JPH09201648A - シェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物 - Google Patents
シェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物Info
- Publication number
- JPH09201648A JPH09201648A JP1005796A JP1005796A JPH09201648A JP H09201648 A JPH09201648 A JP H09201648A JP 1005796 A JP1005796 A JP 1005796A JP 1005796 A JP1005796 A JP 1005796A JP H09201648 A JPH09201648 A JP H09201648A
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- JP
- Japan
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- resin
- parts
- coated sand
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- mold
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- Mold Materials And Core Materials (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳型の崩壊性に優れ、他の特性も良好なレジ
ンコーテッドサンドを得ること。 【解決手段】 耐火材料に、先に水溶性尿素樹脂と多価
フェノールを被覆し、次いで固形レゾール型フェノール
樹脂を被覆してなることを特徴としたシェルモールド用
レジンコーテッドサンド組成物であり、好ましくは水溶
性尿素樹脂の固形分と固形レゾール型フェノール樹脂と
の割合が5/95〜50/50であり、更に、水溶性尿
素樹脂の固形分100重量部に対する多価フェノールの
割合が5〜50重量部であるシェルモールド用レジンコ
ーテッドサンド組成物。
ンコーテッドサンドを得ること。 【解決手段】 耐火材料に、先に水溶性尿素樹脂と多価
フェノールを被覆し、次いで固形レゾール型フェノール
樹脂を被覆してなることを特徴としたシェルモールド用
レジンコーテッドサンド組成物であり、好ましくは水溶
性尿素樹脂の固形分と固形レゾール型フェノール樹脂と
の割合が5/95〜50/50であり、更に、水溶性尿
素樹脂の固形分100重量部に対する多価フェノールの
割合が5〜50重量部であるシェルモールド用レジンコ
ーテッドサンド組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳物用鋳型を成型
する際に用いられるシェルモールド用レジンコーテッド
サンドに係り、アルミニウムやマグネシウムのような、
鉄に比較して低融点の金属を鋳造するのに適したシェル
モールド用レジンコーテッドサンドに関する。
する際に用いられるシェルモールド用レジンコーテッド
サンドに係り、アルミニウムやマグネシウムのような、
鉄に比較して低融点の金属を鋳造するのに適したシェル
モールド用レジンコーテッドサンドに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の鋳造部品には、重さを軽減のた
めに、従来の鉄にかわりアルミニウムやマグネシウムの
ような軽金属を使う機会が増加している。これらの軽金
属は低融点であり、金属の鋳造においては、注湯時のシ
ェル鋳型の内部温度が300〜400℃という低温に留
まるため、シエル鋳型は注湯後もフェノール樹脂の分解
が不十分であり、シェル鋳型はなお十分な強度を保持し
ているので、複雑な鋳物形状ではシェル中子を効率よく
取り除くことが著しく困難となる場合がある。このよう
な場合、鋳ぐるみされているシェル中子を取り出すに
は、焼成炉を通して長時間加熱処理した後、衝撃をあた
えて崩壊させる方法をとらねばならない。このことは生
産性の向上と省エネルギーに対する大きな障害となって
いる。
めに、従来の鉄にかわりアルミニウムやマグネシウムの
ような軽金属を使う機会が増加している。これらの軽金
属は低融点であり、金属の鋳造においては、注湯時のシ
ェル鋳型の内部温度が300〜400℃という低温に留
まるため、シエル鋳型は注湯後もフェノール樹脂の分解
が不十分であり、シェル鋳型はなお十分な強度を保持し
ているので、複雑な鋳物形状ではシェル中子を効率よく
取り除くことが著しく困難となる場合がある。このよう
な場合、鋳ぐるみされているシェル中子を取り出すに
は、焼成炉を通して長時間加熱処理した後、衝撃をあた
えて崩壊させる方法をとらねばならない。このことは生
産性の向上と省エネルギーに対する大きな障害となって
いる。
【0003】軽合金の鋳造時のシエル鋳型の熱分解を容
易にするために今日まで多数の方法が提案されている.
