JPH09205381A - 平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるための方法およびシステム - Google Patents

平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるための方法およびシステム

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JPH09205381A
JPH09205381A JP8286704A JP28670496A JPH09205381A JP H09205381 A JPH09205381 A JP H09205381A JP 8286704 A JP8286704 A JP 8286704A JP 28670496 A JP28670496 A JP 28670496A JP H09205381 A JPH09205381 A JP H09205381A
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frequency signal
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アンソニー ペロー ジョン
Jr Richard L Clouse
リーランド クロウズ ジュニア リチャード
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マイロン ルーディッシュ ロナルド
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/20Power amplifiers, e.g. Class B amplifiers, Class C amplifiers
    • H03F3/24Power amplifiers, e.g. Class B amplifiers, Class C amplifiers of transmitter output stages
    • H03F3/245Power amplifiers, e.g. Class B amplifiers, Class C amplifiers of transmitter output stages with semiconductor devices only

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Abstract

(57)【要約】 【課題】散逸的出力損失をもたらす構成要素を取り除い
た構成とし、増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高
める。 【解決手段】1つの周期的な時変入力信号に応答し、こ
れに応じて少なくとも2つの出力信号を生成するプッシ
ュプル式のB級の電力増幅器回路(Q1、Q2)と、入
力信号の第2の高調波において比較的に高いインピーダ
ンスを示す平衡アンテナ(22、24)と、平衡アンテ
ナ(22、24)に少なくとも2つの出力信号を供給す
るために電力増幅器回路(Q1、Q2)と平衡アンテナ
(22、24)との間に適宜に連結された少なくとも1
本の伝送線(20)とを有する。この少なくとも1本の
伝送線(20)は、入力信号の波長の1/8であるかま
たはその奇数倍である長さを有し、これにより入力信号
の第2の高調波において実質的な短絡を電力増幅器回路
(Q1、Q2)にもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平衡増幅器によっ
て駆動される平衡アンテナの動作に関し、特に、平衡増
幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるための方法
とシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】無線周波数(RF)信号を増幅するため
に、この信号がアンテナを経由して自由空間に発放射さ
れる前に、プッシュプル式の平衡構造のB級の電力増幅
器を用いることは、従来技術においてよく知られてい
る。出力信号が入力波の50%(180度)を超えて入
力信号の一次関数であるB級の電力増幅器は、非常に高
い出力効率を示す可能性がある。増幅器の直流入力に対
する増幅器の無線周波数の出力の比として定義されるこ
の出力効率は、論理的限界である78.5%に達し得る
こともまたよく知られている。金属−半導体電界効果ト
ランジスタ(MOSトランジスタ)や高電子移動トラン
ジスタ(HEMT)または双極接合トランジスタ(BJ
T)を用いて設計された電力増幅器は、このような論理
効率を示し得るものとして知られている。
【0003】なお、トランジスタ装置は固有な非線形性
を持つために、B級の電力増幅器の出力信号は著しい高
調波ひずみを受ける。このひずみは複数の高調波成分の
形態をなし、これらの成分はトランジスタ装置に関連す
る出力電圧と電流の信号内に存在する。このためB級の
電力増幅器のプッシュプル動作は、互いに相殺し合うよ
うに位相の異なるこれらの成分を合成することによっ
て、これらの望ましくない高調波周波数成分、特に第2
の高調波負荷電圧を消去するようになっている。従来の
B級のプッシュプル式増幅器においては、この相殺効果
は180°出力コンバイナを用いて行われ、このコンバ
イナで各パワートランジスタの第2の高調波負荷電圧が
合成されて消去されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術には以下のような課題がある。
【0005】上述したように、プッシュプル式のB級の
電力増幅器により発生される第2の高調波負荷電圧が適
宜に制止されなければ増幅器の効率が低下することにな
り、このために効率の最高水準が約64%ほどに限定さ
れることもある。そこで、従来は出力コンバイナなどを
設けて、第2の高調波負荷電圧を消去するような構成に
なっていた。
【0006】しかし、この出力コンバイナは、第2の高
調波負荷電圧を消去する時に著しい散逸的出力損失をも
たらす原因ともなる。特に、マイクロ波周波数において
は、出力コンバイナの存在はほぼ25%程度増幅器の効
率を低下させる要因となっており、その結果、増幅器の
