対称性が保たれる。
定の時間が経過したときに樹脂溜り部19b,19c,
19dに充填された樹脂12に圧縮圧力を負荷するよう
に作用するようにセットされている。射出成形機より射
出開始信号を受け取って、所定の時間が経過した時に、
圧縮制御装置18は圧縮装置17に信号を送り、圧縮装
置17を作動させる。即ち、圧縮装置17で樹脂溜り部
19の樹脂に圧縮圧力を負荷する。この圧縮圧力を成形
機からゲート7aを介して樹脂に負荷される保圧力と同
じ値とすることにより、4つのゲート7a,7b,7
c,7dからキャビティ6内の樹脂12に与える圧力が
等しくなり、樹脂の圧力分布の対称性が保たれる。
【0051】以上の実施例では、全て4ゲートとしたが
ゲートの数は、複数であれば制限はない。
ゲートの数は、複数であれば制限はない。
【0052】次に金型変形を低減してレンズ形状の回転
対称性を向上した実施例について説明する。
対称性を向上した実施例について説明する。
【0053】図7は本発明の成形金型の1実施例を示す
縦断面図である。構成は図1の示した実施例と同じであ
る。ここで可動型2はスペーサブロック3の位置より外
周に伸びている。また可動型2に設けられたランナ8の
位置がスペーサブロック3の位置より外周に伸びてい
る。
縦断面図である。構成は図1の示した実施例と同じであ
る。ここで可動型2はスペーサブロック3の位置より外
周に伸びている。また可動型2に設けられたランナ8の
位置がスペーサブロック3の位置より外周に伸びてい
る。
【0054】この成形金型の動作は図1の実施例と同じ
である。ここでスペーサブロック3の位置より外周に伸
びたランナ8に充填された樹脂の圧力により金型の変形
量が低減された。この金型の場合、可動型2の樹脂圧力
による変形の支点は、スペーサブロック3と可動型2の
接点である。その接点より外側に設けたランナに充填さ
れた樹脂の圧力によって、図8に示した原理図で説明し
たように、金型変形は低減され、成形品の厚さの均一化
即ち回転対称性が向上した。
である。ここでスペーサブロック3の位置より外周に伸
びたランナ8に充填された樹脂の圧力により金型の変形
量が低減された。この金型の場合、可動型2の樹脂圧力
による変形の支点は、スペーサブロック3と可動型2の
接点である。その接点より外側に設けたランナに充填さ
れた樹脂の圧力によって、図8に示した原理図で説明し
たように、金型変形は低減され、成形品の厚さの均一化
即ち回転対称性が向上した。
【0055】図2で示したように各キャビティへのゲー
トが増えたことによりランナがキャビティの周囲に設け
られたことで、図7に示すような配置にすることは、有
利である。
トが増えたことによりランナがキャビティの周囲に設け
られたことで、図7に示すような配置にすることは、有
利である。
【0056】またこのキャビティの周囲に設けたランナ
を同心円状に近似して配置することで、さらに回転対称
性が向上できた。
を同心円状に近似して配置することで、さらに回転対称
性が向上できた。
【0057】以上のように、各キャビティのゲートを複
数とし、射出充填時にはそのうちの1つのみを使用し、
保圧工程では複数のゲートから均一の圧力を負荷でき、
さらにランナの配置を金型変形の支点より外側に配置す
ることにより金型の変形量を低減することができたた
め、外観が良好で、形状の回転対称性が良いために高画
質が得られるレンズ等を提供することができた。
数とし、射出充填時にはそのうちの1つのみを使用し、
保圧工程では複数のゲートから均一の圧力を負荷でき、
さらにランナの配置を金型変形の支点より外側に配置す
ることにより金型の変形量を低減することができたた
め、外観が良好で、形状の回転対称性が良いために高画
質が得られるレンズ等を提供することができた。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ウ
ェルドラインの発生を起こさずに、樹脂に回転対称形に
圧力を負荷するとともに、金型変形による厚さ分布を低
減できるので、回転対称性の優れた高精度成形品を得る
ことができる。
ェルドラインの発生を起こさずに、樹脂に回転対称形に
圧力を負荷するとともに、金型変形による厚さ分布を低
減できるので、回転対称性の優れた高精度成形品を得る
ことができる。
【0059】これにより、レンズ等の回転対称形の高精
度光学部品が得られた。
度光学部品が得られた。
【図1】本発明による成形金型の一実施例を示す縦断面
図である。
図である。
【図2】図1の実施例の成形金型のパーティング面の一
部を示す平面図である。
部を示す平面図である。
【図3】図2の実施例の成形金型のパーティング面の一
部の動作を示す平面図である。
部の動作を示す平面図である。
【図4】本発明による成形金型の別の実施例のパーティ
ング面の一部を示す平面図である。
ング面の一部を示す平面図である。
【図5】本発明による成形金型の別の実施例を示す縦断
面図である。
面図である。
【図6】図5の実施例の成形金型のパーティング面を示
す平面図である。
す平面図である。
【図7】本発明による成形金型の別の実施例を示す縦断
面図である。
面図である。
【図8】本発明による成形金型の動作原理説明図であ
る。
る。
【図9】従来の成形金型を示す縦断面図である。
【図10】従来の多点ゲートの欠点を示す平面図であ
る。
る。
【図11】従来の1点ゲートの欠点を示す平面図であ
る。
る。
【図12】従来の成形金型の変形を示す縦断面図であ
る。
る。
【図13】従来の成形金型による成形品の縦断面図であ
る。
る。
