JPH07108340A - コロ軸受ベアリングレース用粗形材の製造方法 - Google Patents

コロ軸受ベアリングレース用粗形材の製造方法

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JPH07108340A
JPH07108340A JP28008393A JP28008393A JPH07108340A JP H07108340 A JPH07108340 A JP H07108340A JP 28008393 A JP28008393 A JP 28008393A JP 28008393 A JP28008393 A JP 28008393A JP H07108340 A JPH07108340 A JP H07108340A
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JP
Japan
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bearing race
rough
roller bearing
die
cold forging
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JP28008393A
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Eiji Katamoto
英二 片本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車や各種産業機械に用いられるコロ軸受ベ
アリングレース用粗形材を冷間鍛造により精度よく製造
し得る手段を提供する。 【構成】コイル状線材を球状化焼鈍後、伸線処理した線
材を素材として用い、予備成形後、インサート材に超硬
を用いた二重しまりばめダイスを用いた冷間鍛造金型に
より粗形材を成形する。 【効果】コロ軸受ベアリングレース用粗形材を高精度で
製造できるので、後工程での研削加工時間を短縮でき生
産能率を向上できるとともに研削代を少なくできる。冷
間鍛造金型の割れ損を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車や各種産業機
械に用いられるコロ軸受ベアリングレース用粗形材を冷
間鍛造により精度よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高炭素クロム鋼は炭素およびクロ
ム元素の含有量が多いので、冷間では変形抵抗が高い
上、冷間鍛造した場合その変形抵抗からダイスが受ける
圧力は極めて大きなものとなる。したがって、冷間で鍛
造すると、ダイスに応力割れが発生したり、金型寿命が
短いという問題があり、従来はコロ軸受ベアリングレー
スを冷間鍛造で製造することは困難と考えられていた。
【0003】そのため、高炭素クロム鋼のコロ軸受ベア
リングレース用粗形材の鍛造成形には、その変形抵抗を
下げるべく温間鍛造法が採用されている。温間鍛造法を
採用した従来の製造方法としては、素材にバー材を用
い、このバー材を球状化焼鈍した後ピーリング(外径切
削)を施し、次いで所定長さに切断し、加熱後黒鉛潤滑
を施して温間鍛造プレスにより成形する方法が知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
温間鍛造法により高炭素クロム鋼のコロ軸受ベアリング
レース用粗形材を製造する方法では、ピーリング(外径
切削)と切断の両工程により材料歩留が悪く、さらに黒
鉛潤滑前の加熱処理によりエネルギー損失が大きく、そ
の上黒鉛粉末の飛散等により作業環境の悪化を招き、製
作能率が悪い。
【0005】また、温間鍛造による鍛造品の寸法精度、
例えば外径、高さ、偏肉、単重ばらつき等は、冷間鍛造
による鍛造品と比べ荒いため、粗形材においても寸法精
度が荒いことから後工程での冷間鍛造プレス品の寸法の
ばらつきが著しく、これを修正するため研削形状、加工
時の研削代を多くとる必要があり、これらが生産性向上
の障害となっている。
【0006】一方、ころ軸受レースは連続的に大量生産
されるので、例えば厚さが0.01mmでも精度よく冷
間鍛造で仕上げることができれば、研削時間の短縮がは
かられ生産能率が向上する。
【0007】この発明は、従来の温間鍛造法の問題点に
鑑み、高炭素クロム鋼のコロ軸受ベアリングレース用粗
形材を冷間鍛造で精度よく製造し得る方法を提案しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記従来の
問題点を解決し、高炭素クロム鋼のコロ軸受ベアリング
レース用粗形材を冷間鍛造で精度よく製造する方法とし
て、素材にコイル材を使用し、伸線処理を施した後冷間
鍛造するもので、その要旨は、コイル状線材を球状化焼
鈍後、酸洗、潤滑処理して伸線し、次いで伸線後の線材
を所定長さに切断し、冷間で両端面より圧縮して拡径す
る予備成形を行った後、インサート材に超硬を用いた二
重しまりばめダイスを用いてベアリングレースの外形を
形成する据込みおよび、据込み材中央部にパンチを圧入
して凹部を成形する穴あけを行い、続いて凹部を貫通孔
とするための打抜きを行ってコロ軸受ベアリングレース
用粗形材を製造する方法である。
【0009】
【作用】この発明において、素材にコイル材を用いるの
は、コロ軸受ベアリングレース用粗形材を冷間鍛造で製
造可能とするためである。すなわち、素材にコイル材を
用いることにより、従来の製造方法における球状化焼鈍
後のピーリング、切断および黒鉛潤滑の各工程を、酸
洗、潤滑(ボンデ潤滑)伸線処理に置換えることが可能
となり、材料歩留の向上がはかられるとともに、連続高
速化処理が可能となることにより能率のアップがはから
れ生産性を向上できる。また同時に、冷間鍛造法を採用
したことにより、温間鍛造法による粗形材よりはるかに
寸法精度の高い粗形材を得ることができる。
【0010】なお、球状化焼鈍処理は、加工性を向上さ