極限出力効率はほぼ59%に制限されてしまう。したが
って、出力効率の低下は出力コンバイナに関連するこの
損失とあいまって、増幅段階の極限出力効率を50%以
下に減少させていた。
【0007】また、アンテナを駆動させるための従来の
システムには、他の幾つかの必要な構成要素が含まれて
いる。例えば、増幅器とコンバイナのインピーダンスを
整合させるために、プッシュプル式のB級の電力増幅器
と出力コンバイナとの間にはインピーダンス整合回路網
が設けられる。さらに、出力コンバイナから来る不平衡
給電を平衡アンテナに関連する平衡負荷に変換するため
に、バラン(平衡−不平衡変換器)を用いることもあ
る。更にまた、従来のシステムでは、出力コンバイナと
バランとの間に高調波フィルタを配置することによって
高調波の追加濾過を行うこともある。これらの構成要素
は、全てある程度の固有の散逸的出力損失を伴うことか
ら、これらの構成要素は従来のシステムにおいて必要な
構成要素であると同時に、プッシュプル式のB級の電力
増幅器により得られる高い出力効率水準を低下させる原
因ともなっていた。
【0008】したがって、上述の従来の装置に関連する
散逸的出力損失を、効率低下の他の原因と同様に取り除
くことによって増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を
高めるといった方法およびシステムが必要となってい
た。
【0009】本発明の目的は、上記問題を解決し、平衡
増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるためのシ
ステムおよび方法を提供することにある。
【0010】他の1つの目的は、プッシュプル式のB級
の電力増幅器を直接に平衡アンテナに組込み、そして同
時に固有の高調波の制止を達成することによって平衡増
幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるといったシ
ステムおよび方法を提供することである。
【0011】さらなる目的としては、従来の電力増幅器
とアンテナシステム構造に用いられている180°出力
コンバイナに関連する散逸的な出力損失を取り除くため
に採用されるシステムおよび方法を提供することであ
る。
【0012】さらには、従来の電力増幅器とアンテナシ
ステム構造とに用いられているインピーダンス整合回路
網に関連する散逸的な出力損失を取り除くために採用さ
れるシステムおよび方法を提供することである。
【0013】さらには、従来の電力増幅器とアンテナシ
ステム構造に用いられているバランに関連する散逸的な
出力損失を取り除くために採用されるシステムおよび方
法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の1形態による
と、平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高める
ためのシステムは無線周波数信号に応答するもので、無
線周波数信号スプリッタを含む。この無線周波数信号ス
プリッタは、無線周波数信号に応答し、第1の分割され
た無線周波数信号と第2の分割された無線周波数信号を
生成する。この第2の分割された無線周波数信号は、第
1の分割された無線周波数信号に対し180度位相がず
れている。
【0015】このシステムにはまた、電力増幅器回路が
含まれる。電力増幅器回路は第1の分割された無線周波
数信号と第2の分割された無線周波数信号とに応答し、
そして第1および第2の分割された無線周波数信号をそ
れぞれ増幅して、第1の増幅された無線周波数信号と第
2の増幅された無線周波数信号とをそれぞれ生成する。
この第1および第2の増幅された無線周波数信号はそれ
ぞれ、基本周波数成分とほとんどの場合第2の高調波周
波数成分とを有する。第1の増幅された無線周波数信号
の基本周波数成分は、第2の増幅された無線周波数信号
の基本周波数成分に対し位相が180度ずれており、一
方第1の増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波
数成分は第2の増幅された無線周波数信号の第2の高調
波周波数成分と同位相となっている。
【0016】更に、このシステムには平衡アンテナも含
まれる。このアンテナは、第1の増幅された無線周波数
信号と第2の増幅された無線周波数信号に応答する。第
1および第2の増幅された無線周波数信号の第2の高調
波周波数成分に対し、アンテナは高いインピーダンスを
示し、そして同時に第1および第2の増幅された無線周
波数信号の基本周波数成分を放射し、これによって第1
の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分が、自由
空間において、第2の増幅された無線周波数信号の基本
周波数成分に結合されることになる。このようにして、
単一の伝送無線周波数信号が生成される。
【0017】また更に、このシステムは伝送線を含む。
この伝送線は、電力増幅器とアンテナの間に適宜に連結
されている。伝送線は、第1の増幅された無線周波数信
号と第2の増幅された無線周波数信号とを受信しそして
伝送する。この伝送線の長さは、第1および第2の増幅
された無線周波数信号の第2の高調波周波数成分に対し
て実際上、増幅器の出力における実質的な短絡をなすよ
うに、そしてこれによって第1および第2の増幅された
無線周波数信号の第2の高調波周波数成分を消去するよ
うに選択されている。
【0018】本発明にしたがって作られたシステムに導
入される無線周波数信号は、約3MHzから約300G
Hzまでの周波数範囲内にあることが好ましい。
【0019】更に、本発明にしたがって作られたシステ
ムに用いられる電力増幅器回路には、プッシュプル構造
のB級の電力増幅器が含まれることが好ましい。
【0020】また、本発明にしたがって作られたシステ
ムに用いられる伝送線の長さは、無線周波数信号の波長
のほぼ8分の1であるか、またはその奇数倍(すなわ
ち、3/8λ、5/8λなど)であることが好ましい。
【0021】更にまた、本発明にしたがって作られたシ
ステムには、インピーダンス整合回路網が含まれること
が好ましい。この回路網は、無線周波数信号スプリッタ
と電力増幅器回路との間に適宜に連結され、これによっ
て無線周波数信号スプリッタと電力増幅器回路とのイン