1…固定型、 2…可動型、 3…スペーサブロック、 6…キャビティ、 7…ゲート、 8…ランナ、 9…スプル、 12…樹脂、 13…成形品、 15…ランナ開閉装置、 16…ランナ開閉制御装置、 17…圧縮装置、 18…圧縮制御装置、 19…樹脂溜り。
Claims (9)
- 【請求項1】固定金型と可動金型とにより構成されるキ
ャビティ内へスプル、ランナ、ゲートを介して樹脂を射
出、注入して成形品を得る射出成形金型において、 キャビティ1つ当りに複数のゲートを設け、各々のキャ
ビティが有する前記複数のゲートの内の1つを除いたゲ
ートとスプルを連結する間に、樹脂の流動を制御する装
置を、具備したことを特徴とする射出成形金型。 - 【請求項2】請求項1記載の射出成形金型において、 前記樹脂の流動の制御装置が、樹脂が、前記ゲートに到
達する時間を制御することを特徴とする射出成形金型。 - 【請求項3】固定金型と可動金型とにより構成されるキ
ャビティ内へスプル、ランナ、ゲートを介して樹脂を射
出、注入して成形品を得る射出成形金型において、 キャビティ1つ当りに複数のゲートを設け、各々のキャ
ビティが有する前記複数のゲートの内の1つのゲートを
ランナでスプルと連結し、残りのゲートは前記スプルと
は連結されない樹脂溜り部と連結し、該樹脂溜り部を圧
縮する圧縮装置を、具備したことを特徴とする射出成形
金型。 - 【請求項4】固定金型と可動金型とにより構成されるキ
ャビティ内へスプル、ランナ、ゲートを介して樹脂を射
出、注入して成形品を得る射出成形金型において、 前記ランナの一部を、充填された樹脂の圧力にるて該成
形金型の変形の支点となる位置よりも、外周側に配置し
たことを特徴とする射出成形金型。 - 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
記載の射出成形金型において、 前記ランナを、円形に近似して配置したことを特徴とす
る射出成形金型。 - 【請求項6】固定金型と可動金型とにより構成されるキ
ャビティ内へスプル、ランナ、ゲートを介して樹脂を射
出、注入して成形品を得る射出成形方法において、 キャビティ1つ当りに複数のゲートを設け、注入される
樹脂が前記キャビティ内に充填されるまでは、前記複数
のゲートのうちの1つのゲートのみから樹脂を前記キャ
ビティ内に注入し、キャビティ充填後に、前記樹脂の注
入に使用されないゲートを含めて、前記充填された樹脂
に圧力を負荷することを特徴とする射出成形方法。 - 【請求項7】請求項6の射出成形方法において、 前記充填に使用されないゲートを、該充填に使用されな
いゲートまでの樹脂の到達時間を前記充填に使用された
ゲートへの到達時間より遅らせることにより生じさせる
ことを特徴とする射出成形方法。 - 【請求項8】請求項6又は請求項7の射出成形方法にお
いて、 前記充填完了後に、前記各ゲートから前記充填された樹
脂に負荷する圧力を、全て成形機からの保圧力で与える
ことを特徴とする射出成形方法。 - 【請求項9】請求項6の射出成形方法において、 前記充填に使用されないゲートを、スプルと連結しない
樹脂溜り部と連結し、該樹脂溜り部を圧縮する圧縮装置
による圧縮力により、前記充填に使用されないゲートか
ら前記充填された樹脂に負荷する圧力を与えることを特
徴とする射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24448792A JPH0691702A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 射出成形金型および成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24448792A JPH0691702A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 射出成形金型および成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0691702A true JPH0691702A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17119402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24448792A Pending JPH0691702A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 射出成形金型および成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0691702A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000067004A1 (en) * | 1999-05-03 | 2000-11-09 | General Electric Company | System and method to quantify appearance defects in molded plastic parts |
JP2006335014A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Central Fine Tool:Kk | プラスチックレンズの成形装置およびその成形方法 |
KR100809384B1 (ko) * | 2001-07-12 | 2008-03-05 | 한라공조주식회사 | 사출 금형 |