例えばハロゲン化物などをレジンコーテッドサンドの作
製時に添加混合して注湯時のフェノール樹脂の熱分解を
促進して鋳型の崩壊性を促進する方法がある。例えば、
特開昭58−110158号公報、特開昭59−189
037号公報に塩化物、臭化物の利用が示されている。
この方法によるとシェル鋳型の冷間強度はたかく崩壊性
はよいものの、鋳込み時に金型の腐食が発生しやすいと
いう欠点を有する。 高価な金型の腐食は経済的損失と
ともに製造して得られた鋳物の鋳肌が悪化し使用に耐え
ない。
易にするために今日まで多数の方法が提案されている.
例えばハロゲン化物などをレジンコーテッドサンドの作
製時に添加混合して注湯時のフェノール樹脂の熱分解を
促進して鋳型の崩壊性を促進する方法がある。例えば、
特開昭58−110158号公報、特開昭59−189
037号公報に塩化物、臭化物の利用が示されている。
この方法によるとシェル鋳型の冷間強度はたかく崩壊性
はよいものの、鋳込み時に金型の腐食が発生しやすいと
いう欠点を有する。 高価な金型の腐食は経済的損失と
ともに製造して得られた鋳物の鋳肌が悪化し使用に耐え
ない。
【0004】また、低温で熱分解しやすい物質との併用
も各種提案されている。例えば、酢酸ビニル樹脂との併
用が容易に考えられる。この方法によると崩壊性はよ
く、鋳込み時の金型の腐食の発生はないものの、鋳型の
冷間強度が低下し、且つレジンコーテッドサンドの粘着
点も低く固結が著しく発生しやすかった。またジメチロ
ール尿素または固形尿素樹脂とノボラック型フェノール
樹脂との併用が特開昭55−156637号公報に示さ
れている。しかしこの方法によると、固形尿素樹脂を溶
融被覆するため砂の温度を通常の混練の際より約50℃
高くし、且つレジンコーテッドサンドを固結しない程度
に冷却するするための余分な工程を要した。また、得ら
れたレジンコーテッドサンドの冷間曲げ強度が低下し樹
脂の添加量を増加する必要があり、これらの点から経済
的に鋳型を作製する方法でなく実用化が図れなかった。
も各種提案されている。例えば、酢酸ビニル樹脂との併
用が容易に考えられる。この方法によると崩壊性はよ
く、鋳込み時の金型の腐食の発生はないものの、鋳型の
冷間強度が低下し、且つレジンコーテッドサンドの粘着
点も低く固結が著しく発生しやすかった。またジメチロ
ール尿素または固形尿素樹脂とノボラック型フェノール
樹脂との併用が特開昭55−156637号公報に示さ
れている。しかしこの方法によると、固形尿素樹脂を溶
融被覆するため砂の温度を通常の混練の際より約50℃
高くし、且つレジンコーテッドサンドを固結しない程度
に冷却するするための余分な工程を要した。また、得ら
れたレジンコーテッドサンドの冷間曲げ強度が低下し樹
脂の添加量を増加する必要があり、これらの点から経済
的に鋳型を作製する方法でなく実用化が図れなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは軽合金の
鋳造に用いるレジンコーテッドサンドにおいて鋳型の冷
間強度が高く、鋳込み時に金型の腐食が発生しなく、レ
ジンコーテッドサンドの粘着点も実用上問題とならない
程度に高く、且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳型の崩壊性
に優れたレジンコーテッドサンドを得んとして鋭意研究
を行い、本発明を完成するに至ったものである。
鋳造に用いるレジンコーテッドサンドにおいて鋳型の冷
間強度が高く、鋳込み時に金型の腐食が発生しなく、レ
ジンコーテッドサンドの粘着点も実用上問題とならない
程度に高く、且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳型の崩壊性
に優れたレジンコーテッドサンドを得んとして鋭意研究
を行い、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明は、耐火材料に樹
脂を被覆するにおいて、先に水溶性尿素樹脂と多価フェ
ノールを被覆し、次いで固形レゾール型フェノール樹脂
を被覆してなるシェルモールド用レジンコーテッドサン
ド組成物であり、好ましくは、水溶性尿素樹脂の固形分
と固形レゾール型フェノール樹脂との割合が5/95〜
50/50であり、また、水溶性尿素樹脂の固形分10
0重量部に対する多価フェノールの割合が5〜50重量
部である。固形レゾール型フェノール樹脂は、好ましく
は数平均分子量が150〜400であり、且つメチロー
ル基の含有量が10〜25重量%である。このような構
成とすることにより、崩壊性が改良され、他の特性も良
好なシェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物が
得られる。
脂を被覆するにおいて、先に水溶性尿素樹脂と多価フェ
ノールを被覆し、次いで固形レゾール型フェノール樹脂
を被覆してなるシェルモールド用レジンコーテッドサン
ド組成物であり、好ましくは、水溶性尿素樹脂の固形分
と固形レゾール型フェノール樹脂との割合が5/95〜
50/50であり、また、水溶性尿素樹脂の固形分10
