JPH09204836A - 避雷碍子及びそれを用いた碍子装置 - Google Patents
避雷碍子及びそれを用いた碍子装置Info
- Publication number
- JPH09204836A JPH09204836A JP1064896A JP1064896A JPH09204836A JP H09204836 A JPH09204836 A JP H09204836A JP 1064896 A JP1064896 A JP 1064896A JP 1064896 A JP1064896 A JP 1064896A JP H09204836 A JPH09204836 A JP H09204836A
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- Japan
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- lightning
- lightning protection
- lightning arrester
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来品よりも部品点数や封着箇所が少なくコ
ストが安く、V吊碍子装置に使用しても捩じれが生じに
くい避雷碍子及びそれを用いた碍子装置を提供する。 【解決手段】 規格品のN倍(N≧1.5)の単位連結長を
持ち、かつ笠部の外周側面に複数のひだを持つ深笠型の
懸垂碍子の笠部に、規格品のN倍の段数を持つ避雷素子
を収納する。またこの避雷碍子と、避雷素子を持たない
通常の懸垂碍子とを直列に連結した碍子連の下端部に、
導体を支持させて碍子装置を構成する。このほか、上記
の避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に、導体を支
持させて碍子装置を構成することもできる。
ストが安く、V吊碍子装置に使用しても捩じれが生じに
くい避雷碍子及びそれを用いた碍子装置を提供する。 【解決手段】 規格品のN倍(N≧1.5)の単位連結長を
持ち、かつ笠部の外周側面に複数のひだを持つ深笠型の
懸垂碍子の笠部に、規格品のN倍の段数を持つ避雷素子
を収納する。またこの避雷碍子と、避雷素子を持たない
通常の懸垂碍子とを直列に連結した碍子連の下端部に、
導体を支持させて碍子装置を構成する。このほか、上記
の避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に、導体を支
持させて碍子装置を構成することもできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電系統を雷撃
による被害から保護するために用いられる避雷碍子及び
それを用いた碍子装置に関するものである。
による被害から保護するために用いられる避雷碍子及び
それを用いた碍子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような目的で用いられている従来
の避雷碍子としては、長幹型避雷碍子と懸垂型避雷碍子
とが普通である。このうち長幹型避雷碍子は、磁器製の
長幹碍子の中心部に避雷素子を収納したものである。と
ころが長幹型避雷碍子は碍子装置全体を単一の碍子によ
り構成したものであるために重量が重く、取扱いが容易
ではない。また鉄塔アームへボルトにより固定して用い
られるために、取付け部等に大きい機械的応力が作用す
ることとなり、機械的応力への耐性を十分に持たせる必
要がある。また避雷素子の劣化や磁器の破損等が発生し
た場合には、全体を交換する必要がある。更に電圧階級
や汚損地区毎に個別設計を必要とする等の問題がある。
の避雷碍子としては、長幹型避雷碍子と懸垂型避雷碍子
とが普通である。このうち長幹型避雷碍子は、磁器製の
長幹碍子の中心部に避雷素子を収納したものである。と
ころが長幹型避雷碍子は碍子装置全体を単一の碍子によ
り構成したものであるために重量が重く、取扱いが容易
ではない。また鉄塔アームへボルトにより固定して用い
られるために、取付け部等に大きい機械的応力が作用す
ることとなり、機械的応力への耐性を十分に持たせる必
要がある。また避雷素子の劣化や磁器の破損等が発生し
た場合には、全体を交換する必要がある。更に電圧階級
や汚損地区毎に個別設計を必要とする等の問題がある。
【0003】一方、懸垂型避雷碍子は図5に示すように