JP2009251173A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-10-29 | Konica Minolta Holdings Inc | レンズアレイシート |
JP2014027980A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Torque Seimitsu Kogyo Kk | 医療用エラストマー弾性栓体およびこの栓体とキャップとを溶着一体化したエラストマー栓およびそれらの製造方法 |
WO2015046074A1 (ja) * | 2013-09-24 | 2015-04-02 | オリンパス株式会社 | 射出成形方法と射出成形型 |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP24448792A patent/JPH0691702A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000067004A1 (en) * | 1999-05-03 | 2000-11-09 | General Electric Company | System and method to quantify appearance defects in molded plastic parts |
KR100809384B1 (ko) * | 2001-07-12 | 2008-03-05 | 한라공조주식회사 | 사출 금형 |
JP2006335014A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Central Fine Tool:Kk | プラスチックレンズの成形装置およびその成形方法 |
JP2009251173A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-10-29 | Konica Minolta Holdings Inc | レンズアレイシート |
JP2014027980A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Torque Seimitsu Kogyo Kk | 医療用エラストマー弾性栓体およびこの栓体とキャップとを溶着一体化したエラストマー栓およびそれらの製造方法 |
WO2015046074A1 (ja) * | 2013-09-24 | 2015-04-02 | オリンパス株式会社 | 射出成形方法と射出成形型 |
JPWO2015046074A1 (ja) * | 2013-09-24 | 2017-03-09 | オリンパス株式会社 | 射出成形方法と射出成形型 |
TWI580553B (zh) * | 2013-09-24 | 2017-05-01 | Olympus Corp | Injection molding method and injection molding die |
US10022926B2 (en) | 2013-09-24 | 2018-07-17 | Olympus Corporation | Injection molding method and injection molding die |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR940010712B1 (ko) | 열가소성 수지의 사출 성형방법 및 장치 | |
CA1234466A (en) | Stabilized core injection molding | |
JPH05228970A (ja) | 射出圧縮成形法、これに用いる射出成形金型及び射出圧縮成形機 | |
EP1360057B1 (en) | Mould and method for injection-compression moulding | |
US5922266A (en) | Injection molding | |
JP3260072B2 (ja) | レンズの射出圧縮成形方法 | |
US6645417B1 (en) | Gateless molding | |
JPH0691702A (ja) | 射出成形金型および成形方法 | |
JPH0684031B2 (ja) | 射出成形方法 | |
JP2002316347A (ja) | 金型装置および射出成形方法 | |
US5849344A (en) | Injection molding apparatus | |
JPH06238711A (ja) | プラスチックの射出成形方法および装置 | |
JPH044117A (ja) | 成形金型、該金型用の射出成形機及び成形品 | |
JPH0740393A (ja) | 射出成形方法および成形金型 | |
JPH10286858A (ja) | 射出成形装置 | |
JPH03193428A (ja) | 射出成形用金型 | |
JP2002067112A (ja) | 多数個取り成形品の射出圧縮成形方法及び射出圧縮成形装置 | |
JPH0435922A (ja) | 射出圧縮成形方法及び装置 | |
JPS615913A (ja) | 円板状記録媒体基板成形装置 | |
JPH09174607A (ja) | 射出成形方法 | |
JPH11333898A (ja) | 射出成形用金型 | |
JPH0994856A (ja) | 射出成形用金型 | |
JPH08309791A (ja) | 複層成形方法 | |
JPS60159021A (ja) | プラスチツクレンズの製造金型 | |
JPH0752205A (ja) | 射出成形用金型 |