0重量部に対する多価フェノールの割合が5〜50重量
部である。固形レゾール型フェノール樹脂は、好ましく
は数平均分子量が150〜400であり、且つメチロー
ル基の含有量が10〜25重量%である。このような構
成とすることにより、崩壊性が改良され、他の特性も良
好なシェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物が
得られる。
【0007】耐火材料に樹脂を被覆する工程において、
加熱された耐火材料に初めにフェノール樹脂より耐熱強
度の低い尿素樹脂と多価フェノールとを被覆する。この
時水溶性尿素樹脂は砂からの熱と多価フェノールの作用
により樹脂化が進行し粘着性のない被覆砂を容易に作る
ことが出来る。この時の砂の温度は通常の加熱温度より
約10℃程度の高くするのみで良好に被覆することがで
きるのでエネルギーのロスが少ない。
加熱された耐火材料に初めにフェノール樹脂より耐熱強
度の低い尿素樹脂と多価フェノールとを被覆する。この
時水溶性尿素樹脂は砂からの熱と多価フェノールの作用
により樹脂化が進行し粘着性のない被覆砂を容易に作る
ことが出来る。この時の砂の温度は通常の加熱温度より
約10℃程度の高くするのみで良好に被覆することがで
きるのでエネルギーのロスが少ない。
【0008】水溶性尿素樹脂の固形分に対する固形レゾ
ール型フェノール樹脂の割合は作製する鋳物の形状、材
質、鋳型の形状により任意に選択する事が出来る。尿素
樹脂の割合を低くすることにより耐熱性に優れた鋳型を
得る事が出来るが鋳込み後の鋳型の崩壊性が低下する。
一方尿素樹脂の割合を多くすることにより鋳込み後の鋳
型の崩壊性を良くする事ができるが鋳型の造型直後の強
度が低くなり、また高温の金型に鋳型をセットした時に
変形が生じやすくなる。本発明の目的とする冷間曲げ強
度と耐熱性が良く且つ崩壊性の良い鋳型を得るためには
水溶性尿素樹脂の固形分と固形レゾール型フェノール樹
脂との割合が5/95〜50/50の範囲が適切であ
る。
ール型フェノール樹脂の割合は作製する鋳物の形状、材
質、鋳型の形状により任意に選択する事が出来る。尿素
樹脂の割合を低くすることにより耐熱性に優れた鋳型を
得る事が出来るが鋳込み後の鋳型の崩壊性が低下する。
一方尿素樹脂の割合を多くすることにより鋳込み後の鋳
型の崩壊性を良くする事ができるが鋳型の造型直後の強
度が低くなり、また高温の金型に鋳型をセットした時に
変形が生じやすくなる。本発明の目的とする冷間曲げ強
度と耐熱性が良く且つ崩壊性の良い鋳型を得るためには
水溶性尿素樹脂の固形分と固形レゾール型フェノール樹
脂との割合が5/95〜50/50の範囲が適切であ
る。
【0009】多価フェノールとはレゾルシン、カテコー
ル、ヒドロキノン、フロログリシンなどのフェノール核
に水酸基を2個以上もつフェノール化合物であり、混合
物として用いてもよい。多価フェノールは予め水溶性尿
素樹脂に溶解するか混練時水溶性尿素樹脂の後に添加す
る。多価フェノールの使用割合は尿素樹脂の固形分10
0重量部に対し5〜50重量部用いることが適切であ
る。5重量部未満では樹脂化の進行が遅く粘着性が残り
得られるレジンコーテッドサンドに固結が発生する。ま
た50重量部を越えると過剰な多価フェノールが樹脂に
対して溶剤としての作用をするため得られるレジンコー
テッドサンドの粘着点が低下し固結が発生しやすくな
る。一般に耐火材料100重量部に対して、固形レゾー
ル型フェノール樹脂の使用量は0.5〜3重量部であ
り、尿素樹脂は固形分とし0.03〜3重量部、多価フ
ェノールは0.002〜0.15重量部である。
ル、ヒドロキノン、フロログリシンなどのフェノール核
に水酸基を2個以上もつフェノール化合物であり、混合
物として用いてもよい。多価フェノールは予め水溶性尿
素樹脂に溶解するか混練時水溶性尿素樹脂の後に添加す
る。多価フェノールの使用割合は尿素樹脂の固形分10
0重量部に対し5〜50重量部用いることが適切であ
る。5重量部未満では樹脂化の進行が遅く粘着性が残り
得られるレジンコーテッドサンドに固結が発生する。ま
た50重量部を越えると過剰な多価フェノールが樹脂に
対して溶剤としての作用をするため得られるレジンコー
テッドサンドの粘着点が低下し固結が発生しやすくな
る。一般に耐火材料100重量部に対して、固形レゾー
ル型フェノール樹脂の使用量は0.5〜3重量部であ
り、尿素樹脂は固形分とし0.03〜3重量部、多価フ
ェノールは0.002〜0.15重量部である。
【0010】本発明に用いられるフェノール樹脂は塩基
性の触媒を用いてフェノールとホルムアルデヒドとを反
応した後水等を除去して固形化した固形レゾール型フェ
ノール樹脂である。固形レゾール型フェノール樹脂か適
する理由は樹脂中のメチロール基が多価フェノールを介
して尿素樹脂との間に均質の硬化物が得られ、良好な鋳
型特性となるためと推定している。ノボラック型フェノ
ール樹脂を用いた場合得られるレジンコーテッドサンド
は冷間強度が低下し実用的でない。この理由はノボラッ
ク型フェノール樹脂と尿素樹脂との相溶性がないためと
推定している。
性の触媒を用いてフェノールとホルムアルデヒドとを反