懸垂碍子31の笠部32に形成された収納部33に、避雷素子
を収納して封着したものである。そしてこれを用いた碍
子装置は、図6に示すように規格品である避雷碍子34を
電圧階級や汚損地区に応じて適当数連結したうえ、その
下方に避雷素子を持たない通常の懸垂碍子35を直列に接
続し、その下端に導体36を支持させた構造となってい
る。
懸垂碍子31の笠部32に形成された収納部33に、避雷素子
を収納して封着したものである。そしてこれを用いた碍
子装置は、図6に示すように規格品である避雷碍子34を
電圧階級や汚損地区に応じて適当数連結したうえ、その
下方に避雷素子を持たない通常の懸垂碍子35を直列に接
続し、その下端に導体36を支持させた構造となってい
る。
【0004】この懸垂型避雷碍子には上記した長幹型避
雷碍子のような問題はない。しかし電圧階級や汚損地区
に応じて規格品である避雷碍子34を増結する必要がある
ため、部品点数や封着箇所が増えてコスト高となるとい
う問題がある。また避雷素子を収納した部分が重く重量
バランスが崩れた状態となっているため、図6のように
垂直に連結して使用する場合はともかく、V吊碍子装置
のように多数個の避雷碍子を斜めに連結して碍子連を構
成したときには、図7のように重量の重い避雷素子の収
納部33が連結部の遊びの分だけ下方に回転しようとする
ため、碍子連に捩じれが生じ易いという問題もある。
雷碍子のような問題はない。しかし電圧階級や汚損地区
に応じて規格品である避雷碍子34を増結する必要がある
ため、部品点数や封着箇所が増えてコスト高となるとい
う問題がある。また避雷素子を収納した部分が重く重量
バランスが崩れた状態となっているため、図6のように
垂直に連結して使用する場合はともかく、V吊碍子装置
のように多数個の避雷碍子を斜めに連結して碍子連を構
成したときには、図7のように重量の重い避雷素子の収
納部33が連結部の遊びの分だけ下方に回転しようとする
ため、碍子連に捩じれが生じ易いという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、懸垂型避雷碍子でありながら、従
来品よりも部品点数や封着箇所が少ないためにコストが
安く、しかもV吊碍子装置に使用しても捩じれが生じに
くい新規な避雷碍子及びそれを用いた碍子装置を提供す
るためになされたものである。
の問題点を解決して、懸垂型避雷碍子でありながら、従
来品よりも部品点数や封着箇所が少ないためにコストが
安く、しかもV吊碍子装置に使用しても捩じれが生じに
くい新規な避雷碍子及びそれを用いた碍子装置を提供す
るためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の碍子装置は、懸垂碍子の笠部に避
雷素子を収納した避雷碍子において、この懸垂碍子を規
格品のN倍(N≧1.5)の単位連結長を持ち、かつ笠部の
外周側面に複数のひだを持つ深笠型とするとともに、前
記避雷素子の素子長も規格品のN倍としたことを特徴と
するものである。また本発明の碍子装置は、上記の避雷
碍子と、避雷素子を持たない通常の懸垂碍子とを直列に
連結した碍子連の下端部に、導体を支持させたことを特
徴とするものである。また本発明の他の碍子装置は、上
記の避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に、導体を
支持させたことを特徴とするものである。
めになされた本発明の碍子装置は、懸垂碍子の笠部に避
雷素子を収納した避雷碍子において、この懸垂碍子を規
格品のN倍(N≧1.5)の単位連結長を持ち、かつ笠部の
外周側面に複数のひだを持つ深笠型とするとともに、前
記避雷素子の素子長も規格品のN倍としたことを特徴と
するものである。また本発明の碍子装置は、上記の避雷
碍子と、避雷素子を持たない通常の懸垂碍子とを直列に
連結した碍子連の下端部に、導体を支持させたことを特
徴とするものである。また本発明の他の碍子装置は、上
記の避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に、導体を
支持させたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、更
に詳細に説明する。なお説明の便宜上、本明細書及び図
面に示される碍子装置は従来技術を含め、全て装置定格
が69kVの12トン級のものとする。しかしこれは本発明と