ピーダンス整合がなされる。
【0022】本発明のもう一つの形態においては、増幅
器駆動のアンテナ装置はプッシュプル式のB級の電力増
幅器回路を含む。この電力増幅器は周期的な時変入力信
号に応答し、そしてこの信号に応じて少なくとも2つの
出力信号を生成する。
【0023】このシステムにはまた、入力信号の第2の
高調波において比較的に高いインピーダンスを示す平衡
アンテナが含まれる。
【0024】更にまたこのシステムには、電力増幅器回
路と平衡アンテナとの間に適宜に連結されている少なく
も1本の伝送線が含まれている。伝送線はこの少なくと
も2つの出力信号を平衡アンテナに送る。また更に、伝
送線の長さは、入力信号の波長のほぼ8分の1である
か、またはその奇数倍であり、そしてこれによって入力
信号の第2の高調波において実質的な短絡を電力増幅器
にもたらす。
【0025】本発明の1形態にしたがった方法におい
て、増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率は、無線周波
数信号を分割し、そしてこのようにして第1の分割され
た無線周波数信号と第2の分割された無線周波数信号と
を生成することによって高められる。第2の分割された
無線周波数信号は、第1の分割された無線周波数信号に
対し位相が180度ずれている。
【0026】この方法にはまた、第1の分割された無線
周波数信号と第2の分割された無線周波数信号とを増幅
することと、そして第1の増幅された無線周波数信号と
第2の増幅された無線周波数信号をそれぞれ生成するこ
ととが含まれており、この第1および第2の増幅された
無線周波数信号は、それぞれが基本周波数成分と第2の
高調波周波数成分とを有する。第1の増幅された無線周
波数信号の基本周波数成分は第2の増幅された無線周波
数信号の基本周波数成分に対し位相が180度ずれてお
り、一方第1の増幅された無線周波数信号の第2の高調
波周波数成分は第2の増幅された無線周波数信号の第2
の高調波周波数成分と同位相となっている。
【0027】この方法にはまた、第1と第2の増幅され
た各無線周波数信号の第2の高調波周波数成分に対し実
際上、実質的な短絡を与え、そしてこれによって第1と
第2の増幅された各無線周波数信号の第2の高調波周波
数成分を消去するために、アンテナの反射を同期するこ
とも含まれる。
【0028】本発明のもう一つの形態に従った方法にお
いては、平衡アンテナは直接、プッシュプル式のB級の
電力増幅器回路により駆動される。この電力増幅器回路
は周期的な時変入力信号を与えられる。
【0029】この方法には、平衡励起によって駆動され
るには、入力信号の基本周波数において比較的に低い値
の入力抵抗を示し、そして不平衡励起によって駆動され
るときには、入力信号の第2の高調波周波数において比
較的に大きいリアクタンスを示す平衡アンテナを選択す
ることが含まれる。
【0030】この方法にはまた、入力信号の波長の8分
の1であるか、またはその奇数倍である長さを有する伝
送線であって、その結果入力信号の第2の高調波におい
て、電力増幅器回路に実質的な短絡を反射させる伝送線
を備えている電力増幅器回路に平衡アンテナを連結する
ことも含まれる。
【0031】上記のとおりの本発明によれば、以下に述
べるような動作・作用により、従来にない、高い理論的
出力効率を実現できる。
【0032】従来は、平衡アンテナを駆動するためのシ
ステムの設計に、プッシュプル式のB級の電力増幅器、
インピーダンス整合回路網、出力コンバイナ、バラン、
そして高調波フィルタのような構成要素を必要とした。
これらの構成要素は、ある程度の効率でアンテナを駆動
しようとするために必要とされるが、固有の散逸的な出
力損失をシステムにもたらす。このように、望ましくな
い高調波周波数成分を抑制することによって高調波ひず
みを制限していたため、従来技術のシステムは出力効率
が低く、そのために増幅器とアンテナ組合せ体の性能を
低下させていた。
【0033】本発明では、増幅器・アンテナ組合せ体の
出力効率を高めるためのシステムに、平衡アンテナに直
接的に組み込まれたプッシュプル式のB級の電力増幅器
を使用するといった独特の手法が用いられている。この
手法により、本発明にしたがって作られたシステムで
は、出力コンバイナやバラン等の上述の従来技術の構成
要素が必要なくなるので、これら構成要素に関連する散
逸的な出力損失が除去され、同時に望ましくない高調波
周波数成分が消去されて、高い理論的出力効率を実現す
る。
【0034】具体的には、本発明によれば、平衡アンテ
ナは第1および第2の増幅された無線周波数信号の第2
の高調波周波数成分に対し高いインピーダンスを示すこ
とから、伝送線と平衡アンテナとの接続部において第2
の高調波周波数成分に対し実際上、実質的な開路を形成
する。この開路は、伝送線を介して第2の高調波周波数
成分を反射させる役割を果たすことから、入力信号の波
長に対して特定の長さを有する伝送線を選択することに
よって、第2の高調波周波数成分について伝送線と電力
増幅器との間の接続部に短絡が生じることとなり、この
短絡が無線周波数信号の第2の高調波周波数成分を消去
する役割を果たす。
【0035】逆に、平衡アンテナは基本周波数成分に対
し低いインピーダンスを示すことから、第1および第2
の増幅された無線周波数信号の無線周波数信号の基本周
波数成分は、平衡アンテナによって自由空間に放射され
る。この基本周波数成分の放射は固有の位相で結合され
るため、この結果、単一の伝送無線周波数信号を得られ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明の上記およびその他
の目的や特徴そして利点に関する説明を、添付の図面を
参照しながら、比較例と幾つかの実施例を挙げて詳細に
説明する。
【0037】先ず、比較例として、平衡アンテナを駆動
させるプッシュプル式のB級の電力増幅器回路を備えた
良く知られた在来型のシステムを図2に示す。
【0038】図2に示すように、平衡アンテナを駆動さ
せるプッシュプル式のB級の電力増幅器回路の在来型の
装置には、無線周波数(RF)信号スプリッタ2、第1
のインピーダンス整合回路網4、プッシュプル式のB級
の電力増幅器(この例では、トランジスタQ1およびQ
2として示されている)、第2のインピーダンス整合回