応した後水等を除去して固形化した固形レゾール型フェ
ノール樹脂である。固形レゾール型フェノール樹脂か適
する理由は樹脂中のメチロール基が多価フェノールを介
して尿素樹脂との間に均質の硬化物が得られ、良好な鋳
型特性となるためと推定している。ノボラック型フェノ
ール樹脂を用いた場合得られるレジンコーテッドサンド
は冷間強度が低下し実用的でない。この理由はノボラッ
ク型フェノール樹脂と尿素樹脂との相溶性がないためと
推定している。
【0011】固形レゾール型フェノール樹脂の数平均分
子量は150〜400であることが好ましい。数平均分
子量が150未満では樹脂自体の融点が低くなり且つ得
られるレジンコーテッドサンドの粘着点が低下し固結が
発生しやすい。また数平均分子量が400を越えると樹
脂の溶融粘性が高く、耐火材に対する被覆性が低下し得
られるレジンコーテッドサンドは冷間強度が低下するよ
うになる。固形レゾール型フェノール樹脂のメチロール
基の含有量は10〜25重量%であることが好ましい。
固形レゾール型フェノール樹脂のメチロール基の含有量
が10重量%未満の場合は尿素樹脂との相溶性が低下し
且つ反応性が低下して鋳型造型の時間が遅延する。固形
レゾール型フェノール樹脂のメチロール基の含有量が2
5重量%を越えると、反応性は良いものの樹脂自体の融
点が低くなり且つ得られるレジンコーテッドサンドの粘
着点が低下し固結が発生しやすくなる。
子量は150〜400であることが好ましい。数平均分
子量が150未満では樹脂自体の融点が低くなり且つ得
られるレジンコーテッドサンドの粘着点が低下し固結が
発生しやすい。また数平均分子量が400を越えると樹
脂の溶融粘性が高く、耐火材に対する被覆性が低下し得
られるレジンコーテッドサンドは冷間強度が低下するよ
うになる。固形レゾール型フェノール樹脂のメチロール
基の含有量は10〜25重量%であることが好ましい。
固形レゾール型フェノール樹脂のメチロール基の含有量
が10重量%未満の場合は尿素樹脂との相溶性が低下し
且つ反応性が低下して鋳型造型の時間が遅延する。固形
レゾール型フェノール樹脂のメチロール基の含有量が2
5重量%を越えると、反応性は良いものの樹脂自体の融
点が低くなり且つ得られるレジンコーテッドサンドの粘
着点が低下し固結が発生しやすくなる。
【0012】本発明において耐火材料に樹脂を被覆する
において、先に水溶性尿素樹脂と多価フェノールを被覆
し、次いで固形レゾール型フェノール樹脂を被覆するこ
とにより、良好な特性を有するシェルモールド用レジン
コーテッドサンドをきわめて経済的に得る事ができる。
得られたレジンコーテッドサンドから造型された鋳型
は、冷間強度が高く且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳型の
崩壊性に優れている。この理由としては、熱分解性の良
い尿素樹脂と耐熱性の良いメチロール基を有した固形レ
ゾール型フェノール樹脂とが多価フェノールを介して層
状の強固な硬化物を形成するので、冷間強度が高く且つ
崩壊性に優れた特性となるためと推定している。
において、先に水溶性尿素樹脂と多価フェノールを被覆
し、次いで固形レゾール型フェノール樹脂を被覆するこ
とにより、良好な特性を有するシェルモールド用レジン
コーテッドサンドをきわめて経済的に得る事ができる。
得られたレジンコーテッドサンドから造型された鋳型
は、冷間強度が高く且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳型の
崩壊性に優れている。この理由としては、熱分解性の良
い尿素樹脂と耐熱性の良いメチロール基を有した固形レ
ゾール型フェノール樹脂とが多価フェノールを介して層
状の強固な硬化物を形成するので、冷間強度が高く且つ
崩壊性に優れた特性となるためと推定している。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。しかし
本発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。また製造例、実施例、比較例に記載されている
「部」及び「%」はすべて「重量部」及び「重量%」を
示す。
本発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。また製造例、実施例、比較例に記載されている
「部」及び「%」はすべて「重量部」及び「重量%」を
示す。
【0014】[製造例1]冷却器と撹拌器付の反応容器
に尿素600部、37%ホルマリン1621部を仕込み
酢酸ソーダ水によりPHを7.5〜8.0に調整し80℃
にて3時間反応した後60〜70℃で400Torrの
減圧下で脱水濃縮を行い1900部の水溶性尿素樹脂を
得た。この樹脂の粘度は11ポイズ/25℃、固形分は
60%であった。
に尿素600部、37%ホルマリン1621部を仕込み
酢酸ソーダ水によりPHを7.5〜8.0に調整し80℃
にて3時間反応した後60〜70℃で400Torrの
減圧下で脱水濃縮を行い1900部の水溶性尿素樹脂を
得た。この樹脂の粘度は11ポイズ/25℃、固形分は
60%であった。