従来技術との対比を明確化するためであって、本発明が
これに限定されないことはいうまでもないことである。
に詳細に説明する。なお説明の便宜上、本明細書及び図
面に示される碍子装置は従来技術を含め、全て装置定格
が69kVの12トン級のものとする。しかしこれは本発明と
従来技術との対比を明確化するためであって、本発明が
これに限定されないことはいうまでもないことである。
【0008】さて図1は本発明の避雷碍子の第1の実施
の形態を示すもので、1は磁器製の懸垂碍子、2はその
頭部のキャップ金具、3はピン金具である。この懸垂碍
子1は通常のものと同様に上段の懸垂碍子1のピン金具
3をキャップ金具2に嵌合させて連結されるのである
が、その単位連結長L1 は図5に示された規格品の懸垂
碍子31における単位連結長L0 の1.5 倍とされている。
の形態を示すもので、1は磁器製の懸垂碍子、2はその
頭部のキャップ金具、3はピン金具である。この懸垂碍
子1は通常のものと同様に上段の懸垂碍子1のピン金具
3をキャップ金具2に嵌合させて連結されるのである
が、その単位連結長L1 は図5に示された規格品の懸垂
碍子31における単位連結長L0 の1.5 倍とされている。
【0009】4はこの懸垂碍子1の笠部であり、図示の
ようにその外周側面に複数のひだ5が突設された深笠型
とされている。このような複数のひだ5及び笠部下面の
ひだ6を設けることにより、懸垂碍子1の表面漏洩距離
も図5に示された規格品の懸垂碍子31の表面漏洩距離の
1.5 倍となるようにされている。
ようにその外周側面に複数のひだ5が突設された深笠型
とされている。このような複数のひだ5及び笠部下面の
ひだ6を設けることにより、懸垂碍子1の表面漏洩距離
も図5に示された規格品の懸垂碍子31の表面漏洩距離の
1.5 倍となるようにされている。
【0010】この笠部4には避雷素子の収納部7が形成
されており、その内部に避雷素子が収納されている。収
納部7の上面は封着されて電極板8によりキャップ金具
2と電気的に接続されている。また収納部7の下面は深
笠型の笠部4の下端付近まで垂下しており、やはり封着
されて電極板9によりピン金具3と電気的に接続されて
いる。この収納部7には図5に示された規格品の1.5 倍
の長さの避雷素子を収納してある。この結果、図1の避
雷碍子の単体定格は、図5のものの単体定格である23kV
の1.5 倍の34.5kVとなっている。
されており、その内部に避雷素子が収納されている。収
納部7の上面は封着されて電極板8によりキャップ金具
2と電気的に接続されている。また収納部7の下面は深
笠型の笠部4の下端付近まで垂下しており、やはり封着
されて電極板9によりピン金具3と電気的に接続されて
いる。この収納部7には図5に示された規格品の1.5 倍
の長さの避雷素子を収納してある。この結果、図1の避
雷碍子の単体定格は、図5のものの単体定格である23kV
の1.5 倍の34.5kVとなっている。
【0011】上記した例ではN=1.5 とした避雷碍子を
示したが、図2に示す例ではN=3とした避雷碍子を示
す。この場合には単位連結長L2 は図5に示された規格
品の懸垂碍子31における単位連結長L0 の3倍とされて
いるほか、懸垂碍子1の表面漏洩距離及び収納部7に収
納された避雷素子の段数も図5に示された規格品の3倍
とされている。この結果、図2の避雷碍子の単体定格
は、図5のものの単体定格である23kVの3倍の69kVとな
っている。
示したが、図2に示す例ではN=3とした避雷碍子を示
す。この場合には単位連結長L2 は図5に示された規格
品の懸垂碍子31における単位連結長L0 の3倍とされて
いるほか、懸垂碍子1の表面漏洩距離及び収納部7に収
納された避雷素子の段数も図5に示された規格品の3倍
とされている。この結果、図2の避雷碍子の単体定格
は、図5のものの単体定格である23kVの3倍の69kVとな
っている。
【0012】図3はN=1.5 とした避雷碍子を用いて構
成した碍子装置を示すもので、この避雷碍子を2個連結
し、その下方に通常の懸垂型の避雷碍子10を2個直列に
連結したうえ、その下端部に導体11を支持させてある。
また12、13はこの碍子装置の鉄塔側と導体側に対向させ
て取り付けられたアークホーン、14は本発明の避雷碍子
と通常の懸垂型の避雷碍子10との間に設けたアークホー
ンである。
成した碍子装置を示すもので、この避雷碍子を2個連結
し、その下方に通常の懸垂型の避雷碍子10を2個直列に