路網6、180°出力コンバイナ8、バラン12、第1
の放射素子14および第2の放射素子16が含まれてい
る。
【0039】約3MHzから約300GHz(高周波数
(HF)帯〜ミリメートル波(EHF)帯)までの周波
数範囲にある無線周波数信号が、無線周波数信号スプリ
ッタ2に導入される。この無線周波数信号スプリッタ2
には1つの入力ポートと、第1および第2の出力ポート
とがある。無線周波数信号スプリッタ2はその入力ポー
トで無線周波数信号を受信し、そしてこれに応答して無
線周波数信号に関連する電力を等しく2つに分割し、そ
うすることによって無線周波数信号スプリッタの両出力
ポートにそれぞれ2つの分離無線周波数信号、すなわち
第1の分割された無線周波数信号と第2の分割された無
線周波数信号を生成させる。この第1および第2の分割
された無線周波数信号は、それぞれ互いに180度位相
がずれている。
【0040】無線周波数信号スプリッタ2とB級の電力
増幅器Q1およびQ2との間に、第1のインピーダンス
整合回路網4が配置されている。この第1のインピーダ
ンス整合回路網4は、無線周波数信号スプリッタ2の出
力インピーダンスを電力増幅器Q1およびQ2の入力イ
ンピーダンスに整合させるために用いられる。インピー
ダンス整合は通常は変成器結合によってなされるが、当
該技術に熟達している専門家に公知の他の整合方法を用
いてもよい。
【0041】プッシュプル式のB級の電力増幅器Q1お
よびQ2は第1のインピーダンス整合回路網4を介して
無線周波数信号スプリッタに適宜に連結されている。電
力増幅器Q1およびQ2は、それぞれの基板において
(BJTの場合)もしくはそれぞれのゲートにおいて
(MOSトランジスタの場合)、第1および第2の分割
された無線周波数信号を受信する。電力増幅器Q1およ
びQ2は次に、これらの分割された無線周波数信号を増
幅し、これによって各コレクタにおいて(BJTの場
合)もしくは各ドレーンにおいて(MOSトランジスタ
の場合)、第1の増幅された無線周波数信号と第2の増
幅された無線周波数信号をそれぞれ生成する。第1およ
び第2の分割された無線周波数信号と同様に、第1およ
び第2の増幅された無線周波数信号も、それぞれ互いに
180度位相がずれている。
【0042】上述のように、トランジスタQ1およびQ
2のようなB級の電力増幅器は、非常に高い出力効率を
示す潜在的可能性がある。この出力効率の理論的限界
は、78.5%に達する。MOSトランジスタもHEM
TもBJTも、すべてこの理論的出力効率限界に達する
ことが可能である。
【0043】この限界にまで達するための1つの主要な
因子は、B級の電力増幅器に関連する飽和抵抗が、電力
増幅器の各コレクタ(またはドレーン)に接続されてい
る負荷に関連する抵抗に比して低いという条件である。
したがって、負荷抵抗に対する飽和抵抗の比が理論的に
ゼロ値に近づき、そしてB級の電力増幅器が最大信号ゆ
れ幅(増幅器をそのカットオフ限界と飽和限界との間で
動作させる)に接近するとき、出力効率は78.5%の
理論的限界に近づく。プッシュプル式のB級の電力増幅
器の動作に関連するこの公知の出力効率の限界の導出に
関連する詳細は、参考のためにここに挿入されている、
ロイド・P.ハンター著の『半導体エレクトロニクスの
ハンドブック』第3版、11頁96行から11頁102
行までに開示されている。
【0044】しかし、MOSトランジスタ、HEMTそ
してBJTのようなトランジスタ装置は固有な非線形性
のために、B級の電力増幅器の出力信号は著しい高調波
ひずみを示す。このひずみの結果、相当な高調波周波数
成分が増幅装置の出力信号に存在することになる。この
高調波ひずみが最小限に抑えることができない場合、す
なわち消去されない場合は、システム全体の出力効率は
著しく低下する。特に、B級の電力増幅器の出力信号に
関連する第2の高調波周波数成分は、システムの最高出
力効率を維持しようとする場合、特に重要である。
【0045】したがって、図2に示されている在来型の
システムでは、B級の電力増幅器Q1およびQ2によっ
てそれぞれ生成された第1および第2の増幅された無線
周波数信号は双方とも、基本周波数成分と主として第2
の高調波周波数成分とを含む。プッシュプル式のB級の
電力増幅器の動作において十分に確認されているよう
に、第1の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分
は第2の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分に
対し位相が180度ずれており、一方第1の増幅された
無線周波数信号の第2の高調波周波数成分は、第2の増
幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数成分と同
位相となっている。
【0046】第2のインピーダンス整合回路網6は、B
級の電力増幅器Q1およびQ2と出力コンバイナ8との
間に配置されている。その名称が暗示しているように、
第2のインピーダンス整合回路網6は、B級の電力増幅
器Q1およびQ2の出力インピーダンスを出力コンバイ
ナ8の入力インピーダンスに整合させる。この整合は、
従来の変成器結合によって行うことがきる。
【0047】出力コンバイナ8は、第2のインピーダン
ス整合回路網6を介してB級の電力増幅器Q1およびQ
2に適宜に連結されている。出力コンバイナ8は第1お
よび第2の入力ポートと、1つの出力ポートを有してい
る。出力コンバイナ8はその第1および第2の入力ポー
トにおいて、それぞれ第1および第2の増幅された無線
周波数信号を受信し、そしてこれに応答して以下の2つ
の機能を果たしている。
【0048】第1に、この出力コンバイナ8は、第1の
増幅された無線周波数信号の基本周波数成分を第2の増
幅された無線周波数信号の基本周波数成分に結合し、こ
れによってその結果結合された無線周波数信号を生成す
る。
【0049】第2に、この出力コンバイナ8は、同位相
の第2の高調波周波数成分、例えば、B級の電力増幅器
により生成された第2の高調波負荷電圧を結合し、そし
て位相の異なるこれらの成分を加えることによって、こ
れらの望ましくない成分を消去する。
【0050】図2に示されている在来型の装置をさらに
説明すると、バラン12は出力コンバイナ8の出力ポー