【0015】[製造例2]冷却器と撹拌器付の反応容器
にフェノール1000部、37%ホルマリン1552
部、50%苛性ソーダ水30部、25%アンモニア水1
20部を仕込み95〜100℃にて30分間反応した後
70Torrの減圧下で脱水した。樹脂の融点が80℃
になった時点で反応容器より取り出し、速やかに冷却、
固形化した。得られた固形レゾール型フェノール樹脂の
高速液体クロマトグラフによる数平均分子量は252、
縮合水定量法によるメチロール基の含有量は16.2%
であった。
にフェノール1000部、37%ホルマリン1552
部、50%苛性ソーダ水30部、25%アンモニア水1
20部を仕込み95〜100℃にて30分間反応した後
70Torrの減圧下で脱水した。樹脂の融点が80℃
になった時点で反応容器より取り出し、速やかに冷却、
固形化した。得られた固形レゾール型フェノール樹脂の
高速液体クロマトグラフによる数平均分子量は252、
縮合水定量法によるメチロール基の含有量は16.2%
であった。
【0016】[実施例1]温度150〜160℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後レゾルシン10部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂114部添加し40秒間混練を続け80部の水
を加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後レゾルシン10部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂114部添加し40秒間混練を続け80部の水
を加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。
【0017】[実施例2]温度160〜170℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂100部を
添加した後レゾルシン15部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂84部添加し40秒間混練を続け70部の水を
加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にス
テアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーよ
り排出してレジンコーテッドサンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂100部を
添加した後レゾルシン15部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂84部添加し40秒間混練を続け70部の水を
加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にス
テアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーよ
り排出してレジンコーテッドサンドを得た。
【0018】[実施例3]温度150〜160℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後カテコール10部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂114部添加し40秒間混練を続け80部の水
を加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後カテコール10部を添加して20秒間混練し
た。次いで製造例2にて得られた固形レゾール型フェノ
ール樹脂114部添加し40秒間混練を続け80部の水
を加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。
【0019】[比較例1]温度145〜155℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例2にて得られた固形レゾール型フェノール
樹脂160部添加し40秒間混練し次いで96部の水を
加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にス
テアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーよ
り排出してレジンコーテッドサンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例2にて得られた固形レゾール型フェノール
樹脂160部添加し40秒間混練し次いで96部の水を
加えコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にス
テアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーよ
り排出してレジンコーテッドサンドを得た。