連結したうえ、その下端部に導体11を支持させてある。
また12、13はこの碍子装置の鉄塔側と導体側に対向させ
て取り付けられたアークホーン、14は本発明の避雷碍子
と通常の懸垂型の避雷碍子10との間に設けたアークホー
ンである。
【0013】また、図4はN=3とした避雷碍子を用い
て構成した碍子装置を示すもので、この避雷碍子1個の
下方に通常の懸垂型の避雷碍子10を2個直列に連結した
うえ、その下端部に導体11を支持させてある。これらの
図3、図4に示す碍子装置を図6に示した従来の碍子装
置と対比すると、避雷碍子の個数はそれぞれ2/3 及び1/
3 となっているが、碍子装置全体の装置定格はいずれも
69kVであり、また碍子装置全体の連結長も730mm の一定
値となっている。
て構成した碍子装置を示すもので、この避雷碍子1個の
下方に通常の懸垂型の避雷碍子10を2個直列に連結した
うえ、その下端部に導体11を支持させてある。これらの
図3、図4に示す碍子装置を図6に示した従来の碍子装
置と対比すると、避雷碍子の個数はそれぞれ2/3 及び1/
3 となっているが、碍子装置全体の装置定格はいずれも
69kVであり、また碍子装置全体の連結長も730mm の一定
値となっている。
【0014】上記のように構成された本発明の避雷碍子
及びそれを用いた碍子装置は、連結個数を従来品よりも
減少させることができる。このために、本発明によれば
懸垂型の避雷碍子でありながら部品点数や封着箇所を少
なくでき、コストを安くすることができる。また避雷碍
子相互間の接続箇所が減るので、V吊碍子装置に使用し
ても従来品よりも捩じれが生じにくくなる利点がある。
すなわち、図3の碍子装置では従来品よりも接続箇所が
1ヶ所減少し、図4の碍子装置では従来品よりも接続箇
所が2ヶ所減少することとなり、その分だけ捩じれが減
少することとなる。
及びそれを用いた碍子装置は、連結個数を従来品よりも
減少させることができる。このために、本発明によれば
懸垂型の避雷碍子でありながら部品点数や封着箇所を少
なくでき、コストを安くすることができる。また避雷碍
子相互間の接続箇所が減るので、V吊碍子装置に使用し
ても従来品よりも捩じれが生じにくくなる利点がある。
すなわち、図3の碍子装置では従来品よりも接続箇所が
1ヶ所減少し、図4の碍子装置では従来品よりも接続箇
所が2ヶ所減少することとなり、その分だけ捩じれが減
少することとなる。
【0015】このほか、本発明によれば従来品よりも避
雷素子の劣化を防止して長期信頼性を向上させることも
できる。この点につき図4と図6とを対比しつつ以下に
詳細に説明する。まず避雷碍子に収納された避雷素子
は、アークホーン間のギャップを介しているとはいえ、
ある電圧を分担しているため、長期間使用するとその避
雷素子の電圧−電流曲線に対応した漏れ電流が流れるこ
ととなる。この漏れ電流は時間とともに徐々に増加し、
避雷素子を劣化させる原因となる。
雷素子の劣化を防止して長期信頼性を向上させることも
できる。この点につき図4と図6とを対比しつつ以下に
詳細に説明する。まず避雷碍子に収納された避雷素子
は、アークホーン間のギャップを介しているとはいえ、
ある電圧を分担しているため、長期間使用するとその避
雷素子の電圧−電流曲線に対応した漏れ電流が流れるこ
ととなる。この漏れ電流は時間とともに徐々に増加し、
避雷素子を劣化させる原因となる。
【0016】ところで、一般に各碍子にはそれぞれの静
電容量の逆比に対応した運転電圧が分担される。例えば
図6に示したような66kVのA地区対応の従来の避雷碍子
装置では、避雷碍子の静電容量は約110pF 、通常碍子の
静電容量は約40pFであるから、図6に示された各碍子の
分担電圧は表1のとおりとなり、避雷素子は1段当たり
1.6kV の電圧を分担していることとなる。
電容量の逆比に対応した運転電圧が分担される。例えば
図6に示したような66kVのA地区対応の従来の避雷碍子
装置では、避雷碍子の静電容量は約110pF 、通常碍子の
静電容量は約40pFであるから、図6に示された各碍子の
分担電圧は表1のとおりとなり、避雷素子は1段当たり
1.6kV の電圧を分担していることとなる。
【0017】
【表1】
【0018】これに対して図4に示したN=3とした本
発明の避雷碍子装置の場合、その静電容量は27pFである
から、上記と同様の66kVのA地区対応の場合には表2の
とおりの分担電圧となる。