トに連結されており、そして出力コンバイナ8の出力ポ
ートに現れる、結合された無線信号を受信する。バラン
12は、出力コンバイナ8からの不平衡な給電と、第1
の放射素子14と第2の放射素子16とから成る平衡ア
ンテナに存在する平衡な負荷との間の変換を行う。そし
て、平衡アンテナは結合された無線信号を自由空間に放
射する。
【0051】図2には示されていないが、従来のシステ
ムにおいて、結合された無線信号に存在する高調波ひず
みを更に最小限に抑えるために、出力コンバイナ8とバ
ラン12との間に高調波フィルタを設置してもよい。
【0052】図2に示されているように、従来のシステ
ムは無線周波数信号を伝送するという機能を果たしてい
るが、このシステムの作動に必要な幾つかのシステム構
成要素は著しい散逸的出力損失を起こし、その結果、増
幅器・アンテナ組合せ体に関連する出力効率を低下させ
る。特に、マイクロ波周波数において、出力コンバイナ
8は、B級の電力増幅器Q1およびQ2の出力効率を1
dB以上も低下させることがある。百分率効率に関して
は、この損失は25%ほどで、これによって増幅器の最
大出力効率を約59%に制限する。更に、B級の電力増
幅器Q1およびQ2により生成される第2の高調波電圧
は、もし適宜に制止されなければ、これもまた増幅器の
効率を低下させる。このような望ましくない高調波周波
数成分は効率の最高水準を約64%に低下させることも
ある。
【0053】上述のように、出力コンバイナ8に関連す
る損失に伴うこのような効率の低下は、増幅器ひいては
このシステムの最高出力効率を50%以下に低下させる
こともある。加えて、従来のシステムでは、第2のイン
ピーダンス整合回路網6(約3/10dBの損失)とバ
ラン12(約1/2dBの損失)とに固有な散逸的出力
損失もある。これらの出力損失は、約15GHzから約
18GHzまでの周波数範囲で作動する従来のシステム
では典型的なものである。
【0054】次に、本発明のシステムについて、上述し
た在来型のシステムと比較しながら具体的に説明する。
【0055】本発明のシステムは、図2に示されている
従来のシステムに対して、システムの出力効率に関する
広範な改良を行っている。本発明のこのシステムはプッ
シュプル式のB級の電力増幅器を直接、平衡アンテナに
組み込むことによって、こうした改良をなし遂げてい
る。このような独特の手法を用いることにより、本発明
にしたがって作られたシステムは、従来のシステムに備
えられていた第2のインピーダンス整合回路網6、出力
コンバイナ8、バラン12、および何らかの高調波フィ
ルタなどに関連する散逸的な出力損失を除去することが
できるようになっている。
【0056】以下、図1を説明すると、これには本発明
にしたがって製作された平衡増幅器・アンテナ組合せ体
の出力効率を高めるためのシステムが図示されている。
好ましい実施例における本発明のシステムは、無線周波
数信号スプリッタ2、インピーダンス整合回路網4、プ
ッシュプル式のB級の電力増幅器(トランジスタQ1お
よびQ2として簡略化された形態で示されている)、伝
送線20と第1の放射素子22、そして第2の放射素子
24が含まれている。これらの放射素子22および24
としては、平衡アンテナが含まれる。
【0057】本発明の無線周波数信号スプリッタ2、イ
ンピーダンス整合回路網4およびプッシュプル式のB級
の電力増幅器Q1およびQ2は、上述した従来システム
と全く同じように接続され、かつ、機能するようになっ
ている。
【0058】つまり、本発明にしたがって作られたシス
テムは、約3MHzから約300GHzまでの好ましい
周波数範囲内の無線周波数信号に応答し、この無線周波
数信号は無線周波数信号スプリッタ2の入力ポートに導
入される。無線周波数信号スプリッタ2は、この無線周
波数信号に応答し、そして第1および第2の分割された
無線周波数信号を生成するが、この第1および第2の分
割された無線周波数信号はそれぞれ互いに位相が180
度ずれている。
【0059】プッシュプル式のB級の電力増幅器Q1お
よびQ2は、インピーダンス整合回路網4を介して第1
および第2の分割された無線周波数信号を受信し、第1
および第2の増幅された無線周波数信号をそれぞれ生成
するが、この第1および第2の増幅された無線周波数信
号は基本周波数成分と第2の高調波周波数成分とを有す
る。第1の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分
は、第2の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分
に対し位相が180度ずれており、一方第1の増幅され
た無線周波数信号の第2の高調波周波数成分は、第2の
増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数成分と
同位相となっている。
【0060】本発明のシステムのうち、B級の電力増幅
器Q1およびQ2の各コレクタ(または、ドレーン)か
ら、放射素子22および24より成るアンテナに到るま
でが、従来のシステムと異なるところであり、そして広
範な改良がここにある。
【0061】伝送線20を挿入してプッシュプル式のB
級の電力増幅器Q1およびQ2を平衡アンテナに直接組
み込み、そして平衡アンテナのためのパラメータを適宜
に選択することによって、本発明は従来のシステムに関
連する散逸的な出力損失を取り除き、こうして本発明の
増幅器・アンテナ組合せ体を所望の理論的出力効率限界
値78.5%により近づけることができる。
【0062】したがって、本発明のシステムは以下のよ
うな方法によって、平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出
力効率を高めることができる。
【0063】すなわち、本発明の平衡アンテナは、奇数
モードの励起または平衡状態の励起で駆動されていると
き、基本周波数において比較的に低い入力抵抗値(どち
らかというと数100オームよりむしろ、数10オー
ム)を示すように選択される。更に、本発明の平衡アン
テナは、偶数モード励起または不平衡状態の励起で駆動
されているとき、第2の高調波周波数において相当なリ
アクタンスを示すように選択される。このようにして、
互いに位相が180度ずれているそれぞれの基本周波数