【0020】[比較例2]温度150〜160℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加して20秒間混練した。次いで製造例2にて得られた
固形レゾール型フェノール樹脂124部添加し40秒間
混練を続け80部の水を加えコーテッドサンドが崩壊す
るまで空冷した後更にステアリン酸カルシウムを8部添
加し20秒後ミキサーより排出してレジンコーテッドサ
ンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加して20秒間混練した。次いで製造例2にて得られた
固形レゾール型フェノール樹脂124部添加し40秒間
混練を続け80部の水を加えコーテッドサンドが崩壊す
るまで空冷した後更にステアリン酸カルシウムを8部添
加し20秒後ミキサーより排出してレジンコーテッドサ
ンドを得た。
【0021】[比較例3]温度145〜150℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、融点88℃のノボラック型フェノール樹脂160
部添加し40秒間混練しヘキサミン24部を96部の水
に溶かしたヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加しコ
ーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にステアリ
ン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーより排出
してレジンコーテッドサンドを得た。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、融点88℃のノボラック型フェノール樹脂160
部添加し40秒間混練しヘキサミン24部を96部の水
に溶かしたヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加しコ
ーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更にステアリ
ン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサーより排出
してレジンコーテッドサンドを得た。
【0022】[比較例4]温度150〜160℃に加熱
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後レゾルシン10部を添加して20秒間混練し
た。次いで融点88℃のノボラック型フェノール樹脂1
16部添加し40秒間混練しヘキサミン17.4部を9
6部の水に溶かしたヘキサメチレンテトラミン水溶液を
添加しコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。上記実施
例及び比較例にて得られた各々のレジンコーテッドサン
ドの特性値を表1に示す。
したフラタリーサンド8000部をワールミキサーに仕
込み、製造例1にて得られた水溶性尿素樹脂60部を添
加した後レゾルシン10部を添加して20秒間混練し
た。次いで融点88℃のノボラック型フェノール樹脂1
16部添加し40秒間混練しヘキサミン17.4部を9
6部の水に溶かしたヘキサメチレンテトラミン水溶液を
添加しコーテッドサンドが崩壊するまで空冷した後更に
ステアリン酸カルシウムを8部添加し20秒後ミキサー
より排出してレジンコーテッドサンドを得た。上記実施
例及び比較例にて得られた各々のレジンコーテッドサン
ドの特性値を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(レジンコーテッドサンドの特性試験方
法) 1.曲げ強度 JACT試験法 SM−1による 2.粘着点 JACT試験法 C−1による 3.ベンド JACT試験法 SM−1による 測定条件 鋳型の焼成 250℃×20秒 4.崩壊性試験 レジンコーテッドサンドを直径29mm、長さ150m
mの鉄パイプに充填し、250℃で30分予備焼成し
た。パイプをアルミ箔で被覆し、400℃で2時間焼成
した。放冷後パイプを取り出して、図1の衝撃試験機に
て衝撃を加え、1回毎に崩壊した砂を取り出し、残砂量
が0になった衝撃回数を求めた。第1図において、Aは
サンプル(試験片)、Bはハンマー部、Cは支点を表
す。ハンマー部Bは支点Cを中心に回転する腕である。
ハンマー部Bの支点Cは高さ30cmに取り付けられ、
ハンマー部Bは水平に持ち上げられてから自然落下さ
せ、支点Cを中心にして、サンプルAに向け衝撃を加え
る。
法) 1.曲げ強度 JACT試験法 SM−1による 2.粘着点 JACT試験法 C−1による 3.ベンド JACT試験法 SM−1による 測定条件 鋳型の焼成 250℃×20秒 4.崩壊性試験 レジンコーテッドサンドを直径29mm、長さ150m
mの鉄パイプに充填し、250℃で30分予備焼成し
た。パイプをアルミ箔で被覆し、400℃で2時間焼成
した。放冷後パイプを取り出して、図1の衝撃試験機に
て衝撃を加え、1回毎に崩壊した砂を取り出し、残砂量
が0になった衝撃回数を求めた。第1図において、Aは