発明の避雷碍子装置の場合、その静電容量は27pFである
から、上記と同様の66kVのA地区対応の場合には表2の
とおりの分担電圧となる。
【0019】
【表2】
【0020】このように、図4の碍子装置においては避
雷素子1段当たりの分担電圧はわずか0.3kV となり、従
来の1/5 以下の低い値となる。このため、本発明によれ
ば避雷素子の劣化が格段に小さくなり、長期信頼性に優
れた碍子装置とすることができるのである。
雷素子1段当たりの分担電圧はわずか0.3kV となり、従
来の1/5 以下の低い値となる。このため、本発明によれ
ば避雷素子の劣化が格段に小さくなり、長期信頼性に優
れた碍子装置とすることができるのである。
【0021】なお上記した碍子装置は、本発明の避雷碍
子と通常の懸垂碍子10とを直列に連結した碍子連の下端
部に導体11を支持させたが、図8に示すように本発明の
避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に導体11を支持
させて碍子装置を構成することもできる。このように避
雷碍子のみを連結したギャップレスの避雷碍子装置と、
通常の懸垂碍子10による直列ギャップを持つ避雷碍子装
置とを比較すると、避雷効果(トリップ事故防止効果)
に次のような差がある。
子と通常の懸垂碍子10とを直列に連結した碍子連の下端
部に導体11を支持させたが、図8に示すように本発明の
避雷碍子のみを連結した碍子連の下端部に導体11を支持
させて碍子装置を構成することもできる。このように避
雷碍子のみを連結したギャップレスの避雷碍子装置と、
通常の懸垂碍子10による直列ギャップを持つ避雷碍子装
置とを比較すると、避雷効果(トリップ事故防止効果)
に次のような差がある。
【0022】すなわち、直列ギャップを持つ避雷碍子装
置は、雷が来ると直列ギャップをフラッシオーバしその
後に避雷素子を流れることにより避雷機能を満足する。
その動作までの時間は〔μs〕のオーダであるが、直列
ギャップという空気ギャップを介しているため、そのギ
ャップ長、ギャップ両端に印加される電圧、波形などに
より左右される。これに対してギャップレス装置は空気
ギャップがないため、動作までの時間はギャップ付き装
置に比べて速い。従って、落雷により大電流が送電線の
鉄塔に流れた場合、ギャップレス装置は避雷機能が動作
するまでの時間が速いため、鉄塔の電位上昇を瞬時に防
止できる。このため、2回線鉄塔の片回線に図8に示し
たギャップレス避雷碍子装置を適用した場合、既設碍子
側の回線のトリップ事故を、直列ギャップを持つ避雷碍
子装置を用いた場合よりも効果的に防止することができ
る。
置は、雷が来ると直列ギャップをフラッシオーバしその
後に避雷素子を流れることにより避雷機能を満足する。
その動作までの時間は〔μs〕のオーダであるが、直列
ギャップという空気ギャップを介しているため、そのギ
ャップ長、ギャップ両端に印加される電圧、波形などに
より左右される。これに対してギャップレス装置は空気
ギャップがないため、動作までの時間はギャップ付き装
置に比べて速い。従って、落雷により大電流が送電線の
鉄塔に流れた場合、ギャップレス装置は避雷機能が動作
するまでの時間が速いため、鉄塔の電位上昇を瞬時に防
止できる。このため、2回線鉄塔の片回線に図8に示し
たギャップレス避雷碍子装置を適用した場合、既設碍子
側の回線のトリップ事故を、直列ギャップを持つ避雷碍
子装置を用いた場合よりも効果的に防止することができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれば
部品点数や封着箇所を少なくでき、コストを安くするこ
とができるうえ、V吊碍子装置に使用しても従来品より
も捩じれが生じにくくなる利点がある。また本発明によ
れば避雷素子の劣化を格段に小さくすることができ、長
期信頼性を向上させることができるという格別の効果を
得ることもできる。
部品点数や封着箇所を少なくでき、コストを安くするこ
とができるうえ、V吊碍子装置に使用しても従来品より
も捩じれが生じにくくなる利点がある。また本発明によ
れば避雷素子の劣化を格段に小さくすることができ、長
期信頼性を向上させることができるという格別の効果を
得ることもできる。
【図1】本発明の避雷碍子を示す部分断面図である。
【図2】本発明の他の避雷碍子を示す部分断面図であ
る。
る。
【図3】図1の避雷碍子を用いた碍子装置を示す正面図
である。
である。