成分を有する無線周波数信号により駆動されるとき、平
衡アンテナは最大の効率で作動する。逆に、互いに位相
が等しいそれぞれの第2の高調波周波数成分を有する無
線周波数信号により駆動されるとき、平衡アンテナは最
低の効率で作動する。
【0064】第2の高調波周波数において相当なリアク
タンスを示す平衡アンテナの効果は、伝送線と平衡アン
テナとの接続部において第2の高調波周波数成分に対し
実際上、実質的に開いている開路が与えられることであ
る。この開路は、伝送線を介して第2の高調波周波数成
分を反射させる役割を果たす。このように、入力信号の
波長に対して特定の長さを有する伝送線を選択すること
によって、反射された第2の高調波周波数成分は、伝送
線と電力増幅器との間の接続部において短絡を与える。
都合の良いことに、この短絡が無線周波数信号の第2の
高調波周波数成分を消去する役割を果たす。この効果を
生むために、適切なアンテナインピーダンスのパラメー
タを選択し、そして適切な特性を有する伝送線を挿入す
るという手法は、平衡アンテナの反射を同期させること
でもある。
【0065】また、上述のインピーダンス特性を示す1
群の基本放射体の中に含まれる幾つかの平衡アンテナ
を、本発明のシステムに使用できることもできる。例え
ば、本発明の1実施例において、この平衡アンテナは、
共に直線をなすように配列されている長さの等しい2つ
の放射素子(双極アーム)より成る半波長のダイポール
アンテナであってもよい。特に、接地平面反射体に支援
されている半波長のダイポールアンテナの入力インピー
ダンスは、双極アームの長さの選択と、この双極と接地
平面との間隔の選択によって調整することができる。こ
のようにして、基本周波数におけるアンテナの効率を最
大にしそして同時に第2の高調波周波数成分を抑止する
ために、双極のリアクタンスは、双極の抵抗が双極と接
地平面反射体との間隔の選択によって下げられた後に、
双極アームの長さを選択することによって調整すること
ができる。双極アームの長さは、主として双極のリアク
タンスに影響を与えるが、双極と接地平面反射体との間
隔は抵抗とリアクタンスの双方に影響する。
【0066】半波長ダイポールアンテナは1群の基本放
射体の中で、奇数モードの励起で駆動されるときに基本
周波数において比較的に低い入力インピーダンス値を示
し、そして偶数モードの励起で駆動されるときに第2の
高調波周波数において相当なリアクタンスを示す唯一の
アンテナである。したがって、本発明のその他の実施例
で、アルフォードループアンテナ、折返しスロットアン
テナ、またはオフセットスロットアンテナのような平衡
アンテナを使用することもあるが、これらに限定される
ものではない。例えば、当該技術に熟達している専門家
に公知の同様なインピーダンスを有する他のアンテナ
を、本発明に使用することもできる。
【0067】このようにして、図1の示されているよう
に、本発明にしたがったプッシュプル式のB級の電力増
幅器Q1およびQ2はそれぞれ、第1および第2の増幅
された無線周波数信号を生成する。上述のように、この
両信号は、第2の高調波周波数成分と同様に、基本周波
数成分を有する。第1の増幅された無線周波数信号の基
本周波数成分は、第2の増幅された無線周波数信号のそ
れと位相が180度ずれており、一方第1と第2の増幅
された各無線周波数信号のそれぞれの第2の高調波周波
数成分は位相が等しい。
【0068】伝送線20はB級の電力増幅器Q1および
Q2のそれぞれのコレクタ(またはドレーン)に適宜に
連結されている。好ましくは、伝送線20は、基本周波
数の波長のほぼ8分の1の長さを有している。この長さ
はまた、1/8のほぼ奇数倍、すなわち、3/8λ、5
/8λなどであってもよい。更に好ましくは、伝送線2
0は平行2線形またははしご形の伝送線であってもよ
い。伝送線20が平衡であることにより、従来のシステ
ムでは伝送線20と平衡アンテナとの間に配置されてい
たバランは必要なくなる。
【0069】1/8波長の伝送線に関連する損失はもち
ろん無視できるものであり、そして第2の高調波の抑制
と、伝送線を介したアンテナへの電力増幅器の直接的な
連結は、出力コンバイナ8なしに、またこれに関連する
損失をこうむらずに、本発明によって実現される。
【0070】更にまた図1に示されているように、平衡
アンテナは伝送線20に適宜に連結されている。この伝
送線20は、電力増幅器Q1およびQ2からの第1およ
び第2の増幅された無線周波数信号を受信し、そしてこ
れらの信号を平衡アンテナに伝送する。放射素子22お
よび24として図示されている平衡アンテナは、第1お
よび第2の増幅された無線周波数信号の第2の高調波周
波数成分に対し比較的に高いインピーダンスを示す。換
言すれば、アンテナと伝送線の間の接続部において実質
的に開路を示す。したがって、第2の高調波周波数成分
は伝送線20を通って反射される。好ましい実施例は、
伝送線の長さは基本周波数の波長の約1/8であるの
で、反射される第2の高調波周波数成分は、B級の電力
増幅器Q1およびQ2のそれぞれのコレクタ(またはド
レン)と伝送線との間の接続部において実質的に短絡を
なす。
【0071】伝送線の長さを基本周波数の1/8になる
ように選択することによって、第2の高調波周波数成分
(基本周波数の2倍の周波数を有する)は、第2の高調
波周波数成分にとって実際上は1/4の波長の伝送線で
ある伝送線を通って反射して戻されるので、電力増幅器
と伝送線との接続部に短絡が生じる。第2の高調波周波
数成分にとって実際上は1/4の波長の伝送線であると
いうことは、すなわち基本周波数成分にとって実際上は
2倍の長さであり、そして伝送線を通る(第2の高調波
における)短い1/4波長としてアンテナにおける開路
を得る。このようにして、増幅された無線周波数信号に
関連する第2の高調波周波数成分が消去される。また、
伝送線20と同様な特性を有するならば、どのような種
類のインピーダンスインバータも本発明のシステムに用
い得ることができる。
【0072】逆に、平衡アンテナは、第1および第2の
増幅された各無線周波数信号の基本周波数成分に対し低
いインピーダンスを示す。このように、第1および第2
の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分は、平衡
アンテナによって自由空間に放射され、固有の位相で結