サンプル(試験片)、Bはハンマー部、Cは支点を表
す。ハンマー部Bは支点Cを中心に回転する腕である。
ハンマー部Bの支点Cは高さ30cmに取り付けられ、
ハンマー部Bは水平に持ち上げられてから自然落下さ
せ、支点Cを中心にして、サンプルAに向け衝撃を加え
る。
【0025】
【発明の効果】本発明に従うと、従来困難とされていた
鋳型の冷間強度が高く、且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳
型の崩壊性に非常に優れたシェルモールド用レジンコー
テッドサンドをきわめて経済的に得る事ができる。軽合
金鋳造後のシエル鋳型の崩壊性が良いことにより、鋳造
工程における砂焼工程の削減、エネルギーの削減、環境
改善が可能となるため、本発明のシェルモールド用レジ
ンコーテッド極めて工業的に好適である。
鋳型の冷間強度が高く、且つ軽合金の鋳造後のシエル鋳
型の崩壊性に非常に優れたシェルモールド用レジンコー
テッドサンドをきわめて経済的に得る事ができる。軽合
金鋳造後のシエル鋳型の崩壊性が良いことにより、鋳造
工程における砂焼工程の削減、エネルギーの削減、環境
改善が可能となるため、本発明のシェルモールド用レジ
ンコーテッド極めて工業的に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 崩壊性試験装置の概略断面図
A サンプル B ハンマー部 C 支点
Claims (4)
- 【請求項1】 耐火材料に樹脂を被覆するにおいて、先
に水溶性尿素樹脂と多価フェノールを被覆し、次いで固
形レゾール型フェノール樹脂を被覆してなることを特徴
としたシェルモールド用レジンコーテッドサンド組成
物。 - 【請求項2】 水溶性尿素樹脂の固形分と固形レゾール
型フェノール樹脂との割合が5/95〜50/50であ
る請求項1記載のシェルモールド用レジンコーテッドサ
ンド組成物。 - 【請求項3】 水溶性尿素樹脂の固形分100重量部に
対する多価フェノールの割合が5〜50重量部である請
求項1記載のシェルモールド用レジンコーテッドサンド
組成物。 - 【請求項4】 固形レゾール型フェノール樹脂の数平均
分子量が150〜400であり、且つメチロール基の含
有量が10〜25重量%である請求項1記載のシェルモ
ールド用レジンコーテッドサンド組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005796A JPH09201648A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | シェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005796A JPH09201648A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | シェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201648A true JPH09201648A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11739769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1005796A Pending JPH09201648A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | シェルモールド用レジンコーテッドサンド組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09201648A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105903900A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-08-31 | 无锡新大力电机有限公司 | 一种防爆电机端盖加工工艺 |
CN106130275A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-11-16 | 无锡新大力电机有限公司 | 一种防爆电机壳加工工艺 |
-
1996
- 1996-01-24 JP JP1005796A patent/JPH09201648A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105903900A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-08-31 | 无锡新大力电机有限公司 | 一种防爆电机端盖加工工艺 |
CN106130275A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-11-16 | 无锡新大力电机有限公司 | 一种防爆电机壳加工工艺 |
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