【図4】図2の避雷碍子を用いた碍子装置を示す正面図
である。
である。
【図5】従来の規格品の避雷碍子を示す正面図である。
【図6】図6の避雷碍子を用いた碍子装置を示す正面図
である。
である。
【図7】図6の避雷碍子をV吊碍子装置に用いた場合の
問題点を示す斜視図である。
問題点を示す斜視図である。
【図8】請求項3の避雷碍子を用いた碍子装置を示す正
面図である。
面図である。
1 懸垂碍子、2 キャップ金具、3 ピン金具、4
笠部、5 笠部外周側面のひだ、6 笠部下面のひだ、
7 避雷素子の収納部、8 電極板、9 電極板、10
通常の懸垂型の避雷碍子、11 導体、12 アークホー
ン、13 アークホーン、14 アークホーン
笠部、5 笠部外周側面のひだ、6 笠部下面のひだ、
7 避雷素子の収納部、8 電極板、9 電極板、10
通常の懸垂型の避雷碍子、11 導体、12 アークホー
ン、13 アークホーン、14 アークホーン
Claims (3)
- 【請求項1】 懸垂碍子の笠部に避雷素子を収納した避
雷碍子において、この懸垂碍子を規格品のN倍(N≧1.
5)の単位連結長を持ち、かつ笠部の外周側面に複数のひ
だを持つ深笠型とするとともに、前記避雷素子の素子長
も規格品のN倍としたことを特徴とする避雷碍子。 - 【請求項2】 請求項1記載の避雷碍子と、避雷素子を
持たない通常の懸垂碍子とを直列に連結した碍子連の下
端部に、導体を支持させたことを特徴とする碍子装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の避雷碍子のみを連結した
碍子連の下端部に、導体を支持させたことを特徴とする
碍子装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064896A JPH09204836A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 避雷碍子及びそれを用いた碍子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064896A JPH09204836A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 避雷碍子及びそれを用いた碍子装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09204836A true JPH09204836A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11756049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1064896A Withdrawn JPH09204836A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 避雷碍子及びそれを用いた碍子装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09204836A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100778759B1 (ko) * | 2007-09-14 | 2007-11-22 | (주)상일전설 | 현수애자 |
CN111627621A (zh) * | 2020-04-23 | 2020-09-04 | 浙江正远电力装备有限公司 | 一种10kV防雷防冰绝缘子及其制造工艺 |
-
1996
- 1996-01-25 JP JP1064896A patent/JPH09204836A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100778759B1 (ko) * | 2007-09-14 | 2007-11-22 | (주)상일전설 | 현수애자 |
CN111627621A (zh) * | 2020-04-23 | 2020-09-04 | 浙江正远电力装备有限公司 | 一种10kV防雷防冰绝缘子及其制造工艺 |
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Legal Events
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