合され、単一の伝送無線周波数信号をなす。
【0073】以上、添付の図面を参照しながら本発明の
幾つかの実施例が説明されたが、本発明はこれらの明確
な実施例に限定されるものではなく、そして、本発明の
範囲と精神から逸脱しない限り、当該技術に熟達してい
る専門家によってその他の様々な変更や修正が本発明に
なされ得ることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のシステムは、従来のシステムにおける第2のインピー
ダンス整合回路網、出力コンバイナ、バランおよび高調
波フィルタが必要ないので、これらの構成要素に伴う散
逸的な出力損失を除去することができ、これによって、
平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めること
ができる。この改良は、プッシュプル式のB級の電力増
幅器を直接に平衡アンテナに組み込み、増幅された無線
周波数信号の基本周波数成分を自由空間中で固有の位相
において結合させ、一方では増幅された無線周波数信号
の第2の高調波周波数成分をうまく抑止することによっ
て達成される。このようにして、本発明にしたがって作
られたシステムは、78.5%という理論的出力効率限
界に近づくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の平衡増幅器・アンテナ組合
せ体の出力効率を高めるためのシステムの機能ブロック
図である。
【図2】従来のシステムの機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 入力信号 2 無線周波数信号 4,6 インピーダンス整合回路網 Q1,Q2 B級の電力増幅器 8 出力コンバイナ 12 バラン 14,16,22,24 放射素子 20 伝送線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591145542 455 Commack Road Dee r Park,New York 11729, U.S.A. (72)発明者 リチャード リーランド クロウズ ジュ ニア アメリカ合衆国 11743 ニューヨーク州 ハンティントン オーヴァールック ド ライヴ 4エー (72)発明者 ロナルド マイロン ルーディッシュ アメリカ合衆国 11725 ニューヨーク州 カマック ベザニー ドライヴ 50

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信された無線周波数(RF)信号に応
    答するシステムにおいて、 前記無線周波数信号に応答して第1の分割された無線周
    波数信号と第2の分割された無線周波数信号とを生成
    し、前記第2の分割された無線周波数信号が前記第1の
    分割された無線周波数信号に対し位相が180度ずれた
    ものとされる無線周波数信号スプリッタ(2)と、 前記第1の分割された無線周波数信号と前記第2の分割
    された無線周波数信号とに応答し、これら第1および第
    2の分割された無線周波数信号をそれぞれ増幅して第1
    の増幅された無線周波数信号と第2の増幅された無線周
    波数信号とを生成し、これら第1および第2の増幅され
    た無線周波数信号はそれぞれ基本周波数成分と第2の高
    調波周波数成分とを有し、前記第1の増幅された無線周
    波数信号の基本周波数成分が前記第2の増幅された無線
    周波数信号の基本周波数成分に対し位相が180度ず
    れ、前記第1の増幅された無線周波数信号の第2の高調
    波周波数成分が前記第2の増幅された無線周波数信号の
    第2の高調波周波数成分と同位相とされる電力増幅器回
    路(Q1、Q2)と、 前記第1の増幅された無線周波数信号と前記第2の増幅
    された無線周波数信号に応答し、これら第1および第2
    の増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数成分
    に対し比較的に高いインピーダンスを示し、前記第1お
    よび第2の増幅された無線周波数信号の基本周波数成分
    を放射し、該放射された前記第1の増幅された無線周波
    数信号の基本周波数成分が自由空間において前記第2の
    増幅された無線周波数信号の基本周波数成分に結合され
    ることによって単一の伝送無線周波数信号が生成される
    平衡アンテナ(22、24)と、 前記電力増幅器回路(Q1、Q2)と前記平衡アンテナ
    (22、24)との間に適宜に連結されており、前記第
    1の増幅された無線周波数信号と前記第2の増幅された
    無線周波数信号を受信・伝送し、前記第1および第2の
    増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数成分に
    対して増幅器の出力において実質的な短絡をなし、か
    つ、これによって前記第1および第2の増幅された無線
    周波数信号の第2の高調波周波数成分を消去するような
    長さを有する伝送線(20)と、を含んでなる、平衡増
    幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるためのシス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記無線周波数信号は約3MHzから約
    300GHzまでの周波数範囲内にある請求項1に記載
    のシステム。
  3. 【請求項3】 前記の電力増幅器回路(Q1、Q2)は
    プッシュプル構造のB級の電力増幅器を含む請求項1に
    記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記伝送線(20)の長さは前記無線周
    波数信号の波長の8分の1であるかまたはその奇数倍で
    ある請求項1に記載のシステム。
  5. 【請求項5】 前記無線周波数信号スプリッタ(2)と
    前記電力増幅器回路(Q1、Q2)との間に適宜に連結
    され、これら無線周波数信号スプリッタ(2)と電力増
    幅器回路(Q1、Q2)とのインピーダンス整合を行う
