JPH09201646A - 表面異形リングの製造方法 - Google Patents
表面異形リングの製造方法Info
- Publication number
- JPH09201646A JPH09201646A JP3118196A JP3118196A JPH09201646A JP H09201646 A JPH09201646 A JP H09201646A JP 3118196 A JP3118196 A JP 3118196A JP 3118196 A JP3118196 A JP 3118196A JP H09201646 A JPH09201646 A JP H09201646A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot
- deformed ring
- internal hardness
- forming
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Forging (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形後、所要の表面・内部硬度を確保し、し
かも熱処理歪がなく十分な精度を有する表面異形リング
の製造方法を得る。 【解決手段】 焼き入れ性の良い合金元素であるバナジ
ウム(V)0.05〜0.15%、マンガン(Mn)を
0.6〜1.2%含み、さらに炭素(C)を0.45〜
0.58%含んだ素材20を切断、加熱、据込み、粗成
形、熱間成形の如く熱間鍛造し、ついで冷却することに
より表面・内部硬度を確保し、その後ショットブラス
ト、ボンデライト処理(潤滑処理)をして冷間成形を行
う。
かも熱処理歪がなく十分な精度を有する表面異形リング
の製造方法を得る。 【解決手段】 焼き入れ性の良い合金元素であるバナジ
ウム(V)0.05〜0.15%、マンガン(Mn)を
0.6〜1.2%含み、さらに炭素(C)を0.45〜
0.58%含んだ素材20を切断、加熱、据込み、粗成
形、熱間成形の如く熱間鍛造し、ついで冷却することに
より表面・内部硬度を確保し、その後ショットブラス
ト、ボンデライト処理(潤滑処理)をして冷間成形を行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗用車を含む車輛
とか、その他一般産業機械に使用される表面・内部硬度
を必要とする表面異形リングの製造方法に関する。この
発明で表面異形リングとは、リング外周に爪、溝、カ
ム、スプライン、セレーション等、リング内周に溝、カ
ム、スプライン、セレーション等又は端面に溝、突起な
どを有する形状を指している。
とか、その他一般産業機械に使用される表面・内部硬度
を必要とする表面異形リングの製造方法に関する。この
発明で表面異形リングとは、リング外周に爪、溝、カ
ム、スプライン、セレーション等、リング内周に溝、カ
ム、スプライン、セレーション等又は端面に溝、突起な
どを有する形状を指している。
【0002】
【従来の技術】従来乗用車を含む車輛とかその他一般産
業機械に使用される表面・内部硬度を必要とする異形リ
ングを製造するには下記に挙げるような技術がある。 (a)リング形状の素材を機械加工することで表面異形
形状を形成し、必要な表面・内部硬度は切削の前か、あ
るいは後に熱処理によって得る。 (b)リング形状の素材を冷間成形することによって表
面異形形状を形成し、必要な表面・内部硬度は冷間成形
後に熱処理によって得る。 (c)粉末焼結材を使用して成形し、焼結した後熱処理
により必要な表面・内部硬度を得る。 (d)粉末焼結材を使用して成形し、焼結した後に再度
加熱し、仕上げ型に挿入して加圧成形後に冷却すること
で必要な表面・内部硬度を得る。
業機械に使用される表面・内部硬度を必要とする異形リ
ングを製造するには下記に挙げるような技術がある。 (a)リング形状の素材を機械加工することで表面異形
形状を形成し、必要な表面・内部硬度は切削の前か、あ
るいは後に熱処理によって得る。 (b)リング形状の素材を冷間成形することによって表
面異形形状を形成し、必要な表面・内部硬度は冷間成形
後に熱処理によって得る。 (c)粉末焼結材を使用して成形し、焼結した後熱処理
により必要な表面・内部硬度を得る。 (d)粉末焼結材を使用して成形し、焼結した後に再度
加熱し、仕上げ型に挿入して加圧成形後に冷却すること
で必要な表面・内部硬度を得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記(a)の方法で
は、切削加工が多く歩留まりが悪い。表面異形加工には
特殊な加工機械、工具を要し、多くの工数を要する。又
切削後の熱処理の場合、熱処理歪が発生し、精度を出す
のが困難である。(b)の方法ではやはり熱処理を行う
と熱処歪が発生し、精度を出すのが困難である。また
(c)の方法では製品の強度が充分に得られず、強度を
要する部品には適用できない。さらに熱処理歪を発生す
ることは(b)の場合と同様である。次に(d)の方法
では高温仕上げのため精度を出すのが困難である。以上
みてきたように、(a)ないし(d)に挙げたような従
来の方法は何れも不具合があることを免かれなかった。
は、切削加工が多く歩留まりが悪い。表面異形加工には
特殊な加工機械、工具を要し、多くの工数を要する。又
切削後の熱処理の場合、熱処理歪が発生し、精度を出す
のが困難である。(b)の方法ではやはり熱処理を行う
と熱処歪が発生し、精度を出すのが困難である。また
(c)の方法では製品の強度が充分に得られず、強度を
要する部品には適用できない。さらに熱処理歪を発生す
ることは(b)の場合と同様である。次に(d)の方法
では高温仕上げのため精度を出すのが困難である。以上
みてきたように、(a)ないし(d)に挙げたような従
来の方法は何れも不具合があることを免かれなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は表面・内部硬
度を必要とする表面異形リングの製造方法において、焼
き入れ性の良い合金元素であるバナジウム(V)を0.