せるための処理であり、従来と同様の処理が行われる。
【0011】また、この発明において、インサート材に
超硬を用いた二重しまりばめダイスを用いるのは、鍛造
時のインサート材の割れ防止または寿命向上のためであ
る。
【0012】
【実施例】図1はこの発明に係るコロ軸受ベアリングレ
ース用粗形材の製造工程を示すブロック図、図2は同上
の製造工程における冷間鍛造装置による粗形材製造工程
を示す説明図、図3は同上の冷間鍛造用金型の一例を示
す拡大縦断面図である。図2において、1は素材、2は
円筒形ブランク、3は円錐台形粗形材、4は凹部付き粗
形材、5は粗形材、図3において、A、Bは超硬のイン
サート材、Cは中間リング、Dはダイケース、Eはバッ
クダイス、Fはパンチ、Gはエジェクターピン、Hはエ
ジェクタースリーブ、Iはパンチスリーブである。
【0013】すなわち、この発明は図1に示すごとく、
コイル状線材を球状化焼鈍した後、酸洗、潤滑処理を施
して伸線する。ここで、潤滑処理には例えばボンデ潤滑
処理を採用する。また、伸線は真円度を上げブランクの
体積バラツキを減少させるための加工であり、加工度は
通常3〜5%程度でよい。
【0014】伸線後の線材は、切断工程で所定の長さに
切断して次の粗形材製造工程に導入されて粗形材が製造
される。粗形材製造工程では図2に示すごとく、所定の
長さに切断された素材1を予備成形工程にて冷間で両端
面より圧縮して拡径して円筒形ブランク2とする。次い
で、この円筒形ブランク2を、据込み工程にて外形を形
成し円錐台形粗形材3とする。続いて、インサート材に
超硬を用いた二重しまりばめダイスにて上記円錐台形粗
形材3の中央部に凹部4−1を形成するための穴あけ加
工を施して凹部付き粗形材4とし、この凹部付き粗形材
4の凹部4−1をパンチFにて打抜いて粗形材5とな
す。
【0015】図3に示す冷間鍛造用金型は、分割構造の
超硬のインサート材A、Bを中間リングCとダイケース
Dの両リングにて焼きばめ締付け方法でインサート材
A、Bに圧縮残留応力を付与し鍛造応力に耐えられる構
造となっている。これにより、超硬のインサート材A、
Bの割れ損がなくなり高寿命となる。なお、インサート
材を分割構造としたのは、応力集中による割れを防止す
るためである。
【0016】実施例1 表1に示す化学組成の素材コイル(線径28mm)を球
状化焼鈍(最高790℃で約19時間保持後、650℃
で放冷し、しかる後酸洗、潤滑処理して伸線し、伸線後
の線材(線径27mm)を図2に示す製造工程で、図3
に示す冷間鍛造用金型を用い図4に示すコロ軸受ベアリ
ングレース用粗形材を得た。得られた粗形材の諸元を表
2に示す。冷間鍛造用金型のインサート材A、B、中間
リングCおよびダイケースDの材質は、それぞれ超硬、
SKH51、SKD61である。なお、表2には比較の
ため、素材にバー材(直径29mm)を用い、このバー
材を上記と同じ球状化焼鈍した後ピーリングを施し、所
定長さに切断したものを加熱後黒鉛潤滑を施して温間鍛
造プレスにて成形して得られた上記と同じコロ軸受ベア
リングレース用粗形材の諸元を併せて示す。表2中、偏
肉(mm)は粗形材を1万個成形した中から25個を抜取り
その平均値を示す。
【0017】表1の結果より明らかなごとく、本発明法
により得られた粗形材は、従来の温間鍛造法によるもの
に比べ寸法および単重の精度が優れている。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、冷間鍛造によりコロ軸受ベアリングレース用粗形
材を高精度で製造することができるので、後工程での冷
間鍛造プレス品の寸法のばらつきが減少し、研削加工時
間の短縮がはかられ生産能率を向上できるとともに研削
代の大幅減により経済的である。また、この発明では、
冷間鍛造金型にインサート材に超硬を用いた二重しまり
ばめダイスを用いるので、鍛造時の割れ損がなく高寿命
である。また、冷間鍛造法による素形材の製造方法は、
温間鍛造法に比べ材料歩留が良く、製作能率も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコロ軸受ベアリングレース用粗
形材の製造工程を示すブロック図である。
【図2】同上の製造工程における冷間鍛造装置による粗
形材製造工程を示す説明図である。
【図3】同上の冷間鍛造用金型の一例を示す拡大縦断面
図である。
【図4】この発明の実施例におけるコロ軸受ベアリング
レース用粗形材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 素材 2 円筒形ブランク 3 円錐台形粗形材 4 凹部付き粗形材 5 粗形材 A、B 超硬のインサート材 C 中間リング D ダイケース E バックダイス F パンチ G エジェクターピン H エジェクタースリーブ I パンチスリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21J 5/08 Z 8718−4E 13/02 C 8718−4E C21D 9/40 F16C 33/64

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル状線材を球状化焼鈍後、酸洗、潤
    滑処理して伸線し、次いで伸線後の線材を所定長さに切
    断し、冷間で両端面より圧縮して拡径する予備成形を行
    った後、インサート材に超硬を用いた二重しまりばめダ
    イスを用いてベアリングレースの外形を形成する据込み
    および、据込み材中央部にパンチを圧入して凹部を成形
    する穴あけを行い、続いて凹部を貫通孔とするための打
    抜きを行うことを特徴とするコロ軸受ベアリングレース
    用粗形材の製造方法。
JP28008393A 1993-10-13 1993-10-13 コロ軸受ベアリングレース用粗形材の製造方法 Pending JPH07108340A (ja)

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