    インピーダン整合回路網(4)をさらに有する請求項1
    に記載のシステム。
  6. 【請求項6】 増幅器駆動のアンテナ装置において、 1つの周期的な時変入力信号に応答し、該時変入力信号
    に応じて少なくとも2つの出力信号を生成するプッシュ
    プル式のB級の電力増幅器回路(Q1、Q2)と、 前記時変入力信号の第2の高調波において比較的に高い
    インピーダンスを示す平衡アンテナ(22、24)と、 前記電力増幅器回路(Q1、Q2)と前記平衡アンテナ
    (22、24)との間に適宜に連結され、前記平衡アン
    テナ(22、24)に前記電力増幅器回路(Q1、Q
    2)にて生成された出力信号を供給する少なくも1本の
    伝送線(20)と、を有し、 前記伝送線(20)は、前記時変入力信号の前記波長の
    8分の1であるかまたはその奇数倍である長さを有し、
    前記時変入力信号の第2の高調波において実質的な短絡
    を前記電力増幅器回路(Q1、Q2)にもたらす増幅器
    駆動のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 1つの入力信号に応答し、該入力信号に
    応じて少なくとも2つの出力信号を生成する電力増幅器
    回路(Q1、Q2)と、 前記入力信号の第2の高調波において比較的に高いイン
    ピーダンスを示す平衡アンテナ(22、24)と、 前記電力増幅器回路(Q1、Q2)と前記平衡アンテナ
    (22、24)との間に適宜に連結され、前記平衡アン
    テナ(22、24)に前記電力増幅器回路(Q1、Q
    2)にて生成された出力信号を供給し、前記入力信号の
    第2の高調波において実質的な短絡を前記電力増幅器回
    路(Q1、Q2)にもたらすインピーダンスインバータ
    (20)と、からなる組合せ体。
  8. 【請求項8】 送信された無線周波数(RF)信号に応
    答するシステムにおいて、 前記無線周波数信号を分割して第1の分割された無線周
    波数信号と第2の分割された無線周波数信号とを生成
    し、前記第2の分割された無線周波数信号が前記第1の
    分割された無線周波数信号に対し位相が180度ずれた
    ものとされる無線周波数信号分割手段(2)と、 前記第1の分割された無線周波数信号と前記第2の分割
    された無線周波数信号とを増幅して、第1の増幅された
    無線周波数信号と第2の増幅された無線周波数信号とを
    それぞれ生成し、前記第1および第2の増幅された無線
    周波数信号はそれぞれ基本周波数成分と第2の高調波周
    波数成分とを有し、前記第1の増幅された無線周波数信
    号の基本周波数成分は前記第2の増幅された無線周波数
    信号の基本周波数成分に対し位相が180度ずれ、前記
    第1の増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数
    成分は前記第2の増幅された無線周波数信号の第2の高
    調波周波数成分と同位相とされる増幅手段(Q1、Q
    2)と、 前記第1および第2の増幅された無線周波数信号の第2
    の高調波周波数成分に対して増幅器の出力において実質
    的な短絡をなすようにアンテナの反射を同期させて、前
    記第1および第2の増幅された無線周波数信号の第2の
    高調波周波数成分を消去する同期手段(20)と、を含
    んでなる、平衡増幅器・アンテナ組合せ体の出力効率を
    高めるためのシステム。
  9. 【請求項9】 1つの無線周波数信号を分割して、第1
    の分割された無線周波数信号と第2の分割された無線周
    波数信号とを生成し、前記第2の分割された無線周波数
    信号が前記第1の分割された無線周波数信号に対して位
    相が180度ずれようにする段階と、 前記第1の分割された無線周波数信号と前記第2の分割
    された無線周波数信号とを増幅して第1の増幅された無
    線周波数信号と第2の増幅された無線周波数信号とをそ
    れぞれ生成し、前記第1および第2の増幅された無線周
    波数信号はそれぞれ基本周波数成分と第2の高調波周波
    数成分とを有し、前記第1の増幅された無線周波数信号
    の基本周波数成分が前記第2の増幅された無線周波数信
    号の基本周波数成分に対し位相が180度ずれ、前記第
    1の増幅された無線周波数信号の第2の高調波周波数成
    分が前記第2の増幅された無線周波数信号の第2の高調
    波周波数成分と同位相になるようにする段階と、 前記第1および第2の増幅された無線周波数信号の第2
    の高調波周波数成分に対して、増幅器の出力において実
    質的な短絡をなすようにアンテナの反射を同期させ、前
    記第1および第2の増幅された無線周波数信号の第2の
    高調波周波数成分を消去する段階と、を含む、平衡増幅
    器・アンテナ組合せ体の出力効率を高めるための方法。
  10. 【請求項10】 周期的な時変入力信号を供給されるプ
    ッシュプル式のB級の電力増幅器回路(Q1、Q2)を
    備えている平衡アンテナ(22、24)を直接駆動する
    方法において、 前記プッシュプル式のB級の電力増幅器回路(Q1、Q
    2)により駆動される平衡アンテナ(22、24)とし
    て、平衡励起によって駆動されるときには、前記時変入
    力信号の基本周波数において比較的に低い値の入力抵抗
    を示し、不平衡励起によって駆動されるときには、前記
    時変入力信号の第2の高調波周波数において比較的に大
    きいリアクタンスを示す平衡アンテナ(22、24)を
    選択する段階と、 前記時変入力信号の波長の8分の1であるかまたはその
    奇数倍である長さを有し、前記時変入力信号の第2の高
    調波において実質的な短絡を前記電力増幅器回路(Q
    1、Q2)にもたらす伝送線を用いて、前記電力増幅器
    回路(Q1、Q2)に平衡アンテナ(22、24)を連
    結する段階と、を含む、平衡アンテナ(22、24)の
    駆動方法。
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