05〜0.15%、マンガン(Mn)を0.6〜1.2
%含み、さらに炭素(C)を0.45〜0.58%含ん
だ熱間鍛造素材を熱間鍛造することで表面・内部硬度を
確保し、その後冷間加工により所要寸法に仕上げること
を特徴とする製造方法を得たものである。
度を必要とする表面異形リングの製造方法において、焼
き入れ性の良い合金元素であるバナジウム(V)を0.
05〜0.15%、マンガン(Mn)を0.6〜1.2
%含み、さらに炭素(C)を0.45〜0.58%含ん
だ熱間鍛造素材を熱間鍛造することで表面・内部硬度を
確保し、その後冷間加工により所要寸法に仕上げること
を特徴とする製造方法を得たものである。
【0005】
【作用】この発明においては、バナジウム(V)、マン
ガン(Mn)等の焼き入れ性の良い合金元素を夫々0.
05〜0.15%、ならびに0.6〜1.2%含み、さ
らに炭素(C)を0.45〜0.58%含んだ素材を使
って熱間鍛造により予備成形を行い、同時に鍛造打上り
温度からの冷却によって必要な表面・内部硬度を得る。
その後ショットブラスト、潤滑処理を行って冷間成形で
外形を精密に仕上げる。
ガン(Mn)等の焼き入れ性の良い合金元素を夫々0.
05〜0.15%、ならびに0.6〜1.2%含み、さ
らに炭素(C)を0.45〜0.58%含んだ素材を使
って熱間鍛造により予備成形を行い、同時に鍛造打上り
温度からの冷却によって必要な表面・内部硬度を得る。
その後ショットブラスト、潤滑処理を行って冷間成形で
外形を精密に仕上げる。
【0006】
【実施例】図1はこの発明の表面異形リングの製造方法
のプロセスを判りやすいように示した説明図である。ま
ずバナジウム(V)を0.05〜0.15%、マンガン
(Mn)を0.6〜1.2%、さらに炭素(C)を0.
45〜0.58%含んだ熱間鍛造素材の丸棒20(図の
No.1)を所要寸法に切断して加工素材21とする
(No.2)。加熱して高温状素材22とし(No.
3)、据込みで大雑把な成形品23とし(No.4)、
ついで粗成形をして半製品24とする(No.5)。さ
らに内径目抜きを行い、半製品24から内径部26を抜
く(No.6)。抜いた後は中空部25となる。そして
熱間鍛造の最後に表面異形リング27を成形する。その
時バリ28が生成されるのでバリ抜きを行い、バリ28
を分離する(No.7,No.8)。熱間鍛造した後、
空冷で冷却する(No.9)。その際温度が下がる間に
焼入れされたようになり、表面・内部硬度が得られる。
その後ショットブラスト(No.10)により熱処理等
により生じた酸化膜(スケール)を落とし、ついで冷間
加工の際ダイスや金属と、製品との間に潤滑材が保持し
やすいように、素材表面に潤滑材となじみやすい、ある
いは浸透しやすい皮膜を形成するように、ボンデライト
処理(No.11)などを行い、冷間成形により最終製
品30に成形する(No.12)。29は異形表面を示
している。
のプロセスを判りやすいように示した説明図である。ま
ずバナジウム(V)を0.05〜0.15%、マンガン
(Mn)を0.6〜1.2%、さらに炭素(C)を0.
45〜0.58%含んだ熱間鍛造素材の丸棒20(図の
No.1)を所要寸法に切断して加工素材21とする
(No.2)。加熱して高温状素材22とし(No.
3)、据込みで大雑把な成形品23とし(No.4)、
ついで粗成形をして半製品24とする(No.5)。さ
らに内径目抜きを行い、半製品24から内径部26を抜
く(No.6)。抜いた後は中空部25となる。そして
熱間鍛造の最後に表面異形リング27を成形する。その
時バリ28が生成されるのでバリ抜きを行い、バリ28
を分離する(No.7,No.8)。熱間鍛造した後、
空冷で冷却する(No.9)。その際温度が下がる間に
焼入れされたようになり、表面・内部硬度が得られる。
その後ショットブラスト(No.10)により熱処理等
により生じた酸化膜(スケール)を落とし、ついで冷間
加工の際ダイスや金属と、製品との間に潤滑材が保持し
やすいように、素材表面に潤滑材となじみやすい、ある
いは浸透しやすい皮膜を形成するように、ボンデライト
処理(No.11)などを行い、冷間成形により最終製
品30に成形する(No.12)。29は異形表面を示
している。
【0007】
【発明の効果】この出願の発明の製造方法は、前記の如
き構成であって、機械切削加工を要せず、熱処理による
歪もなく、所要の表面・内部硬度を有しながら十分な精
度を有する表面異形リングの製造方法を得たものであ
る。
き構成であって、機械切削加工を要せず、熱処理による
歪もなく、所要の表面・内部硬度を有しながら十分な精
度を有する表面異形リングの製造方法を得たものであ
る。
【図1】この発明の製造方法のプロセスの説明図
20 素材 21 切断された加工素材 22 加熱された素材 23 据込まれた素材 24 粗成形された素材 25 中空部 26 抜かれた内径部 27 熱間成形品 28 バリ 29 冷間成形面 30 冷間成形された完成品
Claims (1)
- 【請求項1】 内周面もしくは外周面に爪、溝、カム、
スプライン、セレーション等が形成されているか、又は
端面に溝、突起等が形成されているような、いわゆる表
面異形リングであって、かつ表面・内部硬度を必要とす
るものの製造方法において、 焼き入れ性の良い合金元素であるバナジウム(V)を
0.05〜0.15%、マンガン(Mn)を0.6〜
1.2%含み、さらに炭素(C)を0.45〜0.58
%含んだ熱間鍛造素材を熱間鍛造することで表面・内部
硬度を確保し、その後冷間加工により所要寸法に仕上げ
ることを特徴とする表面異形リングの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3118196A JPH09201646A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 表面異形リングの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3118196A JPH09201646A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 表面異形リングの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201646A true JPH09201646A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=12324283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3118196A Pending JPH09201646A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 表面異形リングの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09201646A (ja) |
-
1996
- 1996-01-26 JP JP3118196A patent/JPH09201646A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3309344B2 (ja) | センタ穴付き歯車の製造方法 | |
US20090263065A1 (en) | Bearing unit raceway ring member, bearing unit, and method and apparatus for manufacturing bearing unit raceway ring member | |
US5016340A (en) | Method of manufacture of a rotor core member for a dynamoelectric machine | |
US4759117A (en) | Method of manufacture of a magnetic rotor core member for a dynamoelectric machine | |
JP2000015379A (ja) | 高炭素鋼の鍛造方法 | |
CN104400364A (zh) | 一种外星轮的挤压加工方法 | |
JPH09201646A (ja) | 表面異形リングの製造方法 | |
JP2008036679A (ja) | 突出部付筒状部材の製造方法 | |
JP2838680B2 (ja) | Abs用ロータを有する回転部材の製造方法 | |
JP2720562B2 (ja) | 鉄道車両用車輪の製造方法 | |
KR101934761B1 (ko) | 자동차 압축기용 풀리 제조방법 | |
JPH07108340A (ja) | コロ軸受ベアリングレース用粗形材の製造方法 | |
CN110919375B (zh) | 一种双尺寸法兰锻造工艺 | |
US4246844A (en) | Method of forming high fragmentation mortar shells | |
JPH02120536A (ja) | ディスクブレーキ用ピストンとその製造法 | |
JP2618838B2 (ja) | チャンファー付外歯車の成形法 | |
KR101273225B1 (ko) | 등속조인트용 중공형 드라이브 샤프트의 제조방법 | |
KR101736837B1 (ko) | 차량용 자동 변속기의 오버드라이버 허브 클러치 제조방법 | |
JP2518980B2 (ja) | 穴を有する精密アルミニウム合金製品の穴加工方法 | |
JPH05138285A (ja) | ドリル部付きマンドレルの製造方法 | |
KR20190126491A (ko) | 복합단조를 이용한 자동차 압축기용 풀리 제조방법 | |
JP3746828B2 (ja) | 円筒状部品の製造方法 | |
JP3083762B2 (ja) | シンクロナイザーハブの製造方法 | |
JPH05123808A (ja) | ステンレス鋼の塑性加工方法 | |
KR20180029301A (ko) | 냉간 배압단조공법을 통한 플랜지형 허브클러치 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050516 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050629 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050826 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20051124 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |